JP3031467U - カバー掛け用作業台の可変支柱 - Google Patents

カバー掛け用作業台の可変支柱

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豊 野村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この考案は、縫製された衣類とか、クリーニ
ングをされた衣類のうち、ドレス又はオーバーコートな
どのように丈長な衣類に、同じく丈長な防塵用のカバー
を被覆する作業を効率良く行なうことのできる作業台の
改良に関する。 【構成】 カバー綴りを支持する調節支柱に併設した支
筒に、高低の調節のできる支桿を摺動自在に支承するこ
とにより、衣類及びカバーに丈長の差があっても支桿の
一挙動の操作によって衣類及びカバーの丈長に対応して
支桿の高さを瞬時に調節できるようにすることである。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、縫製された衣類又はクリーニング仕上げをされた衣類に、防塵用の カバーを被覆する作業に用うる作業台に係り、衣類がドレスとかオーバーコート など丈長な場合であって、これらの衣類に同じく丈長のカバーを被覆したのち、 カバー及び衣類と共にハンガーを支桿のフック部から取外す操作との一挙動作で 支桿を低下させることにより、丈長の衣類への同じく丈長のカバーの被覆作業を 容易にして作業能率を高めるようにすることである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種カバー掛け用の作業台は、図6に示すように平面(T)字形の固定 架台(40)に、カバー綴り(41)をピン(42、42)を介して吊り下げる固定ハンガー(4 3)を有した支柱(44)と、衣類(45)をハンガー(46)を介してフック部(47)に支持す る別の支桿(48)とにより作業台(49)を構成していたのであるが、この支桿(48)の 高さは衣類のうち洋服の上衣の丈に合せてあったがために、ドレスとかオーバー コートなどのように丈長の衣類の場合には、カバーを衣類に被覆したのちに、丈 長なカバー(50)及び丈長な衣類(45)の裾を両手で持ち上げ、これを支桿(48)の上 方へ持ち上げて取外さなければならず、作業能率が極めて悪かった。また単純作 業の反復により手訐が狂うときには支桿(48)頂部のフック部(47)にカバー(50)及 び衣類(45)の裾を引掛けて損傷させるような不都合が絶えなかった。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
従来の支桿にあっては、衣類の丈長の変化に対応して高さを調節する手段が講 じられていなかったがために、衣類に丈長の差があるときは丈長な衣類及び丈長 なカバー用の別の作業台を必要としていた。この考案は、カバー綴りを支持する 調節支柱に併設した支筒に、高低の調節のできる支桿を設けることにより衣類及 びカバーに丈長の差があっても支桿の一挙動の操作によって衣類及びカバーの丈 長に対応して支桿の高さを瞬時に調節できるようにすることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案の作業台においては、衣類を掛けたハンガ ーを、掛け外しするフック部を頂部に備えた支桿と、該支桿を支える筒状の支筒 とにより構成すると共に、これらの支筒及び支桿をそれぞれの案内溝とピンとの 一挙動の掛け、外しの操作により、支桿の高低を自在にかつ瞬時に調節し得るよ うに構成したものである。
【0005】
【作用】
上記のように構成された支桿は、該支桿頂部のフック部にドレス又はオーバー コートなどの丈長な衣類を吊り下げたハンガーを、予じめ吊り下げて置き、この 衣類に作業台の調節支柱に吊り下げてあるカバー綴りからカバーを取り外して衣 類に被覆したのち、ハンガーをフック部から取り外す際に、該フック部を左右何 れかへ僅かに回動させる一挙動作によって、支桿のピンと、支筒の切欠部との係 合が解かれ、支桿は自重によって支筒内に落下し、支桿は定位置高さから瞬時に 待避位置へ変位するので、カバー及び丈長の衣類の下縁は支桿に遮ぎられること なく取り外ずされ、取り外しが終れば次の衣類をフック部に掛けるのであるが、 この際、他方の手で支桿を引き上げながらフック部を取外しの際の逆方向に僅か に回動させることで、支桿のピンと、支筒の切欠部とが係合して支桿を定位置高 さに戻すと同時に、フック部に次の衣類のハンガーを掛止して作業の一行程を終 え、上記操作を反復して丈長な衣類のカバー掛け作業を連続して行なう。
【0006】
【実施例】
以下、実施例について図面を参照して説明すると、図1に於いて、可動架台( 1) は平面十字型を呈し、各端の上部には円形のレール(2)を、下部の各端には 自在形のキャスター(3)を設けており、前記可動架台(1)の中心部に突設したピ ン(4)には平面ほぼ(Y)字形を呈する回転架台(A)の中心部を支承しており、該 回転架台(A)は各端の下部に設けた溝付きのキャスター(3a)を介して前記レール (2)上に回動自在に架装されて作業台(G)を構成する。
【0007】 支柱(6)は、図1及び図2(A、B)に示すように前記回転架台(A)の各端に突 設した複数本の支筒(7)と該支筒(7)の内部に、それぞれ昇降自在に介挿された 同数の支桿(8)とにより構成され、各支桿(8)は下部に突設したストッパー(9) を介して前記支筒(7)の案内溝(10)内に係合されており、各ストッパー(9)の上 限は調節リング(11)の調節位置の変化によって前記支筒(7)の周上を上下動自在 であり、必要高さの位置決めはビス(12)の弛緩により、前記調節リング(11)を前 記支筒(7)の案内溝(10)に凹設した切欠部(13)又は切欠部(13a)の何れかの上部 に移動させ、前記ビス(12)の緊締により位置決めを行なうように構成し、その位 置決めは後記の固定ハンガー(18)に支持されるカバー綴り(B)及び前記支桿(8) のフック部(5)に、ハンガー(C)を介して吊り下げられる丈長なドレス又はオー バーコートなどの衣類(D)のそれぞれの丈長に応じて前記ピン(4a)と調節孔(16) との係合によって調節自在にされており、前記支筒(7)の内底部には緩衝材(E) を介在させることで前記支桿(8)が自重で落下した際の騒音を防止するように配 置してある。
【0008】 調節支柱(14)は、図1に示すように前記回転架台(A)上に、前記各支柱(6)の 内側に同数が併設されており、各調節支柱(14)には下部に軸方向の収出自在にし た内筒(15)を介挿し、これら各内筒(15)及び前記調節支柱(14)の下部にはピン(4 a)の挿脱により調節支柱(14)の、高さを調節し得る調節孔(16)の複数を穿設する と共に各調節支柱(14)の上端に、後述するカバー綴り(B)を把持ピン(17)を介し て支持する固定ハンガー(18)をそれぞれ取り付けてある。
【0009】 固定架台(19)は、図3に示すように平面ほぼ(T)字形にした台座(20)上に前記 調節支柱(14)を突設し、台座(20a)には前記支柱(6)を突設した作業台(G1) を 示した別の実施例である。また図4(A、B)に示す支柱(6a)は前記調節リング(1 1)を設けない場合を示し、図5(A、B)に示す支柱(6b)の場合は、切欠部(13)と 同(13b)を前記案内溝(10)の左右同一の高さに配置したものである。
【0010】 上記のように構成された可動架台(1)を使用して丈長の衣類(D)に、同じく丈 長のカバー(F)(何れも図3参照)を被覆するには、図1及び図2(A)に示す支筒 (7)に嵌挿してある調節リング(11)のビス(12)を緩めたのち、調節リング(11)を 支筒(7)の切欠部(13)の上部(図に於いて)に摺動させ、その位置でビス(12)を緊 締して位置決めをする。引続き支桿(8)を片手で握り、これを左方へ捻りながら 引上げると、支桿(8)の下部に突設されているストッパー(9)が前記調節リング (11)に衝突して停止するのと同時に、支桿(8)に加えられている左方への捻りに よって切欠部(13)内に喰い込んで停止する。この支桿(8)の停止位置は、図1に 示すカバー綴り(B)の吊り下げられた下縁(B1) と、支桿(8)のフック部(5)の 高さとの差は、カバー(F)を衣類(D)に被覆させるに都合の良い位置である。
【0011】 次に、図1及び図2(A)に示す支桿(8)のフック部(5)に、予じめハンガー( C) に吊るしてあった衣類(D)を吊り下げる(図3参照)引続きカバー綴り(B)か ら1枚目のカバー(C)を取り外して衣類(D)に被覆する。次いでハンガー(C)を 支桿(8)のフック部(5)から取り外す際に、支桿(8)を先の左方とは逆の右方へ 回動させることにより支桿(8)のストッパー(9)が支筒(7)の切欠部(13)から外 れるので、支桿(8)は自重により支筒(7)内へ瞬間的に落下し、支桿(8)は図2 (B)に示すように変位して該支桿(8)頂部のフック部(5)の高さをカバー(F)の 下縁(B1) の近傍まで下降させる。従ってカバー(F)及び衣類(D)の取り外しに フック部(5)は少しも障害とならない。上述の操作を反復して衣類(D)へのカバ ー(F)の被覆作業を連続して行なう。
【0012】 図4(A、B)に示す支柱(6a)の支桿(8)の操作は、上述に準じて行なうのであ るが、図5(A、B)に示す支柱(6a)の支桿(8)の操作は、左右何れに回動するこ とがあっても支桿(8)及びフック部(5)をカバー掛けに必要な高さに維持できる ものである。
【0013】
【考案の効果】
本考案は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような 効果を奏する。
【0014】 可動架台の調節支柱に、カバー掛け作業の高さを一挙動作で変化させることの できる支柱を併設したので、カバー掛けの作業を能率的に、かつ円滑に行なうこ とができるばかりでなく、調節支柱と支柱の対の組合せを複数組設けたので、衣 類の丈長に差のあるものを同時に多数を処理することができる。
【0015】 支柱の支筒に、フック部を有した支桿の高さを規制する調節リングを、軸方向 の摺動自在に嵌挿したので、支桿をカバー掛け作業に必要な高さに一挙動作で設 置させることができる。
【0016】 支柱を構成する支筒の内底部に、緩衝材を介在させたので、支桿が自重により 支筒内に落下した場合の高い金属音の発生を防止してカバー掛け作業を静かな環 境に維持できる。
【0017】 カバー掛け作業が終ってハンガーと共にカバー及び衣類を支桿のフック部から 取り外す際に、取り外しの操作と同時に支桿を僅かに回動させるのみで、支桿の 高さを瞬間的に低下させられるから、カバー及び衣類の取り外しの操作を極めて 円滑に、かつ能率よく行なうことができ、併せて支桿のフック部にカバー及び衣 類の下縁を引掛けたりする損傷を確実に防止できる。
【0018】 支柱を構成する支筒の案内溝に、左右同位置の切欠部を設けたので、カバー掛 けの作業中に、支桿の回動方向を誤ることがあっても、支桿及びフック部の高さ 位置を一挙動作で安定させられるばかりでなく、作業者の利き腕が左右何れの場 合にも差支えなく利用できる便利さを有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の支柱を備えた回転架台の正面図であ
る。
【図2】(A)は、本考案支柱の一部破断した拡大正面図
である。(B)は、(A)に於ける作動要領の説明図であ
る。
【図3】本考案支柱を調節支柱と共に固定架台に併設し
た場合の正面斜視図である。
【図4】(A)は、本考案支柱の別の実施例の一部破断し
た拡大正面図である。(B)は、(A)に於ける作動要領の
説明図である。
【図5】(A)は、本考案支柱の同じく別の実施例の一部
破断した拡大正面図である。(B)は、(A)に於ける作動
要領の説明図である。
【図6】従来技術の説明図である。
【符号の説明】
4a ピン 5 フック部 6 支柱 6a 支柱 6b 支柱 7 支筒 8 支桿 9 ストッパー 10 案内溝 11 調節リング 14 調節支柱 16 調節孔 18 固定ハンガー 19 固定架台 A 回転架台 B カバー綴り
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年12月29日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】実用新案登録請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【請求項4】 請求項2記載の支柱(6、6a、6b)
において、支筒(7)の周上に該支筒(7)の案内溝
(10)に沿って摺動自在に嵌挿され、ストッパー
(9)の掛止位置を規制するようにしてなる請求項2記
載の調節リング。
【手続補正書】
【提出日】平成8年1月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】実用新案登録請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【実用新案登録請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】(A)は、本考案支柱の同じく別の実施例の一
部破断した拡大正面図である。(B)は、(A)に於け
る作動要領の説明図である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部に、カバー綴り(B)を支持する固定
    ハンガー(18)を備え、下部に複数の調節孔(16)及び単一
    のピン(4a)を有する複数の調節支柱(14)を回転架台(A)
    に架装し、各回転架台(A)に、軸方向に伸縮自在な支柱
    (6、6a、6b)を設けてなるカバー掛け用作業台の可変支
    柱。
  2. 【請求項2】 上部にフック部(5)を有し、下部にスト
    ッパー(9)を横設した支桿(8)の複数本を、同数の支筒
    (7)に軸方向の摺動自在に支承し、各支筒(7)に遊挿し
    た調節リング(11)により支桿(8)の高さを調節し得る請
    求項1記載の支柱。
  3. 【請求項3】 軸方向に開口した案内溝(10)に高さの異
    なる切欠部(13、13a、13b)を設けると共に内底部に、消
    音用の緩衝材(E)を設けてなる請求項2記載の支筒。
  4. 【請求項4】 支筒(7)の周上に、該支筒(7)の案内溝
    (10)に沿って摺動自在に嵌挿され、スットッパー(9)の
    掛止位置を規制するようにしてなる請求項2記載の調節
    リング。
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