JP3009136B2 - 復水器等の熱交換器の細管洗浄装置 - Google Patents

復水器等の熱交換器の細管洗浄装置

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JP3009136B2
JP3009136B2 JP9215914A JP21591497A JP3009136B2 JP 3009136 B2 JP3009136 B2 JP 3009136B2 JP 9215914 A JP9215914 A JP 9215914A JP 21591497 A JP21591497 A JP 21591497A JP 3009136 B2 JP3009136 B2 JP 3009136B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、火力、原子力発電
所の復水器や、臨海コンビナ−トの熱交換器(本明細書
では、復水器も含め、管式熱交換器、または、単に熱交
換器ともいう)に適用するスポンジボ−ルを用いた熱交
換器用細管洗浄装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のごとく、火力、原子力発電所の復
水器は、タ−ビンで仕事を終えた蒸気を海水等で冷却・
凝縮し、真空をつくると共に復水として回収する装置で
ある。
【0003】ところで、この火力、原子力発電所では、
低いタ−ビン排気圧力を得ることができ、復水がボイラ
−給水として回収できる管式熱交換器(または表面復水
器)が採用されている。
【0004】その構造は、胴の両端の管板間に水平に取
付けた多数の冷却用細管と、この管板を囲む冷却水水室
と、復水溜と、からなっている。
【0005】この冷却水水室は軟鋼にゴムライニングさ
れた構成になっており、タ−ビン排気流路である復水器
上部胴は、蒸気タ−ビンとゴム製伸縮継手で接続されて
いる。
【0006】前記冷却用細管は、通常口径25.4mm
φ、厚さ0.5〜1.2mmのものが使用されており、
冷却水の海水流速は2m/s弱で設計されている。例え
ば、出力600MWの火力発電所の冷却用細管数は約2
万本程度である。
【0007】かかる冷却用細管には、アルミニウム黄銅
(銅に亜鉛が22%、アルミニウムが2%、砒素が0.
04%になるように添加した合金)が、管板にはネ−バ
ル黄銅がそれぞれ多く採用され、管板にあけた穴に細管
の管端をベルマウス状に拡管して取付けている。
【0008】最近では、防食対策上有利なことから全チ
タン製復水器も多く採用され始めている。この場合に
は、チタン管はチタン製管板に溶接で取付けられる。
【0009】ところで、復水器の性能を低下させる要因
としては、海水の温度上昇と冷却用細管内面の汚れ(生
物汚れ)とがあって、特に、生物汚れの除去は生物皮膜
除去といわれている。
【0010】かかる生物皮膜除去やスライム除去には、
火力発電所などで運転中に行なう代表的なものとしてス
ポンジボ−ル式洗浄があり、休止期間を利用して行なう
ものとしてジェット洗浄やブラシ洗浄やゴム弾打ちなど
がある。
【0011】このうち、復水器の冷却用細管の内面に付
着した生物皮膜やスライムの除去対策の一つとしての前
記スポンジボ−ル式洗浄は、当該冷却用細管の出入口の
差圧を0.2kg/cm2 以上必要とするものの、復水
器の運転中に連続洗浄ができる特徴を有している。
【0012】すなわち、このスポンジボ−ル式洗浄は、
冷却水と共にスポンジボ−ルを当該冷却用細管に導入し
てスポンジボ−ルの循環により、細管の内面の生物皮膜
やスライムを除去するもので、ボ−ル循環路やボ−ル捕
集装置などから構成されており、スポンジボ−ルの材質
は、天然ゴムまたは合成ゴムの連続気泡のスポンジゴム
材質であり、その直径は細管の内径より1〜3mm大き
く、比重は水と略同一にして水中で均等な分配を図って
いる(例えば、特開昭58−210500号公報、特開
昭59−24197号公報、特開昭60−295号公
報、特開昭60−69497号公報、特開昭60−89
695号公報等参照)。
【0013】かかるスポンジボ−ル式洗浄装置1Aにつ
いて、前掲の特開昭60−69497号公報に基づき更
に述べる。
【0014】図7において、1は発電所用復水器で、多
数の冷却用細管2,2…が横設されている。
【0015】これらの細管2,2…は入口側管板2Aと
出口側管板2Bによって支持され、入口側管板2Aは入
口側冷却水水室3の一部を構成し、出口側管板2Bは出
口側冷却水水室5の一部を構成している。
【0016】これらの入口側冷却水水室3に、海水等の
取水路(不図示)からの冷却水が矢印のように導入さ
れ、出口側冷却水水室5からの冷却水は矢印のように海
域へ放流される。
【0017】ここにおいて、入口側冷却水水室3側に
は、冷却水の流れ方向に逆向きに開口したボ−ル供給ノ
ズル4が設けられ、出口側冷却水水室5側にはV字状の
ボ−ル捕集装置6が設けられている。
【0018】これらのボ−ル供給ノズル4とボ−ル捕集
装置6とはボ−ル戻し導管(ボ−ル循環路)7で連通連
結され、このボ−ル戻し導管7にはボ−ル用モニタ−
8、ボ−ル供給・取出タンク(ボ−ル貯留装置)9およ
びボ−ル循環用ポンプ16を介在している。
【0019】このボ−ル用モニタ−8は、ボ−ル戻し導
管7の途中に設けたボ−ル運動量測定装置11による、
スポンジボ−ル10の質量と速度の積である力積を測定
して、記憶装置12、比較装置13、および、表示装置
14によって、スポンジボ−ル10の摩損を検出する。
なお、15はアジャスタ−を示す。
【0020】したがって、小粒で多数個のスポンジボ−
ル10は、ボ−ル循環ポンプ16によりボ−ル供給ノズ
ル4から入口側冷却水水室3に供給され、入口側冷却水
と共に多数の冷却用細管2に分配されて通過した後、出
口側冷却水水室5のボ−ル捕集装置6で捕捉・回収さ
れ、再び供給され連続的に循環する。
【0021】そして、このスポンジボ−ル式洗浄装置1
Aの運転操作の1つとして、スポンジボ−ル10の個数
は、冷却用細管2の本数の7〜10%程度とし、5分毎
に冷却用細管2を通過させるようにしている。
【0022】ところで、一般に洗浄は、熱効率向上のた
めには頻繁に行なうことが望ましいが、頻度が高すぎる
と冷却用細管2の防食皮膜まで除去されるので、冷却用
細管2の材質等も考慮して防食皮膜の確保と生物皮膜除
去の両方を満足する適正な洗浄頻度を選定する必要があ
る。したがって、このスポンジボ−ル式洗浄装置1Aで
は銅合金製の冷却用細管2の防食皮膜の確保のために、
通常5回/週に抑えている。
【0023】また、洗浄効果を上げるためには、ボ−ル
循環を良好に行なわなければならないが、一般の塵芥
(例えば、脱落貝)による管づまりがあるとこの循環が
妨げられる。この管づまりを防ぐために、逆洗装置また
は除貝装置との併用が望ましい。
【0024】なお、スポンジボ−ル10が摩損すると、
ボ−ル用モニタ−8により検出してボ−ル供給・取出タ
ンク9において補給する。
【0025】このボ−ル供給・取出タンク9は、スポン
ジボ−ル10を通さない回収用ストレ−ナ19で上下に
区劃され、通常のスポンジボ−ル10の循環ではボ−ル
循環休止用バルブ18を閉じた状態で、ボ−ル循環運転
用バルブ17を開にしているが、スポンジボ−ル10の
回収時には、バルブ17を閉じた状態で、バルブ18を
開にして循環用ポンプ16を作動させると、冷却水は循
環するがスポンジボ−ル10のみはボ−ル供給・取出タ
ンク9の回収用ストレ−ナ19上に貯留・回収する。
【0026】以上のように、冷却用細管2の洗浄は、ス
ポンジボ−ル10によって間欠運転をとっており、洗浄
しないときは、復水器1へ冷却水を導入する冷却水供給
ポンプの動力を節減するために、ボ−ル捕集装置6を全
開にしている。
【0027】これを更に説明する。このボ−ル捕集装置
は、一般に、グリッド方式のボ−ル捕集装置が採用され
ているが、これは、1対のフィルタ−(格子部材ともい
う)をV字状に形成し、このフィルタ−の上下中間部で
下流側面に揺動軸を設けてフィルタ−を支持し、ボ−ル
捕捉時、すなわちスポンジボ−ルによる洗浄時には、こ
れらのフィルタ−をV字状に閉じて洗浄に使用された水
中のスポンジボ−ルを捕捉するようにしている(例え
ば、特開昭58−170512号公報、特開昭58−2
08597号公報、特開昭59−41799号公報、特
開昭63−180094号公報等参照)。そして、洗浄
しないときは、これらのフィルタ−を冷却水の流れに平
行にして、すなわち、全開にして冷却水の流出抵抗を防
いでいる。
【0028】ところが、かかる全開にした場合、循環ポ
ンプ16を停止させても、入口側冷却水水室3や出口側
冷却水水室5やボ−ル戻し導管7等で残留しているスポ
ンジボ−ル10が流れ出し(大略全体量の2〜5%)、
周辺海域に流出することが判明した。
【0029】殊に、取水路や復水器等に付着する海生物
の付着、例えば、貝の付着を抑制するため従来において
は、毒性塗料や塩素注入を行なってきたが、環境汚染の
防止のため、これらの禁止や制限等により貝の付着を抑
制できなくなり、ひいては、脱落貝が多くなり、その流
入時にはボ−ル捕集装置6を全開にする必要があり、し
かも、この全開操作を頻繁に行なうようになったことか
ら、スポンジボ−ル10の流出が多くなってきた、と推
察される。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】ところで、国際的な海
洋汚染防止条約や国内法の海洋投棄規制法によりプラス
チックをそのまま海域に投棄することが禁止されている
が、以上の事情によりスポンジボ−ル10が海域へ流出
すると不法投棄的なそしりを受ける、という問題が発生
した。
【0031】かかる問題を解決するため、グリッド式の
ボ−ル捕集装置を止め、常時全閉し、かつ、フィルタ−
目詰り防止のためフィルタ−を部分的に順次逆洗する逆
洗式ストレ−ナ(例えば、特開昭50−61760号公
報参照)をボ−ル捕集装置に適用することが考えられ
る。
【0032】しかし、かかる考えのボ−ル捕集装置で
は、流出するスポンジボ−ルを完全に捕捉するものの、
かかるボ−ル捕集装置を設置したことにより、海水放出
管の流出抵抗を防ぐ必要は勿論としても、このボ−ル捕
集装置で捕捉するのは、スポンジボ−ルに限らず、一般
の塵芥(例えば、脱落貝)も捕捉することから、従来の
ボ−ル捕集装置に単に置換することはできない、という
問題が考えられる。
【0033】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、前記の
問題を解決するためになされたもので、その要旨とする
ところは、各種のスクリ−ンで濾過された入口側の冷却
水と共に多数個のスポンジボ−ルを、復水器等の熱交換
器の多数の細管に分配して導入・通過させた後、ボ−ル
捕集装置でこれらのスポンジボ−ルを捕捉し、冷却水を
海域へ放流させ、捕捉したスポンジボ−ルを再び前記細
管に導入するようにボ−ル循環路によって循環させて前
記細管の内面の生物皮膜やスライム等を除去する復水器
等の熱交換器の細管洗浄装置にして、前記ボ−ル捕集装
置を、使用ずみの冷却水を放流させる冷却水放出管に横
断して常時閉塞するよう設けると共に、該ボ−ル捕集装
置に、前記ボ−ル循環路における流量より多い、加圧し
た清浄な冷却水を逆洗用ブロ−水として吹付け、捕捉し
たスポンジボ−ルを該ブロ−水と共に、前記ボ−ル循環
路へ戻す復水器等の熱交換器の細管洗浄装置にあって、
前記ボ−ル循環路に設けたボ−ル循環ポンプの上流側
に、水と略同比重のスポンジボ−ルと、脱落貝等の一般
の塵芥と、に2分級する液体サイクロンを介在し、該液
体サイクロンへ、前記スポンジボ−ルと塵芥の混入した
ブロ−水を圧送し、スポンジボ−ルとブロ−水のみを循
環使用するため前記ボ−ル循環路へ前記ボ−ル循環ポン
プにより吸引させて戻すことにより、スポンジボ−ルの
海域への流出を皆無としたことを特徴とする復水器等の
熱交換器の細管洗浄装置にある。
【0034】
【発明の実施の形態】本発明を、添付図面に示す実施の
形態例により詳細に述べる。
【0035】図1は本発明の実施の形態例の全体図、図
2は図1の第1部分の要部詳細図、図3は図1の第2部
分の第1の実施例の要部詳細図、図4は図1の第2部分
の第2の実施例の要部詳細図、図5は図1の第3部分の
第3の実施例の詳細図、図6は図1の第3部分の第1お
よび第2の実施例の詳細図で、従来例を示す図7のもの
と同一部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0036】先ず、本発明の実施の形態例のボ−ル捕集
装置6Aが適用される火力発電所の復水器1の全般につ
いて述べる。
【0037】図1において、この火力発電所の復水器1
には、例えば、約20,000m3/hrの冷却用海水
が使用されるが、この復水器1の入口側冷却水水室3に
は海水導入管21が、出口側冷却水水室5には海水放出
管22が、それぞれ接続されている。
【0038】この海水導入管21の入口側は、冷却水供
給ポンプ(不図示)を介して海水取水路(不図示)に接
続され、この冷却水供給ポンプにより海水は約圧力0.
5〜1.0kg/cm2 (G)で圧送される。
【0039】また、海水放出管(冷却水放出管ともい
う)22の出口は湾岸放流場所(不図示)に臨んでい
て、冷却ずみの海水は、この湾岸放流場所へ放流され
る。この放流口は、一般に前記海水導入管21の入口側
より低い位置にし、サイホン原理を利用することによ
り、前記冷却水供給ポンプの動力を節減している。した
がって、海水放出管22では負圧域ないし低圧域を形成
している。
【0040】一方、海水取水路には、各種の除塵スクリ
−ン(不図示)が設けられていて、海水中の粗大塵芥を
除いている。
【0041】また、この除塵スクリ−ンをすり抜けた幼
生や稚貝が海水導入管21等に付着して成貝となるが、
この成貝が脱落した復水器1の冷却用細管2を詰まらせ
るので、この海水導入管21の途中に逆洗式除貝装置2
3を設けている。
【0042】ここにおいて、この復水器1には、前記入
口側冷却水水室3側にボ−ル供給ノズル4を、また、出
口側冷却水水室5側に、後記詳細の逆洗式ボ−ル捕集装
置6Aを、それぞれ設けたスポンジボ−ル式洗浄装置1
Aが設けられている。
【0043】すなわち、これらのボ−ル供給ノズル4と
ボ−ル捕集装置6Aとは、ボ−ル循環路7で連通連結さ
れ、このボ−ル循環路7には、ボ−ル循環用ポンプ1
6、ボ−ル貯留装置9、ボ−ル循環用バルブ17、ボ−
ル循環休止用バルブ18の他に、ボ−ルカウンタ−20
が設けられている。
【0044】殊に、このボ−ル循環路7には、ボ−ル循
環ポンプ16の上流側に、後記詳細の液体サイクロン2
4を設けている。勿論、この液体サイクロン24は、他
の固液分離装置として、例えば、分離板形遠心分離機で
もよく、要するに、スポンジボ−ル10の比重が水と略
同一になっている特性を利用して、一般の塵芥と分離さ
せるものであればよい。
【0045】したがって、このスポンジボ−ル式洗浄装
置1Aでは、出口側冷却水水室5に流出した全てのスポ
ンジボ−ル10は、常時、海水放出管22の横断面を閉
塞しているボ−ル捕集装置6Aにより捕捉され、海域へ
流出することはない。
【0046】そして、このボ−ル捕集装置6Aは逆洗式
に構成され、逆洗水によりスポンジボ−ル10の混入し
た塵芥を液体サイクロン24へ圧送し、ここで、スポン
ジボ−ル10と一般の塵芥(例えば、脱落貝)とを分離
し、このスポンジボ−ル10を逆洗水と共に、ボ−ル循
環ポンプ6により吸引させて、通常のスポンジボ−ル式
洗浄を行なう。
【0047】すなわち、前記したように、スポンジボ−
ル10は、ボ−ル循環ポンプ16によりボ−ル供給ノズ
ル4から入口側冷却水水室3に供給され、冷却水と共に
多数の冷却用細管2に分配されて通過した後、出口側冷
却水水室5側のボ−ル捕集装置6Aで捕捉・回収され、
再びボ−ル供給ノズル4から供給されて所定時間連続的
に循環する。
【0048】一方、液体サイクロン24で分離された一
般の塵芥は、塵芥ポット25へ排出される。
【0049】更に、ここにおいて、この逆洗式ボ−ル捕
集装置6Aの設置場所は、低圧ないし負圧域を形成して
いる海水放出管22であるので、前記の海水導入管21
に設置した逆洗式除貝装置23におけるような逆洗水が
得られない。
【0050】そのため、このボ−ル捕集装置6Aには、
例えば復水器1の上流圧、すなわち、海水導入管21の
水圧を利用し、かつ、逆洗式除貝装置23で濾過された
清浄な冷却水を吹出する多数の吹出口を並設・開口した
ブロ−イングポ−ト26を付設し、これから清浄な逆洗
水をスクリ−ンエレメント31に集中的に吹付けるよう
にしている。
【0051】このブロ−イングポ−ト26は、前記逆洗
式除貝装置23の直ぐ下流側に接続され、濾過された冷
却水を取水する、逆止弁28をもつブロ−イング管27
に連通している。
【0052】次に、以上のようなスポンジボ−ル式洗浄
装置1Aの実施例を「逆洗式ボ−ル捕集装置6A」、
「液体サイクロン24」および「逆洗用ブロ−水および
余剰水の配管」に分けて詳述する。
【0053】「逆洗式ボ−ル捕集装置6A」は、図2
((A)は側面図、(B)は平面図)で示す模式図のよ
うに、海水放出管22に介在させて、その横断面全体を
仕切るように、すなわち、常時、全閉するように構成
し、冷却用細管2を出た全てのスポンジボ−ル10を捕
捉するようにしている。
【0054】なお、図示しないが、緊急時の、開閉弁を
有するバイパス路をスクリ−ンエレメント31を迂回し
て設けていてもよく、したがって、このようにすると、
スポンジボ−ル10の流出が全くないときは、このバイ
パス路を開けて冷却ずみの冷却水を放流させることがで
きる。その結果、冷却水供給ポンプの動力を節減でき
る。
【0055】この装置の円筒状ケ−シング29には、そ
の中心に不図示のリブで支持された中心軸30が設けら
れ、この中心軸30にスクリ−ンエレメント31が回転
可能に支持されている。
【0056】このスクリ−ンエレメント31の外周に設
けた大歯車32は小歯車33を介して、駆動モ−タ34
で駆動される。したがって、このスクリ−ンエレメント
31は低回転(約1rpm)し、また、このスクリ−ン
エレメント31の目開き寸法は、約10mm□に形成さ
れ、変形したスポンジボ−ル10をも捕捉できるように
なっている。
【0057】また、このスクリ−ンエレメント31の上
流側には、その下半分が下流側に開口したフラッシング
ポ−ト35が前記中心軸30に片持状に支持され、その
図中左端がケ−シング29により外部に突出している。
【0058】一方、このスクリ−ンエレメント31の下
流側で、かつ、前記フラッシングポ−ト35と対面する
側には、上流側に向け多数の吹出口を開口したブロ−イ
ングポ−ト26が、前記中心軸30に片持状に支持さ
れ、その左端がケ−シング29より外部に突出してい
る。
【0059】したがって、ブロ−イングポ−ト26とフ
ラッシングポ−ト35の外形は同一形状になって対面
し、それぞれバルブ54,55を有している。
【0060】そこで、この逆洗式ボ−ル捕集装置6Aで
は、スクリ−ンエレメント31の上下流側の差圧を検出
するか、タイマ−によるか、または、常時運転か、のい
ずれの運転制御によって、駆動モ−タ34を駆動すれ
ば、スクリ−ンエレメント31が低回転するので、スク
リ−ンエレメント31で捕捉されたスポンジボ−ル10
等は、ブロ−イングポ−ト26にくると、ブロ−イング
ポ−ト26からの加圧した逆洗用ブロ−水の吹出しによ
り剥離され、対面しているフラッシングポ−ト35へ流
入する。
【0061】このブロ−イングポ−ト26はブロ−イン
グ管27に、フラッシングポ−ト35は液体サイクロン
24の原液流入口36に、バルブ54,55を介して、
それぞれ連通連結されているので、剥離されたスポンジ
ボ−ル10等を含む冷却水は、液体サイクロン24の原
液流入口36へ勢いよく流入する。
【0062】次に、「液体サイクロン24」について述
べる。この液体サイクロン24の第1の実施例は、図3
((A)は側面図、(B)は平面図)の模式図に示すよ
うに、円筒部37aと円錐部37bと、この本体37を
カバ−する蓋38と、この蓋38で支持され、かつ、円
筒部37aに同心状に設けられた溢流上昇筒39と、前
記円筒部37aに接線方向に設けられた原液流入口36
と、前記円錐部37bの下端に設けられたアンダ−フロ
−管40と、前記溢流上昇筒39に同心状に設けられた
第1のオ−バ−フロ−管41と、溢流上昇筒39に接線
方向に設けられた第2のオ−バ−フロ−管42と、前記
本体37を支持するフレ−ム43と、から大略構成され
ている。
【0063】そして、第1のオ−バ−フロ−管41は、
前記ボ−ル循環用ポンプ16の吸引側に連通連結されて
いる。
【0064】第2のオ−バ−フロ−管42は、後記詳細
のように、ブロ−イング管27または、海水放出管22
の最下流側に連通連結されている。
【0065】アンダ−フロ−管42は、アンダ−フロ−
管バルブ44を介して密閉状の異物回収タンク45に連
通連結されている。
【0066】この異物回収タンク45は、第1の異物回
収タンクバルブ46を介して塵芥ポット25へ、第2の
異物回収タンクバルブ47を介して海水放出管22の最
下流側へそれぞれ連通連結されている。
【0067】そこで、この液体サイクロン24による
と、前記逆洗式ボ−ル捕集装置6Aにより捕捉されたス
ポンジボ−ル10等を含む冷却水は、原液流入口36へ
流入し、旋回流となり冷却水中の重質塵芥(主として脱
落貝)は円錐部37bへ堆積し、若干量の軽質塵芥およ
び、水と略同一比重のスポンジボ−ル10を含む冷却水
は、溢流上昇筒39に渦流となって上昇する。
【0068】この溢流上昇筒39には、ウエッジワイヤ
−エレメント(目開6−10mm)48を周設している
ので、冷却水のみは、このウエッジワイヤ−エレメント
48で濾過されて第2のオ−バ−フロ−管42へ大量流
出する。したがって、第2のオ−バ−フロ−管42から
スポンジボ−ル10を流出させない。
【0069】一方、溢流上昇筒39の第1のオ−バ−フ
ロ−管41へ上昇したスポンジボ−ル10を含んだ冷却
水は、ボ−ル循環用ポンプ16によって吸引される。
【0070】次に、液体サイクロンの第2の実施例につ
いて述べる。図4の模式図に示すように、第2の実施例
の液体サイクロン24Aは、第1の実施例の液体サイク
ロン24と違い、第1のオ−バ−フロ−管41を溢流上
昇筒39の天井に直接設けると共に、この溢流上昇筒3
9の上下中間において、円筒部37aを仕切板39Aで
上下に仕切り、この仕切板39Aの下方に原液流入口3
6を開口し、仕切板39Aの上方における溢流上昇筒3
9にウエッジワイヤ−エレメント48Aを周設してい
る。
【0071】すなわち、この液体サイクロン24Aによ
ると、前記逆洗式ボ−ル捕集装置6Aにより捕捉された
スポンジボ−ル10等を含む冷却水は、原液流入口36
へ流入し、旋回流となって円錐部37bへ降下するが、
冷却水中の主として脱落貝はこの円錐部37bへ堆積
し、水と略同一比重のスポンジボ−ル10を含む冷却水
は、溢流上昇筒39へ渦流となって上昇する。
【0072】そして、冷却水のみは、濾過面積の大きい
ウエッジワイヤ−エレメント48Aで濾過され、第2の
オ−バ−フロ−管42へ接線方向に大量に流出する。そ
してウエッジワイヤ−エレメント48Aで捕捉されたス
ポンジボ−ル10は冷却水と共に第1のオ−バ−フロ−
管41へ上昇し、ボ−ル循環用ポンプ16によって吸引
される。
【0073】したがって、第2の実施例の液体サイクロ
ン24Aでは、冷却水ないしスポンジボ−ル10と、一
般の塵芥との2つだけの分級をすると共に、多量の余剰
水(後記参照)を流出させるものであって、しかも、第
1の実施例のものに比べ、第1のオ−バ−フロ−管41
等を簡素化し、それだけ、前記分級が容易になると共
に、逆洗用ブロ−水の加圧力を節減することができる。
【0074】次に、「逆洗用ブロ−水および余剰水の配
管」について述べる。前記逆洗式ボ−ル捕集装置6Aは
負圧域に設置され、しかも、フラッシングポ−ト35と
ブロ−イングポ−ト26とは、回転するスクリ−ンエレ
メント31を挟んでいるため、このブロ−水の供給量の
約半分しかフラッシング用に使用されないことから、ブ
ロ−水供給量は、ボ−ル循環路7における流量より多く
する必要がある。
【0075】例えば、フラッシング流量をQ=100と
すると、ボ−ル循環流量Q=0.2Qを設定する必要が
ある。したがって、0.8Qの余剰水はウエッジワイヤ
−エレメント48,48Aで濾過されて、ブロ−イング
管27または海水放出管22へ流出させる必要がある。
【0076】そこで、この余剰水をブロ−イング管27
に流出させる第1の実施例は、図6の実線で示したよう
に、この余剰水を、ブロ−イング管27から分岐したブ
ロ−イングバイパス管49における第1のブロ−イング
分岐管バイパス弁50と、ブロ−イングポンプ51の吸
引側との間に、逆止弁52を介して流すようにしてい
る。
【0077】そして、このブロ−イングバイパス管49
は、第2ブロ−イング分岐管弁52を介してブロ−イン
グ管27に再び合流させている。この第1の実施例によ
れば、ブロ−イング管27による海水導入管21の冷却
水の使用量を節減でき、ひいては、冷却水供給ポンプの
動力を節減すると共に、所定のブロ−圧が簡単に得られ
る。
【0078】次に、余剰水を海水放出管22に流出させ
る第2の実施例は、図6の2点鎖線で示すように、液体
サイクロン24または24Aの第2のオ−バ−フロ−管
42を余剰水分岐管バルブ53を介して海水放出管22
の最下流側に連通させている。換言すると、図1に示す
概念図に前記第2のオ−バ−フロ−管42を付加したも
のである。
【0079】この第2の実施例によれば、ブロ−イング
ポンプ51を必要とせず、逆洗用ブロ−水は、復水器1
の上流圧をブロ−圧として利用するのに好適となるが、
このブロ−圧は実際には得られにくい。
【0080】次に、復水器1の上流圧を全く利用しない
逆洗用ブロ−水を用いる第3の実施例は、図5に示すよ
うに、逆洗式ボ−ル捕集装置6Aの直ぐ下流側の濾過さ
れた清浄な冷却水を、ブロ−イング管バルブ50Aをも
つブロ−イング管27Aに設けたブロ−イングポンプ5
1によって吸引し、ブロ−イングポ−ト26に供給す
る。このブロ−イング管27Aには液体サイクロン24
の余剰水が逆止弁52を介して流れるようにしている。
【0081】この第3の実施例によると、復水器1の上
流圧を全く利用しないので、所要の圧力で加圧された逆
洗用ブロ−水が自由に得られると共に、冷却水供給ポン
プの動力を節減することできる。
【0082】勿論、このブロ−イング管27Aの取水口
は海水放出管22に開口させなくてもよいが、少なくと
も、脱落貝等を含まない濾過された清浄な冷却水を、例
えば、上流側の海水路等から取水する必要がある。
【0083】
【発明の効果】本発明によれば、ボ−ル捕集装置を常時
全閉して使用し、スポンジボ−ルの流出を皆無とすると
共に、このボ−ル捕集装置を、加圧した清浄な冷却水を
逆洗用ブロ−水として用いる逆洗式としたので、常時全
閉しても、ボ−ル捕集装置の目詰まりを防ぐことができ
るのは勿論、一般の塵芥を同時に捕捉しても、水の比重
と略同一のスポンジボ−ルと、一般の塵芥とを液体サイ
クロンで2分級したので、スポンジボ−ル式洗浄法のス
ポンジボ−ルの循環使用には支障がなく、ひいては、2
分級の簡単な液体サイクロンでありながら、都合よくボ
−ル循環路にはブロ−水とスポンジボ−ルしか流入せ
ず、スポンジボ−ル式洗浄方法を安定して使用すること
ができる。
【0084】殊に、水と略同比重のスポンジボ−ルと、
脱落貝等の一般の塵芥とに2分級する液体サイクロンを
設けたので、その代り、ボ−ル捕集装置と流出ボ−ル回
収装置との兼用の1台のボ−ル捕集装置とすることでき
る。
【0085】更に、液体サイクロンによりスポンジボ−
ルと脱落貝等の一般の塵芥とを2分級して、スポンジボ
−ルとブロ−水のみを循環使用するので、復水器等の細
管の汚損被害(例えば、流動阻害や伝熱阻害や異常腐
食)等を防止することができ、好都合となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態例の全体模式図である。
【図2】図1の第1部分の要部詳細図である。
【図3】図1の第2部分の第1の実施例の要部詳細図で
ある。
【図4】図1の第2部分の第2の実施例の要部詳細図で
ある。
【図5】図1の第3部分の第3の実施例の詳細図であ
る。
【図6】図1の第3部分の第1および第2の実施例の詳
細図である。
【図7】従来例である。
【符号の説明】
2…細管、6A…ボ−ル捕集装置、7…ボ−ル循環路、
10…スポンジボ−ル、24,24A…液体サイクロ
ン、26…ブロ−イングポ−ト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大和田 厚志 大阪市浪速区幸町2丁目7番3号 丸誠 重工業株式会社内 (56)参考文献 実開 平1−157982(JP,U) 特表 平8−509543(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F28G 1/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各種のスクリ−ンで濾過された入口側の
    冷却水と共に多数個のスポンジボ−ルを、復水器等の熱
    交換器の多数の細管に分配して導入・通過させた後、ボ
    −ル捕集装置でこれらのスポンジボ−ルを捕捉し、冷却
    水を海域へ放流させ、捕捉したスポンジボ−ルを再び前
    記細管に導入するようにボ−ル循環路によって循環させ
    て前記細管の内面の生物皮膜やスライム等を除去する復
    水器等の熱交換器の細管洗浄装置にして、 前記ボ−ル捕集装置を、使用ずみの冷却水を放流させる
    冷却水放出管に横断して常時閉塞するよう設けると共
    に、該ボ−ル捕集装置に、前記ボ−ル循環路における流
    量より多い、加圧した清浄な冷却水を逆洗用ブロ−水と
    して吹付け、捕捉したスポンジボ−ルを該ブロ−水と共
    に、前記ボ−ル循環路へ戻す復水器等の熱交換器の細管
    洗浄装置にあって、 前記ボ−ル循環路に設けたボ−ル循環ポンプの上流側
    に、水と略同比重のスポンジボ−ルと、脱落貝等の一般
    の塵芥と、に2分級する液体サイクロンを介在し、該液
    体サイクロンへ、前記スポンジボ−ルと塵芥の混入した
    ブロ−水を圧送し、スポンジボ−ルとブロ−水のみを循
    環使用するため前記ボ−ル循環路へ前記ボ−ル循環ポン
    プにより吸引させて戻すことにより、スポンジボ−ルの
    海域への流出を皆無としたことを特徴とする復水器等の
    熱交換器の細管洗浄装置。
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US10371470B2 (en) * 2015-11-12 2019-08-06 DOOSAN Heavy Industries Construction Co., LTD Condenser tube cleaning apparatus

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