JP3025492B1 - 倒立振子システムの安定化制御装置 - Google Patents

倒立振子システムの安定化制御装置

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JP3025492B1
JP3025492B1 JP11017475A JP1747599A JP3025492B1 JP 3025492 B1 JP3025492 B1 JP 3025492B1 JP 11017475 A JP11017475 A JP 11017475A JP 1747599 A JP1747599 A JP 1747599A JP 3025492 B1 JP3025492 B1 JP 3025492B1
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Abstract

【要約】 【目的】 SIRMs 動的重視度結合型ファジィ推論モデル
を適用し、初期状態に関係なく、台車上の振子を安定に
倒立させ、台車を速やかにレールの原点又は特定位置に
戻す倒立振子システムの安定化制御装置を提供する。 【構成】 振子3の角度θ及び角速度ω、台車2の位置
x及び速度vの入力項目に対してSIRM(単一入力ルール
群)と制御状況に応じて変化する動的重視度とが定義さ
れており、サンプリング時刻kT毎に、振子3の角度
θ、角速度ω、台車2の位置x及び速度vの各データが
入力されると、各SIRMの推論値fi 0 (k) が求められる
一方、各SIRMの動的重視度W i D (k) が求められ、これ
らを総和した値に基づいて台車3に作用する駆動力fが
制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明はSIRMs(Single Input
Rule Modules:単一入力ルール群)動的重視度結合型フ
ァジィ推論モデルを適用し、初期状態に関係なく、台車
上の振子を安定に倒立させ、台車を速やかにレールの原
点又は特定位置に戻す倒立振子システムの安定化制御装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】倒立振子システムは非常に簡単な構造で
あるにもかかわらず、典型的な不安定な非線型システム
である。そのため、新しい制御手法の有効性を検証する
ベンチマークとして、広く利用されている。特に、ファ
ジィ推論を適用した倒立振子システムの安定化制御に関
する研究が多数報告されている。
【0003】例えば、倒立振子の角度制御と台車の位置
制御の双方を行う研究として、強化学習法(強化学習法
による離散値制御のためのファジィ制御規則の学習:日
本ファジィ学会雑誌,Vol8,No.1,pp115-122(1996) 参
照) 、非線型最適化手法( 非線型最適化手法を用いた倒
立振子ファジィ制御規則の学習: 第13回ファジィシステ
ムシンポジウム講演論文集,pp61-64(1997)参照) 、階層
型ファジィ手法( ファジィ推論による倒立振子の安定化
制御: 第5 回ファジィシステムシンポジウム講演論文
集,pp107-113(1989)等参照) 、振子の振り上げも兼ねた
手法( カート位置制御を含めた倒立ポールの振り上げ、
安定化ファジィ制御: 日本ファジィ学会誌、Vol5,No.2,
pp397-408(1993) 等参照) 、レールを敷かない自走式倒
立振子の制御法( 自走式倒立振子の階層的対応型ファジ
ィ制御: 第13回ファジィシステムシンポジウム講演論文
集,pp35-38(1997)参照) 等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例による場合、以下のような種々の欠点が指摘されて
いる。まず、強化学習法については、離散値操作量を用
いているため、台車の位置が目標からずれるだけでな
く、振子が最後まで微小振動を続ける。非線型最適化手
法については、最終的に誤差こそ残らないものの、振子
が完全に安定倒立状態になるまで非常に時間がかかる。
しかもこれらの手法は、特定の倒立振子システムを対象
とするので、汎用性に欠ける。
【0005】階層型ファジィ手法については、台車に関
するファジィ規則から仮想目標角度を導出した上で、こ
れを振子に関するファジィ規則の入力に組み込むことが
必要であり、また倒立振子システムの近似線型モデルに
基づいており、振子の角度が大きいときには安定化制御
が困難であると思われる。振子の振り上げも兼ねた手法
については、台車制御用ファジィ規則数と振子制御用フ
ァジィ規則数がそれぞれ49個も必要である。レールを
敷かない自走式倒立振子の制御法については、ファジィ
規則が単純であるものの、振子を完全に倒立させること
ができない。
【0006】ところで、従来のif-then 形式のファジィ
モデルでは、入力項目が全て各ルールの前件部にセット
されることから、入力項目数が多くなると、各ファジィ
ルールの設定が難しくなるだけでなく、ルールの数が顕
著に増加する等の問題が生じる。この問題を解消するた
めに、SIRMs 動的重視度結合型ファジィ推論モデルを既
に提案している( SIRMs 動的重視度結合型ファジィ推論
モデルの提案: 第13回ファジィシステムシンポジウム講
演論文集,pp43-46(1997) 、動的重視度を用いたSIRMs
ファジィ推論モデル, 日本ファジィ学会誌,Vol.10,No3,
pp522-531(1998) 等参照) 。
【0007】SIRMs 動的重視度結合型ファジィ推論モデ
ルが2入力項目と3入力項目の制御対象に対して有効で
あることは実証されているものの、4 入力項目の制御対
象、特に、倒立振子システムの安定化制御に対して有効
であるかか否かは未だ実証されていない。
【0008】本発明は上記した背景の下で創作されたも
のであり、倒立振子システムに対してSIRMs 動的重視度
結合型ファジィ推論モデルを適用し、台車上の振子を安
定に倒立させ、台車を速やかにレールの原点又は特定位
置に戻す倒立振子システムの安定化制御装置を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る倒立振子シ
ステムの安定化制御装置は、倒立振子システムに対して
SIRMs 動的重視度結合型ファジィ推論モデルを適用し、
振子の鉛直方向に対する角度θ, 角速度ω, 台車の位置
x, 速度vの各検知結果に基づいて、台車上の振子を安
定に倒立させ、台車を速やかにレールの原点又は特定位
置に戻すのに必要な操作量を求めて台車のモータを制御
する装置であって、サンプリング時刻kT(K:サンプリン
グステップ数,T: サンプリング周期)毎にθ,ω,x及
びvの各入力項目の値が各々入力されると、振子の角度
制御及び台車の位置制御を行うために、予め用意された
各入力項目に関する単一入力ルール群(SIRM) を用い
て、各SIRMにおける前件部変数θ(k),ω(k),x(k) 及び
v(k) に対応した後件部変数である推論値f 1 o (k),f
2 o (k),f 3 o (k) 及びf 4 o (k) を各々求める一方、
振子の角度の絶対値|θ(k) |が大きいときは振子の角
度制御を優先的に行い、|θ(k) |が小さいときは台車
の位置制御を優先的に行うために、予め用意された各入
力項目についての動的重視度の変動量変数に関するファ
ジィルールを用いて、前件部変数|θ(k) |に対応する
後件部変数である変動量変数の推論値Δw 1 o (k),Δw
2 o (k),Δw 3 o (k) 及びΔw 4 o (k) を各々求め、最
終的に各入力項目の影響の度合いを|θ(k) |に応じて
ダイナミックに調整するために、数1の演算を行って
入力項目の動的重視度wi D (k) を各々求め、その後、
数2の演算を行って各SIRMの動的重視度付きの総和を求
め、当該演算結果たるf (k)という操作量で台車のモー
を制御する構成となっていることを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は倒立振子システムの構成
図、図2は各SIRMにおける前件部変数のメンバーシップ
関数を示す図、図3は前件部変数の角度の絶対値のメン
バーシップ関数を示す図、図4は安定化制御装置の構成
図、図5〜図17は安定化制御装置を有効性を実証する
ためのシミュレーションの制御結果を示すグラフ、図1
8〜図25は最適調整した制御パラメータを用いて制御
を行った結果を示すグラフである。
【0011】倒立振子システムは、図1に示すように直
線状に伸びたレール1と、レール1上を駆動可能な台車
2と、台車2上に下端部が軸支されておりこれを中心と
して所定範囲内で回転自在に設けられた振子3から構成
されている。台車2には、振子3の鉛直方向に対する角
度θ、角速度ω、台車2の原点からの位置x及び速度v
の各状態変数を検出する検出部21と、台車2を駆動さ
せるための駆動力fを発生する駆動モータ22と、SIRM
s 動的重視度結合型ファジィ推論モデルが適用されてお
り、検出部21により検出された4つの状態変数(θ,
ω,x,v)が全て0となるように台車2に作用する駆
動力fを制御する安定化制御装置4が備えられている。
この安定化制御装置4により、初期状態に関係なく、台
車2上において振子3を安定に倒立させ、台車2が速や
かにレール1の原点に戻されることになる。
【0012】なお、振子3の質量が均一分布であると
し、振子3と台車2の支点との間の摩擦及び台車2とレ
ール1との間の摩擦が全て無視できると仮定すると、上
記した倒立振子システムの運動方程式は下記のように求
められる。
【数3】
【数4】
【0013】但し、mc [kg]、mp [kg]は台車2の質
量、振子3の質量を表し、g=9.8[m/s2] は重力加速度で
ある。l p [m] は振子3の重心から台車2の支点までの
長さで、質量が均一分布であると仮定されていることか
ら、振子3の半分の長さを意味する。αは振子3の角加
速度であり、図中矢印の方向を正としている。これは
θ,ωについても同様である。aはレール1上の台車2
の加速度であり、図中矢印の方向を正としている。これ
はx、vについても同様である。f[N] は台車2に加わ
る駆動力であり、これについても図中右方向を正として
いる。
【0014】次に、安定化制御装置4に適用されたSIRM
s 動的重視度結合型ファジィ推論モデルについて説明す
る。
【0015】同モデルでは、各入力項目に対しそれぞれ
対応する入力項目のみを前件部変数とするSIRM(単一入
力ルール群)をその入力項目と制御対象の挙動の関係に
より設定し、各入力項目に対してさらにそれぞれ、入力
項目の定常状態時の機能を保証する基本値と制御状況に
応じてダイナミックに変化する変動値からなる動的重視
度を定義する。そして、各SIRMを動的重視度で結合する
ことにより、全体として制御対象の全空間を効率よく制
御するファジィ制御装置が実現される。
【0016】まず、ここでは各入力項目(θ,ω,x,
v)に対してSIRMを構築する。日常経験により、振子3
の角度θ又は角加速度ωが正値である場合、駆動力fを
正にし台車2をレール1の図中右方向に移動させると、
振子3が負方向に回転し、角度θ又は角加速度αが減少
する方向に変化することが判る。同様に、振子3の角度
θ又は角加速度ωが負値である場合、駆動力fを負にし
て台車2を図中左方向に動かせると、振子3が正方向に
回転し、角度θ又は角加速度αが増加する方向に変化す
る。各入力項目の目標値が0であることから、振子3の
角度θ及び角速度ωに関するSIRMをそれぞれ表1及び表
2に示すように求められる。
【表1】
【表2】
【0017】一方、台車2の位置x又は速度vのSIRMを
作るとき、振子3の制御を考慮しなければならない。後
に述べる動的重視度の定義にも関係するが、倒立振子シ
ステムを安定化する場合、台車2の位置制御を優先的に
行うと、振子3の角度制御が難しくなる。そのため、振
子3を立たせた後、台車2の位置制御を間接的に行うよ
う振子3の角度制御と台車2の位置制御に順序を付ける
ことが必要になる。
【0018】台車2の位置x又は速度vが正値である場
合、正の駆動力fを台車2に与えて台車2をさらに図中
右方向に移動させることによって、振子3をあえて負方
向に少し倒す。台車2の位置x又は速度vが負値である
場合、逆に負の駆動力fを台車2に与えて台車2をさら
に図中左方向に移動させることによって、振子3をあえ
て正方向に少し倒す。そして、表1と表2の出力で振子
3を倒立させた結果、台車2の位置制御も間接的に果た
される。このような分析に基づいて、台車2の位置xと
速度vのSIRMをそれぞれ表3と表4のように設定する。
【表3】
【表4】
【0019】但し、各SIRMの前件部変数は対応する状態
変数が正規化されたものを使用する。また、ラベルN
B、ZO、PBは各前件部変数のメンバーシップ関数を
意味し、図2に示すように三角形又は台形で定義してい
る。fi (k)(i=1,2,3,4)は各SIRMの後件部変数を表して
おり、出力項目である駆動力に対応する。簡略化推論法
を用いるため、後件部には実数値がセットされている。
【0020】しかし、表1〜表4から判るように各SIRM
が同じ設定であるので、SIRMだけでは振子3の角度制御
と台車2の位置制御に優先順位をつけることができな
い。そのため、各入力項目にそれぞれ重視度を与え、重
視度によって制御の優先順位を決める必要がある。重視
度については各入力項目が制御対象の挙動に果たす影響
力がそれぞれ異なることから導入され、大きいほど制御
対象の挙動に強く影響する。サンプリング時刻kTにお
ける各入力項目の動的重視度wi D (k)(i=1,2,3,4)は次
式で定義されている。
【数5】
【0021】基本値wi は対応する入力項目の定常状態
時における必要な働きを保証し、変動幅Bi と変動量変
数Δwi (k) の推論値Δwi 0(k)からなる変動値Bi
Δw i 0 (k) はその入力項目の影響の度合いを制御状態
に応じて調整する役割を持つ。基本値と変動幅は設定パ
ラメータであり、変動量変数は以下にファジィルールで
記述される。なお、wi D (k) の上付記号D は基本値と
区別するため動的の意味で使用しており、Δwi 0(k)又
はfi 0(k)の上付記号0 は後件部変数と区別してファジ
ィ推論結果を表す。
【0022】振子3の角度θの変動量変数又は角速度ω
の変動量変数について、振子3の角度θの絶対値が大き
い場合、振子3を速やかに鉛直方向に回転させなせけれ
ば振子3が倒れてしまうので、重視度を大きくして角度
θ又は角速度ωの影響力を強化しなければならない。し
かし、振子3の角度θの絶対値が0に近い、即ち、振子
3がほぼ垂直に倒立している場合、倒立状態の安定化を
図るため、重視度を小くして、角度θ又は角速度ωの影
響力を弱める必要がある。重視度の値に変化をもたらす
のが変動量変数であることから、角度θと角速度ωの変
動量変数のファジィルールをそれぞれ表5と表6で振子
3の角度θの絶対値を前件部変数として構築することが
できる。
【表5】
【表6】
【0023】倒立振子システムの安定化を図るには、台
車2の位置制御に比べて振子3の倒立制御を優先して行
う必要があることは上述した。即ち、振子3が倒立して
いないとき、まず振子3の倒立制御を行い振子3をほぼ
倒立状態にもっていく。そして振子3の倒立状態を安定
させながら台車2の位置制御を行い、台車2をレール1
の原点に移動させていくようにすることが必要になる。
これは、この制御システムにおいて振子3の制御が一番
重要であり、振子3の角度θと角速度ωに大きめの重視
度を与え、台車2の位置xと速度vの重視度の変動量変
数について振子3の角度θを参考にして決めることを意
味している。
【0024】一方、振子3が倒立状態から大きく倒れた
とき、振子3の角度制御を直ちに行わなければならない
ので、台車2の位置xと速度vの重視度を小さくして振
子3の制御に重点を置く。振子3がほぼ倒立であるとき
には、その倒立状態を維持するだけで良いので、台車2
の位置xと速度vの重視度を少し大きくして振子3の安
定化を図るとともに台車2の位置制御を行う。そこで、
台車2の位置xと速度vの重視度の変動量変数につい
て、それぞれ表7と表8のように振子3の角度θの絶対
値を前件部変数とするファジィルールテーブルを作成す
る。
【表7】
【表8】
【0025】但し、表5から表8までの前件部変数であ
る振子3の角度θの絶対値も表1の前件部変数と同じス
ケーリングファクタで正規化したものを用いる。ラベル
DZ、DS、DBは図3に示すように三角形又は台形と
して定義されるメンバーシップ関数を意味する。また、
後件部には実数値がセットされている。
【0026】最後に、サンプリング時刻kTにおいて、
各動的重視度の値が数5で求められ、しかも各SIRMの推
論値fi 0(k)(i=1,2,3,4) が既に得られたとすれば、フ
ァジィ推論の最終結果であるf(k)は次式で各SIRMの推論
値の動的重視度付き総和として計算される。
【数6】
【0027】安定化制御装置4の構成は図4に示す通り
となっている。SIRM-1,2,3,4で示すブロックはメモリ等
であり、ここには振子の角度制御及び台車の位置制御を
行うのに必要な表1、2、3及び4に示す各入力項目に
ついての単一入力ルール群が予め記録されている。DID-
1,2,3,4 についてもメモリ等が使用されている。ここに
は、台車2の位置制御に比べて振子3の角度制御を優先
的に行なうために必要な表5、6、7及び8に示す各入
力項目についての動的重視度の変動量変数に関するファ
ジィルールが予め記録されている。DID-1,2,3,4 がSIRM
-1,2,3,4と異なるのは、振子3の角度θの絶対値が入力
されている点と、数5に示す演算も含めた形でデータが
出力される点である。41〜44は掛算器、45は加算
器である。この掛算器41〜44及び加算器45により
数6の演算が行われるようになっている。
【0028】即ち、サンプリング時刻kT毎に、検出部2
1により検出された振子の角度θ(k) 及び角速度ω(k)
、台車の位置x(k) 及び速度v(k) の各状態変数が入
力されると、SIRM-1,2,3,4の各ブロックにおいて、これ
らに記録された上記単一入力ルール群が各々参照され、
前件部変数としてのθ(k),ω(k),x(k) 及びv(k) に対
応した各SIRMの後件部変数の推論値f1 0(k),f2 0(k),f
3 0(k) 及びf4 0(k) が読み出され掛算器41、42、4
3及び44に各々出力されるようになっている。一方、
DID-1,2,3,4 の各ブロックにおいて、これらに記録され
た上記ファジィルールが各々参照され、前件部変数とし
ての|θ(k) |に対応した後件部変数である変動量変数
の推論値ΔW1 0(k), ΔW2 0(k), ΔW3 0(k)及びΔW4 0(k)が
各々求められ、最終的に各入力項目の影響の度合いを制
御状況に応じてダイナミックに調整するための動的重視
度W1 D (k),W2 D (k),W3 D (k) 及びW4 (k)が読み出され掛
算器41、42、43及び44に各々出力されるように
なっている。そして、掛算器41〜44及び加算器45
により数6の演算が行われ、その演算結果であるf(k)
が台車2に作用する駆動力fを制御する際の指令値とし
て駆動モータ22に出力されるようになっている。
【0029】なお、安定化制御装置4には、検出部21
から4つの状態変数が入力されていることから、これを
図中太線で便宜上表示しており、この中の各状態変数が
SIRM-1,2,3,4の各ブロック等に引き渡されることから、
これを細線で便宜上表示している。
【0030】ここでは安定化制御装置4としてメモリや
演算素子等を組み合わせたハードウエアを用いている
が、上記した演算の内容からして、各ブロックの処理も
非常にシンプルであり、これに伴ってその全体構成も非
常に単純となっている。
【0031】ところで、台車2に関するSIRMの表3と表
4の後件部の実数値が振子3に関するSIRMの表1と表2
の後件部の実数値と全く同じ設定になっており、ともに
駆動力を推論する。この設定では、各SIRMが並行に推論
して駆動力を作り出し、その結果、台車2の状態が振子
3の角度θに変換される。これは、仮想目標角度の発想
に近いが、仮想目標角度を敢えて求めることなく、振子
3の安定化制御と台車2の位置制御を並列して全て直接
駆動力を推論する。
【0032】また、台車2に関する表7と表8の後件部
の実数値の順序が振子3に関する表5と表6の後件部の
実数値の順序と反対になっている。つまり、振子3の角
度θと角速度ωの変動量変数が大きな値を出すとき、台
車2の位置xと速度vの変動量変数が小さな値しか出せ
ない。逆に振子3の角度θと角速度ωの変動量変数が小
さな値になるとき、台車2の位置xと速度vの変動量変
数が大きな値になる。これによって、振子3の角度が大
きいときに振子3の角度制御を優先して、振子3がほぼ
倒立しているときには倒立状態を安定させながら台車2
の位置制御を行うことが可能になる。そしてその振子3
の角度制御と台車2の位置制御の切り替えは、各サンプ
リング時刻kTにおいて振子3の角度θの大きさに基づ
いて制御状況を判断して各動的重視度を調整することに
よって、一つの計算式(数6)の中でスムーズに行われ
る。
【0033】振子3と台車2の制御規則をただ単に並列
に構成しても制御は不可能であると言われているが、SI
RMと動的重視度を用いることによって振子3の制御規則
と台車2の制御規則を完全に並列に推論することが可能
になる。
【0034】以上のように構成された安定化制御装置4
の有効性をシミュレーションを用いて実証した。ここで
は、倒立振子システムのパラメータとして、mc =1.0
[Kg]、mp =0.1[kg] 、l p =0.5[m]、サンプリング周
期T=0.01[s] を選定している。また、振子3の角度範
囲を-30.0 度から+30.0度までとし、台車2の移動距離
を-2.4[m] から+2.4[m]とした。振子3又は台車2が上
記範囲を超えた場合、制御が失敗したとみなし、振子3
の角速度ω及び台車2の速度vの最大値については、上
記サンプリング周期で振子3が最大1度回転でき、台車
2が最大0.01m移動できると想定している。この結果、
4つの入力項目のスケーリングファクタについては、3
0.0度、100.0 〔度/s〕、2.4[m]、1.0[m/s]に各々設定
される。
【0035】動的重視度の基本値と変動幅を設定すると
き、まず、振子3に関する重視度を台車2に関する重視
度より大きくすることが必要である。また、振子3の角
度θと角速度ωの重視度をほぼ同程度にし、台車2の位
置xと速度vの重視度もほぼ同じ値にすることが必要で
ある。これを基にして決定した各基本値と変動幅は以下
の通りである。なお、以下の実験において、各入力項目
のスケーリングファクタ、基本値及び変動幅は全て固定
するものとする。
【表9】
【0036】安定化制御装置4の有効性をシミュレーシ
ョンを用いて実証する場合、各状態変数の値を得るため
に倒立振子システムの数3及び数4の運動方程式を解か
なければならない。ここでは微小なサンプリング周期T
に対し、オイラー法を利用して振子3の角加速度αと台
車2の加速度aを計算することにする。そして、サンプ
リング時刻(k+1)Tにおける倒立振子システムの各
状態変数の値を以下のように求める。
【数7】
【0037】なお、倒立振子システムの数3及び数4の
運動方程式において、駆動力fと総重量(mc +mp
の比、及び振子3の質量mp と総質量(mc +mp )と
の比を数8及び数9のように定義しておけば、数10及
び数11に示すような質量に対する無次元化運動方程式
が得られる。
【数8】
【数9】
【数10】
【数11】
【0038】安定化制御装置4の出力(数6の演算結果
f(k) )に出力項目のスケーリングファクタを掛けたの
が駆動モータ22に対する実際の操作量になるが、この
出力項目のスケーリングファクタは当然ながら振子3と
台車2の質量に影響される。倒立振子システムの数10
及び数11の無次元運動方程式の操作量に関する部分、
即ち、駆動力fと総重量(mc +mp )の比DF を一定
にするには、総重量(mc +mp )に比例してこのスケ
ーリングファクタを設定しなければならない。実験の結
果、このスケーリングファクタは総重量の10倍にすれば
良いことが判ったので、そのようにしている。上記倒立
振子システムの場合、総重量が1.1kg であることから、
出力項目のスケーリングファクタを11.0N に設定してい
る。
【0039】図5は振子3の初期角度が15.0度で、台車
2の初期位置が1.5mで、他の状態変数の初期値がすべて
0 である状態から、安定化制御装置4を動作させた場合
の結果を示している。同図において、左軸は振子3の角
度(ANGLE) θ、右軸は台車2の位置(POSITION)xを表し
ている。また、Plant(0.100,0.500,1.000,0.010)の中の
各値は順にmp ,l p ,mc ,Tをそれぞれ意味してお
り、State(15.00,0.00,1.50,0.00) の中の各値は順に
θ, ω,x,vの初期値を表している。なお、この表現
法は図5以降の図についても同様である。
【0040】同図から判るように、台車2を一旦右に移
動することによって振子3を負方向に倒した後、約8秒
間で振子3が完全に安定化される。また、図6は振子3
の初期角度が30.0度の場合、図7は台車2の初期位置が
2.25m の場合の結果を各々示している。いずれにおいて
も8秒以内にスムーズに振子3が倒立し、台車2がレー
ル1の原点に復帰することになる。特に注目されるの
は、振子3が初期状態から倒立した安定状態になるま
で、初期値の影響部分を除けば、1回だけ振動した後、
完全に安定化できる点である。
【0041】倒立振子の制御においては、振子3の長さ
が短いほど、振子の長さがある程度以上に長いほど制御
が困難になる。また、サンプリング周期が長いほど、振
子3の角度制御の遅れが大きく生じるので、振子3の安
定化が一層困難であることも容易に推測できる。
【0042】図8〜図10は振子3の長さを0.2mに設定
し、振子3と台車2の質量の比を変えて表9で示す制御
パラメータを用いて上記と同様のシミュレーションを行
った結果を示している。図11〜図13は図8〜図10
に対応して振子3の長さを1.2mに変更した場合の結果を
示している。図14〜図16は振子の長さを更に2.2mに
変更した場合の結果について示している。但し、振子3
の初期角度をすべて30.0度に設定し、サンプリング周期
を全て0.02s に設定している。
【0043】これらの結果から判るように、上記に比べ
てサンプリング周期を倍に変更したにもかかわらず、パ
ラメータが大幅に異なる各倒立振子システムの全てに対
して、約8秒以内に完全に安定化することができる。
【0044】振子3の長さが一定の場合、振子3の質量
と台車2の質量の比が0.5 から0.05に変わるときに倒立
振子システムの挙動が少し異なるが、質量の比が0.05か
ら0.005 に変わるときには倒立振子システムの挙動が同
じになる。出力項目のスケリーングファクタを総質量の
10倍に固定しているので、数10及び数11に示す無次
元化運動方程式においてシステムの挙動に影響する項目
は振子3の質量と総重量の比RM のみになる。そして、
M が大きいとき振子3の角速度ωと台車2の加速度α
に影響を与えるものの、小さくなるとその影響が段々薄
くなる。よって、実験結果がこれと良く一致しているこ
とが確認できた。
【0045】また、振子3の質量と台車2の質量の比を
一定にした場合、振子3の長さによって制御結果が大き
く変わっていることが判る。振子3が短い場合、最初は
急激に反対側に回転するが、その後短時間で滑らかに倒
立状態になる。一方、振子3が長い場合、最初はスムー
ズに反対側に回転するが、その後数回小さく振れながら
倒立していく。振子3の長さが中間の場合、その制御結
果は図6の場合と良く似ており、倒立振子システムは約
8秒で滑らかに安定化されている。そして振子3の長く
なるにつれて、台車2の移動距離が次第に大きくなって
いく。
【0046】さらに数10及び数11に示す無次元化運
動方程式により、他の条件を固定した場合、振子3の質
量と台車2の質量が変わっても、駆動力fと総質量の比
F及び振子3の質量と総重量の比RM さえ一定であれ
ば、制御結果は全く同じになることが判る。従って、例
えば、図12に示している結果は、振子3の長さが1.2m
で、振子3の質量と台車2の質量の比が0.05である全て
の倒立振子システムがサンプリング周期0.02s で初期角
度30.0度に対する制御結果を代表している。
【0047】倒立振子システムの初期状態(但し、振子
3の角速度ωと台車2の速度vの初期値を0に固定す
る。)について、振子3の初期角度及び台車2の初期位
置が0でない場合、安定化できるか否かは、初期状態の
ほかシステムのパラメータ及びサンプリング周期にも依
存する。目安として、振子3の長さとサンプリング周期
が2.2mと0.02s に設定した場合、振子3の初期角度が2
0.0度のときに台車2の初期位置が1.2 mまで、振子3
の初期角度が10.0度のときに台車2の初期位置が1.7mま
でであれば安定化できる。また、台車2の初期位置が0
で振子3の初期位置が-30.0 度と30.0度の間であれば、
あるいは振子3の初期角度が0 で台車2の初期位置が-
2.25mと2.25m の間であれば、倒立振子システムの安定
化が可能である。振子3の長さが2.2mより短ければ、安
定できる範囲がもう少し広がる。
【0048】実際に検証したところ、サンプリング周期
を0.001sから0.020sまでの間に設定すれば、0.1m≦l p
≦1.1m、mp ≧0.001Kg 、mc ≧0.002Kg 且つ0.005 ≦
p/ mc ≦0.500 である、あらゆる倒立振子システム
を表9で示す制御パラメータを用いて約8 秒以内に完全
に安定化することが確認された。ここで、質量の上限値
を入れていないのは、それが操作量に関係し、操作量に
制限がなければ振子3と台車2の質量がいくら重くなっ
ても理論上では対応できることを意味している。シミュ
レーションにおいては、振子3の質量5.0Kg まで、台車
2の質量が10.0Kgまでである倒立振子システムの動作が
確認できている。これは、過去に報告されている倒立振
子システムの全ての対応範囲を含み、汎用性が非常に高
いことを意味している。
【0049】なお、台車2をレール1の原点1ではなく
任意の指定位置に制御する場合、状態変数の位置xから
その指定位置を引いたものを新しい状態変数として今ま
でと同じように用いるようにすると良い。図17は、初
期角度が30.0度から出発した振子3を倒立安定化させ、
台車2を-1.5m に移動させる一例を示している。同図か
ら、角度制御と位置制御が確実に行われていることが判
る。
【0050】上述したように安定化制御装置4では、仮
想目標角度を求めることなく、ごく自然な形で振子3の
安定化制御と台車2の位置制御を並列にスムーズに行う
ことができる。しかも表9で示す制御パラメータを用い
ると、パラメータの異なる倒立振子システムにも適用で
き、約8秒以内に完全に安定化できる。これは、SIRMs
動的重視度結合型ファジィ推論モデルが4入力項目の制
御対象に対しても有効であることを示している。
【0051】もっとも、次に説明する方法で制御パラメ
ータ(各動的重視度の基本値と変動幅の設定値)を最適
調整すれば、安定化時間を一層短縮することができる。
【0052】倒立振子システムのパラメータとして、m
c =1.0[Kg] 、mp =0.1[kg] 、l p =0.5[m]、サンプ
リング周期T=0.02[s] を選定した上で、まず、各動的
重視度の基本値の初期値をそれぞれ1.00,1.00,0.15,0.1
5 に設定し、変動幅をそれぞれ1.00,1.00,0.20,0.20 に
設定する。そして、ランダム最適探索法を用いて下記の
評価関数を最小にするように探索する。
【数12】
【0053】ここでは50000 回の探索を行ったが、サン
プリング周期を0.02s 、制御時間を10.0s としたので、
1回の探索を評価するに当たって、サンプリングステッ
プ数は500となっている。この結果、以下のような制御
パラメータが得られた。
【表10】
【0054】このようにして得られた制御パラメータを
用いて制御を行った結果を図18〜図25に示してい
る。なお、4つの入力項目のスケーリングファクタを、
それぞれ30.0度、100.0 度/s、2.4m、1.0m/sに固定し、
出力項目のスケーリングファクタを振子3と台車2の総
質量の10倍に固定している。
【0055】図18〜図20は、振子3の長さを0.50m
に固定し、振子3の初期角度を30.0度に設定し、振子3
と台車2の質量の比を変えてシミュレーションを行った
結果を示している。図21〜図23は振子3の初期角度
を30.0度に設定し、振子3の長さを2.20m に変更した場
合の結果を示している。図24及び図25は、台車2の
初期位置を2.10m に設定した場合の結果を示している。
但し、サンプリング周期はすべて0.02s に設定してい
る。
【0056】これらの結果から判るように、上記した制
御パラメータを用いることによって、倒立振子システム
の全てを6秒以内に完全に安定化させることができた。
【0057】振子3の長さとサンプリング周期がそれぞ
れ2.2mと0.02s に設定された場合、振子3の初期位置が
20.0度のとき台車2の初期位置が1.2mまで、振子3の初
期角度が10.0度のときに台車2の初期位置が1.7mまでで
あれば、この安定化制御装置4で安定化することができ
る。また、台車2の初期位置が0 で振子3の初期角度が
-30.0 度と30.0度の間であれば、あるいは振子3の初期
角度が0 で台車2の初期位置が-2.10mと2.10m の間であ
れば、倒立振子システムの安定化が可能である。振子3
の長さが2.2mより短ければ、安定化できる初期値の範囲
はもっと広くなる。
【0058】実際に、サンプリング周期が0.001sから0.
02s までの間であれば、0.25m ≦l p ≦1.10m 、mp
0.001Kg 、mc ≧0.002Kg 且つ0.005 ≦mp / mc ≦0.
500である、あらゆる倒立振子システムを表10で示す
制御パラメータでもって約6秒以内に完全に安定化する
ことが確認されている。
【0059】なお、本発明は倒立振子システムは上記実
施形態に限定されない。例えば、台車の制御の操作量と
して、駆動力だけでなく、トルク等を用いるようにして
も良い。この場合であっても、制御パラメータをそのま
ま利用することが可能であり、出力項目のスケーリング
ファクタ等を変更するだけで良い。
【0060】
【発明の効果】以上、本発明に係る倒立振子システムの
安定化制御装置による場合、SIRMs 動的重視度結合型フ
ァジィ推論モデルを適用することにより、振子の鉛直方
向に対する角度が少なくとも−30°〜+30°の初期
範囲内で、台車上の振子を安定に倒立させ、台車を速や
かにレールの原点又は特定位置に戻すことができ、装置
の高性能化を図ることができる。しかも構成が非常にシ
ンプルであるので、装置の低コスト化を図ることもでき
る。また、仮想目標角度を設定することが不要であるだ
けでなく、対象とする倒立振子システムも特に限定され
ないので、汎用性が欠けることもない。よって、従来例
による場合と比較すると、格段に優れた安定化制御を実
現することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を説明するための図であっ
て、倒立振子システムの構成図である。
【図2】各SIRMにおける前件部変数のメンバーシップ関
数を示す図である。
【図3】前件部変数の角度の絶対値のメンバーシップ関
数を示す図である。
【図4】安定化制御装置の構成図である。
【図5】安定化制御装置を有効性を実証するためのシミ
ュレーションの制御結果(1) を示すグラフである。
【図6】安定化制御装置を有効性を実証するためのシミ
ュレーションの制御結果(2) を示すグラフである。
【図7】安定化制御装置を有効性を実証するためのシミ
ュレーションの制御結果(3) を示すグラフである。
【図8】l p =0.100mの倒立振子システムについてのシ
ミュレーションの制御結果(1)を示すグラフである。
【図9】l p =0.100mの倒立振子システムについてのシ
ミュレーションの制御結果(2)を示すグラフである。
【図10】l p =0.100mの倒立振子システムについての
シミュレーションの制御結果(3)を示すグラフである。
【図11】l p =0.600mの倒立振子システムについての
シミュレーションの制御結果(1)を示すグラフである。
【図12】l p =0.600mの倒立振子システムについての
シミュレーションの制御結果(2)を示すグラフである。
【図13】l p =0.600mの倒立振子システムについての
シミュレーションの制御結果(3)を示すグラフである。
【図14】l p =1.100mの倒立振子システムについての
シミュレーションの制御結果(1)を示すグラフである。
【図15】l p =1.100mの倒立振子システムについての
シミュレーションの制御結果(2)を示すグラフである。
【図16】l p =1.100mの倒立振子システムについての
シミュレーションの制御結果(3)を示すグラフである。
【図17】台車を任意の指定位置へ制御する例について
のシミュレーションの制御結果を示すグラフである。
【図18】最適調整した制御パラメータを用いて制御を
行った場合であって、l p =0.250mの倒立振子システム
についてのシミュレーションの制御結果(1) を示すグラ
フである。
【図19】最適調整した制御パラメータを用いて制御を
行った場合であって、l p =0.250mの倒立振子システム
についてのシミュレーションの制御結果(2) を示すグラ
フである。
【図20】最適調整した制御パラメータを用いて制御を
行った場合であって、l p =0.250mの倒立振子システム
についてのシミュレーションの制御結果(3) を示すグラ
フである。
【図21】最適調整した制御パラメータを用いて制御を
行った場合であって、l p =1.100mの倒立振子システム
についてのシミュレーションの制御結果(1) を示すグラ
フである。
【図22】最適調整した制御パラメータを用いて制御を
行った場合であって、l p =1.100mの倒立振子システム
についてのシミュレーションの制御結果(2) を示すグラ
フである。
【図23】最適調整した制御パラメータを用いて制御を
行った場合であって、l p =1.100mの倒立振子システム
についてのシミュレーションの制御結果(3) を示すグラ
フである。
【図24】最適調整した制御パラメータを用いて制御を
行った場合であって、台車の初期位置が2.10m のときの
シミュレーションの制御結果(1) を示すグラフである。
【図25】最適調整した制御パラメータを用いて制御を
行った場合であって、台車の初期位置が2.10m のときの
シミュレーションの制御結果(2) を示すグラフである。
【符号の説明】
1 レール 2 台車 3 振子 4 安定化制御装置
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−44390(JP,A) 特開 平4−113401(JP,A) 特開 平3−100702(JP,A) 特開 平3−45282(JP,A) 特開 平2−259906(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05B 13/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 倒立振子システムに対してSIRMs 動的重
    視度結合型ファジィ推論モデルを適用し、振子の鉛直方
    向に対する角度θ, 角速度ω, 台車の位置x, 速度vの
    各検知結果に基づいて、台車上の振子を安定に倒立さ
    せ、台車を速やかにレールの原点又は特定位置に戻す
    に必要な操作量を求めて台車のモータを制御する装置で
    あって、 サンプリング時刻kT(K:サンプリングステップ数,T: サ
    ンプリング周期)毎にθ,ω,x及びvの各入力項目の
    値が各々入力されると、振子の角度制御及び台車の位置
    制御を行うために、予め用意された各入力項目に関する
    単一入力ルール群(SIRM) を用いて、各SIRMにおける前
    件部変数θ(k),ω(k),x(k) 及びv(k)に対応した後件
    部変数である推論値f 1 o (k),f 2 o (k),f 3 o (k) 及
    びf 4 o (k) を各々求める一方、振子の角度の絶対値|
    θ(k) |が大きいときは振子の角度制御を優先的に行
    い、|θ(k) |が小さいときは台車の位置制御を優先的
    に行うために、予め用意された各入力項目についての動
    的重視度の変動量変数に関するファジィルールを用い
    て、前件部変数|θ(k) |に対応する後件部変数である
    変動量変数の推論値Δw 1 o (k),Δw 2 o (k),Δw 3 o
    (k) 及びΔw 4 o (k) を各々求め、最終的に各入力項目
    の影響の度合いを|θ(k) |に応じてダイナミックに調
    整するために、次式の演算を行って各入力項目の動的重
    視度wi D (k) を各々求め、 【数1】 (但し、i=1,2,3,4 、wi : 基本値、Bi : 変動幅)
    その後、次式の演算を行って各SIRMの動的重視度付きの
    総和を求め、 【数2】 (但し、i=1,2,3,4 )当該演算結果たるf (k)という
    操作量で台車のモータを制御する構成となっていること
    を特徴とする倒立振子システムの安定化制御装置。
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