JP3015137B2 - 手書文字認識装置 - Google Patents

手書文字認識装置

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JP3015137B2
JP3015137B2 JP3109213A JP10921391A JP3015137B2 JP 3015137 B2 JP3015137 B2 JP 3015137B2 JP 3109213 A JP3109213 A JP 3109213A JP 10921391 A JP10921391 A JP 10921391A JP 3015137 B2 JP3015137 B2 JP 3015137B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は文字認識装置に関し、
特にタブレットから入力された文字に対しストローク毎
に認識を行なって入力された文字情報を認識する手書文
字認識装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、タブレットから入力された文字に
対して、ストローク毎の認識を行ない、予め文字を筆順
に沿ってストロークで記述された文字情報との照合を行
なうことによって入力された文字情報を識別することが
できる装置が、たとえばワードプロセッサ、パーソナル
コンピュータおよび学習機等において用いられている。
このような装置は、手書の感覚で文字情報を入力できる
ので、キーボードを介して入力する必要がある装置等に
比べて簡易にかつ容易に文字の入力ができる点で有用で
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のオン
ライン手書文字認識装置では、入力されたストローク間
の位置関係を用いて無意味な認識候補の文字の削減を行
なっている場合が多い。すなわち入力されたストローク
間の位置関係の特徴量として1つ前に入力されたストロ
ークの終端と、次に入力されたストロークの始端とを直
線で結ぶペンの非接触の状態での方向(以下「オフ・ス
トローク方向」と呼ぶ)を用いるものがある。これによ
って、ストロークパターンの認識だけでは多くなる候補
をこのオフ・ストローク方向のデータを用いることによ
って該当の候補を削減しようとしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなオフ・ス
トローク方向のデータを用いる手書文字認識装置では、
1つ前に入力されたストロークの終端と次に入力される
ストロークの終端との位置関係を表わすだけであって、
任意の2つのストロークの位置関係を表わすことはでき
ない。したがって、文字の認識効率という点では、未だ
不十分であった。
【0005】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、入力された手書文字情報を容易に
かつ迅速に該当の文字情報として認識することができる
手書文字認識装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の手書文
字認識装置は、時系列に手書入力されたストロークを
各々認識して、文字を構成するストロークの入力が終了
してから文字認識を行う手書文字認識装置であって、入
力されたストロークの複数の特徴点と該ストロークの次
入力されたストロークの特徴点との位置関係をあらわ
第1の相対的位置情報を求める手段と、時系列で前記
第1の相対的位置情報に対応させて隣あうストローク間
の第2の相対的位置情報を文字に対応させて予め格納し
た文字辞書部と、時系列で隣あうストローク間同士で第
1の相対的位置情報と第2の相対的位置情報とを入力さ
れたすべてのストロークについて照合して、照合した位
置情報すべてが合致するか否かを判別する手段と、合致
すると判別された位置情報に対応の文字を選択する手段
と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
【作用】時系列で隣あうストローク間同士で第1の相対
的位置情報と第2の相対的位置情報とを入力されたすべ
てのストロークについて照合して、照合した位置情報す
べてが合致するか否かを判別して、合致しない場合は認
識候補文字ではないとし、合致する場合は認識候補文字
として該当の文字を選択する。
【0008】
【実施例】図1はこの発明の一実施例による手書文字認
識装置の構成を示すブロック図である。
【0009】図を参照して、手書文字認識装置を使用す
る使用者がタブレット位置上にペンを用いて所望の文字
の入力を行なうと、ペンのタブレットへの接触および非
接触によってペンの座標データとペンのオン/オフ情報
がストローク終了判定部2と文字終了判定部4とに送ら
れ、これらの判定部によって1ストロークの終りと文字
の入力の終りとが判定される。またペンの座標データは
前処理部3にも送られ、前処理部3は、1ストロークの
入力が終了すると送信された座標データから特徴量を抽
出し、入力ストロークのパターンの作成を行なう。前処
理部3で作成されたストロークの入力パターンはストロ
ーク認識部5によって基本ストロークが格納されている
基本ストローク辞書部6を参照して、これらのパターン
との照合を行なう。文字認識部7は、文字のストローク
の入力が終了したとの文字終了判定部4における判定出
力に応答して、入力されたストロークの時系列的変化と
文字辞書部8に格納されている文字データとの照合を行
なって、入力された文字の認識を行ない、その結果を表
示部9に表示させる。
【0010】次にこの発明の一実施例における文字辞書
部8の記述方式について説明する。まず、任意の2つの
ストロークの始端または終端の位置関係として、XY座
標を想定し、X方向とY方向とについて以下の3つの関
係を想定する。なおX方向は紙面上において左右方向を
いい、Y方向は紙面に対して上下方向をいうものとす
る。
【0011】1.右または上 → 01 2.左または下 → 10 3.不定 → 11 上記における矢印の右側の数字は、ビットデータを表し
ており、すなわちX方向、Y方向にそれぞれ2ビット、
計4ビットのデータでその方向を表現している。
【0012】図2および図3は“土”および“口”の文
字の入力に際して、その1つ前に入力されたストローク
の始端と次に入力されたストロークの始端との位置関係
をX座標とY座標に対してそれぞれ表わしている例であ
る。
【0013】たとえば図2の“土”の文字の例において
は、ストロークの始端(1)は最初に入力されるもので
あるから、その前に入力されたストロークとの関係は不
定であるためX座標およびY座標ともにそのビットデー
タは“11”として表わされている。第2ストロークの
始端(2)は第1ストロークの始端(1)に対してX方
向に対しては右方向に位置しており、またY方向に対し
ては上方向に位置しているため、そのビットデータとし
てはX座標において“01”、Y座標として“01”と
示されている。以下同様の要領でストロークの始端相互
の位置関係が示されている。
【0014】次に一般に入力されたi番目のストローク
とj番目のストロークとの位置関係の判定方式について
説明する。入力されたストロークについて下記の基準に
よって判定する。
【0015】(1) (Xj−Xi)が ・α(しきい値)以上なら、後のストロークの位置は右
方向(01)にある。
【0016】・−α以下であるなら、後のストロークの
位置は左方向(10)にある。 ・−αより大きくα未満であるなら、後のストロークの
位置は先のストロークの位置に対して近傍(00)にあ
る。
【0017】(2) (Yj−Yi)が ・β(しきい値)以上でなら、後のストロークの位置は
上方向(01)にある。
【0018】・−β以下であるなら、後のストロークの
位置は下方向(10)にある。 ・−βより大きくβ未満であるなら、後のストロークの
位置は先のストロークの位置に対して近傍(00)にあ
る。
【0019】このように判定することによって、i番目
のストロークとj番目のストロークとの位置関係が判定
される。
【0020】図4は文字“山”が入力された場合の1つ
前のストロークの始端と次のストロークの始端との位置
関係を上記の判定基準に基づいて4ビットのデータで表
わした例である。
【0021】次に入力されたストローク位置関係に基づ
いた文字情報の認識としての妥当性の判定方式について
説明する。
【0022】ここでは、文字辞書部8に格納された文字
情報に基づいた位置関係と、入力されたストローク間の
位置関係とのAND条件によって表わされたデータが、
入力されたストローク間の位置関係のデータと等しくな
る場合、位置条件を満たすものすなわち識別文字として
の条件が満たされたものと判定する。
【0023】たとえば位置条件が満たされた例として、 [辞書のXY]AND[入力のXY]=[入力のXY] となった場合、AND条件にて示された位置関係の情報
と、入力されたストローク間における位置関係とのデー
タが合致した場合である。このように任意の2つのスト
ローク間の始端または終端との位置関係をビットデータ
で表わし、上記の判定方式によってストローク位置の妥
当性を判定することによって、認識候補文字の削減を高
速に行なうことができ認識効率を高めることができる。
【0024】次にオンライン手書き文字認識装置の使用
者によって文字“六”を第5図の要領で入力した場合に
ついて説明する。
【0025】この場合、“六”の文字を構成するストロ
ークが図6に示すように第1ストロークから第4スト
ロークの順序で入力された場合を想定する。従来の手
書き文字認識装置であれば、文字認識の方法として、ス
トロークの時系列変化とストロークのパターン認識によ
ってのみ入力された文字を識別しようとすると、たとえ
ば“文”の文字のストロークの時系列変化も図6に示さ
れているような内容と同一になる。したがって、従来の
認識方式であれば、“六”のみならず“文”の文字も識
別候補として表示されることになる。したがってその分
だけ認識動作が遅れることになる。
【0026】この実施例における文字辞書部8には、各
ストローク間の位置情報が以下に示すように格納されて
いるものとする。ここで格納されているデータの内容を
よりわかりやすく説明するために、“六”の文字の第1
ストロークと第2ストロークに対して、各ストロー
ク間の位置関係について図7を参照して説明する。第1
ストロークの始端S1と第2ストロークの始端S2
との位置関係は、始端S2は始端S1に対してX方向に
あっては左方向(L)にあり、Y方向にあっては下方向
(D)にある。
【0027】一方、第1ストロークの終端E1と第2
ストロークの始端S2との位置関係は始端S2は終端
E1に対してX方向にあっては左方向(L)にあり、Y
方向にあってはほぼ近傍(X)にある。
【0028】すなわちX(S1→S2)=L Y(S1→S2)=D X(E1→S2)=L Y(E1→S2)=X となる。このような法則のもとで、文字“六”と文字
“文”とのストロークの位置関係のデータを示したのが
図8および図9である。ここで図8および図9を参照し
て、これらの入力されたストロークの位置関係の妥当性
について以下に説明する。
【0029】入力された第1ストロークと第2ストロー
クの位置関係については、 文字 辞書のXY 入力のXY 六 10101011(LDL?) AND 10101000(LDLX) → 10101000(LDLX) 文 10101011(LDL?) AND 10101000(LDLX) → 10101000(LDLX) となり、ストローク間の位置関係がいずれの文字も同一
であり、妥当であることが判別される。
【0030】同様に第2ストロークと第3ストロークと
の位置関係については、 文字 辞書のXY 入力のXY 六 11111011(??L?) AND 01001010(RXLD) → 01001010(RXLD) 文 01111111(R???) AND 01001010(RXLD) → 01001010(RXLD) となり、ストローク間の位置関係はいずれの文字も同一
となり、妥当であることが判別される。
【0031】しかし、第3ストロークと第4ストローク
との位置関係については、 文字 辞書のXY 入力のXY 六 11110101(??RU) AND 01000101(RXRU) → 01000101(RXRU) 文 10111101(L??U) AND 01000101(RXRU) → 00000101(XXRU) となっており、これらの位置関係については“六”につ
いては、ストローク間の位置関係が妥当であるが、文字
“文”についてはストローク間の位置関係か妥当ではな
いことになる。したがって図8の(a)に示したような
筆順で“六”の文字が入力された場合、文字辞書部8の
データに基づいて、“文”の文字が認識候補から削減さ
れることになる。
【0032】このように、この発明によれば、オンライ
ン手書文字認識装置において、ストローク間の位置関係
を特徴量の1つとして採用することによって、無意味な
認識候補の削減を行なうことができる。
【0033】図10はこの発明の一実施例による手書き
文字認識装置の認識動作の内容を説明するためのフロー
チャートであり、図11は図10の文字認識ルーチンの
具体的内容を示すフローチャートである。以下先に示し
た実施例等を参照しながら、このフローチャートについ
て説明する。
【0034】タブレット1上にペンによって手書き入力
がされると、ステップS1でペンの入力に関する座標デ
ータが読込まれる。ステップS2で1つのストロークの
終了か判定されると、ステップS3で座標データから特
徴量を抽出する前処理が行なわれ、入力ストロークのパ
ターンの作成を行ない、ストローク認識部5によって、
入力パターンと基本ストローク辞書との照合が行なわれ
る(ステップS4)。
【0035】1個の文字を構成するストロークのすべて
が入力されるまでステップS1からステップS5の動作
を繰返し、入力された文字の終了を待って、ステップS
6で文字の認識動作が行なわれる。
【0036】文字の認識動作においては、まずステップ
S11において、入力されたストローク数に合致した識
別候補が読出される。次にステップS12において、ス
トロークの時系列の変化が一致しているか否かが判別さ
れる。先の例においては、文字“六”と文字“文”とは
ストロークの時系列変化が一致しているため、いずれも
識別文字候補に挙げられることになる。次にステップS
13において、前処理部3において算出された座標デー
タからの特徴量に基づいて、ストロークの位置関係が一
致しているか否かについて各候補毎にその判別が行なわ
れる。先に示したように、“六”の文字は、“文”の文
字とのストロークの位置関係は異なっているため、入力
ストロークが“六”に基づいてなされた場合、ステップ
S14で“六”は表示されるが、“文”は候補として表
示されない。このようにしてストローク数の合致した候
補のすべてについてステップS12からステップS14
の動作を繰返した後、図10のフローにリターンする。
【0037】なお、上記の実施例において、1つ前のス
トロークの始端または終端と次のストロークの始端との
位置関係を用いて認識候補の削減を行なっているが、ス
トロークの位置関係については必ずしもこれらの関係の
みならず、前後関係にないストロークの位置関係に対し
て行なうことも可能である。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、オンラインで手書文字
認識する場合に、認識候補文字を削減して、文字認識結
果を迅速に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による手書文字認識装置の
具体的構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の一実施例による文字“土”に対する
ストロークの位置関係を示した図である。
【図3】この発明の一実施例による文字“口”に対する
ストロークの位置関係を示した図である。
【図4】この発明の一実施例による文字“山”に対する
ストロークの位置関係を示した図である。
【図5】この発明の一実施例による文字“六”に対する
入力パターンを示した図である。
【図6】図5の文字に対する入力ストロークの方向を入
力順に示した図である。
【図7】図5の入力文字における第1ストロークと第2
ストロークとのXY座標における位置関係を示した図で
ある。
【図8】この発明の一実施例による文字“六”の筆順に
沿ったタブレット上の変化と、その入力ストロークに対
する文字辞書部8に格納されている識別情報の内容とを
示した図である。
【図9】この発明の一実施例による文字“文”の筆順に
沿ったタブレット上の変化とともに、その文字に対する
識別情報の内容を示した図である。
【図10】この発明の一実施例による手書文字認識装置
の識別動作を示したフローチャートである。
【図11】図10の文字認識ルーチンの具体的内容を示
したフローチャートである。
【符号の説明】
1 タブレット 2 ストローク終了判定部 3 前処理部 4 文字終了判定部 5 ストローク認識部 6 基本ストローク辞書部 7 文字認識部 8 文字辞書部 9 表示部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−156889(JP,A) 特開 昭62−92084(JP,A) 特開 昭55−138171(JP,A) 特公 昭60−19547(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 時系列に手書入力されたストロークを
    各々認識して、文字を構成するストロークの入力が終了
    してから文字認識を行う手書文字認識装置であって、 入力されたストロークの複数の特徴点と該ストロークの
    次に入力されたストロークの特徴点との位置関係をあら
    わす第1の相対的位置情報を求める手段と、 時系列で前記第1の相対的位置情報に対応させて隣あう
    ストローク間の第2の相対的位置情報を文字に対応させ
    て予め格納した文字辞書部と、時系列で隣あうストローク間同士で第1の相対的位置情
    報と第2の相対的位置情報とを入力されたすべてのスト
    ロークについて 照合して、照合した位置情報すべてが合
    致するか否かを判別する手段と、 合致すると判別された位置情報に対応の文字を選択する
    手段と、を備えたことを特徴とする手書文字認識装置。
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JPS6019547A (ja) * 1983-07-13 1985-01-31 Hitachi Ltd 画像記録装置
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JPH01156889A (ja) * 1987-12-14 1989-06-20 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> オンライン手書き文字認識方式

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