JP3007596U - 全外気導引式空気調和機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 効率のよい、一種の全外気導引式空気調和機
を提供すること。 【構成】 一つの本体、該本体内の第１及び第２ファ
ン、一つの熱伝送組合せ部品、一つの冷媒容器及びポン
プを包括し、第１ファンは、室外の空気を引き入れて上
記熱伝送組合せ部品を経て室内に進入するのに、第２フ
ァンは、室内の空気を引き入れて上記熱伝送組合せ部品
を経て室外に排出するのに供し、上記熱伝送組合せ部品
に若干の伝熱板を設け、該伝熱板を両側に分け、一側は
室内への進入と室外への案内に、もう一側は室外への進
入と室内への案内に供し、上記冷媒容器及びポンプで冷
媒を提供し伝熱板に送り、上記本体内に二つの互いに交
わらない二組の風道を有し、熱伝送組合せ部品において
熱伝送を進行し、並びに室外の空気を室内に導入し、室
内の空気を室外に導出する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、風の導引作用を利用し、蒸発膜上に設けられた冷媒を蒸発させて吸 熱を行い、その吸熱の物理特性により空気温度を下げる、一種の空気調和機の構 造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の空気調和機中の開放式冷媒蒸発器は、主に、水液を付着した布に空気を 吹きつけ、これにより水液を常温下で蒸発させ、並びに水液の蒸発により吸熱し 、吹き付けられた空気の温度を低くするものである。この方法により吹き出され る空気は、湿度が高く、少数の乾燥地域を除き、一般の状況においては人体の健 康にとって有害であった。

【０００３】 且つ、上述の従来の装置はその構造と設置により、僅かな効果があるが、その 効率は低かった。

【０００４】 また、従来の給気冷却器は、空気圧縮機で一定の循環回路中に密閉された冷媒 に対して圧力の改変工作を進行し、これにより冷媒の液化及び気化の変化を促し 、放熱と吸熱を行うものであった。このような給気冷却器は消耗が大きく、消耗 を押さえるために、一般には密閉式循環空気降温を採用して室内から吸い取った 空気を予め反復降温することで、室外から吸い取った僅かな（一般に風量の１５ ％以下）空気の降温を進行する。この方法では、室内の空気の混濁及び酸素含有 量が不足する現象はさらに悪化した。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、一種の開放式冷媒を有する空気調和機であり、特に、若干の平行に 排列できるロック式の作用板を設置し、該作用板の設置及び装置により、一定の 空間状態の風道を固定且つ維持でき、室内の汚れた空気を導出して同時に蒸発吸 熱作用を進行することと、室外の１００％の新鮮な空気を導入すると同時に被吸 熱により降温して室内に導入することを、同時に進行できる、全外気導引式空気 調和機を提供することを課題とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、一つの本体、該本体内に設けられる第１及び第２ファン、一つの熱 伝送組合せ部品、一つの冷媒容器及びポンプを包括する構成で、 上記第１ファンは、室外の空気を引き入れて上記熱伝送組合せ部品を経て室内に 進入させるのに供され、 上記第２ファンは、室内の空気を引き入れて上記熱伝送組合せ部品を経て室外に 排出するのに供され、 上記熱伝送組合せ部品は、若干の伝熱板を有し、該伝熱板は両側に分けられ、一 側は室内への進入と室外への案内に供され、もう一側は室外への進入と室内への 案内に供され、 上記冷媒容器及びポンプは、冷媒を提供し、ポンプはこれを引き入れて伝熱板に 送り、 一つの本体内に二つの互いに交わらない二組の風道を有し、熱伝送組合せ部品に おいて熱伝送を進行し、並びに室外の空気を室内に導入し、室内の空気を室外に 導出することを特徴とする。

【０００７】 上記伝熱板は一つのＵ形風道と一つの逆Ｕ形風道とに分けられる。

【０００８】 上記伝熱板の一側にはＵ形金属片が設けられ、該Ｕ形金属片の両側には蒸発膜 が設けられ、該Ｕ形金属片内には折形導熱板が設けられ、上記伝熱板の別の一側 には、仕切り板及び排液管が設けられる。

【０００９】

【作用】

本考案は、開放式冷媒を採用した空気調和機を改良したものであり、特に一種 の板片式工作面を形成し、その一側に蒸発作用面を、もう一側に吸熱される作用 面を有し、その主な改良点は、以下のとおりである。

【００１０】 第１に、本体が薄形とされ窓など室内と室外の間に取り付けられ、並びに室外 の空気を吸い取り、室内の空気を放出でき、これにより酸素の含有量が高い室外 の空気を室内に導入し、室内の汚れた空気を室外に放出できる。

【００１１】 第２に、一種のロック式伝熱板の組合せ体を創作したことにより、該板体は 排列を進行でき、且つ該板体の両側にそれぞれ風道を形成し、それぞれ蒸発作用 と被吸熱作用を進行できる。

【００１２】 第３に、本体の構造において、該本体は大量の蒸発作用面と降温作用面を提 供することができ、この構造により、最大の深さと広さを得る。

【００１３】 第４に、一つの本体内に、大きな流程の風道が形成され、且つ各一つの流程 上に一体両面の同時に蒸発作用と放熱作用の互いに交わらない流道が形成される 。

【００１４】 第５に、交換できる冷媒容器を設け、且つ該容器内にはフィルタが設けられ る。

【００１５】 なお、本考案でいう冷媒は、清水或いは少量の無毒のグリセリンを加えた溶 液とする。

【００１６】

【実施例】

図１及び図２に示されるように、本考案の構造は主に、一つの本体（１）、 該本体（１）に含まれる導風胴（２）、（２’）、二つのファン（３）、（４） 、伝熱板（５）の組合せ、及び、一つの冷媒容器（６）等を包括する。

【００１７】 該本体（１）上には、進気に供され、一組をなす、入風口（１１）及び出風 口（１２）、及び排気に供され、一組をなす吸気口（１３）及び排気口（１４） が設置される。

【００１８】 室外の新鮮な空気は、ファン（３）に案内され、入風口（１１）から伝熱板 （５）の組合せの特定の風道（後述する）に至り、熱交換を経た後、出風口（１ ２）から清涼な空気とされて室内に排出される。一方、室内の空気はファン（４ ）に案内されて吸気口（１３）から進入し、上記伝熱板（５）の組合せの特定の 風道（後述する）を経て、蒸発作用を進行し、排気口（１４）から排出される。

【００１９】 上述の進気は、ファン（３）の吸引と、導風胴（２）の仕切り及び伝熱板（５ ）の組合せ内の特定の風道により、形成される。

【００２０】 上記の進気及び排気は、それぞれ一定のＵ形風道及び逆Ｕ形風道を有し、且つ これらの風道は交わらない。

【００２１】 上記の進気及び排気の入風口（１１）及び吸気口（１３）上には、それぞれエ アフィルタ（１５）、（１６）が設けられる。

【００２２】 図３〜図６に示されるのは、本考案による伝熱板（５）とその組合せ体の構造 を示す図である。伝熱板（５）は、枠体（５１）、Ｕ形金属片（５２）、折形導 熱板（５３）、及び排液管（５４）等を包括する。

【００２３】 枠体（５１）は、一つの偏平状な構造体であり、二つの柱体（５１１）、一つ の上隔板（５１２）、一つの下隔板（５１３）等を含む。該柱体（５１１）上に は、若干の凸ピン（５１４）、凹孔（５１５）、ロックブロック（５１６）、フ ック孔（５１７）が設けられ、各枠体（５１）上の凸ピン（５１４）及びロック ブロック（５１６）とその前方に位置する枠体（５１）の凹孔（５１５）とフッ ク孔（５１７）とが組合せられ、強固な結合状態が形成される。この結合方式に より若干の枠体（５１）を組立てて一つ伝熱板（５）の組合せとされる。

【００２４】 枠体（５１）の下隔板（５１３）の上方には、Ｕ形金属片（５２）が設置され 、Ｕ形金属片（５２）内には折形導熱板（５３）が設置される。Ｕ形金属片（５ ２）は一つの上方に開口（５２１）を有し、下方には密閉口（５２２）を有する 熱の良好な導体であり、Ｕ形金属片（５２）の両外側には蒸発膜（５５）（後述 する）が設置される。Ｕ形金属片（５２）の幅は枠体（５１）の片側の二つの柱 体（５１１）の間に設置できるよう設けられ、高さは枠体（５１）と同じに設け られる。

【００２５】 上記折形導熱板（５３）は、一つの折れ曲がった優良な導熱体であり、その幅 とＵ形金属片（５２）の幅は同じに設けられ、厚さとＵ形金属片（５２）の内部 の厚さが同じに、また高さはＵ形金属片（５２）の内部空間の高さより小さく設 けられる。これにより折形導熱板（５３）下方と密閉口（５２２）の間に一つの 空間が形成され、空気流通用の転向風道（５６）を提供する。

【００２６】 上述の折形導熱板（５３）とＵ形金属片（５２）間には若干の縦方向の風道が 構成され、これにより空気温度とＵ形金属片（５２）の温度を速やかに平衡とす る熱交換を行う。

【００２７】 折形導熱板（５３）はその上方に位置する導風胴（２）下方を境として、外側 部（５３１）と内側部（５３２）とに分けられ、並びに需要によりその中の一つ の風道が閉じられる。

【００２８】 図３及び図５に示されるように、空気は室外から折形導熱板（５３）の外側部 （５３１）側の風道から引き込まれ、転向風道（５６）で転向した後、内側部（ ５３２）側のの風道を上昇し、室内に導入される。

【００２９】 枠体（５１）のもう一側には、上隔板（５１２）の下方に液体冷媒の排出に供 される排液管（５４）が設置される。二つの柱体（５１１）間には一つの固定梁 （５１７）が設けられ、その上には若干の直立の仕切り板（５１８）が設置され る。該仕切り板（５１８）下方と枠体（５１）下方はほぼ一致し、その後側と下 隔板（５１３）は結合されてしっかりとした固定状態が形成される。仕切り板（ ５１８）の上方と上隔板（５１２）の間は若干の距離を隔てられる。仕切り板（ ５１８）の両側辺はそれぞれＵ形金属片（５２）外側の蒸発膜（５５）と接合さ れる。以上の構成により各仕切り板（５１８）の両側に風道が形成され、仕切り 板（５１８）と上隔板（５１２）の間に転向風道（５６）が形成される。

【００３０】 中間の仕切り板（５１８）下方と本体（１）間には一つの板（図４参照）が設 けられ、これにより上述の仕切り板（５１８）側の風道が内部側と外部側に分け られる。

【００３１】 室内の空気は吸気口（１３）から吸入され、内部側の風道を上昇して転向風道 に至り、転向風道の転向を経て外部側の風道を降下し、さらに排気口（１４）よ り室外に排出される。

【００３２】 上述の構造を運用する時は、冷媒（清水としてもよい）は排液管（５４）から 流出し、排液管（５４）の両側下方に位置する蒸発膜（５５）を湿潤とし、並び に重力により自然に下向きに流動する。このとき、室内から引き込まれた空気が 通過すると、蒸発作用を形成し、吸熱の物理特性により、両側のＵ形金属片（５ ２）の温度を吸収し、Ｕ形金属片（５２）は伝導作用により、折形導熱板（５３ ）の温度を吸収し、その中でＵ形金属片（５２）と折形導熱板（５３）は室外か ら引き込まれて通過する空気の熱エネルギーを取り出す。上述の熱交換は、それ ぞれＵ形金属片（５２）を経過することで、漸次室外から引き込まれた新しい空 気の降温を行う。

【００３３】 冷媒容器（６）は、冷媒（清水、或いは水溶液）を収容する容器であり、その 内に水弁（６１）、水フィルタ（６２）、一つの水盤（６３）が設置され、並び に一つの水ポンプ（６４）が組合せられる。該水ポンプ（６４）は定時に定量の 冷媒を伝熱板（５）の上方の配液管（６５）に送り、配液管（６５）はさらに冷 媒を排液管（５４）に送入する。重力により冷媒は伝熱板（５）の蒸発膜（５５ ）を経てさらに漸次下に流れて水盤（６３）及び冷媒容器（６）内へと戻る。水 盤（６３）内の冷媒もまた、冷媒容器（６）内に流入する。

【００３４】 冷媒容器（６）外の本体（１）上には一つの可動板（６６）が設けられ、使用 者はこれにより、冷媒容器（６）を取り出す、或いは置き入れることができる。 その操作は、まず水弁（６１）を閉じて冷媒容器（６）の水ポンプ（６４）に対 する通路を遮断し、全体の冷媒容器（６）を取り出して洗浄に供する。

【００３５】

【考案の効果】

本考案は、一種の開放式冷媒を有する空気調和機であり、特に、若干の平行に 排列できるロック式の作用板を設置し、該作用板の設置及び装置により、一定の 空間状態の風道を固定且つ維持でき、室内の汚れた空気を導出して同時に蒸発吸 熱作用を進行することと、室外の１００％の新鮮な空気を導入すると同時に被吸 熱により降温して室内に導入することを、同時に進行できる、全外気導引式空気 調和機を提供することができる。

【提出日】平成６年８月２５日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００２９

【補正方法】変更

【補正内容】

【００２９】 枠体（５１）のもう一側には、上隔板（５１２）の下方に液体冷媒の排出に供 される排液管（５４）が設置される。二つの柱体（５１１）間には一つの固定梁 （５１８）が設けられ、その上には若干の直立の仕切り板（５１９）が設置され る。該仕切り板（５１９）下方と枠体（５１）下方はほぼ一致し、その後側と下 隔板（５１３）は結合されてしっかりとした固定状態が形成される。仕切り板（ ５１９）の上方と上隔板（５１２）の間は若干の距離を隔てられる。仕切り板（ ５１９）の両側辺はそれぞれＵ形金属片（５２）外側の蒸発膜（５５）と接合さ れる。以上の構成により各仕切り板（５１９）の両側に風道が形成され、仕切り 板（５１９）と上隔板（５１２）の間に転向風道（５６）が形成される。

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００３０

【補正方法】変更

【補正内容】

【００３０】 中間の仕切り板（５１９）下方と本体（１）間には一つの板（図４参照）が設 けられ、これにより上述の仕切り板（５１９）側の風道が内部側と外部側に分け られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の本体の構造を示す斜視図である。

【図２】本考案の本体の側視断面図である。

【図３】本考案の伝熱板の分解斜視図である。

【図４】本考案の伝熱板の枠体の斜視図である。

【図５】本考案の伝熱板の一部を切り欠いた分解斜視図
である。

【図６】本考案の伝熱板の組合せの結合状態における、
その一部の拡大図と共に示した側面図である。

【符号の説明】

１・・・本体 １１・・・入風口 １２・・・出風口
１３・・・吸気口 １４・・・排気口 １５、１６・・・エアフィルタ
２、２’・・・導風胴 ３・・・ファン ４・・・ファン ５・・・伝熱板 ５
１・・・枠体 ５１１・・・柱体 ５１２・・・上隔板 ５１３・・・
下隔板 ５１４・・・凸ピン ５１５・・・凹孔 ５１６・・・
ロックブロック ５１７・・・フック孔 ５１８・・・固定梁 ５１９・
・・仕切り板 ５２・・・Ｕ形金属片 ５２１・・・開口 ５２２・
・・密閉口 ５３・・・折形導熱板 ５３１・・・外側部 ５３２・
・・内側部 ５４・・・排液管 ５５・・・蒸発膜 ５６・・・転向
風道 ６・・・冷媒容器 ６１・・・水弁 ６２・・・水フィルタ ６３・・・
水盤 ６４・・・水ポンプ ６５・・・配液管 ６６・・・可
動板

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一つの本体、該本体内に設けられる第１
   及び第２ファン、一つの熱伝送組合せ部品、一つの冷媒
   容器及びポンプを包括する構成で、 上記第１ファンは、室外の空気を引き入れて上記熱伝送
   組合せ部品を経て室内に進入させるのに供され、 上記第２ファンは、室内の空気を引き入れて上記熱伝送
   組合せ部品を経て室外に排出するのに供され、 上記熱伝送組合せ部品は、若干の伝熱板を有し、該伝熱
   板は両側に分けられ、一側は室内への進入と室外への案
   内に供され、もう一側は室外への進入と室内への案内に
   供され、 上記冷媒容器及びポンプは、冷媒を提供し、ポンプはこ
   れを引き入れて伝熱板に送り、 一つの本体内に二つの互いに交わらない二組の風道を有
   し、熱伝送組合せ部品において熱伝送を進行し、並びに
   室外の空気を室内に導入し、室内の空気を室外に導出す
   ることを特徴とする、全外気導引式空気調和機。
2. 【請求項２】 伝熱板は一つのＵ形風道と一つの逆Ｕ形
   風道とに分けられる、請求項１に記載の全外気導引式空
   気調和機。
3. 【請求項３】 伝熱板の一側にはＵ形金属片が設けら
   れ、該Ｕ形金属片の両側には蒸発膜が設けられ、該Ｕ形
   金属片内には折形導熱板が設けられ、上記伝熱板の別の
   一側には、仕切り板及び排液管が設けられる、請求項１
   に記載の全外気導引式空気調和機。