JP3018206B2 - 内燃機関の圧力検知装置 - Google Patents
内燃機関の圧力検知装置Info
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- JP3018206B2 JP3018206B2 JP3135905A JP13590591A JP3018206B2 JP 3018206 B2 JP3018206 B2 JP 3018206B2 JP 3135905 A JP3135905 A JP 3135905A JP 13590591 A JP13590591 A JP 13590591A JP 3018206 B2 JP3018206 B2 JP 3018206B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各シリンダ内の圧力変
動を検知し、内燃機関の失火、ノック等の燃焼異常を監
視するための内燃機関の圧力検知装置に関する。
動を検知し、内燃機関の失火、ノック等の燃焼異常を監
視するための内燃機関の圧力検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の圧力検知装置として、シリンダ
内圧の変動に伴って電歪作用により出力を発生する圧電
素子を備えた圧力センサを、内燃機関の各気筒に配設し
てなるものがある。ここで前記圧力センサとしては、ノ
ッキング等によって振動を生じるエンジンの気筒に螺装
孔を設け、該螺装孔に、圧電素子を収納する金属製螺子
筐を固定し、該金属製螺子筐内に保持した受圧杆の外端
面を前記金属製螺子筐内に配設された圧電素子を加圧す
る踏圧面とし、内端面を前記気筒内に露出する受圧面と
したものなどが、例えば特開平1−189537号に開
示されているように種々提案されている。そしてこの圧
力センサからの出力は気筒毎に増幅器に接続し、その出
力を積分回路、演算判定回路等に接続して失火、ノック
等の燃焼異常を検出することとなる。
内圧の変動に伴って電歪作用により出力を発生する圧電
素子を備えた圧力センサを、内燃機関の各気筒に配設し
てなるものがある。ここで前記圧力センサとしては、ノ
ッキング等によって振動を生じるエンジンの気筒に螺装
孔を設け、該螺装孔に、圧電素子を収納する金属製螺子
筐を固定し、該金属製螺子筐内に保持した受圧杆の外端
面を前記金属製螺子筐内に配設された圧電素子を加圧す
る踏圧面とし、内端面を前記気筒内に露出する受圧面と
したものなどが、例えば特開平1−189537号に開
示されているように種々提案されている。そしてこの圧
力センサからの出力は気筒毎に増幅器に接続し、その出
力を積分回路、演算判定回路等に接続して失火、ノック
等の燃焼異常を検出することとなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
に圧電素子によってシリンダ内圧の変動を検出する圧力
センサにあっては、圧電素子は温度特性を有し、圧力変
化だけでなく、図2の出力波形W1 ,W2 の出力勾配で
表われているように焦電効果のため温度変化によっても
電荷を発生する。特に圧力センサの取付け部は燃焼室に
近く温度変化が大きい。このためこの焦電効果にともな
う電圧成分が圧力信号分よりも大きく出力が変動し、正
確な圧力が検出できず、失火等の燃焼異常の検出精度の
低下をもたらす場合もあった。本発明は、かかる従来構
成の焦電効果による影響を除去することを目的とするも
のである。
に圧電素子によってシリンダ内圧の変動を検出する圧力
センサにあっては、圧電素子は温度特性を有し、圧力変
化だけでなく、図2の出力波形W1 ,W2 の出力勾配で
表われているように焦電効果のため温度変化によっても
電荷を発生する。特に圧力センサの取付け部は燃焼室に
近く温度変化が大きい。このためこの焦電効果にともな
う電圧成分が圧力信号分よりも大きく出力が変動し、正
確な圧力が検出できず、失火等の燃焼異常の検出精度の
低下をもたらす場合もあった。本発明は、かかる従来構
成の焦電効果による影響を除去することを目的とするも
のである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、内燃機関にお
いて、シリンダ内圧の変動に伴って電歪作用により出力
を発生する圧電素子を備えた圧力センサを、各気筒に配
設し、その半数から正の出力を発生させ、他の半数から
負の出力を発生させるように結線し、各圧力センサを並
列接続することにより圧電素子の焦電効果によって発生
する電圧成分を打ち消し合うようにして出力を取り出す
ようにしたことを特徴とするものである。
いて、シリンダ内圧の変動に伴って電歪作用により出力
を発生する圧電素子を備えた圧力センサを、各気筒に配
設し、その半数から正の出力を発生させ、他の半数から
負の出力を発生させるように結線し、各圧力センサを並
列接続することにより圧電素子の焦電効果によって発生
する電圧成分を打ち消し合うようにして出力を取り出す
ようにしたことを特徴とするものである。
【0005】
【作用】各圧力センサの温度環境はほぼ等しいと考えら
れ、各圧力センサから発生する焦電効果にともなう電圧
成分の絶対値はほぼ等しい。このため、各圧力センサを
並列接続することにより、該電圧成分は打ち消され、各
クランク角に対応して燃焼に伴う圧力変動のみが順次取
り出されることとなる。
れ、各圧力センサから発生する焦電効果にともなう電圧
成分の絶対値はほぼ等しい。このため、各圧力センサを
並列接続することにより、該電圧成分は打ち消され、各
クランク角に対応して燃焼に伴う圧力変動のみが順次取
り出されることとなる。
【0006】
【実施例】本発明の圧力検知装置の一実施例を説明す
る。本発明は、4気筒、6気筒、8気筒等の偶数気筒を
備えた内燃機関1に適用されるものであって、各気筒に
は夫々圧力センサーSが配設される。図1は4気筒の内
燃機関に適用したものを示している。
る。本発明は、4気筒、6気筒、8気筒等の偶数気筒を
備えた内燃機関1に適用されるものであって、各気筒に
は夫々圧力センサーSが配設される。図1は4気筒の内
燃機関に適用したものを示している。
【0007】この圧力センサーSの一実施例を図4に従
って説明する。気筒30には、挿通孔31と、該挿通孔
31の外方位置で雌螺子32とが連成され、該雌螺子3
2に金属製螺子筐2が螺着している。前記金属製螺子筐
2は下底に透孔3を備え、その周面に雄螺子4が形成さ
れ、さらにその上部外周には六角部6が形成され、該六
角部6での回転操作により前記雄螺子4は雌螺子32に
螺合される。またその上部開口7からは金属製受圧杆
9,圧電素子15,絶縁キャップ21等が収納され、カ
シメ部8によりそれらを脱出不能に固定するようにして
いる。前記透孔3は金属製螺子筐2の内径よりも径小と
し、その周囲の内底面を係止段5としている。
って説明する。気筒30には、挿通孔31と、該挿通孔
31の外方位置で雌螺子32とが連成され、該雌螺子3
2に金属製螺子筐2が螺着している。前記金属製螺子筐
2は下底に透孔3を備え、その周面に雄螺子4が形成さ
れ、さらにその上部外周には六角部6が形成され、該六
角部6での回転操作により前記雄螺子4は雌螺子32に
螺合される。またその上部開口7からは金属製受圧杆
9,圧電素子15,絶縁キャップ21等が収納され、カ
シメ部8によりそれらを脱出不能に固定するようにして
いる。前記透孔3は金属製螺子筐2の内径よりも径小と
し、その周囲の内底面を係止段5としている。
【0008】前記螺子筐2内の各収納物についてさらに
詳細に説明すると、前記受圧杆9はその外端部に形成し
た鍔部11を金属製螺子筐2内に収納して、透孔3から
主杆部10を垂下突出しており、前記鍔部11を係止段
5に当接し、その装着状態で、前記主杆部10を気筒3
0の挿通孔31に挿通し、その内端を受圧面12として
気筒30内に露出している。また鍔部11の上面を踏圧
面13としている。そして、前記係止段5により伸出方
向への移動を拘束して支持している。ここで前記主杆部
10の外径は、圧電素子15の外径よりも小さくし、こ
れに対応して、前記挿通孔31を可及的に小径となるよ
うにしている。
詳細に説明すると、前記受圧杆9はその外端部に形成し
た鍔部11を金属製螺子筐2内に収納して、透孔3から
主杆部10を垂下突出しており、前記鍔部11を係止段
5に当接し、その装着状態で、前記主杆部10を気筒3
0の挿通孔31に挿通し、その内端を受圧面12として
気筒30内に露出している。また鍔部11の上面を踏圧
面13としている。そして、前記係止段5により伸出方
向への移動を拘束して支持している。ここで前記主杆部
10の外径は、圧電素子15の外径よりも小さくし、こ
れに対応して、前記挿通孔31を可及的に小径となるよ
うにしている。
【0009】前記圧電素子15は筒状をしていて、前記
金属製螺子筐2内に嵌装された絶縁筒16内に密嵌状に
内装され、その下面に電極板17及び絶縁板18が順次
設けられ、前記絶縁板18により圧電素子15と該板と
接触する鍔部11とを電気的に絶縁している。また前記
圧電素子15の上面には、絶縁筒16内でリング状の電
極板19と、絶縁板20とが順次設けられ、さらに前記
絶縁筒16と、絶縁板20とを覆うように、止圧板22
をその上部に配設している。尚、前記絶縁筒16は止圧
板22と受圧杆9の鍔部11間で、少し丈を短くして、
受圧杆9からの圧力が作用しないようにし、後述するノ
ッキング等の発生に対して該受圧杆9の圧力が圧電素子
15側にのみ作用するようにしている。
金属製螺子筐2内に嵌装された絶縁筒16内に密嵌状に
内装され、その下面に電極板17及び絶縁板18が順次
設けられ、前記絶縁板18により圧電素子15と該板と
接触する鍔部11とを電気的に絶縁している。また前記
圧電素子15の上面には、絶縁筒16内でリング状の電
極板19と、絶縁板20とが順次設けられ、さらに前記
絶縁筒16と、絶縁板20とを覆うように、止圧板22
をその上部に配設している。尚、前記絶縁筒16は止圧
板22と受圧杆9の鍔部11間で、少し丈を短くして、
受圧杆9からの圧力が作用しないようにし、後述するノ
ッキング等の発生に対して該受圧杆9の圧力が圧電素子
15側にのみ作用するようにしている。
【0010】前記絶縁キャップ21は管状をしていて、
その下部の鍔面21aを前記止圧板22上面に当接し、
前記カシメ部8によって装着部2に保持されて、該装着
部2上方に突出している。前記絶縁キャップ21内に
は、絶縁被覆23が上下方向に保持され、該絶縁被覆2
3内を通る導線24aが圧電素子15内を通って前記電
極板17に接続し、同じく導線24bが電極板19に接
続している。
その下部の鍔面21aを前記止圧板22上面に当接し、
前記カシメ部8によって装着部2に保持されて、該装着
部2上方に突出している。前記絶縁キャップ21内に
は、絶縁被覆23が上下方向に保持され、該絶縁被覆2
3内を通る導線24aが圧電素子15内を通って前記電
極板17に接続し、同じく導線24bが電極板19に接
続している。
【0011】この導線24a,24bは、前記気筒30
のうち2個は導線24aを信号搬送用の出力側導線と
し、導線24bをアース接続すると共に、他の2個は導
線24aをアース接続し、導線24bを出力側導線とし
ている。そしてこの配線により、シリンダ内圧の発生に
ともない、半分の圧力センサSから正の出力電圧が発生
するようにし、他の半分の圧力センサSから負の出力電
圧が発生するようにしている。
のうち2個は導線24aを信号搬送用の出力側導線と
し、導線24bをアース接続すると共に、他の2個は導
線24aをアース接続し、導線24bを出力側導線とし
ている。そしてこの配線により、シリンダ内圧の発生に
ともない、半分の圧力センサSから正の出力電圧が発生
するようにし、他の半分の圧力センサSから負の出力電
圧が発生するようにしている。
【0012】尚、圧力センサの出力電圧を正・負半数ず
つ逆出力させるために、半数の圧力センサSの圧電素子
の分極方向を反対とするようにしても良い。かかる構成
にあっては、その配線形態を全て等しくすることができ
る。
つ逆出力させるために、半数の圧力センサSの圧電素子
の分極方向を反対とするようにしても良い。かかる構成
にあっては、その配線形態を全て等しくすることができ
る。
【0013】前記構成からなる圧力センサSは、気筒3
0の内周面に形成された挿通孔31と連通するに雌螺子
32に前記螺子筐2の取付螺子5を螺着して装着され、
これにより気筒30内の被検出圧力流体内に受圧杆9の
受圧面12を臨ませる。
0の内周面に形成された挿通孔31と連通するに雌螺子
32に前記螺子筐2の取付螺子5を螺着して装着され、
これにより気筒30内の被検出圧力流体内に受圧杆9の
受圧面12を臨ませる。
【0014】前記圧力センサSの作用を説明すると、気
筒30内の流体に圧力変動を生じた場合において、該気
筒30内に燃料の噴射や、ノッキングが発生して圧力波
が生じると、前記受圧杆9は受圧面12でこの圧力を受
けて踏圧面13により絶縁板18,電極板17を介して
圧電素子15を加圧する。この加圧により該圧電素子1
5は上面を止圧板22により支持されているから圧縮歪
が生じ、これに伴って電位差が発生して、これが検出信
号として導線24a,24b間から取出される。かかる
信号は、増幅器等外部機器によって増幅、整波等の処理
を加えられ、そのノッキング、噴射時期等の検知が可能
となる。
筒30内の流体に圧力変動を生じた場合において、該気
筒30内に燃料の噴射や、ノッキングが発生して圧力波
が生じると、前記受圧杆9は受圧面12でこの圧力を受
けて踏圧面13により絶縁板18,電極板17を介して
圧電素子15を加圧する。この加圧により該圧電素子1
5は上面を止圧板22により支持されているから圧縮歪
が生じ、これに伴って電位差が発生して、これが検出信
号として導線24a,24b間から取出される。かかる
信号は、増幅器等外部機器によって増幅、整波等の処理
を加えられ、そのノッキング、噴射時期等の検知が可能
となる。
【0015】このほか圧力センサSの構成としては、例
えば実開昭60-176143 号に記載されているように、気筒
30の各スパークプラグと気筒30との間に座金の位置
に取付けるようにしたものでも良い。
えば実開昭60-176143 号に記載されているように、気筒
30の各スパークプラグと気筒30との間に座金の位置
に取付けるようにしたものでも良い。
【0016】かかる構成からなる各圧力センサSは、導
線24a,24bによって図1に示すように、電荷−電
圧増幅器40に並列接続される。この増幅器40はオペ
アンプ41、零点ドリフトを防ぐ帰還抵抗42及び帰還
容量43で構成され、各圧力センサSから出力された電
荷Qを、V=Q/Cの関係で電圧Vに変換して増幅す
る。45はクランク角センサであって、クランク軸の回
転角を光学的に検出し、その回転角に応じたクランク角
信号kを送り出す。そして増幅器40の出力はアナログ
スイッチ46に入力され、前記クランク角信号kに基づ
き、各気筒の燃焼状態における上死点前60°から上死
点後60°までの圧力信号を燃焼異常判定回路47に入
力させる。
線24a,24bによって図1に示すように、電荷−電
圧増幅器40に並列接続される。この増幅器40はオペ
アンプ41、零点ドリフトを防ぐ帰還抵抗42及び帰還
容量43で構成され、各圧力センサSから出力された電
荷Qを、V=Q/Cの関係で電圧Vに変換して増幅す
る。45はクランク角センサであって、クランク軸の回
転角を光学的に検出し、その回転角に応じたクランク角
信号kを送り出す。そして増幅器40の出力はアナログ
スイッチ46に入力され、前記クランク角信号kに基づ
き、各気筒の燃焼状態における上死点前60°から上死
点後60°までの圧力信号を燃焼異常判定回路47に入
力させる。
【0017】燃焼異常判定回路47の判定原理について
図3を参照して説明する。図3は内燃機関の正常燃焼時
と失火時とにおけるシリンダ内圧出力波形のモデル図で
ある。ここで正常燃焼時にはシリンダ内圧は上死点後に
急上昇する波形を示す。これに比して失火時には上死点
を最大圧として上死点を中心とした略対称な波形を示
す。そこで上死点前の所定クランク角度αから上死点ま
でのシリンダ内圧の積分値Fと、上死点から上死点後の
所定クランク角度αまでの積分値Bを比較することによ
り失火か否かを容易に判定することができ、図2にあっ
て失火時においてはB1 /F1 ≒1であり、正常燃焼時
にはB2 /F2 >1である。
図3を参照して説明する。図3は内燃機関の正常燃焼時
と失火時とにおけるシリンダ内圧出力波形のモデル図で
ある。ここで正常燃焼時にはシリンダ内圧は上死点後に
急上昇する波形を示す。これに比して失火時には上死点
を最大圧として上死点を中心とした略対称な波形を示
す。そこで上死点前の所定クランク角度αから上死点ま
でのシリンダ内圧の積分値Fと、上死点から上死点後の
所定クランク角度αまでの積分値Bを比較することによ
り失火か否かを容易に判定することができ、図2にあっ
て失火時においてはB1 /F1 ≒1であり、正常燃焼時
にはB2 /F2 >1である。
【0018】上記の判定原理に基づき、燃焼異常判定回
路47は積分回路48,判定回路49,表示回路50か
らなる。ここで積分回路48は上死点前60°から上死
点後60°までの増幅器40の出力を積分し、クランク
角信号kに従って、図3に示す面積比B/Fを演算す
る。そして判定回路72では面積比が所定値、例えば1.
2 以下の場合に失火と判定し、表示回路50に送り出
す。表示回路50は例えば4個のLEDを有し、上記失
火信号及びクランク角信号に基づいて失火した気筒30
に該当するLEDを点灯させる。
路47は積分回路48,判定回路49,表示回路50か
らなる。ここで積分回路48は上死点前60°から上死
点後60°までの増幅器40の出力を積分し、クランク
角信号kに従って、図3に示す面積比B/Fを演算す
る。そして判定回路72では面積比が所定値、例えば1.
2 以下の場合に失火と判定し、表示回路50に送り出
す。表示回路50は例えば4個のLEDを有し、上記失
火信号及びクランク角信号に基づいて失火した気筒30
に該当するLEDを点灯させる。
【0019】かかる構成にあって、各圧力センサSはそ
の半分が、正の出力を他の半分が負の出力を生ずる。こ
のため、図2で示すように焦電効果によって発生する電
圧は、正負逆であり、正の出力を生ずる圧力センサSか
らは出力波形W1 を生じ、負の出力を生ずる圧力センサ
Sからは出力波形W2 を生じる。ここで各圧力センサS
には焦電効果によって、正、負の電荷が夫々発生し、そ
の出力は出力波形W1は上方への出力勾配を、また出力
波形W2 は下方への出力勾配を生じる。そしてこの勾配
は、各圧力センサSはほぼ等しい温度雰囲気中にあるか
ら等しい。そこで、上述のように並列に結線して、増幅
器40に接続することにより各出力は合成され、これに
よって前記焦電効果によって発生する温度ドリフト分が
相殺され、出力波形W3 のようになる。一方、この出力
波形W3 にあって、各気筒30は等角度のクランク角毎
に順次配列されるため、燃焼圧力によってクランク角に
対応して一定間隔で、正又は負の出力波形x,yを順次
生ずる。
の半分が、正の出力を他の半分が負の出力を生ずる。こ
のため、図2で示すように焦電効果によって発生する電
圧は、正負逆であり、正の出力を生ずる圧力センサSか
らは出力波形W1 を生じ、負の出力を生ずる圧力センサ
Sからは出力波形W2 を生じる。ここで各圧力センサS
には焦電効果によって、正、負の電荷が夫々発生し、そ
の出力は出力波形W1は上方への出力勾配を、また出力
波形W2 は下方への出力勾配を生じる。そしてこの勾配
は、各圧力センサSはほぼ等しい温度雰囲気中にあるか
ら等しい。そこで、上述のように並列に結線して、増幅
器40に接続することにより各出力は合成され、これに
よって前記焦電効果によって発生する温度ドリフト分が
相殺され、出力波形W3 のようになる。一方、この出力
波形W3 にあって、各気筒30は等角度のクランク角毎
に順次配列されるため、燃焼圧力によってクランク角に
対応して一定間隔で、正又は負の出力波形x,yを順次
生ずる。
【0020】この波形は、そのまま演算処理をしても良
いが、クランク角信号kに基づいて、負の出力波形yを
反転処理して、順次正の出力波形のみを生ずるように整
形しても良い。而して、この出力波形x,yは上述した
ように図1の燃焼異常判定回路47によって判断され、
失火、ノック等の燃焼異常が監視される。
いが、クランク角信号kに基づいて、負の出力波形yを
反転処理して、順次正の出力波形のみを生ずるように整
形しても良い。而して、この出力波形x,yは上述した
ように図1の燃焼異常判定回路47によって判断され、
失火、ノック等の燃焼異常が監視される。
【0021】かかる構成にあって、特に、各気筒の爆発
順に正・負交互に出力するように配設することが望まし
い。また1気筒に複数個の圧力センサを装着する場合に
は、気筒毎に半数を正の出力、残り半数を負の出力とす
ると良い。また上述の実施例にあっては、偶数気筒数を
有する内燃機関に適用したが、奇数気筒数に一個づつ圧
力センサを持つものであっても、上述のキャンセル理論
が有効となることには変わらず、従来に比して所要の効
果を期待できる。この場合の「半数」とは、例えば5気
筒の場合には3気筒と2気筒のように可及的二分割の概
念を指す。
順に正・負交互に出力するように配設することが望まし
い。また1気筒に複数個の圧力センサを装着する場合に
は、気筒毎に半数を正の出力、残り半数を負の出力とす
ると良い。また上述の実施例にあっては、偶数気筒数を
有する内燃機関に適用したが、奇数気筒数に一個づつ圧
力センサを持つものであっても、上述のキャンセル理論
が有効となることには変わらず、従来に比して所要の効
果を期待できる。この場合の「半数」とは、例えば5気
筒の場合には3気筒と2気筒のように可及的二分割の概
念を指す。
【0022】
【発明の効果】本発明は、シリンダ内圧の変動に伴う電
歪作用により出力を発生する圧電素子を備えた圧力セン
サを内燃機関の各気筒に配設し、その半数から正方向の
出力を発生させ、他の半数から負方向の出力を発生させ
るように結線し、各圧力センサを並列接続することによ
り圧電素子の焦電効果によって発生する電圧成分を打ち
消し合うようにして、出力を取り出すようにしたから、
焦電効果にともなう電圧成分による影響を除去できて、
正確な圧力が検出が可能となり、失火等の燃焼異常の検
出精度を向上し得る優れた効果がある。
歪作用により出力を発生する圧電素子を備えた圧力セン
サを内燃機関の各気筒に配設し、その半数から正方向の
出力を発生させ、他の半数から負方向の出力を発生させ
るように結線し、各圧力センサを並列接続することによ
り圧電素子の焦電効果によって発生する電圧成分を打ち
消し合うようにして、出力を取り出すようにしたから、
焦電効果にともなう電圧成分による影響を除去できて、
正確な圧力が検出が可能となり、失火等の燃焼異常の検
出精度を向上し得る優れた効果がある。
【図1】本発明の圧力検知装置の一例を示す回路図であ
る。
る。
【図2】圧力センサSの結線と出力波形との関係を示す
原理図である。
原理図である。
【図3】内燃機関の正常燃焼時と失火時とにおけるシリ
ンダ内圧出力波形のモデルを示すグラフである。
ンダ内圧出力波形のモデルを示すグラフである。
【図4】圧力センサSの一例を示す縦断側面図である。
S 圧力センサ 1 内燃機関 15 圧電素子 30 気筒 40 増幅器 47 燃焼異常判定回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−140038(JP,A) 特開 昭61−17927(JP,A) 実開 昭63−84540(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01L 23/10 G01L 9/08
Claims (1)
- 【請求項1】内燃機関において、シリンダ内圧の変動に
伴って電歪作用により出力を発生する圧電素子を備えた
圧力センサを、各気筒に配設し、その半数から正の出力
を発生させ、他の半数から負の出力を発生させるように
結線し、各圧力センサを並列接続することにより圧電素
子の焦電効果によって発生する電圧成分を打ち消し合う
ようにして出力を取り出すようにしたことを特徴とする
内燃機関の圧力検知装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3135905A JP3018206B2 (ja) | 1991-05-10 | 1991-05-10 | 内燃機関の圧力検知装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3135905A JP3018206B2 (ja) | 1991-05-10 | 1991-05-10 | 内燃機関の圧力検知装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04335127A JPH04335127A (ja) | 1992-11-24 |
JP3018206B2 true JP3018206B2 (ja) | 2000-03-13 |
Family
ID=15162572
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3135905A Expired - Fee Related JP3018206B2 (ja) | 1991-05-10 | 1991-05-10 | 内燃機関の圧力検知装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3018206B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0643291B1 (de) * | 1993-09-09 | 1998-12-30 | Wärtsilä NSD Schweiz AG | Vorrichtung zum Bestimmen des Drucks im Zylinder eines Hubkolben-Motors, sowie Dieselmotor mit einer derartigen Vorrichtung |
US5831263A (en) * | 1994-04-26 | 1998-11-03 | Hitachi, Ltd. | In-cylinder pressure sensing apparatus for multi-cylinder engine |
-
1991
- 1991-05-10 JP JP3135905A patent/JP3018206B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04335127A (ja) | 1992-11-24 |
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