JP3020663U - 地盤改良機の回転ロッド駆動装置 - Google Patents

地盤改良機の回転ロッド駆動装置

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JP3020663U
JP3020663U JP1995001087U JP108795U JP3020663U JP 3020663 U JP3020663 U JP 3020663U JP 1995001087 U JP1995001087 U JP 1995001087U JP 108795 U JP108795 U JP 108795U JP 3020663 U JP3020663 U JP 3020663U
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rod
output
rotary
hydraulic motor
ground improvement
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JP1995001087U
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Inventor
章人 永吉
和利 大村
Original Assignee
株式会社吉田鉄工所
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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】同軸結合可能な油圧モータの採用によりロッド
又はリーダーの屈曲を招かず、掘削能率が高く、同軸構
造によるシンプルな構造にする。 【構成】ロッド36を回転自在に支持して回転駆動する
ための地盤改良機の回転ロッド駆動装置であり、昇降体
10に固定され、中心に出力回転軸18を備え、出力回
転軸18の軸心線に対して半径方向にピストンシリンダ
が位相差を持つて伸縮する多工程ラジアルピストン型油
圧モータと、出力回転軸18に結合して回転し軸心を共
有し中心に貫通孔を備えロッド36に出力を伝達するた
めの出力伝達用回転筒23と、軸心を共有し油圧モータ
15の上方で取り付けられるスイベル30とからなり、
偏心しない。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、地盤改良機の回転ロッド駆動装置に関する。更に詳しくは、リーダ ーに案内され昇降する昇降体の回転駆動装置により回転駆動されるロッドで掘削 孔を形成し掘削孔に地盤改良剤を注入して地盤を改良する地盤改良機の回転ロッ ド駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
建築物の高層化、構築物の大重量化、宅地造成等のために、軟弱地盤の改良が 行われる。軟弱地盤を削孔し掘削孔に地盤改良剤を注入することにより改良柱を 形成して軟弱地盤を改良する。削孔のためには掘削用ロッドが、地盤改良剤の注 入のためには薬液注入用ロッドが用いられる。
【0003】 このようなロッドは、地面上に高く立つリーダーに案内され昇降する昇降体の 回転駆動装置により回転駆動され、回転して掘削し、回転させられながら掘削孔 に進入させられる。定トルク駆動のため、駆動装置として油圧モータが用いられ るのが一般的である。
【0004】 従来、図7に示すように、油圧モータ01の出力軸の軸線はロッド02の回転 軸線と一致していない。重量物体である油圧モータ01が、昇降体03に対して 重心位置をロッド02又はリーダー04の中心線である鉛直線から遠ざける。ロ ッド02の屈曲を招く偏心位置の油圧モータ01は、掘削孔の穴径を不正確にす るため掘削能率を低下させるという問題点があった。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、このような技術的背景に基づいてなされ下記目的を達成する。
【0006】 本考案は、同軸結合可能な油圧モータの採用によりロッド又はリーダーの屈曲 を招かない地盤改良機の回転ロッド駆動装置を提供することを目的とする。
【0007】 本考案は、掘削能率が高い地盤改良機の回転ロッド駆動装置を提供することを 目的とする。
【0008】 本考案は、同軸構造によるシンプルな構造の地盤改良機の回転ロッド駆動装置 を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために次のような手段を採る。
【0010】 この考案1の地盤改良機の回転ロッド駆動装置は、 リーダー(7)に案内され前記リーダー(7)の上端部と下端部との間で往復 動する昇降体(10)に支持され、ロッド(36)を回転自在に支持し前記ロッ ド(36)を回転駆動するための地盤改良機の回転ロッド駆動装置であって、 前記昇降体(10)に固定され、中心に出力回転軸(18)を備え、前記出力 回転軸(18)の軸心線に対して半径方向に位相差を持つて伸縮する複数のピス トンシリンダの伸縮によりトルクを発生する原理の多工程ラジアルピストン型油 圧モータ(15)と、 前記出力回転軸(18)に結合して回転し前記出力回転軸(18)の軸心を共 有し中心に貫通孔を備え前記ロッド(36)に出力を伝達するための出力伝達用 回転筒(23)と からなる。
【0011】 この考案2の地盤改良機の回転ロッド駆動装置は、 リーダー(7)に案内され前記リーダー(7)の上端部と下端部との間で往復 動する昇降体(10)に支持され、ロッド(10)を回転自在に支持し前記ロッ ド(36)を回転駆動するための地盤改良機の回転ロッド駆動装置であって、 前記昇降体(10)に固定され、中心に出力回転軸(18)を備え、前記出力 回転軸(18)の軸心線に対して半径方向に位相差を持つて伸縮する複数のピス トンシリンダの伸縮によりトルクを発生する原理の多工程ラジアルピストン型油 圧モータ(15)と、 前記出力回転軸(18)に結合して回転し前記出力回転軸(18)の軸心を共 有し中心に貫通孔を備え前記ロッド(36)に出力を伝達するための出力伝達用 回転筒(23)と、 前記出力伝達用回転筒(23)の軸心を共有し前記油圧モータ(15)の上方 で前記油圧モータ(15)に対して取り付けられるスイベル(30)と からなる。
【0012】 この考案3の地盤改良機の回転ロッド駆動装置は、 前記考案1又は前記考案2において、 前記出力回転軸(18)の内周面側と前記出力伝達用回転筒(23)の外周面 側との間に軸方向には相対的に移動自在であるが回転方向には相対的に回転不能 にするための回転結合手段(24)と からなることを特徴としている。
【0013】 この考案4の地盤改良機の回転ロッド駆動装置は、 前記考案1又は前記考案2において、 前記油圧モータ(15)の重心が前記ロッド(36)よりも上方にあり、 前記スイベル(30)の重心が前記油圧モータ(15)よりも上方にある ことを特徴としている。
【0014】 この考案5の地盤改良機の回転ロッド駆動装置は、 前記考案1又は前記考案2において、 前記スイベル(30)の薬液が通る貫通孔(33)と前記出力伝達用回転筒( 23)の貫通孔(25)と前記ロッド(36)の中心孔が1直線上にある ことを特徴とする地盤改良機の回転ロッド駆動装置。
【0015】 この考案6の地盤改良機の回転ロッド駆動装置は、 前記考案1又は前記考案2において、 前記出力伝達用回転筒(23)から突出し前記出力伝達用回転筒(23)と 同体に回転し前記出力伝達用回転筒(23)と同軸に設けられる前記ロッド(3 6)を把持するためのチャック手段(41)と からなることを特徴としている。
【0016】 この考案7の地盤改良機の回転ロッド駆動装置は、 前記発明1又は発明2において、 前記出力回転軸(18)の内周面側と前記出力伝達用回転筒(23)の外周面 側との間に軸方向には相対的に移動自在であるが回転方向には相対的に回転不能 にするための回転結合手段(24)とからなり、 前記油圧モータ(15)の重心が前記ロッド(36)よりも上方にあり、 前記スイベル(30)の重心が前記油圧モータ(15)よりも上方にあり、 前記スイベル(30)の薬液が通る貫通孔(33)と前記出力伝達用回転筒( 23)の貫通孔(25)と前記ロッド(36)の中心孔は1直線上にある ことを特徴としている。
【0017】
【作用】
本考案の地盤改良機の回転ロッド駆動装置は、同一の軸心を共有する油圧モー タの重心に働く重力の向きである鉛直線は、ロッドの軸心線の近辺をほぼ平行に 通る。またさらに、油圧モータとロッドの間に介在する結合部材はほとんどない ので、すなわち、油圧モータとロッドが偏心している場合に必要な歯車ボックス のような重い部材がないので、油圧モータによるロッド又はリーダーの曲がりは ほとんど生じない。このため、ロッドの歳差運動が起きない。
【0018】 また、油圧モータの中心孔を形成する出力回転軸に軸方向に出力伝達用回転筒 を挿入して出力回転軸と出力伝達用回転筒を結合する。この結合により、スイベ ルと油圧モータとロッドの軸線もほぼ一致する。油圧モータとロッドの中間に油 圧モータが介在し、中心に一連に真っ直ぐ形成された貫通孔を1直線に地盤改良 剤が流れる。
【0019】
【実施例】
(実施例1) 次に、本考案の実施例1について説明する。図1は、本考案の実施例1の回転 ロッド駆動装置を示し正面断面図である。図2は図1に示す回転ロッド駆動装置 を備える地盤改良機の全体を示す正面図である。図3は、図2の側面図である。 図2,3に示すように、無限帯1を走行手段として持つクローラタイプの移動作 業車2の支持台3に、起伏台4の基部が鉛直面内で回転できるように支持されて いる。
【0020】 起伏台4は、一端が移動作業車2に回転自在に支持された起伏用シリンダ5に より起伏する。起伏台4に対して後述する軸の軸方向に摺動し起伏台4に支持さ れる図示されていない摺動体にリーダー7が支持されている。起伏用シリンダ5 を動作させて2点鎖線で図2に示すように、リーダー7を移動作業車2の上方で 真横に収納することができる。
【0021】 リーダー7の下端部に回転自在に支持部材8が取り付けられている。前記摺動 体の位置を調整することにより、着地する支持部材8によりリーダー7を支持す ることができる。図3に示すように、図示されていない駆動手段により駆動され るチェーン9がリーダー7に設けられている。
【0022】 リーダー7に案内されチェーン9により駆動され軸方向に移動する昇降体10 がリーダー7に設けられている。昇降体10は、リーダー7の上端部と下端部と の間で往復動する。昇降体10に、下記する回転ロッド駆動装置を取付け支持す るための取付手段11が設けられている。
【0023】 この取付手段11に取り付けられている本考案に係わる回転ロッド駆動装置の 詳細が 図1に示されている。取付手段11と1体にオイルタンク12が設けら れている。オイルタンク12の内部は、潤滑油室12aとして形成されている。 オイルタンク12の上端面にモータ支持受台13がボルト14により固定されて いる。モータ支持受台13の上端面に油圧モータ15がボルトにより固定されて いる。
【0024】 油圧モータ15は、1960年代にスエーデンのヘグランド社により開発され た油圧モータであり、多工程ラジアルピストン型油圧モータと称されている。こ のモータの動作原理は、出力回転軸の軸心線に対して半径方向に位相差を持つて 伸縮し伸縮端がカム面に案内される複数のピストンシリンダの伸縮によりトルク を発生する原理のトルクモータである。ケーシング回転型の他に中心軸部回転型 のものがあり、1990年代に入り同社により、中心貫通孔を持った中心軸部回 転型のものが開発された。本考案はこの中心貫通孔を持った中心軸部回転型の多 工程ラジアルピストン型油圧モータを利用する。地盤改良の薬液注入用ロッドの 回転駆動源としては、特に、同社製の低トルク型のコンパクトモータCA50を 用いる。
【0025】 図4に示すように、油圧モータ15のケーシング16の内周面には6波長の滑 らかな凹凸面17が形成されている。ケーシング16の中心に出力回転軸18が 挿入されている。出力回転軸18に8体のラジアルシリンダ19,19・・・, 19が放射方向(ラジアル方向、半径方向)に固定されている。
【0026】 各ラジアルシリンダ19のラジアルピストンロッド20の先端部にローラ21 が回転自在に取り付けられている。各ローラ21は、案内体22に案内されラジ アル方向にのみ運動する。半径方向に対向する2体のラジアルピストンロッド2 0,20の位相は等位相である。
【0027】 4つのラジアルシリンダ19,19,19,19の油室に連通している4つの 油路19aは共通のポート(図示せず)に接続されている。他の4つのラジアル シリンダ19,19,19,19の油室に連通している4つの油路19bは共通 のポート(図示せず)に接続されている。
【0028】 これら共通のポートの一方が圧油の供給側になり他方が排出側になるように油 圧回路(図示せず)が形成されている。高圧側ポートから位相が異なる4つのラ ジアルシリンダ19,19,19,19に圧油を供給し、他の4つのラジアルシ リンダ19,19,19,19の作動油を低圧側ポートから排出する。このよう な圧油の給排により、ピストンシリンダにトルクが発生する。このような多工程 ラジアルピストン型油圧モータは、トルク一定性を有し、構造上中心孔を設ける ことができる。
【0029】 図1に出力回転軸18の1部が破断面として示されている。出力回転軸18の 貫通孔内に出力伝達用回転筒23が軸方向に挿入されている。出力回転軸18の 内周面側と出力伝達用回転筒23の外周面側との間に軸方向には相対的に移動自 在であるが回転方向には相対的に回転不能にするための回転結合手段24が設け られている。回転結合手段24は、スプライン構造が採用されている。出力伝達 用回転筒23の中心に貫通孔25が設けられている。出力回転軸18と貫通孔2 5とは1つの軸心を共有している。
【0030】 モータ支持受台13と出力伝達用回転筒23との間及び出力伝達用回転筒23 とオイルタンク12の床部壁との間にスラスト軸受26,27がそれぞれに介設 されている。スラスト軸受26,27により、出力伝達用回転筒23がモータ支 持受台13及びオイルタンク12の壁に対して回転自在に設けられている。一方 のスラスト軸受26に出力伝達用回転筒23の鍔部が支持されている。スラスト 軸受26,27は、オイルタンク12内の潤滑油に液浸されている。
【0031】 出力伝達用回転筒23の上端面にパワースイベル30の回転部31がボルト3 2により結合されている。回転部31の回転中心線は貫通孔25の軸心線に一致 している。回転部31の中心に貫通孔33が設けられている。貫通孔33は出力 伝達用回転筒23の貫通孔25に接続されている。スイベル30は公知慣用のス イベルであり、貫通孔33に薬液、洗浄水等が導入される。
【0032】 スイベル30は、薬液供給管34を備えている。出力伝達用回転筒23は、下 端部に鍔35を備えている。鍔35に薬液注入ロッド36を同軸に結合する。薬 液注入ロッド36の上端の鍔37を出力伝達用回転筒23の鍔35にボルト38 で結合する。
【0033】 次に、実施例1の動作を説明する。鉛直向きの掘削孔に地盤改良柱を形成する 場合について説明する。リーダー7を鉛直に立てる。昇降体10を適当な高さ位 置に誘導し、出力伝達用回転筒23に薬液注入ロッド36を図1に示すように、 連結する。昇降体10を上昇させ薬液注入ロッド36の下端に中間ロッドを接続 する。先頭ロッドは、撹拌翼、ノズルを持った撹拌軸である。
【0034】 作業車2が備える油圧ポンプと油圧モータ15の両ポートとを油圧ホースで接 続する。作業車の運転席の操縦レバーを操作し油圧モータ15に圧油を供給する 。ラジアルシリンダ19,19,19,19にトルクが発生して、出力回転軸1 8が回転する。圧油供給量に比例して回転数が増加する。図5に、回転数とトル クとの関係を示す。斜線領域は、本実施例に用いているモータの運転範囲である 。定格回転数は200rpmで、約1.2トン・mのトルクである。
【0035】 昇降体10を降下させ掘削孔に薬液注入ロッド36を沈降させる。掘削孔の底 近くに撹拌用ロッドを沈め、薬液供給管34から地盤改良剤を供給する。地盤改 良剤は、スイベル30の貫通孔33から出力伝達用回転筒23の貫通孔25に導 入され、さらに、薬液注入ロッド36の中心孔に1直線上に流れるので、抵抗が 少ない。
【0036】 地盤改良剤の主成分は、セメントミルクである。撹拌翼等に設けているノズル から地盤改良剤をジェット噴射し撹拌翼の撹拌力で地盤構成材と地盤改良剤とを 撹拌混合する。このような撹拌混合を行い掘削孔を拡径しながら、昇降体10を 徐々に上昇させ、掘削孔内に硬い改良柱を形成する。深度が大きい場合は、連結 する中間ロッドの本数を増加させる。
【0037】 このような施工中、油圧モータ15の重心は薬液注入ロッド36よりも上方に あるが、軸心が共有されているので、油圧モータ15は薬液注入ロッド36を曲 げない。また、スイベル30は油圧モータ15よりも上方にあるが、軸心が共有 されているので、油圧モータ15は薬液注入ロッド36を曲げない。
【0038】 このため、薬液注入ロッド36は歳差運動をしないので掘削孔内での薬液注入 ロッド36の回転がスムーズであり、薬液注入ロッド36を支持する機器である リーダー7等に与える振動が少なく、これら機器の耐久性が向上する。貫通孔3 3、貫通孔25、薬液注入ロッド36の中心孔は1直線上にあるので、高圧薬液 の流れがスムーズである。
【0039】 (実施例2) 実施例2は、ロッドが2重管であるような場合、ロッドの寸動送りをするため 把持と把持解消のチャックを用いるような場合に適切なチャック機構を実施例1 に付加した実施例である。油圧モータ15とオイルタンク12との結合関係は、 実施例1と同様である。出力回転軸18に結合部材24を介して結合する出力伝 達用回転筒23は、実施例1のそれに較べて長く下方に延長されている。
【0040】 オイルタンク12の下端面にチャック機構40が固定され設けられている。出 力伝達用回転筒23の円周上等角度位置にチャック爪41が配置されている。チ ャック爪41が出力伝達用回転筒23内に突入するチャック爪通し穴が出力伝達 用回転筒23に設けられている。
【0041】 各チャック爪41は、部分円錐面42を外側に備えている。3つの部分円錐面 42に合致する円錐面43を内側面に備える締め具44が出力伝達用回転筒23 にはめ込まれている。締め具44の上端部はリング状のばね受座45に形成され ている。
【0042】 チャック機構40の上端部と受座45との間に皿ばね51が介設されている。 締め具44の先端部である下端部は、軸方向下方にチャック爪41の下端面より も延長されている。締め具44の下端面に対向しこの下端面から距離をおいて上 端面を備える油圧駆動の往復動体である把持解消具46が、軸方向に往復動自在 に設けられている。
【0043】 把持解消具46の下端面側に閉じられた油室47が設けられている。油室47 には、図示されない油路から圧油が作業車2の運転席における操作により給排さ れる。オイルタンク12内には実施例1と同様にスラスト軸受26が設けられ、 チャック機構40の下方部にスラスト軸受48が設けられている。出力伝達用回 転筒23内に同軸に薬液注入ロッド36が挿入される。
【0044】 次に、実施例2の動作を説明する。運転席から操作し油室47を正圧にする。 上動する把持解消具46が皿ばね51の付勢力に抗して皿ばね51を縮める。こ のようにチャック爪41を自由にしておいて、薬液注入ロッド36を出力伝達用 回転筒23の下端の開放端から挿入する。
【0045】 この場合、地上側に設置されている他のチャック装置又は作業車2に装備する 他のチャック装置で薬液注入ロッド36を把持し、昇降体10に下向きの送り力 を作用させ、薬液注入ロッド36を相対的に上動させ出力伝達用回転筒23の下 端の開放端から出力伝達用回転筒23に薬液注入ロッド36を挿入する。次いで 油室47を負圧にして、回転部31に接合した薬液注入ロッド36をチャック爪 41により把持する。
【0046】 実施例1で説明したように油圧モータ15を動作させると、出力伝達用回転筒 23が回転する。出力伝達用回転筒23と同体に回転するチャック爪41に把持 された薬液注入ロッド36が出力伝達用回転筒23と同体に回転する。地盤改良 剤の導入は実施例1とほぼ同様である。
【0047】 すなわち、薬液供給管34から導入される地盤改良剤は、スイベル30の中央 孔である貫通孔33を通り、油圧モータ15の中央貫通孔を貫通する出力伝達用 回転筒23の中央貫通孔25を通り、孔薬液注入ロッド36の中央貫通孔である 筒穴を通り抜け地盤内に供給される。
【0048】 チャック爪41からなるチャック装置があると、短いリーダーを用いる簡易小 型の地盤改良機として用いることができる。即ち、短い距離のストロークしか動 かないチャック爪41からなるチャック装置と他のチャック装置とを用いること により、ロッドを寸動させながら上下にロッドを連結する作業が簡便になので、 小型の改良機の利用範囲が拡大される。
【0049】 また、出力伝達用回転筒23の下端部の鍔50に直接に径が大きいロッドを接 続し、このロッドを掘削用ロッドとすることにより、掘削機として用いることが できる。さらにまた、掘削ロッドと改良剤を注入する薬液注入ロッドとの2重管 の回転駆動装置として用いることができる。
【0050】
【その他の実施例】
この考案の地盤改良機の回転ロッド駆動装置の実施例は、前記実施例1,2に 限られない。リーダーは、2本又は2本以上の案内柱で案内させる昇降体油圧シ リンダで昇降駆動するように改変することができる。油圧モータのパワーを上げ る場合、出力が大きい1つの油圧モータを用いること以外に、軸方向に2連式に 2体の油圧モータを連結することができる。
【0051】
【考案の効果】
この考案の地盤改良機の回転ロッド駆動装置は、油圧モータの軸線とロッドの 軸線を共通化することができるので、油圧モータとロッドとの間の動力伝達機構 として偏心した複雑な配置の複数歯車からなるギアボックスが不要であるから、 重心が偏心することなく、また、小型軽量化された地盤改良機を提供することが できる。
【0052】 また本考案は、同軸結合可能な油圧モータの採用によりロッド又はリーダーの 屈曲を招かない地盤改良機の回転ロッド駆動装置を提供することができる。さら にまた本考案は、ロッドに歳差運動が起きないので、掘削孔の直進性を高めるこ とができ、掘削能率が高い。
【0053】 さらにまた、本考案は同軸構造により構造がきわめてシンプルであるので保守 が容易であり、製造コストが低廉である。さらにまた、スイベルも同軸結合する ことができるので、重心が偏心することなく、前記効果をさらに高めた小型軽量 化された地盤改良機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本考案の地盤改良機の回転ロッド駆動
装置の実施例1の回転ロッド駆動装置を示し正面断面図
である。
【図2】図2は、図1に示す回転ロッド駆動装置を備え
る地盤改良機の全体を示す正面図である。
【図3】図3は、図2の側面図である。
【図4】図4は、本考案が用いる多工程ラジアルピスト
ン型油圧モータの動作原理を示す断面図である。
【図5】図5は、前記モータの動作範囲を示すグラフで
ある。
【図6】図6は、本考案の地盤改良機の回転ロッド駆動
装置の実施例2の回転ロッド駆動装置を示し正面断面図
である。
【図7】図7は、公知例を示す正面図である。
【符号の説明】
7…リーダー 10…昇降体 12…オイルタンク 15…油圧モータ 18…出力回転軸 23…出力伝達用回転筒 24…回転結合手段 25…貫通孔 30…スイベル 40…チャック手段
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年8月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】実用新案登録請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【実用新案登録請求の範囲】

Claims (7)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】リーダー(7)に案内され前記リーダー
    (7)の上端部と下端部との間で往復動する昇降体(1
    0)に支持され、ロッド(36)を回転自在に支持し前
    記ロッド(36)を回転駆動するための地盤改良機の回
    転ロッド駆動装置であって、 前記昇降体(10)に固定され、中心に出力回転軸(1
    8)を備え、前記出力回転軸(18)の軸心線に対して
    半径方向に位相差を持つて伸縮する複数のピストンシリ
    ンダの伸縮によりトルクを発生する原理の多工程ラジア
    ルピストン型油圧モータ(15)と、 前記出力回転軸(18)に結合して回転し前記出力回転
    軸(18)の軸心を共有し中心に貫通孔を備え前記ロッ
    ド(36)に出力を伝達するための出力伝達用回転筒
    (23)とからなる地盤改良機の回転ロッド駆動装置。
  2. 【請求項2】リーダー(7)に案内され前記リーダー
    (7)の上端部と下端部との間で往復動する昇降体(1
    0)に支持され、ロッド(10)を回転自在に支持し前
    記ロッド(36)を回転駆動するための地盤改良機の回
    転ロッド駆動装置であって、 前記昇降体(10)に固定され、中心に出力回転軸(1
    8)を備え、前記出力回転軸(18)の軸心線に対して
    半径方向に位相差を持つて伸縮する複数のピストンシリ
    ンダの伸縮によりトルクを発生する原理の多工程ラジア
    ルピストン型油圧モータ(15)と、 前記出力回転軸(18)に結合して回転し前記出力回転
    軸(18)の軸心を共有し中心に貫通孔を備え前記ロッ
    ド(36)に出力を伝達するための出力伝達用回転筒
    (23)と、 前記出力伝達用回転筒(23)の軸心を共有し前記油圧
    モータ(15)の上方で前記油圧モータ(15)に対し
    て取り付けられるスイベル(30)とからなる地盤改良
    機の回転ロッド駆動装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は請求項2から選択される1請
    求項において、 前記出力回転軸(18)の内周面側と前記出力伝達用回
    転筒(23)の外周面側との間に軸方向には相対的に移
    動自在であるが回転方向には相対的に回転不能にするた
    めの回転結合手段(24)とからなることを特徴とする
    地盤改良機の回転ロッド駆動装置。
  4. 【請求項4】請求項1又は請求項2から選択される1請
    求項において、 前記油圧モータ(15)の重心が前記ロッド(36)よ
    りも上方にあり、 前記スイベル(30)の重心が前記油圧モータ(15)
    よりも上方にあることを特徴とする地盤改良機の回転ロ
    ッド駆動装置。
  5. 【請求項5】請求項1又は請求項2から選択される1請
    求項において、 前記スイベル(30)の薬液が通る貫通孔(33)と前
    記出力伝達用回転筒(23)の貫通孔(25)と前記ロ
    ッド(36)の中心孔は1直線上にあることを特徴とす
    る地盤改良機の回転ロッド駆動装置。
  6. 【請求項6】請求項1又は請求項2から選択される1請
    求項において、 前記出力伝達用回転筒(23)から突出し前記出力伝達
    用回転筒(23)と同体に回転し前記出力伝達用回転筒
    (23)と同軸に設けられる前記ロッド(36)を把持
    するためのチャック手段(41)とからなることを特徴
    とする地盤改良機の回転ロッド駆動装置。
  7. 【請求項7】請求項1又は請求項2から選択される1請
    求項において、 前記出力回転軸(18)の内周面側と前記出力伝達用回
    転筒(23)の外周面側との間に軸方向には相対的に移
    動自在であるが回転方向には相対的に回転不能にするた
    めの回転結合手段(24)とからなり、 前記油圧モータ(15)の重心が前記ロッド(36)よ
    りも上方にあり、 前記スイベル(30)の重心が前記油圧モータ(15)
    よりも上方にあり、 前記スイベル(30)の薬液が通る貫通孔(33)と前
    記出力伝達用回転筒(23)の貫通孔(25)と前記ロ
    ッド(36)の中心孔は1直線上にあることを特徴とす
    る地盤改良機の回転ロッド駆動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010185206A (ja) * 2009-02-12 2010-08-26 Tokyu Construction Co Ltd 基礎施工機、それに取り付けるアタッチメント及び基礎の施工方法

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