JP3025037B2 - 光の周期的点滅照射による植物成長促進法 - Google Patents
光の周期的点滅照射による植物成長促進法Info
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- JP3025037B2 JP3025037B2 JP3052704A JP5270491A JP3025037B2 JP 3025037 B2 JP3025037 B2 JP 3025037B2 JP 3052704 A JP3052704 A JP 3052704A JP 5270491 A JP5270491 A JP 5270491A JP 3025037 B2 JP3025037 B2 JP 3025037B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は植物成長速度を早め、植
物育成プラント等に好適な光の周期的点滅照射による植
物成長促進法に関するものである。
物育成プラント等に好適な光の周期的点滅照射による植
物成長促進法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】農業は生産物が生物というデリケートな
ものが対象であり、また変動する自然条件に左右されて
生産が非常に難しい。この農業の生産性を飛躍的に向上
させるために、温室等による植物の人工育成において、
温度、湿度のみならず、CO2 濃度、照度、水耕液濃
度、PH等、植物成長に影響を及ぼすあらゆる条件を管
理し、農業を工業生産のように生産プロセスを規格化
し、大量生産を行おうとする植物工場が研究対象になっ
ている。
ものが対象であり、また変動する自然条件に左右されて
生産が非常に難しい。この農業の生産性を飛躍的に向上
させるために、温室等による植物の人工育成において、
温度、湿度のみならず、CO2 濃度、照度、水耕液濃
度、PH等、植物成長に影響を及ぼすあらゆる条件を管
理し、農業を工業生産のように生産プロセスを規格化
し、大量生産を行おうとする植物工場が研究対象になっ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、植物工場に
は、完全人工型、太陽光利用型のものがあるが、前者は
照明コスト、後者は冷房コストという問題を抱えている
のが実情であり、複雑な装置を必要とせず、低コストで
効率的に植物の成長を促進させることが可能な方法の実
現が強く望まれている。
は、完全人工型、太陽光利用型のものがあるが、前者は
照明コスト、後者は冷房コストという問題を抱えている
のが実情であり、複雑な装置を必要とせず、低コストで
効率的に植物の成長を促進させることが可能な方法の実
現が強く望まれている。
【0004】本発明はこのような課題を解決するための
もので、簡単な構成、かつ低コストで植物の成長を促進
させることが可能な光の周期的点滅照射による植物成長
促進法を提供することを目的とする。
もので、簡単な構成、かつ低コストで植物の成長を促進
させることが可能な光の周期的点滅照射による植物成長
促進法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は太陽光または照
明光による光照射環境下で栽培されている植物の成長促
進法において、400nm以下の紫外光を6〜120m
secの点滅周期で照射することを特徴とする。
明光による光照射環境下で栽培されている植物の成長促
進法において、400nm以下の紫外光を6〜120m
secの点滅周期で照射することを特徴とする。
【0006】
【作用】本発明は太陽光や人口光が照射されている環境
下で、400nm以下の紫外光を6〜120msecの
点滅周期で照射するようにしたものであり、このような
方法により、植物の成長速度を早め、植物工場等に好適
な栽培法を実現することが可能となる。
下で、400nm以下の紫外光を6〜120msecの
点滅周期で照射するようにしたものであり、このような
方法により、植物の成長速度を早め、植物工場等に好適
な栽培法を実現することが可能となる。
【0007】
【実施例】図1は本発明の植物成長促進法を説明するた
めの図、図2は点滅周期と光合成速度との関係を示す
図、図3はフィルタ特性を示す図、図4は本発明におい
てフィルタの有無と光合成速度との関係を示す図であ
る。図中、1はストロボ装置、3は同化箱、5は鉢、7
は栽培植物、9はセンサである。
めの図、図2は点滅周期と光合成速度との関係を示す
図、図3はフィルタ特性を示す図、図4は本発明におい
てフィルタの有無と光合成速度との関係を示す図であ
る。図中、1はストロボ装置、3は同化箱、5は鉢、7
は栽培植物、9はセンサである。
【0008】本実施例では、植物7としてペパーミント
を使用し、水耕液を入れた鉢5に植えてアクリル樹脂等
からなる同化箱3内に置き、周囲からは太陽光または人
工光を照射し(本実施例では照度約6000ルック
ス)、全体を略20℃程度に温度制御している。なお、
図では横方向より植物に対して光を照射するように示さ
れているが、実際は上方より照射するようにすることが
好ましい。この同化箱の近くには電子的にストロボ光を
点滅照射(本実施例では照度約40ルックス)するスト
ロボ装置1が配置されている。このストロボ装置1の光
源は、紫外光を含む光を照射可能なものであり、図3に
示すような特性のフィルタを使用して400nm以下の
波長の紫外光を選択してペパーミントに点滅照射する。
そして、植物の成長速度は同化箱3内の炭酸ガス濃度を
赤外線分析計からなるセンサ7で検出し、炭酸ガス濃度
の変化(炭酸ガス消費量)により光合成速度を求める。
を使用し、水耕液を入れた鉢5に植えてアクリル樹脂等
からなる同化箱3内に置き、周囲からは太陽光または人
工光を照射し(本実施例では照度約6000ルック
ス)、全体を略20℃程度に温度制御している。なお、
図では横方向より植物に対して光を照射するように示さ
れているが、実際は上方より照射するようにすることが
好ましい。この同化箱の近くには電子的にストロボ光を
点滅照射(本実施例では照度約40ルックス)するスト
ロボ装置1が配置されている。このストロボ装置1の光
源は、紫外光を含む光を照射可能なものであり、図3に
示すような特性のフィルタを使用して400nm以下の
波長の紫外光を選択してペパーミントに点滅照射する。
そして、植物の成長速度は同化箱3内の炭酸ガス濃度を
赤外線分析計からなるセンサ7で検出し、炭酸ガス濃度
の変化(炭酸ガス消費量)により光合成速度を求める。
【0009】このような構成において、ストロボ装置1
からのストロボ光を15分間照射し、5分間炭酸ガス濃
度の変化を測定したところ図2に示すような結果が得ら
れた。図中、横軸は対数目盛りでストロボの1分間当た
りの点滅周波数(cpm)を示しており、1/60する
ことによりHzの単位となるものであり、縦軸は光合成
速度(ppm/cm2 ・5min)であり、炭酸ガスの
5分間当たり、単位葉面積当たりの減少量である。
からのストロボ光を15分間照射し、5分間炭酸ガス濃
度の変化を測定したところ図2に示すような結果が得ら
れた。図中、横軸は対数目盛りでストロボの1分間当た
りの点滅周波数(cpm)を示しており、1/60する
ことによりHzの単位となるものであり、縦軸は光合成
速度(ppm/cm2 ・5min)であり、炭酸ガスの
5分間当たり、単位葉面積当たりの減少量である。
【0010】図2からペパーミントの場合には、点滅周
期が約28.3Hz(1700cpm)で光合成速度が
最大になり、30%程成長速度が増し、また点滅周期2
00Hz程度まで成長促進効果が顕れることが分かる。
期が約28.3Hz(1700cpm)で光合成速度が
最大になり、30%程成長速度が増し、また点滅周期2
00Hz程度まで成長促進効果が顕れることが分かる。
【0011】また、図3に示すような特性のフィルタを
使用した場合と、使用しない場合についてストロボ光照
射前、照射中、照射後について光合成速度を測定したと
ころ、図4に示すような結果が得られた。すなわち、フ
ィルタ有りの場合には紫外光のみが照射され、フィルタ
無しの場合には紫外光を含む光が照射されており、どち
らの場合にもストロボ光照射により成長が促進されてい
ることが分かる。したがって、紫外光のみ、あるいは紫
外光を含む光であればフィルタは不用であり、このよう
な光を照射することにより成長を促進させることが可能
となる。
使用した場合と、使用しない場合についてストロボ光照
射前、照射中、照射後について光合成速度を測定したと
ころ、図4に示すような結果が得られた。すなわち、フ
ィルタ有りの場合には紫外光のみが照射され、フィルタ
無しの場合には紫外光を含む光が照射されており、どち
らの場合にもストロボ光照射により成長が促進されてい
ることが分かる。したがって、紫外光のみ、あるいは紫
外光を含む光であればフィルタは不用であり、このよう
な光を照射することにより成長を促進させることが可能
となる。
【0012】なお、上記実施例においては周囲光の照度
は約6000ルックス、ストロボ光の照度は約40ルッ
クスとしたが、もちろんこれに限定されるものではな
く、また本発明はペパーミント植物以外の他の植物に適
用できることは言うまでもなく、その場合、点滅周期が
多少変化する場合があり、植物に応じて適宜最適の照
度、点滅周期を設定するようにすればよい。
は約6000ルックス、ストロボ光の照度は約40ルッ
クスとしたが、もちろんこれに限定されるものではな
く、また本発明はペパーミント植物以外の他の植物に適
用できることは言うまでもなく、その場合、点滅周期が
多少変化する場合があり、植物に応じて適宜最適の照
度、点滅周期を設定するようにすればよい。
【0013】
【発明の効果】従来、植物の成長には可視光のみが必要
であるとされていたが、本発明によれば太陽光または照
明ランプ光による光照射環境下で栽培されている植物に
対して可視光以下の波長帯域を含む光を周期的に点滅照
射することにより光合成を促進させて成長速度を速める
ことが可能となり、植物工場等に好適な栽培法を実現す
ることが可能となる。
であるとされていたが、本発明によれば太陽光または照
明ランプ光による光照射環境下で栽培されている植物に
対して可視光以下の波長帯域を含む光を周期的に点滅照
射することにより光合成を促進させて成長速度を速める
ことが可能となり、植物工場等に好適な栽培法を実現す
ることが可能となる。
【図1】本発明の植物成長促進法を説明するための図で
ある。
ある。
【図2】点滅周期と光合成速度との関係を示す図で図で
ある。
ある。
【図3】フィルタ特性を示す図である。
【図4】フィルタの有無と光合成速度との関係を示す図
である。
である。
1…ストロボ装置、3…同化箱、5…鉢、7…栽培植
物、9…センサ。
物、9…センサ。
Claims (1)
- 【請求項1】 太陽光または照明光による光照射環境下
で栽培されている植物の成長促進法において、400n
m以下の紫外光を6〜120msecの点滅周期で照射
することを特徴とする光の周期的点滅照射による植物成
長促進法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3052704A JP3025037B2 (ja) | 1991-03-18 | 1991-03-18 | 光の周期的点滅照射による植物成長促進法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3052704A JP3025037B2 (ja) | 1991-03-18 | 1991-03-18 | 光の周期的点滅照射による植物成長促進法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04287618A JPH04287618A (ja) | 1992-10-13 |
JP3025037B2 true JP3025037B2 (ja) | 2000-03-27 |
Family
ID=12922283
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3052704A Expired - Fee Related JP3025037B2 (ja) | 1991-03-18 | 1991-03-18 | 光の周期的点滅照射による植物成長促進法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3025037B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9295201B2 (en) | 2012-04-04 | 2016-03-29 | Firefly-One, Llc | Lighting system for plants |
CN106525853A (zh) * | 2016-11-08 | 2017-03-22 | 中国农业大学 | 一种单株植物净光合速率的测量装置及其测量方法 |
-
1991
- 1991-03-18 JP JP3052704A patent/JP3025037B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04287618A (ja) | 1992-10-13 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
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