JP3018642U - 計量バケット付き粉石鹸用蓋体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 洗濯の度に蓋本体１を取外さずに所定量の計
量が簡単にでき、且つ洗剤容器７を倒しても粉石鹸８が
こぼれにくく、後始末が大変に楽である。又、計量バケ
ット２が紛失することがないので、計量が何時でも出来
る。尚、本考案はコ−ヒ−，ココアなどの粉末飲料用の
ものにも利用できる。 【構成】 洗剤容器７へ取付けた蓋本体１に取出口11を
設け、該取出口11裏側に、洗剤容器７から粉石鹸８が放
出可能な計量バケット２を設けた構造とする。又、蓋本
体１に切込線を略コの字状に設け、且つ略コの字の開口
側にヒンジ用折込線を設け、該ヒンジ用折込線を基に取
出口11から出入り可能な計量バケット２が配置し固定さ
れるように、蓋本体１と計量バケット２を一体成形して
も良い。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は計量バケット付き粉石鹸用蓋体に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般にスプ−ン１杯で洗濯ができる濃縮された粉石鹸が入った箱形の洗剤容器 の上部には、合成樹脂製などの蓋が取付けられている。この粉石鹸を用いて洗濯 する際には、先ず蓋を取り、洗剤容器の内部或いは外部に備えられたスプ−ン或 いは計量カップなどを用い、洗濯時の水量に合わせた所定量の粉石鹸を洗剤容器 内部からすくい出し、それを洗濯機などの内部に投入していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前記箱形の洗剤容器に取付けられた蓋は、洗濯する毎に蓋を必 ず取外さなければならず、しかも使用後には蓋を取付けなければならないもので あり、面倒であった。また前記箱形の洗剤容器は蓋を取外して使用するため、粉 石鹸が洗剤容器からこぼれ易く、且つ不注意で洗剤容器が転倒されて内部の粉石 鹸をばらまいてしまう事故が多く発生し易かった。この際には後始末が大変であ った。更に前記スプ−ンや計量カップは小さく、紛失し易いものである等の問題 点があった。

【０００４】 本考案は所定の計量が何時でも簡単にでき、且つ洗剤容器を倒しても粉石鹸が こぼれにくく、しかも蓋の取外しが不要となる計量バケット付き粉石鹸用蓋体を 提供するにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記問題点を解決するために本考案は成されたものであり、つまり、箱形の洗 剤容器に蓋本体を取付けたまま計量が出来るように、蓋本体に取出口を設け、前 記洗剤容器内部から外部へ粉石鹸が放出可能な計量バケットを、前記取出口裏面 側の前記蓋本体に設ける構造とする。又、密閉度を良くするために、計量バケッ トと取出口との間に密閉用部材を設けると良く、更に蓋本体に切込線を略コの字 状に刻設すると共に略コの字の開口側にヒンジ用折込線を設け、且つ該ヒンジ用 折込線を基に取出口から出入り可能な計量バケットが配置されるように、蓋本体 と計量バケットを一体成形させても良い。

【０００６】

【作用】

次に本考案の使用方法について説明する。先ず蓋本体（１）表面の取出口（11 ）周囲に貼着した密封用テ−プ（５）の糸（52）を引張って、糸（52）と共に粘 着テ−プ（51）を剥がす。そして、蓋本体（１）の取出口（11）外側から被覆し た表板（21）のツマミ片（21a）を指で摘める程度に起こしておく［図６（ａ） 参照］。これを使用する場合には、先ず洗剤容器（７）を横に倒す。すると計量 バケット（２）の中に粉石鹸（８）が充填される［図６（ｂ）参照］。この状態 で、洗濯機などの水槽に上部に持っていく。次に粉石鹸（８）を投入させる際に は、指でツマミ片（21a）を挾持させて計量バケット（２）を外側に開くことに より、所定量の粉石鹸（８）が計量され［図６（ｃ）参照］、それを更に傾け、 水量に対して適宜量の粉石鹸（８）を投入させれば良い［図６（ｄ）参照］。尚 、この時、洗剤容器（７）内部の粉石鹸（８）は、図中に示す二点鎖線の矢印の 力が裏板（22）へ働き、裏板（22）で取出口（11）を塞ぎ、粉石鹸（８）の流出 が防止されるのである。又、この時、粉石鹸（８）の投入量が計量バケット（２ ）一杯分よりも少ない場合には、計量バケット（２）を満杯にさせた後、徐々に 粉石鹸（８）を投入して目減り分が必要値になった時に投入を止めることにより 、必要量が容易に投入できる。尚、この計量バケット（２）の扇状の側板（23） に付けた目盛（23a）は所定容積から目減りする量が表示されているので、非常 に使用し易いものとなる。前記粉石鹸（８）の投入が終了後は、手で表板（21） を戻すことにより、取出口（11）は塞がり、この状態で洗剤容器（７）を起こし て基の位置に戻せば良い［図６（ａ）参照］。本考案品はこのように、洗剤容器 （７）の蓋本体（１）を取外すことなく、それを横に傾け、計量バケット（２） を開くだけで必要な粉石鹸（８）が計量されて取出し出来るのである。この時、 計量バケット（２）が開く前に倒れた際には、粉石鹸（８）は殆どこぼれず、例 え計量バケット（２）が開いた状態で倒れたとしても、計量バケット（２）内部 の粉石鹸（８）がこぼれるだけであり、後始末が極めて簡単なものとなる。更に 前記取出口（11）が蓋本体（１）の縁寄りに設けられているので、洗剤容器（７ ）内部の粉石鹸（８）が取出し易くなる。

【０００７】 次に図３，図４に示す計量バケット（２）が蓋本体（１）と一体に成形したも のを使用する際には、先ず蓋本体（１）表面の取出口（11）に刻設した略コの字 状の切込線（６）を切離して矩形状の取出口（11）を縁寄りに開口する。この時 、蓋本体（１）の縁寄りで且つ前記取出口（11）の辺位置にはヒンジ用折込線（ 33）が設けられているので、前記切離された取出口（11）の分離片が、この場合 には前記表板（21）の役目を成し、且つ、この下方には所定容積の計量バケット （２）が配置され、該計量バケット（２）はヒンジ用折込線（33）を中心にして 、洗剤容器（７）内部の粉石鹸（８）が取出されるのである。尚、この時には、 取出口（11）の裏面側に、図５に示すような取出口（11）に沿ってシ−ト状のも のを設けることにより、洗剤容器（７）内部の粉石鹸（８）がこぼれ出ないよう にしている。又、前記計量バケット（２）の使用要領は上記と同一である。

【０００８】

【実施例】

図１，図２は本考案の実施例を示す図であり、この図に基づき説明する。（１ ）は箱形の粉石鹸用洗剤容器（７）の上部に取付ける蓋本体であり、該蓋本体（ １）の縁寄りには矩形状の取出口（11）が設けられている。（２）は蓋本体（１ ）の裏面側で且つ取出口（11）の下に配置した所定容積の計量バケットである。 該計量バケット（２）は洗剤容器（７）内部の粉石鹸（８）が蓋本体（１）の外 部へ放出可能に取付けられており、その計量バケット（２）の構造としては、図 １，図５に示すように、取出口（11）の外側から被覆可能な表板（21）と、取出 口（11）の内側から被覆可能な裏板（22）と、該裏板（22）と前記表板（21）の 一端部を固定すると共に他端部を適宜に開いた状態に於いて両側から取付けられ て所定容積を確保するための扇状の側板（23）とがある。また前記表板（21）に は計量バケット（２）の出入りがし易くなるためのツマミ片（21a）を設け、且 つ側板（23）の内側には、計量バケット（２）の容量を示す目盛（23a）が付け られている。この目盛（23a）は計量バケット（２）の満杯から目減りした容積 が表示されている。

【０００９】 （３）は取出口（11）から計量バケット（２）が出入可能とするために計量バ ケット（２）の一端に設けたヒンジであり、該ヒンジ（３）は計量バケット（２ ）の一端側にピン（31）を固定させ、該ピン（31）は蓋本体（１）裏面に設けた ヒンジ支持部（32）へ挿入している（図５参照）。尚、このヒンジ（３）は上記 のものに限定されるものではない。（４）は洗剤容器（７）の内部を密閉させる ために用いる密閉用部材であり、これは蓋本体（１）の裏面に設けられている。 また前記密閉用部材（４）には、計量バケット（２）の側板（23）と接触可能に 設けたＬ字状のものと、取出口（11）に沿って設けたシ−ト状のものとがあり（ 図５参照）、合成樹脂製又は他の材質のものでも弾性があれば良いが、蓋本体（ １）と同材質のものを用いるのが望ましい。尚、この密閉用部材（４）は必ずし も使用しなくとも良い。（５）は粉石鹸を梱包して運搬する際に気密性を良くす るために、図２に示すように取出口（11）周囲に貼着させた密封用テ−プであり 、該密封用テ−プ（５）は、粘着テ−プ（51）の長手方向中央に沿って糸（52） が設けられたものを用いる。

【００１０】 図３，図４は本考案の別実施例を示す図であり、これは計量バケット（２）と 蓋本体（１）が一体に成形されたものである。この構造について詳細に説明する と、（１）は箱形の粉石鹸用洗剤容器（７）の上部に取付ける蓋本体であり、（ ２）は蓋本体（１）の裏面に配置させ固着した所定容積の計量バケットである。 尚、この計量バケット（２）は、後述する切込線（６）を切離した際に形成され る取出口（11）の分離片と、該分離片の裏面へ固着させた裏板（22）と側板（23 ）の役目を成す所定容積の枠体とがある。尚、前記表板（21）には計量バケット （２）が出入りし易くするためのツマミ片を設けており、前記分離片自体は表板 （21）の役目を成す。（33）は蓋本体（１）の縁寄りで且つ取出口（11）の辺位 置、つまり後述する切込線（６）の略コの字状の開口側に設けたヒンジ用折込線 であり、該ヒンジ用折込線（33）はヒンジ（３）の役目を果す。（４）は蓋本体 （１）の裏面に設けた密閉用部材であり、これは計量バケット（２）の側板（23 ）と接触可能に設けたＬ字状のものと、取出口（11）に沿って設けたシ−ト状の ものとがある。図５に示すような取出口（11）に沿ってシ−ト状のものは洗剤容 器（７）を横に倒しても、中の粉石鹸（８）がこぼれ出ない役目をする。尚、前 記Ｌ字状のものは必ずしも設けなくとも良い。また密封用テ−プ（５）は用いな い。（６）は蓋本体（１）表面の縁寄りに設けた略コの字状の切込線であり、該 切込線（６）は取出口（11）の周囲に沿って設ける。

【００１１】

【考案の効果】

本考案はこのように構成させたことにより、下記の効果を有する。

【００１２】 請求項１に示すように蓋本体（１）に取出口（11）を設け、該取出口（11）裏 面側に蓋本体（１）の外部へ粉石鹸（８）が放出可能な計量バケット（２）を設 けることにより、箱形の洗剤容器（７）に取付けられた蓋本体（１）は、洗濯す る毎に蓋本体（１）を取外さなくとも良くなり、且つ使用後にも蓋本体（１）を 取付ける必要がなく極めて容易に所定容量の粉石鹸（８）が計量できる。従って 、従来の如き粉石鹸（８）が洗剤容器（７）からこぼれることが殆どなくなり、 しかも不注意による洗剤容器（７）の転倒が発生しても、粉石鹸（８）がこぼれ にくく、後始末が大変に楽である。更に計量バケット（２）が紛失することがな いので、所定量の計量が何時でも簡単にできる極めて便利なものとなる。

【００１３】 請求項２に示すように計量バケット（２）と、取出口（11）の外側から被覆可 能な表板（21）と、取出口（11）の内側から被覆可能な裏板（22）と、該裏板（ 22）と表板（21）の一端部を固定すると共に他端部を適宜に開いた状態のものが 両側から取付けられて所定容積を確保するための扇状の側板（23）とから成すこ とにより、洗剤容器（７）を逆さにしてもその内部から粉石鹸（８）がこぼれ出 ることなく容易に所定量の粉石鹸（８）が取出せると共に該粉石鹸（８）を放出 する際にもこぼれにくいものとなる。

【００１４】 請求項３のように計量バケット（２）には満杯時からの目減り分の値が表示さ れた目盛（23a）を付けることにより、前記計量バケット（２）の所定容積の粉 石鹸（８）を全部使わない際、この目盛（23a）が投入量の目安となり、必要量 を簡単に投入出来る。

【００１５】 請求項４のように計量バケット（２）と取出口（11）との間に密閉用部材（４ ）を設けることにより、密閉度が良くなる。又、蓋本体（１）表面の取出口（11 ）周囲に、糸（52）付き密封用テ−プ（５）を貼着し、前記糸（52）を引張るこ とにより、洗剤容器（７）を使用する際に、簡単に密封状態が解除できるものと なる。

【００１６】 請求項５に示すように蓋本体（１）に切込線（６）を略コの字状に刻設したこ と、略コの字の開口側にヒンジ用折込線（33）を設けたこと、取出口（11）から 出入り可能な計量バケット（２）を配置させたことにより、蓋本体（１）と計量 バケット（２）が一体成形できるので、製造コストが低減でき、且つ洗剤の梱包 作業が複雑化することなく、従来と殆ど同じ程度に行える。

【００１７】 尚、本考案品は洗剤用であるが、粉製品のもの、例えばコ−ヒ−，ココアなど の粉末飲料用のものにも利用することが可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す断面図である。

【図２】本実施例の密封状態を示す平面図である。

【図３】本考案の別実施例を示す断面図である。

【図４】本考案の別実施例を示す平面図である。

【図５】蓋本体裏面から見た計量バケット及び密閉用部
材を示す説明図である。

【図６】本考案の作用を示した説明図である。

【符号の説明】

１ 蓋本体 11 取出口 ２ 計量バケット 21 表板 22 裏板 23 側板 23a 目盛 ３ ヒンジ 33 ヒンジ用折込線 ４ 密閉用部材 ５ 密封用テ−プ 52 糸 ６ 切込線 ７ 洗剤容器 ８ 粉石鹸

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 箱形の洗剤容器（７）の上部に取付ける
   蓋本体（１）には、矩形状の取出口（11）を縁寄りに設
   け、該取出口（11）に所定容積の計量バケット（２）を
   配置させ、且つ前記洗剤容器（７）内部の粉石鹸（８）
   が前記蓋本体（１）内部から外部へ放出可能と成すため
   に前記計量バケット（２）の一端にヒンジ（３）を設け
   たことを特徴とする計量バケット付き粉石鹸用蓋体。
2. 【請求項２】 前記計量バケット（２）が、前記取出口
   （11）の外側から被覆可能な表板（21）と、前記取出口
   （11）の内側から被覆可能な裏板（22）と、該裏板（2
   2）と前記表板（21）の一端部を固定すると共に他端部
   を適宜に開いた状態に於いて両側から取付けて所定容積
   を確保するための扇状の側板（23）とから成る請求項１
   記載の計量バケット付き粉石鹸用蓋体。
3. 【請求項３】 前記計量バケット（２）に目盛（23a）
   を付け、且つ該目盛（23a）が前記計量バケット（２）
   の満杯時からの目減り分の値が表示されて成る請求項１
   又は２記載の計量バケット付き粉石鹸用蓋体。
4. 【請求項４】 前記計量バケット（２）の周囲に接触さ
   せて密閉可能とするための密閉用部材（４）を、前記蓋
   本体（１）裏面の取出口（11）周囲に設け、且つ前記蓋
   本体（１）表面の取出口（11）周囲に、糸（52）付き密
   封用テ−プ（５）を貼着して成る請求項１記載の計量バ
   ケット付き粉石鹸用蓋体。
5. 【請求項５】 箱形の洗剤容器（７）の上部に取付ける
   蓋本体（１）表面には、矩形状の取出口（11）を縁寄り
   に開口可能な切込線（６）を略コの字状に刻設し、且つ
   前記取出口（11）位置の裏面側には所定容積の計量バケ
   ット（２）を配置して固着させると共に、前記洗剤容器
   （７）内部の粉石鹸（８）が放出可能と成すために前記
   蓋本体（１）の縁寄りで且つ前記取出口（11）の辺位置
   にヒンジ用折込線（33）を設けたことを特徴とする計量
   バケット付き粉石鹸用蓋体。