JP3030854U - ケーキなどの包装用箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】ショートケーキや壊れ易い食品用の包装用容器
は、従来身容器に直接収容して持ち帰り程度に利用さ
れ、郵送や宅配便で輸送されることはなかった。このよ
うな実情に鑑み、本考案は、内容物がなるべく壊れにく
く、地方発送などができる包装用容器を提供することを
目的とするものである。 【解決手段】身容器１の内底部に中敷２を設ける。この
中敷２には、折り返しによって仕切り３を形成してお
く。一方、内容物を収容した身容器には内蓋を設ける。
この内蓋には折り返しによって、前記中敷の仕切りに係
合する山５を形成する。これにより、仕切り３はしっか
りと固定され、内容物の妄動が防止でき、壊れ易いショ
ートケーキなどを安全に輸送することが可能となった。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、ショートケーキや壊れ易い食品を安全に輸送することができる包 装用箱に関する考案である。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ショートケーキなどの壊れ易い内容物Ａの包装は、単に一定の大きさ或 いは収容する量に合わせた大きさの紙容器内に、適当に配列収容して封をし、持 ち帰りなどに供するのが普通であった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の、単に一定の大きさの紙容器にショートケーキなどの内容物Ａを収容す るものでは、搬送途中の振動や動きによって、収容された内容物Ａが妄動し形崩 れを起こしてしまうことが多く、特に郵送や宅配便といった輸送手段によって需 要者に供給することはできなかった。

【０００４】 このような、従来技術の欠点に鑑み、本考案は持ち帰りは勿論、壊れ易いショ ートケーキなどを輸送することができ、通信販売などで地方発送することを可能 とし、近年のグルメブームの要求に答えようとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

身容器１の内底部にボール紙程度の腰の有るシート材で、上方への折り返しに よって仕切りを形成した中敷２設ける。この中敷２は身容器１内で妄動しないよ うに身容器の内接寸法Ｌとほぼ等しい長さL'に形成する。

【０００６】 中敷２を収容した身容器１内に、ショートケーキなどの食品といった内容物を 収容し、その上方には中敷３と同程度の腰を有するシート材で内蓋を被せる。こ の内蓋には折り返しによって、中敷によって形成される仕切りを挟み込むように 係合する山５を形成しておくとともに、内蓋４そのものが身容器１内で妄動しな いように身容器の長さ寸法Ｌとほぼ等しい長さL"に形成しておく。これにより、 仕切りによって区画された比較的小さな空間に内容物が収容され、かつ仕切りそ のものがガタ付いたり妄動することなく固定されるため、内容物を安全に輸送す ることが可能となる。

【０００７】

【考案の実施の形態】

以下、本考案ケーキなどの包装用箱の好ましい実施の形態を、添付の図面に基 づいて説明する。 図１は、分解斜視図である。身容器１そのものは、特に限定するものではない が、例えば緩衝効果のある段ボール紙の折り込み箱とし、その内底部にはある程 度腰のあるボール紙、好ましくは表面に防水コーティングを施したボール紙で中 敷２を設ける。

【０００８】 中敷２には、折り返しによって、内容物の高さよりも高くなる仕切り３を形成 し、仕切りの長さL'を身容器１の内接長さＬとほぼ等しくし、中敷２自体が妄動 しにくいようにする。図示実施例において、中敷２の両端部に折り返しフラップ 2a，2bを形成し、身容器１内における安定性を良くしている。折り返しフラップ 2a，2bは、いずれか一方あるいは必ずしも必要ではない。しかしながら、このフ ラップを形成しておくことによって、身容器内面に密接させ、あるいはテープな どで貼着することもできるとともに、内容物の水分、糖分が身容器に染み込むの を防止することができ。

【０００９】 身容器１の内部には、内蓋４を設ける。すなわち、仕切り３を入れた身容器の 中に、ショートケーキなどをなるべく隙間なく詰め、内蓋をする。この内蓋は、 図２に示すように、仕切り３と同程度の腰を備え、表面に防水層を形成した上質 のボール紙などを使用することができる。勿論、中敷及び内蓋はボール紙などの 他、合成樹脂性シート材などを利用することもできる。

【００１０】 内蓋の全長L"は、中敷と同様に身容器１の内接寸法とほぼ同一とし、身容器内 において妄動しないようにするとともに、折り返しによって、前記中敷２の仕切 り３に係合する山５を形成する。しかして、図２に示すように、身容器１内の仕 切り３は非常にしっかりと固定されるため、輸送中の振動や揺れによって内容物 が移動、妄動するのを防止することができる。

【００１１】 図示実施形態において、内蓋４の両端部には上方への折り返しフラップ4a，4b を形成し、これが身容器の内面に当接し、妄動の可能性をより少なくしている。 なお、図１に示す実施態様では中敷２の仕切り３と両端の取り返しフラップの間 に、コ字状の仕切り板６を挿入し、内容物の幅方向の動きをなるべく規制するよ うにしている。

【００１２】 図示実施形態では、中敷２の長手方向に一箇所の仕切りを形成しているが、身 容器の大きさに応じて２〜３か所の仕切り３を形成してもよい。この際、内蓋４ には、全ての仕切りに係合する山５を形成してもよいが、１〜２箇所の仕切りに のみ係合する山５を形成してもその効果は十分に達成することかできる。

【００１３】 折り返しによる内蓋４の山５の高さは、少なくとも仕切り３が係合し、折り返 した位置は、身容器内の任意高さまで折り返す。これは、収容する内容物Ａが高 さ方向に不必要な空間が形成されないようにすることを意味する。すなわち、振 動によって上下方向に移動しにくくなる。

【００１４】 具体的に、本考案に係る包装用箱に、ケーキを収容するには、一例として図３ に示すように、ケーキそのものに透明なポリエチレンなどのシート７その他で腰 巻きし、これをパラフィン紙などで波形の折り込み形成し、クッション性を持た せた袴８に収容する。これを、身容器１内になるべく隙間なく配列するようにす ると、図２に示すように、比較的狭く仕切られた身容器内部の各小室においてさ えも、袴のクッション性によって内容物が妄動しにくくなる。

【００１５】 さらに、ケーキの周囲に巻くシート７は、一般にはケーキそのものの高さより も高いのが普通であることから、内蓋の存在によって内容物の上下動を極力防止 できることになる。その意味で、内蓋の折り返し高さは、図２に示すように、収 容する内容物（ケーキ）の形状によって、大きく折り返したり、小さく折り返し たりするのが好ましい。

【００１６】

【考案の効果】

本考案ケーキなどの包装用箱によれば、ケーキなどの壊れ易い食品を、身容器 内部での妄動をなるべく少なくし、ショートケーキや壊れやすい食品を持ち帰り 用の包装箱としても勿論、従来考えられなかった、郵送や宅配便で輸送しても壊 れることが少なく、地方の人々にも広く供給することができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る包装用箱の分解斜視図、

【図２】使用状態を示す縦断面図、

【図３】収容する内容物の一例であるショートケーキの
一例を示す分解斜視図。

【符号の説明】

１…身容器、 ２…中敷、 ３…仕切り、 ４…内蓋、
５…山、 ６…仕切り、 ７…シート７、 ８…袴、
2a，2b，4a，4b…折り返しフラップ、 Ａ…内容物、
Ａ…内容物。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】身容器１の内底部にボール紙程度の腰の有
   るシート材で、上方への折り返しによって仕切り３を形
   成した中敷２を設け、該中敷２は身容器１内で妄動しな
   いように身容器の内接長さＬとほぼ等しい長さL'に形成
   するとともに、 身容器１内の上部にはシート材で内蓋４を設け、該内蓋
   は折り返しによって、前記中敷によって形成される仕切
   り３に係合する山５を形成するとともに、身容器１内で
   妄動しないように身容器の内接長さＬとほぼ等しい長さ
   L"に形成したことを特徴とするケーキなどの包装用箱。