JP3018840B2 - フェージング補償装置 - Google Patents

フェージング補償装置

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JP3018840B2
JP3018840B2 JP5185084A JP18508493A JP3018840B2 JP 3018840 B2 JP3018840 B2 JP 3018840B2 JP 5185084 A JP5185084 A JP 5185084A JP 18508493 A JP18508493 A JP 18508493A JP 3018840 B2 JP3018840 B2 JP 3018840B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は陸上移動通信のフェー
ジング変動の補償装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、社会・経済活動の多様化、広域化
および自動車の役割の増大に伴い、陸上移動通信は飛躍
的な発展を遂げてきた。この発達に伴い陸上移動通信に
おいてもディジタル変調方式が導入されつつある。この
陸上移動通信のディジタル化に際しては、陸上移動通信
特有のフェージング変動を克服する技術が必要となる。
このフェージング対策技術技術として以下に示すフェー
ジング変動補償装置がある。図5、6は通信総合研究所
季報第37巻第1号1991年2月に示されたパイロッ
トシンボルを用いたフェージング変動補償装置を有する
16QAM変復調装置の構成である。図6の送信機側に
おいて、11はべースバンド信号生成部、12はパイロ
ットシンボル挿入部、13はD/A変換部、14は低域
通過フィルタ、15は直交変調部である。また、図5の
受信機側において、1は帯域通過フィルタ、2はAG
C、3は直交復調部、4はA/D変換部であり、このA
/D変換部でディジタル信号に変換された受信複素ベー
スバンド信号21は、パイロットシンボル検出部6およ
びフェージング補償部8、フェージング推定部18に入
力される。また、フェージング推定部18からはパイロ
ットシンボルにおけるフェージングの推定値22が出力
されフェージング補償部8に入力される。フェージング
補償部8の出力であるフェージング変動の補償された複
素ベースバンド信号23は受信信号の判定部9に入力さ
れる。なお、5はシンボルクロック再生部である。
【0003】次に動作について説明する。送信機におい
てベースバンド信号生成部11では送信情報系列(ディ
ジタルデータ)から16QAM変調された複素ベースバ
ンド信号を発生する。パイロットシンボル挿入部12で
はベースバンド信号発生部11で発生した複素ベースバ
ンド信号(情報シンボル)のNシンボル毎に1シンボル
フェージング変動の測定用の既知の振幅と位相を有する
パイロットシンボルを挿入する。このときのパイロット
シンボルの挿入間隔の例を図7に示す。ここで20がパ
イロットシンボル、19が情報シンボルである。図7に
おいては、フレーム長(パイロットシンボルから次のパ
イロットシンボルまでのシンボル数)Nは4の場合を示
している。また、シンボルタイミングの周期をTS とす
ると、パイロットシンボルのタイミングの周期Tp は次
式で示される。 Tp =NTS (1) このことから、k番目のフレームにおけるm番目のシン
ボルのタイミングtk,m は、 tk,m ={k+(m/N)}Tp (2) で示される。ただし、k=1、2、・・・・、m=1、2、
・・・・Nである。ここで、k番目のフレームの1番目のシ
ンボルがパイロットシンボルのタイミングだとすると、
このタイミングはt=tk,1 で表すことができる。これ
以後、説明を容易にするため、各フレームの1番目のシ
ンボル(m=1)をパイロットシンボルと仮定する。こ
のパイロットシンボルの挿入された複素ベースバンド信
号をD/A変換部13でアナログ信号に変換し、低域通
過フィルタ14で帯域制限した後、直交変調部15で変
調し送信する。この従来例では変調装置として搬送波の
同相成分と直交成分に情報を担わせる変調方式である1
6QAMを用いている。このときの送信信号x(t)は
以下のように記される。 x(t)={aI (t)+jaQ (t)}exp[jωt] (3) ここで、jは虚数単位を示し、 aI (t):送信複素ベースバンド信号の同相成分 aQ (t):送信複素ベースバンド信号の直交成分 ω :送信角周波数 である。
【0004】受信側においては、陸上移動通信特有の包
絡線と位相が急激に変動するフェージングを受けた信号
を受信する。この時の受信信号y(t)は次式で示され
る様にx(t)にフェージング変動が乗積された形とな
る。 y(t)=x(t)r(t)exp[jθ(t)] ただし、 r(t):フェージングによる振幅変動 θ(t):フェージングによる位相変動 である。はじめに、帯域通過フィルタ1で受信信号の帯
域外雑音を除去し、AGC2でA/D変換部4における
ダイナミックレンジを確保する。この信号を用いてシン
ボルクロック再生部5ではシンボルクロックを再生し、
フェージング推定部18、フェージング補償部8へ供給
する。さらに、直交復調部3で受信信号を復調し複素ベ
ースバンド信号に変換する。さらに、直交復調部3で複
素ベースバンドに変換された信号はA/D変換部4でデ
ィジタル信号に変換する。このときの受信複素ベースバ
ンド信号21は次式で示される。なお、uI (t)、u
Q (t)は受信複素ベースバンド信号の同相および直交
成分である。 u(t)=uI (t)+juQ (t) =c(t){aI (t)+jaQ (t)} (5) ここで、 c(t)=r(t)exp[jθ(t)] =cI (t)+jcQ (t) (6) はフェージング変動の複素包絡線であり、cI (t)、
Q (t)はそれぞれ、フェージング変動の同相成分と
直交成分を示す。
【0005】パイロットシンボル検出部6においてはこ
の複素ベースバンド信号から、送信側のパイロットシン
ボル挿入部で定期的に挿入された既知の振幅と位相を持
つパイロットシンボルを検出する。この検出したパイロ
ットシンボルuP (t)は、パイロットシンボルのタイ
ミングがt=tk,1 だから、 uP (tk,1 )=r(tk,1 )exp[jθ(tk,1 )]{aPI(tk,1 )+ jaPQ(tk,1 )} =c(tk,1 ){aPI(tk,1 )+jaPQ(tk,1 )} (7) で示される。なお、aPI(tk,1 )、aPQ(tk,1 )は
パイロットシンボルの複素ベースバンド信号の同相成分
と直交成分を表し、ここで、パイロットシンボルの振幅
と位相の値は既知なので、受信側においてaPI(t
k,1 )、aPQ(tk,1)の値を用いてフェージング変動
量c(tk,1 )を求めることができる。
【0006】フェージング推定部18ではパイロットシ
ンボル検出部6で検出したパイロットシンボルから各パ
イロットシンボルにおけるフェージングの変動量を測定
する。その測定結果cM (t)は、 cM (tk,1 )=uP (tk,1 )/{aPI(tk,1 )+jaPQ(tk,1 )} =rM (tk,1 )exp[jθM(tk,1 )] =cMI(tk,1 )+jcMQ(tk,1 ) (8) となる。なお、雑音の影響は無視した場合、フェージン
グ変動の測定値cM (tk,1 )は実際のフェージング変
動c(tk,1 )に等しくなる。次に、この値を用いて情
報シンボルにおけるフェージング変動の推定値22を求
める。
【0007】フェージング推定部18におけるフェージ
ング推定方式の詳細について述べる。パイロットシンボ
ルの挿入間隔は図7に示したとおりであるので、フェー
ジング変動の測定値cMI(tk,1 )、cMQ(tk,1
は、フェージング変動をパイロットシンボルの挿入間隔
P で標本化したことに相当する。ただし、k=1,
2,3,・・・・とする。従がって、フェージング変動に含
まれる周波数成分が1/2TP 以下ならば、標本化定理
により標本値cMI(tk,1 )、cMQ(tk,1 )を理想低
域通過フィルタに通すことでフェージング変動が再現さ
れ、情報シンボルにおけるフェージング変動の推定が可
能となる。しかし、この従来例では、装置化の容易性や
処理遅延を考慮し、装置規模が大きく、処理遅延も大き
くなる理想低域通過フィルタを用いずに、低い次数(今
回の従来例では2次(3タップ)のFIRフィルタ、係
数はガウスの補間公式)のフィルタを用いて装置化を行
っている。これは、パイロットシンボルにおけるフェー
ジング変動の測定値cMI(tk,1 )、cMQ(tk,1 )お
よび1フレーム前のパイロットシンボルにおけるフェー
ジング変動の測定値cMI(tk-1,1 )、cMQ(t
k-1,1 )と1フレーム後のパイロットシンボルにおける
フェージング変動の測定値cMI(tk+1,1 )、cMQ(t
k+1,1 )を用い、数1に示すフィルタ操作を行うこと
で、パイロットシンボル以外のシンボル(情報シンボ
ル)におけるフェージングの振幅変動の推定値rE (t
k,x )と位相変動の推定値θE (tk,x )、または、フ
ェージング変動の同相成分および直交成分cEI(t
k,x )、cEQ(tk,x )を推定する。ただし、x=2,
3,・・・・Nである。
【0008】
【数1】
【0009】但し、Qa,b は以下に示すフェージング変
動推定用フィルタのタップ係数である。
【0010】
【数2】
【0011】フェージング補償部8では、フェージング
推定部18で得られたフェージングの変動の推定値22
を用い、その逆特性を複素ベースバンド信号に乗積する
ことで、情報シンボルの複素ベースバンド信号のフェー
ジングを補償し、フェージング変動の補償された複素ベ
ースバンド信号23を得る。つぎに、このフェージング
変動の補償された信号を判定部9で判定を行いフェージ
ング変動の補償された複素ベースバンド信号からディジ
タルデータを再生する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来例では、装置規模
や処理遅延を小さくするため、フェージング変動の推定
に理想低域通過フィルタを用いずに、次数(タップ数)
の少ない低域通過フィルタを用いている。ここで実際の
受信系を考えると、受信信号(情報シンボルおよびパイ
ロットシンボル)はフェージング変動にガウス雑音が重
畳して受信される。ここで、ガウス雑音は平均0の雑音
である。このフェージング変動を受け雑音の重畳したパ
イロットシンボルからフェージング変動を推定する場
合、理想低域通過フィルタなどの十分に次数の高い(タ
ップ数の多い)フィルタを用いれば、パイロットシンボ
ルに重畳した雑音の影響は平均化され、フェージング推
定に影響しない(フェージング変動が十分な精度で推定
できる)。しかし、従来例の様に次数の低い(タップ数
の少ない)フィルタを用いると、パイロットシンボルに
重畳した雑音は十分に平均化されないため、推定精度が
劣化するという欠点があった。また、パイロットシンボ
ルに重畳した雑音の影響を十分に平均化しようとする
と、次数の高い(タップ数の多い)フィルタで長時間に
わたり雑音を平均化する必要があるため、処理遅延が大
きいという欠点があった。
【0013】この発明はかかる課題を解決するためにな
されたものであり、装置規模や処理遅延を増大させず
に、フェージング推定の推定精度を向上させることを目
的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明の請求項1に係わるフェージング補償装
置では、パイロットシンボルを用いたフェージング変動
補償装置に、判定結果を用い情報シンボルにおけるフェ
ージング変動を測定する手段を備え、パイロットシンボ
ルにおけるフェージング変動と、判定結果を用い情報シ
ンボルから測定した情報シンボルにおけるフェージング
変動を用いてフェージング変動の推定をおこなう。この
発明の請求項2に係わるフェージング補償装置では、請
求項1記載のフェージング推定装置において、送信機側
に誤り訂正符号化部を備え、受信機側の判定部とフェー
ジング変動推定部の間に誤り訂正部を備える。
【0015】
【作用】上記のように構成された請求項1に係わるフェ
ージング変動補償装置では、フェージング推定部におい
てパイロットシンボルにおけるフェージング変動のみで
はなく、情報シンボルにおけるフェージング変動も用い
てフェージング変動の推定を行うことで、受信信号に重
畳した雑音の影響が十分に平均化され、その結果、高精
度のフェージング推定が可能となり、フェージング補償
の精度が向上できる。上記のように構成された請求項2
に係わるフェージング変動補償装置では、請求項1に係
る発明に誤り訂正方式を付加することにより、請求項1
に係る発明で判定誤りが生じた場合でも誤り訂正が行わ
れるため、フェージングの推定精度の劣化が生じないた
め、判定誤りが生じたときの特性の劣化を防止できる。
【0016】
【実施例】実施例1.以下、この発明の実施例1を図を
参照して説明する。図1はこの発明の実施例1を示すフ
ェージング補償装置を用いた受信装置の構成図である。
なお、図2に示すこの発明の送信装置は従来例の図6と
同一である。図中、10は再変調部、7はパイロットシ
ンボル検出部で検出されたパイロットシンボルのからパ
イロットシンボルにおけるフェージング変動を測定し、
さらに、再変調部10から帰還された情報シンボルの再
変調信号とA/D変換部4で標本化された情報シンボル
の受信信号を比較し、情報シンボルにおけるフェージン
グ変動を測定し、これらパイロットシンボルおよび情報
シンボルにおけるフェージング変動の測定値から情報シ
ンボルにおけるフェージング変動を推定するフェージン
グ変動推定部である。このフェージング補償部7の出力
はパイロットシンボルおよび情報シンボルにおけるフェ
ージング変動の測定値から推定した情報シンボルのフェ
ージング変動の推定値24である。この推定値24はフ
ェージング補償部8に入力される。また、フェージング
補償部8の出力25は情報シンボルのフェージング変動
の推定値24を用いてフェージング変動が補償された複
素ベースバンド信号であり、判定部9に入力される。な
お、1〜6、8、9、21は従来例と同一のものであ
る。
【0017】上記のような構成をもつフェージング補償
装置の動作について説明する。なお、送信機側および受
信機側の1〜6、8、9の動作については従来例と同一
であるので説明を省略する。先ず、パイロットシンボル
検出部6で、直交復調部3でベースバンドへ変換されA
/D変換器4でサンプリングした受信信号からパイロッ
トシンボルを検出する。このパイロットシンボル検出部
6で検出したパイロットシンボルおよび、後述する再変
調部10で判定結果から得られた再変調結果を基にフェ
ージング推定部7では情報シンボルにおけるフェージン
グ変動を推定する。なお、このフェージング推定部7の
動作の詳細については後述する。このフェージング推定
部7で得られた情報シンボルにおけるフェージング変動
の推定値24を用いて、その逆特性を受信信号に乗積す
ることで、情報シンボルにおけるフェージング変動を補
償し、フェージング変動の補償された複素ベースバンド
信号25を得る。判定部9ではフェージング補償部でフ
ェージング変動の補償された信号の判定を行い、例え
ば、16QAMなどの受信信号から送信情報系列(ディ
ジタルデータ)を再生する。
【0018】再変調部10では、判定部9で再生された
送信情報系列(ディジタルデータ)から再度複素ベース
バンド信号を生成する。この動作は図6のベースバンド
信号生成部11と同一である。この複素ベースバンド信
号は受信データから再生されたものであるから、受信デ
ータに判定誤りがないとすれば、フェージング変動を受
けていない送信複素ベースバンド信号に相当するものが
再生される。従がって、フェージング推定部7で、この
再変調した複素ベースバンド信号と、受信複素ベースバ
ンド信号を比較すれば、情報シンボルにおけるフェージ
ング変動量が測定できる。
【0019】フェージング推定部7では、従来例のフェ
ージング推定部18と同様にパイロットシンボル検出部
6で検出されたパイロットシンボルを用い、パイロット
シンボルにおけるフェージング変動量を測定する。さら
に、フェージング推定部7では再変調部10で得られた
再変調結果と受信信号から、情報シンボルにおけるフェ
ージング変動を以下のように推定する。
【0020】受信した情報シンボルの複素ベースバンド
信号をu(tk-1,x )と、再変調した複素ベースバンド
信号dr (tk-1,x )は、 u(tk-1,x )=ci (tk-1,x )ai (tk-1,x )+jcq (tk-1,x )a q (tk-1,x ) =r(tk-1,x )exp[jθ(tk-1,x )]{ai (tk-1,x )+jaq (tk-1,x )} (9) dr (tk-1,x )=ai (tk-1,x )+jaq (tk-1,x ) (10) となる。ただし、各フレームの第1番目のシンボルはパ
イロットシンボルなので、x=2,3,4,・・・・,n.
なお、nはフレーム長であり、判定結果に誤りのない場
合を仮定した。このことから、情報シンボルにおけるフ
ェージング変動cm (tk-1,x )は次式で求められる。 cm (tk-1,x )=u(tk-1,x )/dr (tk-1,x ) =[r(tk-1,x )exp[jθ(tk-1,x )]{ai (tk-1,x )+ja q (tk-1,x )}/{ai (tk-1,x )+jaq (tk-1,x )} =r(tk-1,x )exp[jθ(tk-1,x )]=cmi(tk-1,x )+jcmq (tk-1,x ) (11) この測定値cm (tk-1,x )とパイロットシンボルにお
ける測定値cm (tk-1,1 )、cm (tk,1 )、cm
(tk+1,1 )から、数3に従がい、情報シンボルのフェ
ージング変動を推定する。
【0021】
【数3】
【0022】但し、Qa,b はフェージング変動推定用フ
ィルタのタップ係数である。
【0023】上記のフェージング変動の推定値24を用
い、フェージング補償部8では推定値24の逆特性を乗
積することで、複素ベースバンド信号のフェージングを
補償し、フェージング変動の補償された複素ベースバン
ド信号25を得る。
【0024】従来、時刻tk-1,1 、tk,1 、tk+1,1
パイロットシンボルにおけるフェージング変動の測定値
から、3タップのFIRフィルタを構成し、時刻t
k,x 、x=2,3,・・・・,nのフェージング変動を推定
しているのに対し、本発明におけるフェージング補償装
置は、以上の様に構成されているので、時刻tk-1,1
k,1 、tk+1,1 の3個のパイロットシンボルを推定に
用いるのみではなく、時刻tk-1,2 、tk-1,3 、・・・・、
k-1,n の情報シンボルにおけるフェージング変動も用
いて、3+(N−1)タップのFIRフィルタを構成し
フェージング変動を推定するので、受信信号(情報シン
ボルおよびパイロットシンボル)に重畳したガウス雑音
の影響が十分に平均化され、より高精度なフェージング
の推定が可能となる。その結果、高精度のフェージング
変動の補償が可能となる。
【0025】実施例2.以下、この発明の実施例2を図
を参照して説明する。図3、4はこの発明の実施例2を
示すフェージング補償装置を用いた送受信装置の構成図
である。図中17は誤り訂正符号化部、16は誤り訂正
部である。1〜15は従来例および実施例1と同一のも
のであるので説明を省略する。
【0026】はじめに、図4の送信装置で誤り訂正符号
化部17では、送信情報系列を誤り訂正符号化する。こ
の誤り訂正符号化されたデータ系列を用いて11〜15
では、従来例および実施例1と同様に送信信号を生成す
る。
【0027】つぎに図3の受信装置において誤り訂正部
16では、判定部9で得られたディジタルデータから誤
り訂正を行い送信情報系列を再生する。誤り訂正符号化
部17では、誤り訂正部16で誤り訂正された送信情報
系列を用いて再度送信側と同一の誤り訂正符号化を行
い、その結果を再変調部10へ入力する。
【0028】実施例1.で、情報シンボルにおけるフェ
ージング変動を測定するときに、判定部で得られたディ
ジタルデータにビット誤りがある場合、式11は以下に
示すようになりフェージング変動の測定に誤差が含まれ
てしまう。ただし、d(tk-1,x )は判定誤りを含んだ
再変調信号である。 d(tk-1,x )=di (tk-1,x )+jdq (tk-1,x ) (12) なお、d(tk-1,x )は判定誤りを含むので、di (t
k-1,x )、dq (tk-1,x )は送信複素ベースバンド信
号ai (tk-1,x )、aq (tk-1,x )とは異なる値を
持つ。 cm (tk-1,x )=d(tk-1,x )/dr (tk-1,x ) =[r(tk-1,x )exp[jθ(tk-1,x )]{di (tk-1,x )+jd q (tk-1,x )}]/ai (tk-1,x )+jaq (tk-1,x )} (13) ここで、 {di (tk-1,x )+jdq (tk-1,x )}/{ai (tk-1,x )+jaq ( tk-1,x )}≠1 (14) 従がって cm (tk-1,x )≠r(tk-1,x )exp[jθ(tk-1,x )] =ci (tk-1,x )+jcq (tk-1,x ) (15) となる。この様に、フェージング変動の測定結果に誤差
が含まれると、フェージングの測定値cm (tk-1,x
がフェージング変動と異なるため、フェージング変動の
推定精度が劣化し、伝送特性が劣化してしまうという問
題点があった。
【0029】これに対し本発明の実施例2では、誤り訂
正方式を付加しているため、ビット誤りの確率が従来例
1よりも小さくなり、情報シンボルのフェージング変動
の測定時にビット誤りによる誤差が含まれる確率が小さ
くなる。その結果、フェージング変動の推定精度の劣化
が従来例1に比べて小さく抑えられるので、伝送特性の
劣化を防止できる。
【0030】上記実施例では、変調方式として16QA
Mを用いた場合について説明したが、変調方式として、
16QAM以外の他の変調方式を用いた場合でも上記実
施例と同様の効果を奏する。また、上記実施例におい
て、パイロットシンボルとして既知の任意の振幅および
位相をもつ信号点を用いた場合においても、上記実施例
と同様の効果を奏する。上記実施例では、フェージング
の推定に2次FIRフィルタを用いているが、フェージ
ングの推定に2次以外の次数を有するフィルタを用いた
場合でも同様の効果を奏する。また、このフィルタの係
数として、この実施例に示した以外の係数を用いても同
様の効果を奏する。さらに、本実施例においては、FI
Rフィルタを用いたが、これ以外の形式のフィルタを用
いた場合でも同様の効果を奏する。上記実施例と異なっ
た位置またはパイロットシンボルの挿入間隔を用い、情
報シンボルのフェージング変動を推定・補償する場合に
おいても本発明は同様の効果を奏することはいうまでも
ない。また、上記実施例では、tk,2 、tk,3 、・・・・、
k,N におけるフェージング変動を補償する場合を示し
たが、これ以外の時刻におけるフェージング変動を補償
する場合においても同様の効果を奏することはいうまで
もない。さらに、上記実施例では送信側で複素ベースバ
ンド信号の生成その他をディジタル信号処理で行ってい
る場合について記したが、アナログ的に複素ベースバン
ド信号の生成その他を行った場合も同様の効果を奏す
る。また、受信側についても同様にアナログ信号処理で
パイロットシンボルの検出、フェージング変動の推定・
補償などを行った場合でも同様の効果を奏する。なお、
信号処理をアナログで行った場合には上記実施例におけ
るA/D、D/A変換器は用いられないが、その場合に
おいても所期の目的を達成できることはいうまでもな
い。上記実施例において帯域通過フィルタ1、AGC
2、低域通過フィルタ14を用いなかったり、その順序
が上記実施例と異なる場合においても所期の目的を達成
できることはいうまでもない。
【0031】
【発明の効果】この請求項1に係る発明は、以上説明し
たように構成されるため、以下に記載されるような効果
を奏する。
【0032】フェージング推定部においてパイロットシ
ンボルにおけるフェージング変動のみではなく、再変調
部で得られた情報シンボルの再変調信号を用いて、情報
シンボルにおけるフェージング変動も用いて、フェージ
ング変動を推定するので、従来例のようにパイロットシ
ンボルのフェージング変動のみを用いて情報シンボルの
フェージング変動を推定する場合に比べ、受信信号(情
報シンボルおよびパイロットシンボル)に重畳したガウ
ス雑音の影響が十分に平均化され、より高精度なフェー
ジングの推定が可能となる。その結果、高精度のフェー
ジング変動の補償が可能となる。
【0033】この請求項2に係る発明は、以上説明した
ように構成されるため、以下に記載されるような効果を
奏する。
【0034】請求項1に係る発明に誤り訂正方式を付加
することにより、請求項1に係る発明で判定誤りが生じ
た場合の特性の劣化を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1の受信装置のブロック図で
ある。
【図2】この発明の実施例1の送信装置のブロック図で
ある。
【図3】この発明の実施例2の受信装置のブロック図で
ある。
【図4】この発明の実施例2の送信装置のブロック図で
ある。
【図5】従来のパイロットシンボルを用いたフェージン
グ補償装置の受信装置のブロック図である。
【図6】従来のパイロットシンボルを用いたフェージン
グ補償装置の送信装置のブロック図である。
【図7】パイロットシンボルの挿入間隔を説明するため
のフレーム構成の例である。
【符号の説明】
1 帯域通過フィルタ 2 AGC 3 直交復調部 4 A/D変換部 5 シンボルクロック再生部 6 パイロットシンボル検出部 7 フェージング推定部 8 フェージング補償部 9 判定部 10 再変調部 11 ベースバンド信号生成部 12 パイロットシンボル挿入部 13 D/A変換部 14 低域通過フィルタ 15 直交変調部 16 誤り訂正部 17 誤り訂正符号化部 18 従来のフェージング推定部 19 情報シンボル 20 パイロットシンボル 21 受信複素ベースバンド信号 22 情報シンボルにおけるフェージング変動の推定値 23 フェージング変動の補償された複素ベースバンド
信号 24 パイロットシンボルおよび情報シンボルにおける
フェージング変動の測定値から推定した情報シンボルの
フェージング変動の推定値 25 フェージング変動が補償された複素ベースバンド
信号

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信情報系列に従がった複素ベースバン
    ド信号(以後情報シンボルと言う)を生成するベースバ
    ンド信号生成部と,上記情報シンボルにあらかじめ定め
    られた振幅と位相を有するパイロットシンボルを定期的
    に挿入するパイロットシンボル挿入部とを備えた信号を
    伝送路へ送出する送信装置と,上記送信装置からの情報
    シンボルとパイロットシンボルとを備えた信号を伝送路
    から受信する受信装置は、受信信号から上記送信装置で
    定期的に挿入した、上記パイロットシンボルを検出する
    パイロットシンボル検出部と,上記パイロットシンボル
    検出部で検出したパイロットシンボルの変動量を測定し
    上記情報シンボルの変動量を推定するフェージング推定
    部と,上記フェージング推定部で推定した変動量を用い
    て上記情報シンボルのフェージング変動を補償するフェ
    ージング補償部を備えたフェージング補償装置におい
    て,フェージング補償された情報シンボルより検出した
    フェージング変動量と上記パイロットシンボルのフェー
    ジング変動量にあわせて情報シンボルのフェージング変
    動を推定し補償する手段を有することを特徴とするフェ
    ージング補償装置.
  2. 【請求項2】 上記送信装置は、送信情報系列を、誤り
    訂正符号化して送信する誤り訂正符号化部を備え、上記
    受信装置は、フェージング補償後に判定されたディジタ
    ルデータを、上記誤り訂正符号を用いて誤り訂正する誤
    り訂正復号化部を備え,上記誤り訂正されたディジタル
    データを情報シンボルのフェージング検出に使うことを
    特徴とする請求項1に記載のフェージング補償装置.
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