JP3015560U - 透燈画 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 室内並びにその他の場所において、弱照明又
は弱照明にする必要がある状態でも、常時鑑賞可能にす
る。 【構成】 透明のアクリル板７二枚の間に密着させ、光
源８を内蔵した額縁１に収めて電源を入れ、作品と照明
を一体化させる。照明光が裏面より作品を透す事によっ
て、いかなる照明度の弱い場所においても、常時鮮明
さ、明確さ、美しさを保ち示す事が出来る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、光源を内蔵した額に、前述した独自の技法によって、和紙に絵を表 現した作品を収めた透光性のある美術工芸品に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

画布、紙、板等に絵具その他の画材を用いて塗り重ね、又は削り取る等を繰り 返して作画し、その作品を通常の額縁に装着させ、壁面に掛けて自然光、室内照 明又はスポットライトを当て鑑賞するものであった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の作品は、室内の作品設置場所によって、照明度不足を補う照明器具の設 置を必要とした。又、弱照明にする必要がある室内でも同様である。本考案は、 作品と照明を一体化する事により、作品の鮮明さ明確さを常時保ち、尚且つ、従 来味わう事のできなかった新たな色彩を生み出した。故に、前述の弱照明の状態 の場所における作品の不明確さを解消しようとするものであり、又、従来のステ ンドグラスのように作品の重量が大である物に対して、本考案は軽量化において 大きな成果を得る事が出来、形状においても多様な対応が可能であり、新たな美 観を得る事ができる。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、和紙に絵具（古来よりの顔彩、透明・不透明の水彩絵具、墨）とド ーサ液と水を用いて、和紙の芯まで色と形を滲透させ作画する。その作品を透明 アクリル板二枚の間に密着させて、光源を内蔵した額に収め、作品の裏面より照 明光を透す事によって、弱照明の状態の場所でも、常時作品の鮮明さ、明確さ、 美しさを鑑賞する事ができる。又、ステンドグラスのようにガラスと金属で構成 された物に対して、アクリル板と和紙の構成であるので軽量化に大きな成果があ る。

【０００５】

【作用】

光源を内蔵した額縁に和紙の作品を設定する事によって、室内の照明度の如何 に関わらず、その作品の鮮明さ、明確さ、美しさを一定条件に保ち、鑑賞する事 が出来る。豊富な色彩と色の濃度、色の融合等により複雑、繊細、多種多様な作 品作りが出来、その上、裏面より光を透した折に、光源に照明濃度の強弱を付け る為のダイヤル装置を取り付ける事によって、透光量を変化させ、上記作品の色 彩に多大な広がりと深みを与え、従来の作品で味わう事の出来ない美観を味わう 事が出来る。又本考案は、ステンドグラスのような作品に対して、軽量化と多様 な形状を可能に出来る。

【０００６】

【実施例】

上述のごとき構成から成るものであるから、電源を入れない場合は、通常の額 装の絵画作品としても鑑賞出来、その上電源を入れ透光性のある作品にした場合 、全く新しい美観を味わう事が出来る。

【０００７】 室内の照明度の如何に関わらず、常時作品の鮮明さ、明確さ、美しさを一定条 件下で鑑賞出来る故に、雰囲気を大切にするようなレストラン、ホテル又は喫茶 店のような場所に最も有効で、弱照明にする必要がある室内並びにその他の場所 、例えば陰となる壁面等でも設置する事が容易である。

【０００８】 本考案は、教会のような自然光を取り入れにくい場所において、従来のステン ドグラスの代りとして、十分同じ効果を得る事が出来る。

【０００９】 神聖な雰囲気を大切にしようとする寺社のような建造物において、その雰囲気 を保ちながら、より一層の美しさと荘厳さを生み出す事が出来る。

【００１０】

【考案の効果】

上述のように、本考案の透燈画は、室内並びにその他の場所におけるいかなる 弱照明の状態の場所に設置しても、電源を入れる事によって、常時明快な作品の 美観を味わう事が出来る。又、額内からの透光量による照明の強弱を調節する事 によって、作品の変化を楽しむ事が出来ると共に、鑑賞者の意思が、作者とは別 に作品へ影響を与え、従来では出来得なかった鑑賞方法がとれる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の透燈画の正面図である。

【図２】本透燈画の側面図である。

【図３】本透燈画の一部切欠断面図である。

【符号の説明】

１ 額縁 ２ 光源スイッチとダイヤル ３ 作品 ４ 電源差入れ口 ５ 透明アクリル板 ６ 作品 ７ 透明アクリル板 ８ 光源

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 和紙に絵具と、ドーサ液（膠液に明礬を
   溶かし込んだ液体にて、和紙の防水効果のあるものであ
   る。）と水を用いて絵を表現するもので、その作品を厚
   さ２ｍｍ程の透明アクリル板二枚の間に密着させ、光源
   を内蔵した額に収める。それ故に透光性があり、新たな
   色彩と豊かな広がりと共に深い味わいのある絵の美観を
   生み出し、室内並びにその他の場所において弱照明の状
   態でも、常時作品鑑賞可能な美術工芸品である。