JP3023253U - 飲料水用の缶容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 飲料者にとって口当たり具合が良好で、且
つ、直接口を当てて飲む際の飲みやすさが向上するよう
にする。 【構成】 容器本体２内に密封する飲料水の注ぎ口３ａ
が設けられた上蓋３の外周辺に立上がる垂れ流れ防止片
５を前記容器本体２の開口部２ａに封着した飲料水用の
缶容器１において、前記上蓋３の注ぎ口３ａに最も隣接
する前記垂れ流れ防止片５と前記容器本体２の開口部２
ａとの封着部分の周辺一部を内方側に彎曲成形してその
外側面を飲料者の口当たり部６とした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、アルコール類、果汁類、炭酸類、茶類、スポーツドリンク類等の 飲料水用の缶容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

周知のように、アルコール類、果汁類、炭酸類、茶類、スポーツドリンク類等 の飲料水用の缶容器は、例えば、図４に示すように、容器本体２内に密封する飲 料水の注ぎ口３ａがタブ４等の引き起こし、又は、引き抜き等によって開口する 上蓋３の外周辺に、その上蓋３の開口された注ぎ口３ａから注がれる飲料水が上 蓋３に付着して容器本体２の側面を伝って垂れ流れるのを防止する垂れ流れ防止 片５が立上げられており、このように形成された上蓋３の垂れ流れ防止片５が、 例えば、図５に示すように、前記容器本体２の開口部２ａに鈎組み等によって封 着されているのが一般的となっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来技術によると、上蓋３の外周辺に立上げられた垂れ流 れ防止片５に下唇を当てると共に、注ぎ口３ａを上唇で覆って飲料水を直接飲む 場合に、次のような解決すべき課題が生じる。即ち、垂れ流れ防止片５には人の 唇、特に、下唇の当て具合を考慮した加工を施していないのが通常であるので、 口当たり具合が思わしくないという不具合が生じる。また、垂れ流れ防止片５と 注ぎ口３ａの相互間が飲料者の口の開け加減に見合った良好な距離間となってい ないため飲み易さに難点が生じている。

【０００４】 この考案は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、飲料者にとって 口当たり具合が良好で、且つ、直接口を当てて飲む際の飲みやすさが向上する飲 料水用の缶容器を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために、この考案は、容器本体内に密封する飲料水の注ぎ 口が設けられた上蓋の外周辺に立上がる垂れ流れ防止片を前記容器本体の開口部 に封着した飲料水用の缶容器において、前記上蓋の注ぎ口に最も隣接する前記垂 れ流れ防止片と前記容器本体の開口部との封着部分の周辺一部を内方側に彎曲成 形してその外側面を飲料者の口当たり部としたことにある。

【０００６】

【作用】

上記手段の使用方法としては、特に、飲料者が飲料水を缶容器からコップ等へ 注ぐことなく直接的に飲む場合、容器本体の側面を持ちながら上蓋の外周辺に立 上げた垂れ流れ防止片の口当たり部に下唇を当てると共に、上蓋の注ぎ口を上唇 で覆うようにし、適度に缶容器全体を傾けながら上蓋の注ぎ口から飲料水を飲む ようにする。

【０００７】

【実施例】

以下、この考案の一実施例について、図に基づいて説明することにする。

【０００８】 この実施例に係る飲料水用の缶容器１は、例えば、図１乃至図３に示すように 、アルミ製やスチール製等からなる飲料水を密封する缶容器１であって、一方に 開口部２ａが設けられて他方が底壁２ｂで密閉された円筒状の容器本体２と、こ の容器本体２の開口部２ａに封着される上蓋３とから構成されたものである。具 体的には、上蓋３にはタブ４等の引き起こしによって開口する飲料水の注ぎ口３ ａが設けられると共に、その上蓋３の外周辺には、上蓋３に付着して容器本体２ の側面を伝わって垂れ流れるのを防止する垂れ流れ防止片５が立上げられている 。このように形成された上蓋３は、その垂れ流れ防止片５が容器本体２の開口部 ２ａに鈎組み等によって封着されて缶容器１全体が一体物とされ、且つ、上蓋３ の注ぎ口３ａに最も隣接する垂れ流れ防止片５と容器本体２の開口部２ａとの封 着部分の周辺一部が内方側に彎曲成形され、その外側面に口当たり部６が設けら れている。

【０００９】 特に、上記の垂れ流れ防止片５の口当たり部６の上縁は、飲料者の口当たり具 合が良好なものとなるように、垂れ流れ防止片５の上縁の外径寸法と同じ寸法で 彎曲するのが好ましいが、その他の寸法で彎曲するようにしてもよく特に限定さ れるものではない。

【００１０】 このようにして構成される缶容器１の使用方法を述べると、先ず、容器本体２ の側面を持ちながら上蓋３に設けたタブ４等を引き起こして注ぎ口３ａを開口す る。そして、垂れ流れ防止片５の口当たり部６に下唇を当てると共に、開口した 注ぎ口３ａを上唇で覆うようにし、適度に缶容器１全体を傾けながら上蓋３で覆 った注ぎ口３ａから飲料水を飲むようにする。この場合には、垂れ流れ防止片５ の口当たり部６が注ぎ口３ａに隣接するようにして彎曲されているので、飲料者 にとって口当たり具合が良好で、且つ、口の開け加減が無理なく自然な状態で行 うことが可能となって飲料水の飲み易さが向上する。

【００１１】 以上、飲料水用の缶容器１について説明したが、缶容器１の種類としては、上 蓋３に垂れ流れ防止片５を有して口当たり部６を設けることができるものであれ ば、この一実施例で記したものの他に、上蓋３に設けたタブ４等の引き抜きによ って注ぎ口３ａが開口される缶容器１であってもよく、また、所謂缶切り等で上 蓋３に注ぎ口３ａを開口するような缶容器１であってもよく、その缶容器１の種 類は限定されるものではない。

【００１２】

【考案の効果】

この考案に係る飲料水用の缶容器においては、上蓋の注ぎ口に最も隣接する垂 れ流れ防止片と容器本体の開口部との封着部分の周辺一部に内方側に彎曲変形さ れた口当たり部を設けているので、飲料者の口当たり具合が良好となると共に、 口の開け加減が無理なく自然に行えて飲料水の飲み易さが向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例を示す全体斜視図。

【図２】この考案の一実施例を示す平面図。

【図３】この考案の一実施例を示す要部側面図。

【図４】従来例を示す要部斜視図。

【図５】従来例の一部省略した断面図。

【符号の説明】

１ 缶容器 ２ 容器本体 ２ａ 開口部 ３ 上蓋 ３ａ 注ぎ口 ５ 垂れ流れ防止片 ６ 口当たり部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 容器本体内に密封する飲料水の注ぎ口が
   設けられた上蓋の外周辺に立上がる垂れ流れ防止片を前
   記容器本体の開口部に封着した飲料水用の缶容器におい
   て、前記上蓋の注ぎ口に最も隣接する前記垂れ流れ防止
   片と前記容器本体の開口部との封着部分の周辺一部を内
   方側に彎曲成形してその外側面を飲料者の口当たり部と
   したことを特徴とする飲料水用の缶容器。