JP3002874B2 - 中性浮力オートバランサー - Google Patents

中性浮力オートバランサー

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    • B63SHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; RELATED EQUIPMENT
    • B63CLAUNCHING, HAULING-OUT, OR DRY-DOCKING OF VESSELS; LIFE-SAVING IN WATER; EQUIPMENT FOR DWELLING OR WORKING UNDER WATER; MEANS FOR SALVAGING OR SEARCHING FOR UNDERWATER OBJECTS
    • B63C11/00Equipment for dwelling or working underwater; Means for searching for underwater objects
    • B63C11/02Divers' equipment
    • B63C11/18Air supply
    • B63C11/22Air supply carried by diver
    • B63C11/2245With provisions for connection to a buoyancy compensator

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  • General Health & Medical Sciences (AREA)
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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Ocean & Marine Engineering (AREA)
  • Other Liquid Machine Or Engine Such As Wave Power Use (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ダイバーが潜水
時に携帯して、水中の任意の深度で常時自動的に中性の
浮力を維持し得る中性浮力オートバランサーに関し、よ
り詳言すれば、浮力の根源であり、かつ、圧縮流体であ
る空気が、非圧縮流体である水に取り囲まれる潜水状態
において、深度の変動から生ずる水圧の変化に対して、
常時、自動的に、プラス浮力とマイナス浮力との中間に
おける中性浮力に対応する量に補正されることによっ
て、それを携行するダイバーが任意の水深を維持し得る
平衡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ダイバーが潜水時に身に着ける器材のう
ち、浮力に関与するものは、ダイバー自身の人体、ウエ
ットスーツ、ウエイト、BCD(浮力調節具/胴衣)で
あり、そのうち、浮力に対して、ウエイトは常にマイナ
スに作用し、ウエットスーツは常にプラスに作用し、人
体とBCDはプラスにもマイナスにも変化する。すなわ
ち、人体は、呼吸の深浅から生ずる肺胞の膨張の差によ
って浮力が変化し、BCDは、内蔵する袋内へのエアの
注入と、袋内エアの水中への放出による容積の変化で浮
力が変化し、双方共、エアの取り込み時にプラス浮力
が、エアの放出時にマイナス浮力が得られる。
【0003】図14は、従来の技術における潜水器具間
の位置的関係を示す。図14において、スキューバタン
ク8内の圧縮空気は、第1減圧弁81から第2減圧弁、
すなわち、レギュレータ211を経由して、マウスピー
ス214に供給される。レギュレータ211は、ダイバ
ーの身体を押す水圧に等しい圧力に空気を減圧する。従
って、ダイバーは水深と共に変化する水圧と無関係に、
マウスピース214を通して彼の肺の中に円滑に空気を
吸い入れることができ、そして、その水深の位置におけ
る水圧に僅かに勝る彼の肺の圧縮力で肺の外に空気を吐
き出すことができる。かくして、自然呼吸によって、空
気の泡が排気ポート213から水中に吐き出される。
14で示すように、従来、ダイバーは浮力調整具(BC
D)を着用して水中に入り、まず、手動給排弁91を
操作してスキューバタンク8から浮力調整具9にエアを
供給して、それを膨らませて浮力を得て水面に浮き、次
に、潜水に移行する場合に、手動給排弁91を操作する
と、浮力調整具9内の空気が水圧に押されて排出され、
徐々に浮力を失って潜行していく。そして、適当な水深
に達した時、手動給排弁91を離して排気を中止すれ
ば、その深度に対応した浮力が得られ、ダイバーはその
水深を維持することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前項に
記載する従来装置の場合に、深度を変えるごとに浮力調
整具9内の空気の量をこまめに変更することを要し、そ
れを怠ると、潜行時の深度差が大きくなるに伴なって、
浮力が過少となり、沈降が早まる傾向にあり、また、浮
上時の深度差が大きくなるに伴なって、浮力が過大とな
り、浮上速度が早まる傾向にあって危険であり、そのよ
うな水深の変更にきめ細かく対応すべき制御操作を、ダ
イバーが水中の主たる作業の合間に取りこぼしなく実行
するには、日頃の訓練と非常時にパニックに陥らない沈
着な処理能力が要求される。
【0005】他方において、従来、水中における浮力を
説明するために、しばしば、潜水鐘、すなわち、底のみ
が開口してその他の部分が隔壁となっている釣鐘状の物
体を水中に吊り下げた場合に、底の開口部が水面で閉結
されて鐘内に空気が閉じ込められる状況が引用される。
【0006】その潜水鐘の重量と、鐘内に閉じ込められ
た空気による浮力とがバランスする潜水鐘を水中に吊り
下げた状態で徐々にそれを下降させていくと、水面のレ
ベルで1気圧であった水圧が徐々に高まっていって、鐘
内の空気を圧縮するので、鐘内における空気と水との境
界となる水面が徐々に上昇していき、空気が圧縮されて
その容積が減少し密度が増加し、浮力が減少する。そし
て、そのようなマイナス浮力の状態を放置すれば、潜水
鐘の沈降速度が益々速くなる。そこで、その深度におけ
る水圧に対抗する空気を鐘内に補充して、初期の水位ま
で水面を下降させると、マイナス浮力から中性浮力に移
行して、鐘の沈降が止まり、その深度で鐘が静止する。
【0007】上記とは逆に、特定の深度で中性浮力を保
っている鐘を上昇させていくと、水圧が徐々に低くなっ
ていき、鐘内の空気が膨張するので、鐘内における空気
と水との境界となる水面が徐々に下降していき、浮力が
増大し、その結果、プラス浮力の状態となり、鐘はどん
どん上昇することになるが、余分な空気が鐘の底から外
部に排出されることによって、空気の容積が一定に保た
れ、中性浮力が得られる。
【0008】しかしながら、前項及び前々項に記載する
潜水鐘で中性浮力を得るには、開口部を、常時、重力方
向に維持させておくことを要し、万一、その開口部が反
重力方向に転回すれば、鐘内の空気が一瞬のうちに外部
へ放出され、その機能を失うに至るであろう。
【0009】この発明の第1の目的は、前述したBCD
を使用する場合に生じる水深の変動に対応する煩雑な手
作業乃至操作の必要を無くし、潜水時における初期調整
の操作以外は、通常の呼吸をするだけで、すべて自動的
に、かつ、微妙な深度差にも迅速かつ確実に追従し得る
中性浮力オートバランサーを提供することである。
【0010】この発明の第2の目的は、前述した潜水鐘
の不都合を改善して、鉛直位は勿論のこと、傾斜位とな
っても内部の空気が逸散するおそれを解消した、水中に
おけるダイバーの作業姿勢に自動的に追随し得る中性浮
力オートバランサーを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明による中性浮力
オートバランサーは、前記第1及び第2の目的を達する
ために、円筒胴とその両側の円形端面とを備えたタンク
と、前記両側の円形端面の各中心孔にそれぞれ防水手段
つきの軸受を介して回転自由に支持された軸と、その軸
と一体の基部を有し、その基部から前記タンク内の半径
方向外方へ向けて突設したウエイトと、前記軸と一体の
基部を有し、前記一側の中心孔においてタンク外のレギ
ュレーターからの排気パイプの先端部と連通し、前記ウ
エイトの突出方向とは略逆方向の前記タンク内にノズル
を突設した吸気ダクトと、前記軸と一体の基部を有し、
前記他側の中心孔においてタンク外の排気出口と連通
し、前記ウエイトの突出方向と一致する前記タンク内の
半径方向外方へ向けて開口する排気入口を有する給排水
と排気兼用の排気ダクトと、前記排気入口を前記ウエイ
トに対して外部から所望の角度に変更操作し得る排気入
口の角変位調整手段と、前記タンク内水位の初期設定手
段と、からなり、前記タンクを、前記各円形端面の中心
孔間を結ぶ軸が水平位となるように使用することによっ
て、前記円筒胴の円周方向変位とは無関係に、前記各中
心孔を介してタンク内に出入可能にした流体のうち、常
時、水が前記円筒胴内の重力方向に位置し、空気が反重
力方向に位置することに着目し、潜水深度の増加に伴な
う水圧の上昇によって、前記他方の中心孔を経てタンク
内に水が流入し、タンク内の空気が圧縮され、水位が上
昇し、浮力が減少するときに、前記一方の中心孔を経て
レギュレーターからの排気がタンク内に導入されて前記
初期設定水位まで空気量が供給され、その設定水位以
上に供給される余分な空気量が前記排気入口から前記他
方の中心孔を経て自動的にタンクに排出されることによ
って、タンク内に常時一定容量の空気が確保され、中性
浮力が保たれる一方、潜水深度の減少に伴なう水圧の降
下によって、タンク内の空気が膨張し、タンク内の水が
前記他方の中心孔を経てタンク外に排出され、水位が下
降し、浮力が増大するときに、設定水位を超えて膨張し
た余分な空気量が前記排気入口から前記他方の中心孔を
経て自動的にタンク外に排出されることによって、タン
ク内に常時一定量の空気が確保され、中性浮力が保たれ
る、ようにしたものである。
【0012】あるいは、この発明による中性浮力オート
バランサーは、前項に記載のウエイトに対する排気入口
の角変位調整手段に代えて、排気入口を外部から半径方
向に沿って変更操作し得る排気入口の半径方向変位調整
手段を設けるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】この発明による中性浮力オートバ
ランサーを、スキューバダイバー用に組み込んだ実施例
の全体的構成を図1で示し、更に、その中性浮力オート
バランサーと潜水用ボンベ8及びレギュレーター(第2
減圧弁)211との配置関係を図2で示す。
【0014】まず、図1において、タンク1は、円筒胴
11とその両側の円形端面12及び13とから成り、そ
のタンクの両側の円形端面12及び13の各中心孔12
1及び131にそれぞれ防水手段つきの軸受122及び
132(図3参照)を介して軸14を回転自由に支持さ
せる。
【0015】軸14は、図5及び図6で最も明らかに例
示するように、その中央部に、軸14を基部としてその
基部からタンク1内の半径方向外方へ向けてウエイト4
を突設し、その基部の一側に吸気ダクト2の基端部を形
成する筒21を固設する一方、その基部の他側に給排水
兼用の排気ダクト3の基端部を形成する内筒31aを固
設し、更に、その内筒31aに摺動変位自由に外筒31
を嵌合させる。従って、タンク1の両側円形端面12及
び13の各中心孔121及び131の間に架設される軸
14は、吸気ダクト2の筒21と、ウエイト4の基部
と、排気ダクト3の内筒31a及び外筒31を互いに一
直線上に配設したものによって形成される。
【0016】吸気ダクト2は、図5及び図6で示すよう
に、その基端部を前記筒21の切欠部に固定し、そこか
ら、ウエイト4の突出方向とは略180°逆の方向にお
けるタンク1内にノズル22を突設する。更に、吸気ダ
クト2は中心孔121においてタンク外のレギュレータ
ー211(図2参照)からの排気パイプ212の先端部
と連通する。従って、レギュレーター211からの排気
が、パイプ212、中心孔121及び筒21を経由して
吸気ダクト2のノズル22からタンク1内に導入され
る。
【0017】他方において、給排水兼用の排気ダクト3
は、図5及び図6で示すように、その基端部が、内筒3
1aと外筒31の各切欠部が互いに合う位相の範囲にお
いて、円周方向に角変位摺動することが可能であるよう
に嵌め合わせる一方、その排気ダクト3の入口32をウ
エイト4の突出方向と一致するタンク1内の半径方向外
方へ向けて開口させる。従って、排気ダクト3は、外部
の水圧に比してタンクの内圧が高くなる場合にはタンク
内の水または空気が排気入口32から内筒31a、外筒
31、中心排気孔131を経由してタンク1の外部へ排
出される反面、外部の水圧に比してタンク1の内圧が低
下する場合には、外部の水が中心排気孔131、外筒3
1、内筒31aを経由して排気入口32からタンク1の
内部に導入される。
【0018】ウエイト4に対する排気入口32の角変位
調整手段は、図3及び図4で示すように、他側の円形端
面13の外面にウォーム61を軸支するギヤボックス6
11を固定し、そのギヤボックスから突出した軸の端部
に操作つまみ612を設ける一方、前記外筒31の外周
にウォームホイール62を固定して、そのウォームホイ
ール62を前記ウォーム61と係合させる構成とし、従
って、操作つまみ612をダイバーが手指にて回動操作
すると、それに伴なってウォーム61が回転し、それと
係合するウォームホイール62が従動して、それと一体
の排気ダクト3が内筒31aを中心として従動角変位す
るので、その排気ダクト3の先端にある排気入口32が
ウエイト4の半径方向から所望の角度で離間させられ
(図7〜11参照)、その結果、ウエイト5が示す鉛直
方向のレベルに対して排気入口32を所望の高さ上昇し
たレベルに位置づけることができる。なお、その操作の
詳細については後述する。
【0019】次に、スキューバダイバーの体重を含む浮
力の相違から生ずるタンク1内における水位の初期設定
手段5は、図1及び図3で示すように、中心孔121か
ら一側の円形端面12の外部にエア抜きパイプ50を突
設し、その端部にエア抜きバルブ51を設け、更に、バ
ルブ操作用の開閉ボタン52を設けたものから成り、ス
キューバダイバーが水面近くの水圧1気圧のレベルで開
閉ボタン52を押すと、エア抜きバルブ51が開いてタ
ンク1内の空気がパイプ50を経由してバルブ51から
外部に放出され、それに伴なって、排気出口311から
排気入口32を経由してタンク1内に水が導入され、ス
キューバダイバーの体全体が水面下に完全に没したと
き、そのスキューバダイバーの水圧1気圧に対応した浮
力に相当する水位53がタンク1内に設定される。
【0020】図1及び図2において、7は、中性浮力オ
ートバランサーをダイバーの胸部へ取り付けるための取
付具、8は潜水用ボンベ、81は第1減圧弁、82は水
深計、残圧計、211はレギュレーター(第2減圧
弁)、212はレギュレーターと中性浮力オートバラン
サーの中心孔121との間を結ぶ排気パイプである。
【0021】上記の構成を有する中性浮力オートバラン
サーをダイバーが装着して、タンク内水位の初期設定、
水面からの潜水、深い水中からの浮上を行う場合におけ
る各部の作用を順次以下に詳述する。
【0022】まず、潜水の準備に当って、ダイバーは、
図2で示すように、中性浮力オートバランサーを取付具
7で自らの胸部乃至腹部に当るように取り付け、ボンベ
8を背負い、レギュレーター211の排気パイプ212
の先端部を中性浮力オートバランサーの一側の円形端面
12の中心孔121と接続させ、そして、タンク1内に
おける排気入口32のウエイト4に対する角度差を零に
して、水中に入ると、タンク1内は空気で満たされてい
るので、充分な浮力があり、ダイバーは水面に浮いてい
ることができる。
【0023】次に、潜水に移る前に、タンク1内の水位
53の初期設定をするために、ボタン52を押すと、タ
ンク1内の空気がエア抜きパイプ50を経由してバルブ
51から外部へ排出される一方、排気出口311から排
気入口32を経由してタンク1内に水が導入され、スキ
ューバダイバーの体全体が水面下に完全に没したとき、
そのダイバーの水圧1気圧に対応した浮力に相当する水
位53において、水と空気のバランスが得られる。そし
て、その水位53は、図3及び図4で示すように、排気
ダクト3の排気入口32の位置より上方のレベルに達し
ている。
【0024】そこで、ダイバーは、ボタン52から手指
を離してバルブ51を閉結してタンク1内の空気が洩れ
ないようにした上で、操作つまみ612を操作してウォ
ーム61を回動させ、それと係合するウォームホイール
62を従動させて、それと一体の排気ダクト3のウエイ
ト4に対する相対角度を零から徐々に増加させると、ウ
エイト4は自重により鉛直方向を保持するので、排気ダ
クト3の排気入口32が側方に変位し、やがて、水位5
3の面に接する位置まで角変位するに至り、その位置に
達したことを例えば透明窓を介して確認したとき、ダイ
バーがつまみ612から手指を離せば、ウォーム係合に
より、排気ダクト3はその角変位位置で静止し、かくし
てタンク内水位の初期設定に対応する排気入口32の角
変位調整が完了し、以後は、レギュレーターの排気パイ
プ212からタンク1内にエアが注入されても、それは
過剰空気として排気入口32を経由し、排気ダクト3の
排気出口311から外部の水中に排出されるので、タン
ク1内の空気と水とのバランスは変ることなく、設定さ
れた中性浮力に保たれる。
【0025】いよいよ潜行するに当り、この発明による
中性浮力オートバランサーを使用する場合に、潜行手段
に2通りあり、その1は、引き続きエア抜きバルブ51
のボタン52を押してタンク1内の空気を抜き、排気出
口311からタンク1内に水を取りいれて、タンク内の
浮力を減らして潜行するエア抜き潜行手段であり、他
は、ダイバーの頭部を下にして足ヒレを使って潜行する
足ヒレ潜行手段である。
【0026】エア抜き潜行の場合には、呼吸のためレギ
ュレーターからタンク内に供給されるダイバーの排気に
より、一時的に浮力が増すが、中性浮力の限界を超える
量の空気がタンク内に溜まることはなく、排気ダクト3
を経由して放出されるので、潜行スピードが多少遅くな
っても浮き上がることはない。他方、所望の潜行深度で
止まるために、エア抜きバルブ51のボタン52を離し
たときに、一時的にタンク1内の空気が過少となり、マ
イナス浮力の現象が生じる(図7参照)が、レギュレー
ターからの排気の注入によって、中性浮力を取り戻し、
安定する(図8参照)。タンク1内に浸入した余分な水
は、従来の技術を示す図14の説明中に記載するよう
に、自然呼吸により、排気入口32を経由してタンク1
の外へ押し出される。
【0027】足ヒレ潜行の場合にも、潜行深度が増加す
るときには、図7で示すように、一時的にマイナス浮力
となって、水位531が増加して、沈降が加速される
が、レギュレーターからの排気の注入によって、図8で
示すように、水位が再び正常位置53に復帰して、中性
浮力が得られる。
【0028】足ヒレ潜行の最大の特徴は、潜行時に、ダ
イバーの身体が頭部を下とし脚部が上となる逆立ちの姿
勢となり、ダイバーの胸乃至腹部に取り付けられている
中性浮力オートバランサーもまた、図10及び図11で
示すように、軸14を中心として前傾または後傾の姿勢
を強いられる。
【0029】しかしながら、この発明による中性浮力オ
ートバランサーは、円筒胴11の中心を貫く軸14を中
心にして、ダイバーへの取付具7が、図10で示すよう
に、45°前傾しても、または、図11で示すように、
90°前傾しても、あるいは、更に、図示を省略した
が、135°または180°傾斜しても、円筒胴11内
のウエイト4は常に鉛直方向に復帰し、排気ダクト3の
排気入口32は常にウエイト4の鉛直方向に対して所定
の角変位位置を保持する。従って、タンク1内の水と空
気の境界面、すなわち、水面乃至水位53もまた、水が
空気よりも常に重い原理に従って、ウエイト4と同じ鉛
直方向に復帰し、そこにとどまるために、設定された角
変位位置の排気入口32は、常に水と空気の境界面であ
る水位53の位置に指向され、排気入口32は、その所
定の水位53の位置において、水の量が勝るときにはそ
のレベルに達するまで水を排出し、空気の量が勝るとき
にはそのレベルに達するまで空気を排出し、常に、水と
空気の境界面を設定レベルに保つ機能、すなわち、中性
浮力を保つ機能を果す。
【0030】水中を浮上する場合には、タンク外の水圧
が下がるので、それに対応してタンク内の空気が膨張す
るから、一時的にプラス浮力となるが、余剰の空気は排
気入口か32から外部に放出されるので、中性浮力に復
帰する。
【0031】このように水面まで浮上したら、角度調整
つまみ612を操作して、排気ダクト3のウエイト4に
対する角変位をウエイト4と一致するまで復帰させる
と、排気入口32がタンク内の最下部に位置するので、
タンク1内の水が排出されてタンク1内に空気が充満す
るから、浮力が最大となり、水面におけるダイバーの浮
遊を助けるのに役立つ。
【0032】
【実施例】図12及び図13は、前項までに既述したウ
エイト4に対する排気入口32の角変位調整手段6に代
えて、排気入口32を半径方向に沿って変位調整する手
段6aの実施例を示し、図12は、排気入口32を半径
方向に沿って内方へ変位させた状態を示し、図13は、
排気入口32を半径方向に沿って外方へ変位させた状態
を示す。この実施例では、排気ダクト3を可撓性を有す
るチューブ63aに置き換えると共に、そのチューブの
先端に設けた排気入口32をウォーム機構とアーム機構
の組み合わせにより、外部から変位調整可能とするもの
である。
【0033】すなわち、チューブ63aの先端に位置す
る排気入口32がアーム622aの自由端部に支持さ
れ、そのアーム622aの基端部が軸621aに固定さ
れ、かつ、その軸621aを基部とするセクター型ウォ
ームホイール62aを設け、更に、そのウォームホイー
ル62aと係合するフォーム61aを軸14と同軸の筒
内に配置し、そのウォーム61aの軸611aが中心孔
131を経由して排気出口311から外部に突出するよ
うに配置し、その突出端に操作用のつまみ612aを設
ける。従って、ダイバーが外部からつまみ612aを回
動させることによって、その回転変位が軸621aを経
由してウォーム61aに伝達され、そのウォーム61a
と係合するウォームホイール62aが軸621aを中心
として角変位させられることによって、軸621aから
突出するアーム622aに角変位が生じ、そのアームの
自由端部が半径方向に沿って変位するから、そのアーム
の自由端部に連結させた排気入口32もまた、半径方向
に沿って変化するに至る。
【0034】上記に記載された実施例はこの発明の技術
的範囲を制限するものではなく、この発明による中性浮
力オートバランサーは、特許請求の範囲に記載された範
囲内におけるあらゆる改変に及ぶものである。
【0035】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明による中
性浮力オートバランサーは水面における水圧1気圧の領
域におけるタンク内水位の初期設定をダイバーが手動で
行なう以外は、潜行時、所望の水深における停止時、及
び、浮上時のすべてにおいて、ダイバーの呼吸による排
気のタンク内への導入のみによって、全自動的に中性浮
力を得ることができるので、従来、水中で発生するおそ
れのあった各種の操作ミスから生ずるトラブルを回避し
て、ダイバーは安心して水中の作業に専念することがで
きるようになった。
【0036】更に、この発明による中性浮力オートバラ
ンサーは、外形上、軸を中心とする円筒胴型タンクとす
る一方、内部において、その軸を基部とするウエイト
が、タンクの胴の周方向変位とは無関係に、常時鉛直方
向に指向することに着目し、排気入口をそのウエイトの
略半径方向に沿った内方または外方に変位可能に配置し
たので、タンクがその軸を中心として周方向に変位乃至
傾斜をしても、常に重力方向に指向して流動するタンク
内の水における水面に排気入口を適確に位置づけするこ
とに成功したから、この発明による中性浮力オートバラ
ンサーを水中で使用するダイバーの潜水姿勢に大幅な自
由度が与えられ、ダイバーはそのような幅広い自由度を
享有しながら中性浮力のオートバランスを得ることが可
能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による中性浮力オートバランサーの原
理をスキューバダイバー用に組み込んだ実施例で示す斜
視透視説明図、
【図2】図1で示すスキューバダイバー用中性浮力オー
トバランサーと潜水ボンベ及びレギュレーターとの配置
関係を示す斜視説明図、
【図3】中性浮力設定調整前の状態における図1の3−
3線に沿った縦断背面図、
【図4】図3の左側面図、
【図5】タンクの両側の円形端面の中心孔間に回転自由
に架設されるべき軸と、その軸に対して吸気ダクトと排
気ダクトとウエイトが取り付けられる状態を例示する分
解斜視図、
【図6】図5で示す組立を完了した軸、給排気ダクト及
びウエイトのアセンブリーを例示する斜視図、
【図7】中性浮力設定調整完了後、潜水深度増加中にお
けるタンク内水位の一時的増加の状態を示す図3の左側
面図、
【図8】図7の状態においてレギュレーターからの排気
導入により浸入水が自動的に排除されて中性浮力を取り
戻した状態を示す図3の左側面図、
【図9】水中におけるダイバーの姿勢が重力方向に沿っ
た鉛直位における中性浮力オートバランサーの作動状態
を示す図3の左側面図、
【図10】水中におけるダイバーの姿勢が重力方向に対
して45°傾斜した傾斜位における中性浮力オートバラ
ンサーの作動状態を示す図3の左側面図、
【図11】水中におけるダイバーの姿勢が重力方向に対
して90°傾斜した水平位における中性浮力オートバラ
ンサーの作動状態を示す図3の左側面図、
【図12】排気入口の変位調整手段の他の実施例とし
て、排気入口が半径方向内方に位置する各部の状態を示
す一部破断斜視図、
【図13】図12において、排気入口が半径方向最外方
に位置する各部の状態を示す一部破断斜視図、
【図14】従来における浮力調整具(BCD)を装備し
た潜水器具の各部の配置関係を示す斜視説明図、
【符号の説明】
1 タンク 11 円筒胴 12 一側の円形端面 121 その中心孔 122 防水手段つき軸受 13 他側の円形端面 131 その中心孔 132 防水手段つき軸受 14 軸 2 吸気ダクト 21 基端部(筒) 211 レギュレーター(第2減圧弁) 212 その排気パイプ 213 排気口(従来方式、第1図)214 マウスピース 22 ノズル 3 給排水兼用の排気ダクト 31 基端部(外筒) 31a 内筒 311 吸排水兼用の排気出口 32 吸排水兼用の排気入口 4 ウエイト 5 タンク内水位の初期設定手段 50 エア抜きパイプ 51 エア抜きバルブ 52 開閉ボタン 53 タンク内水位 531 潜水深度増加中における一時的増加水位(図
5) 6 排気入口の角変位調整手段 61 ウォーム 611 ギヤボックス 612 操作つまみ 62 ウォームホイール 6a 排気入口の半径方向変位調整手段 61a ウォーム 611a ウォーム軸 612a 操作つまみ 62a ウォームホイール(セクターギヤ) 621a 軸 622a アーム 63a 可撓性のチューブ 32 排気入口 7 ダイバーの胸部への取付具 8 潜水用ボンベ 81 第1減圧弁 82 水深計、残圧計 9 従来の浮力調整具(BCD) 91 手動給排弁

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円筒胴とその両側の円形端面とを備えたタ
    ンクと、 前記両側の円形端面の各中心孔にそれぞれ防水手段つき
    の軸受を介して回転自由に支持された軸と、 その軸と一体の基部を有し、その基部から前記タンク内
    の半径方向外方へ向けて突設したウエイトと、 前記軸と一体の基部を有し、前記一側の中心孔において
    タンク外のレギュレーターからの排気パイプの先端部と
    連通し、前記ウエイトの突出方向とは略逆方向の前記タ
    ンク内にノズルを突設した吸気ダクトと、 前記軸と一体の基部を有し、前記他側の中心孔において
    タンク外の排気出口と連通し、前記ウエイトの突出方向
    と一致する前記タンク内の半径方向外方へ向けて開口す
    る排気入口を有する給排水と排気兼用の排気ダクトと、 前記排気入口を前記ウエイトに対して外部から所望の角
    度に変更操作し得る排気入口の角変位調整手段と、 前記タンク内水位の初期設定手段と、 からなり、 前記タンクを、前記各円形端面の中心孔間を結ぶ軸が水
    平位となるように使用することによって、前記円筒胴の
    円周方向変位とは無関係に、前記各中心孔を介してタン
    ク内に出入可能にした流体のうち、常時、水が前記円筒
    胴内の重力方向に位置し、空気が反重力方向に位置する
    ことに着目し、 潜水深度の増加に伴なう水圧の上昇によって、前記他方
    の中心孔を経てタンク内に水が流入し、タンク内の空気
    が圧縮され、水位が上昇し、浮力が減少するときに、前
    記一方の中心孔を経てレギュレーターからの排気がタン
    ク内に導入されて前記初期設定水位まで空気量が供給
    され、その設定水位以上に供給される余分な空気量が前
    記排気入口から前記他方の中心孔を経て自動的にタンク
    外に排出されることによって、タンク内に常時一定容量
    の空気が確保され、中性浮力が保たれる一方、 潜水深度の減少に伴なう水圧の降下によって、タンク内
    の空気が膨張し、タンク内の水が前記他方の中心孔を経
    てタンク外に排出され、水位が下降し、浮力が増大する
    ときに、設定水位を超えて膨張した余分な空気量が前記
    排気入口から前記他方の中心孔を経て自動的にタンク外
    に排出されることによって、タンク内に常時一定量の空
    気が確保され、中性浮力が保たれる、 ことを特徴とする中性浮力オートバランサー。
  2. 【請求項2】ウエイトに対する排気入口の角変位調整手
    段に代えて、 排気入口を外部から半径方向に沿って変更操作し得る排
    気入口の半径方向変位調整手段を設けた、 請求項1に記載の中性浮力オートバランサー。
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