JP3003489U - 版画用積層板 - Google Patents
版画用積層板Info
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 小・中学生でも容易かつ安全に版画の制作を
楽しむことができる版画用積層板の提供。 【構成】 発泡ポリスチレンシート及び発泡ポリオレフ
ィンシートから選ばれる厚さ3〜5mmの発泡シート1の
片面又は両面に、60 g/m2 〜100 g/m2 の紙2を介
して厚さ18〜80μm の金属箔3を貼り合せてなる版
画用積層板。
楽しむことができる版画用積層板の提供。 【構成】 発泡ポリスチレンシート及び発泡ポリオレフ
ィンシートから選ばれる厚さ3〜5mmの発泡シート1の
片面又は両面に、60 g/m2 〜100 g/m2 の紙2を介
して厚さ18〜80μm の金属箔3を貼り合せてなる版
画用積層板。
Description
【0001】
本考案は版画用積層板に関し、特に、小・中学生が容易かつ安全に版画の制作 を楽しむことができる版画用積層板を提供するようにしたものである。
【0002】
周知の通り、版画制作の方式には次の諸方式がある。 先ず、最も一般的な方法は、木板又はゴム板を用い、これら木板やゴム板の表 面に図柄を描き、その図柄に沿って彫刻刀により堀り込んで原版を得、これに絵 の具やインキを塗布し、紙に写し取ることによって版画を制作する方式である。 次に、特殊な方式としては、金属板に腐蝕液を使用してエッチング加工によっ て図柄を形成した原版や、切り紙を重ねて貼り合せることによって図柄を形成し た原版を用いて版画を制作する方式がある。
【0003】
従来、木板又はゴム板に彫刻刀を使用して図柄を堀り込む方式においては、彫 刻刀により手指を傷つける危険や、図柄に必要な個所を誤って削り取ってしまう ことがよくあり、小・中学生には広く採用し難いという問題があった。 また、金属板へのエッチング方式においては腐蝕液の使用に伴う諸問題があり 、切り紙を重ね貼りする方式のものにおいては専門的な技法を必要とすると共に 版画にするまで図柄の感じがつかめないといった問題もあった。
【0004】
本考案は、版画用の原版として、柔らかい発泡シートの表面に金属箔を貼り合 せ、この金属箔の表面に鉄筆、骨筆又はボールペンなどにて所望図柄に凹凸を形 成することにより、容易かつ安全に版画制作を楽しめるようにしたものである。
【0005】 すなわち、本考案は図1に示す如く、発泡ポリスチレンシート及び発泡ポリオ レフィンシートから選ばれる厚さ3〜5mmの発泡シート1の片面又は両面に、6 0 g/m2 〜100 g/m2 の紙2を介して、金属箔3として厚さ18〜80μm の 銅箔又はアルミニウム箔を貼り合せたことを特徴とする版画用積層板である。
【0006】 本考案においては、発泡シート1として、発泡ポリスチレンシート又は発泡ポ リオレフィンシートを用い、その厚さは、クッション性、貼り合せ作業性、版画 作成時の作業性などから3〜5mm程度のものを選定している。 また、厚さ3〜5mmの発泡ポリスチレンシートや発泡ポリオレフィンシートは 市販されており、しかも安価である。
【0007】 金属箔3としては、銅箔又はアルミニウム箔を用いることができ、その中でも 銅箔が展延性の面で好ましく、また、電解銅箔は油分を帯びていないので油分除 去工程を必要としないから特に好ましい。そして、金属箔の厚さとしては、18 〜80μm のものを用いることができ、好ましくは20〜50μm の範囲内のも のである。 厚さが18μm より薄いものは、版画作成時における鉄筆、骨筆又はボールペ ンなどによる凹凸形成の際、破れやすくて描きにくく、また、発泡シート1との 貼り合せ時にシワができやすい。 また、厚さが80μm より厚いものは、凹凸形成の際に強い力を必要とし、深 い凹溝が得にくい。 銅箔(含、電解銅箔)、アルミニウム箔は、厚さ20〜50μm のものが市場 に最も多く出廻っており、安価に入手できると共に貼り合せ作業時や版画作成時 の作業性も良好である。
【0008】 紙2としては、和紙でも洋紙でもよく、その厚さは60 g/m2 〜100 g/m2 のものが接着性、柔軟性の面で好ましい。この紙2は、発泡シート1の表面を平 滑にすると共に紙2の上に薄い金属箔3を貼付した際、金属箔3の表面を平滑に する役目を果たし、また、金属箔3を補強するものでもあって、さらに、発泡シ ート1と金属箔3との接着性確保のためにも必要なものである。
【0009】
本考案においては、発泡シート1表面の金属箔3の上から、鉄筆、骨筆又はボ ールペンなどにより筆圧を加えることによって所望の図柄に凹凸が形成できるの で、容易かつ安全に版画の原版が得られ、その後は常法に従って得られた原版に 絵の具やインクを塗布して紙に写し取れば版画が制作できる。 また、凹凸形成時に金属箔3の表面が破れた場合には、その破れた凹部に絵の 具やインクが入り込むことによって雅趣に富む版画が制作できる。
【0010】
図1は本考案に係る版画用積層板の斜視図で、同図中1は厚さ3mm、大きさが 葉書大の発泡ポリスチレンシート(KPパネルミラコーア:商品名・(株)JS P製)であり、3は発泡シート1の表裏両面に60 g/m2 の上質紙2を介して貼 られた厚さ35μm の電解銅箔(福田金属箔粉工業(株)製)である。
【0011】 発泡ポリスチレンシート1への電解銅箔3の貼付は、発泡シート1の表面にビ ニグルー(商品名:東立化成工業(株)製・酢酸ビニル系エマルジョンタイプの 接着剤)を塗布した後、上質紙2を貼り合せ、この上質紙2の上面に再度上記ビ ニグルーを塗布した後、厚さ35μm の電解銅箔3を一定圧力をかけて貼り合せ たものである。
【0012】 この貼り合せ作業は、周知のラミネート装置を使用し、大きさ550mm×40 0mmの発泡ポリスチレンシートの両面に同じ大きさの上質紙を介し接着剤にて同 じ大きさの電解銅箔を圧力をかけて貼り合せ、乾燥後、常法に従って葉書大に打 ち抜くことにより行った。
【0013】 前記の接着剤は、表面に小さい凹凸のある発泡シート1の場合でもこの小さい 凹凸に入り込んで表面を平滑にする役割を果たしている。
【0014】
実施例により作成した版画用積層板の表面に、図2の(a)に示すように、ト レーシングペーパー4に描かれた下絵(図柄)5を図2の(b)に示すように裏 向きに重ね合せてその周囲をセロテープ6にて止め、ボールペンにて下絵の輪郭 を力を入れながらなぞると、表面の銅箔3がボールペンの筆圧により凹み、凹ん だ線図による版画用原版が出来上る。 この際、銅箔3が破れない凹み線の最大深さは約1mm程度である。
【0015】 また、1回で下絵5をなぞらなくても、最初トレーシングペーパー4が破れな い程度の筆圧で下絵5をなぞって銅箔3上に軽く型をつけ、その後トレーシング ペーパー4を外して、更に高い筆圧により銅箔3上の型をなぞってもよい。 この際、銅箔3が破れていない方が、版画とした場合、線がシャープに表われ る。
【0016】 上記凹み線により形成した図柄について、部分的に面状の凹みを得たい場合は 、その部分を先の平たい棒材により押しつぶせばよい。
【0017】 次いで、出来上った原版上に、版画用絵具「WOOD CUT」(商品名:ニッカー絵 具製造所製)をローラーにて塗布し、その上に紙を置きバレンを使って刷り上げ ると、図2の(c)に示すような凹んだ部分が白抜きの下絵と同じ版画が得られ た。
【0018】 なお、前記実施例と同様にして、発泡シート1として発泡ポリオレフィンシー ト(ミラブロック:商品名・(株)JSP製・厚さ3mmの発泡ポリエチレンシー ト並びにPブロック:商品名・(株)JSP製・厚さ5mmの発泡ポリプロピレン シート)を使用した版画用積層板、金属箔3として厚さ45μm の圧延銅箔を使 用した版画用積層板及び厚さ35μm のアルミニウム箔を使用した版画用積層板 を作成し、各版画用積層板を用いて前記使用例と同様に版画を制作したところ、 いずれの場合も前記使用例とほぼ同じ結果であった。
【0019】
本考案は、発泡ポリスチレンシート及び発泡ポリオレフィンシートから選ばれ る発泡シートの表面に銅箔又はアルミニウム箔を紙を介して貼り合せたものであ るため、安価であり、また、原版の作成に際して彫刻刀やエッチング用の腐蝕液 等の危険性のある用具を必要としないから低年齢層の者でも容易かつ安全に原版 が作成できるので教材等として利用価値の高いものである。
【図1】本考案に係る版画用積層板の斜視図
【図2】版画の製作順序を示す説明図
1 発泡シート 2 紙 3
金属箔 4 トレーシングペーパー 5 下絵 6
セロテープ(登録商標)
金属箔 4 トレーシングペーパー 5 下絵 6
セロテープ(登録商標)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)実用新案権者 000239426 福田金属箔粉工業株式会社 京都府京都市下京区松原通室町西入中野之 町176番地 (72)考案者 星加 清 愛媛県新居浜市新須賀町4丁目2番25号 (72)考案者 宮脇 信正 愛媛県新居浜市新須賀町4丁目1番4号 新居浜写真製版株式会社内 (72)考案者 平田 利實 愛媛県新居浜市新田町1丁目6番22号 ユ ースエンジニアリング株式会社内 (72)考案者 梶田 治 京都府宇治市五ケ庄北ノ庄11−11 (72)考案者 松村 和美 京都府京都市伏見区羽束師鴨川町280−51 (72)考案者 高木 明 京都府京都市右京区西京極西大丸町23− 503
Claims (3)
- 【請求項1】 発泡ポリスチレンシート及び発泡ポリオ
レフィンシートから選ばれる厚さ3〜5mmの発泡シート
1の片面又は両面に、60 g/m2 〜100 g/m2 の紙2
を介して厚さ18〜80μm の金属箔3を貼り合せてな
る版画用積層板。 - 【請求項2】 金属箔3が銅箔又はアルミニウム箔のい
ずれかである請求項1記載の版画用積層板。 - 【請求項3】 厚さ約3mmの発泡ポリスチレンシート1
の片面又は両面に、約60 g/m2 の上質紙2を介して厚
さ約35μm の電解銅箔3を貼り合せてなる版画用積層
板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1994005716U JP3003489U (ja) | 1994-04-25 | 1994-04-25 | 版画用積層板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1994005716U JP3003489U (ja) | 1994-04-25 | 1994-04-25 | 版画用積層板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3003489U true JP3003489U (ja) | 1994-10-18 |
Family
ID=43139435
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1994005716U Expired - Lifetime JP3003489U (ja) | 1994-04-25 | 1994-04-25 | 版画用積層板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3003489U (ja) |
-
1994
- 1994-04-25 JP JP1994005716U patent/JP3003489U/ja not_active Expired - Lifetime
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