JP2979501B2 - プレート式熱交換器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、多数の伝熱プレー
トを積層挟持する一対のフレーム板の媒体の出入口と、
媒体の供給用、排出用の配管との間に、温度計、圧力
計、液抜き、エア抜き等を取り付けるための端管を有す
るプレート式熱交換器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】プレート式熱交換器は、多数の伝熱プレ
ートを一対のフレーム板間に積層配置して構成され、伝
熱プレートの相互間に、各伝熱プレートを介して隣接す
る異なる熱交換媒体用の通路が形成される。各伝熱プレ
ートは、一方の媒体の通路を相互に連通させる通路穴お
よび他方の媒体の通路を相互に連通させる通路穴を有
し、通常これらは例えば伝熱プレートの上部に２個、そ
して下部に２個というように対をなして配置される。こ
れらの通路穴はそれぞれ整列して該当する方の媒体通路
とだけ連通し、フレーム板に設けられる出入口を通じて
媒体を各通路に導入し、また各通路から導出する。

【０００３】従来のプレート式熱交換器においては、温
度計、圧力計、液抜き、エア抜き等を取り付ける目的
で、図２に示すような金属製端管（１）が、フレーム板
に設けられる媒体の出入口と、媒体の供給用、排出用の
配管との間に使用されている。前記金属製端管（１）
は、両端に鍔部（２ａ）を有するパイプ（２）に温度
計、圧力計、液抜き、エア抜き等の座（３）を取り付
け、かつ、パイプ（２）の両端の鍔部（２ａ）にフレー
ム板に設けられる媒体の出入口および媒体の供給用、排
出用の配管に接続するためのフランジ（４）を係止した
構造をしている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来のプレート式熱交
換器に使用される金属製端管（１）は、パイプ（２）、
座（３）およびフランジ（４）といった多数の部品から
構成されているため、流れる流体により高価な耐食性材
質を使用するとコストが高くなるという問題がある。ま
た、パイプ（２）に座（３）を溶接したり、フランジ
（４）を係止するためにパイプ（２）に鍔部（２ａ）を
形成または溶接するため、多数の製作工程が必要とな
り、製作に長時間を要することから、コストアップの一
因ともなる。

【０００５】本発明は以上の問題点に鑑み、これを改良
除去するためになされたもので、その目的とするところ
は、コスト低減に寄与するプレート式熱交換器を提供す
ることにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ため、本発明は、多数の伝熱プレートを積層挟持する一
対のフレーム板の媒体の出入口と、媒体の供給用、排出
用の配管との間に、温度計、圧力計、液抜き、エア抜き
を少なくとも１個以上取り付けるための端管を有するプ
レート式熱交換器において、上記フレーム板の媒体の出
入口と媒体の供給用、排出用の配管との間に、ウェハー
タイプのリング端管を介在して上記フレームに上記配管
を締付固定することにより、上記フレーム板の媒体の出
入口と上記配管との間に上記ウェハータイプのリング端
管を挟持し、このリング端管の周壁に温度計、圧力計、
液抜き、エア抜きを取り付けるためのネジ穴を設けたも
のである。

【０００７】

【０００８】本発明によれば、フレーム板の媒体の出入
口と媒体の供給用、排出用の配管との間に、ウェハータ
イプのリング端管を介在して上記フレーム板に上記配管
を締付固定することで、上記フレームの媒体の出入口と
上記配管との間に上記ウエハータイプのリング端管を挟
持したから、リング端管には従来の金属製端管のような
フレーム板の媒体の出入口および媒体の供給用、排出用
の配管に接続するためのフランジが不要である。また、
上記リング端管の周壁に温度計、圧力計、液抜き、エア
抜き等を取り付けるためのネジ穴を設けたから、リング
端管には従来の金属製端管のような温度計、圧力計、液
抜き、エア抜きの座が不要である。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明のプレート式熱交換
器を図１に基いて説明する。

【００１０】本発明のプレート式熱交換器は、図１に示
すように、フレーム板（５）に設けられた媒体の出入口
（６）と、媒体の供給用、排出用の配管（７）との間
に、ウェハータイプのリング端管（８）を挟持するよう
にしたものである。リング端管（８）は、材質が金属材
料または樹脂の短いリングからなり、その周壁に温度
計、圧力計、液抜き、エア抜き等を取り付けるためのネ
ジ穴（９）を設けた構造をしている。フレーム板（５）
の媒体の出入口（６）には、腐食防止のためゴム或いは
金属のライニング（１０）が装着してあり、このライニ
ング（１０）にリング端管（８）の一方端面が接続され
る。媒体の供給用、排出用の配管（７）は、その端部に
形成した鍔部（７ａ）をリング短管（８）の他方端面に
接続し、鍔部（７ａ）に係止される管フランジ（１１）
をフレーム板（５）にボルト（１２）およびナット（１
３）を介して締付固定することにより、フレーム板
（５）との間にリンク端管（８）を挟持させている。

【００１１】本発明のプレート式熱交換器においては、
フレーム板（５）に設けられた媒体の出入口（６）と、
媒体の供給用、排出用の配管（７）との間に、ウェハー
タイプのリング端管（８）を挟持した構造にすること
で、リング端管（８）には従来の金属製端管のようなフ
レーム板（５）の媒体の出入口（６）および媒体の供給
用、排出用の配管（７）に接続するためのフランジが不
要であり、しかも、フランジを係止するための鍔部形成
作業も不要である。また、温度計、圧力計、液抜き、エ
ア抜き等を取り付けるためにリング端管（８）の周壁に
ネジ穴（９）を設けた構造にすることで、リング端管
（８）には従来の金属製端管のような温度計、圧力計、
液抜き、エア抜き等の座が不要であり、しかも、座の溶
接作業も不要である。このように座を必要としないた
め、リング端管（８）の材料としては樹脂を用いること
ができる。従って、リング端管（８）を単品で構成する
ことができるから、生産性が向上して安価なリング端管
（８）を製作することができる。

【００１２】

【００１３】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
フレーム板の媒体の出入口と媒体の供給用、排出用の配
管との間に、温度計、圧力計、液抜き、エア抜き等を取
り付けるために設けられる端管を、安価に製作すること
ができてプレート式熱交換器のコストダウンが図れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のプレート式熱交換器の一実施例を示
し、（ａ）は媒体の出入口部の縦断側面図、（ｂ）は媒
体の出入口部の一部断面の正面図である。

【図２】従来のプレート式熱交換器の金属製端管を示
し、（ａ）は金属製端管の一部断面の側面図、（ｂ）は
（ａ）のＡ−Ａ線における断面図である。

【符号の説明】 ５ フレーム板 ６ 出入口 ７ 配管 ８ リング端管 ９ ネジ穴 １０ ランニング材 １１ 管フランジ １２ ボルト １３ ナット

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 多数の伝熱プレートを積層挟持する一対
   のフレーム板の媒体の出入口と、媒体の供給用、排出用
   の配管との間に、温度計、圧力計、液抜き、エア抜きを
   少なくとも１個以上取り付けるための端管を有するプレ
   ート式熱交換器において、 上記フレーム板の媒体の出入口と媒体の供給用、排出用
   の配管との間に、ウェハータイプのリング端管を介在し
   て上記フレームに上記配管を締付固定することにより、
   上記フレーム板の媒体の出入口と上記配管との間に上記
   ウェハータイプのリング端管を挟持し、このリング端管
   の周壁に温度計、圧力計、液抜き、エア抜きを取り付け
   るためのネジ穴を設けたことを特徴とするプレート式熱
   交換器。