JP2989588B1 - リグノセルロース材料のパルプ化方法及びその方法において使用される調合物 - Google Patents
リグノセルロース材料のパルプ化方法及びその方法において使用される調合物Info
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Abstract
【要約】
【課題】 リグノセルロース材料の脱リグニン化におい
て、パルプ化リカーに添加される環状ケト化合物量を低
減する。 【解決手段】 パルプ化リカーに界面活性剤混合物が添
加される。添加される界面活性剤混合物は、少なくとも
一つのアルキルアルコールアルコキシレート、及びリシ
ノール酸及び12- オキシステアリン酸より成る群から選
択される酸のエステルから生成される少なくとも一つの
ポリオキシアルキレングリコールエーテルを含有してい
る。
て、パルプ化リカーに添加される環状ケト化合物量を低
減する。 【解決手段】 パルプ化リカーに界面活性剤混合物が添
加される。添加される界面活性剤混合物は、少なくとも
一つのアルキルアルコールアルコキシレート、及びリシ
ノール酸及び12- オキシステアリン酸より成る群から選
択される酸のエステルから生成される少なくとも一つの
ポリオキシアルキレングリコールエーテルを含有してい
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、木材等のリグノ
セルロース材料をクラフト法すなわち硫酸塩法及びアル
カリ法のアルカリパルプ化リカーで脱リグニン化するの
に使用される改良された添加剤調合物及びその調合物を
使用した脱リグニン化方法に関する。さらに詳しくは、
この発明は、環状ケト化合物(好ましくは、アントラキ
ノン)を含有するクラフトパルプ化リカーを用いてリグ
ノセルロース材料を脱リグニン化することによって収率
を向上させることに関する。特に、この発明は、上記の
添加剤調合物及びその調合物を使用した脱リグニン化方
法の改良に関し、界面活性剤混合物を添加することによ
って、低レベルのアントラキノン添加率でも上記の収率
を向上させることができる。ここで用いられる界面活性
剤混合物は、少なくとも一つのアルキルアルコールアル
コキシレート、及びリシノール酸及び12- オキシステア
リン酸より成る群から選択される酸のエステルから生成
される少なくとも一つのポリオキシアルキレングリコー
ルエーテルを含有するものである。
セルロース材料をクラフト法すなわち硫酸塩法及びアル
カリ法のアルカリパルプ化リカーで脱リグニン化するの
に使用される改良された添加剤調合物及びその調合物を
使用した脱リグニン化方法に関する。さらに詳しくは、
この発明は、環状ケト化合物(好ましくは、アントラキ
ノン)を含有するクラフトパルプ化リカーを用いてリグ
ノセルロース材料を脱リグニン化することによって収率
を向上させることに関する。特に、この発明は、上記の
添加剤調合物及びその調合物を使用した脱リグニン化方
法の改良に関し、界面活性剤混合物を添加することによ
って、低レベルのアントラキノン添加率でも上記の収率
を向上させることができる。ここで用いられる界面活性
剤混合物は、少なくとも一つのアルキルアルコールアル
コキシレート、及びリシノール酸及び12- オキシステア
リン酸より成る群から選択される酸のエステルから生成
される少なくとも一つのポリオキシアルキレングリコー
ルエーテルを含有するものである。
【0002】
【従来の技術】1970年代の半ばには、木材パルプの
生成のためのリグノセルロース材料の脱リグニン化に関
して顕著な進展があった。それは、アルカリパルプ化リ
カーへのパルプ化添加剤としてアントラキノンを使用す
ることの有用性が発見されたからである。アントラキノ
ンのそのような使用について開示している初期の文献と
しては、米国特許第3,888,727 号がある。この特許に
は、リグノセルロース材料をアントラキノンスルホン酸
を含有するアルカリパルプ化リカーで処理した後に酸素
で脱リグニン化することが開示されている。しかしなが
ら、米国特許第4,012,280 号にはさらに重要な点が開示
されている。すなわち、この特許には、環境面で好まし
いソーダパルプ化法の経済性の悪さは、パルプ化におけ
る添加剤としてアントラキノンを併用することによっ
て、環境面で問題のある(臭気の点において)クラフト
法に匹敵するまでに改良できることが開示されている。
セルロースパルプの収率向上の利点及び脱リグニン化率
向上の利点(エネルギー消費量の低減及び処理能力の向
上につながる)は示されたけれども、改良された汚染性
の低いソーダ法の使用は伸びなかった。その第1の理由
は、ソーダ法において比較的高価なアントラキノンを使
用することによってその生産性をアントラキノンを使用
していないクラフト法に匹敵するまでに向上させると、
コストの点での競争力が低下するからである。第2の理
由は、アントラキノンの利点は他の(業界で既に使用さ
れている)パルプ化法、たとえば、クラフト又はポリ硫
化パルプ化リカーを使用している方法においても得られ
たからである。
生成のためのリグノセルロース材料の脱リグニン化に関
して顕著な進展があった。それは、アルカリパルプ化リ
カーへのパルプ化添加剤としてアントラキノンを使用す
ることの有用性が発見されたからである。アントラキノ
ンのそのような使用について開示している初期の文献と
しては、米国特許第3,888,727 号がある。この特許に
は、リグノセルロース材料をアントラキノンスルホン酸
を含有するアルカリパルプ化リカーで処理した後に酸素
で脱リグニン化することが開示されている。しかしなが
ら、米国特許第4,012,280 号にはさらに重要な点が開示
されている。すなわち、この特許には、環境面で好まし
いソーダパルプ化法の経済性の悪さは、パルプ化におけ
る添加剤としてアントラキノンを併用することによっ
て、環境面で問題のある(臭気の点において)クラフト
法に匹敵するまでに改良できることが開示されている。
セルロースパルプの収率向上の利点及び脱リグニン化率
向上の利点(エネルギー消費量の低減及び処理能力の向
上につながる)は示されたけれども、改良された汚染性
の低いソーダ法の使用は伸びなかった。その第1の理由
は、ソーダ法において比較的高価なアントラキノンを使
用することによってその生産性をアントラキノンを使用
していないクラフト法に匹敵するまでに向上させると、
コストの点での競争力が低下するからである。第2の理
由は、アントラキノンの利点は他の(業界で既に使用さ
れている)パルプ化法、たとえば、クラフト又はポリ硫
化パルプ化リカーを使用している方法においても得られ
たからである。
【0003】米国特許第4,213,821 号に開示されている
ように、アントラキノンは、アルカリパルプ化リカー中
での木材チップの蒸解同様、中性の硫酸塩パルプ化リカ
ー(米国特許第5,139,617 号に開示されている特別な場
合)中での木材チップの蒸解にも有益であることがその
後間もなく発見された。アントラキノンの利点を最大に
する方法は米国特許第4,127,439 号、4,178,861 号及び
4,310,383 号に開示されている。また、アントラキノン
は取り扱いが難しく、不水溶性であり、微細な粉末状で
あるため、それをパルプ化リカー中に容易に分散させる
手段が研究され、米国特許第4,248,663 号、4,384,921
号及び4,574,032 号に開示されている。アントラキノン
を使用した場合の欠点は蒸解釜内にスケールを形成する
傾向である。この問題を解決する方法は米国特許第4,48
1,073 号及び4,561,935 号に開示されている。最後に、
アントラキノンは比較的高価であるため、化学物質を回
収したり再使用したりする方法が米国特許第4,197,168
号及び4,310,383 号に開示されている。
ように、アントラキノンは、アルカリパルプ化リカー中
での木材チップの蒸解同様、中性の硫酸塩パルプ化リカ
ー(米国特許第5,139,617 号に開示されている特別な場
合)中での木材チップの蒸解にも有益であることがその
後間もなく発見された。アントラキノンの利点を最大に
する方法は米国特許第4,127,439 号、4,178,861 号及び
4,310,383 号に開示されている。また、アントラキノン
は取り扱いが難しく、不水溶性であり、微細な粉末状で
あるため、それをパルプ化リカー中に容易に分散させる
手段が研究され、米国特許第4,248,663 号、4,384,921
号及び4,574,032 号に開示されている。アントラキノン
を使用した場合の欠点は蒸解釜内にスケールを形成する
傾向である。この問題を解決する方法は米国特許第4,48
1,073 号及び4,561,935 号に開示されている。最後に、
アントラキノンは比較的高価であるため、化学物質を回
収したり再使用したりする方法が米国特許第4,197,168
号及び4,310,383 号に開示されている。
【0004】上記のような進展があったにも関わらず、
アントラキノンを用いたパルプ化の利点を改良(主とし
て、収率を改善させつつエネルギー消費及び化学物質添
加量を低減すること)してその欠点(主として、高コス
ト及び装置の大型化)を緩和することへの要求が引き続
き存在している。一つの試みはアントラキノンの一部を
別の添加剤に変更することである。その場合の添加剤は
アントラキノンの利点のいくつかを有するとともに他の
欠点を示さないものである。
アントラキノンを用いたパルプ化の利点を改良(主とし
て、収率を改善させつつエネルギー消費及び化学物質添
加量を低減すること)してその欠点(主として、高コス
ト及び装置の大型化)を緩和することへの要求が引き続
き存在している。一つの試みはアントラキノンの一部を
別の添加剤に変更することである。その場合の添加剤は
アントラキノンの利点のいくつかを有するとともに他の
欠点を示さないものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、リ
グノセルロース原材料をアントラキノンを含有するパル
プ化リカーで脱リグニン化して、所定の収率でセルロー
スパルプを生成させるための脱リグニン化方法及びその
方法に使用される改良された添加剤調合物を開発するこ
とである。
グノセルロース原材料をアントラキノンを含有するパル
プ化リカーで脱リグニン化して、所定の収率でセルロー
スパルプを生成させるための脱リグニン化方法及びその
方法に使用される改良された添加剤調合物を開発するこ
とである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的はこの発明に
よって達成される。リグノセルロース材料の脱リグニン
化におけるパルプ化リカーに添加される添加剤調合物
は、界面活性剤混合物を含有する。この界面活性剤混合
物は少なくとも一つのアルキルアルコールアルコキシレ
ート、及びリシノール酸及び12- オキシステアリン酸よ
り成る群から選択される酸のエステルから生成される少
なくとも一つのポリオキシアルキレングリコールエーテ
ルを含有している。セルロースパルプの生成におけるリ
グノセルロース材料の脱リグニン化方法は、密閉反応容
器中でリグノセルロース材料を所定量の環状ケト化合物
を含有するアルカリパルプ化リカーで処理して所望のパ
ルプ収率を達成する段階を有する。そのパルプ収率を達
成するのに必要なアントラキノン等の環状ケト化合物の
量を低減するために、アルカリパルプ化リカーに界面活
性剤混合物が添加される。添加される界面活性剤混合物
は、少なくとも一つのアルキルアルコールアルコキシレ
ート、及びリシノール酸及び12- オキシステアリン酸よ
り成る群から選択される酸のエステルから生成される少
なくとも一つのポリオキシアルキレングリコールエーテ
ルを含有している。
よって達成される。リグノセルロース材料の脱リグニン
化におけるパルプ化リカーに添加される添加剤調合物
は、界面活性剤混合物を含有する。この界面活性剤混合
物は少なくとも一つのアルキルアルコールアルコキシレ
ート、及びリシノール酸及び12- オキシステアリン酸よ
り成る群から選択される酸のエステルから生成される少
なくとも一つのポリオキシアルキレングリコールエーテ
ルを含有している。セルロースパルプの生成におけるリ
グノセルロース材料の脱リグニン化方法は、密閉反応容
器中でリグノセルロース材料を所定量の環状ケト化合物
を含有するアルカリパルプ化リカーで処理して所望のパ
ルプ収率を達成する段階を有する。そのパルプ収率を達
成するのに必要なアントラキノン等の環状ケト化合物の
量を低減するために、アルカリパルプ化リカーに界面活
性剤混合物が添加される。添加される界面活性剤混合物
は、少なくとも一つのアルキルアルコールアルコキシレ
ート、及びリシノール酸及び12- オキシステアリン酸よ
り成る群から選択される酸のエステルから生成される少
なくとも一つのポリオキシアルキレングリコールエーテ
ルを含有している。
【0007】
【発明の効果】この発明の調合物及び方法によれば、所
定の収率及び上記した他の利点を達成することができ、
また、アントラキノンの添加量を少なくとも10%低減
することができる。
定の収率及び上記した他の利点を達成することができ、
また、アントラキノンの添加量を少なくとも10%低減
することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】この発明の改良された方法は、
(1)密閉された反応容器中のリグノセルロース材料を
環状ケト化合物添加剤を含有するアルカリパルプ化リカ
ーで処理する処理段階と、(2)リグノセルロース材料
からパルプ化リカーを除去して水又はリグノセルロース
材料に対して不活性な水性リカーと交換して、定められ
た収率で脱リグニン化されたセルロース材料を得る回収
段階とを有する。この場合において、環状ケト化合物は
ナフトキノン、アントラキノン、アントロン、フェナン
トレンキノン、これらのキノンのアルキル、アルコキシ
及びアミノ誘導体、6,11−ジオキソ−1H−アントラ−
[1,2-c] ピラゾール、アントラキノン−1,2 −ナフタク
リノン、7,12−ジオキソ−7,12−ジヒドロアントラ[1,2
-b] ピラジン、1,2 −ベンツアントラキノン及び10−メ
チレンアントロンより成る群から選択される化合物であ
る。また、(1)の処理段階は、定められたパルプ収率
を達成するために、約150℃から約200℃の最大温
度下で約0.5分から約480分にわたって実施され
る。さらに、この方法の改良点は、アルカリパルプ化リ
カーに添加されて上記の収率を達成するのに必要な環状
ケト化合物添加剤の量が低減されており、その代わり
に、界面活性剤混合物が添加されている点である。界面
活性剤混合物は、少なくとも一つのアルキルアルコール
アルコキシレート、及びリシノール酸及び12- オキシス
テアリン酸より成る群から選択される酸のエステルから
生成される少なくとも一つのポリオキシアルキレングリ
コールエーテルを含有している。
(1)密閉された反応容器中のリグノセルロース材料を
環状ケト化合物添加剤を含有するアルカリパルプ化リカ
ーで処理する処理段階と、(2)リグノセルロース材料
からパルプ化リカーを除去して水又はリグノセルロース
材料に対して不活性な水性リカーと交換して、定められ
た収率で脱リグニン化されたセルロース材料を得る回収
段階とを有する。この場合において、環状ケト化合物は
ナフトキノン、アントラキノン、アントロン、フェナン
トレンキノン、これらのキノンのアルキル、アルコキシ
及びアミノ誘導体、6,11−ジオキソ−1H−アントラ−
[1,2-c] ピラゾール、アントラキノン−1,2 −ナフタク
リノン、7,12−ジオキソ−7,12−ジヒドロアントラ[1,2
-b] ピラジン、1,2 −ベンツアントラキノン及び10−メ
チレンアントロンより成る群から選択される化合物であ
る。また、(1)の処理段階は、定められたパルプ収率
を達成するために、約150℃から約200℃の最大温
度下で約0.5分から約480分にわたって実施され
る。さらに、この方法の改良点は、アルカリパルプ化リ
カーに添加されて上記の収率を達成するのに必要な環状
ケト化合物添加剤の量が低減されており、その代わり
に、界面活性剤混合物が添加されている点である。界面
活性剤混合物は、少なくとも一つのアルキルアルコール
アルコキシレート、及びリシノール酸及び12- オキシス
テアリン酸より成る群から選択される酸のエステルから
生成される少なくとも一つのポリオキシアルキレングリ
コールエーテルを含有している。
【0009】上記二つの段階を経て生成された脱リグニ
ン化されたセルロース材料は追加処理をすることなく使
用することができるし、従来の漂白処理を施すこともで
きる。処理されるべきリグノセルロース材料が木材であ
る場合には、まず、チップの状態に加工される。この加
工段階は、リグノセルロース材料が繊維状の材料である
場合には、不要である。リグノセルロース材料は段階
(1)と段階(2)との間で精製してもよい。精製は周
知の装置、たとえば、シングルディスクリファイナ又は
ダブルディスクリファイナを用いて実施できる。この発
明の方法は、針葉樹及び落葉樹いずれの木材の脱リグニ
ン化にも使用できる。針葉樹とは松、とうひ、バルサム
もみ等を意味し、落葉樹とはかばの木、ポプラ、はこや
なぎ、かえで、ぶな、オーク等を意味する。界面活性剤
混合物のアルキルアルコールアルコキシレート成分はア
ルコールと約5モルから約100モルのアルキレンオキ
シド(エポキシド)との反応によって生成されるC4 〜
C30のアルキルアルコールアルコキシレートが好まし
い。なお、アルコールは直鎖型のアルコールでも分枝型
のアルコールでもよく、また、第1アルコールでも第2
アルコールでもよい。一方、アルキレンオキシドはエチ
レンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド
及びそれらの組み合わせから成る群から選択される。特
に好ましいアルキルアルコールアルコキシレートは23
モルのエチレンオキシドを使用して調製されるオレイル
アルコールエトキシレートである。
ン化されたセルロース材料は追加処理をすることなく使
用することができるし、従来の漂白処理を施すこともで
きる。処理されるべきリグノセルロース材料が木材であ
る場合には、まず、チップの状態に加工される。この加
工段階は、リグノセルロース材料が繊維状の材料である
場合には、不要である。リグノセルロース材料は段階
(1)と段階(2)との間で精製してもよい。精製は周
知の装置、たとえば、シングルディスクリファイナ又は
ダブルディスクリファイナを用いて実施できる。この発
明の方法は、針葉樹及び落葉樹いずれの木材の脱リグニ
ン化にも使用できる。針葉樹とは松、とうひ、バルサム
もみ等を意味し、落葉樹とはかばの木、ポプラ、はこや
なぎ、かえで、ぶな、オーク等を意味する。界面活性剤
混合物のアルキルアルコールアルコキシレート成分はア
ルコールと約5モルから約100モルのアルキレンオキ
シド(エポキシド)との反応によって生成されるC4 〜
C30のアルキルアルコールアルコキシレートが好まし
い。なお、アルコールは直鎖型のアルコールでも分枝型
のアルコールでもよく、また、第1アルコールでも第2
アルコールでもよい。一方、アルキレンオキシドはエチ
レンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド
及びそれらの組み合わせから成る群から選択される。特
に好ましいアルキルアルコールアルコキシレートは23
モルのエチレンオキシドを使用して調製されるオレイル
アルコールエトキシレートである。
【0010】リシノール酸及びオキシステアリン酸より
成る群から選択される酸のエステルから生成される少な
くとも一つのポリオキシアルキレングリコールエーテル
の群には、グリセリン、ネオペンチルグリコール、トリ
メチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエ
リトリトール及びその重合体、マンニトール及びソルビ
トールより成る群から選択されるグリコールのエステル
と、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレン
オキシド及びそれらの組み合わせから成る群から選択さ
れる約5モルから約100モルのアルキレンオキシドと
の反応によって生成される生成物が含まれる。リシノー
ル酸はひまし油中に存在する。リシノール酸はそれがひ
まし油中に主成分(〜90%)として含有されている場
合、遊離酸の状態ではなくトリグリセリドとして存在す
るが、ひまし油は直接アルコキシル化されて、所定のリ
シノール酸のエステルのポリオキシアルキレングリコー
ルエーテルを生成する。したがって、この群の好ましい
物質はリシノール酸トリグリセリドエトキシレートであ
る。
成る群から選択される酸のエステルから生成される少な
くとも一つのポリオキシアルキレングリコールエーテル
の群には、グリセリン、ネオペンチルグリコール、トリ
メチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエ
リトリトール及びその重合体、マンニトール及びソルビ
トールより成る群から選択されるグリコールのエステル
と、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレン
オキシド及びそれらの組み合わせから成る群から選択さ
れる約5モルから約100モルのアルキレンオキシドと
の反応によって生成される生成物が含まれる。リシノー
ル酸はひまし油中に存在する。リシノール酸はそれがひ
まし油中に主成分(〜90%)として含有されている場
合、遊離酸の状態ではなくトリグリセリドとして存在す
るが、ひまし油は直接アルコキシル化されて、所定のリ
シノール酸のエステルのポリオキシアルキレングリコー
ルエーテルを生成する。したがって、この群の好ましい
物質はリシノール酸トリグリセリドエトキシレートであ
る。
【0011】米国特許第5,298,120 号及び5,501,769 号
には、ポリオキシアルキレングリコールの脂肪酸エステ
ルを用いて木材をパルプ化することによってパルプ化の
均一性及びパルプの収率を向上させることが開示されて
いる。これらのエステルは所定の能力を発揮するが、高
温に加熱されたアルカリ度の高い溶液中で使用される
と、分子の安定性の低さを露呈する。エステルは開裂(c
leave)して脂肪酸石鹸及びエステルの生成に用いられる
ポリアルキレングリコールの両方を生成する。したがっ
て、開裂によってエステルがなくなる。また、ここに開
示された化合物では有益な結果は得られないばかりか、
実際には、有益な結果はこの開裂による生成物によって
制限される。アルキルアルコールポリアルキレングリコ
ールエーテル及びリシノール酸トリグリセリドの(ひま
し油の)ポリアルキレングリコールエーテルについては
そうではなく、木材のパルプ化に使用されるアルカリ度
の高い高温のアルカリ溶液中で優れた性能を発揮し得
る。リシノール酸トリグリセリドのポリアルキレングリ
コールエーテルのエステルが開裂するとき、その結果生
成される分子はリシノール酸のポリアルキレングリコー
ルエーテルのナトリウム塩である。これは界面活性剤で
あり、パルプ化溶液中で官能性を発揮する。リシノール
酸のポリアルキレングリコールエーテルのナトリウム塩
が存在すると、パルプ化工程が完了したときに、高温の
アルカリパルプ化溶液中におけるアルキルアルコールポ
リアルキレングリコールエーテルの可溶化が助長され
る。他の界面活性剤の可溶化は非常に有用である。その
理由は、そうでない場合には、これら他の界面活性剤が
溶液中に沈殿析出してしまい、不都合をもたらすからで
ある。
には、ポリオキシアルキレングリコールの脂肪酸エステ
ルを用いて木材をパルプ化することによってパルプ化の
均一性及びパルプの収率を向上させることが開示されて
いる。これらのエステルは所定の能力を発揮するが、高
温に加熱されたアルカリ度の高い溶液中で使用される
と、分子の安定性の低さを露呈する。エステルは開裂(c
leave)して脂肪酸石鹸及びエステルの生成に用いられる
ポリアルキレングリコールの両方を生成する。したがっ
て、開裂によってエステルがなくなる。また、ここに開
示された化合物では有益な結果は得られないばかりか、
実際には、有益な結果はこの開裂による生成物によって
制限される。アルキルアルコールポリアルキレングリコ
ールエーテル及びリシノール酸トリグリセリドの(ひま
し油の)ポリアルキレングリコールエーテルについては
そうではなく、木材のパルプ化に使用されるアルカリ度
の高い高温のアルカリ溶液中で優れた性能を発揮し得
る。リシノール酸トリグリセリドのポリアルキレングリ
コールエーテルのエステルが開裂するとき、その結果生
成される分子はリシノール酸のポリアルキレングリコー
ルエーテルのナトリウム塩である。これは界面活性剤で
あり、パルプ化溶液中で官能性を発揮する。リシノール
酸のポリアルキレングリコールエーテルのナトリウム塩
が存在すると、パルプ化工程が完了したときに、高温の
アルカリパルプ化溶液中におけるアルキルアルコールポ
リアルキレングリコールエーテルの可溶化が助長され
る。他の界面活性剤の可溶化は非常に有用である。その
理由は、そうでない場合には、これら他の界面活性剤が
溶液中に沈殿析出してしまい、不都合をもたらすからで
ある。
【0012】この発明の調合物は、好ましくは、オレイ
ルアルコールエトキシレートとリシノール酸トリグリセ
リドエトキシレートとを重量比で約4:1から約1:4
(好ましくは、約1:2)の割合で混合することによっ
て調製されたミクロエマルジョンである。アントラキノ
ンと混合してアルカリパルプ化において使用するため
に、約10%から約30%(好ましくは、約20%)の
水と混合して透明な粘性溶液を生成することによって、
調合物の水溶液が調製される。この溶液は、その後、水
に分散させた状態のアントラキノンすなわちアントラキ
ノンの水性分散系(aqueous solution)と混合されること
によって、水で希釈され、約10%から約30%(好ま
しくは、約12.5%)の活性系(active)を生成する。
この発明の界面活性剤調合物は約5から約20、好まし
くは、約8から約16のHLBを示す必要がある。界面
活性剤調合物の成分が混合されることによって、ミクロ
エマルジョンが形成される。その平均粒子サイズは約
0.5マイクロメートルから約10マイクロメートル、
好ましくは、約1マイクロメートルから約4マイクロメ
ートル、最も好ましくは、2マイクロメートル未満であ
る。アントラキノンとの間の観測相乗作用を達成するた
めの適正な平均粒子サイズを有するミクロエマルジョン
が生成されたことを示す基準は、二つの成分を雰囲気温
度下で混合することによって、透明な溶液が生成され、
その溶液を約82゜C(180゜F)に加熱したとき
に、その溶液が濁った青みを帯びた色に変化することで
ある。
ルアルコールエトキシレートとリシノール酸トリグリセ
リドエトキシレートとを重量比で約4:1から約1:4
(好ましくは、約1:2)の割合で混合することによっ
て調製されたミクロエマルジョンである。アントラキノ
ンと混合してアルカリパルプ化において使用するため
に、約10%から約30%(好ましくは、約20%)の
水と混合して透明な粘性溶液を生成することによって、
調合物の水溶液が調製される。この溶液は、その後、水
に分散させた状態のアントラキノンすなわちアントラキ
ノンの水性分散系(aqueous solution)と混合されること
によって、水で希釈され、約10%から約30%(好ま
しくは、約12.5%)の活性系(active)を生成する。
この発明の界面活性剤調合物は約5から約20、好まし
くは、約8から約16のHLBを示す必要がある。界面
活性剤調合物の成分が混合されることによって、ミクロ
エマルジョンが形成される。その平均粒子サイズは約
0.5マイクロメートルから約10マイクロメートル、
好ましくは、約1マイクロメートルから約4マイクロメ
ートル、最も好ましくは、2マイクロメートル未満であ
る。アントラキノンとの間の観測相乗作用を達成するた
めの適正な平均粒子サイズを有するミクロエマルジョン
が生成されたことを示す基準は、二つの成分を雰囲気温
度下で混合することによって、透明な溶液が生成され、
その溶液を約82゜C(180゜F)に加熱したとき
に、その溶液が濁った青みを帯びた色に変化することで
ある。
【0013】環状ケト化合物、好ましくは、アントラキ
ノンは水性分散系として調製される。そして、この分散
系はこの発明の界面活性剤調合物と混合されてから蒸解
釜に投入される。アントラキノンの分散系は、好ましく
は、分散媒を添加してアントラキノンの平均粒子サイズ
を水中で湿式粉砕によって約6マイクロメートルから約
10マイクロメートルに低下させることによって調製さ
れる。界面活性剤調合物及びアントラキノンの分散系は
蒸解釜に別々に投入することができるけれども、前もっ
て混合して単一の水性混合物として投入するのが好まし
い。界面活性剤のミクロエマルジョンはアントラキノン
粒子に付着し、アントラキノンの混合物及びパルプ化リ
カーを木材チップに対して迅速に浸透させ、それらを効
率的かつ完全に含浸させる。このメカニズムによれば、
極めて少量のアントラキノンを使用することによって、
所望のカッパー価(kappa number)が得られ、不良率すな
わち未処理率(reject)の低下が期待される。以下に本願
発明の方法及び調合物を実施例に基づいて説明する。
ノンは水性分散系として調製される。そして、この分散
系はこの発明の界面活性剤調合物と混合されてから蒸解
釜に投入される。アントラキノンの分散系は、好ましく
は、分散媒を添加してアントラキノンの平均粒子サイズ
を水中で湿式粉砕によって約6マイクロメートルから約
10マイクロメートルに低下させることによって調製さ
れる。界面活性剤調合物及びアントラキノンの分散系は
蒸解釜に別々に投入することができるけれども、前もっ
て混合して単一の水性混合物として投入するのが好まし
い。界面活性剤のミクロエマルジョンはアントラキノン
粒子に付着し、アントラキノンの混合物及びパルプ化リ
カーを木材チップに対して迅速に浸透させ、それらを効
率的かつ完全に含浸させる。このメカニズムによれば、
極めて少量のアントラキノンを使用することによって、
所望のカッパー価(kappa number)が得られ、不良率すな
わち未処理率(reject)の低下が期待される。以下に本願
発明の方法及び調合物を実施例に基づいて説明する。
【0014】実施例1 比較のために、59,090kg(湿潤状態で65トン)
の針葉樹の木材チップが約4,909kg(約10,80
0ポンド)の活性アルカリを含むクラフトアルカリパル
プ化リカーで満たされた蒸解釜に投入された。リカーと
木材の比は約3.45であった。その後、22.7kg
(湿潤状態で50ポンド)のアントラキノンの50%分
散系(オーブンで乾燥された木材チップの重量に対する
重量比で0.08%)が添加された。蒸解釜の内容物は
166゜C(332゜F)の最高温度まで加熱され、木
材チップがカッパー価91になるまで79分間蒸解され
た。蒸解の結果、収率は54%、未処理率10%であっ
た。
の針葉樹の木材チップが約4,909kg(約10,80
0ポンド)の活性アルカリを含むクラフトアルカリパル
プ化リカーで満たされた蒸解釜に投入された。リカーと
木材の比は約3.45であった。その後、22.7kg
(湿潤状態で50ポンド)のアントラキノンの50%分
散系(オーブンで乾燥された木材チップの重量に対する
重量比で0.08%)が添加された。蒸解釜の内容物は
166゜C(332゜F)の最高温度まで加熱され、木
材チップがカッパー価91になるまで79分間蒸解され
た。蒸解の結果、収率は54%、未処理率10%であっ
た。
【0015】実施例2 アントラキノンの利点を向上させるための別の蒸解助剤
として使用するために、数種類のこの発明の界面活性剤
の試料(下記の試料Aから試料C)が調製され、ミクロ
エマルジョンの性能が評価された。 23モルのエチレ
ンオキシド(EO)を使用して調製されたオレイルアルコー
ルエトキシレートがリシノール酸トリグリセリドエトキ
シレート及び水と混合された。混合比は様々に変更され
た。それぞれの場合において、成分を混合することによ
って、透明な粘性溶液が生成された。 <試料A> オレイルアルコールエトキシレート−23モルのEO : 20部(重量比) リシノール酸トリグリセリドエトキシレート : 60部(重量比) 水 : 20部(重量比) <試料B> オレイルアルコールエトキシレート−23モルのEO : 40部(重量比) リシノール酸トリグリセリドエトキシレート : 40部(重量比) 水 : 20部(重量比) <試料C> オレイルアルコールエトキシレート−23モルのEO : 60部(重量比) リシノール酸トリグリセリドエトキシレート : 20部(重量比) 水 : 20部(重量比) 各試料は水で12.5重量%まで希釈された後82゜C
(180゜F)に加熱された。雰囲気温度においては、
希釈された全ての試料が透明の溶液であり、82゜C
(180゜F)においては、各試料が濁った青みを帯び
た色に変化した。
として使用するために、数種類のこの発明の界面活性剤
の試料(下記の試料Aから試料C)が調製され、ミクロ
エマルジョンの性能が評価された。 23モルのエチレ
ンオキシド(EO)を使用して調製されたオレイルアルコー
ルエトキシレートがリシノール酸トリグリセリドエトキ
シレート及び水と混合された。混合比は様々に変更され
た。それぞれの場合において、成分を混合することによ
って、透明な粘性溶液が生成された。 <試料A> オレイルアルコールエトキシレート−23モルのEO : 20部(重量比) リシノール酸トリグリセリドエトキシレート : 60部(重量比) 水 : 20部(重量比) <試料B> オレイルアルコールエトキシレート−23モルのEO : 40部(重量比) リシノール酸トリグリセリドエトキシレート : 40部(重量比) 水 : 20部(重量比) <試料C> オレイルアルコールエトキシレート−23モルのEO : 60部(重量比) リシノール酸トリグリセリドエトキシレート : 20部(重量比) 水 : 20部(重量比) 各試料は水で12.5重量%まで希釈された後82゜C
(180゜F)に加熱された。雰囲気温度においては、
希釈された全ての試料が透明の溶液であり、82゜C
(180゜F)においては、各試料が濁った青みを帯び
た色に変化した。
【0016】実施例3 実施例1と同一の操作が繰り返された。ただし、オーブ
ンで乾燥された木材チップの重量に対する重量比で0.
08%添加されたアントラキノンの分散系の代わりに、
実施例2で調製された試料Aの界面活性剤調合物より成
る蒸解助剤がオーブンで乾燥された木材チップの重量に
対する重量比で0.06%添加された。さらに、木材チ
ップの投入に際して、白液が同時に蒸解釜内へ圧送さ
れ、その白液にアントラキノンが添加された。蒸解サイ
クルが完了したときに、カッパー価90のパルプが生成
された。未処理率は10%未満であった。実施例1にお
けるアントラキノンのみの場合の性能との比較から、
(この発明のパルプ化添加剤を使用して)蒸解助剤が2
5%低減されても、低いカッパー価が達成されるととも
に未処理率レベルも著しく低下した。さらに、それぞれ
の蒸解助剤のアントラキノン含有量に基づいて比較した
結果、この発明の界面活性剤調合物を使用することによ
って、必要とされるアントラキノンの使用量は少なくと
も50%低減することができる。
ンで乾燥された木材チップの重量に対する重量比で0.
08%添加されたアントラキノンの分散系の代わりに、
実施例2で調製された試料Aの界面活性剤調合物より成
る蒸解助剤がオーブンで乾燥された木材チップの重量に
対する重量比で0.06%添加された。さらに、木材チ
ップの投入に際して、白液が同時に蒸解釜内へ圧送さ
れ、その白液にアントラキノンが添加された。蒸解サイ
クルが完了したときに、カッパー価90のパルプが生成
された。未処理率は10%未満であった。実施例1にお
けるアントラキノンのみの場合の性能との比較から、
(この発明のパルプ化添加剤を使用して)蒸解助剤が2
5%低減されても、低いカッパー価が達成されるととも
に未処理率レベルも著しく低下した。さらに、それぞれ
の蒸解助剤のアントラキノン含有量に基づいて比較した
結果、この発明の界面活性剤調合物を使用することによ
って、必要とされるアントラキノンの使用量は少なくと
も50%低減することができる。
【0017】アントラキノンの使用量を低減させること
のできる蒸解助剤を使用することの他の利点は以下の通
りである。 1.蒸発チューブにスケールが生成されにくくなり、チ
ューブが詰まりにくくなる。 2.クルードトール油の汚染が少なくなり、それによ
り、トール油の精製所における問題が低減され、トール
油の上部留分が汚染も減る。
のできる蒸解助剤を使用することの他の利点は以下の通
りである。 1.蒸発チューブにスケールが生成されにくくなり、チ
ューブが詰まりにくくなる。 2.クルードトール油の汚染が少なくなり、それによ
り、トール油の精製所における問題が低減され、トール
油の上部留分が汚染も減る。
【0018】上記の実施の形態は説明のためのものであ
り、この発明の範囲を制限するものではない。
り、この発明の範囲を制限するものではない。
Claims (24)
- 【請求項1】 リグノセルロース材料の脱リグニン化に
おいてパルプ化リカーに添加される添加剤調合物であっ
て、環状ケト化合物 と、界面活性剤混合物とを含有し、界面
活性剤混合物が少なくとも一つのアルキルアルコールア
ルコキシレート、及びリシノール酸及び12- オキシステ
アリン酸より成る群から選択される酸のエステルから生
成される少なくとも一つのポリオキシアルキレングリコ
ールエーテルを含有している添加剤調合物。 - 【請求項2】 アルキルアルコールアルコキシレートは
一つ又は複数のC4 〜C30のアルキルアルコールとエチ
レンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド
及びそれらの組み合わせから成る群から選択されるオキ
シドとの反応によって生成される請求項1に記載の添加
剤調合物。 - 【請求項3】 C4 〜C30のアルキルアルコールがココ
ナツ油、パームナッツ油及び石油から生成される請求項
2に記載の添加剤調合物。 - 【請求項4】 リシノール酸及び12- オキシステアリン
酸より成る群から選択される酸のエステルから生成され
る少なくとも一つのポリオキシアルキレングリコールエ
ーテルがグリセリン、ネオペンチルグリコール、トリメ
チロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリ
トリトール及びその重合体、マンニトール及びソルビト
ールより成る群から選択されるグリコールのエステル
と、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレン
オキシド及びそれらの組み合わせから成る群から選択さ
れる約5モルから約100モルのアルキレンオキシドと
の反応によって生成される請求項1に記載の添加剤調合
物。 - 【請求項5】 必要とされる環状ケト化合物の使用量の
低減率が最高で50%である請求項1に記載の添加剤調
合物。 - 【請求項6】 必要とされる環状ケト化合物の使用量の
低減率が最高で25%である請求項5に記載の添加剤調
合物。 - 【請求項7】 環状ケト化合物がナフトキノン、アント
ラキノン、アントロン、フェナントレンキノン、これら
のキノンのアルキル、アルコキシ及びアミノ誘導体、6,
11−ジオキソ−1H−アントラ−[1,2-c] ピラゾール、ア
ントラキノン−1,2 −ナフタクリノン、7,12−ジオキソ
−7,12−ジヒドロアントラ[1,2-b] ピラジン、1,2 −ベ
ンツアントラキノン及び10−メチレンアントロンより成
る群から選択される化合物である請求項1に記載の添加
剤調合物。 - 【請求項8】 環状ケト化合物と界面活性剤混合物とが
10:1から1:10の割合で混合された水性混合物と
して同時にアルカリパルプ化リカーに導入される請求項
5に記載の添加剤調合物。 - 【請求項9】 C4 〜C30のアルキルアルコールが直鎖
型又は分枝型の第1アルコール及び第2アルコール並び
にそれらの組み合わせから成る群から選択される請求項
2に記載の添加剤調合物。 - 【請求項10】 オキシドが5モルから100モルの量
で反応される請求項2に記載の添加剤調合物。 - 【請求項11】 オキシドがエチレンオキシドである請
求項10に記載の添加剤調合物。 - 【請求項12】 アルカリパルプ化リカーが水酸化ナト
リウム、炭酸ナトリウム及び硫化ナトリウムを有する請
求項1に記載の添加剤調合物。 - 【請求項13】 紙又は板紙の製造に適したセルロース
パルプの生成におけるリグノセルロース材料の脱リグニ
ン化方法であって、 密閉反応容器中でリグノセルロース材料を所定量の環状
ケト化合物を含有するアルカリパルプ化リカーで処理し
て所望のパルプ収率を達成する段階を有し、そのパルプ
収率を達成するのに必要な環状ケト化合物の量を低減す
るために、アルカリパルプ化リカーに界面活性剤混合物
が添加され、その界面活性剤混合物が少なくとも一つの
アルキルアルコールアルコキシレート、及びリシノール
酸及び12- オキシステアリン酸より成る群から選択され
る酸のエステルから生成される少なくとも一つのポリオ
キシアルキレングリコールエーテルを含有している脱リ
グニン化方法。 - 【請求項14】 アルキルアルコールアルコキシレート
は一つ又は複数のC4〜C30のアルキルアルコールとエ
チレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシ
ド及びそれらの組み合わせから成る群から選択されるオ
キシドとの反応によって生成される請求項13に記載の
脱リグニン化方法。 - 【請求項15】 C4 〜C30のアルキルアルコールがコ
コナツ油、パームナッツ油及び石油から生成される請求
項14に記載の脱リグニン化方法。 - 【請求項16】 リシノール酸及び12- オキシステアリ
ン酸より成る群から選択される酸のエステルから生成さ
れる少なくとも一つのポリオキシアルキレングリコール
エーテルがグリセリン、ネオペンチルグリコール、トリ
メチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエ
リトリトール及びその重合体、マンニトール及びソルビ
トールより成る群から選択されるグリコールのエステル
と、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレン
オキシド及びそれらの組み合わせから成る群から選択さ
れる約5モルから約100モルのアルキレンオキシドと
の反応によって生成される請求項13に記載の脱リグニ
ン化方法。 - 【請求項17】 必要とされる環状ケト化合物の使用量
の低減率が最高で50%である請求項13に記載の脱リ
グニン化方法。 - 【請求項18】 必要とされる環状ケト化合物の使用量
の低減率が最高で25%である請求項17に記載の脱リ
グニン化方法。 - 【請求項19】 環状ケト化合物がナフトキノン、アン
トラキノン、アントロン、フェナントレンキノン、これ
らのキノンのアルキル、アルコキシ及びアミノ誘導体、
6,11−ジオキソ−1H−アントラ−[1,2-c] ピラゾール、
アントラキノン−1,2 −ナフタクリノン、7,12−ジオキ
ソ−7,12−ジヒドロアントラ[1,2-b] ピラジン、1,2 −
ベンツアントラキノン及び10−メチレンアントロンより
成る群から選択される化合物である請求項13に記載の
脱リグニン化方法。 - 【請求項20】 環状ケト化合物と界面活性剤混合物と
が10:1から1:10の割合で混合された水性混合物
として同時にアルカリパルプ化リカーに導入される請求
項19に記載の脱リグニン化方法。 - 【請求項21】 C4 〜C30のアルキルアルコールが直
鎖型又は分枝型の第1アルコール及び第2アルコール並
びにそれらの組み合わせから成る群から選択される請求
項14に記載の脱リグニン化方法。 - 【請求項22】 オキシドが5モルから100モルの量
で反応される請求項14に記載の脱リグニン化方法。 - 【請求項23】 オキシドがエチレンオキシドである請
求項22に記載の脱リグニン化方法。 - 【請求項24】 アルカリパルプ化リカーが水酸化ナト
リウム、炭酸ナトリウム及び硫化ナトリウムを有する請
求項13に記載の脱リグニン化方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24544098A JP2989588B1 (ja) | 1998-08-31 | 1998-08-31 | リグノセルロース材料のパルプ化方法及びその方法において使用される調合物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24544098A JP2989588B1 (ja) | 1998-08-31 | 1998-08-31 | リグノセルロース材料のパルプ化方法及びその方法において使用される調合物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2989588B1 true JP2989588B1 (ja) | 1999-12-13 |
JP2000080579A JP2000080579A (ja) | 2000-03-21 |
Family
ID=17133703
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24544098A Expired - Fee Related JP2989588B1 (ja) | 1998-08-31 | 1998-08-31 | リグノセルロース材料のパルプ化方法及びその方法において使用される調合物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2989588B1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005533940A (ja) * | 2002-07-23 | 2005-11-10 | ナルコ カンパニー | アルコキシル化アルキルアルコール界面活性剤を用いたパルプの脱樹脂化方法 |
-
1998
- 1998-08-31 JP JP24544098A patent/JP2989588B1/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005533940A (ja) * | 2002-07-23 | 2005-11-10 | ナルコ カンパニー | アルコキシル化アルキルアルコール界面活性剤を用いたパルプの脱樹脂化方法 |
JP4921707B2 (ja) * | 2002-07-23 | 2012-04-25 | ナルコ カンパニー | アルコキシル化アルキルアルコール界面活性剤を用いたパルプの脱樹脂化方法 |
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---|---|
JP2000080579A (ja) | 2000-03-21 |
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