JP3013807U - 自動車断熱カバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案は、従来型の吸着式自動車断熱カバーに
簡単な着脱自在のラチェット手段を付加する事に依って
自動車ルーフ上えの取り付けを強固にし、当該カバーを
装着したまま自動車を走行させる事を目的とするもので
る。 【構成】本考案の自動車断熱カバーは、従来型の吸着式
カバーの吸着盤の外側に着脱自在の分割型キャリアーを
装着し、此のキャリアーの背面上に取り付け位置調整自
在のラチェット手段を付設して、其のフックの挟持力と
吸着盤の固着力との併用又は夫々単独の固着力を利用す
る様に構成し、必要時には当該断熱カバーを取り付けた
まま走行し得る様にした事を特徴とするものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は断熱性自動車カバーに係り特に一対の筒体内に弾性的に引込 み且つ引出し得る様に構成された自動車用の断熱性カバーに関し、其の目的とす る所は、炎天下での駐車時には自動車内部を一定に保温すると同時に、寒冷下で の駐車時には積雪、降霜の車体被害を防止せんとするものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、此の種断熱性自動車カバーは、種々提案されている。例えば、 平成２年実用新案登録願第２０３０９号、平成６年実用新案登録願第５５１４７ 号及び平成２年意匠登録願第７６２２号内には、夫々の筒体下部に吸着盤を装着 し、此等に依って自動車ルーフ上に取り付けられた一対の筒体内に断熱姓のカバ ーを弾性的に引出し且つ巻き込み得る様に構成すると供に、その両端部を自動車 前後のバンパーに夫々のハンガーを引っ掛けて自動車上部を被覆する様に構成し たものが記載されている。

【０００３】

【考案が解決せんとする課題】

此の様な吸着式の断熱性自動車カバーは、ルーフ上えの取り付け又は 取り外しが極めて容易であるが、此を取り付けたまま運転する事はいささか危険 であり、何らかの完全固定式システムとする事が望まれていた。 そこで本考案では、此の様な課題を解決する事の出来る此の種自動車カバーを提 供する事を目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するため本考案においては、二本のカバー収納筒体 間に設けられた吸着盤取り付け具の外側に、一対の分割取り付け型キャリヤーを 装着し、その脚部背面上に寸法調節自在の固定フックを備えたラチェットを取り 付けて、ラチェット作用に依るフックの締め付け効果に依り、上記カバーをリー フ上に固定し、此を乗せたまま運転疾走し得る様に構成した事を特徴とするもの である。

【０００５】

【考案の作用】

斯くて本考案の断熱性自動車カバーは、従来品の吸着型と異なり、運 転時にも取り外し収納の必要がなく、常時ルーフ上に取り付けたままで行動出来 る利益があると同時に、ラチェット上のフック取り付け位置を調整する事に依っ て自動車サイズの差異に順応する事が出来、又吸着型及びフック型双方の取り付 け手段を同時に利用する事が出来るので強固に固着する事が出来る利益がある。 勿論、フックに依る固定のみ或は吸着盤に依る固着のみの取り付け方法を必要に 応じて選定する事も可能である。

【０００６】

【実施例】

本考案の自動車断熱カバー（Ｓ）は、二本の筒体（Ｄ_１）（Ｄ_２）内 に、二本の断熱性カバー（Ｃ_１）（Ｃ_２）を弾性的に捲回し、此等二本の筒体（ Ｄ_１）（Ｄ_２）間に、一対の吸着盤（Ｒ_１）（Ｒ_２）を装着した分割型連結体（ Ｊ_１）（Ｊ_２）を間挿支承すると同時に、その分割体をボルトに依って緊締固着 した構造より成り、前記筒体（Ｄ_１）（Ｄ_２）内に捲回された断熱カバー（Ｃ_１ ）（Ｃ_２）は、夫々の端部に一部に一対のフック（Ｈ_１）（Ｈ_２）（Ｈ′_１）（ Ｈ_２ ^１）を備え、引出された当該カバーを、自動車（Ｍ）の前後バンパーに引っ 掛けて自動車エンジン部、ルーフ、トランク部の上面をカバーして車内温度を保 温する様にされている。

【０００７】 此の構造においては、吸着盤（Ｒ_１）（Ｒ_２）は、断熱カバー（Ｓ） を吸着固定するが、此れのみでは走行時の風圧には抗し得ないので、別個の固着 手段が必要となって来た。 此の要求を解決したのが本考案のラチェット機構（ＲＡ）であり、此の機構を前 記断熱カバー（Ｓ）に装着する為にキャリアー（ＣＲ）を採用した。

【０００８】 此のキャリアー（ＣＲ）は、吸着盤（Ｒ）と同様に、上下分割型の連 結体（Ｊ_３）とボルト（Ｂ）とに依って、断熱カバーの最両端に挟着されると同 時に、その背面上に固定フック（１）を装着したラチェット手段（ＲＡ）を螺着 した構造のものである。

【０００９】 此のラチェット手段（ＲＡ）は、取り付け孔（９）の開孔された基板 （４）と、此の一端に弾性的に取り付けられ然も連環（２）を介してフック（１ ）に連結するラチェット片（３）との組合せより成り、此等両者は、前記基板 （４）のスリット（１０）内を摺動自在に取り付けられているボルト（５）に依 って矢印（Ｆ）方向に緊締され、矢印（Ｆ_１）（Ｆ_２）方向にフック（１）を締 め付けて、後述する様に、当該自動車カバー（Ｓ）をルーフ（６）の側面及び窓 （８）間のスリット（７）内に係合固着する様に構成されている。

【００１０】 斯くの如き自動車断熱カバー（Ｓ）は、自動車室内の断熱のため、次 の如く取り付け且つ作用する。即ち； 先ず吸着盤（Ｒ_１）（Ｒ_２）をルーフ（６）上に吸着固定し、次いでキャリアー （ＣＲ）の背面上の適当な取り付け孔（図示せず）を、自動車ルーフの幅に応じ て選定してラチェット手段（ＲＡ）の基板（４）を取り付け、ルーフ側面のスリ ット（７）にフック（１）の先端を係合してボルト（５）に依りラチェット片（ ３）を（Ｆ）方向に締付け、フック（１）を矢印（Ｆ_１）（Ｆ_２）方向に引き上 げてキャリアー（ＣＲ）をルーフ（６）上に固定し、二枚の断熱カバー（Ｃ_１） （Ｃ_２）を引出して前後のバンパーにカバーフック（Ｈ ）（Ｈ ）を引っ掛け て駐車する。 発車時には、フック（Ｈ_１）（Ｈ_２）をバンパーから外して断熱カバー（Ｃ_１） （Ｃ_２）を筒体（Ｄ_１）（Ｄ_２）内に巻き込み、断熱カバー（Ｓ）を取り外す事 なく発車する。 走行中は、吸着盤とラチェット手段の固着作用に依つて断熱カバーが風圧に依っ て吹き飛ばされる事はない。

【００１１】

【考案の効果】

斯くの如き構成及び作用に依り、自動車ルーフ上えの装着が強固とな り、従来の如く走行時に当該断熱カバーを取り外し且つ収納する必要がなく、急 速発進時に極めて好都合である。 更に又、吸着手段及びラチェット固着手段いずれかを必要に応じて使用出来るの で、吸着使用のみに依るルーフ上の塗料損耗を防止し得る利益がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 従来の吸着盤自動車断熱カバーの使用態様を
示す正面図である。

【図２】 本考案の自動車断熱カバーの斜視図を示し、
一方のラチェット手段の表示を省略した図面である。

【図３】 本考案の自動車断熱カバーの使用状態を示す
正面部分図である。

【図４】 本考案の自動車断熱カバーの使用状態をしめ
す部分的切断側面図である。

【図５】 本考案の自動車断熱カバー取り付け用ラチェ
ット手段の斜視図である。

【符号の説明】

（Ｓ） 自動車断熱カバー （Ｄ_１） 筒体 （Ｃ_１） 断熱カバー （Ｒ_１） 吸着盤 （Ｈ_１） 断熱カバーフック （Ｊ_３） 連結体 （ＲＡ） ラチェット手段 （１） フック （３） ラチェット片 （４） ラチェット基板 （５） 締付ボルト

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】断熱性カバーを弾性的に引出し且つ巻き込
   み得る如く構成された一対の筒体より成ると供に、自動
   車ルーフ上に複数個の吸着体で着脱自在に装着し得る如
   く構成された取り外し自在の自動車カバーに於て、前記
   筒体対の両端に分割自在の一対のキャリアーを螺着固定
   し、前記キャリアーの脚体背面上に、キャリアー自体を
   自動車ルーフ上に固定するためのフックを備えたラチェ
   ット手段を装着した事を特徴とする自動車断熱カバー。