JP2986239B2 - 周波数安定化光源 - Google Patents

周波数安定化光源

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JP2986239B2 JP3077020A JP7702091A JP2986239B2 JP 2986239 B2 JP2986239 B2 JP 2986239B2 JP 3077020 A JP3077020 A JP 3077020A JP 7702091 A JP7702091 A JP 7702091A JP 2986239 B2 JP2986239 B2 JP 2986239B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体レ−ザからのレ
−ザ光をドップラ−効果を利用して変調し、位相検波法
により原子あるいは分子の飽和吸収線中に存在するラム
ディプのピ−ク周波数にレ−ザ光の周波数を安定化させ
た周波数安定化光源に関する。
【0002】産業上の利用分野としては、各種光計測用
の光源を始め、高精度光周波数基準光源、物理・化学計
測用の安定化光源、コヒ−レント光通信用の光源などに
幅広く利用される。
【0003】
【従来の技術】半導体レ−ザは、注入電流と周囲温度を
変えることによってレ−ザ光の周波数を可変することが
できるという、他のレ−ザ光源にはない特徴を有してい
る。その可変率は、−数GHz/mA、−10数GHz/K
である。しかし、この長所は反面、注入電流と周囲温度
の変動によって周波数が不安定になるという短所にもな
っている。この短所をなくすため従来においては、光吸
収セル(単に、吸収セルともいう。)を用いて所定の周
波数に安定化させる方法が用いられてきた。例えば、同
一出願人等による発明「波長安定化光源」(特開平2−
96388号)の場合では、周囲温度を任意に設定した
温度の±0.1〜1mK程度の範囲内まで安定に保ち、
その上で周波数を光吸収セル中のガスの光吸収スペクト
ルなどの周波数基準と比較し、その差分に対応した注入
電流を半導体レ−ザに負帰還させることによって周波数
を安定化させた。この場合、レ−ザ光を変調し位相検波
によりレ−ザ光の周波数と光吸収スペクトルとの差分を
出力させるのだが、変調の方法としては、注入電流を制
御する直接変調法と、音響光学素子等を用いた外部変調
法等がある。直接変調法では出力光の周波数に変調が乗
ってしまうという欠点があり、外部変調法では音響光学
素子の変調効率が温度等により変動し、出力光の周波数
にドリフトが発生するという欠点があった。 (参考文献) (1) 橋本 実,大津 元一;「87Rb原子発振器の
ためのレ−ザ分光及び半導体レ−ザの周波数制御」,T.
IEE Japan,Vol.108-C No.9,'88pp. 706-712 (2) 橋本 実,小沢 英隆,大津 元一;「半導体
レ−ザ励起ルビジウム原子発振器」,電子情報通信学会
光・量子エレクトロニクス研究会(OQE) 資料 OQE 8
5-3 pp.15-22
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明に
おいては、レ−ザ光の周波数変調をドップラ−効果で行
うことにより、従来技術における下記の課題を解決する
ことを目的とする。周波数変調させるために、 (1) 直接変調法では、出力光の周波数に変調が残っ
てしまう。 (2) 音響光学素子等による外部変調法では、変調効
率に長期的なドリフトが発生してしまう。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、上
記の課題に対する解決の手段を、飽和吸収スペクトルの
ラムディップがもつ急峻なピ−クを利用し、ドップラ−
効果により周波数変調を行うことで、周波数安定度の高
い周波数安定化光源を実現するものである。
【0006】
【作用】(1)外部変調法であるため出力光に変調が乗
らない。 (2)ドップラ−効果による周波数変調であるため変調
効率が短期、長期ともに安定である。という周波数安定
化光源が得られた。
【0007】
【実施例】図1は、本発明の一実施例を示す。半導体レ
−ザ1からの出力されたレ−ザ光は、1/2波長板2を
透過後、偏光ビ−ムスプリッタ3により水平偏波光はb
方向に、垂直偏波光はc方向に分岐される。半導体レ−
ザ1からのレ−ザ光は直線偏光であるが、偏光方向を1
/2波長板2により回転させれば、bとc方向の分岐比
を調整することがてきる。光の進路を2本の実線で成る
矢印で示してある。c方向に分岐されたレ−ザ光(垂直
偏波光)を出力光として利用し、b方向のレ−ザ光(水
平偏波光)は1/4波長板4を透過させる。
【0008】水平偏波光が1/4波長板4を透過する
と、右回りの円偏光となる。これが反射されると、回転
方向が逆さまとなり、左回りの円偏光となって1/4波
長板4を逆方向から透過する。このとき円偏光が再び直
線偏光にもどるが、その偏光方向は垂直偏波となる。そ
のため偏光ビ−ムスプリッタ3においてd方向にのみ出
射される。
【0009】1/2波長板2、偏光ビ−ムスプリッタ
3、1/4波長板4の組み合わせによる光路手段5によ
り、図中a方向から入射したレ−ザ光はb、c方向に分
岐されるがb方向から戻ってきた戻り光は、d方向にの
み出射される。
【0010】図中a方向から入射したレ−ザ光のうち、
b方向に出射されたレ−ザ光を吸収セル6に透過させ
る。吸収セル6中にはルビジウム、セシウム、アセチレ
ン等のガスが単体もしくは複数封入されており、特定の
光周波数において吸収スペクトルを有する。例えば、吸
収セル6にルビジウムを封入した場合、その封入圧力を
20Torrとすると、レ−ザ光の周波数と吸収セルを透過
した透過光量との関係は図2に示すように光周波数38
4THzにおいて半値全幅500MHzほどの吸収ピ−クが
4本存在する。
【0011】吸収セル6を透過したレ−ザ光は、反射鏡
7で同一光路上に反射される。反射された反射レ−ザ光
は再び、吸収セル6、1/4波長板4、偏光ビ−ムスプ
リッタ3を透過した後、d方向に出射される。この反射
レ−ザ光の強度を受光器8で電気信号に変換する。レ−
ザ光強度が充分に強ければ、吸収セル6に最初にレ−ザ
光が透過した時に吸収の飽和現象が起こる。
【0012】レ−ザ光の周波数をFLD、線形吸収ピ−ク
の周波数をFpとすると、レ−ザ光と反応できる原子の
速度Vatomは、ドップラ−効果により光軸方向にc×
(1−Fp/FLD)の速度を持つものだけとなる。この
レ−ザ光を反射させ、再び吸収セル6を透過させた場
合、反射レ−ザ光と反応できる原子の速度Vatomは、c
×(1+Fp/FLD)となる。ここで、cは光速を示
す。
【0013】したがって、Fp≠FLDの場合、最初に透
過したレ−ザ光と反射したレ−ザ光(反射レ−ザ光)と
は異なる速度を持った原子が反応するためレ−ザ光の吸
収量は大きくなるが、Fp=FLDの場合、最初にレ−ザ
光が透過したときに吸収の飽和が起こり、反射レ−ザ光
はほとんど吸収されずに透過してしまう。このため、受
光器8において透過光量をみると、線形吸収のピ−ク位
置にするどい突起が観測される。これがラムディップで
ある。
【0014】レ−ザ光の周波数と受光器8で観測される
透過光量との関係を図3に示す。周波数FLDのレ−ザ光
を速度Vで移動している反射鏡7で反射させた場合、反
射レ−ザ光の周波数FrLD は(2V/c)・FLDだけシ
フトされる。ここで、cは光速を示す。例えば、波長
0.78μm(周波数384THz)のレ−ザ光を1m/
sで移動している反射鏡7で反射させた場合、その周波
数シフト量は2.5MHzとなる。レ−ザ光の周波数FLD
をラムディップのピ−ク周波数Frp付近にあわせ、反射
鏡7を反射鏡振動器9で振動させる。
【0015】反射鏡振動器9の振動部は、磁歪振動子で
構成されており、周波数源10の信号を受けて反射鏡7
を振幅A=0.1mm, 周波数fm =10kHzで振動させ
る。このときのレ−ザ光の周波数シフト量はdf=2.
5×sin(104 t/2π)(MHz)となる。ここで、t
は時間(s)である。
【0016】反射レ−ザ光の周波数FrLD と受光器8の
出力Vrの時間変化を図4に示す。図において、FLDは
レ−ザ光の周波数、Frpはラムディップのピ−ク周波数
を示す。この図から分かるように、受光器8の出力Vr
はラムディップをなぞったかたちになる。この出力Vr
を、位相検波器11により周波数fm で位相検波すれ
ば、レ−ザ光の周波数FLDにおけるラムディップ波形の
微分値出力Vd を得ることができる。
【0017】レ−ザ光の周波数FLDと微分値出力Vd と
の関係を図5に示す。レ−ザ光の周波数FLDがラムディ
ップのピ−ク周波数Frpの近傍にある場合、レ−ザ光の
周波数FLDと微分値出力Vd の間には直線関係があり、
微分値出力Vd を半導体レ−ザ制御電流源12にフィ−
ドバックさせ、常に微分値出力Vd が零となるようにす
ればレ−ザ光の周波数FLDはラムディップのピ−ク周波
数Frpに安定化されることになる。以上の方法を用いる
ことにより、周波数を安定化させた光源を実現すること
ができた。
【0018】
【発明の効果】以上、述べたように、本発明による周波
数安定化光源は、ドップラ−効果を利用した外部変調法
と位相検波法を用いてラムディップのピ−ク周波数にレ
−ザ光の周波数を安定化することにより次に示すような
固有の効果を有する。(1)外部変調法であるため出力
光に変調が乗らない周波数安定化光源を実現できた。
(2)ドップラ−効果を利用した変調法であるため温度
ドリフトの少ない優れた長期安定度を有する周波数安定
化光源を実現できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の周波数安定化光源の一実施例の構成を
示した図。
【図2】ルビジウムの光吸収スペクトルを示した図。
【図3】ルビジウムのラムディップを示した図。
【図4】受光器7の出力Vrの時間変化を示した図。
【図5】位相検波器出力のレ−ザ光周波数依存性を示し
た図。
【符号の説明】
1 半導体レ−ザ。 2 1/2波長板。 3 偏光ビ−ムスプリッタ。 4 1/4波長板。 5 光路手段。 6 吸収セル。 7 反射鏡。 8 受光器。 9 反射鏡振動器。 10 周波数源。 11 位相検波器。 12 半導体レ−ザ制御電流源。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】特定の周波数をもつレ−ザ光を透過させる
    と、飽和吸収を起こす原子または分子を封入した吸収セ
    ル(6)と、該吸収セル内を透過させるレ−ザ光を発生
    する半導体レ−ザ(1)と、該吸収セルを透過したレ−
    ザ光を同一光路に反射し、その反射レ−ザ光を再び該吸
    収セルを透過させてラムディップを生じさせるための反
    射鏡(7)と、該反射鏡をレ−ザ光の光軸方向に振動さ
    せることにより該反射レ−ザ光の周波数をドップラ−シ
    フトさせる反射鏡振動器(9)と、該吸収セルを透過し
    た該反射レ−ザ光を前記半導体レ−ザと違う方向に出射
    させ、その戻り光を取り出す光路手段(5)と、該光路
    手段から出射された該反射レ−ザ光を受光し電気信号に
    変換して出力する受光器(8)と、前記反射鏡振動器を
    任意の周波数で振動させるための周波数源(10)と、
    前記受光器から出力された電気信号と前記周波数源から
    出力された信号により位相検波を行い、前記レ−ザ光の
    周波数と前記ラムディップのピ−ク周波数の差に依存し
    た信号を出力する位相検波器(11)と、該位相検波器
    から出力された信号を受けて、前記半導体レ−ザのレ−
    ザ光の周波数を該ラムディップのピ−ク周波数に安定化
    させるため前記半導体レ−ザを制御する半導体レ−ザ制
    御電流源(12)とを備えた周波数安定化光源。
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