JP3005659B2 - 透明媒体とパララックスバリヤによる立体画像印刷物とその製法 - Google Patents

透明媒体とパララックスバリヤによる立体画像印刷物とその製法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は偽造防止、変造防止が要求されるカードなど
の金券的性質をもっている印刷物および立体の演出によ
る美術的効果を目的とした印刷物とそれらの製法に関す
るものである。
〔従来の技術〕 従来の立体印刷技術はレンチキュラーレンズを多用し
たもの、またはホログラムを用いたものが公知である。
しかしそれらは特殊な製法によって作製されたものを、
別に用意した印刷物に取り付ける技術であり、レンチキ
ュラー法の場合、用紙の伸縮による見当不良を防止する
ため、温室度が十分に管理された印刷環境が必要である
が、またカラー立体印刷については可能な限り細かいス
クリーンが必要になり、製版及び印刷の見当精度が常に
重要視されねばならない。他に縦の平行線で形成された
パララックスバリヤを用いたパララックスステレオグラ
ムがあるが、これは立体画像の形成方法においては下部
の左右の立体情報を上部のパララックスバリヤにより視
角のシャッターで立体効果を生ずる。しかし光量の減衰
を本質的に避けることができず、鮮明な立体画像が得ら
れないため、前記レンチキュラー法のような使い方は不
可能で、これも一般的にはほとんど使用されていないの
が現状である。
またホログラムを除く一般の立体印刷方法では、立体
情報の記録には原稿(フィルム)に左右の情報を同時に
記録する方法と、あらかじめ撮影済みの左右各々の画像
を後でフィルムに合成する方法がある。前者の方法は大
口径のレンズをもつ大型のカメラを必要とし、取り扱い
が不便であるが、後者の方法では、一般的なカメラで十
分目的を達成できる利点がある。しかし、ほとんどの立
体印刷は、縦に分割された各ピッチの立体情報を記録し
た前者の方法で得た原稿を製版に使用しているため、写
真製版の網がけの工程もしくはその他の製版工程で左右
の立体情報を施すものではない。
しかして、立体情報を記録する上で、左右の画像を同
時に記録するにはレンズ口径の大きな大型カメラを必要
とする。またカラー立体印刷については印刷におけるス
クリーン線数が300線/インチ以上で、可能な限り細か
いスクリーンと、温室度が十分に管理された印刷環境が
必要になり、製版及び印刷の見当精度が常に重要視され
ねばならないという問題があった。
〔発明が解決しようとする課題〕
今日、カードの普及によってカード印刷の需要が増
え、合成樹脂板を印刷媒体とした印刷も容易に行えるよ
うになった。そこで本発明は合成樹脂フィルム、ガラ
ス、ラミネート層など、合成樹脂板を含む透明な媒体を
印刷媒体として利用することで光量の減衰を防止し、縦
の平行線のパララックスバリヤと、左右の立体情報を施
した合成画像を用いることで立体画像の形成を可能に
し、偏向フィルターあるいはアナグリフ方式等の特殊な
メガネや、画像を分離する機械装置などの補助的媒体を
用いることなく、肉眼が透明な印刷媒体上を透視する視
角によって立体画像を形成する印刷物を提供しようとす
るものである。
すなわち本発明は、立体印刷の製版工程における有効
な立体情報の画像合成方法と、印刷媒体の伸縮によって
生じる見当不良の解決、及びカラー印刷時にオフセット
ザンメル印刷の利用によって、カラー立体印刷において
見当狂いがまったくない印刷物を得ることを目的として
いる。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は従来にない新たな立体情報の印刷物を得るも
のであり、ガラス合成樹脂フィルムなどによる一定の厚
さの透明かつ低伸縮な印刷媒体を利用することによって
のみ、安定した立体画像を形成することが可能である。
ここでは、左右の立体情報の記録を原稿上で行うのはで
はなく、実際の印刷する手段である網がけの工程におい
て左右の画像の合成を行う方法をとった。これはパララ
ックスバリヤの平行線の横ピッチと、後述する専用に作
製したコンタクトスクリーンの横の網点ピッチを同一に
し、このスクリーンを左右の画像にそれぞれ用意する。
これを用いて製版することにより、原稿撮影に大型カメ
ラを使う立体情報の記録方法を必要とせず、一般の写真
製版設備であらゆる感光材料でも作製できる簡単な製版
方法を可能にしている。
また上記製版方法を利用して立体印刷を行う際におい
ては、印刷媒体の伸縮による影響が少ないため見当精度
が極めて高く、オフセットザンメル印刷を利用すること
によって多色の版面を一つの版胴に集合させる1胴立て
を行い、それによって見当狂いがまったくないカラー立
体印刷物を得ることができる。
〔作用〕
本発明は、たとえば立体画像の作用機能を施す部分は
全体のデザインの一部として扱えるため、製版において
は立体効果を出す部分と、その他の絵柄や文字を同一版
面上に施すことができる。また補助的媒体を用いること
なく、肉眼が透明な媒体上を透視する視角によって立体
画像を形成できる。さらに製版方法において上記に述べ
た専用のコンタクトスクリーンを使用する。これによ
り、あらかじめ撮影した個々の左右の画像を、パララッ
クスバリヤの平行線の横ピッチと正確に同期した網がけ
のフィルム版面で合成できるのを特徴とする製版方法を
行える。
本発明に用いる印刷方法は限定されたものではなく、
様々な方式を選択できる。本発明の印刷物は透明な媒体
をはさむ二重構造であるため、またスキャナーその他の
写真製版及び複写装置での偽造を困難にしている。また
カラー立体印刷の場合は刷版にオフセットザンメル印刷
を用いることによって、従来のカラー立体印刷では得る
ことができない見当精度の極めて高い安定した品質のカ
ラー立体印刷物を提供できるものである。
〔実施例〕
第1図は、パララックスバリヤ法によって立体画像を
認識させる方法を印刷物の断面図で示したものである。
第2図は、本発明による立体情報の製版において、網が
けの工程で左右の画像を合成するのに都合よく網点が配
列された専用のコンタクトスクリーンを示し、第3図、
第4図では製版方法を示すものである。
すなわち、第1図の印刷媒体である透明な中間層
(1)に対し、下面に右目による画像(2)と左目によ
る画像(3)を交互に配列し、それらを上面の縦の平行
線で形成されたパララックスバリヤ(4)の上から肉眼
(5)、(5)′の適当な距離で透視する。このときパ
ララックスバリヤ(4)は下面の左右の立体情報のシャ
ッター的役割をすることで、右目からは右目用の画像情
報、左目には左目用の画像情報だけを認識でき、これが
立体効果を演出している。
本発明専用のコンタクトスクリーン(6)の構造は、
透明媒体の厚さと印刷物を肉眼で観照する距離によって
設定した第1図のパララックスバリヤの横ピッチ(a)
と、第2図のコンタクトスクリーン(6)(拡大図)に
おける横の網点ピッチ(a)を同一にする。そしてコン
タクトスクリーン(6)の縦の網点ピッチ(b)は、横
の網点ピッチ(a)の半分に設定している。これによ
り、画像情報を網がけと同時にパララックスバリヤの横
ピッチに同期した網点の配列で階調をつけることができ
る。このコンタクトスクリーン(6)は左右個々に用意
し、第3図のように、左画像のコンタクトスクリーン
(7)(円の中はコンタクトスクリーンの拡大図)に対
して、右画像のコンタクトスクリーン(8)を、パララ
ックスバリヤ(4)の横ピッチ(a)の半分だけ矢印
(c)の方向にずらし、ピンシステムを利用する穿孔
(9)によって正確に左右の画像が交互に配列させるこ
とができる。これらのコンタクトスクリーン(7)、
(8)を用いて網点を施した階調画像は、第4図のフィ
ルム版面(10)でピンシステムの穿孔(9)をピン(1
1)に合わせて、それぞれ焼き付けることにより、右目
による画像(2)と左目による画像(3)を合成でき
る。つまり、あらかじめ左右同時に立体情報を記録した
原稿を使用することなく、製版工程の網がけで左右の画
像の従来にない合成方法を可能にしている。
また、前述のように上記製版方法を利用してカラー立
体印刷を行う際においては、印刷媒体の伸縮による影響
が少ないため見当精度が極めて高く、オフセットザンメ
ル印刷を利用することによって多色の版面を一つの版胴
に集合させる1胴立てを行い、それによって見当狂いが
まったくないカラー立体印刷物を得ることができる。
そして、本発明に用いる印刷方式は限定されたもので
はなく、様々な方式を選択できる。本発明の印刷物は透
明な媒体をはさむ二重構造であるため、スキャナーその
他の写真製版及び複写装置での偽造を困難にしている。
またカラー立体印刷の場合は刷版にオフセットザンメル
印刷を用いることによって、従来のカラー立体印刷では
得ることのできない見当精度の極めて高い安定した品質
のカラー立体印刷物を提供できるものである。
〔発明の効果〕
本発明は補助的媒体及び補助的手段を用いることなく
認識できる立体画像の印刷が可能である。この立体画像
情報を得るのに、専用のコンタクトスクリーンと一般的
な写真製版設備だけで十分その目的を達成でき、製版方
法、印刷方式は限定されたものではなく、様々な製法を
選択できる。さらに印刷媒体が合成樹脂板であることに
より伸縮がきわめて少ない。そしてこれを利用したカラ
ー立体印刷においては、オフセットザンメル印刷によっ
て見当精度を高くしている。また印刷媒体が透明である
から、パララックスバリヤと立体情報を施した印刷面の
二重構造が複写及び写真製版、スキャナー等による偽造
を困難にし、これによって偽造防止策が要求されるカー
ド等に利用できる優れた効果がある。
このように立体印刷にあたり、それに用いる印刷媒体
が合成樹脂フィルム、ガラス等であることにより、伸縮
の影響がほとんどない特徴を利用し、温湿度を十分に管
理する印刷環境が必要としないところの、極めて見当精
度の高い立体画像を得る印刷物及びその印刷方法とな
る。
したがって本発明は偽造防止、変造防止が要求される
カードなどの金券的性格をもっている印刷物、および立
体の演出による美術的効果を目的とした印刷物とそれら
の製法に適用してまことに有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、立体画像の認識方法を示した説明図、第2図
は本発明による専用のコンタクトスクリーンの構造を示
しその一部を拡大して示す図、第3図は、左右の画像に
網がけを行うと同時に合成を可能にしたコンタクトスク
リーンについてその一部を拡大して示す図、第4図は、
左右の画像の網がけと合成を行ったフィルム版面の一部
を拡大して示す図である。 (1)……透明な中間層、(2)……右目による画像、
(3)……左目による画像、(4)……パララックスバ
リヤ、(5)、(5′)……肉眼、(6)……コンタク
トスクリーン、(7)……左画像コンタクトスクリー
ン、(8)……右画像コンタクトスクリーン、(9)…
…ピンシステムの穿孔、(10)……フィルム版面、(1
1)……ピンシステムのピン、(a)……パララックス
バリヤの横ピッチ、(b)……コンタクトスクリーンの
縦の網点ピッチ。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成樹脂フィルム、ガラス、ラミネート層
    等の透明媒体の上面に、縦の平行線で形成されたパララ
    ックスバリアと、下部面に左右の立体情報を施した合成
    画像を印刷して肉眼に立体の認識を容易にできるように
    したことを特徴とする立体画像印刷物。
  2. 【請求項2】コンタクトスクリーンの横の網点ピッチ
    と、パララックスバリヤの平行線の横ピッチを同一に
    し、このスクリーンを左右の画像それぞれに用いて製版
    し、画像情報を実際の印刷する手段である網がけと同時
    にパララックスバリヤの横ピッチに同期した網点の配列
    で階調をつけ、網がけの工程で左右の画像の合成を行
    い、印刷を行うことを特徴とする透明媒体とパララック
    スバリヤによる立体画像の製版方法。
  3. 【請求項3】カラー立体印刷にあたり、立体情報を施す
    左右の合成画像の刷版にオフセットザンメル印刷の手法
    を用い、多色版面の1胴立てを行い、カラー立体印刷の
    見当狂いがないようにしたことを特徴とする立体画像印
    刷物の製版方法。
  4. 【請求項4】カラー立体印刷にあたり、立体情報を施す
    左右の合成画像の刷版にオフセットザンメル印刷の手法
    を用いて多色版面の1胴立てを行い、印刷を行うことを
    特徴とする立体印刷方法。
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