JP3018533B2 - 直流補償回路 - Google Patents

直流補償回路

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JP3018533B2
JP3018533B2 JP3055266A JP5526691A JP3018533B2 JP 3018533 B2 JP3018533 B2 JP 3018533B2 JP 3055266 A JP3055266 A JP 3055266A JP 5526691 A JP5526691 A JP 5526691A JP 3018533 B2 JP3018533 B2 JP 3018533B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディジタル通信システ
ムの受信装置において、伝送路等により直流成分を遮断
された入力信号に対して直流成分を補償するための回路
に関する。特にギガビット領域における直流補償回路に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の直流補償回路としては、
ダイオードとキャパシタを用いた直流クランプ回路を主
信号路に入れるのが一般的であった。図3に従来の直流
補償回路の構成を示す。同図において、31は入力バッ
ファ、32はクランプ回路、33は出力バッファであ
る。
【0003】図3に示した従来の直流補償回路では、ダ
イオードによる直流クランプ動作の誤差を小さくするた
めに、出力インピーダンスの小さい入力バッファ31
と、入力インピーダンスの大きい出力バッファ33との
間に直流クランプ回路32を挿入する必要があるが、入
力信号の速度がギガビット/秒以上となるような超高速
パルス伝送装置にこのような回路を適用しようとする
と、以下の如き欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】先ず、このような超高
速(超広帯域)領域で充分出力インピーダンスを小さく
できる、或は充分入力インピーダンスを大きくできるバ
ッファ回路の実現が困難となり、クランプが完全に行わ
れなくなって直流補償が不完全となる。また、バッファ
の周波数対利得特性を超広帯域にわたって平坦とするこ
とが困難になるため、入力信号波形が歪を受け、これに
よって直流補償特性も理想値から外れる。さらに、入力
バッファおよび出力バッファには通常バイポーラトラン
ジスタによるエミッタフォロワ回路、またガリウムヒ素
電界効果トランジスタによるソースフォロワ回路が用い
られるが、図3に示すように、超高周波においてこのよ
うな回路を二段縦続に接続すると、きわめて発振しやす
くなり、安定な動作が得にくい、などの欠点があった。
【0005】本発明は上記した従来の欠点を解消した直
流補償回路を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】直流遮断を受けた2値入
力信号の微分等化波形を生成する微分等化回路と、前記
微分等化回路の出力信号の正及び負信号を出力する正/
負出力回路と、前記正/負出力回路の出力信号の正信号
と負信号それぞれをキャパシタを介した後一定バイアス
を印加して入力する論理和回路と、前記論理和回路の出
力信号を入力信号とする1/2分周回路とから構成する
ことを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明では、補償すべき入力信号の微分等化波
形を生成し、その微分等化波形の正/負信号の両信号を
つくった後、この両信号の論理和信号を生成し1/2分
周回路に入力することにより、非常に簡単な回路構成に
より、理想に近い直流補償を施した信号を得るものであ
る。
【0008】
【実施例】以下、図面により本発明を詳細に説明する。
【0009】図1は本発明の直流補償回路の構成を示す
図である。同図において、1は入力端子、2は微分回
路、3は正/負出力回路、4および5はキャパシタ、6
および7はバイアス供給回路、8は論理和回路、9は1
/2分周回路、10は出力端子である。
【0010】いま、入力端子1に加わる入力信号とし
て、直流遮断を受けた2値NRZパルス列を考える。簡
単のため、パルスは100%占有率が確保されている矩
形波であるとして扱う。ある一定の時間内に入力端子1
に到来する2値パルス(マークまたはスペース)の全数
(N)に対するマークの数(n)の割合をマーク率(m
=n/N)と称するが、入力パルス列が直流遮断を受け
ている場合、この入力パルス列の直流レベルはマーク率
によって変動する。すなわち、図1のa点における入力
波形は、直流遮断を受けており、図2(a)のような直
流レベル変動をもった信号となっている。
【0011】本発明の直流遮断回路では図2(a)の信
号の微分等化信号を微分回路2において生成する。この
微分回路2の特性としては、入力パルス信号の周期Tに
たいして(T,−T)の伝達特性を有している。したが
って、この微分回路2の動作としては入力信号(a)の
立上がり/立下がりの変化点検出をしていることとな
る。最初の変化点(立上がり)では、+振幅でパルス幅
がほぼTの信号となり、次の変化点(立下がり)では一
振幅でパルス幅がほぼTの信号となる。仮に同符号が連
続した場合には信号レベルとしてはゼロレベルが保持さ
れる。すなわち、入力信号(a)に対する、微分回路2
の出力点bの波形としては、図2(b)のようにマーク
率によらず直流平衡がとれた信号となっている。また、
入力信号の周波数が非常に高いので(ギガビット領域)
微分回路からの出力微分信号が、図2(b)のように変
形している。正/負出力回路3においては、微分回路2
の出力信号b(図2(b))の正信号(図2(c))、
負信号(図2(d))を出力する。論理和回路8ではこ
の正信号(図2(c))、負信号(図2(d))を入力
する。このとき図2(c)、(d)の信号は斜線のレベ
ルを遮断電位となるようにバイアス供給回路6、7によ
りバイアスが印加されている。したがって、論理和回路
8の出力信号としては、図2(e)の信号が出力され
る。この信号をDタイプフリップフロップあるいはTタ
イプフリップフロップにより構成される1/2分周回路
9に入力することにより、図2(f)のよに出力信号と
してマ−ク率によらず直流レベルが一定の信号を出力す
る。
【0012】なお、本発明を説明するに当たって入力信
号としてはNZR信号を仮定したが、本発明において
は、RZ信号が入力されても同様効果が得られる。ま
た、上述ではギガビット領域の波形について説明した
が、ギガビット以下の領域においても動作する。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば入
力信号の微分等化波形を生成し、さらにその正/負信号
の論理和信号を用いて1/2分周動作を行わせることに
より、直流遮断を受けた入力パルス列の直流レベル変動
をなくすことができるという効果がある。また、回路構
成が簡単であるためIC化が可能となり、ギガビット領
域においても安定な直流補償回路が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の直流補償回路の構成を示すブロック図
【図2】本発明の動作を説明するために用いた波形図
【図3】従来の直流補償回路として用いられているクラ
ンプ回路を示す図
【符号の説明】
1 入力端子 2 微分回路 3 正/負出力回路 4 キャパシタ 5 キャパシタ 6 バイアス回路 7 バイアス回路 8 論理和回路 9 1/2分周回路 10 出力回路 31 入力バッファ 32 ダイオードクランプ回路 33 出力バッファ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流遮断を受けた2値入力信号の微分等
    化波形を生成する微分等化回路と、前記微分等化回路の
    出力信号の正及び負信号を出力する正/負出力回路と、
    前記正/負出力回路の出力信号の正信号と負信号それぞ
    れをキャパシタを介した後一定バイアスを印加して入力
    する論理和回路と、前記論理和回路の出力信号を入力信
    号とする1/2分周回路とから構成されることを特徴と
    する直流補償回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS6439114A (en) * 1987-08-04 1989-02-09 Fujitsu Ltd Pulse producing circuit

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