JP2996663B2 - 花色が改変された植物およびその遺伝子操作による製造 - Google Patents

花色が改変された植物およびその遺伝子操作による製造

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ジヒドロケンフェロールに対して拡張され
た基質特異性を有するジヒドロフラボノール4−リダク
ターゼ(DFR)の酵素活性を有するタンパク質をコード
しているDNA配列が、組換えDNA技術によって挿入されて
いる、花色の改変された植物に関するものである。ま
た、本発明は、改変された花色を有する植物を製造する
ためのDNA組換え技術、および所望により選択可能なマ
ーカー遺伝子を担持している、該方法に用いるためのベ
クター系に関するものである。
[従来技術とその課題] 植物の花の色は、植物が製造する色素によってもたら
される。周知のごとく、親しい花色を持つ植物の需要は
大きい。これまでは、新しい花色の植物を生産するため
の交雑育種によってこれらの需要に応えようとしてき
た。しかしながら、このような「古典的」な植物育種法
は、交雑育種に用いる様々な植物種の遺伝的適合性にお
ける境界によって制限されていた。例えば、レンガ色の
ツクバネアサガオ[ペチュニア・ハイブリーダ(Petuni
a hybrida)]の育種にこれらの方法を用いることは、
相当する色素の合成経路における重要な(キー)酵素に
関する遺伝情報がツクバネアサガオ内に存在しないの
で、不可能であった。
この遺伝情報を、それが存在する植物種、例えばトウ
モロコシ[トウモロコシ、ジア・メイス(Zea mays)]
またはキンギョソウ[キンギョソウ、アンチリナム・マ
ジャス(Antirrhinum majus)]等から、ツクバネアサ
アガオに交雑育種によって入れることができないのであ
る。ツクバネアサガオと、トウモロコシおよびキンギョ
ソウとは、遺伝的に不適合である。また、トウモロコシ
のような単子葉植物から得た遺伝子をツクバネアサガオ
のような双子葉植物に挿入することに成功したとして
も、該遺伝子は最早活性ではないというのが従来技術に
おける有力な意見であった。これらの困難性は、これま
で、この方法が新しい花色を有する植物への要求に対
し、限られた範囲内でしか応えられなかったことを意味
している。
[課題を解決するための手段] 従って、本発明の目的は、改変された花色を有する植
物を提供すること、並びに、そのような植物を生産する
ための組換えDNA技術を提供することにある。また、本
発明は、所望により、選択可能なマーカー遺伝子を含有
する、該植物を生産するためのベクターを提供すること
をも目的とするものである。
本発明のこれらの目的は、特許請求の範囲によって特
徴付けられる実施態様を提供することにより、達成され
る。
添付図面は以下の通りである。
第1図:ベクターp35A1の模式図。
第2図:左側:突然変異体RL01は、微量のシアニジン
およびデルフィニジン誘導体により、淡いピンク色を有
する。
右側:突然変異体RP235−15はトウモロコシ由来の、c
DNA形のA1遺伝子を有している。この遺伝子により、こ
のものはペラルゴニジン3−グリコシドを合成すること
ができ、従ってその花の色はレンガ色である。
第3図:トランスジェニック(突然変異体)ツクバネ
アサガオ植物中でのトウモロコシ由来のA1遺伝子の転写
を示す。形質転換体RP235−15は、トウモロコシA1遺伝
子の強力なmRNA発現を示している(レーン1)が、形質
転換体PR235−12ではA1遺伝子の転写が検出されず、花
の色に変化がない(レーン2)。また、形質転換されて
いない突然変異体RL01(対照)は、A1遺伝子の転写物の
存在を全く示していない(レーン3)。
第4図:アントシアニン生合成経路の区分を示す模式
図。
本発明によれば、ジヒドロケンフェロールに対して拡
張された基質特異性を有するジヒドロフラボノール4−
リダクターゼ(以下、DFRと略称する;しばしば、文献
中ではDQRと称される)の酵素活性を有するタンパク質
をコードしているDNA配列を、ある植物に組換えDNA技術
によって挿入することにより、改変された花色を有する
植物を構築することができる。「ジヒドロケンフェロー
ルに対して拡張された基質特異性を有するジヒドロフラ
ボノール4−リダクターゼの酵素活性を有するタンパク
質」という表現は、定まった(公表された)基質特異性
を有する、天然に存在する酵素に対応するタンパク質で
あることを意味するばかりでなく、定まった特異性を有
する、天然に存在しないタンパク質をも意味する。その
ようなタンパク質の例として、融合タンパク質または天
然に存在するタンパク質の酵素活性部分のみを有するタ
ンパク質も含まれる。
新しく挿入された遺伝情報が適当なプロモーターによ
って植物の細胞内で制御される場合には、それは、発現
される。同時に、酵素DFRが、細胞内で合成される。ジ
ヒドロケンフェロールがアントシアニン生合成の中間体
として生産されると、合成されたDFR酵素はこれをロイ
コペラルゴニジンに還元する(第4図)。いずれにせ
よ、細胞内に見出される他の酵素が、ロイコペラルゴニ
ジンをレンガ色のアントシアニン色素ペラルゴニジン3
−グリコシドに改変する。
当該技術分野の技術者は、DFR遺伝子を単離すること
かできる供与体植物を良く知っている。そのようなペラ
ルゴニジン産生植物の例として、トウモロコシ、キンギ
ョソウ、マッチオラ・インカナ(Matthiola incana、ス
トック)およびカリステファス・チネンシス(Calliste
phus chinensis、アスター)を挙げることができる。ま
た、当業者は、アントシアニン生合成経路に関連したジ
ヒドロケンフェロールを産生するが、ジヒドロケンフェ
ロールに対して基質特異性のジヒドロフラボノール4−
リダクターゼを欠くために該ジヒドロケンフェロールを
ロイコペラルゴニジンに変換することができない受容植
物についても良く知っている。そのような植物の例に
は、ツクバネアサガオやニコチアナ・アラタ(Nicotian
a alata、タバコ)が含まれる。
本発明の好ましい実施態様では、ペラルゴニジン産生
植物、トウモロコシ(単子葉)またはキンギョソウをDF
R DNA供与植物として用い、ツクバネアサガオ(双子
葉)をDQR DNA受容植物として用いる。トウモロコシの
場合には、A1遺伝子がDFR酵素をコードしている。トウ
モロコシの糊粉層で、該酵素はジヒドロクェルセチンを
ロイコシアニジンに、ジヒドロケンフェロールをロイコ
ペラルゴニジンに変換することにより、シアニジン誘導
体およびペラルゴニジン誘導体の形成を開始させる。こ
のトウモロコシ由来のジヒドロフラボノール4−リダク
ターゼはジヒドロケンフェロールに対して拡張された基
質特異性を有している。
本発明によれば、トウモロコシ由来のDFR DNAを用
い、組換えDNA技術によりトウモロコシのDFR DNAが挿入
されたために、レンガ色の色素、ペラルゴニジン3−グ
リコシドを合成することができるようになり、その結
果、レンガ色の花を有する、ツクバネアサガオ変種を構
築することができる。
従来は、そのようなツクバネアサガオ変種は知られて
いなかった。その理由は、ツクバネアサガオ属の植物に
通常認められるジヒドロフラボノール4−リダクターゼ
は、相対的に言えば、ジヒドロミリセチンの変換には極
めて有効であるが、ジヒドロクェルセチンの変換には効
果が低く、ジヒドロクェルセチンの変換には効果が低い
と共に、ジヒドロケンフェロールを変換することができ
ないからである(第4図)。このように、ツクバネアサ
ガオに天然に存在する酵素はジヒドロケンフェロールに
対する基質特異性を欠いているので、ツクバネアサガオ
属に見出される天然のアントシアニン色素は例外なく、
デルフィニジン誘導体(暗青色)か、シアニジン誘導体
(紫色)となる(第4図)。このような誘導体は、例え
ば、配糖体(グリコシド)である。
本発明の好ましい実施態様では、遺伝的に3′−ヒド
ロキシラーゼ活性および3′,5′−ヒドロキシラーゼ活
性に欠損を有する突然変異体ツクバネアサガオを受容植
物として用いる(例えば、第4図において、酵素Ht1お
よびHf1およびHf2と表示したもの)。この欠損により、
関連の植物では、アントシアニン生合成経路におけるジ
ヒドロケンフェロールおよびケンフェロールの、ジヒド
ロクェルセチンおよびジヒドロミリセチンへの変換が起
きないので、これら化合物が蓄積される(第4図)。そ
れ故、この植物は、これらの中間体に基いて合成される
アントシアニン色素、即ち、シアニジン誘導体(紫色)
およびデルフィニジン誘導体(暗青色)を欠いている。
従って、その花の色は、基本的に白または淡いピンクで
ある。
当業者はそのような欠失突然変異体の構造に通じてい
る。例えば、突然変異体RL01が、ストッツ(G.Stotz)
によってThor.Appl.Genet.70(1985)の300−305頁に記
載されている。チュビンゲン(Tbingen)コレクショ
ン(ドイツ連邦共和国)のツクバネアサガオから得たこ
の突然変異体は、先にB−リングのヒドロキシル化とフ
ラボノール形成に関する遺伝的および酵素的研究に用い
られたR4系統の誘導体である。突然変異体RL01はHt1お
よびHf1領域に劣性対立遺伝子を含有しているのでフラ
ボノイド3′,5′−ヒドロキシラーゼ活性を欠いてお
り、その結果、シアニジン誘導体とデルフィニジン誘導
体が少量しか蓄積されず、花の色は淡いピンク色であ
る。ペラルゴニジンに基くアントシアニンが、この突然
変異体では合成されない。その代り、上記の遺伝的欠損
により、そしてジヒドロケンフェロールをロイコペラル
ゴニジンに変換することができないことにより、ジヒド
ロケンフェロールが蓄積される(第4図)。通常の方法
でRL01に、アントシアニンの合成中間体であるロイコペ
ラルゴニジンを補充すると、それがペラルゴニジン3−
グリコシドに変換され、レンガ色の花弁が生産される
(第4図)。従って、アントシアニンの生合成に必要な
他の遺伝子は全て優性の対立遺伝子で表現されるという
ことができる。このように、突然変異体RL01は、ジヒド
ロケンフェロールのヒドロキシル化に係る酵素のみを欠
失していると思われる。
本発明に従い、DFR遺伝子を上記ツクバネアサガオ突
然変異体、例えばRL01に挿入すると、典型的なツクバネ
アサガオの花色を有することを特徴とするRL01の花色
は、レンガ色に改変される(第2図および参考写真)。
DFRをコードするDNA配列の遺伝子操作による挿入は、
微量注射[ア・ドゥ・ラ・ペナ(A.de la Pena)、ロル
ツ(L.Rrz)およびシェル(J.Schell)、Nature325
(1987)、274−276頁]、電気穿孔[フロム(M.E,From
m)、タイラー(L.P.Taylor)およびウオルボット(V.W
albot)、Nature319(1986)791−793頁]、形質転換
[クレン(F.A.Krens)、モレンジック(L.Molendji
k)、ウレム(G.J.Wullems)およびシルペルート(R.A.
Schilperoot)、Nature296(1982)72−74頁]、対応す
るTiプラスミドの転移[マートン(L.Marton)、ウレム
(G.J.Wullems)モレンジック(L.Molendjik)、および
シルペルート(R.A.Schilperoot)、Nature277(1979)
129−131頁]およびリポソームを介する転移[フラレー
(R.T.Fraley)Plant Mol.Biology、25頁以後]等の常
法に従って行うことができる。DNAの導入には通常のベ
クター、例えばTiプラスミドが適する。そのようなベク
ター系は、ヘレラら(L.Herrera Estrella)、Nature30
3(1983)209、ヘレラら(L.Herrera Estrella)、EMBO
J.2(1983)、987、ハーナルステーンスら(L.Hernals
teens)、Nature287(1980)、654およびフラレーら
(R.T.Fraley)、Proc.Natl.Acad.Sci.USA80(1983)48
03]により、報告されている。加えて、Tiプラスミド系
は、例えば、EP−A1−0 11 6 718に記載されている。
DNA配列を、同調化され、細胞周期のM期にある受容
植物のプロトプラストに挿入することが好ましい。この
形質転換法は、マイヤーら(P.Meyer)により、Mol.Ge
n.Genet.201(1985)、513−528頁に記載されている。
用いたベクター系により、植物の細胞および組織にプ
ロトプラストと一緒にDNA配列を挿入することも可能で
ある。
組換えベクターp35A1が使用に好適である。このベク
ターに含有されているCaMV(カリフラワーモザイクウイ
ルス)35Sプロモーターの制御下、cDNAとしてクローニ
ングされたトウモロコシのA1遺伝子は、構成的に発現さ
れる。さらに、DFR遺伝子とは別に、カナマイシン耐性
遺伝子をこのベクターと一緒に植物に転移させると、該
ベクターで形質転換された植物は、カナマイシン耐性に
基いて容易に選択され得る。
以下に実施例を挙げ、本発明を詳しく説明する。
DNA組換え技術に関するより詳しい情報は、マニアテ
ィスら(Maniatis)の“Molecular Cloning"[CSH Labo
ratory、Cold Spring Harbor,New Yok(1982)]に見出
すことができる。
実施例1 p35A1ベクターの構築 A1遺伝子、特にタイプ2のA1遺伝子のcDNA配列の単離
は、シヴァルツ−ゾマーら(Schwarz−Sommer)のEMBO
J.2(1987)287−294頁に記載されている。
まず、トウモロコシのタイプ2A1遺伝子の完全な長さ
のcDNAクローンの1320bpEcoR Iの断片中のEcoR I制限部
位を充填し、次いで、Xba Iリンカーを付加することに
より、充填された(infilled)EcoR I部位を復帰させ
る。得られたXba I断片をプラスミドpCKan1内の、CaMV
(カリフラワーモザイクウイルス)の35Sプロモーター
とターミネーターとの間に位置するユニークXba I制限
部位にクローニングする。プラスミドpCKan1の大きさの
方のEcoR I断片は、元々、プラスミドpLGV11から導かれ
たものであって、カナマイシンン耐性遺伝子を担持して
いる。このことにより、プラスミドpCKan1で形質転換さ
れた植物細胞をそのカナマイシンン耐性に基いて選択す
ることができる。プラスミドpLGV11は、Tn903 Sal I断
片が欠失されていることを除いてプラスミドpLGV1103と
同等である[ハインら(R.Hain)、Mol.Gen.Genet.199
(1985)、166−168)]。この構築で得られたプラスミ
ドは、プラスミドp35A1である(第1図)。これは、ド
イチェ・ザムルング・フォン・ミクロオルガニズメン
(ジャーマン・カルチャー・コレクション)に寄託され
ている(1987年10月14日、受託番号DSM4275)。
実施例2 レンガ色の花色を有するツクバネアサガオの
構築 メイヤーら(前掲)の記載のごとくにして、M期に同
調化されたツクバネアサガオRL01突然変異体のプロトプ
ラストを実施例1で得たプラスミドp35A1により、形質
転換する。
形質転換の後、微少カルス(microcalli)を、浸透圧
を100mosm/週に減少し、V−47培地中でビーズ型培養に
より培養して選択する[シリトら(R.D.Shilito)、Pla
nt Cell Rep.2(1983)244−247頁、ビンディング(H.B
inding),Z.Pflanzenphysiol.74(1974)327−356
頁]。カナマイシンン耐性の微少カルスが直径3−5mm
に達すれば、それらを再生培地に移す。それらをRe27/6
−培地[2mg/のBAP(ベンジルアミノプリン)と2mg/
のIAA(インドール酢酸)を含んだMS培地、ムラシゲ
(T.Murasige)、Physiol.Plant,15(1962)473−497
頁]上に3週間置いた後、Re17/3培地(1mg/BAPおよ
び1mg/IAAを含んだMS培地)に移す。ホルモン不含のM
S培地に若芽を植え付ける。培地は全てカナマイシンン5
0mg/を含有している。生存カルスの2%がプラスミド
p35A1にコードされているカナマイシンン耐性を発現
し、従って、カナマイシンンに耐性である。形質転換さ
れた各カルスから2個の植物を再生させた。最初の15の
開花形質転換体の内、2個の形質転換植物に、再生され
た両植物のレンガ色の花を認めた(第2図、参考写
真)。このレンガ色に関するペラルゴニジン色素の出現
はトウモロコシからのA1cDNAの転写と関連している。こ
れは、CaMV35Sプロモーターの制御下にそれを含有する
プラスミドp35A1から転移されたものである。この転写
は、ログマン(J.Logemann)[Analytical Biochemistr
y163(1987)16−20頁]が記載したように、葉からのmR
NA抽出によって分かる。HybondR−mAP(Amersham)を業
者の指示通りに用いる。葉から抽出したA1mRNAを、プロ
ーブ分子としてのA1cDNAのEcoR I−Xba I制限断片とハ
イブリザイズさせることにより行うノーザン・ブロッテ
ィングで観察する[ファインバーグら(A.P.Feinberg)
Anal.Biochem.132(1983)6−13頁および137(1983)2
66−267頁](第3図)。
全部の花が均一なレンガ色を呈し、A1遺伝子の転写が
明らかに検出可能である形質転換体RP235−15をフラボ
ノイド分析にかけ、突然変異体RL01と比較する。標準的
な手法を用いる[ハーボーン(J.B.Harborne)“Compar
ative Biochemistry of the Flavonoids、Academic Pre
ss、London and New York(1967)]。当然変異体RL01
および形質転換体RP235−15の両者に少量のシアニジン
3−グリコシド、シアニジン3−グリコシルグリコシド
およびデルフィニジン3−グリコシドが含有されてい
る。しかしながら、さらに、ペラルゴニジン3−グリコ
シドおよびペラルゴニジン3−グリコシルグリコシドを
主成分として含有しているのは形質転換体RP235−15の
みである。形質転換体RP235−15内で、アントシアニン
の分光々度計におけるピークは、突然変異体RL01の528n
mから形質転換体のRP235−15の512nmに移動している。
さらに、形質転換体RP235−15内にはジヒドロケンフェ
ロールは検出されず、微量のケンフェロールが検出され
た。上記したように、突然変異体RL01ではこれらの物質
は蓄積されている。
この分析結果は、形質転換体RP235−15に導入された
トウモロコシのA1遺伝子の発現産物により、ツクバネア
サガオに新しい生合成経路が作られたことを示してい
る。注目すべきことは、この新しい生合成経路が、単子
葉植物であるトウモロコシの遺伝子のcDNAによって、双
子葉植物であるツクバネアサガオ内に作られたという点
である。さらに、ベクターp35A1によって導入されたA1
遺伝子は突然変異体RL01を容易に認識することができる
マーカーである。このマーカーが存在する場合、花の色
は淡いピンクからレンガ色に変わる。従って、表現型の
段階では、ベクターp35A1による形質転換の成否を肉眼
で識別することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はベクターp35A1(〜8kb)の制限酵素切断地図、
第2図は突然変異体RL01(左側、淡いピンク)および突
然変異体RP235−15(右側、レンガ色)のツクバネアサ
ガオ突然変異体の花の咲いた状態を示す写真の模写図、
第3図はトランスジェニック(突然変異体)ツクバネア
サガオ植物中でのトウモロコシ由来のA1遺伝子の転写を
示すノーザン・ブロッティングの結果を示す写真の模写
図、第4図はアントシアニン生合成経路の模式図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハインツ・セッドラー ドイツ連邦共和国デー‐5000ケルン30、 エーゲルシュプファッド(番地の表示な し) (72)発明者 ゲルト・フォルクマン ドイツ連邦共和国デー‐7400テュービン ゲン、アウフ・デール・モルゲンシュテ ル28番 (56)参考文献 EMBO J.,vol.6[2 ](1987),p.287−294 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01H 5/00 JICSTファイル(JOIS) BIOSIS(DIALOG)

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】天然にはジヒドロケンフェロールを還元す
    ることのできない双子葉植物から導かれた双子葉植物で
    あって、ジヒドロフラボノール4−リダクターゼ(DF
    R)の酵素活性を有するタンパク質をコードしているDNA
    配列が、組換えDNA技術によって挿入されており、該植
    物の細胞内で該DNA配列が発現され、ジヒドロケンフェ
    ロールを還元しうる該DNA配列の発現産物が得られてい
    ることを特徴とする植物。
  2. 【請求項2】ツクバネアサガオ(Petunia hybrida)属
    に属するものであることを特徴とする請求項1記載の双
    子葉植物。
  3. 【請求項3】ジヒドロクェルセチンおよびジヒドロミリ
    セチンの生産に必要な3′−ヒドロキシラーゼおよび
    3′,5′−ヒドロキシラーゼが本質的に欠失しているこ
    とによる遺伝的欠損を有することを特徴とする請求項2
    記載のツクバネアサガオ。
  4. 【請求項4】改変された花色を有する双子葉植物の製造
    方法であって、天然にはジヒドロケンフェロールを還元
    することができない植物に、ジヒドロフラボノール4−
    リダクターゼの酵素活性を有するタンパク質をコードし
    ているDNA配列を、組換えDNA技術によって挿入すること
    を特徴とする方法。
  5. 【請求項5】DNA配列が、トウモロコシ(Zea mays)ま
    たはキンギョソウ(Antirrhinum majus)等のペラルゴ
    ニジン産生植物を起源とするものであることを特徴とす
    る請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】DNA配列がベクターに挿入されていること
    を特徴とする請求項4記載の方法。
  7. 【請求項7】ベクターに挿入されたDNA配列が、該DNA配
    列の双子葉植物での発現を制御し得るプロモーターによ
    って制御されていることを特徴とする請求項6記載の方
    法。
  8. 【請求項8】ベクターが、カナマイシン耐性遺伝子等の
    選択マーカーを有していることを特徴とする請求項6ま
    たは7記載の方法。
  9. 【請求項9】組換えベクターがp35A1(DSM4275)である
    ことを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の方
    法。
  10. 【請求項10】微量注射、電気穿孔、形質転換またはTi
    プラスミド系を用いる方法によってDNA配列を双子葉植
    物のプロトプラスト、細胞または組織に挿入することを
    特徴とする請求項4記載の方法。
  11. 【請求項11】同調化された、細胞周期のM期にある双
    子葉植物のプロトプラストにDNA配列を挿入することを
    特徴とする請求項4記載の方法。
  12. 【請求項12】請求項1〜3のいずれかに記載の突然変
    異双子葉植物を育種親として、改変された花色を有する
    双子葉植物を育種する方法。
  13. 【請求項13】請求項12記載の方法を用いて育種および
    /または生産された、改変された花色を有する双子葉植
    物。
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