JP2995818B2 - 文字切り出し方法 - Google Patents

文字切り出し方法

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JP2995818B2
JP2995818B2 JP2212593A JP21259390A JP2995818B2 JP 2995818 B2 JP2995818 B2 JP 2995818B2 JP 2212593 A JP2212593 A JP 2212593A JP 21259390 A JP21259390 A JP 21259390A JP 2995818 B2 JP2995818 B2 JP 2995818B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、例えば印刷文書の文字を認識して文字コー
ドに変換する場合に使用して好適な文字認識装置に適用
される文字切り出し方法に関する。
[発明の概要] 本発明は、例えば印刷文書の文字を認識して文字コー
ドに変換する場合に使用して好適な文字認識装置に適用
される文字切り出し方法に関し、複数の文字列を夫々列
方向に投影して個々の文字列幅を求め、上記複数の文字
列中の個々の入力文字を夫々列方向及び該列方向に直交
する幅方向に投影することにより個々の文字ブロックを
求め、これら個々の文字ブロックの列方向及び幅方向の
長さの内で最も頻度の大きい長さを上記入力文字を代表
する文字パターンの列方向及び幅方向の長さとみなし、
上記個々の文字列幅の分布の内で最も頻度の大きい文字
列幅を一辺として上記入力文字を代表する文字パターン
に相似なパターンを基本文字枠とし、該基本文字枠を単
位として上記入力文字の切り出しを行うことにより、オ
ペレータがその入力文字の縦横比等を設定しなくとも自
動的にその入力文字の形状を判別して文字の切り出しが
正確に行えるようにしたものである。
また、本発明は、複数の文字列を夫々列方向に投影し
て個々の文字列幅を求め、上記複数の文字列中の個々の
入力文字を夫々列方向及び該列方向に直交する幅方向に
投影することにより個々の文字ブロックを求め、これら
個々の文字ブロックの列方向及び幅方向の長さの内で最
も頻度の大きい長さを上記入力文字を代表する文字パタ
ーンの列方向及び幅方向の長さとみなし、上記複数の文
字列の認識対象とする文字列において、先頭の文字の立
ち上がり部から上記入力文字を代表する文字パターンの
列方向の長さを中心として所定幅の領域にウインドウを
設定し、該ウインドウ内で上記認識対象とする文字列を
幅方向に投影して投影値が最小となる上記列方向の谷部
位置を求め、該谷部位置の投影値と上記ウインドウ内の
他の投影値との勾配の最大値が所定値を超えた場合には
上記谷部位置で文字の切り出しを行うと共に、該文字の
切り出しを行った位置を基準として次のウインドウを設
定し、上記谷部位置の投影値と上記ウインドウ内の他の
投影値との勾配の最大値が上記所定値以下である場合に
は上記谷部位置から更に上記入力文字を代表する文字パ
ターンの列方向の長さを中心として所定幅の領域に新た
なウインドウを設定することにより、投影では分離でき
ない連結文字ブロックからでも正確に個々の文字の切り
出しが出来るようにしたものである。
また、本発明は、複数の文字列を夫々列方向に投影し
て個々の文字列幅を求め、上記複数の文字列中の個々の
入力文字を夫々列方向及び該列方向に直交する幅方向に
投影することにより個々の文字ブロックを求め、これら
個々の文字ブロックの列方向及び幅方向の長さの内で最
も頻度の大きい長さを上記入力文字を代表する文字パタ
ーンの列方向及び幅方向の長さとみなし、上記個々の文
字列幅の分布の内で最も頻度の大きい文字列幅を一辺と
して上記入力文字を代表する文字パターンに相似なパタ
ーンを基本文字枠とし、上記複数の文字列の内の認識対
象とする文字列に属する先頭の文字ブロックを基準とし
て上記基本文字枠の中に入る文字ブロックを統合して切
り出し、以下上記切り出された文字ブロックの次の文字
ブロックを基準として上記基本文字枠の中に入る文字ブ
ロックを統合して切り出していくことにより、文字ピッ
チが変動しても更に分離文字であっても正確に文字の切
り出しができるようにしたものである。
[従来の技術] 例えば活版印刷において作業者が活字を拾う工程を自
動化するためには、タイプ印刷等で作成された原稿の各
文字を認識して文字コードに変換する文字認識装置が必
要である。
第22図は従来の文字認識装置の一例を示し、この第22
図において、(1)は原稿読取部であり、この現像読取
部(1)から原稿の1ページ分の濃淡に対応する原文字
信号S1が文字列切出し部(2)に供給される。この原文
字信号S1は原稿を所定の密度でドット分解し、黒いドッ
トをハイレベル“1"、白いドットをローレベル“0"で表
わしたものであるが、各ドットの濃度を複数ビットの2
進数で表わす場合もある。
文字列切出し部(2)は第1段前処理部(3)、第2
段前処理部(4)及び第3段前処理部(5)より構成さ
れ、原文字信号S1には第1段前処理部(3)において雑
音の除去及び原稿の回転補正がなされ、第2段前処理部
(4)において文字領域AR(第23図参照)がその他の領
域(写真、図面等の領域)から区分されてその文字領域
ARに含まれるイメージデータだけが抽出され、第3段前
処理部(5)においてその抽出された文字領域ARに含ま
れる文字列AR1,AR2,‥‥に対応する文字列信号S4が抽出
される。
この文字列信号S4の抽出を行なうには、第23図で示す
如く、文字領域ARの各ドットの位置を水平方向にとった
X軸と垂直方向にとったY軸とよりなる(X,Y)座標で
表わし、各ドットの“1"又は“0"の値をY軸上に投影し
て和をとることによりY投影YPを生成する。そして、こ
のY投影YPを所定の閾値レベルで2値化すると、この2
値化した信号の内のハイレベル“1"の区間が夫々文字列
AR1,AR2,‥‥に対応する如くなり、文字列信号S4は後続
の文字切出し部(6)に供給される。
文字切出し部(6)においては、例えば第24図Aに示
すi番目の文字列ARiの文字列信号S4をX軸上に投影し
てX投影XPを生成し、このX投影XPを最小レベル(値が
1)の閾値TH1で2値化することにより粗切出し信号DT1
(第24図C)を得て、このX投影XPを中程度のレベルの
閾値TH2(第24図D)で2値化することにより細切出し
信号DT2(第24図E)を得る。同様に粗切出し信号DT1が
ハイレベル“1"の区間だけで個々にY投影YPを生成する
ことにより、Y方向の切出し信号を生成することができ
る。そして、最終的に第24図Aに示す如く、例えば文字
「て」についてはこの文字に外接する外接枠(9)の内
部でハイレベル“1"となると共に、分離文字である
「い」については分離されている各部に外接する外接枠
(11),(12)の内部でハイレベル“1"となる切出し信
号が得られ、入力される文字列信号S4からその切出し信
号がハイレベル“1"となる部分だけを順次切出した信号
が基本矩形切出し文字信号S7となる。
尚、第24図Eの細切出し信号DT2は各文字のより微細
な構造を調べる場合に使用される。また、第24図Aの分
離文字である「い」については外接枠(11),(12)が
2個あるため、後に文字識別の段階で統合を行なう必要
がある。
(7)は文字識別部を示し、この文字識別部(7)は
基本矩形切出し文字信号S7を各外接枠毎に取込んで文字
認識を行なう。具体的には、先ず位置による分類を行な
い、第24図Aの文字例ARiに対して上半分の範囲に存在
する文字(「’」,「”」,「゜」など)及び下半分に
存在する文字(「。」,「.」,「,」など)を第1特
徴文字としてパターンマッチングを行って、対応する文
字コード(JISコードなど)を付与する。これで識別が
できない場合には、外接枠の幅をw、高さをhとして、
縦横比h/w及び相対的大きさによる分類を行なう。即
ち、縦横比h/wが0<h/w<0.5の範囲に入るか、1.5<h/
wの範囲に入るかによって分類を行なう。更に、平均的
な大きさの外接枠の幅をwR、高さをhRとして、縦相対比
h/hR及び横相対比w/wRの値が夫々0<h/hR<0.5及び0
<w/wR<0.5の範囲に入るか否かによって分類を行な
い。上述の範囲に入る文字を第2特徴文字としてパター
ンマッチングを行なう。
また、第1及び第2特徴文字に分類されない文字に対
しては個別に記憶されているドットパターンとのパター
ンマッチングを行ない、所定の合致度が得られた場合に
はその文字コードを付与する。それでも認識できない文
字が残った場合には、その外接枠を更に複数の微少外接
枠に分離する再切出し及び後に続く外接枠と合体させる
統合の動作が実行される。尚、最終的に認識できない文
字が残った場合には、その文字には認識できない文字で
あることを示すリジェクトコードが付与される。
その文字識別部(7)で生成された原稿の1ページ分
の文字コードは文字の位置や大きさを示す情報と共に所
定の記憶装置に記憶される。更に、認識結果が正しいか
どうかをオペレータが判定できる様に、その文字コード
に対応する文字のビデオ信号が陰極線管等の表示部
(8)に供給され、この表示部(8)の表示画面には原
稿に対応した形式で認識結果としての一群の文字が表示
される。この場合、認識できなかった文字の部分には高
輝度の矩形のブランクが表示される。従って、修正対象
文字や認識できない文字が存在する場合には、オペレー
タはワードプロセッサと同じ要領でその部分に所望の文
字を打込むことができる。
第24図例のように個々の文字が完全に分離されている
場合には「い」のような分離文字を除くと比較的文字の
識別確率は高いが、例えば新聞の記事の如く文字のピッ
チが短く投影によっては個々の文字を完全には分離でき
ないような文字列(以下、「連結文字ブロック」とい
う)には、文字を切り出すための特別な方法が必要にな
る。
従来そのような特別な方法としては、オペレータが文
字ピッチを設定してこの文字ピッチに合わせて文字を切
り出していく方法、文字の縦横比を略1と仮定して文字
を切り出して行く方法及び活字の標準的な大きさを予め
与えておく方法等が知られている。また、電子通信学会
論文誌'85/8,Vol.J68−D,No.8,pp.1497−1504には、線
形2乗誤差関数及び2個のパラメータを用いて文字ピッ
チ(文字ピッチが変化する場合をも含む)を推定し、こ
の推定された文字ピッチを用いて文字を切り出す方法が
開示されている。尚、その文字ピッチが変化する場合
は、英文の所謂バリアブルピッチの他の和文においても
組版時の所謂追込み又は追い出し操作によって生じるこ
とがある。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、文字の縦横比等を予め設定しておく方
法ではその縦横比が異なる文字パターン(文字フォン
ト)を有する文字に対しては誤った切り出しが行われた
り、誤った組合せの文字統合が行われたりする虞があ
る。具体的に例えば文字の縦横比を全角文字用の1に設
定すると、新聞で使用されるような縦横比が0.76〜0.79
の文字の正確な切り出しが困難になる。これに関して、
文字の縦横比等を予め設定するといっても、認識対象と
する文書の文字の縦横比をオペレータが正確に測定する
のは困難である不都合もある。
また、所定のパラメータを用いて文字ピッチを推定す
る方法ではオペレータの操作が煩雑になると共に、判定
方法及び処理内容が複雑である不都合がある。
また、従来は特に「い」及び「三」のような分離文字
の認識確率が低い不都合があった。
本発明は斯かる点に鑑み、文字認識装置における文字
切り出しの工程において先ず認識対象とする文書の文字
の大きさ等の形状を自動的に判別できるようにすること
を目的とする。
また、本発明は、その判別した文字の形状を用いて連
結文字ブロックからでも正確に文字の切り出しができる
ようにすることを目的とする。
更に、本発明はその判別した文字の形状を用いて文字
ピッチに依存することなく正確に分離文字等の切り出し
ができるようにすることを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明による第1の文字切り出し方法は、例えば第3
図及び第4図に示す如く、複数の文字列を夫々列方向に
投影して個々の文字列幅Hを求め、上記複数の文字列中
の個々の入力文字を夫々列方向及び該列方向に直交する
幅方向に投影することにより個々の文字ブロック(13A,
13B,13C,‥‥)を求め、これら個々の文字ブロックの列
方向及び幅方向の長さw,hの内で最も頻度の大きい長さ
を上記入力文字を代表する文字パターン(15)の列方向
及び幅方向の長さとみなし、上記個々の文字列幅Hの分
布の内で最も頻度の大きい文字列幅を一辺として上記入
力文字を代表する文字パターン(15)に相似なパターン
を基本文字枠(16)とし、該基本文字枠(16)を単位と
して上記入力文字の切り出しを行うようにしたものであ
る。
また、本発明による第2の文字切り出し方法は、例え
ば第5図に示す如く、複数の文字列を夫々列方向に投影
して個々の文字列幅を求め、上記複数の文字列中の個々
の入力文字を夫々列方向及び該列方向に直交する幅方向
に投影することにより個々の文字ブロックを求め、これ
ら個々の文字ブロックの列方向及び幅方向の長さの内で
最も頻度の大きい長さを上記入力文字を代表する文字パ
ターン(17)の列方向及び幅方向の長さとみなし、例え
ば第18図に示す如く上記複数の文字列の認識対象とする
文字列において、先頭の文字の立ち上がり部から上記入
力文字を代表する文字パターン(17)の列方向の長さを
中心として所定幅の領域にウインドウ(21)を設定し、
該ウインドウ内で上記認識対象とする文字列を幅方向に
投影して投影値(22)が最小となる上記列方向の谷部位
置iminを求め、該谷部位置の投影値と上記ウインドウ内
の他の投影値との勾配の最大値が所定値を超えた場合に
は上記谷部位置で文字の切り出しを行うと共に、該文字
の切り出しを行った位置を基準として次のウインドウ
(25)を設定し、上記谷部位置の投影値と上記ウインド
ウ内の他の投影値との勾配の最大値が上記所定値以下で
ある場合には上記谷部位置から更に上記入力文字を代表
する文字パターンの列方向の長さを中心として所定幅の
領域に新たなウインドウを設定するようにしたものであ
る。
また、本発明による第3の文字切り出し方法は、例え
ば第5図に示す如く、複数の文字列を夫々列方向に投影
して個々の文字列幅を求め、上記複数の文字列中の個々
の入力文字を夫々列方向及び該列方向に直交する幅方向
に投影することにより個々の文字ブロックを求め、これ
ら個々の文字ブロックの列方向及び幅方向の長さの内で
最も頻度の大きい長さを上記入力文字を代表する文字パ
ターン(17)の列方向及び幅方向の長さとみなし、上記
個々の文字列幅の分布の内で最も頻繁の大きい文字列幅
を一辺として上記入力文字を代表する文字パターン(1
7)に相似なパターンを基本文字枠(18)とし、例えば
第12図及び第14図に示す如く、上記複数の文字列の内の
認識対象とする文字列に属する先頭の文字ブロック(19
A)を基準として上記基本文字枠(18)の中に入る文字
ブロックを統合して切り出し、以下上記切り出された文
字ブロックの次の文字ブロックを基準として上記基本文
字枠(18)の中に入る文字ブロックを統合して切り出し
ていくようにしたものである。
また、本発明による第4の文字切り出し方法は、その
第3の文字切り出し方法において、上記複数の文字列が
縦書きの場合には、上記複数の文字列の内の認識対象と
する文字列に属する文字ブロックを縦方向の座標を基準
として順位付けするようにしたものである。
また、本発明による第5の文字切り出し方法はその第
3の文字切り出し方法において、上記複数の文字列が横
書きの場合には、上記複数の文字列の内の認識対象とす
る文字列に属する文字ブロックを横方向の座標を基準と
して順位付けするようにしたものである。
[作用] 斯かる第1の文字切り出し方法によれば、それら個々
の入力文字を囲む文字ブロックの縦方向及び横方向の長
さの内で最も頻度の大きい長さが入力文字を代表する文
字パターン(15)の列方向及び幅方向の長さとみなさ
れ、それら個々の文字列幅Hの分布の内で最も頻度の大
きい文字列幅を一辺としてその入力文字を代表するパタ
ーン(15)に相似なパターンが基本文字枠(16)とされ
る。
従って、オペレータが入力文字の形状を指定しなくと
も自動的に入力文字を代表する文字パターン(15)の形
状が判別される。この場合、最も頻度の大きい長さが採
用されているので、その入力文字の中に含まれる特殊な
文字(ルビ文字等)によりその入力文字の形状の判別が
左右されることがない。
更にその基本文字枠(16)を単位として上記入力文字
の切り出しを行うことにより、入力文字がどのような形
状であっても入力文字の切り出しを正確に行うことが出
来る。
また、斯かる第2の文字切り出し方法によれば、先頭
の文字の立ち上がり部からその入力文字を代表する文字
パターンの列方向の長さを中心として所定幅の領域にウ
インドウ(21)が設定され、このウインドウ内でその認
識対象とする文字列を幅方向に投影して投影値(22)が
最小となるその列方向の谷部位置iminが求められ、この
谷部位置の投影値とそのウインドウ内の他の投影値との
勾配の最大値が所定値を超えた場合にはその谷部位置で
文字の切り出しが行われる。この場合、一般に連結文字
ブロックであっても各文字の境界部は谷状に凹むので、
例えばその入力文字が連結文字ブロックを構成していて
個々の文字間の境界部の投影値が0にならない場合であ
っても、その文字間の境界部の投影値が比較的大きく凹
む極小値となっている限り、その連結文字ブロック内の
文字を正確に切り出すことができる。
また、斯かる第3の文字切り出し方法によれば、認識
対象とする文字列の中に分離文字が存在すると、その分
離文字の内の上位側の文字ブロックを基準としてその基
本文字枠(18)の中に入る文字ブロックが統合して切り
出されるので、その分離文字も正確に切り出される。こ
の場合、その基本文字枠(18)を基準として文字が切り
出されるので、入力文字のピッチが変化しても正確にそ
の分離文字の切り出しが行われる。
また、斯かる第4の文字切り出し方法によれば、その
入力文字列が縦書きの場合にその縦方向の座標に沿って
座標値の小さい文字ブロックを基準としてその基本文字
枠に入る文字ブロックが統合して切り出される。
また、斯かる第5の文字切り出し方法によれば、その
入力文字列が横書きの場合にその横方向の座標に沿って
座標値の小さい文字ブロックを基準としてその基本文字
枠に入る文字ブロックが統合して切り出される。
[実施例] 以下、本発明の一実施例につき第1図〜第21図を参照
して説明しよう。本例は印刷文書の文字列の中の各文字
を認識して文字コードを出力する文字認識装置で使用さ
れる文字切り出し方法に本発明を適用したものである。
その文字認識装置の全体構成は従来の第22図例と同様で
あるが、文字列切り出し部(2)及び文字切り出し部
(6)の動作が異なっている。以下、本例におけるそれ
ら切り出し部(2)及び(6)の動作につき説明する。
本例では入力文字の縦横比を自動的に求めることがで
きるが、最初に認識対象とする文字列が横書きである場
合について、この縦横比を求めるときの文字切り出し部
等の動作につき説明する。
第1図Aの英文はその横書きの複数の文字列(正確に
は「文字行」である)の例を示し、この文字列を列方向
(x方向)に投影してy投影YPを得た後に、このy投影
YPを閾値TH3で2値化して各文字列の文字列高さH(x
方向に垂直なy方向の幅)を求める。各文字の数十ドッ
ト×数十ドットに分解してそのy投影YPの分解能を1ド
ットとすると、その閾値TH3は例えばその分解能である
1に設定する。そして、その文字列高さHが1になる部
分はノイズであるとして無視すると、その文字列高さH
が2以上の部分が夫々文字列として検出されたことにな
る。この検出された各文字列を第1図Bに示す如くy方
向に投影したx投影XPを求める。
第2図は横書きの和文の1個の文字列のx投影XPの拡
大図を示し、この第2図において、1個の文字「手」の
x投影XPが所定の閾値を超える領域の長さを横方向(x
方向)の長さwとして、他の個々の文字についても横方
向の長さを求める。また、その文字「手」をx方向に投
影してこの投影が所定の閾値を超える領域の長さを縦方
向(y方向)の長さhとして、他の個々の文字について
も夫々縦方向の長さを求める。その高さh×幅wの矩形
のブロック(13)をその文字の文字ブロックと称する。
第3図Aは和文の文字列高さHの文字列ARiより文字
ブロック(13A),(13B),(13C),(13D),‥‥を
抽出した結果を示し、第3図Bは英文の文字列高さH′
の文字列ARjより文字ブロック(14A),(14B),(14
C),(14D),‥‥を抽出した結果を示す。第3図Aに
おいては、分離文字である「判」、「い」等は夫々複数
の文字ブロックに分解されている。本例では先ずその文
字列高さHの分布の統計をとる。具体的には、その高さ
Hの範囲を2〜9,10〜19,20〜29,‥‥にグループ分けし
て、各グループの度数及び各グループ内の平均値を求め
る。これはその文字列高さHのヒストグラムを作成する
のと同じである。そして、最も度数の大きい最頻部の平
均値HBを求める。第4図に示す如く、その最頻部の平均
値HBが最も出現頻度の高い文字列の高さになる。
各文字ブロックの縦横比はh/wで表されるが、本例で
は切り出した全ての文字ブロックの内で縦横比が 0.75≦h/w≦1.25 ‥‥(1) を充足する文字ブロックだけを選び出して、これら選び
出した文字ブロックの縦方向の長さ(高さ)h及び横方
向の長さ(幅)wの分布の統計をとる。これは縦横比が
1の全角文字の文字ブロックに略相似する文字ブロック
を有する文字について分布を調べることを意味し、縦横
比が0.5≦h/w≦0.7の範囲にある半角文字等を除外する
ことを意味する。従って、例えば高さ及び幅が夫々全角
文字の高さ及び幅の1/2のルビ文字(2分ルビ)及び3
分ルビ等についても、式(1)を充足する限り統計の対
象となる。具体的には、縦方向の長さh及び横方向の長
さwを夫々0〜9,10〜19,20〜29,‥‥にグループ分けし
て各グループの度数及び平均値を調べ、長さh及びwに
ついて夫々度数の最も大きい最頻のグループの平均値hb
及びwb求める。
但し、入力文書が英文のように半角文字が主体である
文書の場合には、その統計をとる縦横比の範囲は半角文
字等を中心にすることがある。
第4図に示す如く本例では、それら平均値hb及びwbを
夫々入力文字のパターン(入力フォント)の平均枠(1
5)の縦方向の長さ及び横方向の長さとする。そして、
文字列高さが最頻部の平均値であるHBの文字列からその
入力フォントの平均枠(15)に相似な領域を切り出して
得られるブロックを基本文字枠(16)とする。即ち、そ
の基本文字枠(16)の横方向の長さをWBとすると、この
WBは次式より求めることができる。
WB=HB・wb/hb ‥‥(2) これら入力フォントの平均枠(15)及び基本文字枠
(16)は後述のように連結文字ブロックの切り出し等に
利用される。これら基本文字枠等は入力文字に応じて自
動的に設定されるので、入力文書の文字の大きさ等に依
存することなく常に最適な文字の切り出しを行うことが
できる。この場合、一般にルビ文字(例えば2分ルビ)
は全角文字等の被ルビ文字に対して縦方向及び横方向の
長さが夫々1/2なので、そのルビ文字の基本文字枠とし
ては高さ及び幅が夫々被ルビ文字の基本文字枠(16)の
1/2である枠を用いる。
一方、入力文書が第5図に示す如く縦書きの場合に
は、各文字列の幅Wについて度数分布の統計をとること
により最頻部の平均値WBが得られる。そして、個々の文
字ブロックについて式(1)の条件の下でそれら文字ブ
ロックの縦方向及び横方向の長さh,wの統計をとり、最
頻部の平均値の長さhb及びwbを得る。この縦書きの場合
の入力フォントの平均枠は(17)となり、その文字列幅
の最頻部の平均値WBを一辺の長さとしてその入力 フォントの平均枠(17)に相似するブロックが基本文字
枠(18)となる。この基本文字枠(18)の高さHBは次式
により求めることができる。
HB=WB・hb/wb ‥‥(3) 上述のように本例によれば個々の文字ブロックの縦方
向及び横方向の長さh,wの統計をとり、最頻部の平均値
の長さを夫々入力フォントの平均枠の縦方向及び横方向
の長さとしているので、ルビ文字及び分離文字の部分の
パターン等に影響されることなく、入力文字の通常の入
力フォントの大きさを正確に検出できる利益がある。こ
の場合、オペレータが外部よりパラメータを設定する必
要がないので、オペレータの負担が軽減されている。
入力文書が新聞の社説(縦書き)である場合に実際に
度数分布の統計をとった結果について説明するに、第6
図は全文字列の幅Wの度数分布を示し、第7図及び第8
図は夫々個々の文字ブロックの幅w及び高さhの度数分
布を示す。第6図より文字列幅Wの最頻部(40≦W≦4
9)の平均値は47であるため、基本文字枠(18)(第5
図参照)の幅WBは47となる。また、第7図及び第8図よ
り文字ブロックの幅wの最頻部(40≦w≦49)の平均値
は43であり、高さhの最頻部(30≦h≦39)の平均値は
33であるため、入力フォントの平均枠(17)の幅wb及び
高さhbは夫々43及び33になる。従って、縦横比hb/wbは
0.7674となり、式(3)より基本文字枠(18)の高さHB
は HB=47・33/43=36 となる。
また、入力文書が新平家物語(縦書き)である場合に
実際に度数分布の統計をとった結果について説明する
に、第9図は全文字列の幅Wの度数分布を示し、第10図
及び第11図は夫々個々の文字ブロックの幅w及び高さh
の度数分布を示す。第9図より文字列幅Wの最頻部の平
均値は41であり、第10図及び第11図より文字ブロックの
幅wの最頻部の平均値は35且つ高さhの最頻部の平均値
は35である。従って、入力フォントの平均枠及び基本文
字枠の縦横比は1となる。
次に、上述の基本文字枠を用いて文字を切り出す方法
の一例につき第12図〜第17図を参照して説明する。本例
は入力文字の文字ピッチは必ずしも一定ではないが基本
的な文字枠は一定であるとして、分離文字であれば分離
している各文字ブロックを統合して文字を切り出してい
く方法である。
第12図は切り出し対象とする縦書きの入力文字の文字
ブロックの例を示し、この第12図において、(19A),
(19B),‥‥は全角文字等の被ルビ文字の文字ブロッ
ク、(27)はルビ文字の文字ブロックである。これらの
文字ブロックの横方向の長さw及び縦方向の長さhの度
数分布の最頻部の平均値及び各文字列の幅の最頻部の平
均値を用いて、第5図に示す基本文字枠(18)の高さHB
及び幅WBが得られる。また、被ルビ文字の文字ブロック
とルビ文字のブロックとは横方向(x方向)の位置によ
り区別できるので、ルビ文字についてはルビ文字用の基
本文字枠を用いて別途切り出しを行う。
その切り出し対象とする文字列の被ルビ文字の文字ブ
ロックを列方向、即ち縦方向(y方向)にそのy座標の
値が小さい順に順位付けする。第12図例の文字ブロック
の順序は(19A),(19B),(19C),(19D),‥‥と
なる。そして、それら文字ブロックの内で横方向(x方
向)の座標が最も小さい文字ブロックの右辺のx方向の
座標を基準点x0とする。
第13図のフローチャートを参照して文字ブロックの統
合手順につき説明するに、先ずステップ(101)におい
てy座標がyisであるi番目の文字ブロックbiを文字統
合用の文字バッファに登録する。この文字バッファとは
第22図の装置中の文字切り出し部(6)に付加されるメ
モリであり、この文字バッファに登録することはその文
字ブロックbiの内部のドットパターンをそのメモリに書
き込むことを意味する。その後ステップ(102)で第14
図に示す如く、その文字ブロックbiの上辺に基本文字枠
(18)の上辺を一致させ、その基本文字枠(18)の左辺
を基準点x0に一致させた後に、(i+1)番目の文字ブ
ロックを切り出し対象にするため、ステップ(103)で
その(i+1)をjと置く。
そして、その文字ブロックbjの上辺のy座標であるy
js等の4頂点の座標データを取り込み(ステップ(10
4))、そのブロックbjがその基本文字枠(18)の中に
一部でも入っているかどうかを調べる(ステップ(10
5))。その基本文字枠(18)の下辺のy座標は(yis
HB)であるので、次の式(4)が成立すればその文字ブ
ロックbjはその基本ブロック(18)に一部でも入ってい
ることになる。
yjs<yis+HB ‥‥(4) この式(4)が成立しないときは、その文字ブロック
bjはその最初の文字ブロックbiとは異なる文字に属する
と判断して、文字切り出し部の動作はステップ(107)
に進んでその文字バッファにそれまでに登録されている
データが文字識別部(第22図の(7))に渡され、この
文字識別部でパターンマッチング等により文字の識別が
行われる(ステップ(108))。
その式(4)が成立するときにはステップ(106)に
進み、文字ブロックbiと文字ブロックbjとがx方向に隣
接すると共に両ブロックのx方向の間隔Δwがその基本
文字枠(18)の幅WBの1/2未満であるかどうかが調べら
れる。即ち、 0≦Δw<WB/2 ‥‥(5) が成立するときには、第14図に示す如くそれら文字ブロ
ックbi及びbjは夫々或る共通の分離文字の構成要素であ
ると考えられるので、ステップ(110)に移行してその
文字ブロックbjを文字バッファに登録した後に、更に
(j+1)番目の文字ブロックの統合を行うかどうかを
判断するため、変数jの値を1だけ増分させてから(ス
テップ111))、再びステップ(104)に戻って文字ブロ
ックbjのデータを取り込む。
また、式(5)が成立しないときにはステップ(10
9)に移行して、第15図に示すようにそれら文字ブロッ
クbiとbjとがy方向に隣接して且つその下側の文字ブロ
ックbjが完全に基本文字枠(18)に含まれているかどう
かを調べる。その文字ブロックbjの下辺のy座標をyje
とすると、文字ブロックbiとbjとがy方向に隣接して且
つその下側の文字ブロックbjが完全に基本文字枠(18)
に含まれているという条件は次の式で表現することがで
きる。
yis≦yjs 且つ yje≦yis+HB ‥‥(6) そして、式(6)が成立するときには両文字ブロック
bi及びbjは共通の分離文字の構成要素であると判断して
ステップ(110)に移行してその文字ブロックbjを文字
バッファに登録し、その式(6)が成立しないときには
更にステップ(112)に移行する。
このステップ(112)においては、第16図に示す如く
下側の文字ブロックbjは基本文字枠(18)と一部が重な
った状態で存在する。この場合、本例ではその文字ブロ
ックbjと基本文字枠(18)との重なり面積mを求め、こ
の重なり面積mがその文字ブロックbjの面積の1/2より
も大きいかどうかを調べる(ステップ(113))。この
重なり面積mがその文字ブロックbjの面積の1/2よりも
大きいときには、その文字ブロックbjがその基本文字枠
(18)の最初の文字ブロックbiと共に共通の分離文字を
構成する確率が高いと判断して、更にステップ(114)
に移行してその文字ブロックbjとその次の文字ブロック
bk(k=j+1)とのy方向の間隔Δhを求める。
また、その文字ブロックbjの高さをhjとして、本例で
はその高さhj及び間隔Δhが次の式を充足するかどうか
を調べる(ステップ(115))。
hj<HB/4 且つ Δh<HB/3 ‥‥(7) そして、式(7)が成立するときには、ブロックbi
bjとは共通の分離文字を構成すると判断してその文字ブ
ロックbjを文字バッファに登録してから(ステップ(11
6))、次の文字ブロックのデータを取り込むためにス
テップ(117)でjの値を1だけ増分した後に再びステ
ップ(104)に戻る。
一方、式(7)が成立しないとき及びステップ(11
3)で重なり面積mが小さいときには、本例の文字切り
出し部はその下側の文字ブロックbjはその基本文字枠
(18)には属さないと判断して、ステップ(117)を介
してステップ(104)に戻る。この場合には、ステップ
(105)で式(4)が成立しないので、動作はステップ
(107)に移行して文字ブロックbiまでの文字バッファ
のデータが文字識別部に供給される。
切り出し対象とする分離文字が例えば4個の文字ブロ
ックより構成される場合には、先頭の文字ブロックbi
続いて3個の文字ブロックがその文字バッファに登録さ
れ、この登録後の文字バッファの内容が文字識別部に渡
される。その後、切り出された直後の文字ブロックを新
たな先頭の文字ブロックとして第13図の文字統合が適用
される。
上述のように本例によれば、先頭の文字ブロックを基
準として基本文字枠に入るか又は所定量以上重なる文字
ブロックを統合するようにしているので、文字ピッチが
変動するような場合でも簡単なアルゴリズムで正確に分
離文字の切り出しを行うことができる利益がある。
尚、上述実施例のステップ(114)及び(115)では式
(7)を用いて文字ブロックbjがその基本文字枠に属す
るかどうかを判定しているが、その他に例えば第16図に
示すように上側の文字ブロックbiとその文字ブロックbj
とのy方向の間隔Δqを求め、この間隔Δqが間隔Δh
よりも小さいときにその文字ブロックbjがその基本文字
枠に属すると判定する方法もある。
また、切り出し対象とする文字列が第17図に示す如く
横書きである場合には、個々の文字より文字ブロック
(20A),(20B),‥‥を抽出した後にこれら文字ブロ
ックを横方向(x方向)に座標値の小さい順序で順位付
けする。第17図例の文字ブロックの順序は(20A),(2
0B),(20C),(20D),‥‥となる。そして、先頭の
文字ブロック(20A)より基本文字枠を用いて文字の切
り出しを行う。
次に上述の統計的に求めた入力フォントの平均枠(例
えば第5図の平均枠(17))を用いて連結文字ブロック
より文字を切り出していくときの文字切り出し部の動作
につき説明する。連結文字ブロックでは文字同士の境界
部の投影値が0にならないので、このような場合の文字
の切り出しを強制切り出しと呼ぶ。
第18図は強制切り出しの対象とする縦書きの文字列の
例を示し、この文字列の列方向にドット単位で座標iを
設定する。この場合、先頭の文字のパターンの内で最も
高い位置にあるドットの座標iの値を0(始点)とす
る。また、予め個々の文字をx方向及びy方向に投影し
て式(1)の縦横比の条件を充足する文字ブロックの高
さh及び幅wの度数分布を求め、最頻部の平均値より入
力フォントの平均枠の高さhb及び幅wbを求めておく。そ
の式(1)よりその入力フォントは全角文字の入力フォ
ントと考えることができる。
本例では、その入力フォントの平均枠の高さhbを強制
切り出しパラメータcとする。但し、切り出し対象とす
る文字列が横書きであるときには、その強制切り出しパ
ラメータcはその平均枠の幅wbとする。即ち、縦書きの
ときには c=hb ‥‥(8) が成立し、横書きのときには c=wb ‥‥(9) が成立する。
入力文字列が縦書きの場合には、その文字列を横方向
(x方向)に投影して得られたy投影YPが0を含まずに
1.5cを超えて連続する部分は連結文字ブロックであると
判断して、強制切り出しアルゴリズムを適用する。
第19図の強制切り出しの手順を示すフローチャートを
参照して第18図の連結文字ブロックより文字を切り出す
ときの文字切り出し部の動作につき説明するに、第18図
例ではc=hb=34であるとする。
先ず第19図のステップ(118)において、中央変数mid
の値として強制切り出しパラメータcの値をそのまま代
入した後に、ステップ(119)にて半値幅W(=10)を
用いて下限変数midm及び上限変数midpの値を次のように
設定する。
midm=mid−W ‥‥(10) midp=mid+W ‥‥(11) その下限変数midmで定まる座標と上限変数midpで定ま
る座標との中間部である幅20の領域が最初のウインドウ
(21)となる。そして、座標iの関数としてその文字列
の横方向へのy投影であるYP(i)を求め(ステップ
(120))、そのウインドウ(21)の中でそのYP(i)
(第18図のヒストグラム(22))が最小となるときのi
の値iminを求める(ステップ(121))。y投影が最小
となるiの値が複数存在するときには例えば最も大きい
値を採用する。
そして、ステップ(122)でiがiminのときのy投影
であるYP(imin)が閾値THyよりも小さいかどうかを調
べる。そのy投影がその閾値THy以上であるときには、
文字切り出し部の動作はステップ(123)に移行してそ
の結果に対応する処理が施される。具体的には後述のス
テップ(131)に移行して半角切り出しの可否を検討す
るか、又は一応そのiminの位置で文字を切り出して文字
認識部に渡して文字認識ができるかどうか試す等の処理
が施される。
そのYP(imin)が閾値THyよりも小さいときには、更
にステップ(124)にてそのウインドウ(21)内でそのi
minを中心としてそのYP(i)の負の勾配の絶対値の最
大値Δmが測定される。即ち、或る変数δを用いてその
最大値Δmは次式で表される。
それと共に、ステップ(125)にてそのウインドウ(2
1)内でそのiminを中心としてそのYP(i)の正の勾配
の最大値Δpが測定される。即ち、変数δを用いてその
最大値Δpは次式で表される。
第18図例のヒストグラム(22)において、直線(23)
の負の勾配の絶対値がΔmに対応し、直線(24)の正の
勾配がΔpに対応する。そしてステップ(126)におい
て、それら最大値Δm及びΔpが共に閾値TH0より大き
いかどうかが調べられ、それら最大値が共にその閾値TH
0より大きいときにはステップ(127)にて強制切り出し
が行われる。強制切り出しとは、座標iの値がiminの位
置を文字の境界部であるとみなして、0≦i<iminの範
囲の文字パターンを文字認識部に渡すことをいう。即
ち、本例ではそのウインドウ(21)内のy投影であるYP
(i)がi=iminで谷状に凹むと共にその谷の傾斜が所
定量以上であるときに、そのi=iminの位置が文字の境
界部であるとみなすのである。具体的にそのウインドウ
(21)におけるiminの値を35であるとすると、第20図に
示す文字パターンが切り出される。
その強制切り出し後のステップ(128)にて、中央変
数midの値を次のように更新した後に文字切り出し部の
動作はステップ(129)へ進む。
mid=(imin+1)+c ‥‥(14) これは前回文字の境界部であるとみなした座標である
iminの次のi座標を新たな始点として、この新たな始点
を基準として新たなウインドウを設定することを意味す
る。このステップ(129)では次に切り出すべき文字が
まだ存在するかどうかが調べられ、切り出すべき文字が
まだ存在するときにはステップ(119)に戻り下限変数m
idm及び上限変数midpの値が新たな値に更新される。前
回のウインドウ(21)におけるiminは35であるため、式
(14)より今回の中央変数midの値は70になり、第18図
に示す如くi=70の位置を中心とする幅20の領域が新た
なウインドウ(25)になる。
そして、この新たなウインドウ(25)内でのその文字
列のy投影YP(i)のヒストグラム(26)の中で傾斜が
所定量以上ある谷部の座標iの値が新たなiminとなる。
このiminの値を71であるとすると、第21図に示す如き文
字パターンが切り出され、以下そのiminの次の座標を始
点として次のウインドウが設定される。また、ステップ
(129)で次に切り出す文字が存在しないときはその余
った文字パターンのデータを文字認識部へ渡した後に
(ステップ(130))、その文字の切り出しが終了す
る。
また、ステップ(126)において勾配の絶対値Δm及
びΔpが共に閾値TH0以下であるときにはそのi=imin
の位置は文字の境界部ではないとみなして、ステップ
(131)で半角文字の切り出しができるかどうかを判定
する。この場合の半角文字とは座標iに沿う高さが先に
求めた文字フォントの平均枠の高さhb(=c)の1/2で
ある文字をいい、本例では中央変数midよりc/2を差し引
いてステップ(119)〜(122)までを実行して谷部が存
在するかどうかを調べる。その谷部が存在するときには
ステップ(132)にてその中央変数midから正式にc/2を
差し引いてステップ(119)に移行して、半角文字の切
り出しを行う。このように半角文字が混入している場合
には、その切り出し対象とする文字の上に括弧記号が付
されているような場合がある。
一方、ステップ(131)で半角文字の切り出しができ
ないときには、ステップ(133)で中央変数midの値にc
を加算してからステップ(129)に移行する。これは全
角文字の切り出しも半角文字の切り出しもできないの
で、ウインドウの位置を更に全角文字の高さ分のcだけ
移動させることを意味する。これ以後は既に述べた手順
に従って更に文字の切り出しが実行される。
上述のように本例によれば、統計的に求めた文字フォ
ントの平均枠の大きさに合わせてウインドウが設定さ
れ、このウインドウ内の文字列の投影値に傾斜が急な谷
部が存在したときにその谷部が文字間の境界部であると
判定されるので、連結文字ブロックであっても正確に文
字の切り出しを行うことができる利益がある。この場
合、統計的に求めた文字フォントの平均枠の大きさが使
用されるので、認識対象とする全角文字の縦横比が1で
ない場合であっても正確に文字の切り出しを行うことが
できる。
更に本例ではステップ(131)で示すように半角文字
の切り出しができるかどうかを判定するステップが設け
られているので、全角文字の連結のみならず半角文字の
連結した文字ブロックからも個々の文字を正確に切り出
すことができる。
尚、本発明は上述実施例に限定されず本発明の要旨を
逸脱しない範囲で種々の構成を採り得ることは勿論であ
る。
[発明の効果] 本発明よる第1の文字切り出し方法によれば、統計的
に入力文字の形状が判別されるので、オペレータがその
入力文字の縦横比等を設定しなくとも自動的にその入力
文字の形状を判別して文字の切り出しが正確に行える利
益がある。
また、第2の文字切り出し方法によれば、所定のウイ
ンドウ内の投影の傾斜が急な谷部が文字の境界部とみな
されるので、単なる投影では分離できない連結文字ブロ
ックからでも正確に個々の文字の切り出しが出来る利益
がある。
また、第3〜第5の文字切り出し方法によれば、統計
的に検出された基本文字枠を用いて文字の切り出しが行
われるので、文字ピッチが変動しても更に分離文字であ
っても正確に文字の切り出しができる利益がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の文字ブロックの抽出過程を
示す線図、第2図は文字列のy方向への投影の例を示す
拡大図、第3図は切り出された文字ブロックの例を示す
線図、第4図及び第5図は夫々実施例の横書き文字列の
基本文字枠及び縦書き文字列の基本文字枠を示す線図、
第6図は文字列の幅の度数分布の一例を示す線図、第7
図及び第8図は夫々第6図例に対応する文字ブロックの
幅及び高さの度数分布の一例を示す線図、第9図は文字
列の幅の度数分布の他の例を示す線図、第10図及び第11
図は夫々第9図例に対応する文字ブロックの幅及び高さ
の度数分布の一例を示す線図、第12図は一実施例で切り
出し対象とする縦書きの文字ブロックの例を示す線図、
第13図は一実施例の文字ブロックの統合手順を示すフロ
ーチャート図、第14図〜第16図は夫々その統合手順の説
明に供する線図、第17図は横書きの文字ブロックの例を
示す線図、第18図は一実施例で強制切り出しの対象とす
る連結文字ブロックの例を示す線図、第19図は一実施例
の強制切り出しの手順を示すフローチャート図、第20図
及び第21図は夫々強制切り出しの結果の例を示す線図、
第22図は従来の文字認識装置の全体構成を示す機能ブロ
ック図、第23図は従来の文字列の切り出しの説明に供す
る線図、第24図は従来の原矩形切り出し動作の説明に供
する線図である。 (1)は原稿読み取り部、(2)は文字列切り出し部、
(6)は文字切り出し部、(7)は文字識別部、(13)
は文字ブロック、(15)及び(17)は夫々入力フォント
の平均枠、(16)及び(18)は夫々基本文字枠、(21)
及び(25)は夫々ウインドウである。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の文字列を夫々列方向に投影して個々
    の文字列幅を求め、上記複数の文字列中の個々の入力文
    字を夫々列方向及び該列方向に直交する幅方向に投影す
    ることにより個々の文字ブロックを求め、 これら個々の文字ブロックの列方向及び幅方向の長さの
    内で最も頻度の大きい長さを上記入力文字を代表する文
    字パターンの列方向及び幅方向の長さとみなし、上記個
    々の文字列幅の分布の内で最も頻度の大きい文字列幅を
    一辺として上記入力文字を代表する文字パターンに相似
    なパターンを基本文字枠とし、 該基本文字枠を単位として上記入力文字の切り出しを行
    うようにした事を特徴とする文字切り出し方法。
  2. 【請求項2】複数の文字列を夫々列方向に投影して個々
    の文字列幅を求め、上記複数の文字列中の個々の入力文
    字を夫々列方向及び該列方向に直交する幅方向に投影す
    ることにより個々の文字ブロックを求め、 これら個々の文字ブロックの列方向及び幅方向の長さの
    内で最も頻度の大きい長さを上記入力文字を代表する文
    字パターンの列方向及び幅方向の長さとみなし、上記複
    数の文字列の認識対象とする文字列において、先頭の文
    字の立ち上がり部から上記入力文字を代表する文字パタ
    ーンの列方向の長さを中心として所定幅の領域にウイン
    ドウを設定し、該ウインドウ内で上記認識対象とする文
    字列を幅方向に投影して投影値が最小となる上記列方向
    の谷部位置を求め、 該谷部位置の投影値と上記ウインドウ内の他の投影値と
    の勾配の最大値が所定値を超えた場合には上記谷部位置
    で文字の切り出しを行うと共に、該文字の切り出しを行
    った位置を基準として次のウインドウを設定し、 上記谷部位置の投影値と上記ウインドウ内の他の投影値
    との勾配の最大値が上記所定値以下である場合には上記
    谷部位置から更に上記入力文字を代表する文字パターン
    の列方向の長さを中心として所定幅の領域に新たなウイ
    ンドウを設定するようにした事を特徴とする文字切り出
    し方法。
  3. 【請求項3】複数の文字列を夫々列方向に投影して個々
    の文字列幅を求め、上記複数の文字列中の個々の入力文
    字を夫々列方向及び該列方向に直交する幅方向に投影す
    ることにより個々の文字ブロックを求め、 これら個々の文字ブロックの列方向及び幅方向の長さの
    内で最も頻度の大きい長さを上記入力文字を代表する文
    字パターンの列方向及び幅方向の長さとみなし、上記個
    々の文字列幅の分布の内で最も頻度の大きい文字列幅を
    一辺として上記入力文字を代表する文字パターンに相似
    なパターンを基本文字枠とし、 上記複数の文字列の内の認識対象とする文字列に属する
    先頭の文字ブロックを基準として上記基本文字枠の中に
    入る文字ブロックを統合して切り出し、以下上記切り出
    された文字ブロックの次の文字ブロックを基準として上
    記基準文字枠の中に入る文字ブロックを統合して切り出
    していくようにした事を特徴とする文字切り出し方法。
  4. 【請求項4】上記複数の文字列が縦書きの場合には、上
    記複数の文字列の内の認識対象とする文字列に属する文
    字ブロックを縦方向の座標を基準として順位付けするよ
    うにした請求項3記載の文字切り出し方法。
  5. 【請求項5】上記複数の文字列が横書きの場合には、上
    記複数の文字列の内の認識対象とする文字列に属する文
    字ブロックを横方向の座標を基準として順位付けするよ
    うにした請求項3記載の文字切り出し方法。
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