JP3032068U - 治療用まくら - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来、目の手術を受けた患者は、長期間うつ
ぶせの状態で過ごす必要がある。このような場合、患者
はまくらでは呼吸ができないので、水泳用の浮袋、床ず
れ対応用円座などを使用しているが、輪が大きすぎて顔
に合わないなどの問題がある。 【解決手段】 まくら用部材２は、筒状に縫製されたカ
バー２Ａと、カバー２Ａの左端２Ｂより所定寸法の左方
結び用延長部２Ｃを残してミシン掛けにより設けられた
左方仕切り２Ｄと、カバー内に充填されているクッショ
ン材２Ｆと、右方結び用延長部２Ｇを残して形成された
止め結び２Ｈから構成され、このようなまくら用部材２
を平面馬蹄形に湾曲させた状態にして、左方結び用延長
部２Ｃと右方結び用延長部２Ｇがひきとけ結び２Ｉによ
り連結されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、目の手術後の頭部を固定するのに好適な治療用まくらに関するもの である。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種のものにあっては、下記のようなものになっている。 従来、目の手術、特に網膜症、硝子体の手術を受けた患者は、長期間うつぶせ の状態で過ごす必要がある。 これは下記のような理由によるものである。 網膜症（網膜剥離）や硝子体摘出手術、白内障摘出手術などの手術後、出血を 防いだり、また、人工水晶体を押入し、同時にレンズを安定させるためにガスを 入れるが、その後６〜１０日間位かけてガスを抜きながら病状の安定とレンズを 固定させるために２４時間できるだけうつぶせの状態が要求される。 このような状態に対して、患者はまくらでは呼吸ができないので、水泳用の浮 袋、床ずれなどに使用する円座などを使用しているのが実態である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の技術で述べたものにあっては、下記のような問題点を有していた。 Ａ．浮袋を使用した場合、下記の問題点がある。 ａ．輪が大きすぎて顔に合わない。 ｂ．当該浮袋の縁部分を使っていたが、ぎしぎしして使いにくい。 ｃ．衛生面で心配がある。 Ｂ．円座を使用した場合、下記の問題点がある。 ａ．顔に合わない。 ｂ．ゴム製品で、高さが余り無く、空気の流通が少ない。 ｃ．ゴムの匂いがして耐え難い。 ｄ．衛生面で心配がある。 本考案は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みなされたものであり、 その目的とするところは、上述の問題を解決できるものを提供しようとするもの である。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案のものは下記のようになるものである。 すなわち本考案のものは、まくら用部材２は、布を素材として左右に横長の筒 状に縫製されたカバー２Ａと、カバー２Ａの左端２Ｂより所定寸法の左方結び用 延長部２Ｃを残して、当該カバーの長手方向とは直交方向をもってミシン掛けに より設けられた左方仕切り２Ｄと、カバーの右方開口部２Ｅより当該カバー内に 充填されているクッション材２Ｆと、右方開口部２Ｅより所定寸法の右方結び用 延長部２Ｇを残して形成された当該カバー自体による止め結び２Ｈから構成され 、このようなまくら用部材２におけるクッション材２Ｆが充填されている部分２ Ｆ１を平面馬蹄形に湾曲させた状態にして、左方結び用延長部２Ｃと右方結び用 延長部２Ｇはひきとけ結び２Ｉにより連結されている治療用まくらである。

【０００５】

【考案の実施の形態】

考案の実施の形態について図面を参照して説明する。 １は本考案の治療用まくらである。 ２はまくら用部材で、布を素材として左右に横長の筒状に縫製されたカバー２ Ａと、カバー２Ａの左端２Ｂより所定寸法の左方結び用延長部２Ｃを残して、当 該カバーの長手方向とは直交方向をもって設けられたミシン掛けによる左方仕切 り２Ｄと、カバーの右方開口部２Ｅより当該カバー内に充填されているクッショ ン材２Ｆと、右方開口部２Ｅより所定寸法の右方結び用延長部２Ｇを残して、当 該カバー自体による公知の止め結び２Ｈを形成して構成されている。 このように構成されたまくら用部材２におけるクッション材２Ｆが充填されて いる部分２Ｆ１を平面馬蹄形に湾曲させた状態にして、左方結び用延長部２Ｃと 右方結び用延長部２Ｇは公知のひきとけ結び２Ｉにより連結されている。

【０００６】

【実施例】

寸法的には下記の状態のものが好適であった。 Ａ．馬蹄形に構成されたまくらの寸法 ａ．左右方向２Ｊ−２Ｊの外径〜約３５０ｍｍ。 ｂ．左右方向２Ｊ−２Ｊの内径〜約１００ｍｍ。 ｃ．前後方向２Ｋ−２Ｋの外径〜約３５０ｍｍ。 ｄ．前後方向２Ｋ−２Ｋの内径〜約２００ｍｍ。 Ｂ．素材としては下記のものが好適であった。 ａ．クッション材として、化繊綿。 ｂ．まくら用部材の布として、天竺、晒し天竺など。

【０００７】

【考案の効果】

本考案は、上述の通り構成されているので次に記載する効果を奏する。 Ａ．馬蹄形にし、綿を入れた側で高さの調節ができる。 Ｂ．顔の形に合わせて使うことができる。 すなわち、クッション材２Ｆが充填されている部分２Ｆ１を平面馬蹄形に湾曲 させる場合、この馬蹄形の寸法を大きくしたり小さくすることで、顔の形や大き さなどに合わせることができる。 Ｃ．高さや硬さの調節などのほか顔の重心を左右に移動できる。 すなわち、止め結び２Ｈの位置を左右に移動させることで、クッション材２Ｆ が充填されている部分２Ｆ１のクッション材２Ｆの充填状態を変化させることに より行うことができる。 Ｄ．洗濯ができるので清潔な状態を保持することができる。 Ｅ．整形外科用にも使用できる。 Ｆ．構造が比較的簡単なので、短時間で安価に製作することができる。 Ｇ．個人個人の状態に合わせたものを製作しやすい。

【図面の簡単な説明】

【図１】まくら用部材を説明する一部を省略した平面図
である。

【図２】まくら用部材の一部を省略した平面図である。

【図３】治療用まくらの斜視図である。

【図４】使用状態を説明する一部を省略した側面図であ
る。

【符号の説明】

１ 治療用まくら ２ まくら用部材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 まくら用部材（２）は、布を素材として
   左右に横長の筒状に縫製されたカバー（２Ａ）と、カバ
   ー（２Ａ）の左端（２Ｂ）より所定寸法の左方結び用延
   長部（２Ｃ）を残して、当該カバーの長手方向とは直交
   方向をもってミシン掛けにより設けられた左方仕切り
   （２Ｄ）と、カバーの右方開口部（２Ｅ）より当該カバ
   ー内に充填されているクッション材（２Ｆ）と、右方開
   口部（２Ｅ）より所定寸法の右方結び用延長部（２Ｇ）
   を残して形成された当該カバー自体による止め結び（２
   Ｈ）から構成され、このようなまくら用部材（２）にお
   けるクッション材（２Ｆ）が充填されている部分（２Ｆ
   １）を平面馬蹄形に湾曲させた状態にして、左方結び用
   延長部（２Ｃ）と右方結び用延長部（２Ｇ）はひきとけ
   結び（２Ｉ）により連結されていることを特徴とする治
   療用まくら。