JP2995714B2 - 複屈折測定装置 - Google Patents

複屈折測定装置

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JP2995714B2
JP2995714B2 JP8066071A JP6607196A JP2995714B2 JP 2995714 B2 JP2995714 B2 JP 2995714B2 JP 8066071 A JP8066071 A JP 8066071A JP 6607196 A JP6607196 A JP 6607196A JP 2995714 B2 JP2995714 B2 JP 2995714B2
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宏行 高和
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複屈折測定装置に
係り、特に液晶ディスプレイ用の液晶パネル、ファラデ
ー回転素子、光スイッチ等の光関連分野に使用される試
料の直線複屈折(複屈折位相差及び主軸方位)と円複屈
折(旋光角)とを測定する複屈折測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複屈折測定装置にあっては、
(1):回転検光子法、(2):位相補償法、(3):
セナルモン法、(4):位相変調法、(5):光ヘテロ
ダイン法等の複屈折測定法を適用したものが知られてい
る。
【0003】(1):回転検光子法とは、直線偏光を被
測定物に入射させ、その透過光の光強度を、光軸を中心
に回転させられている検光子を通して検出し、その検出
した光強度の最大値と最小値から被測定物の複屈折量を
算出する方法である。
【0004】(2):位相補償法とは、偏光子と検光子
とを互いに中心軸が直交する位置に配設し、その偏光子
及び検光子間の光路中に被測定物をその複屈折主軸の方
向が偏光子の軸に対して45度傾くように配置すると共
に、被測定物及び検光子間の光路中に位相補償子(バビ
ネ補償子又はバビネソレイユ補償子等)を配置した構成
で、位相補償子を透過光量が最小となるように調節する
ことにより、その調節量から複屈折量を算出する方法で
ある。
【0005】(3):セナルモン法とは、偏光子の出射
側に被測定物及び4分の1波長板を順次、偏光子の軸に
対して45度傾くように配置し、4分の1波長板の出射
側に検光子を光軸を中心にして回転可能に配設した構成
で、透過光量が最小となるように検光子を回転させて調
節し、その回転角から複屈折量を算出する方法である。
【0006】(4):位相変調法とは、光弾性変調素子
を用いて光の位相を変調させて、被測定物、検光子を通
して光強度を検出することにより、光弾性変調素子の変
調信号と光強度信号との位相差から複屈折量を算出する
方法である。
【0007】(5):光ヘテロダイン法とは、2周波直
交直線偏光を2分割し、その一方を被測定物に入射させ
て、その透過光の光ビート信号を検光子と光検出器を用
いて検出すると共に、2分割した他方を参照用の光ビー
ト信号として上記別の検光子と光検出器を用いて検出す
ることにより、両光ビート信号の位相差から複屈折量を
算出する方法である。
【0008】このように(1)〜(5)の複屈折測定法
を適用した複屈折測定装置にあっては、試料の直線複屈
折の大きさ(複屈折量)を取得するものか、又は直線複
屈折の大きさとその主軸方向とを同時に取得するものが
知られている(例えば、特開平5−249031号又は
特公平6−12333号)。
【0009】特に、(5)の複屈折測定法を適用した複
屈折測定装置に関しては、特公昭59−50927号に
開示されているように、試料の直線複屈折の大きさだけ
でなく、その2色性又は旋光性(旋光角)に関する情報
をも取得する技術が知られている。
【0010】ところで一方、近年、例えば液晶分野にお
いては、「液晶層の厚さ」や「液晶分子の配向方向」が
液晶ディスプレイの画質良否を左右する重要なファクタ
の1つとして認識されるようになってきた。
【0011】例えば、「液晶層の厚さ」は、液晶セルの
セルギャップとして「液晶をセルに入れない状態」で、
例えば2光束干渉法を用いることで評価されている。
【0012】また、「液晶分子の配向方向」は、特に、
ツイスト・ネマティック(TN)液晶又はスーパー・ツ
イスト・ネマティック(STN)液晶の場合に、そのツ
イスト角(液晶パネルの片面及びその反対面間の液晶分
子の配向方向に関する角度)として把握できるため、そ
のツイスト角を測定することにより液晶分子の配向方
向、即ち液晶の品質を評価することができる。ここで、
液晶分子の向きは、ラビング膜でコントロールされてい
るため、このラビング膜の良否によっては液晶分子に配
向ムラが生じ、ツイスト角も変化する。このツイスト角
は、一般に複屈折主軸方位と旋光角とを計測することで
測定できることが知られている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
(1)〜(5)の複屈折測定法を適用した従来の殆どの
複屈折測定装置は、「複屈折量(複屈折位相差)」及び
「主軸方位」に代表される直線複屈折に関する情報だけ
を主に取得する構成であったため、「旋光角」に代表さ
れる円複屈折に関する情報が殆ど取得できなかった。
【0014】従って、従来技術にあっては、例えば液晶
に関する品質を評価する上で、特にTN液晶又はSTN
液晶における「液晶をセルに入れた状態」でのセルの厚
さや液晶分子の配向方向等を殆ど知ることができなかっ
た。
【0015】また、液晶以外の光関連分野においても、
例えばファラデー回転素子や光スイッチ(ポッケルズ・
セル等)の動作時の旋光特性等に関しては、従来技術で
は殆ど知ることができなかった。
【0016】さらに、上述の「旋光角」に関する情報を
取得する技術も知られているが、この技術にあっても、
試料の主軸方位を予め知る必要があったり、参照ビート
信号を得る際にアライメントが一般に難しいブリュース
ター反射器を用いた構成であったため、実用化が難し
く、仮に実用化されたとしても上述の液晶等の品質評価
に関するニーズを十分に満足させることができないとい
った問題があった。
【0017】本発明は、上述の従来技術の問題を考慮し
てなされたものであり、光関連分野に利用される液晶等
の試料に関する品質評価を正確且つ容易に実施できると
共に、直線複屈折に関する情報(複屈折位相差及び主軸
方位)と円複屈折に関する情報(旋光角)とを同時に且
つ個別に取得できる複屈折測定装置を提供することを目
的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明に係る複屈折測定装置は、2つ
の互いに異なる周波数成分を有し且つその2つの周波数
成分が互いに直交する直線偏光となるレーザ光を発振す
る光源と、この光源によるレーザ光の2つの周波数成分
を測定対象の試料を介して光学的に相互に干渉させる直
線偏光子と、この直線偏光子による干渉後の光ビート成
分を含む光信号を検出する光検出器とを含む光学システ
ムを備えると共に、この光学システムによる上記光信号
に基づいて上記試料の複屈折に関する情報を取得するデ
ータ取得システムを備えた構成となっている。
【0019】この構成で、上記光学システムは、上記試
料に入射される前の上記レーザ光の2つの周波数成分の
夫々における偏光面の方位を当該レーザ光の光軸を中心
として定めた基準方位に対して2つの互いに45度異な
る角度に切り換えて旋光させる旋光手段と、この旋光手
段により旋光された当該2つの周波数成分の夫々が上記
試料を介して入射される上記直線偏光子を上記光軸を中
心として所定の周期で回転させる駆動手段とを備えてい
る。
【0020】上記データ取得システムは、上記駆動手段
が当該直線偏光子を回転させている間における上記光検
出器が検出する光信号から上記光ビート成分に関する交
流成分の正弦波成分及び余弦波成分を抽出する信号抽出
手段と、この信号抽出手段により抽出された正弦波成分
及び余弦波成分に基づいて上記試料の少なくとも直線複
屈折に関する複屈折位相差及び複屈折主軸方位と円複屈
折に関する旋光角とを同時に演算するデータ演算手段と
を備えている。
【0021】請求項2記載の発明では、前記光源は周波
数安定化横ゼーマンレーザである。
【0022】請求項3記載の発明では、前記データ取得
システムは、前記旋光手段による前記偏光面の方位の角
度切換状態と前記駆動手段による前記直線偏光子の回転
状態とを制御する手段を備えている。
【0023】請求項4記載の発明では、前記旋光手段
は、前記光源から入射されたレーザ光の2つの周波数成
分の夫々における偏光状態の位相を180度変換させる
半波長板と、この半波長板の主軸方位を前記光軸を中心
とした基準方位に対して2つの互いに22.5度異なる
角度に切換可能に回転させる回転機構とを備えている。
【0024】請求項5記載の発明では、前記旋光手段
は、前記光源から入射されたレーザ光の2つの周波数成
分の夫々における偏光面の方位を前記光軸を中心とした
基準方位に対して45度に旋光させる旋光子を含んでい
る。
【0025】請求項6記載の発明では、前記駆動手段
は、前記直線偏光子を光軸を中心として回転させる回転
機構を備えている。
【0026】請求項7記載の発明では、前記信号抽出手
段は、前記光検出器が検出した光信号から前記交流成分
の正弦波成分及び余弦波成分を抽出するロックインアン
プを備えている。
【0027】請求項8記載の発明では、前記旋光手段
は、前記2つの互いに45度異なる角度として前記基準
方位に対して0度及び45度を用いた手段である。
【0028】請求項9記載の発明では、前記データ演算
手段は、前記偏光面の方位が前記基準方位に対して0度
のときの前記余弦波成分における前記直線偏光子の1回
転に対して2周期で変化する2周期成分の余弦成分の振
幅をACC0とし、その2周期成分の正弦成分の振幅をA
S0とし、上記偏光面の方位が基準方位に対して45度
のときの上記2周期成分の内の余弦成分の振幅をACC1
とし、その2周期成分の内の正弦成分の振幅をACS1
し、上記偏光面の方位が0度又は45度のときの前記正
弦波成分における上記2周期成分の振幅をAS0 とし、
その2周期成分の初期位相をФS0 とし、前記試料の複
屈折位相差をΔとし、複屈折主軸方位をφとし、旋光角
をψとしたとき、この複屈折位相差Δを、
【数7】 の計算式で演算し、かつ、上記複屈折主軸方位φ及び旋
光角ψを、
【数8】 又は、
【数9】 の計算式で演算する手段である。
【0029】請求項10記載の発明では、前記光学シス
テムは前記試料を搭載する搭載デバイスを更に備えてい
る。
【0030】請求項11記載の発明では、前記データ取
得手段は、前記演算手段が演算した前記試料の複屈折位
相差、複屈折主軸方位及び旋光角を出力する出力デバイ
スを更に備えている。
【0031】請求項12記載の発明に係る複屈折測定装
置は、2つの互いに異なる周波数成分を有し且つその2
つの周波数成分が互いに直交する直線偏光となるレーザ
光を発振する光源と、この光源によるレーザ光の2つの
周波数成分を測定対象の試料を介して光学的に相互に干
渉させる直線偏光子と、この直線偏光子による干渉後の
光ビート成分を含む光信号を検出する光検出器とを含む
光学システムを備えると共に、この光学システムによる
上記光信号に基づいて上記試料の複屈折状態に関する情
報を取得するデータ取得システムを備えた構成となって
いる。
【0032】この構成で、上記光学システムは、上記レ
ーザ光の2つの周波数成分の夫々の振幅が互いに等しく
なるように上記光源を形成し、その光源によるレーザ光
が上記試料を介して入射される上記直線偏光子を当該レ
ーザ光の光軸を中心として所定の周期で回転させる駆動
手段を備えている。
【0033】上記データ取得システムは、上記駆動手段
が当該直線偏光子を回転させている間における上記光検
出器が検出する光信号から上記光ビート成分に関する交
流成分の正弦波成分及び余弦波成分と直流成分とを抽出
する信号抽出手段と、この信号抽出手段により抽出され
た正弦波成分、余弦波成分及び直流成分に基づいて上記
試料の少なくとも直線複屈折に関する複屈折位相差及び
複屈折主軸方位と円複屈折に関する旋光角とを同時に演
算するデータ演算手段とを備えている。
【0034】請求項13記載の発明では、前記信号抽出
手段は、前記光検出器が検出した光信号から前記交流成
分の正弦波成分及び余弦波成分を抽出するロックインア
ンプと、当該光信号から前記直流成分を抽出するローパ
スフィルタとを備えている。
【0035】請求項14記載の発明では、前記データ演
算手段は、前記直流成分をIDCとし、前記余弦波成分中
の前記直線偏光子の1回転に対して2周期で変化する2
周期成分の振幅をAC0とし、前記正弦波成分中の上記直
線偏光子の1回転に対して2周期で変化する2周期成分
の振幅をAS0とし、その初期位相をФS0とし、前記試料
の複屈折位相差をΔとし、複屈折主軸方位をφとし、旋
光角をψとしたとき、この複屈折位相差Δ、複屈折主軸
方位φ及び旋光角ψを、
【数10】 の計算式で演算する手段である。
【0036】請求項15記載の発明に係る複屈折測定装
置は、2つの互いに異なる周波数成分を有し且つその2
つの周波数成分が互いに直交する直線偏光となるレーザ
光を発振する光源と、この光源によるレーザ光の2つの
周波数成分を測定対象の試料を介して光学的に相互に干
渉させる直線偏光子と、この直線偏光子による干渉後の
光ビート成分を含む光信号を検出する光検出器とを含む
光学システムを備えると共に、この光学システムによる
上記光信号に基づいて上記試料の複屈折状態に関する情
報を取得するデータ取得システムとを備えた構成となっ
ている。
【0037】この構成で、上記光学システムは、上記複
屈折状態の内の複屈折位相差Δ[rad]が1よりも小
さい値(Δ<<1)を有する試料を介して上記レーザ光
が入射される上記直線偏光子を上記レーザ光の光軸を中
心として所定の周期で回転させる駆動手段を備えてい
る。
【0038】上記データ取得システムは、上記駆動手段
が当該直線偏光子を回転させている間における上記光検
出器が検出する光信号から上記光ビート成分に関する交
流信号の正弦波成分及び余弦波成分を抽出する信号抽出
手段と、この信号抽出手段により抽出された正弦波成分
及び余弦波成分に基づいて上記試料の少なくとも直線複
屈折に関する複屈折位相差及び複屈折主軸方位と円複屈
折に関する旋光角とを同時に演算するデータ演算手段と
を備えている。
【0039】請求項16記載の発明では、前記データ演
算手段は、前記余弦波成分中の前記直線偏光子の1回転
に対して2周期で変化する2周期成分の振幅をAC0
し、その初期位相をФC0とし、前記正弦波成分中の前記
直線偏光子の1回転に対して2周期で変化する2周期成
分の振幅をAS0とし、その初期位相をФS0とし、前記試
料の複屈折位相差をΔとし、複屈折主軸方位をφとし、
旋光角をψとしたとき、この複屈折位相差Δ、複屈折主
軸方位φ及び旋光角ψを、
【数11】 の計算式で演算する手段である。
【0040】請求項17記載の発明に係る複屈折測定装
置は、2つの互いに異なる周波数成分を有し且つその2
つの周波数成分が互いに直交する直線偏光となるレーザ
光を発振する光源と、この光源によるレーザ光の2つの
周波数成分を測定対象の試料を介して光学的に相互に干
渉させる直線偏光子と、この直線偏光子による干渉後の
光ビート成分を含む光信号を検出する光検出器とを含む
光学システムを備えると共に、この光学システムによる
上記光信号に基づいて上記試料の複屈折に関する情報を
取得するデータ取得システムを備えた構成となってい
る。
【0041】この構成で、上記光学システムは、上記試
料に入射される前の上記レーザ光の2つの周波数成分の
夫々における偏光面の方位を当該レーザ光の光軸を中心
として定めた基準方位に対して所定の角度に旋光させる
旋光手段と、この旋光手段で定めた上記基準方位と上記
直線偏光子とを互いに所定の周期で同期させながら、前
記光軸を中心に回転させる回転手段とを備えている。
【0042】上記データ取得システムは、上記回転手段
が上記旋光手段で定めた基準方位と上記直線偏光子とを
回転させている間における上記光検出器が検出する光信
号から上記光ビート成分に関する交流成分の正弦波成分
及び余弦波成分を抽出する信号抽出手段と、この信号抽
出手段により抽出された正弦波成分及び余弦波成分に基
づいて上記試料の少なくとも直線複屈折に関する複屈折
位相差及び複屈折主軸方位と円複屈折に関する旋光角と
を同時に演算するデータ演算手段とを備えている。
【0043】請求項18記載の発明では、前記データ演
算手段は、前記直線偏光子の1回転に対して前記2つの
周期で定まる前記余弦波成分中の2つの互いに異なる周
波数成分と前記正弦波成分とに基づいて前記試料の複屈
折位相差、複屈折主軸方位、及び旋光角を演算する手段
である。
【0044】請求項19記載の発明では、前記旋光手段
は、前記光源から入射されたレーザ光の2つの周波数成
分の夫々における偏光状態の位相を180度変換させる
半波長板を備え、前記回転手段は、当該半波長板と前記
直線偏光子とを互いに所定の周期で同期させながら、前
記光軸を中心に回転させる手段である。
【0045】請求項20記載の発明では、前記回転手段
は、前記直線偏光子と前記半波長板とを互いに同じ周期
で同期させながら、前記光軸を中心に回転させる手段で
ある。
【0046】請求項21記載の発明では、前記データ演
算手段は、前記正弦波成分中の前記直線偏光子の回転に
対する変化曲線の振幅及びその初期位相をAS0及びΦS0
とし、前記余弦波成分中の前記直線偏光子の1回転に対
して6周期で変化する6周期成分中の余弦成分及び正弦
成分をAC6C及びAC6Sとし、上記余弦波成分中の前記
直線偏光子の1回転に対して2周期で変化する2周期成
分中の余弦成分及び正弦成分をAC2C及びAC2Sとし、
前記試料の複屈折位相差をΔとし、複屈折主軸方位をφ
とし、旋光角をψとしたとき、この複屈折位相差Δ、複
屈折主軸方位φ及び旋光角ψを、
【数12】 の計算式で演算する手段である。
【0047】請求項22記載の発明では、前記旋光手段
は、前記光源から入射されたレーザ光の2つの周波数成
分の夫々における偏光面の方位を前記光軸を中心とした
基準方位に対して45度に旋光させる旋光子を備え、前
記回転手段は、当該旋光子の基準方位と前記直線偏光子
とを互いに所定の周期で同期させながら、前記光軸を中
心に回転させる手段である。
【0048】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)以下、この発明の第1実施形態を図1
及び図2に基づき説明する。
【0049】図1に示す複屈折測定装置は、光ヘテロダ
イン法を適用したもので、光ビート成分を担う光信号を
検出するための光学システムOSと、この光学システム
OSにより検出された光信号に基づいて測定対象の直線
複屈折(複屈折位相差及びその主軸方位)及び円複屈折
(旋光角)に関する情報を同時に取得するためのデータ
取得システムDSとを備えている。
【0050】光学システムOSは、共通光路上に光源
1、半波長板2(本発明の旋光手段の要部を成す)、試
料3、直線偏光子4(本発明の駆動手段の要部を成
す)、光検出器5を備えると共に、半波長板2及び直線
偏光子4の回転制御用のコントローラ6を装備する。
【0051】光源1は、2つの異なる周波数成分(f
1、f2(例えば、f1>f2))を有し且つその2つ
の周波数成分が互いに直交する2周波直交直線偏光Lを
生成する、例えば周波数安定化横ゼーマンレーザ(「St
abilized Transverse ZeemanLaser」、以下、「STZ
L」と呼ぶ)から成る。この光源(STZL)1から発
振される2つの周波数成分の差周波ω(ω=f1−f
2)、即ち光ビート周波数成分を持つ直交直線偏光L
は、半波長板2に向けて発振される。また、光源用コン
トローラ1aは、上記差周波信号を検出し、これを用い
て光源1の周波数を安定化させる。さらに、光源用コン
トローラ1aは、その差周波信号をデータ取得システム
DSに供給し、これを参照信号RSとして利用させるよ
うになっている。
【0052】半波長板2は、2周波直交直線偏光Lの2
つの周波数成分の夫々における偏光状態の位相を180
度変換するもので、光軸方向に直交する面内の光軸を中
心として予め設定された基準方位(例えば、2周波直交
直線偏光Lの夫々の偏光面の内の一方)に対してその主
軸(進相軸)方位が0度及び22.5度に段階的に回転
可能となっている。
【0053】この半波長板2の外周部には、旋光用回転
機構2aが配設され、その回転機構2aがステッピング
モータ等の回転駆動源から成る旋光用のドライバ2bの
回転軸等の動力伝達体に機械的に接続されている。この
ドライバ2bがコントローラ6からの駆動信号D1に基
づいて駆動することにより、その駆動力を受けた回転機
構2aが半波長板2を上述の0度及び22.5度の位置
となるように回転させる。これにより、2周波直交直線
偏光Lの夫々の偏光面の方位が基準方位に対して0度又
は45度に旋光(旋回)された2周波偏光L1として試
料3に向けて出射される。
【0054】試料3は、図示しない搭載デバイス内にセ
ットされる。この搭載デバイスは、例えばXYステージ
から成り、試料Saの測定位置を光軸方向に直交する2
次元面内の互いに直交する2方向(図1中のx方向及び
y方向参照)の夫々に沿って自動又は手動で可変設定で
きるようになっている。ここで、半波長板2からの2周
波偏光L1が試料5を透過する場合を考えると、その2
周波偏光L1の2つの周波数成分の夫々は、試料3が有
する2つの主軸間の屈折率差に起因して生じる位相ずれ
により楕円偏光化し、さらに円複屈折により旋光する。
従って、この楕円偏光化した2周波偏光L2は、試料3
の持つ複屈折位相差、主軸方位及び旋光角の情報を反映
した光信号として次段の直線偏光子4に出射される。
【0055】直線偏光子4は、2周波偏光L2の2つの
周波数成分を光軸に直交する面内で回転可能に可変設定
される偏光透過軸を介して相互に干渉させて光ビート成
分を生成するようになっている。この光ビート成分は、
2つの周波数成分の差の周波数ωで振動する「うなり成
分」であると共に、試料Saの複屈折位相差、主軸方位
及び旋光角に関する位相ずれ及び振幅変化を含む光信号
となっている。
【0056】この直線偏光子4の外周部には、直線偏光
子用の回転機構4aが配設され、その回転機構4aがス
テッピングモータ等の回転駆動源を成す直線偏光子用の
ドライバ4bの回転軸等の動力伝達体に機械的に接続さ
れている。このドライバ4がコントローラ6からの駆動
信号D2に基づいて駆動することにより、その駆動力を
受けた回転機構4aが直線偏光子4を光軸を中心として
時計回り又は反時計回りに回転させる。これにより、2
周波偏光L2の2つの周波数成分は、干渉により生じた
光ビート成分に試料Saの複屈折位相差、主軸方位及び
旋光角に関する情報を含む干渉光L3の光信号として次
段の光検出器5に出射される。
【0057】光検出器5は、フォトダイオード等のフォ
トディテクタから成り、直線偏光子7からの干渉光L3
の光信号を検出し、その光信号の光強度に相当するビー
ト信号を含む検出信号(「光電流信号」又は「光強度信
号」とも呼ぶ)S0をプリアンプ(図示しない)等を介
してデータ取得システムDSにリアルタイムに出力す
る。
【0058】コントローラ6は、データ取得システムD
Sからの制御信号CSを受けたとき、旋光用ドライバ2
b及び直線偏光子用ドライバ4bの夫々に駆動信号D
1、D2を供給する。ここで、コントローラ6は、2段
階における第1段階用の駆動信号D1、D2を両ドライ
バ2b及び4bに個別に与えることにより、半波長板2
の主軸方位が0度のときに直線偏光子4を1回転させる
と共に、同第2段階用の駆動信号D1、D2を両ドライ
バ2b及び4bに個別に与えることにより、半波長板2
の主軸方位を0度から22.5度に切り換えた状態で直
線偏光子4を1回転させるように設定されている。
【0059】データ取得システムDSは、光源用コント
ローラ1aからの差周波ωの参照信号RSを受けて、検
出信号S0から光ビート成分に関する交流成分における
正弦波信号及び余弦波信号を抽出するロックインアンプ
(本発明の抽出手段の要部を成す)10と、両信号をデ
ジタル信号に変換するA/D変換器11と、デジタル信
号に変換された両信号から試料3の複屈折位相差、主軸
方位及び旋光角を演算する演算装置(本発明の演算手段
の要部を成す)12と、この演算装置12による演算結
果を出力する、モニタ、プリンタ等の出力デバイス13
とを備えている。
【0060】この内、ロックインアンプ10は、光源用
コントローラ1aからの参照信号RSと光検出器5から
の検出信号S0とを受けて、その検出信号S0から参照
信号RSと同じ周波数の交流成分の正弦波信号と余弦波
信号を取り出し、その両信号をA/D変換器11を介し
て演算装置14に出力する。
【0061】演算装置12は、例えば演算器(CPU
等)を要部とするコンピュータ(図示しない)を搭載し
て成り、コントローラ6に制御信号CSを与えると共
に、予め設定された演算アルゴリズム(後述)を実行す
ることにより、デジタル信号に変換された両信号から試
料3の複屈折位相差、主軸方位及び旋光角を同時に且つ
個別に演算するようになっている。
【0062】ここで、この発明に係る複屈折測定原理を
説明する。まず、本実施形態に係る複屈折測定装置にお
いて、光検出器5で得られる検出信号S0の信号特性を
求めるため、ストークスパラメータとミューラー行列と
による偏光の計算(例えば、応用物理学会・光学懇話会
編「結晶光学 第5章」 森北出版)を行った。
【0063】ストークスパラメータ(以下、単に「パラ
メータ」と呼ぶ)は、光の2方向(x方向及びy方向)
の電界成分Ex、Eyに基づいた4つの成分を1組とし
て光の偏光状態を記述するもので、一般に、2方向の電
界成分Ex及びEyの夫々の振幅、周波数、位相、及び
位相差から、パラメータの4つの成分、即ち光強度
0 、水平垂直直線偏光成分S1 、45度直線偏光成分
2 、及び左右円偏光成分S3 が表現される。このパラ
メータの4つの成分S0 〜S3 は、理論値としてだけで
なく実測値として実験的にも確認できるものである。
【0064】ミューラー行列(以下、単に「行列」と呼
ぶ)は、各種の偏光素子(半波長板等)を入射偏光から
出射偏光への偏光状態の変換を行う素子、即ちストーク
スパラメータを変換させる素子と考えたときの、偏光素
子の偏光特性及びその光学配置で定まる[4×4]の行
列に相当する。
【0065】そこで、この実施形態の光学システムOP
において、最終的に得られるパラメータをS′とし、光
源(STZL)1のパラメータをZLとし、方位ξの半
波長板2の行列をHWξとし、試料3を複屈折位相差Δ
及び主軸方位φの直線位相子と方位ψの旋光子との複合
素子であると考えたときの直線位相子及び旋光子の夫々
の行列をRΔ、φ及びTψとし、方位θ+45の直線偏
光子4の行列をLPθ+45としたとき、パラメータS′
の4つの成分は、
【数13】 の行列式で計算できる。この[数13]式において、光
軸に直交する面内の予め任意に設定されたxy直交座標
上における、光源(STZL)1の2つの周波数成分の
振幅をax 、ay とし、周波数差をωとしたとき、光源
1のパラメータZLは、
【数14】 の式に相当する。また、直線偏光子4の行列LPθ+45
及び半波長板2の行列HWξの夫々は、
【数15】 の式に相当する。さらに、直線位相子及び旋光子の複合
素子とみなした試料3の両行列RΔ、φ及びTψの夫々
は、
【数16】 の式に相当する。
【0066】従って、[数14]式〜[数16]式を
[数13]式に代入して順次、行列計算(途中の計算式
省略)を行うと、パラメータS′の4つの成分の内の最
終的に光検出器5で検出されるビート信号としての光強
度成分S0 は、
【数17】 の式で求まることが理論的に確認された。
【0067】この[数17]式の第1項及び第2項は直
流成分であり、同第3項及び第4項は交流成分の余弦成
分及び正弦成分である。即ち、その余弦成分及び正弦成
分がロックインアンプ10で取り出される正弦波信号及
び余弦波信号に相当する。
【0068】そこで、両信号に基づいて演算装置12が
実行する演算アルゴリズムの設定例を半波長板2の方位
ξが0度のとき(第1段階)と、22.5度のとき(第
2段階)との2段階に分けて説明する。
【0069】まず、2段階における第1段階、即ち半波
長板2の方位ξが0度(ξ=0)のとき、ロックインア
ンプ10から出力される余弦成分信号IC0 及び正弦成
分信号ISの夫々は、上記[数17]式中の第3項及び
第4項から、
【数18】 の式で表現される。この[数18]式は、直線偏光子4
の1回転に対して2周期で正弦波状に変化する余弦成分
信号IC0 及び正弦成分信号ISが存在することを意味
する。
【0070】図2は、直線偏光子4の1回転に対する両
信号IC0 及びISの実測例を示すもので、同図の如
く、直線偏光子4を1回転させたときに両信号IC0
びISの夫々が2周期で正弦波状に変化していることが
実験的に確認された(以下、θの1回転に対してn周期
(本実施形態ではn=2)で正弦波状に変化する成分を
便宜上、「n周期成分」とよぶ)。
【0071】つまり、直線偏光子4を1回転させながら
ロックインアンプ10で余弦成分信号IC0 及び正弦成
分信号ISを抽出し、この両信号IC0 及びISの2周
期変化量に相当する2周期成分をフーリエ解析等の波形
解析法により求めると、余弦成分信号IC0 に含まれる
余弦成分の振幅ACC0及び正弦成分の振幅ACS0の夫々
は、
【数19】 の式で表現される。また、正弦成分信号ISのθに対す
る変化曲線における振幅をAS0 とし、その初期位相を
ΦS0 としたとき、正弦成分信号ISの振幅AS0 及び
初期位相ΦS0 の夫々は、
【数20】 の式で表現される。
【0072】また、2段階における第2段階、即ち半波
長板2の方位ξが22・5度(ξ=22.5)のとき、
ロックインアンプ10から出力される余弦成分信号IC
π/ 8 は、[数17]式中の第3項及び第4項から、
【数21】 の式で表現される(正弦波信号ISは、[数18]式と
同形のため省略)。
【0073】従って、上記と同様に、余弦成分信号IC
π/8 に含まれる2周期成分における余弦成分の振幅A
C1及び正弦成分の振幅ACS1の夫々は、
【数22】 の式で表現される。
【0074】以上の[数19]式、[数20]式及び
[数22]式で求まる、第1段階における振幅ACC0
ACS0、AS0 、及び初期位相ΦS0 と、第2段階にお
ける振幅ACC1及びACS1とから、試料3の複屈折位相
差Δは、
【数23】 の式で演算でき、かつ、主軸方位φ及び旋光角ψの夫々
は、
【数24】 の式、又は、
【数25】 の計算式で演算できることが確認された。このことは、
検証実験においても確認された。
【0075】ここで、実施形態に戻り、演算装置10の
処理を説明すると、演算装置10は、A/D変換器11
からのデジタル信号を取り込むと、予め上記[数23]
式〜[数25]式に基づいて設定された演算アルゴリズ
ムを実行することにより、試料3の複屈折位相差Δ、主
軸方位φ及び旋光角ψを同時に且つ個別に演算する。
【0076】従って、この実施形態によれば、試料の直
線複屈折(複屈折位相差、主軸方位)と円複屈折(旋光
角)とを同時に且つ個別に取得できる。これにより、従
来では実施困難とされていた、液晶ディスプレイに使用
される液晶パネルのセルギャップ(特に、セルに液晶を
封入した後の「セルのたわみ」に起因して変化する液晶
の厚さ)やラビング膜の不均一性に起因する液晶の配向
ムラの様子、或るいは光スイッチ(ポッケルズ・セル
等)の動作時の性能等を容易に且つ直接的に評価でき、
特に液晶、光スイッチ、ファラディー回転素子等の品質
検査、特に量産工程の検査にその効果を最大限に発揮さ
せることができる。
【0077】また、円複屈折に関するパラメータ(旋光
角)の測定技術が、従来、実施可能な装置としては殆ど
確立されておらず、しかも円複屈折の現象が電磁波
(光)が結晶内を伝搬するときに生じる一般的な物理現
象であることを考え合わせると、本実施形態に係る複屈
折測定装置にあっては、結晶一般の円複屈折を含む複屈
折の物理現象における知見を格段に拡大でき、これに関
する光関連分野上の効果も最大限に発揮させることがで
きる。
【0078】さらに、この実施形態では、試料を2次元
方向に移動可能な搭載デバイス、例えばXYステージ
(図示しない)に載置する構成としたため、このステー
ジを手動又は自動で操作することにより、試料の直線複
屈折と円複屈折の2次元分布を容易に測定でき、従来技
術では把握できなかった試料の直線複屈折及び円複屈折
を点だけでなく面的に広がりをもった情報として取得で
きる。
【0079】なお、この実施形態では、旋光手段として
半波長板2を主とする構成を用いたが、本発明は必ずし
もこれに限定されない。要するに、光源1からの2周波
直交直線偏光Lの夫々の偏光方位を光軸を中心に45度
回転させる構成であればよく、例えば、ファラデー回転
素子等の旋光子を用いてもよく、また、光源そのものを
45度回転させてもよい。さらに、試料及び直線偏光子
の両方を45度回転させてもかまわないし、またさら
に、試料だけを45度回転させて、後述の[数41]式
に示すように、計算処理で補正を行ってもよい。つま
り、試料に対して入射させる2周波直交直線偏光Lの偏
光方位を相対的に45度回転させる構成であればよい。
【0080】(第2実施形態)次に、この発明の第2実
施形態を図3及び図4に基づき説明する。この実施形態
は、光源からの2つの周波数成分の強度に関する制約条
件を前提とし、その制約条件を満足する光源を用いて適
用したものである。ここで、第1実施形態の構成と同一
又は同等の構成については、同一符号を付して、その説
明を簡略又は省略する。
【0081】図3に示す複屈折測定装置は、第1実施形
態に比べると、旋光手段(半波長板2、回転機構2a及
びドライバ2b)が省略され、光検出器5の出力側にロ
ーパスフィルタ30が介挿されている。その他の構成
は、第1実施形態の構成と同一又は同等である。ここ
で、ローパスフィルタ30は、光検出器5による検出信
号S0から直流成分のみを取り出し、その直流成分をA
/D変換器11を介して演算装置12に出力する。ま
た、コントローラ6は、データ取得システムDSからの
制御信号CSを受けて、直線偏光子用のドライバ4bに
駆動信号D2を与えることにより、直線偏光子4を1回
転させるようになっている。
【0082】ここで、第1実施形態と同様に、ミューラ
ー行列を用いたストークスパラメータを図3に示す光学
システムの構成およびその光学配置に基づいて計算する
と、パラメータS′の4つの成分は、
【数26】 の行列式で計算できる。また、光源1の2つの周波数成
分の振幅ax 及びay の条件は、
【数27】 となる条件に予め設定したため、この[数27]式を
[数26]式に代入して順次、行列計算(途中の計算式
省略)を行うと、パラメータS′の内の最終的に得られ
る光強度信号S0 は、
【数28】 の式で求まることが理論的に確認された。ここで、[数
28]式中の第1項は光検出器5で得られる直流成分で
あり、同第2項及び第3項は交流成分の内の余弦成分及
び正弦成分である。この直流成分は、ローパスフィルタ
30で取り出される直流信号IDCに相当し、余弦成分及
び正弦成分は、ロックインアンプ10から出力される余
弦波信号ICos 及び正弦波信号ISin に相当する。
【0083】従って、直流信号IDC、余弦波信号
Cos 、正弦波信号ISin の夫々は、
【数29】 の式で表現される。この[数29]式中の余弦波信号I
Cos 及び正弦波信号ISi n の夫々は、第1実施形態と同
様に、直線偏光子4の1回転に対して2周期2θで余弦
状に変化する波と考えることができる。
【0084】そこで、余弦波信号ICos のθの1回転に
対する2周期成分の振幅及び初期位相をACO及びΦCO
し、正弦波信号ISin のθの1回転に対する2周期成分
の振幅及び初期位相をASO及びΦSOとしたとき、[数2
9]式における両信号ICos及びISin の夫々は、
【数30】 の簡略式で表現できる。この[数30]式中の振幅
CO、初期位相ΦCO、振幅ASO、及び初期位相ΦSOの夫
々は、
【数31】 の式に相当する。この[数31]式中の振幅ACO、初期
位相ΦCO、振幅ASO、及び初期位相ΦSOの夫々は、直線
偏光子4が1回転している間、ロックインアンプ10で
余弦波信号ICos 及び正弦波信号ISin の夫々を抽出
し、その両信号ICo s 及びISin からフーリエ解析等の
波形解析法により求めることができる。この振幅ACO
初期位相ΦCO、振幅ASO、及び初期位相ΦSOの関係を図
4に示す。
【0085】上記のように求めた直流信号IDC、振幅A
CO、振幅ASO、及び初期位相ΦSOから、試料3の複屈折
位相差Δ、主軸方位φ及び旋光角ψの夫々は、
【数32】 の計算式で演算できることが確認された。このことは、
実証実験においても確認された。
【0086】従って、この実施形態によれば、第1実施
形態と同等の効果に加え、特に旋光手段が必要でない
分、装置全体をより簡素に構築できると共に、1段階の
測定で済む分、測定時間をより短縮できる利点がある。
【0087】なお、上記[数27]式で示した光源1に
関する設定条件は、一般に光源作成時に調整されるか、
又は、部分偏光子等を用いて比較的容易に調整されるよ
うになっている。
【0088】(第3実施形態)次に、この発明の第3実
施形態を図5に基づき説明する。この実施形態は、試料
の複屈折位相差に関する制約条件を前提とし、その制約
条件を満たす所定の試料を対象として適用したものであ
る。ここで、上記実施形態の構成と同一又は同等の構成
については、同一符号を付して、その説明を簡略又は省
略する。
【0089】図5に示す複屈折測定装置は、第1実施形
態に比べると、旋光手段(半波長板2、回転機構2a、
及びドライバ2b)が省略されている。また、試料3
は、その複屈折位相差Δ[rad]が、
【数33】 の条件を満たすものを対象としている。この[数33]
式で示す条件とは、測定精度上、sin ΔをΔと近似して
も支障がないΔの範囲を意味する。さらに、コントロー
ラ6は、第2実施形態と同様に、データ取得システムD
Sからの制御信号CSを受けて、直線偏光子用のドライ
バ4bに駆動信号D2を与えることにより、直線偏光子
4を1回転させるようになっている。その他の構成は第
1実施形態の構成と同一又は同等である。
【0090】ここで、第1実施形態と同様に、ミューラ
ー行列を用いたストークスパラメータを図5に示す光学
システムの構成およびその光学配置に基づいて計算する
と、パラメータS′の4つの成分は、
【数34】 の行列式で計算できる。従って、[数33]式の条件を
考慮に入れて[数34]式の行列計算を行うと、パラメ
ータS′の内の最終的に得られる光強度信号S0は、
【数35】 の式で求まることが理論的に確認された。ここで、[数
35]式中の第1項は光検出器5で得られる直流成分で
あり、同第2項及び第3項は交流成分に含まれる余弦成
分及び正弦成分である。この余弦成分及び正弦成分は、
ロックインアンプ10で取り出される余弦波信号ICos
及び正弦波信号ISin に相当する。
【0091】従って、直流成分IDC、余弦波信号
Cos 、及び正弦波信号ISin は、
【数36】 の式で表現される。この[数36]式中の余弦波信号I
Cos 及び正弦波信号ISi n の夫々は、直線偏光子4の1
回転に対して2周期2θで余弦状に変化する波と考える
ことができる。
【0092】そこで、余弦波信号ICos のθの1回転に
対する2周期成分の振幅をACOとし、その初期位相をΦ
COとし、正弦波信号ISin のθの1回転に対する2周期
成分の振幅をASOとし、その初期位相をΦSOとしたと
き、余弦成分ICos 及び正弦成分ISin の夫々は、
【数37】 の簡略式で表現できる。この[数37]式中の振幅
CO、初期位相ΦCO、振幅ASO、及び初期位相ΦSOの夫
々は、
【数38】 の式に相当する。この[数38]式中の振幅ACO、初期
位相ΦCO、振幅ASO、及び初期位相ΦSOの夫々は、直線
偏光子4が1回転している間、ロックインアンプ10で
余弦波信号ICos 及び正弦波信号ISin の夫々を抽出す
ることにより、その余弦波信号ICos 及び正弦波信号I
Sin からフーリエ解析等の波形解析法により求めること
ができる。
【0093】上記のように求めた振幅ACO、初期位相Φ
CO、振幅ASO、及び初期位相ΦSOから、試料3の複屈折
位相差Δ、主軸方位φ及び旋光角ψの夫々は、
【数39】 の計算式で演算できることが確認された。このことは、
実証実験においても確認された。
【0094】従って、この実施形態によれば、第1実施
形態と同等の効果に加え、特に旋光手段が必要でない
分、装置全体をより簡素に構築できると共に、1段階の
測定で済む分、測定時間をより短縮できる利点がある。
【0095】なお、上記の第1〜第3実施形態では、基
準方位を例えば2周波直交直線偏光Lの夫々の偏光面の
内の一方に設定したが、本発明は必ずしもこれに限定さ
れない。即ち、この基準方位は、光学システムOP全体
で統一されていれば、任意の方位に設定してもよい。
【0096】また、第1〜第3実施形態では、直線偏光
子4の方位をθ+45度、即ち方位の初期設定を基準方
位に対して45度傾けた値としたが、本発明は必ずしも
この方位の初期設定値に限定されない。例えば、直線偏
光子4の方位の初期設定値を基準方位に対して0度とし
た場合、第3実施形態を例に上げて説明すると、図4に
示す複屈折測定装置の光学配置から、パラメータS′の
4つの成分は、
【数40】 の式で計算できる。そこで、上記と同様に、光検出器5
による交流成分に含まれる余弦波信号ICos 及び正弦波
信号ISin の夫々は、
【数41】 の式で求めることができる。この[数41]式を上記
[数36]式中の余弦波信号ICos 及び正弦波信号I
Sin と比較すると、2θに対する初期位相がπ/4だけ
異なっている。これは、すなわち直線偏光子4の初期設
定値を意味しており、これを補償することにより初期設
定値を任意に設定することができる。第1及び第2実施
形態についても同様である。
【0097】さらに、上記の第1〜第3実施形態では、
ロックインアンプ10に入力される参照信号RSを光源
用コントローラ1aから取得する構成としたが、本発明
は必ずしもこれに限定されるものではない。
【0098】例えば、第1実施形態を例に上げて説明す
ると、図6に示す複屈折測定装置においては、光源1に
よる出射光をビームスプリッタ20で2分割し、その一
方の光路上に直線偏光子21と光検出器22を設けてあ
る。従って、この光検出器22で得られる光電流信号を
参照信号としてロックインアンプ10に入力させてもよ
い。第2及び第3実施形態についても同様である。
【0099】また、第1〜第3実施形態では、ロックイ
ンアンプ10を用いた構成としたが、本発明は必ずしも
これに限定されない。例えば、参照信号と同じ周波数を
有する正弦信号及び余弦信号を生成する信号発生器と、
この信号発生器から出力された基準信号と光検出器5で
得られた光電流信号とをかけ合わせる乗算回路と、この
乗算回路の出力信号から基準信号と同じ周波数をもつ成
分だけを通過させるフィルタ回路とを用いた構成であっ
てもよい。要は、参照信号と同じ周波数の交流信号から
正弦成分及び余弦成分を取り出す構成であればよい。こ
のようにロックインアンプを使用しない構成であれば、
第1〜第3実施形態に示す光源用コントローラ1aを主
とする構成や、上述の図6に示す構成(ビームスプリッ
タ20、直線偏光子21、光検出器22)を必ずしも用
いなくても参照信号を取得できる。
【0100】またなお、第1〜第3実施形態では、光源
1にSTZLを用いたが、本発明はこれに限定されるも
のではない。例えば、光弾性変調素子等の位相変調素子
と直線偏光レーザとを組み合わせた光源でもよく、或い
はA/O変調器を利用したり、半導体レーザのFM特性
を利用した光源でもよい。要するに、光源は2周波直交
直線偏光を生成するものであればよい。
【0101】さらに、第1〜第3実施形態では、光学シ
ステムOPを試料3の透過光を利用する共通光路上に設
定したが、本発明はこれに限定されない。例えば、光学
システムOPを試料3の反射光を利用する共通光路上に
設定してもよい。また、試料3の透過光及び反射光の内
の少なくとも一方を利用する構成であってもよい。
【0102】(第4実施形態)次に、この発明の第4実
施形態を図7に基づき説明する。この実施形態は、第2
形態の光源に関する制約条件及び第3実施形態の試料に
関する制約条件のいずれをも前提とせずに、1段階の測
定のみを実施するものである。ここで、上記実施形態の
構成と同一又は同等の構成については、同一符号を付し
て、その説明を簡略又は省略する。
【0103】図7に示す複屈折測定装置は、第1実施形
態の光学システムOS及びデータ取得システムDSと同
等の構成要素を備え、その要素の内の主にコントローラ
6a及び演算装置12aの制御及び演算に関する処理を
変更したものである。
【0104】コントローラ6aは、演算装置12aから
の制御信号CSを受けたときに半波長板2と直線偏光子
4との同期回転用の駆動信号D3を生成し、これを両者
のドライバ2a及び4aに個別に供給する。これによ
り、半波長板2と直線偏光子4とが互いに所定の周期で
同期しながら、光軸を中心に回転させられ、この間の試
料3の複屈折状態を反映した光信号が光検出器5にて検
出され、その検出信号(光電流信号)S0がロックイン
アンプ10に出力される。
【0105】演算装置12aは、コントローラ6aに制
御信号CSを供給して半波長板2と直線偏光子4との回
転動作を後述の原理に基づいて制御すると共に、ロック
インアンプ10から出力される光電流信号中の交流成分
に基づいて後述の原理に基づく演算アルゴリズムを実行
して試料3の複屈折位相差Δ、主軸方位φ、及び旋光角
ψを演算し、これらデータを出力デバイスに13に出力
する。
【0106】ここで、この発明に係る複屈折測定原理を
説明する。
【0107】まず、第1実施形態と同様に、ミューラー
行列を用いたストークスパラメータを図7に示す光学シ
ステムの構成およびその光学配置に基づいて計算する
と、パラメータS′の4つの成分は、上記[数13]式
と同等の式で表現される。この[数13]式に上記[数
14]〜[数16]式と同等の光源1のストークスパラ
メータZLと、半波長板2、試料3、及び直線偏光子4
の各ミューラー行列HWξ、Tψ・RΔ、φ、LP
θ+45とを代入し、順次、行列計算(途中の計算式省
略)を行うことにより、最終的に得られるストークスパ
ラメータの内の光検出器5で検出される成分S0 ′を、
【数42】 の式で求める。この[数42]式中のIDCは直流成分、
cos 及びIsin は交流成分の余弦成分及び正弦成分に
相当する。この実施形態では、直流成分IDCを電気的に
電流遮断して取り除き、交流成分のみを使用する。
【0108】この交流成分の余弦成分Icos 及び正弦成
分Isin は、
【数43】 の式で表現され、光検出器5で得られる光電流信号S0
をロックインアンプ10に入力することで取り出され
る。
【0109】ここで、直線偏光子4と半波長板2とを同
期させて回転させている間に光検出器5が検出した光電
流信号S0からロックインアンプ10にてIcos 及I
sin を抽出し、このIcos 及Isin 中の変化量の周期成
分をフーリエ解析等の波形解析法を用いた演算装置12
の処理で求めることを考える。
【0110】まず、上記[数43]式中のIcos の第1
項IC1及び第2項IC2を比べると、半波長板2の回転角
ξに対する直線偏光子4の回転角θの符号が互いに異な
っているため、θとξとを同期させて回転させることに
より、IC1とIC2とが互いに異なる周波数信号として個
別に抽出できる点に着目した。
【0111】いま、IC1の周波数成分をmとし、IC2
周波数成分をnとすると、m及びnは、
【数44】 の式で一般化できる。この[数44]式中のm及びnが
互いに異なる周波数となるようにθとξとの互いの回転
動作における同期のタイミング(回転比)を設定すれ
ば、IC1とIC2とを互いに異なる周波数成分として取り
出すことができる。
【0112】ここで、上述の設定すべき同期タイミング
としては、m及びnの少なくとも一方が0となる場合
(θ=±2ξ)を除く任意の条件であればよい。即ち、
θとξの互いの回転方向に関係なく、直線偏光子4の1
回転に対して半波長板2を1/2回転させる場合を除く
両者の回転を前提とした条件であれば、理論上、IC1
C2とを個別に抽出できる。
【0113】そこで、上記の設定条件を満足する最も簡
単な事例として、直線偏光子4の1回転に対して半波長
板2を1回転させる場合、即ちθとξとを1:1の割合
で同期させながら回転させる場合を例に上げて、具体的
に説明する。
【0114】この場合に上記[数43]式で求まるI
cos をIcos ′とすると、このIcos′は、
【数45】 の式で求まる。この[数45]式中の第1項及び第2項
は、フーリエ解析等の波形解析法で個別に抽出可能な互
いに周波数が異なる成分、即ち第1項がθの1回転に対
して6周期で変化する成分(以下、「6周期成分
C(6)」とよぶ)、第2項がθの1回転に対して2周期
で変化する成分(以下、「2周期成分IC(2)」とよぶ)
に相当する。
【0115】そこで、上記の2周期成分IC(2)及び6周
期成分IC(6)を、
【数46】 の式に変形してみた場合、2周期成分IC(2)中の余弦成
分AC2C及び正弦成分AC2Sを、
【数47】 の式に、かつ、6周期成分IC(6)中の余弦成分AC6C
び正弦成分AC6Sを、
【数48】 の式に分けることができる。
【0116】また、上述のIsin のθに対する変化曲線
の振幅AS0及びその初期位相ΦS0は、上記[数43]か
ら、
【数49】 の式のようになる。
【0117】従って、上記[数47]〜[数49]式を
連立して解くことにより、試料3の複屈折位相差Δ、主
軸方位φ、及び旋光角ψは、
【数50】 の式で演算できることが理論上、確認された。このこと
は、実証実験においても確認された。
【0118】従って、この実施形態によれば、第2及び
第3実施形態のような制約条件を前提としないで、第1
段階の測定のみで第1実施形態と同様の効果を発揮させ
ることができ、この発明の目的とすべき試料の旋光角を
含めた複屈折状態に関するデータを短時間に計測できる
利点がある。
【0119】なお、この実施形態では、半波長板の回転
角ξと直線偏光子の回転角θを1:1の割合で回転させ
る事例を取り上げたが、この発明は勿論、これに限定さ
れるものではなく、上述の設定条件を満足させてIcos
の第1項と第2項とを互いに分離して取り出せるもので
あればよい。例えば、ξとθとを2:1の割合で回転さ
せれば、Icos の第1項及び第2項は10周期成分及び
7周期成分となるため、この両者を分離して取り出すこ
とで、上記と同様の効果を発揮させることができる。
【0120】また、この実施形態は、第1実施形態と同
等の構成を基本としてあるが、この発明はこの構成に限
定されるものではなく、上記原理を逸脱しない範囲であ
れば、例えば上記第3実施形態の項の後半部分で既に説
明した各種変形例、応用例等と同等の構成に勿論、適用
できる。例えば、旋光手段としては半波長板のほか、偏
光方位を光軸の回りに回転させる光学素子、例えばファ
ラディー回転素子などの旋光子を適用する構成であって
もよい。
【0121】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜11記
載の発明に係る複屈折測定装置は、試料に入射される前
のレーザ光の2つの周波数成分の夫々における偏光面の
方位をレーザ光の光軸を中心として定めた基準方位に対
して2つの互いに異なる角度に切り換えて旋光させ、そ
の2つの周波数成分の夫々が試料を介して入射される直
線偏光子を光軸を中心として所定の周期で回転させるこ
とにより、光検出器が検出した光信号から光ビート成分
に関する交流成分の正弦波成分及び余弦波成分を抽出
し、その正弦波成分及び余弦波成分に基づいて試料の複
屈折位相差、複屈折主軸方位、及び旋光角を取得する構
成としたため、光ヘテロダイン法を適用した比較的に簡
素な構成で、直線複屈折に関する情報(複屈折位相差及
び主軸方位)と円複屈折に関する情報(旋光角)とを同
時に且つ個別に取得できる。これにより、光関連分野に
利用される液晶等の試料に関する品質評価を正確且つ容
易に実施でき、特に従来では困難とされていたTN、S
TN液晶パネルのセルの厚さや、光スイッチ等の動作時
の旋光特性等を正確且つ容易に測定できる。
【0122】請求項12〜14記載の発明に係る複屈折
測定装置は、レーザ光の2つの周波数成分の夫々の振幅
が互いに等しくなるように光源を形成し、その光源によ
るレーザ光が上記試料を介して入射される直線偏光子を
当該レーザ光の光軸を中心として所定の周期で回転させ
ることにより、試料の複屈折位相差、複屈折主軸方位、
及び旋光角を取得する構成としたため、上記と同等の効
果に加え、特に装置構成をより一層、簡素に構築できる
利点がある。
【0123】請求項15及び16記載の発明に係る複屈
折測定装置は、複屈折状態の内の複屈折位相差Δ[ra
d]が1よりも小さい値(Δ<<1)を有する試料を介
してレーザ光が入射される直線偏光子をレーザ光の光軸
を中心として所定の周期で回転させることにより、試料
の複屈折位相差、複屈折主軸方位、及び旋光角を取得す
る構成としたため、上記と同等の効果に加え、特に装置
構成をより一層、簡素に構築できる利点がある。
【0124】請求項17〜22記載の発明に係る複屈折
測定装置は、試料に入射前のレーザ光の2つの周波数成
分の夫々における偏光面の方位をレーザ光の光軸を中心
として定めた基準方位に対して所定の角度に旋光させ、
その基準方位と直線偏光子とを互いに所定の周期で同期
させながら、光軸を中心に回転させることにより、試料
の複屈折位相差、複屈折主軸方位、及び旋光角を取得す
る構成としたため、上記と同等の効果に加え、特に測定
時間をより一層短縮できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の複屈折測定装置の全体構成を示
す概略ブロック図。
【図2】第1実施形態のロックインアンプの出力信号の
変化を説明する図。
【図3】第2実施形態の複屈折測定装置の全体構成を示
す概略ブロック図。
【図4】第2実施形態のロックインアンプの出力信号の
変化を説明する図。
【図5】第3実施形態の複屈折測定装置の全体構成を示
す概略ブロック図。
【図6】参照信号を取得する変形例に係る複屈折測定装
置の全体構成を示す概略ブロック図。
【図7】第3実施形態の複屈折測定装置の全体構成を示
す概略ブロック図。
【符号の説明】
OS 光学システム DS データ取得システム 1 光源 1a 光源用コントローラ 2 半波長板 2a 旋光用回転機構 2b 旋光用ドライバ 3 試料 4 直線偏光子 4a 直線偏光子用回転機構 4b 直線偏光子用ドライバ 5 光検出器 6、6a コントローラ 10 ロックインアンプ 11 A/D変換器 12,12a 演算装置 13 出力デバイス 20 ビームスプリッタ 21 参照信号用直線偏光子 22 参照信号用光検出器 30 ローパスフィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01J 4/00 - 4/04 G01M 11/00 - 11/02 G01N 21/23

Claims (22)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの互いに異なる周波数成分を有し且
    つその2つの周波数成分が互いに直交する直線偏光とな
    るレーザ光を発振する光源と、この光源によるレーザ光
    の2つの周波数成分を測定対象の試料を介して光学的に
    相互に干渉させる直線偏光子と、この直線偏光子による
    干渉後の光ビート成分を含む光信号を検出する光検出器
    とを含む光学システムを備えると共に、この光学システ
    ムによる上記光信号に基づいて上記試料の複屈折に関す
    る情報を取得するデータ取得システムを備えた複屈折測
    定装置であって、 上記光学システムは、上記試料に入射される前の上記レ
    ーザ光の2つの周波数成分の夫々における偏光面の方位
    を当該レーザ光の光軸を中心として定めた基準方位に対
    して2つの互いに45度異なる角度に切り換えて旋光さ
    せる旋光手段と、この旋光手段により旋光された当該2
    つの周波数成分の夫々が上記試料を介して入射される上
    記直線偏光子を上記光軸を中心として所定の周期で回転
    させる駆動手段とを備えると共に、 上記データ取得システムは、上記駆動手段が当該直線偏
    光子を回転させている間における上記光検出器が検出す
    る光信号から上記光ビート成分に関する交流成分の正弦
    波成分及び余弦波成分を抽出する信号抽出手段と、この
    信号抽出手段により抽出された正弦波成分及び余弦波成
    分に基づいて上記試料の少なくとも直線複屈折に関する
    複屈折位相差及び複屈折主軸方位と円複屈折に関する旋
    光角とを同時に演算するデータ演算手段とを備えたこと
    を特徴とする複屈折測定装置。
  2. 【請求項2】 前記光源は、周波数安定化横ゼーマンレ
    ーザである請求項1記載の複屈折測定装置。
  3. 【請求項3】 前記データ取得システムは、前記旋光手
    段による前記偏光面の方位の角度切換状態と前記駆動手
    段による前記直線偏光子の回転状態とを制御する手段を
    備えた請求項1記載の複屈折測定装置。
  4. 【請求項4】 前記旋光手段は、前記光源から入射され
    たレーザ光の2つの周波数成分の夫々における偏光状態
    の位相を180度変換させる半波長板と、この半波長板
    の主軸方位を前記光軸を中心とした基準方位に対して2
    つの互いに22.5度異なる角度に切換可能に回転させ
    る回転機構とを備えた請求項1記載の複屈折測定装置。
  5. 【請求項5】 前記旋光手段は、前記光源から入射され
    たレーザ光の2つの周波数成分の夫々における偏光面の
    方位を前記光軸を中心とした基準方位に対して45度に
    旋光させる旋光子を含む請求項1記載の複屈折測定装
    置。
  6. 【請求項6】 前記駆動手段は、前記直線偏光子を光軸
    を中心として回転させる回転機構を備えた請求項1記載
    の複屈折測定装置。
  7. 【請求項7】 前記信号抽出手段は、前記光検出器が検
    出した光信号から前記交流成分の正弦波成分及び余弦波
    成分を抽出するロックインアンプを備えた請求項1記載
    の複屈折測定装置。
  8. 【請求項8】 前記旋光手段は、前記2つの互いに45
    度異なる角度として前記基準方位に対して0度及び45
    度を用いた手段である請求項1記載の複屈折測定装置。
  9. 【請求項9】 前記データ演算手段は、前記偏光面の方
    位が前記基準方位に対して0度のときの前記余弦波成分
    における前記直線偏光子の1回転に対して2周期で変化
    する2周期成分の余弦成分の振幅をACC0とし、その2
    周期成分の正弦成分の振幅をACS0とし、上記偏光面の
    方位が基準方位に対して45度のときの上記2周期成分
    の内の余弦成分の振幅をACC1とし、その2周期成分の
    内の正弦成分の振幅をACS1とし、上記偏光面の方位が
    0度又は45度のときの前記正弦波成分における上記2
    周期成分の振幅をAS0 とし、その2周期成分の初期位
    相をФS0 とし、前記試料の複屈折位相差をΔとし、複
    屈折主軸方位をφとし、旋光角をψとしたとき、この複
    屈折位相差Δを、 【数1】 の計算式で演算し、かつ、上記複屈折主軸方位φ及び旋
    光角ψを、 【数2】 又は、 【数3】 の計算式で演算する手段である請求項8記載の複屈折測
    定装置。
  10. 【請求項10】 前記光学システムは前記試料を搭載す
    る搭載デバイスを更に備えた請求項1記載の複屈折測定
    装置。
  11. 【請求項11】 前記データ取得手段は、前記演算手段
    が演算した前記試料の複屈折位相差、複屈折主軸方位及
    び旋光角を出力する出力デバイスを更に備えた請求項1
    記載の複屈折測定装置。
  12. 【請求項12】 2つの互いに異なる周波数成分を有し
    且つその2つの周波数成分が互いに直交する直線偏光と
    なるレーザ光を発振する光源と、この光源によるレーザ
    光の2つの周波数成分を測定対象の試料を介して光学的
    に相互に干渉させる直線偏光子と、この直線偏光子によ
    る干渉後の光ビート成分を含む光信号を検出する光検出
    器とを含む光学システムを備えると共に、この光学シス
    テムによる上記光信号に基づいて上記試料の複屈折状態
    に関する情報を取得するデータ取得システムを備えた複
    屈折測定装置であって、 上記光学システムは、上記レーザ光の2つの周波数成分
    の夫々の振幅が互いに等しくなるように上記光源を形成
    し、その光源によるレーザ光が上記試料を介して入射さ
    れる上記直線偏光子を当該レーザ光の光軸を中心として
    所定の周期で回転させる駆動手段を備えると共に、 上記データ取得システムは、上記駆動手段が当該直線偏
    光子を回転させている間における上記光検出器が検出す
    る光信号から上記光ビート成分に関する交流成分の正弦
    波成分及び余弦波成分と直流成分とを抽出する信号抽出
    手段と、この信号抽出手段により抽出された正弦波成
    分、余弦波成分及び直流成分に基づいて上記試料の少な
    くとも直線複屈折に関する複屈折位相差及び複屈折主軸
    方位と円複屈折に関する旋光角とを同時に演算するデー
    タ演算手段とを備えたことを特徴とする複屈折測定装
    置。
  13. 【請求項13】 前記信号抽出手段は、前記光検出器が
    検出した光信号から前記交流成分の正弦波成分及び余弦
    波成分を抽出するロックインアンプと、当該光信号から
    前記直流成分を抽出するローパスフィルタとを備えた請
    求項12記載の複屈折測定装置。
  14. 【請求項14】 前記データ演算手段は、前記直流成分
    をIDCとし、前記余弦波成分中の前記直線偏光子の1回
    転に対して2周期で変化する2周期成分の振幅をAC0
    し、前記正弦波成分中の上記直線偏光子の1回転に対し
    て2周期で変化する2周期成分の振幅をAS0とし、その
    初期位相をФS0とし、前記試料の複屈折位相差をΔと
    し、複屈折主軸方位をφとし、旋光角をψとしたとき、
    この複屈折位相差Δ、複屈折主軸方位φ、及び旋光角ψ
    を、 【数4】 の計算式で演算する手段である請求項12記載の複屈折
    測定装置。
  15. 【請求項15】 2つの互いに異なる周波数成分を有し
    且つその2つの周波数成分が互いに直交する直線偏光と
    なるレーザ光を発振する光源と、この光源によるレーザ
    光の2つの周波数成分を測定対象の試料を介して光学的
    に相互に干渉させる直線偏光子と、この直線偏光子によ
    る干渉後の光ビート成分を含む光信号を検出する光検出
    器とを含む光学システムを備えると共に、この光学シス
    テムによる上記光信号に基づいて上記試料の複屈折状態
    に関する情報を取得するデータ取得システムとを備えた
    複屈折測定装置であって、 上記光学システムは、上記複屈折状態の内の複屈折位相
    差Δ[rad]が1よりも小さい値(Δ<<1)を有す
    る試料を介して上記レーザ光が入射される上記直線偏光
    子を上記レーザ光の光軸を中心として所定の周期で回転
    させる駆動手段を備えると共に、 上記データ取得システムは、上記駆動手段が当該直線偏
    光子を回転させている間における上記光検出器が検出す
    る光信号から上記光ビート成分に関する交流信号の正弦
    波成分及び余弦波成分を抽出する信号抽出手段と、この
    信号抽出手段により抽出された正弦波成分及び余弦波成
    分に基づいて上記試料の少なくとも直線複屈折に関する
    複屈折位相差及び複屈折主軸方位と円複屈折に関する旋
    光角とを同時に演算するデータ演算手段とを備えたこと
    を特徴とする複屈折測定装置。
  16. 【請求項16】 前記データ演算手段は、前記余弦波成
    分中の前記直線偏光子の1回転に対して2周期で変化す
    る2周期成分の振幅をAC0とし、その初期位相をФC0
    し、前記正弦波成分中の前記直線偏光子の1回転に対し
    て2周期で変化する2周期成分の振幅をAS0とし、その
    初期位相をФS0とし、前記試料の複屈折位相差をΔと
    し、複屈折主軸方位をφとし、旋光角をψとしたとき、
    この複屈折位相差Δ、複屈折主軸方位φ、及び旋光角ψ
    を、 【数5】 の計算式で演算する手段である請求項15記載の複屈折
    測定装置。
  17. 【請求項17】 2つの互いに異なる周波数成分を有し
    且つその2つの周波数成分が互いに直交する直線偏光と
    なるレーザ光を発振する光源と、この光源によるレーザ
    光の2つの周波数成分を測定対象の試料を介して光学的
    に相互に干渉させる直線偏光子と、この直線偏光子によ
    る干渉後の光ビート成分を含む光信号を検出する光検出
    器とを含む光学システムを備えると共に、この光学シス
    テムによる上記光信号に基づいて上記試料の複屈折に関
    する情報を取得するデータ取得システムを備えた複屈折
    測定装置であって、 上記光学システムは、上記試料に入射される前の上記レ
    ーザ光の2つの周波数成分の夫々における偏光面の方位
    を当該レーザ光の光軸を中心として定めた基準方位に対
    して所定の角度に旋光させる旋光手段と、この旋光手段
    で定めた上記基準方位と上記直線偏光子とを互いに所定
    の周期で同期させながら、前記光軸を中心に回転させる
    回転手段とを備えると共に、 上記データ取得システムは、上記回転手段が上記旋光手
    段で定めた基準方位と上記直線偏光子とを回転させてい
    る間における上記光検出器が検出する光信号から上記光
    ビート成分に関する交流成分の正弦波成分及び余弦波成
    分を抽出する信号抽出手段と、この信号抽出手段により
    抽出された正弦波成分及び余弦波成分に基づいて上記試
    料の少なくとも直線複屈折に関する複屈折位相差及び複
    屈折主軸方位と円複屈折に関する旋光角とを同時に演算
    するデータ演算手段とを備えたことを特徴とする複屈折
    測定装置。
  18. 【請求項18】 前記データ演算手段は、前記直線偏光
    子の1回転に対して前記2つの周期で定まる前記余弦波
    成分中の2つの互いに異なる周波数成分と前記正弦波成
    分とに基づいて前記試料の複屈折位相差、複屈折主軸方
    位、及び旋光角を演算する手段である請求項17記載の
    複屈折測定装置。
  19. 【請求項19】 前記旋光手段は、前記光源から入射さ
    れたレーザ光の2つの周波数成分の夫々における偏光状
    態の位相を180度変換させる半波長板を備え、前記回
    転手段は、当該半波長板と前記直線偏光子とを互いに所
    定の周期で同期させながら、前記光軸を中心に回転させ
    る手段である請求項17又は18記載の複屈折測定装
    置。
  20. 【請求項20】 前記回転手段は、前記直線偏光子と前
    記半波長板とを互いに同じ周期で同期させながら、前記
    光軸を中心に回転させる手段である請求項19記載の複
    屈折測定装置。
  21. 【請求項21】 前記データ演算手段は、前記正弦波成
    分中の前記直線偏光子の回転に対する変化曲線の振幅及
    びその初期位相をAS0及びΦS0とし、前記余弦波成分中
    の前記直線偏光子の1回転に対して6周期で変化する6
    周期成分中の余弦成分及び正弦成分をAC6C及びAC6S
    とし、上記余弦波成分中の前記直線偏光子の1回転に対
    して2周期で変化する2周期成分中の余弦成分及び正弦
    成分をAC2C及びAC2Sとし、前記試料の複屈折位相差
    をΔとし、複屈折主軸方位をφとし、旋光角をψとした
    とき、この複屈折位相差Δ、複屈折主軸方位φ、及び旋
    光角ψを、 【数6】 の計算式で演算する手段である請求項20記載の複屈折
    測定装置。
  22. 【請求項22】 前記旋光手段は、前記光源から入射さ
    れたレーザ光の2つの周波数成分の夫々における偏光面
    の方位を前記光軸を中心とした基準方位に対して45度
    に旋光させる旋光子を備え、前記回転手段は、当該旋光
    子の基準方位と前記直線偏光子とを互いに所定の周期で
    同期させながら、前記光軸を中心に回転させる手段であ
    る請求項17又は18記載の複屈折測定装置。
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