JP3006557B2 - 電子機器又は電子部品の冷却装置 - Google Patents

電子機器又は電子部品の冷却装置

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JP3006557B2
JP3006557B2 JP9223366A JP22336697A JP3006557B2 JP 3006557 B2 JP3006557 B2 JP 3006557B2 JP 9223366 A JP9223366 A JP 9223366A JP 22336697 A JP22336697 A JP 22336697A JP 3006557 B2 JP3006557 B2 JP 3006557B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器又は電子
部品を冷却する冷却装置に関するものであり、特に、ヒ
ートパイプを用いて、放熱フィンより、電子機器又は電
子部品を冷却する冷却装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、情報処理用及び通信用の電子機器
に対する高性能化と低価格化の期待は益々大きくなって
いる。電子機器の高性能化は目ざましく、これに伴う電
子機器の電解コンデンサー、半導体素子等の電子回路部
分の発熱が増大する傾向にあり、より大きな冷却能力の
提供が望まれている。また、故障修理や製造の容易化を
目的に電子機器の主要電子回路部分は、着脱可能な所謂
プラグインユニットとして構成する必要がある。
【0003】電子計算機をはじめとする高性能な電子機
器においては、回路配線で発生する信号遅延時間が論理
動作の一周期時間の内の大きな割合を占める状況となっ
ており、より一層の電子回路の小型化が望まれている。
【0004】また、電子機器の発生する電磁気雑音によ
る医療機器や航空機など様々な社会基盤で稼動する機器
への妨害が問題となっており、電子機器の高性能化によ
り増大傾向にある電磁気雑音を防止する安価で効果的な
対策が望まれている。
【0005】従来の技術による電子機器は、回路基板に
搭載した回路素子にアルミニウム等でできたフィン構造
のヒートシンクを取り付けてプラグインユニットを構成
し、このプラグインユニットを外気により直接冷却する
よう構成されていた。プラグインユニットに搭載された
回路素子の高性能化に伴う発熱量の増加により、回路素
子冷却用のヒートシンクは益々大きくなり、回路素子間
の配線とプラグインユニット間の配線による信号伝播遅
延はむしろ増大して、回路素子の高性能化にもかかわら
ず電子機器の性能目標の達成は極めて困難となってい
た。発熱量の増大した回路素子の冷却のため、外気の取
り入れ口を拡大する必要があり、電磁気雑音の漏出量が
増加するため更に対策が困難となっていた。
【0006】次に動作について説明する。一般に、電子
機器の故障率は構成部品の動作温度で変化し、所定温度
(電子部品保証温度)を超えて低温になると著しく減少
する。しかし、電子機器を構成するLSIなどの回路素
子は、高集積化、高性能化に伴い発熱量が大きくなる傾
向にある。従って、温度的に弱い電解コンデンサーやジ
ャンクション(pn接合部)を有する半導体素子等の電
子部品は高温になり、同時に誤動作、故障、破壊などを
起こしやすくなる。
【0007】この対策として、従来の電子機器は、ユニ
ットを構成する回路基板に搭載する回路素子上にフィン
付きヒートシンクを取り付け、冷却ファンにより取り入
れた外気により直接冷却する冷却構造を採用している。
この冷却装置は、例えばサーバーコンピューターに利用
されている。
【0008】また、内部にヒートパイプ構造を持つヒー
トシンクを搭載して、ユニット外部に導出した熱を大き
な放熱フィンにより冷却する構造とした大きな冷却能力
を持つユニット構造も採用されている。この構造は、例
えば電力用インバーター装置に利用されている。
【0009】図11は従来のプラグインユニットを採用
したサーバー等の電子機器であり、図において、101
はシャーシ、102aは第1のユニット、102bは第
2のユニット、102cは第3のユニット、105はバ
ックボード、106は通風口、107は冷却ファン、1
08はユニットガイドである。シャーシ101に、プラ
グイン可能な第1のユニット102a、第2のユニット
102b、第3のユニット102cの3個のユニットが
装着される。装着されたユニットは各々バックボード1
05に搭載された回路コネクターと嵌合する回路コネク
ターを搭載しており、バックボード105を介して相互
に接続され電子機器の機能ユニットとして動作する。
【0010】第3のユニット102cに搭載された回路
素子122が動作することにより発生する熱は、アルミ
ニウム等のヒートシンク120に伝わり、シャーシの通
風口106を介して冷却ファン107によりシャーシ外
部から導入した空気により冷却される。
【0011】回路素子122の発熱を冷却する冷却能力
は、主にヒートシンク120と冷却空気間との熱抵抗に
より決まる。ヒートシンク120の熱抵抗は、ヒートシ
ンク120が空気と接する伝熱面積とヒートシンク12
0の冷却に直接作用する空気の流量の積に比例する。冷
却能力の向上のためには、ヒートシンク120のフィン
の伝熱面積を拡大する必要がある。
【0012】ヒートシンクのフィンピッチを密にするこ
とによる表面積の拡大は、空気の流動抵抗を増加させて
冷却に直接作用する空気量を減少させることになる。フ
ィンピッチには流動抵抗と伝熱面積とのバランスから決
まる最適値があり、既に多くのヒートシンクに採用され
ている。結局、ヒートシンク120の冷却能力を向上す
るためには、ヒートシンク120の大型化が必要である
ため、大きなヒートシンクを搭載する空間が必要とな
る。
【0013】大きなヒートシンクを搭載した場合には回
路基板121やバックボード105が大型化して回路配
線長が長くなる。既に、回路配線で発生する信号遅延時
間が回路動作時間に大きな割合を占める状況となってお
り、ヒートシンクの大型化で回路配線長が延びること
で、回路素子の高速化の効果が大きく損なわれる。回路
素子の高速化のためには、より一層の回路配線長の短縮
が望まれている。
【0014】ヒートシンクの大型化に伴い、より多量の
冷却用外気をシャーシ外部から取り入れるためにシャー
シ101に開けた通風口106も拡大する必要がある。
通風口106の拡大により漏出電磁気雑音が増加して電
磁気雑音対策が困難となる。
【0015】電子機器の高性能化に伴い、回路から発生
する電磁気雑音は増大する傾向にある。電磁気雑音抑制
を効率良く行うためには、簡単に密閉できるシャーシな
ど、構造的に電磁気雑音の発生を抑止できる構成が望ま
しい。
【0016】図12は従来のヒートパイプを採用した電
子機器ユニットである。図において、204は放熱フィ
ン、220はアルミニウム等のヒートシンク、221は
回路基板、223はヒートパイプである。221上にヒ
ートパイプ構造を採用したヒートシンクを搭載し、放熱
フィンと一体化して構成することにより大きな冷却能力
を確保した電子機器ユニットである。図において、ヒー
トシンク220は回路基板221に搭載された回路素子
の発生する熱を受け、ヒートシンク220の内部に組み
込まれたヒートパイプ223により放熱フィン204へ
熱を運んで冷却する。
【0017】ヒートパイプは、管内に揮発性の液体(作
動液)を少量封入し、作動液の蒸発、凝縮による潜熱の
吸収、放出を利用した熱を伝えるものである。そのた
め、作動液の封入などのヒートパイプ加工が必要であ
り、ヒートシンク220内の集熱部(蒸発部)と放熱フ
ィン204内の放熱部(凝縮部)、及びこれらを繋ぐ導
熱部を予め接続した上でヒートパイプ加工を行う必要が
ある。また、ヒートパイプを採用したこの形式では、実
際に使用する温度において、熱伝導性を高めるため作動
液が集熱部で蒸発し、放熱部で凝縮するようにこのヒー
トパイプ内の気圧を調節する必要がある。このため発熱
量に見合った大きな放熱フィンと一体化された構造とな
るため、電子機器のプラグインユニット構造としては適
さない。この冷却装置は、通常インバーター装置等に利
用される。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】従来のプラグインユニ
ット形式の電子機器又は電子部品は、以上のように構成
されているため、電子機器又は電子部品の高性能化に伴
って必要となる冷却能力の確保と、回路配線長の縮小
と、安価な電磁気雑音抑止を同時に実現できないという
問題があった。また、従来のヒートパイプを採用した電
子機器又は電子部品のユニットは放熱フィンと一体構造
であり、ユニットの取り外しが出来ず、ヒートパイプを
途中で切断したプラグインユニット構造は、作動液漏れ
やヒートパイプ内の圧力の変動などを発生するなどの問
題があった。
【0019】本発明における冷却装置は、電子機器又は
電子部品の高性能化により必要となる冷却能力の確保
と、修理交換が簡単に行えるプラグインユニット形式の
電子機器又は電子部品の製造に適した冷却装置を提供す
ることを第1の目的とする。更に、電子機器又は電子部
品の小型化と製造費用の削減等を第2の目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】この第1の発明に係る電
子機器又は電子部品の冷却装置は、第1の熱伝達媒体を
有し電子機器又は電子部品と熱的に接続された第1の熱
伝達手段と、第2の熱伝達媒体を有し第1の熱伝達手段
と熱的に接触する第2の熱伝達手段と、第2の熱伝達手
段の熱を冷却する冷却手段とを備え、第1の熱伝達手段
が、第2の熱伝達手段に対して着脱可能であり、第1の
熱伝達手段と第2の熱伝達手段とが、第1の熱伝達媒体
と第2の熱伝達媒体とが交わることなく熱交換を行うも
のである。
【0021】この第2の発明に係る電子機器又は電子部
品の冷却装置は、第1の熱伝達媒体を有し電子機器又は
電子部品と熱的に接続された第1の熱伝達手段と、第2
の熱伝達媒体を有し第1の熱伝達手段と熱的に接触する
第2の熱伝達手段と、第2の熱伝達手段の熱を冷却する
冷却手段とを備え、第1の熱伝達媒体と第2の熱伝達媒
体とが交わることなく熱交換を行う電子機器又は電子部
品の冷却装置において、第1の熱伝達手段が、第1の熱
交換部を有する第1のヒートシンクと、第1のヒートシ
ンクに設けられたヒートパイプとを有し、第2の熱伝達
手段が、第1の熱交換部に接触することにより熱交換を
行なう第2の熱交換部を有する第2のヒートシンクと、
第2のヒートシンクに設けられたヒートパイプとを有
し、第2のヒートシンクが、第1のヒートシンクを挿入
引抜き可能なガイドを有し、ガイドが第2の熱交換部を
兼ねているものである。
【0022】この第3の発明に係る電子機器又は電子部
品の冷却装置は、電子機器又は電子部品を冷却する冷却
装置において、第1の熱交換部と第1の熱伝達媒体とを
有し電子機器又は電子部品と熱的に接続された第1の熱
伝達手段と、第1の熱交換部と熱的に接触する第2の熱
交換部と第2の熱伝達媒体とを有する第2の熱伝達手段
と、第2の熱伝達手段の熱を冷却する冷却手段とを備
え、第2の熱伝達手段が、第1の熱伝達手段を挿入引抜
き可能なガイドを有し、ガイドは第2の熱交換部を兼ね
ており、第1の熱伝達手段と第2の熱伝達手段とが、第
1の熱交換部と第2の熱交換部との熱的接触により第1
の熱伝達媒体と第2の熱伝達媒体とが交わることなく熱
交換を行うものである。
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.以下、本発明の実施の形態1を図面を用
いて説明する。図1は本発明を適用して構成したプラグ
インユニット形式の電子機器のシャーシ内部の斜視図、
図2は図1のプラグインユニットの構成を示す斜視図、
図3はシャーシ側に設けてプラグインユニットからの熱
を受ける熱交換部の構成を示す斜視図、図4はこの発明
を適用した電子機器の斜視図である。本実施の形態は、
電子機器として例えばサーバーが好適であるが、サーバ
ー以外のインバーター装置等のその他の電子機器にも適
用させることができる。プラグインユニットの構成は、
ここでは(閉じた系の)ヒートパイプが埋め込まれたヒ
ートシンクと、このヒートシンクに取り付けられた電子
機器からなる。
【0033】図1において、2aは第1のユニット、2
bは第2のユニット、2cは第3のユニット、5はバッ
クボード、20は第1、第2または第3のユニットに各
々設けられたユニット側ヒートシンク、23はユニット
側ヒートシンク20に埋設され管の内部に熱伝達媒体で
ある作動液を封入したユニット側ヒートパイプ、24a
は第1のユニット2aにおいて熱交換を行う第1のユニ
ット側熱交換部、25aは第1のユニット2aにおいて
熱交換を行う第2のユニット側熱交換部、26は回路コ
ネクター、30は管の内部に熱伝達媒体である作動液を
封入したシャーシ側ヒートパイプ、40はヒートパイプ
30の一端と熱的に接続された放熱フィン、64はヒー
トパイプ30の他端が埋設された第1のシャーシ側ヒー
トシンク、65はヒートパイプ30の他端が埋設された
第2のシャーシ側ヒートシンク、66は第1のユニット
側熱交換部と熱交換をする第1のシャーシ側熱交換部、
67は第1のユニット側熱交換部と熱交換をする第2の
シャーシ側熱交換部である。
【0034】第1のユニット2a、第2のユニット2
b、第3のユニット2cは、それぞれヒートパイプを設
けたヒートシンクを採用したプラグインユニットであ
る。第1のシャーシ側ヒートシンク64と第2のシャー
シ側ヒートシンク65は、ヒートパイプを採用したヒー
トシンクである。この図1で示した状態において、プラ
グインユニットの第1のユニット2aはシャーシ側へ装
着されていない状態であり、プラグインユニットの第2
のユニット2bはシャーシ側への装着半ばにある状態で
あり、プラグインユニットの第3のユニット2cはシャ
ーシ側に装着されており、ユニットの回路基板の回路コ
ネクター26とバックボード5の回路コネクターが接触
し、熱的にもユニット側ヒートシンク20と第1及び第
2のシャーシ側ヒートシンク64、65が接続した状態
である。シャーシ側ヒートパイプ30は、シャーシ側ヒ
ートパイプ30のユニットが挿入可能なガイド部分のプ
レート1枚に対して、1本埋め込まれている例である
が、ガイド部分のプレート1枚に対して、2本以上埋め
込まれていても良い。シャーシ側ヒートシンクの最上板
には、ヒートパイプを埋設していないが、埋設する構造
にしても良い。シャーシ側ヒートシンクを2分割にした
が、最上板と最低板を一体化したヒートシンクで構成し
ても良い。
【0035】プラグインユニットの第1のユニット2a
がシャーシ側へ装着される場合、第1のシャーシ側ヒー
トシンク64の第1のシャーシ側熱交換部66に第1の
ユニット2aの第1のユニット側熱交換部24aが接触
するよう装着され、第1のユニット2aの回路コネクタ
ー26はバックボード5の回路コネクターと接続され
る。装着された第1のユニット2aに搭載された回路素
子の発熱はユニット側ヒートシンク20に設けられたユ
ニット側ヒートパイプ23により第1のユニット側熱交
換部24aへ搬送される。第1のユニット側熱交換部2
4aに運ばれた熱は接触する第1のシャーシ側ヒートシ
ンク64の第1のシャーシ側熱交換部66からシャーシ
側ヒートパイプ30により放熱フィン40に搬送されて
放熱される。第2のユニット2b、第3のユニット2c
からの放熱も同様である。図1では、シャーシ側ヒート
シンクの両側に、各々ヒートパイプ、放熱フィンを設け
て、冷却効果の点で好ましい態様を例示しているが、図
1より冷却効果は劣るが片側だけにヒートパイプ、放熱
フィンを設けて構成しても良い。
【0036】図1の第1のシャーシ側ヒートシンク64
は、プラグインユニットの円滑な挿抜とプラグインユニ
ットの保持を目的にシャーシ側に設けるユニットガイド
と兼用した構造としている。第1のシャーシ側ヒートシ
ンク64と第2のシャーシ側ヒートシンク65は、ガイ
ド構造になっているため、ユニット側ヒートシンク20
とユニットガイドを別々に設けた場合に必要となるヒー
トシンクの取り付け位置調整やユニットガイドとヒート
シンクの両方を取り付けるために必要となるスペースを
省くことができる。
【0037】図1の第2のシャーシ側ヒートシンク65
は第1のシャーシ側ヒートシンク64と左右対称となる
よう構成したもので、第1のユニット、第2のユニッ
ト、第3のユニット各々の両側2ヶ所の熱交換部を装着
することにより片側1ヶ所の場合に比べて約2倍の熱搬
送能力を得ている。しかし、発熱量の少ない場合では、
片側だけに設けて構成しても良いし、発熱量の多い場合
には、2ヶ所以上熱交換部を設けて構成しても良い。
【0038】図1の第1のユニット2a、第2のユニッ
ト2b、第3のユニット2cの3個のプラグインユニッ
トは、同一の構造で構成されている。第1のシャーシ側
ヒートシンク64と第2のシャーシ側ヒートシンク65
は、同一の基本構造で挿入されたユニットに対して各々
右側と左側で対称の構造としている。この場合3個のプ
ラグインユニットが装着するよう構成してあり3段構成
としてある。少なくとも1個のユニットが装着される構
成であればよく、2段でもよいし、3段以上の構成でも
良い。
【0039】図1の各種ヒートパイプは、作動液に、例
えば純水が用いられ、内部の気圧を変化させて作動液が
実際の使用温度において蒸発、凝縮を行うよう設定され
ている。作動液は、純水でなくてもよく、揮発性の液体
であれば特に問題は無い。
【0040】図1において、ユニット側ヒートシンク2
0に埋め込まれたユニット側ヒートパイプ23と、第1
のシャーシ側ヒートシンク64及び第2のシャーシ側ヒ
ートシンク65に一部埋め込まれ、これらシャーシ側ヒ
ートシンクのシャーシ側ヒートパイプ30とは、各々の
作動液が互いに交わることがないように各々両端が閉じ
た系となっており、各々のヒートシンクのパイプ内の機
密性が確保できる。更に、これらユニット側ヒートパイ
プ23とシャーシ側ヒートパイプ30とが、直接接合す
ることなく熱の伝達が行うことができる。よって、この
形式を用いると、従来生じていた作動液の漏れの発生を
なくすことができるので、ヒートパイプの機能性を安定
して維持でき、ヒートパイプによる冷却能力を安定して
維持することができる。
【0041】第1のユニット2aにおける回路基板の熱
は、ユニット側ヒートパイプ23が埋め込まれた平板の
ユニット側のヒートシンク20、第1及び第2のユニッ
ト側熱交換部24aと25a、第1及び第2のシャーシ
側熱交換部66と67、シャーシ側ヒートパイプ30が
埋め込まれた第1及び第2のシャーシ側ヒートシンク6
4と65、ヒートパイプ30、放熱フィン40へという
具合に効率的に伝えることができる。結果的に効率良く
回路基板を冷却することができる。第2のユニット2b
と 第3のユニット2cについても同様である。
【0042】第1のシャーシ側ヒートシンク64及び第
2のシャーシ側ヒートシンク65をユニットが挿入引抜
き可能な構造にしたため、従来よりも各々のユニット側
ヒートシンク20の厚みを薄く構成できる。このため、
上下間の回路コネクター間の距離を従来より大幅に短縮
できるので、回路基板間の回路配線長を短縮でき、信号
遅延時間を短縮できる。
【0043】図2はプラグインユニットの構成を示した
もので、図1における第1のユニット2a、第2のユニ
ット2b、第3のユニット2cの3個のプラグインユニ
ットは図2のユニット2と同じ基本構造を持つものであ
る。図2において、2はユニット、20はユニット側ヒ
ートシンク、21はユニット側ヒートシンク20と熱的
に接続された回路基板、22は回路基板上に実装された
回路素子、23はユニット側ヒートシンク20に埋設さ
れたユニット側ヒートパイプ、24はユニット2におい
て熱交換を行う第1のユニット側熱交換部、25はユニ
ット2において熱交換を行う第2のユニット側熱交換部
である。ここで、第1のユニット側熱交換部24と第2
のユニット側熱交換部25とは、これらを第1と第2の
シャーシ側ヒートシンクに挿入した際にガイド部分と接
触する面全体のことをさし、図2において斜線で示した
領域である。26は図1のバックボード5に接続する回
路コネクターである。
【0044】ユニット側ヒートシンク20は内部にヒー
トパイプ構造を持つヒートシンクである。ユニット側ヒ
ートシンク20の中に構成したユニット側ヒートパイプ
23は、ユニット側ヒートシンク20内で閉じた構造と
なっている。ユニット側ヒートシンク20は、発熱体で
ある回路素子22を搭載した回路基板21に装着され
て、回路素子22の発熱をユニット側ヒートパイプ23
を介して図1のシャーシ側ヒートパイプ30との熱交換
を行う第1のユニット側熱交換部24と第2のユニット
側熱交換部25へ導く構造となっている。
【0045】図2では、回路基板21の上部にユニット
側ヒートシンク20を接続しているが、回路基板21の
下部に設けても良い。また、ユニット側ヒートシンク2
0と回路基板21は、熱的に接続されていればよいの
で、例えば、銀ペースト、半田、熱硬化性樹脂、熱可塑
性樹脂等で維持しても良い。また、回路基板21とユニ
ット側ヒートシンク20とを着脱可能な構造にしても良
い。
【0046】図2では、ユニット側ヒートシンク20に
ヒートパイプを埋設したが、パイプ状でなくても良く、
例えば内部が仕切られた板状の構成のものに熱伝達媒体
を封入したようなものでも良い。要するに、熱伝達媒体
を利用し、ヒートシンクのみの場合に比べ回路基板21
の熱を第1のユニット側の熱交換部24又は第2の熱交
換部25へ効率的に熱を伝えることができれば良い。
【0047】図3のシャーシ側ヒートシンク6は、図1
のシャーシ側ヒートシンクの基本構造を示すものであ
る。図3において、3はシャーシ側ヒートパイプ、4は
シャーシ側ヒートパイプ3の一端と熱的に接続された放
熱フィン、6はシャーシ側ヒートパイプ3の他端に埋設
されたシャーシ側ヒートシンク、62はシャーシ側ヒー
トシンク6において熱交換を行うシャーシ側熱交換部で
あり、図中の斜線部に相当する。
【0048】シャーシ側ヒートシンク6は、シャーシ側
ヒートパイプ3の一端がシャーシ側熱交換部62の内部
にあり、シャーシ側ヒートパイプ3の他端は放熱フィン
4と接続するよう構成されている。シャーシ側熱交換部
62は、図2の第1のユニット側熱交換部と接触して熱
を受け、シャーシ側ヒートパイプ3を経由して放熱フィ
ン4へ熱を搬送して放熱する構造となっている。
【0049】図3では、シャーシ側ヒートシンク6と放
熱フィン4とをヒートパイプ3で熱的に接続したが、ヒ
ートパイプでなくても効率良く熱を伝えることができる
ものであればどのようなものでも良い。
【0050】図3において、熱交換部をガイド部分の底
面に設けているが、側面や上面等ユニット側ヒートシン
クと接触する面ならどこでも良い。また、図ではコの字
型のシャーシ側熱交換部と直方体をしたユニット側熱交
換部を示しているが、両者が嵌合しあえば特に形状は問
題にしない。例えば、嵌合しあう円柱状の熱交換部同士
でも良い。
【0051】図3では、放熱フィン4を用いて冷却する
うえで好ましい態様を説明したが、特にフィン構造をし
ていなくても、効率的に熱を放射できれば、例えば放熱
板の様なもので構成しても良い。また、冷却手段として
放熱フィンを用いたが、これに限らず能動的にヒートパ
イプを冷却する手段であっても良い。例えば、回路基板
の希望する冷却温度が、放熱フィンが接している外気温
よりも低温であれば、強制的に冷却を行なっても良い。
これには例えば、冷却水を循環させる冷却手段などが挙
げられる。
【0052】図4は実施の形態1のプラグインユニット
形式の電子機器の外観の斜視図である。図4において、
1はシャーシ、2aはシャーシ1内に収納される第1の
ユニット、2bはシャーシ1内に収納される第2のユニ
ット、2cはシャーシ1内に収納される第3のユニッ
ト、5はバックボード、30は第1、第2又は第3のユ
ニットからの熱を伝えるシャーシ側ヒートパイプ、40
はシャーシ側ヒートパイプからの熱を放熱する放熱フィ
ンである。
【0053】第1のユニット2a、第2のユニット2
b、第3のユニット2cの3個のプラグインユニットを
シャーシ1に装着し、バックボード5を介して第1のユ
ニット2a、第2のユニット2b、第3のユニット2c
の3個のプラグインユニットを相互に接続して電子回路
を構成している。
【0054】プラグインユニットに搭載された回路素子
(図示せず)の動作に伴って発生する熱をシャーシ側ヒ
ートシンク(図示せず)との間で熱交換を行い、シャー
シ側ヒートパイプ30を介してシャーシ外部に設けた放
熱フィン40に導き放熱する。放熱フィン40をシャー
シ側ヒートシンク(図示せず)から遠ざけたことによ
り、シャーシに装着されたプラグインユニットを直接外
気により冷却する必要が無い。そのため、シャーシ1に
は冷却用の外気を取り込むための通風口を設ける必要が
なく、構造的に電磁気雑音抑止に有効である。また、プ
ラグインユニットのヒートシンクは、従来回路素子に搭
載していた冷却フィンをプラグインユニットのヒートシ
ンクが持たないため、プラグインユニットの小型化が可
能であり、複数のプラグインユニットを接続するバック
ボード5の回路配線長も短縮される。全体として、電子
回路を小さく構成でき、信号遅延時間を短縮して電子機
器の高性能化に有効である。
【0055】実施の形態2.以下、本発明の加圧手段に
バネを使用した冷却装置を図面を用いて説明する。図5
は図1に示した冷却装置のうちシャーシ側ヒートシンク
にバネによる熱交換部に加圧手段を追加した斜視図であ
り、図6はヒートシンクの基本構成を示す斜視図であ
る。
【0056】図5において、2aは第1のユニット、2
bは第2のユニット、2cは第3のユニット、5はバッ
クボード、24aは第1のユニット2aにおいて熱交換
を行う第1のユニット側熱交換部、25aは第1のユニ
ット2aにおいて熱交換を行う第2のユニット側熱交換
部、26は回路コネクター、30はシャーシ側ヒートパ
イプ、40はヒートパイプ30の一端と熱的に接続され
た放熱フィン、60は加圧バネ、61は加圧バネによっ
て加圧する加圧板、64はヒートパイプ30の他端が埋
設された第1のシャーシ側ヒートシンク、65はヒート
パイプ30の他端が埋設された第2のシャーシ側ヒート
シンク、66は第1のユニット側熱交換部と熱交換をす
る第1のシャーシ側熱交換部、67は第1のユニット側
熱交換部と熱交換をする第2のシャーシ側熱交換部であ
る。
【0057】プラグインユニットの第1のユニット2a
がシャーシ側へ装着される場合、第1のシャーシ側ヒー
トシンク64の第1のシャーシ側熱交換部66に第1の
ユニット2aの第1のユニット側熱交換部24aが接触
するよう装着され、第1のユニット2aの回路コネクタ
ー26はバックボード5の回路コネクターと接続する。
装着された第1のユニット2aのユニット側熱交換部2
4aは、加圧バネ60からの応力を受けた加圧板61に
より加圧され第1のシャーシ側熱交換部66と密着す
る。第1のユニット2aに搭載された回路素子から発生
した熱は、ユニット側ヒートシンク20に設けられた図
1のユニット側ヒートパイプ23により第1のユニット
側熱交換部24aへ搬送され、加圧により密着して接触
する第1のシャーシ側ヒートシンク64の第1のシャー
シ側熱交換部66へ伝えられる。更にシャーシ側ヒート
パイプ30を経て放熱フィン40に搬送され放熱され
る。
【0058】図6において、2はユニット、3はシャー
シ側ヒートパイプ、6はヒートパイプ3の一端が埋設さ
れたシャーシ側ヒートシンク、24はユニットにおいて
熱交換を行う第1のユニット側熱交換部、60は加圧バ
ネ、61は加圧バネの弾性力を用いて加圧する加圧板、
62はシャーシ側ヒートシンクにおいて熱交換を行うシ
ャーシ側熱交換部である。
【0059】シャーシ側ヒートシンク6に装着されたプ
ラグインユニットであるユニット2の第1のユニット側
熱交換部24を、加圧バネ60と加圧板61によりシャ
ーシ側熱交換部62に押し付ける方向に加圧する。ユニ
ット側熱交換部24とシャーシ側熱交換部62を確実に
密着させることで熱抵抗の増加を押さえて安定した熱搬
送能力を確保することができる。
【0060】図6では、板バネを用いて説明したが、板
状以外にもコイル状のバネ等でもよい。また、バネ以外
でも、例えばゴムのような弾性用部材でもよい。また、
弾性用部材以外にも例えば磁石同士の反発を利用した加
圧手段でもよく、加圧さえできていればどのような手段
でも良い。
【0061】実施の形態3.以下、本発明の実施の形態
3のバネによる加圧を開放する加圧開放手段を設けた冷
却装置を図を用いて説明する。図7はバネによる加圧を
開放する加圧開放手段の斜視図である。図7において、
2はユニット、3はシャーシ側ヒートパイプ、6はヒー
トパイプ3の一端が埋設されたシャーシ側ヒートシン
ク、24はユニット2において熱交換を行う第1のユニ
ット側熱交換部、60は加圧バネ、61は加圧バネによ
って加圧する加圧板、62はシャーシ側ヒートシンク6
において熱交換を行うシャーシ側熱交換部、70は加圧
板61とシャーシ側熱交換部62の間に挟まっていて加
圧板61を持ち上げる加圧開放ロッドである。
【0062】図7の構成は実施の形態2で説明したバネ
による加圧手段を示す図6に加圧開放ロッド70を追加
したものである。加圧開放ロッド70はプラグインユニ
ットとしてのユニット2のユニット側熱交換部24の厚
さより0.3mm程度長い長さを長径とし、ユニット側
熱交換部24の厚さより0.3mm程度短い長さを短径
とする長円を断面とするロッドである。シャーシ側ヒー
トシンク6の加圧板61とシャーシ側熱交換部62との
間で角度90度の回転をすることで加圧板を上下させ、
ユニット側熱交換部24への加圧を制御する。ユニット
挿抜時は、図7のようにレバーを立てて、ロッドで加圧
板を押し上げて加圧板とユニットの間隔を広げる。これ
により、ユニットが容易にガイド部分から挿抜できる。
一方、ユニット挿入時は図7からレバーを90度回転さ
せる。これにより、加圧バネで加圧板を押圧することに
より加圧板がユニットをシャーシ側熱交換部62に押付
ける。よって、プラグインユニットの挿抜時は加圧バネ
による加圧を開放し挿抜を容易にし、一方、電子機器の
運転時は加圧バネ60による加圧を有効として熱交換部
の熱抵抗を低減する。
【0063】図7では、断面が長円の開放ロッドを用い
て説明したが、ロッドの断面図の円周が全てロッドの回
転中心から当距離に無く、ロッドを回転することにより
加圧板の高さを変化させることができるものであればど
のような形状でも良い。
【0064】実施の形態4.以下、本発明の実施の形態
4の電気ソレノイドを用いた加圧手段及び加圧開放手段
を設けた冷却装置を図面を用いて説明する。図8におい
て、2はユニット、3はシャーシ側ヒートパイプ、6は
シャーシ側ヒートパイプ3の一端が埋設されているシャ
ーシ側ヒートシンク、24はユニット2において熱交換
を行う第1のユニット側熱交換部、61は加圧板、62
はシャーシ側ヒートシンク2において熱交換を行うシャ
ーシ側熱交換部、68は加圧板61に接続され圧力を調
節する加圧調整バネ、69は内部に可動芯(図示せず)
を含みその可動芯に圧力調節バネ68に接続されている
電気ソレノイドである。
【0065】図8において、シャーシ側ヒートシンク6
に設けた加圧板61に加圧調整バネ68を介して電気ソ
レノイド69の可動芯が接続されている。電気ソレノイ
ド69に通電していない場合は可動芯を引いていない状
態にあり加圧板61は引かれていない。プラグインユニ
ットとしてのユニット2が装着されて、電気ソレノイド
69に通電されると可動芯が引かれて加圧調整バネ68
を介して加圧板61を引きユニット2のユニット側熱交
換部24を加圧しシャーシ側ヒートシンク6のシャーシ
側熱交換部62に押し付ける。電気ソレノイド69によ
る加圧手段は、電気ソレノイド69への通電状態により
加圧状態を制御できる。よって、容易にシャーシ側熱交
換部62を押さえつける圧力の強弱を変えることがで
き、また着脱時に圧力を開放することができる。効果
は、加圧バネを用いた場合と同様である。
【0066】本実施の形態では、電気ソレノイドを用い
た例を示したが、電磁石であればどのようなものでも良
い。つまり、コイル状の部材に電流を流し磁場を発生さ
せ、その磁場に反発又は吸引する部材を用いた仕組みで
あればよい。
【0067】実施の形態5.以下、本発明の加圧手段に
形状記憶合金を使用した冷却装置を図面を用いて説明す
る。図9において、2はユニット、3はシャーシ側ヒー
トパイプ、6はヒートパイプ3の一端が埋設されたシャ
ーシ側ヒートシンク、24は第1のユニット2において
熱交換を行うユニット側熱交換部、62はシャーシ側ヒ
ートシンク6において熱交換を行うシャーシ側熱交換
部、71はユニット2のユニット側熱交換部24の上面
に着設された形状記憶合金、72は形状記憶合金71を
ユニット側ヒートシンク24に固定する形状記憶合金固
定部、73は形状記憶合金71が温度によって変形する
際のユニット側ヒートシンク24上を動く形状記憶合金
可動部、プラグインユニットとしてのユニット2のユニ
ット側熱交換部24の上面に形状記憶合金71を取り付
けてある。形状記憶合金71は形状記憶合金固定部72
がシャーシ側熱交換部62と接する面とは反対の面に固
定してある。この実施の形態の場合は、形状記憶合金7
1の変形温度を例えば30℃とすると、30℃を超える
と形状記憶合金可動部73が図中の矢印の方向へ変形す
る。変形温度は、装置の停止時の温度よりも高く、装置
の稼動時のヒートシンク温度よりも低い温度に設定する
のが好ましい。
【0068】ユニット2がシャーシ側ヒートシンク6に
装着されユニットの回路動作による発熱によりユニット
側熱交換部24の温度が30℃を超えると形状記憶合金
71が変形してシャーシ側ヒートシンクを押しユニット
側熱交換部24とシャーシ側熱交換部62とを加圧する
方向に力が働く。この加圧によりユニット側熱交換部2
4とシャーシ側熱交換部62との間の熱抵抗の増加を押
さえて安定した熱の搬送を行う。
【0069】形状記憶合金71による加圧はユニット2
自身の発熱によるため、電子機器が稼動していない状態
では発熱が無く形状記憶合金によって圧力が加わらない
のでプラグインユニットの挿抜に大きな力を要しない。
電子機器が稼動している場合は、発熱があり形状記憶合
金が変形し、熱交換部の熱抵抗の増加を押さえる加圧が
自動で行われる。
【0070】図9では、形状記憶合金をユニット側に設
けたが、実施の形態2の板バネのようにシャーシ側ヒー
トシンクに設けてもよい。
【0071】図9では、形状記憶御金71を用いた加圧
手段について説明をしたが、温度によって変形する部材
なら特に形状記憶合金71で無くてもよい。例えば、熱
膨張係数の異なる金属同士を張り合わせたバイメタル
や、熱膨張係数の大きい物質等である。
【0072】実施の形態6.以下、本発明の熱交換部に
伝熱グリースなど液体の溜り溝を設けた冷却装置と、熱
交換部に各々嵌合するようV溝を設けた冷却装置を図で
説明する。
【0073】図10において、2はユニット、3はシャ
ーシ側ヒートパイプ、6はヒートパイプ3の一端が埋設
されたシャーシ側ヒートシンク、24はユニット2にお
いて熱交換を行う第1のユニット側熱交換部、60は加
圧バネ、61は加圧バネに60よって加圧する加圧板、
62はシャーシ側ヒートシンク6において熱交換を行う
シャーシ側熱交換部、74はシャーシ側熱交換部62に
設けられた伝熱グリース等の液体の溜まり溝、75はユ
ニット側熱交換部24とシャーシ側熱交換部62の両方
に互いに嵌合するV溝である。
【0074】シャーシ側ヒートシンク6にプラグインユ
ニットとしてのユニット2が半ば装着されている。シャ
ーシ側ヒートシンク6には加圧バネ60と加圧板61か
らなる加圧手段がありユニット2のユニット側熱交換部
24とシャーシ側ヒートシンク6のシャーシ側熱交換部
62を加圧している。シャーシ側熱交換部62の各辺端
部分に液体の溜り溝74を設けてある。図の例では、加
圧バネ60による加圧手段を用いて説明をしたが、実施
の形態4の電気ソレノイドや実施の形態5の形状記憶合
金等の他の加圧手段でもよい。
【0075】溜り溝74は、熱抵抗の低減を目的とした
非硬化型の伝熱グリースのオイル分の分離などによる滲
み出しを抑えて、回路コネクター26やソケット部分
(図示せず)の電気接点の汚損を防止することができ
る。
【0076】ユニット側熱交換部24とシャーシ側熱交
換部62には互いにするV溝75が設けてある。V溝7
5の頂角が例えば60度の場合、V溝75を設けてある
部分の表面積は2倍となる。V溝75は、挿入、嵌合性
を考慮し、ユニット2の挿入方向に設ける。V溝75の
ピッチは適宜設定する。
【0077】V溝75は、V溝75を設けない場合に比
べてユニット側熱交換24とシャーシ側熱交換部62と
の接触表面積を例えば約2倍にする効果があり、ユニッ
ト側熱交換部24とシャーシ側熱交換部62の間の熱搬
送能力を大きくすることができ、プラグインユニット形
式の電子機器の伝熱グリースの保持にも効果がある。ユ
ニット側熱交換部24とシャーシ側熱交換部62に設け
る溝は、嵌合性、表面性を考慮すると、V形状が好まし
い。ここでは、溝形状としてV形状の好ましい態様の場
合を説明したが、溝形状はV形状以外の形状にしてもよ
い。例えば、テーパを付けた溝等である。要するに、ユ
ニット側熱交換部24とシャーシ側熱交換部64とが互
いに嵌合しあえばよい。V溝75と溜り溝74は、この
実施の形態では同時に設けた好ましい態様であるが、各
々片方ずつ設けて構成しても良い。また、加圧部分に加
圧バネ60を使用した例をあげたが、実施の形態4また
は実施の形態5における電気ソレノイドや形状記憶合金
のような加圧手段を適用してもよい。
【0078】上記各実施の形態では、電子機器を冷却す
る冷却装置について説明したが、これに限らず電子部品
であっても良い。ここで、電子部品とはヒートシンク下
面に取り付けられ、回路素子が形成された回路基板を指
しているが、他の構成の電子部品でも良い。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように第1、第2、第3
明は、第1の熱伝達手段と第2の熱伝達手段とをそれ
ぞれ第1、第2の熱伝達媒体を漏らすことなく分離する
ことができ、熱伝達特性を維持しつつ、プラグインユニ
ット形式による修理交換作業の容易化、保守時間の短縮
化が可能となる。
【0080】また第2、第3の発明は、特にユニットガ
イドとヒートシンクの取り付け位置調整やユニットガイ
ドとヒートシンクの両方を取り付けるために必要となる
スペースを省くことができ、電子機器又は電子部品の小
型化と製造費用削減の効果がある。
【0081】
【0082】
【0083】
【0084】
【0085】
【0086】
【0087】
【0088】
【0089】
【0090】
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1、第2、第3、第4、第5の発明の一実
施の形態によるプラグインユニット形式の電子機器のシ
ャーシ内部の斜視図
【図2】 第1、第2、第3、第4、第5の発明の一実
施の形態によるプラグインユニットの斜視図
【図3】 第1、第2、第3、第4、第5の発明の一実
施の形態によるシャーシ側ヒートシンクの斜視図
【図4】 第1、第2、第3、第4、第5の発明の一実
施の形態によるプラグインユニット形式の電子機器の外
観の斜視図
【図5】 第6の発明の一実施の形態によるバネによる
加圧手段を備えたプラグインユニット形式の電子機器の
シャーシ内部の斜視図
【図6】 第6の発明の一実施の形態によるバネによる
加圧手段を追加したヒートシンクの斜視図
【図7】 第7の発明の一実施の形態によるバネによる
加圧手段に加圧開放手段を追加したヒートシンクの斜視
【図8】 第8の発明の一実施の形態による電気ソレノ
イドによる加圧手段を追加したヒートシンクの斜視図
【図9】 第9の発明の一実施の形態によるプラグイン
ユニット側に形状記憶合金による加圧手段を追加したヒ
ートシンクの斜視図
【図10】 第10、第11の発明の一実施の形態によ
るヒートシンクの熱交換部に液の溜まり溝とV溝を設け
たヒートシンクの斜視図
【図11】 従来のプラグインユニット形式の電子機器
の斜視図
【図12】 従来のヒートパイプを採用した電子機器の
ユニットの斜視図
【符号の説明】
1 シャーシ、2 ユニット、2a 第1のユニット、
2b 第2のユニット、2c 第3のユニット、3 シ
ャーシ側ヒートパイプ、4 放熱フィン、5バックボー
ド、6 シャーシ側ヒートシンク、20 ユニット側ヒ
ートシンク、21 回路基板、22 回路素子、23
ユニット側ヒートパイプ、24 第1のユニット側熱交
換部、24a 第1のユニット側熱交換部、25 第2
のユニット側熱交換部、25a 第2のユニット側熱交
換部、26 回路コネクター、30 シャーシ側ヒート
パイプ、40 放熱フィン、60 加圧バネ、61 加
圧板、62 シャーシ側熱交換部、64 第1のシャー
シ側ヒートシンク、65第2のシャーシ側ヒートシン
ク、66 第1のシャーシ側熱交換部、67 第2のシ
ャーシ側熱交換部、68 加圧調整バネ、69 電気ソ
レノイド、70加圧開放ロッド、71 形状記憶合金、
72 形状記憶合金固定部、73 形状記憶合金可動
部、74 溜まり溝、75 V溝、101 シャーシ、
102a第1のユニット、102b 第2のユニット、
102c 第3のユニット、105 バックボード、1
06 通風口、107 冷却ファン、108 ユニット
ガイド、120 ヒートシンク、121 回路基板、1
22 回路素子、126回路コネクター、204 放熱
フィン、220 ヒートシンク、221 回路基板、2
23 ヒートパイプ。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子機器又は電子部品を冷却する冷却装
    置において、第1の熱伝達媒体を有し前記電子機器又は
    電子部品と熱的に接続された第1の熱伝達手段と、第2
    の熱伝達媒体を有し前記第1の熱伝達手段と熱的に接触
    する第2の熱伝達手段と、この第2の熱伝達手段の熱を
    冷却する冷却手段とを備え、前記第1の熱伝達手段は、
    前記第2の熱伝達手段に対して着脱可能であり、前記第
    1の熱伝達手段と前記第2の熱伝達手段とは、前記第1
    の熱伝達媒体と前記第2の熱伝達媒体とが交わることな
    く熱交換を行うことを特徴とする電子機器又は電子部品
    の冷却装置。
  2. 【請求項2】 第1の熱伝達媒体を有し電子機器又は電
    子部品と熱的に接続された第1の熱伝達手段と、第2の
    熱伝達媒体を有し前記第1の熱伝達手段と熱的に接触す
    る第2の熱伝達手段と、この第2の熱伝達手段の熱を冷
    却する冷却手段とを備え、前記第1の熱伝達媒体と前記
    第2の熱伝達媒体とが交わることなく熱交換を行う電子
    機器又は電子部品の冷却装置において、前記第1の熱伝
    達手段は、第1の熱交換部を有する第1のヒートシンク
    と、この第1のヒートシンクに設けられたヒートパイプ
    とを有し、前記第2の熱伝達手段は、前記第1の熱交換
    部に接触することにより熱交換を行なう第2の熱交換部
    を有する第2のヒートシンクと、この第2のヒートシン
    クに設けられたヒートパイプとを有し、前記第2のヒー
    トシンクは、前記第1のヒートシンクを挿入引抜き可能
    なガイドを有し、このガイドは前記第2の熱交換部を兼
    ねていることを特徴とする電子機器又は電子部品の冷却
    装置。
  3. 【請求項3】 電子機器又は電子部品を冷却する冷却装
    置において、第1の熱交換部と第1の熱伝達媒体とを有
    し前記電子機器又は電子部品と熱的に接続された第1の
    熱伝達手段と、第1の熱交換部と熱的に接触する第2の
    熱交換部と第2の熱伝達媒体とを有する第2の熱伝達手
    段と、この第2の熱伝達手段の熱を冷却する冷却手段と
    を備え、前記第2の熱伝達手段は、前記第1の熱伝達手
    段を挿入引抜き可能なガイドを有し、このガイドは前記
    第2の熱交換部を兼ねており、前記第1の熱伝達手段と
    前記第2の熱伝達手段とは、前記第1の熱交換部と前記
    第2の熱交換部との熱的接触により前記第1の熱伝達媒
    体と前記第2の熱伝達媒体とが交わることなく熱交換を
    行うことを特徴とする電子機器又は電子部品の冷却装
    置。
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