JP3029698U - コンセント - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンセントの過熱や過電流の使用が原因のト
ラブルを未然に防ぎ、安価で現状のコンセントの機能を
損ねることなく使用することのできるコンセントであ
る。 【解決手段】 コンセントの過熱が予想される最も近い
位置に温度検出器１８を設置し、ホコリや物質環境の引
火点以下に温度検出回路３の限界温度を設定し、過熱に
より温度検出回路部３の回路が作動するか、コンセント
に設定された電流値に達すると電流検出回路部２が作動
すると警報回路部４に電流を送り、音や光により警報を
発するように形成されている。また、そのまま放置され
過電流や過熱が続く場合は電流遮断回路部５が作動し回
路が遮断されるよう形成されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、家庭はもとより事務所・学校・病院等のあらゆる場所において使用 され、コンセントに一体的に連結させ、コンセントの過剰な電流の使用と過熱に よる火災を防止するに好適な過電流過熱警報遮断手段を有するコンセントに関す る。

【０００２】

【従来の技術】

電気器具を使用するにはコンセントが必要であり、各所で広く用いられている 。壁や柱等に埋め込みボックス内に固定し使用されているコンセントやコードを 使用する移動用コンセント（テーブルタップ）およびプラグの受口を増し電気器 具の使用数を多くするためのコンセント等その用途に応じて諸種のコンセントが 使用されている。また、夫々のコンセントには無理な使用のないように器具自体 に使用規定が明記されている。また、過剰な電流を使用した場合には、電源にブ レーカーやヒューズ等が設置されており、過剰な電流の使用に対する安全性が確 保されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

コンセントが錆や放電等により接触部分の電気抵抗が増したり、ホコリや水分 の侵入、又は、コンセントの規格を超えて電力を使用したり、室温がある程度以 上上昇するとコンセントが過熱しコンセントの回路等に付着しているゴミや紙屑 が発火したり、コンセント自体が燃焼したりして火災へと進展する場合がある。 このことは、電力の使用量超過によって発熱温度がコンセントの周辺物質の引火 点やコンセント又は附属コードの着火点を超えたからに他ならない。従来、コン セント自体には安全装置はなく、電源のブレーカーやヒューズに於いて安全を図 っているため、コンセントの規格の電流値を超えてもブレーカーやヒューズの容 量を超えなければトラブルは起こさない。とはいえ、コンセントにブレーカーや ヒューズを設置しただけでは、それが突然作動するようなことがあっては、近年 多く使用されているパソコンやワールドプロセッサー等の使用に不便があるばか りか、コンセント内で起きた錆や放電による電気抵抗の変化までは感知できない 。このようなことから、コンセントが過熱し危険な状態が近付くかコンセントの 規格を超える過剰な電流が流れた時に、音や光により警報を発し火災を未然に防 ぐことが必要になる。従来使用されているコンセントに僅かな改良を加え、しか も、あまり高価になることなく、目や耳に障害のある人や子供や幼児であっても 、何の警報か分かり易く、火災を的確に予知すると共に危険が近いことを強力に 訴えるものが必要である。また、危険が追っているからといって、パソコンやワ ールドプロセッサーの作業中に急いで電源を切ったり、映画や芸術の鑑賞中また は講演会や重要な会議中に不快な雑音が出たりしたのではその効果も半減してし まう。そのため、電気器具の使用の仕方や管理の不備を的確に判断でき、しかも 、障害が少なく何時でも何処でも誰もが安心して使用できるコンセントが要請さ れている。

【０００４】 本考案は、以上の要請に基づき創案されたものであり、コンセントが定格電流 を超えた状態で使用されたり、その温度が設定値を超えた場合に光や音により異 常を表現し、使用者に使用の正常化や使用中止を警告すると共に、そのまま使用 することによる危険発生を防止するため設定時間経過後に回路遮断を行ない安全 性の向上を図るようにしたコンセントを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、以上の目的を達成するために、電源とプラグ差込口とを結ぶ電気回 路に設けられ、該回路内を流れる電流と回路内の温度を検出して異常表現を行な うと共に回路の遮断を行なう過電流過熱警報遮断手段を有するコンセントであっ て、前記過電流過熱警報遮断手段は、前記電気回路内を流れる電流値を検出する と共にその値がコンセントの定格電流を超えた場合に検出信号を発する電流検出 回路部と、前記電気回路の温度を検出すると共にその温度が設定値を超えた場合 に検出信号を発する温度検出回路部と、前記電流検出回路部及び／又は温度検出 回路部からの検出信号に基づき光の点滅する光点滅回路部及び／又は音を発する 音声発生回路部を備える警報回路部と、該警報回路部による警報後、設定時間経 過後に電源とプラグ差込口間との導通を遮断する電流遮断回路と、発した警報を 適宜停止する警報停止手段とを設けるコンセントを構成するものである。更に具 体的に、前記電流遮断回路部と電流検出回路部および温度検出回路部がバイメタ ルからなり、前記電流検出回路部と電流遮断回路部とが共通のバイメタルで作動 されることを特徴とする。また、前記コンセントが、内部に収納空間を有するコ ンセントケース本体で被包されたものからなり、該コンセントケース本体内には 、前記プラグ差込口と電源側との連結部と前記過電流過熱警報遮断手段とが収納 されることを特徴とする。また、前記コンセントが、内部に収納空間を有するコ ンセントケース本体とこれに着脱可能に装着される前記過電流過熱警報遮断手段 とからなり、前記コンセントケース本体内には、前記プラグ差込口と電源側との 連結部とが収納されることを特徴とする。更に、前記連結部が、回転式差込プラ グであり、前記連結部が、前記電源側に着脱可能に装着されるプラグの電線の取 り付け部であることを特徴とする。また、前記コンセントケース本体が、コケシ 状の外輪郭を有するものであることを特徴とするものである。

【０００６】 コンセントの過熱の原因は、差込プラグの受口の金属やそれに接続されるコー ドの過熱によるものである。そのため、コンセントの正常又は異常を検出するに は差込プラグと電源とを結ぶ電気回路内の電流や温度を測定することが最もよい 。本考案はこの電気回路に回路内の電流値や温度を検出し、これ等が設定値を超 えた場合に異常表現をすると共に、その後に回路の遮断を行なう過電流過熱警報 遮断手段を設けることを特徴とするものである。即ち、１つのコンセントに多く のプラグを差込む所謂蛸足配線の場合、コンセント内を流れる電流値はコンセン トの定格電流を超える場合が多い。このままその使用状態を継続すると急にブレ ーカ等がとぶ不具合が発生する。一般的な家電器具の使用は余り問題がないが、 ＯＡ機器やコンピュータの場合、急に電源が遮断されるとそれまでの作業が無駄 になり、データ等が記録されない問題点がでる。また、危険な作業を行なってい る最中における停電は思わぬ事故の原因となる。従って、本考案のように、過電 流過熱警報遮断手段により異常状態が発生していることを事前に光や音により表 現することにより大人は勿論、子供も障害者も簡単に気が付き善処することがで きる。しかし、危険だから電源を切ってしまったのでは、パソコンやワールドプ ロセッサー等の現代機器に影響したり、静粛さを要求される環境の中で不快な音 が発生したのでは、その雰囲気を壊してしまうため、警報停止手段によりその場 を凌ぐことができるが、手を放すと基に戻るよう形成されている。警報を発して も人に伝達されず過電流や過熱が危険状態に達する場合には、自動的に全回路が ＯＦＦになり、コンセント差込口に係合されている電源は切断される。過電流過 熱警報遮断手段を経由してプラグ差込口から各電気機器に電力を配送している回 路を切断するため電気機器の安全性は基よりコンセントの過熱状態の温度は低下 する。コンセントの温度が低下することにより過電流過熱警報遮断手段の警報部 は自動的に正常に復元するものである。また、本考案の過電流過熱警報遮断手段 は、各種のコンセントに対応できるよう考案されており、壁や柱等に埋め込んで あるコンセントの場合にはコンセントボックス内の一部品として埋め込み、移動 用コンセントの場合はコンセントのボックスの中に併設し、既製のコンセントに は簡易にアダプターとして取り付け、外部からコンセントに差込むだけで、目的 を達するように形成されており、コンパクトで簡便でしかも安価で任意の場所に 誰もが便利に使用し易いように構成されているコンセントである。また、外観形 状をコケシ状に形成することにより外観美の向上が図られ、また、子供達にも親 しみ易いものになる。

【０００７】

【考案の実施の形態】

以下、本考案のコンセントの実施の形態を図面を参照して詳述する。図１は本 考案のコンセントの基本的構成を示すブロック図である。交流電源１１およびＤ Ｃ電源回路部１２はプラグ差込口１３に連結される。このプラグ差込口１３側と 前記電源側とを連結する電気回路内には過電流過熱警報遮断手段１が配設される 。この過電流過熱警報遮断手段１は、電流検出回路部２と、温度検出回路部３と 、警報回路部４と、電流遮断回路部５および警報停止手段６等から構成される。 なお、警報回路部４は光点滅回路部７および音声発生回路部８からなり、光点滅 回路部７には警報ランプ９が連結され、音声発生回路部８には警報音発生器１０ が連結される。

【０００８】 図２は図１の基本構成を有する過電流過熱警報遮断手段１の実際の配線図の一 例を示すものである。なお、図示のように、この配線図における電流検出回路部 ２は警報を発する電流値を調整するための警報電流設定抵抗器１４が設けられ、 温度検出回路部３には警報を発する温度を調整するための警報温度設定抵抗器１ ５が設けられているが、これ等はなくてもよい。

【０００９】 電流検出回路部２は過電流検出器１６により電気回路内の電流値を検出するも のであり、その電流値がそのコンセントの定格電流を超えた場合に検出信号を増 幅回路部１７等を介して警報回路部４に発するように構成される。

【００１０】 温度検出回路部３は、温度検出器１８により電気回路の温度を検出すると共に 、その温度が設定値を超えた場合に検出信号を増幅回路部１７等を介して警報回 路部に発するように構成される。

【００１１】 警報回路部４は前記したように、光点滅回路部７および音声発生回路部８から なり、光点滅回路部７は光の点滅により異常発生を表現するもので、光の種類や 点滅形態は適宜の公知技術が適用される。また、音声発生回路部８は単調のブザ ー音に限らず、メロディ，断続音等を適宜発するものからなる。図２では図示の ような警報ランプ９や警報音発生器１０が使用されているが勿論それに限定する ものではない。

【００１２】 警報停止手段６は本例では手動による単純な警報停止ボタンからなるが、これ も適宜な公知技術が適用される。場合により、光や音声の警告の継続が邪魔にな ることがあるが、この場合はこの警報停止手段６を操作することにより、警告の 遮断が可能になる。特に、映画や音楽等の鑑賞中や講演会等の弁舌中では警告が 邪魔になることが多いため、この警報停止手段を設けることが好ましい。

【００１３】 電流遮断回路部５は電流遮断器１９や遮断電流値設定抵抗器２０を有するもの からなる。警告を発し続けても使用者が適当な処置を行なわず、且つ過熱が進行 したり過剰な電流が流れた場合には、ブレーカがとぶ前にこの電流遮断回路部５ が作動し、電気回路は遮断される。これにより、安全性の確保が行なわれる。

【００１４】 以上により、本発明のコンセントによれば、コンセントが正常状態で使用され 、安全性が確保されると共に、コンピュータやＯＡ機器などは急に遮断されるこ となくデータの記録ミスが防止される。

【００１５】

【考案の効果】

１）本発明の請求項１に記載するコンセントによれば、定格電流を超えるか設 定温度を超えて過熱すると、警報ランプの点灯と警報音を発するので、健常者は 基より耳や目の不自由な人にもコンセントの使用に危険が追っていることを警告 すると共に、処置できる者が不在であっても使用電流や過熱状態に異常状態が生 じた場合はコンセント自体が電流を遮断してくれ、コンセントによる火災等を未 然に防ぐことができる。また、警報が周囲の迷惑になる場合は、警報を一時停止 することができるので安心して使用することができる。 ２）本発明の請求項２に記載するコンセントによれば、電流遮断回路部と電流 検出回路部と温度検出回路部にバイメタルを使用するため部品数も少なく製作費 も安く経済的である。 ３）本発明の請求項３に記載のコンセントによれば、電流遮断回路部と電流検 出回路部に共通のバイメタルを使用することは、部品の個数を減らすことができ 経済的である。 ４）本発明の請求項４および５に記載のコンセントによれば、任意の形状のコ ンセントケースへの搭載が可能で、利用者の好みに応じて使用することができる 。 ５）本発明の請求項６に記載のコンセントによれば、回転式差込プラグを用い るため使用方法が簡便である。 ６）本発明の請求項７に記載のコンセントによれば、電源コードにより本発明 のコンセントを取り付けることができ任意の場所にセットできる。 ７）本発明の請求項８に記載のコンセントによれば、コンセントケースをコケ シ状にし、幼い子供にも関心を持たせることにより、電気機器に対する安全の心 構えを養うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のコンセントの基本的な構成図。

【図２】図１の構成図を実際に製作するための配線図。

【図３】本考案のコンセントにバイメタルを使用した場
合の構成図。

【図４】本考案のコンセントにバイメタルを使用の際に
用いる開閉両用バイメタルサーモスタットの略図。

【図５】図１の構成図および図２の配線図に基づいて組
み立てた平面図。

【図６】図１の構成図および図２の配線図に基づいて組
み立てた図５のＡ−Ａの断面図。

【図７】壁または柱等に埋め込まれている一般的なコン
セントボックス内に本考案の過電流過熱警報遮断手段を
一部品として取り付けた状態を示すコンセントの平面
図。

【図８】コケシ状のコンセントボックス内に本考案の過
電流過熱警報遮断手段と電源コードとプラグ差込口とを
連結して納めた状態の移動用コンセント（テーブルタッ
プ）の平面図。

【図９】前記コケシ状コンセントを小型化し電源コード
を回転式差込プラグにし、壁等のコンセントボックスに
簡易に差し込んで使用できるコンセントの平面図。

【符号の説明】

１ 過電流過熱警報遮断手段 ２ 電流検出回路部 ３ 温度検出回路部 ４ 警報回路部 ５ 電流遮断回路部 ６ 警報停止手段 ７ 光点滅回路部 ８ 音声発生回路部 ９ 警報ランプ １０ 警報音発生器 １１ ＡＣ電源 １２ ＤＣ電源回路部 １３ プラグ差込口 １４ 警報電流設定抵抗器 １５ 警報温度設定抵抗器 １６ 過電流検出器 １７ 増幅回路部 １８ 温度検出器 １９ 電流遮断器 ２０ 遮断電流値設定抵抗器 ２１ 開閉両用バイメタルサーモスタット ２２ バイメタルサーモスタット ２３ バイメタル ２４ 遮断電流接点 ２５ 警報電流接点 ２６ 警報電流設定ネジ ２７ 遮断電流設定ネジ ２８ 固定盤 ２９ 接点保護カバー ３０ 回転式差込プラグ ３１ 既製のコンセントボックス ３２ 既製のコンセントパネル ３３ 既製のコンセント ３４ 警報器格納ボックス ３５ コンセント格納ボックス

Claims (8)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 電源とプラグ差込口とを結ぶ電気回路に
   設けられ、該回路内を流れる電流と回路内の温度を検出
   して異常表現を行なうと共に回路の遮断を行なう過電流
   過熱警報遮断手段を有するコンセントであって、前記過
   電流過熱警報遮断手段は、前記電気回路内を流れる電流
   値を検出すると共にその値がコンセントの定格電流を超
   えた場合に検出信号を発する電流検出回路部と、前記電
   気回路の温度を検出すると共にその温度が設定値を超え
   た場合に検出信号を発する温度検出回路部と、前記電流
   検出回路部及び／又は温度検出回路部からの検出信号に
   基づき光の点滅する光点滅回路部及び／又は音を発する
   音声発生回路部を備える警報回路部と、該警報回路部に
   よる警報後、設定時間経過後に電源とプラグ差込口間と
   の導通を遮断する電流遮断回路部と、発した警報を適宜
   停止する警報停止手段とを設けることを特徴とするコン
   セント。
2. 【請求項２】 前記電流遮断回路部と電流検出回路部お
   よび温度検出回路部がバイメタルからなる請求項１に記
   載のコンセント。
3. 【請求項３】 前記電流検出回路部と電流遮断回路部が
   共通のバイメタルで作動されるものである請求項２に記
   載のコンセント。
4. 【請求項４】 前記コンセントが、内部に収納空間を有
   するコンセントケース本体で被包されたものからなり、
   該コンセントケース本体内には、前記プラグ差込口と電
   源側との連結部と前記過電流過熱警報遮断手段とが収納
   されてなる請求項１乃至請求項３のいずれかに記載のコ
   ンセント。
5. 【請求項５】 前記コンセントが、内部に収納空間を有
   するコンセントケース本体とこれに着脱可能に装着され
   る前記過電流過熱警報遮断手段とからなり、前記コンセ
   ントケース本体内には、前記プラグ差込口と電源側との
   連結部とが収納されてなる請求項１乃至請求項３のいず
   れかに記載のコンセント。
6. 【請求項６】 前記連結部が、回転式差込プラグである
   請求項４又は請求項５に記載のコンセント。
7. 【請求項７】 前記連結部が、前記電源側に着脱可能に
   装着されるプラグの電線の取り付け部である請求項４又
   は請求項５に記載のコンセント。
8. 【請求項８】 前記コンセントケース本体が、コケシ状
   の外輪郭を有するものである請求項４又は請求項５に記
   載のコンセント。