JP3007144U - 観賞用水槽ユニット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 水槽の掃除、魚の交換が容易であるととも
に、水槽内が明るく、加えて、装備に故障が生じた場合
にも、水温が異常に昇温する恐れがなく非常に扱いの易
い観賞用水槽ユニットの提供にある。 【構成】 水が貯水されて魚が飼育される透過性の水槽
４と、この水槽４が載置される載置台１とを備え、水槽
４の底部を照らす照明具２が載置台１内に設けられてい
る構成としてある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は魚を飼育するとともに観賞して楽しむ観賞用水槽ユニットに関するも のである。

【０００２】

【従来の技術】

図５に示すように、魚を楽むための水槽２０には、美観および水の浄化のため に砂利２１が敷き詰められるとともに、魚の成育に適した水温に保つためのサー モスタット内蔵のヒータユニット２２が水槽２０内に取り付けられ、さらに、水 槽２０の上部には、より美しく魚を観賞するために照明具２３が設置されている 。そして、このように装備された水槽２０は照明具２３が取り外された後に、上 部開口から水槽２０内の水を交換したり、又、魚を出し入れしたりしている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記のように、照明具２３が上部に設けられている水槽２０は、上部開口から 水の交換や魚の出し入れをする毎に、照明具２３を取り外す必要があり、この作 業は非常に煩わしく、面倒であった。又、照明具２３が点灯していないときには 、照明具２３自体の影が水槽２０内に落ちるので、水槽２０内が暗くなるという 欠点もあった。加えて、ヒータユニット２２に内蔵されているサーモスタット等 が故障したときには、水温が異常な高温になる恐れがあり、危険でもあった。

【０００４】 本考案は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、水槽の掃除、魚の交換 が容易であるとともに、水槽内が明るく、加えて、装備に故障が生じた場合にも 、水温が異常に昇温する恐れがなく非常に扱いの易い観賞用水槽ユニットの提供 を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するために本考案が採用する主たる手段は、水が貯水されて 魚が飼育される透光性の水槽と、この水槽が載置される載置台とを備え、 水槽の底部を照らす照明具が載置台内に設けられている構成としてある。

【０００６】 又、水が貯水されて魚が飼育される透光性の水槽と、この水槽が載置される載 置台とを備え、 水槽の底部を照らす照明具が載置台内に設けられるとともに、水槽の底部に照 明具からの光を拡散させる拡散材が設けられている構成としてある。

【０００７】 更に、拡散材が多数の粒状体で形成されるとともに、この粒状体に多数の微細 孔が設けられた構成としてある。

【０００８】 次に、照明具が蛍光管または電球で形成されるとともに、水槽と照明具との間 に光または熱の透過量を調整する緩衝材を配設している構成としてある。

【０００９】

【作用】

上記のように構成された観賞用水槽ユニットは、水槽が載置されている載置台 内に照明具が設けられているので、照明具を取り外すことなく、水槽の上部から 魚の出し入れ、水替えをすることができ、加えて、照明具から発する熱量が水槽 の底部を介して水槽内の水に伝わり、水槽の水を保温する。加えて、魚およびそ の背景が下方から光を浴びるので、魚および背景が光の中に浮かび上がり水槽内 に映し出される。

【００１０】 又、水槽の底部には光を拡散する拡散材が敷きつめられている。この場合には 、照明具からの光が拡散材により拡散され、光を和らげる。この和らいだ光は魚 の独特の色彩を発色させ水槽内に映し出す。

【００１１】 更に、拡散材が多数の微細孔を有する粒状体で形成され、この粒状体を水槽の 底部に敷きつめている。この場合には、拡散材が照明具からの光を拡散させるこ とは勿論であるが、拡散材に形成された微細孔が水中の汚れを吸着するとともに 、微細孔に繁殖したバクテリアが吸着した汚れ、有機物等を分解し、水槽内の水 を浄化する。

【００１２】 引き続いて説明すると、水槽と照明具との間に光または熱の透過量を調整する 緩衝材を設けてある。この場合において、例えば、照明具が発する熱量と、光ま たは熱の透過量を調整する緩衝材とを考慮した所定の緩衝材を使用することによ り、水槽内を所望の明るさおよび温度に設定することができる。

【００１３】

【実施例】

以下、本考案の観賞用水槽ユニットに係る一実施例を図面に基づいて説明する 。図１乃至図４に示すように、観賞用水槽ユニットは、載置台１と、蛍光管２と 緩衝材３と、水槽４とを組み合わせて構成されている。

【００１４】 載置台１は径方向より軸心方向の長さが短い有底の筒体である。この筒体内の 底面には４ワットの直管の蛍光管２が一本取り付けられ、さらに、蛍光管２に沿 って、蛍光管２を点灯させるための点灯補助部２ａ、水槽４内に空気を送るエア ーポンプ４ｄが取り付けられている。

【００１５】 又、載置台１の上部開口付近の周壁には互い径方形内向きに突出する一対の突 出片１ａが設けられ、この突出片１ａには緩衝材３が係合される。この緩衝材３ は略円状に形成されており、エアー導入管４ｃが挿通される挿通孔３ａが形成さ れている。

【００１６】 次に、水槽４は透明なガラスで作られ、その形状は円錐形である。そして、円 錐形の水槽４の頂部付近は分離され、取り外し可能に形成されている。 尚、取り外された水槽４の頂部付近が蓋部４ｂとなり、残りの部分が水を貯水 する水槽本体４ａとなる。又、水槽４の底部には、一端が底部から水槽４内に突 設し、他端が底部から下方外部に臨ませて突設したエアー導入管４ｃが形成され ている。

【００１７】 上記の観賞用水槽ユニットを使用する場合には、載置台１の上部開口に水槽４ の底部の一部が挿入される。挿入に際しては、ホース４ｅの端部をエアー導入管 ４ｃの他端に挿入する。さらに、光を拡散する粒状の拡散材５を水槽４内に敷き つめ、そして、水を水槽４内にいれ、魚を飼育するのである。

【００１８】 上記の観賞用水槽ユニットのスイッチ１ｂをＯＮにすると、載置台１内に設け られている蛍光管２は、水槽４の底部から水槽４内を照らしだす。これにより、 水槽４内の魚および水草、岩等の背景が下方から光を浴び、一層美しく、水槽４ 内の空間に映し出される。

【００１９】 しかも、水槽４の底部には光を拡散する拡散材５が敷きつめられているので、 蛍光管２からの光は拡散材５によって拡散される。蛍光管２からの光が直接当た ると、魚の独特な色彩が発色しなくなるが、このように拡散された和らかな光は 魚体の色彩を鮮やかに発色させる。

【００２０】 又、エアーポンプ４ｄからの空気は水槽４内の水を流体させる。流体している 水は水槽４内を対流し拡散材５に送られる。拡散材５には多数の微細孔が形成さ れており、この微細孔は水槽４内の汚れを吸着するとともに、この微細孔に繁殖 しているバクテリアが流体する水槽４内の水（汚れ、有機物等）を浄化する。

【００２１】 更に、蛍光管２に代表される照明具からの光、熱の透過量を調整（規制）する ための緩衝材３を載置台１の突出片１ａに係合させて載置台１の天面付近に設け ている。例えば、本実施例のように夏場においては、緩衝材３には温度が伝達さ せ難くいものが使用され、照明具による温度の上昇を防止することができる。そ して、照明具を熱量の発生が少ない蛍光管２を使用すことにより、照明具が発す る熱による水温の上昇を極力抑えることができる。

【００２２】 又、図示していないが、冬場においては、緩衝材３が温度を伝達し易い材質で 薄手のものを使用し、蛍光管２に代わって発熱量の多い照明具である白熱球を使 用する。これにより、照明具からの発熱により水温の低下が防止される。

【００２３】 次に、観賞用水槽ユニットの水替え、給餌においては、従来のように上部にあ る照明具を取り外す必要がなく、蓋部４ｂを取り外すといった簡単な作業により 、上部の開口から水を交換し、又、給餌することができる。これに加えて、上部 に照明具を配置する必要がないので、水槽４の形状も種々様々な形状に形成する ことができる。例えば、本実施例のように水槽４の形状が三角錐のものに限られ ず、球形でもよく、使用する者の好みに合った形状の観賞用水槽ユニットを得る ことができる。

【００２４】 尚、本実施例では、照明具に直管の蛍光管２を使用しているが、使用する照明 具は蛍光管２に限定されるものではなく、例えば、リング状の蛍光管（図外）を 使用しても良い。又、異なる色を有する小さな電球を複数個設けても良いことは 無論である。この場合には、水槽（図外）内の場所によって異なる色の光で照ら されてより神秘的に水槽（図外）内を照らす。

【００２５】

【考案の効果】

上記のように構成された観賞用水槽ユニットは、水槽が載置されている載置台 内に照明具が設けられているので、照明具を水槽の上部から取り外すという煩わ しい作業を必要とせずに、容易に魚を出し入れし、水替えをすることができる。 加えて、照明具が水槽の底部から水槽内を照らすので、水槽内の魚および背景 が下方から照明具の光を浴びて浮かびあがり、一層、美しい水中空間を水槽内に 映し出すことができる。又、照明具から発する熱量が水槽の底部を介して水槽内 の水に伝わり、水槽の水を保温するとともに、水槽全体が照明具からの光により 淡く発光し、心を安らぐ室内灯としても使用することができる。

【００２６】 又、水槽の底部に光を拡散する拡散材を敷きつめている。この場合には、照明 具からの光が拡散材により拡散し、光を和らげる。この和らいだ光は、一層、魚 の色彩を鮮明に浮かびあがらせ、より一層、美しく水中空間を水槽内に映しだす ことができる。

【００２７】 更に、拡散材が多数の微細孔を有する粒状体で形成され、この粒状体を水槽の 底部に敷きつめている。この場合には、拡散材は照明具からの光を拡散させ、よ り一層、美しい水中空間を映しだすことができるのは勿論であるが、拡散材に形 成された微細孔に繁殖しているバクテリアが、水槽内の水を浄化し、水槽内の美 しさを持続させることができる。

【００２８】 次に、照明具が蛍光管または電球で形成されるとともに、載置台と水槽の底部 との間に光または熱の透過量を調整する緩衝材を設けている。この場合に、照明 具から光または熱は緩衝材によって透過量が調整されるので、予め、所望の透過 量を有する緩衝材を使用すれば、照明具から適度な明るさと熱量を水槽内に供給 し、水槽内を適度な温度、適度な明るさに保つことができ、熱帯魚の飼育をもす ることができる。さらに、照明具の故障により必要以上に温度が上がることがな く、非常に扱い易いものとなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例に係る観賞用水槽ユニットを
示す斜視図である。

【図２】本考案の一実施例に係る観賞用水槽ユニットを
示す正面図である。

【図３】本考案の一実施例に係る観賞用水槽ユニットを
示す組立斜視図である。

【図４】本考案の一実施例に係る観賞用水槽ユニットを
示す断面図である。

【図５】従来の観賞用水槽ユニットを示す斜視図であ
る。

【符号の説明】

１ 載置台 ２ 蛍光管（照明具） ３ 緩衝材 ４ 水槽 ５ 拡散材

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 水が貯水されて魚が飼育される透光性の
   水槽と、この水槽が載置される載置台とを備え、 水槽の底部を照らす照明具が載置台内に設けられている
   ことを特徴とする観賞用水槽ユニット。
2. 【請求項２】 水が貯水されて魚が飼育される透光性の
   水槽と、この水槽が載置される載置台とを備え、 水槽の底部を照らす照明具が載置台内に設けられるとと
   もに、水槽内に照明具からの光を拡散させる拡散材が設
   けられたことを特徴とする観賞用水槽ユニット。
3. 【請求項３】 拡散材が多数の粒状体で形成されるとと
   もに、この粒状体に多数の微細孔が設けられた請求項２
   に記載の観賞用水槽ユニット。
4. 【請求項４】 照明具が蛍光管または電球で形成される
   とともに、水槽と照明具との間に光または熱の透過量を
   調整する緩衝材を配設した請求項１乃至請求項３に記載
   の観賞用水槽ユニット