JP3028501U - バッテリアダプタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 特定の電動機器に専用のバッテリでなくて
も、その特定の電動機器に挿着して使用することを可能
にするバッテリアダプタの提供。 【解決手段】 バッテリを電源とする電動機器本体に一
体に形成されている係合部１４Ａにバッテリを挿着する
際に、必要に応じて係合部１４Ａとバッテリ間に介在さ
せるバッテリアダプタ３０Ａである。アダプタ本体３１
Ａを、特定電動機器１０Ａの係合部１４Ａに挿着可能な
雄部３２と、特定電動機器１０Ａの専用バッテリ２０Ａ
と電気容量が同一であるが、仕様が異なるため係合部１
４Ａに直接挿着することの困難な専用外バッテリ２０Ｂ
の係合挿着を可能とする雌部３４と、雌部３４に係合挿
着された専用外バッテリ２０Ｂと電動機器本体１１Ａと
を電気的に接続する導電路Ｌ₁ ，Ｌ₂ とを設けて構成す
ることで、仕様の異なる電動機器にバッテリを共用でき
るようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、バッテリを電源として駆動する電動機器にバッテリを挿着する際に 、必要に応じて使用するバッテリアダプタに関する。

【０００２】

【従来の技術】

図６，図７は、それぞれ製造メーカーが異なるため、その仕様が異なるハンデ ィ型の電動レンチを示している。 電動レンチ１（１Ａ，１Ｂ）は、レンチ本体２（２Ａ，２Ｂ）の握り部３（３ Ａ，３Ｂ）に設けられたバッテリ係合部４（４Ａ，４Ｂ）にバッテリ５（５Ａ， ５Ｂ）がそれぞれ係合挿着された構造となっている。

【０００３】 符号７は、ボルト頭部やナットに係合するソケットで、レンチ本体２の前方に 突出する回転軸８の先端に固着されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、従来の電動レンチ１Ａ，１Ｂは、メーカー毎にその仕様が異なってい るため、バッテリ５Ａ，５Ｂも電動レンチ毎に専用となっていた。 即ち、電動レンチ本体側のバッテリ係合部４と、このバッテリ係合部４に係合 挿着できるバッテリ５の形状が、図６，７に示すように、製造メーカー毎に異な っており、同一容量のバッテリであってもメーカーが異なる場合（専用のバッテ リではない場合）には、挿着できなかった。

【０００５】 このため従来では、電動レンチ毎に専用のバッテリを、予備を考慮して複数個 容易して作業現場に持参しなければならないという煩わしさ等があった。 本考案は前記従来技術の問題点に鑑みなされたもので、その目的は、特定の電 動機器に専用のバッテリでなくても、その特定の電動機器に挿着して使用するこ とを可能にするバッテリアダプタを提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

前記目的を達成するために、請求項１に係わるバッテリアダプタにおいては、 バッテリを駆動電源とする電動機器本体に一体に形成されているバッテリ係合部 にバッテリを挿着する際に、必要に応じてバッテリ係合部とバッテリ間に介在さ せるバッテリアダプタであって、 前記アダプタ本体を、特定の電動機器のバッテリ係合部に係合挿着可能なコネ クター雄部と、前記特定の電動機器に専用のバッテリと電気容量が同一であるが 、仕様が異なるためバッテリ係合部に直接挿着することの困難な専用外バッテリ の係合挿着を可能とするコネクター雌部と、コネクター雌部に係合挿着された専 用外のバッテリと前記電動機器本体とを電気的に接続する導電路とを設けた構成 としたもので、 特定の電動機器の専用外バッテリをアダプタ本体のコネクター雌部に係合挿着 し、さらにアダプタ本体のコネクター雄部を特定の電動機器本体のバッテリ係合 部に係合挿着することで、専用外バッテリが電動機器本体に一体化されるととも に、専用外バッテリと特定の電動機器本体とがアダプタ本体に設けられた導電路 を介して電気的に接続される。 また、特定の電動機器に専用のバッテリは、アダプタを介することなく、直接 この特定の電動機器本体のバッテリ係合部に係合挿着できる。 請求項２においては、請求項１記載のバッテリアダプタを、コネクター雌部の 仕様がそれぞれ同一で、コネクター雄部の仕様がそれぞれ異なる複数個のアダプ タ本体から構成するようにしたもので、特定の電動機器に専用のバッテリを仕様 の異なる３種以上の電動機器に使用できる。

【０００７】

【考案の実施の形態】

次に、本考案の実施の形態を、実施例に基づいて説明する。 図１〜図３は、本考案をハンディタイプの電動レンチ用のバッテリアダプタに 適用したもので、図１は、第１の実施例に係るバッテリアダプタを使用する第１ の電動レンチの概要図、図２は、同アダプタを使用する様子を説明する説明図、 図３は、同アダプタを介して専用外バッテリを挿着した第１の電動レンチの断面 図である。

【０００８】 図１において、第１の電動レンチ１０Ａは、モータＭの内蔵されたハウジング １２と、ハウジング１２下方の握り部１３とが一体化されたレンチ本体１１Ａと 、握り部１３下方に挿着一体化された専用のバッテリ２０Ａとから構成されてい る。 モータＭの回転駆動軸１５は、ハウジング１２の前方に突出し、回転駆動軸１ ５の先端には、ナットやボルト頭部に係合するソット１６が固着されている。符 号１５ａは、カップリングである。

【０００９】 握り部１３の下端部には、バッテリ係合部１４Ａが形成され、このバッテリ係 合部１４Ａには、モータ駆動回路の導電路に接続された一対の接触端子Ｔ₁ ，Ｔ ₂ が露呈し、端子Ｔ₁ ，Ｔ₂ は、バッテリ係合部１４Ａに係合挿着されたバッテ リ２０Ａの電極（図示せず）に導通する一対の接触端子Ｔ₃ ，Ｔ₄ とそれぞれ接 触する状態に保持されている。

【００１０】 符号１８は、モータ駆動回路に設けられたスイッチで、このスイッチ１８を指 で押すことでモータＭの駆動が入切される。 バッテリアダプタ３０Ａは、第１の電動レンチ１０Ａのバッテリ係合部１４Ａ に係合挿着できるコネクター雄部３２と、仕様の異なる第２の電動レンチ専用の バッテリ（第１の電動レンチ１０Ａに対しては専用外バッテリ）２０Ｂの係合挿 着を可能とするコネクター雌部３４とが一体に形成された合成樹脂製のアダプタ 本体３１Ａにより構成されている。

【００１１】 コネクター雄部３２には、専用バッテリ２０Ａの接触端子Ｔ₃ ，Ｔ₄ に対応し た一対の接触端子Ｔ₅ ，Ｔ₆ が設けられ、一方コネクター雌部３４には、専用外 バッテリ２０Ｂの一対の接触端子Ｔ₇ ，Ｔ₈ と接触可能な一対の接触端子Ｔ₉ ， Ｔ₁₀が設けられるとともに、アダプタ本体３１Ａ内には、接触端子Ｔ₅ とＴ₉ 、 Ｔ₆ とＴ₁₀をそれぞれ導通させる導電路Ｌ₁ ，Ｌ₂ が設けられている。

【００１２】 このため、コネクター雄部３２が第１の電動レンチ１０Ａのバッテリ係合部１ ４Ａに係合挿着されると、アダプタ３０Ａの接触端子Ｔ₅ ，Ｔ₆ が電動レンチ本 体１１Ａの接触端子Ｔ₁ ，Ｔ₂ とそれぞれ接触し、コネクター雌部３４に専用外 バッテリ２０Ｂが係合挿着されると、バッテリの接触端子Ｔ₇ ，Ｔ₈ がアダプタ ３０Ａの接触端子Ｔ₉ ，Ｔ₁₀と接触し、図３に示されるように、導電路Ｌ₁ ，Ｌ ₂ を介して、専用外バッテリ２０Ｂと電動レンチ１０Ａのモータ駆動回路とが電 気的に接続される。

【００１３】 この様に、アダプタ３０Ａを介することで、互いにその仕様がことなるため係 合挿着できなかった専用外バッテリ２０Ｂを特定の電動レンチ１０Ａに係合挿着 でき、即ち、特定の電動レンチ１０Ａに専用外のバッテリ２０Ｂを使用すること ができる。 また、このバッテリ２０Ｂを専用とする第２の電動レンチ（図示せず）には、 当然のことながら、アダプタ３０Ａを介することなく、直接バッテリ２０Ｂを係 合挿着できるので、このバッテリ２０Ｂを共用できる電動レンチの範囲が拡大さ れたものとなる。

【００１４】 図４はおよび図５は、本考案のバッテリアダプタの第２の実施例を示すもので 、図４は第２の実施例に係るバッテリアダプタを使用する第３の電動レンチの概 要図、図５は同アダプタを使用する様子を説明する説明図である。 第３の電動レンチ１０Ｃは、電動レンチ本体１１Ｃと、専用のバッテリ２０Ｃ により構成されている。

【００１５】 また、アダプタ３０Ｂの本体３１Ｂは、そのコネクター雄部３２が第３の電動 レンチ１０Ｃのバッテリ係合部１４Ｃに係合挿着できる仕様に形成されているが 、コネクター雌部３４は、第１の実施例のアダプタ本体３０Ａのバッテリ係合部 と同様、第２の電動レンチに専用のバッテリである専用外バッテリ２０Ｂが係合 挿着できる仕様に形成されている。

【００１６】 電動レンチ本体１０Ｃ及びアダプタ本体３１Ｂの構造は、前記した第１の実施 例における電動レンチ本体１１Ａ及びアダプタ本体３１Ａの構造と略同一である ため、同一の符号を付することにより、その説明は省略する。 このため、本実施例に示すアダプタ３０Ｂを使用することで、第２の電動レン チに専用のバッテリ（第３の電動レンチ１０Ｃにとっては専用外バッテリ）２０ Ｂを第３の電動レンチ１０Ｃにも使用することができる。

【００１７】 このように、この図５に示すアダプタ３０Ｂを、図２，３に示すアダプタ３０ Ａと共に備えておくことで、第２の電動レンチ専用のバッテリ（第１、第３の電 動レンチの専用外バッテリ）２０Ｂを、このバッテリ２０Ｂを専用とする電動レ ンチの他に、２種類の仕様の異なる電動レンチ１０Ａ，１０Ｃにも使用すること ができる。

【００１８】 また前記した実施例では、特定の仕様のバッテリ２０Ｂを仕様の異なる他の一 または二の電動レンチにも使用できる構造として説明したが、コネクター雌部の 仕様を共通とし、コネクター雄部の仕様をそれぞれ異にする３種類以上のアダプ タ本体を備えた構成とすることで、特定の仕様のバッテリを互いに仕様の異なる ３種類以上の電動レンチにも使用することも可能となる。

【００１９】 なお、前記した実施例では電動機器の一例としてハンディタイプの電動レンチ を例に挙げて説明したが、バッテリを係合挿着できる電動ドリルその他の電動工 具等の電動機器やバッテリを駆動源とする電動油圧機等の電動機器にも、本考案 を同様に適用できることはいうまでもない。

【００２０】

【考案の効果】

以上の説明から明らかなように、本考案に係るバッテリアダプタによれば、あ る特定の電動機器専用のバッテリを仕様の異なる他の電動機器にも使用すること ができるので、複数の仕様の異なる電動機器を使う際に準備する予備のバッテリ の個数が従来に比べて少なくて済む等、便利である。 また、請求項２によれば、ある特定の電動機器専用のバッテリを仕様の異なる 他の複数の電動機器にも使用することができるので、準備する予備のバッテリの 個数がさらに少なくて済む等、非常に便利である。 また、請求項３によれば、広く普及しているハンディ型の電動機器の使用に便 利となるので電動機器を使った現場での作業性が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１の実施例に係るバッテリアダプタを挿着す
る第１の電動レンチの概要図

【図２】同アダプタを使用する様子を説明する説明図

【図３】同アダプタを介して専用外バッテリを挿着した
第１の電動レンチの断面図

【図４】第２の実施例に係るバッテリアダプタを挿着す
る第３の電動レンチの断面図

【図５】同アダプタを使用する様子を説明する説明図

【図６】従来の電動レンチの構造を示す図

【図７】従来の他の電動レンチの構造を示す図

【符号の説明】

１０Ａ，１０Ｃ 電動レンチ １１Ａ，１１Ｃ 電動レンチ本体 １４（１４Ａ，１４Ｃ） バッテリ係合部 ２０Ａ 第１の電動レンチに専用のバッテリ ２０Ｂ 第２の電動レンチに専用のバッテリ（専用外バ
ッテリ） ２０Ｃ 第３の電動レンチに専用のバッテリ ３０Ａ，３０Ｂ バッテリアダプタ ３１Ａ，３１Ｂ アダプタ本体 ３２ コネクター雄部 ３４ コネクター雌部 Ｌ₁ ，Ｌ₂ 導電路 Ｔ₁ ，Ｔ₂ 電動レンチ側の接続端子 Ｔ₃ ，Ｔ₄ 、Ｔ₇ ，Ｔ₈ バッテリ側の接続端子 Ｔ₅ ，Ｔ₆ コネクター雄部に設けられた接続端子 Ｔ₉ ，Ｔ₁₀ コネクター雌部に設けられた接続端子

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 バッテリを駆動電源とする電動機器本体
   に一体に形成されているバッテリ係合部にバッテリを挿
   着する際に、必要に応じてバッテリ係合部とバッテリ間
   に介在させるバッテリアダプタであって、 前記アダプタ本体には、特定の電動機器のバッテリ係合
   部に係合挿着可能なコネクター雄部と、前記特定の電動
   機器に専用のバッテリと電気容量が同一であるが、仕様
   が異なるためバッテリ係合部に直接挿着することの困難
   な専用外バッテリの係合挿着を可能とするコネクター雌
   部と、コネクター雌部に係合挿着された専用外のバッテ
   リと前記電動機器本体とを電気的に接続する導電路とが
   設けられたことを特徴とするバッテリアダプタ。
2. 【請求項２】 前記バッテリアダプタは、コネクター雌
   部の仕様がそれぞれ同一で、コネクター雄部の仕様がそ
   れぞれ異なる複数個のアダプタ本体から構成されたこと
   を特徴とする請求項１記載のバッテリアダプタ。
3. 【請求項３】 前記電動機器は、ハンディ型の電動機器
   であることを特徴とする請求項１又は２記載のバッテリ
   アダプタ。