JP2977799B1 - 廃プラスチックの分別方法及び装置 - Google Patents

廃プラスチックの分別方法及び装置

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JP2977799B1 JP14564998A JP14564998A JP2977799B1 JP 2977799 B1 JP2977799 B1 JP 2977799B1 JP 14564998 A JP14564998 A JP 14564998A JP 14564998 A JP14564998 A JP 14564998A JP 2977799 B1 JP2977799 B1 JP 2977799B1
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  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
  • Cyclones (AREA)
  • Separation Of Solids By Using Liquids Or Pneumatic Power (AREA)
  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)

Abstract

【要約】 【課題】 運転条件(上下排水比)に関わらず、軽質物
(PE、PP)を安定して上方から回収する。PSの軽
質物側排出率(上方回収率)を向上させる。軽質物(P
E、PP)からABSの分離が行えるようにする。 【解決手段】 円筒部26とこの円筒部26の下端に連
設された略逆円錐部28とからなる本体14b上側部に
接線方向の混合廃プラスチック破砕片含有液の液流入口
16を有し、本体14b内上部に先端が本体14b上面
より突出して上方抜出口32を形成するように上方抜出
管(浸漬管)18を有し、本体14b下部に下方抜出口
20を有し、この下方抜出口20に下方抜出管34が接
続された液体サイクロンにおいて、この液体サイクロン
本体14b内の下部中央に、下方への液流れのうち中央
部の流れを妨げるための障害部材36を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃プラスチックの
分別方法及び装置、詳しくは、予め破砕された複数種類
の廃プラスチックを効率よく分別するための液体サイク
ロン、及びこの液体サイクロンを用いて廃プラスチック
を分別する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】廃プラスチックの分別は、加熱分解によ
る油化やRDF(ごみ固形燃料)を中心としたプラスチ
ックリサイクルに不可欠な技術である。液体サイクロン
(ハイドロサイクロン)を用いて廃プラスチックの分別
を行う場合は、例えば、図11に示すように、予め破砕
された混合廃プラスチック破砕片と市水(又は食塩水
等)とをプラスチック含有液タンク10に投入し、タン
ク10内の混合廃プラスチック破砕片含有液をポンプ1
2により液体サイクロン14の液流入口16に供給す
る。液体サイクロン14内では、供給された液が旋回流
を形成し、水(又は食塩水)より比重の小さいプラスチ
ック(軽質物)が中央部に、水(又は食塩水)より比重
の大きいプラスチック(重質物)が外側に、それぞれ集
まる。液体サイクロンの一般的な運転条件では、供給液
量の70〜90%を上方から排水しており、上方抜出管
(浸漬管)18からは水(又は食塩水)の大部分と中央
部に集まった軽質物とが排出される。一方、下方抜出口
20からは重質物と残りの水(又は食塩水)とが排出さ
れる。軽質物の含有液、重質物の含有液は、それぞれ、
固液分離器22、24に導入されて固体と液体とに分離
され、固体成分(分別されたプラスチック)は、それぞ
れ、上方回収物、下方回収物として、リサイクル等に利
用されたり、廃棄処分等される。固液分離器22、24
で分離された液は、プラスチック含有液タンク10に循
環する。
【0003】従来の液体サイクロンの一例としては、図
12、図13に示すように、液体サイクロン本体14a
が、円筒部26と円筒部26の下端に連設された略逆円
錐部28とからなり、円筒部26の上側部に略接線方向
の液流入口16を有する液供給部30が設けられ、液体
サイクロン本体14a内の上部には、先端が本体14a
の上面より突出した上方抜出口32を有する上方抜出管
(浸漬管)18が設けられ、略逆円錐部28の先端部
(下部)には下方抜出口20が設けられ、下方抜出口2
0に下方抜出管34が接続された構成のものがある。上
記のような構成の液体サイクロンにおいて、通常用いら
れる装置の一例としては、寸法が、円筒部内径D=30
0mm、円筒部高さH1=650mm、略逆円錐部高さH2=
300mm、上方抜出管(浸漬管)内径D1=75mm、下
方抜出管内径D2=75mm、上方抜出管(浸漬管)長さ
L=400mm、液供給部孔径W=65mm、のものが挙げ
られる。この装置を用いた廃プラスチックの分別結果等
については後述する。
【0004】従来の液体サイクロン(ハイドロサイクロ
ン)を用いた廃プラスチックの分別では、例えば、ポリ
ビニルクロライド(PVC、塩化ビニル)、ポリエチレ
ンテレフタレート(PET)、ポリスチレン(PS)、
ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)で構成
される廃プラスチック混合物から、油化適材であるP
S、PE、PPを回収しようとしても、水より若干比重
の大きいPSの大半は、水より比重の小さいPE、PP
と同じ軽質側(上方)に排出されずに、水より比重の大
きいPVC、PETと同じ重質側(下方)に排出され、
PE、PPと同じ軽質側(上方)に排出されるPSは一
部に過ぎなかった。
【0005】また、上記の廃プラスチック混合物(PV
C、PET、PS、PE、PP)に、油化不適物の一つ
であるアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂
(ABS)が混入している場合、比重がPSとほぼ同じ
であるABSは、その一部がPE、PPと同じ軽質側
(上方)に排出され、油化適材に油化不適物が混入する
ことになる。この場合、ABSの上方回収率を減らすた
めに、上方排水率を小さくして下方排水を多くしても、
重質物側(PVC、PET側)に軽質物(PE、PP)
の大半が排出される結果となる。
【0006】また、特公昭57−41983号公報に
は、上部サイクロンの下半分を囲むように直円筒形又は
円錐筒形の下部サイクロンを設けた構成が開示されてお
り、この下部サイクロン内にも旋回流を与えるようにし
て、上部サイクロンの下方から排出される重質物を再分
離し、分別精度を向上させることが記載されている。ま
た、実公平3−19951号公報には、サイクロンの下
部外周に環状管を設け、この環状管にも接線方向に空気
を送り込んで、サイクロン下部の開口(排出孔)からも
サイクロン内に旋回流を与えるようにし、微細な粉粒体
の分級が円滑に行えるようにした装置が記載されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
液体サイクロンでは、油化適材(PS、PE、PP)を
廃プラスチック混合物(PVC、PET、PS、PE、
PP)から回収する場合に、PSがPE、PPと同じ軽
質側(上方)に排出されず、その大半がPVC、PET
と同じ重質側(下方)に排出されていた。それゆえ、従
来の液体サイクロン単独では、油化適材であるPSが十
分に回収できないという欠点があった。また、廃プラス
チック混合物にABSが混入した場合等に、下方排水を
多くして上方排水を減らしても、軽質物(PE、PP)
の大半が重質物側(PVC、PET側)に排出されてし
まうという欠点があった。
【0008】したがって、従来の液体サイクロンは、限
定された運転条件(下方排水と上方排水の比率)下で特
定の分別能力しか得られず、処理対象物が装置によって
限定されたものとなっていた。また、水より若干比重の
大きいPS(中重質物)の上方回収率を向上させる方法
としては、例えば、塩水を用いて液比重を大きくし、P
Sの比重が相対的に小さくなるようにして、PSを上方
回収する方法があるが、塩が多量に必要であり、また、
処理回収物を水洗する必要もあり、操作性及び経済性は
著しく低い。
【0009】本発明は上記の諸点に鑑みなされたもの
で、本発明の目的は、液体サイクロンの運転条件(下方
排水と上方排水の比率)に関わらず、廃プラスチック混
合物(例えば、PVC、PET、PS、PE、PP)か
ら、軽質物(例えば、油化適材であるPE、PP)の大
半を安定して上方から回収でき、かつ、上方排水率を高
くすること(一般的な運転条件)により比重が水に近い
中重質物(例えば、油化適材であるPS)を容易に軽質
物と同じ上方から回収でき、しかも、油化不適物である
中重質物(例えば、ABS)が廃プラスチック混合物に
混入した場合等でも、上方排水率を低くすることにより
中重質物(例えば、ABS)の上方回収率を下げて、油
化適材である軽質物(例えば、PE、PP)のみを精度
良く上方から回収できる方法及び装置を提供することに
ある。また、本発明の目的は、液体サイクロンの運転条
件(下方排水と上方排水の比率)を変更したり、液体サ
イクロンの装置自体を取り替えることなく、簡単な操作
のみで複数の分別能力を選択することができる廃プラス
チックの分別方法及び装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の廃プラスチックの分別方法は、液体サイ
クロンの液流入口に、水と同程度の比重の油化適材であ
プラスチックを含む混合廃プラスチック破砕片含有水
を供給し、液体サイクロンの中央部を下方へ流れる水と
同程度の比重のプラスチックを含む水の流れを障害部材
で妨げることにより、水と同程度の比重のプラスチック
を含む水を上方抜出管内へ流入させて、水と同程度の比
重の油化適材であるプラスチックを液体サイクロンの上
方回収物として回収するように構成されている(図1〜
図4、図7、図9参照)。また、本発明の方法は、液体
サイクロンの液流入口に、水と同程度の比重の油化不適
物であるプラスチックを含む混合廃プラスチック破砕片
含有水を供給し、液体サイクロン内に設けられる障害部
材を液体サイクロン内の液流れに影響しない箇所である
本体の上部に突出した上方抜出管(浸漬管)先端部分又
は下方抜出管の下部に移動可能とし、水と同程度の比重
のプラスチックを含む水が下方へ流れるのを妨げないよ
うに障害部材を移動させて、上方回収物として回収され
る水と同程度の比重の油化不適物であるプラスチックの
量を減らすことを特徴としている(図8〜図10参
照)。
【0011】本発明の廃プラスチックの分別装置は、円
筒部とこの円筒部の下端に連設された略逆円錐部とから
なる本体上側部に接線方向の混合廃プラスチック破砕片
含有液の液流入口を有し、本体上部に先端が本体上面
より突出して上方抜出口を形成するように本体内に上方
抜出管(浸漬管)を有し、本体下部に下方抜出口を有
し、この下方抜出口に下方抜出管が接続された液体サイ
クロンにおいて、この液体サイクロン内の下部中央に、
下方への液流れのうち中央部の流れを妨げて、水と同程
度の比重の油化適材であるプラスチックを含む水を上方
抜出管(浸漬管)内へ流入させて、水と同程度の比重の
油化適材であるプラスチックを液体サイクロンの上方回
収物として回収するための障害部材を設けたことを特徴
としている(図1〜図3、図9参照)。また、本発明の
装置は、本体上側部に接線方向の混合廃プラスチック破
砕片含有液の液流入口を有し、本体上部に先端が本体
上面より突出して上方抜出口を形成するように本体内に
上方抜出管(浸漬管)を有し、本体下側部に下方抜出口
を有し、この下方抜出口に下方抜出管が接続された液体
サイクロンにおいて、この液体サイクロン内の下部中央
に、下方への液流れのうち中央部の流れを妨げて、水と
同程度の比重の油化適材であるプラスチックを含む水を
上方抜出管(浸漬管)内へ流入させて、水と同程度の比
重の油化適材であるプラスチックを液体サイクロンの上
方回収物として回収するための障害部材を設けたことを
特徴としている(図7参照)。
【0012】上記の本発明の装置において、障害部材
を、横断面が円形となる形状のものとすることが好まし
い。例えば、横断面が円形であれば、障害部材として、
円盤形状の他に、円柱、球、円錐などの形状のものを用
いることができる。また、上記の本発明の装置におい
て、障害部材の設置位置として、障害部材の横断面の面
が最大となる部分が、上方抜出管(浸漬管)下端から
上方抜出管(浸漬管)内径分下方の位置を上限とするこ
とが好ましい。そして、障害部材の設置位置として、
害部材の横断面の面積が最大となる部分が、略逆円錐部
下端から下方抜出管内径分上方の位置を下限とすること
が好ましく、本体の中心軸上に下方抜出口を設けない
(底部が略逆円錐形でない)場合は、本体底面の位置を
下限とすることが好ましい。また、上記の本発明の装置
において、障害部材の横断面の面積が最大となる部分の
径が、障害部材の横断面の面積が最大となる部分の高
さでの本体内の断面積に対して、障害部材の横断面の面
が最大となる部分の断面積が0.8倍となる値を上限
とし、方抜出管内径の0.5倍を下限とすることが好
ましい。
【0013】また、これらの本発明の装置において、上
方抜出管(浸漬管)及び下方抜出管の少なくともいずれ
かの内径より障害部材の径を小さくして、水と同程度の
比重の油化不適物であるプラスチックを含む水が下方へ
流れるのを妨げないようにして、上方回収物として回収
される水と同程度の比重の油化不適物であるプラスチッ
クの量を減らすために、障害部材を液体サイクロン内の
液流れに影響しない箇所である本体の上部に突出した上
方抜出管(浸漬管)先端部分又は下方抜出管の下部に移
動可能な構成とすることができる。この場合、液体サイ
クロンの中心軸方向に上下移動可能な支柱を配設し、上
方抜出管(浸漬管)及び下方抜出管の少なくともいずれ
かの内径より障害部材の径を小さくし、この障害部材の
中心に支柱を挿通して固定した構成とすることが好まし
い(図8〜図10参照)。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
するが、本発明は下記の実施の形態に何ら限定されるも
のではなく、適宜変更して実施することができるもので
ある。図1、図2は、本発明の実施の第1形態による廃
プラスチックの分別装置を示している。本実施の形態
は、一例として、液体サイクロン内の下部中央に円盤形
状の障害部材を設置したものである。図1、図2に示す
ように、液体サイクロン本体14bは、円筒部26と円
筒部26の下端に連設された略逆円錐部28とからな
り、円筒部26の上側部に略接線方向の液流入口16を
有する液供給部30が設けられ、液体サイクロン本体1
4b内の上部には、先端が本体14bの上面より突出し
た上方抜出口32を有する上方抜出管(浸漬管)18が
設けられ、略逆円錐部28の先端部(下部)には下方抜
出口20が設けられ、下方抜出口20に下方抜出管34
が接続されている。そして、液体サイクロン本体14b
内の下部中央には、下方への液流れのうち中央部の流れ
を妨げるための円盤形状の障害部材36が設けられてい
る。障害部材36は、後述するように、液体サイクロン
の中心軸方向に配設された支柱に取り付けて固定される
場合や、棒状の接続部材等を介して本体内側面に固定さ
れる場合などがある。なお、本体14b内の下部中央に
設けられる障害部材の形状は、邪魔板である円盤に限定
されず、横断面が円形であれば、円柱、球、円錐などの
形状であってもよい。また、円盤以外の盤状体を用いる
ことも可能である。なお、略接線方向の液流入口16を
有する液供給部30として、図2に示すような構成の他
に、図3に示すような構成を用いてもよい。
【0015】ここで、円盤形状の障害部材36の設置位
置は、上方抜出管(浸漬管)18下端から上方抜出管
(浸漬管)18内径分下方の高さを上限とし、略逆円錐
部28下端(下方抜出口20)から下方抜出管34内径
分上方の高さを下限とする。また、円盤形状の障害部材
36の直径は、障害部材36の設置位置でのサイクロン
断面積(本体14b内横断面の断面積)S1と円盤の面
積(障害部材36の横断面の断面積)S2との比が、S2
/S1=0.8となる大きさを上限とし、下方抜出管3
4内径の0.5倍を下限とする。なお、図1において、
hは円盤高さ、D3は円盤直径を示しており、装置の各
寸法について図12と同じ符号を用いれば、hの上限は
H1+H2−L−D1となり、hの下限はD2となる。ま
た、同様に、D3の上限は(0.8)1/2×Dとなり、D
3の下限は0.5D2となる。
【0016】上記の本実施形態における液体サイクロン
を、前述した図11に示すような構成の装置に適用し
て、廃プラスチック混合物(例えば、PVC、PET、
PS、PE、PP)の分別を行う場合、円盤形状の障害
部材36が、液体サイクロン本体14b内の中央部を下
方へ流れる液の流れを妨げることになるので、軽質物
(油化適材であるPE、PP)は上方排水率に関わらず
安定して上方から回収されるようになり、かつ、従来は
大半が下方に排出されていた中重質物(油化適材である
PS)は、一般的な運転条件(上方排水率70〜90
%)において、高い上方回収率で上方回収できるように
なる。また、上記の廃プラスチック混合物に、軽質物側
に排出したくない別の中重質物(例えば、油化不適物で
あるABS)が混入した場合は、上方排水率を一般的な
使用領域よりも下げる(例えば、50%以下)ことによ
り、逆に従来の液体サイクロンよりも中重質物(この場
合、ABS)の上方回収率を低くすることができる。な
お、ABSは窒素を含んでいるので、その回収油を燃焼
させるとNOxを発生するので好ましくなく、PETは
油として回収し難く、PVCは塩素を含んでいるので、
ダイオキシン発生、燃焼装置の腐食の恐れがあり、いず
れも油化不適物である。
【0017】また、本実施形態における液体サイクロン
を用いて、回分形式で廃プラスチック混合物(例えば、
PVC、PET、PS、PE、PP)から油化適材(P
S、PE、PP)のみを連続的に上方から抜き出す場合
は、図4に示すように、予め破砕された混合廃プラスチ
ック破砕片と水とを混合した混合廃プラスチック破砕片
含有液をプラスチック含有液タンク10に投入し、タン
ク10内の混合廃プラスチック破砕片含有液をポンプ1
2により液体サイクロン14bの液流入口16に供給す
る。一般的な運転条件(上方排水率70〜90%)にお
いて、上方抜出管(浸漬管)18から軽質物(PE、P
P)のほとんど全部と中重質物(PS)の大半が排出さ
れ、下方抜出口20から重質物(PVC、PET)のほ
とんど全部と中重質物(PS)の一部が排出される。主
として軽質物(PE、PP)と中重質物(PS)を含有
する上方排水は固液分離器22で固液分離され、油化適
材であるPE、PP、PSが上方回収物として得られ
る。一方、主として重質物(PVC、PET)と中重質
物(PS)を含有する下方排水は、固液分離器22で分
離された水とともにプラスチック含有液タンク10に戻
されて、再び液体サイクロン14bでの分別が行われ、
残りの中重質物(PS)がさらに上方回収される。この
操作を繰り返すことにより、中重質物(PS)もほとん
ど全部が上方回収できるようになる。
【0018】図7は、本発明の実施の第2形態による廃
プラスチックの分別装置を示している。本実施の形態
は、一例として、液体サイクロン内の下部中央に、頂部
が円錐でこの円錐部の下端に円柱部が連設された形状の
障害部材を設置したものである。図7に示すように、液
体サイクロン本体14cは円筒部26aで構成され、円
筒部26aの上側部に略接線方向の液流入口16を有す
る液供給部30が設けられ、液体サイクロン本体14c
内の上部には、先端が円筒部26aの上面より突出した
上方抜出口32を有する上方抜出管(浸漬管)18が設
けられ、円筒部26aの側面下部には下方抜出口20a
が設けられ、下方抜出口20aに下方抜出管34aが接
続されている。そして、液体サイクロン本体14c内の
下部中央には、頂部が円錐でこの円錐部の下端に円柱部
が連設された形状の障害部材36aが設けられている。
障害部材36aは、図7のように本体14cの底面に載
置して固定される場合や、後述するように、液体サイク
ロンの中心軸方向に配設された支柱に取り付けて固定さ
れる場合などがある。なお、本体14c内の下部中央に
設けられる障害部材の形状は、横断面が円形であれば、
円盤、球、円柱、円錐などの形状であってもよい。ま
た、横断面が円形以外のものでも用いることが可能であ
る。
【0019】ここで、障害部材36aの設置位置は、障
害部材36aの横断面が最大となる部分(円柱部)が、
上方抜出管(浸漬管)18下端から上方抜出管(浸漬
管)18内径分下方となる高さを上限とし、液体サイク
ロン本体14c内の底面を下限とする。また、障害部材
36aの横断面が最大となる部分(円柱部)の直径は、
障害部材36aの横断面が最大となる部分の高さでのサ
イクロン断面積(本体14c内横断面の断面積)S1
と、障害部材36aの横断面が最大となる部分の断面積
S2との比が、S2/S1=0.8となる大きさを上限と
し、下方抜出管34a内径の0.5倍を下限とする。例
えば、図7において、通常用いられる寸法の一例として
は、円筒部内径D=200mm、サイクロン高さH=65
0mm、上方抜出管(浸漬管)内径D1=75mm、上方抜
出管(浸漬管)長さL=300mm、円柱部内径D4=1
40mm、円錐部高さh1=150mm、円柱部高さh2=1
00mm、のものが挙げられる。他の構成及び作用は、実
施の第1形態の場合と同様である。
【0020】図8、図9、図10は、本発明の実施の第
3形態による廃プラスチックの分別装置を示している。
本実施の形態は、一例として、液体サイクロンの中心軸
に上下移動が可能な支柱を設置し、上方抜出管(浸漬
管)及び下方抜出管の少なくともいずれかの内径より小
さい径の円盤を障害部材として支柱に固定したものであ
る。図8に示すように、液体サイクロン本体14dは、
円筒部26と円筒部26の下端に連設された略逆円錐部
28とからなり、円筒部26の上側部に略接線方向の液
流入口16を有する液供給部30が設けられ、液体サイ
クロン本体14d内の上部には、先端が本体14dの上
面より突出した上方抜出口32を有する上方抜出管(浸
漬管)18が設けられ、略逆円錐部28の先端部(下
部)には下方抜出口20が設けられ、下方抜出口20に
下方抜出管34が接続されている。そして、液体サイク
ロン本体14dの中心軸方向には、上下移動が可能な支
柱38が配設され、上方抜出管(浸漬管)18及び下方
抜出管34の少なくともいずれかの内径より径の小さい
円盤形状の障害部材36が、本体14d内で支柱38に
固定されている。40、42はシール部材、44は上方
排出管、46は下方排出管である。ここで、上方抜出管
(浸漬管)内径D1と下方抜出管内径D2との関係は、D
1/D2≧1.0、上方抜出管(浸漬管)内径D1と円盤
直径D3との関係は、D1>D3である。なお、障害部材
の形状については、実施の第1形態と同様に、円盤に限
定されるものではない。
【0021】上記の本実施形態における液体サイクロン
を、前述した図11に示すような構成の装置に適用し
て、廃プラスチック混合物(例えば、PVC、PET、
PS、PE、PP)の分別を行う場合、図9に示すよう
に、支柱38を上下移動させて障害部材36を実施の第
1形態で説明した位置に設置することにより、円盤形状
の障害部材36が、液体サイクロン本体14d内の中央
部を下方へ流れる液の流れを妨げることになるので、軽
質物(油化適材であるPE、PP)は上方排水率に関わ
らず安定して上方から回収されるようになり、かつ、従
来は大半が下方に排出されていた中重質物(油化適材で
あるPS)は、一般的な運転条件(上方排水率70〜9
0%)において、高い上方回収率で上方回収できるよう
になる。また、上記の廃プラスチック混合物に、軽質物
側に排出したくない別の中重質物(例えば、油化不適物
であるABS)が混入した場合は、運転条件(排水率)
を変えることなく、図10に示すように、支柱38を上
下移動(図10の場合は上方移動)させて障害部材36
を液体サイクロン本体14d外(液流れに影響しない箇
所、例えば、図10では上方抜出管18の最上部)に移
動させることにより、通常の液体サイクロンの構成とな
り、中重質物の上方回収率も低くなるので、上方回収物
中の中重質物(この場合、ABS)含量を減らすことが
できる。この場合、障害部材36を移動させる位置は、
上方抜出管(浸漬管)18の上部に限定されず、液体サ
イクロン外、すなわち、液流れに影響しない箇所であれ
ば、下方抜出管34の下部等であってもよい。なお、本
実施の形態の構成を、実施の第2形態で説明した液体サ
イクロンに適用することも勿論可能である。他の構成及
び作用は、実施の第1形態の場合と同様である。
【0022】
【実施例】以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特
徴とするところをより一層明確にする。 実施例1 図1に示すような、液体サイクロン内の下部中央に邪魔
板となる円盤形状の障害部材を設置した装置を用いて、
PE、PP、PS、PET及びPVCの破砕片(粒径2
〜30mm)からなる廃プラスチック破砕片混合物の分別
試験を行った。液体サイクロンの基本形状は、図12に
示す装置形状、すなわち、円筒部内径D=300mm、円
筒部高さH1=650mm、略逆円錐部高さH2=300m
m、上方抜出管(浸漬管)内径D1=75mm、下方抜出管
内径D2=75mm、上方抜出管(浸漬管)長さL=40
0mm、液供給部孔径W=65mm、と同じである。また、
円盤形状の障害部材は、円盤直径D3=90mmである。
図1に示す装置を図11に示すようなフローに適用して
廃プラスチックの分別を行った結果を図6に示す。な
お、本実施例では市水を使用した。
【0023】比較例1 図12に示す従来の装置(基本型)を用いて、実施例1
と同様に、PE、PP、PS、PET及びPVCの破砕
片(粒径2〜30mm)からなる廃プラスチック破砕片混
合物の分別試験を行った。図12に示す装置を図11に
示すようなフロー(市水を使用)に適用して廃プラスチ
ックの分別を行った結果を図6に示す。
【0024】液体サイクロンの一般的な運転条件では、
上方排水率が0.7〜0.9(上方排水量が供給水量の
70〜90%)である。図6からわかるように、上方排
水率Roが0.7〜0.9の範囲において、比較例1
(基本型)では、上方回収物が軽質物(水より軽いも
の:PE、PP)と中重質物(水より若干重いもの:P
S)の一部であり、下方回収物が重質物(水より重いも
の:PVC、PET)と中重質物(PS)の大半であっ
た。したがって、比較例1(基本型)の場合、油化適材
の回収装置としては、PSの上方回収率roが低く不適
当であった。なお、PSの上方回収率を向上させる方法
としては、前述したように、食塩水を用いて液比重を大
きくする方法があるが、例えば、比較例1(基本型)に
おいて、PSを重質物(PVC、PET)から分離(P
Sを95%以上上方回収)するには、塩濃度6w/v%
(液比重1.05)以上が必要であった。また、PSを
100%上方回収するには、塩濃度13w/v%以上が必
要であった(ちなみに、海水の塩濃度は3.0〜3.5
w/v%である)。このように、食塩水を用いる方法は、
食塩が多量に必要であり、しかも、処理回収物を水洗す
る必要があるので、装置の操作性及び経済性は著しく低
い。また、上記の比較例1(基本型)において、廃プラ
スチック破砕片混合物中にABS(比重がPSとほぼ同
じ)の破砕片を混入させた場合、油化不適物であるAB
Sを軽質物(PE、PP)から分離するために、上方排
水率Roを低くしてABSの上方回収率roを下げようと
しても、上方排水率Roが0.5付近からは、軽質物
(PE、PP)の上方回収率roが下がり(図6参
照)、軽質物(PE、PP)の大半が下方に排出される
ことになった。したがって、ABSの分離は不可能であ
った。
【0025】これに対して、本発明の実施例1(円盤)
では、図6からわかるように、上方排水率Roの値に関
わらず、軽質物(PE、PP)は安定して上方から回収
されるようになった。また、上方排水率Roが0.7〜
0.9の範囲(一般的な運転条件)において、中重質物
(PS)の上方回収率roが大幅に向上した。したがっ
て、油化適材であるPE、PP、PSを効率よく回収で
きるようになった。一方、上方排水率Roが0.5付近
以下では、逆に中重質物の上方回収率roを低くできる
ようになった。したがって、上記の実施例1(円盤)に
おいて、廃プラスチック破砕片混合物中にABS(比重
がPSとほぼ同じ)の破砕片を混入させた場合、上方排
水率Roを低くすれば、軽質物(PE、PP)の上方回
収率roはほとんど下がらずに、ABSの上方回収率ro
だけが大幅に下がることになった。このため、軽質物
(PE、PP)からABSの分離が可能となった。例え
ば、PPとABSの等量混合物からABSを分離する場
合、上方排水率を0.3とすれば上方回収物中のABS
含量を10%まで低減させることができた。また、図7
に示すような、液体サイクロン内の下部中央に頂部が円
錐でこの円錐部の下端に円柱部が連設された形状の障害
部材を設置した装置を用いた場合でも、実施例1の円盤
を設置した場合と同じ分別能力を示した。
【0026】実施例2、比較例2 図1に示す装置を図4に示す回分形式のフローに適用し
て、PE、PP、PS、PET及びPVCの破砕片(粒
径2〜30mm)からなる廃プラスチック破砕片混合物の
分別試験を行った。液体サイクロンの形状等は実施例1
と同じである。装置の運転条件は、供給液量700L/m
inに対して上方排水量を600L/minとし、上方排水率
が0.86となるようにした。なお、プラスチック含有
液タンクの容量は1.0m3である。また、図12に示す
従来装置を図5に示す回分形式のフローに適用して、P
E、PP、PS、PET及びPVCの破砕片(粒径2〜
30mm)からなる廃プラスチック破砕片混合物の分別試
験を行った。なお、図5で用いている符号は基本的に図
4と同じであり、図5における装置の運転条件等も図4
と同じである。図4、図5に示すように、上方から油化
適材(PP、PE、PS)のみを連続的に抜き出し、P
Sが90%以上回収できるまで下方排水に含まれる廃プ
ラスチックの分別を行った結果、図4に示す本発明の実
施例2では7.8分、図5に示す比較例2では14分の
時間を要した。これらの結果は、図6において上方排水
率Roが0.86の場合の上方回収率roから求めた所要
時間と一致した。したがって、本発明の実施例2では、
比較例2(基本型)に比べて2倍近くまで処理能力が向
上したことになる。
【0027】実施例3 図8に示すような、液体サイクロンの中心軸に上下移動
が可能な支柱を設置し、上方抜出管(浸漬管)及び下方
抜出管の少なくともいずれかの内径より小さい径の円盤
を障害部材として支柱に固定した装置を用いて、実施例
1と同様に、PE、PP、PS、PET及びPVCの破
砕片(粒径2〜30mm)からなる廃プラスチック破砕片
混合物の分別試験を行った。図8に示す装置において、
円盤形状の障害部材を図9のように所定の位置に設置し
た場合、廃プラスチックの分別結果は、図6に示す実施
例1(円盤)と同じであった。また、円盤形状の障害部
材を図10のようにサイクロン外(上方抜出管上部)に
移動させた場合、廃プラスチックの分別結果は、図6に
示す比較例1(基本型)と同じであった。したがって、
この装置形状にすることにより、サイクロンを取り替え
ることなく(運転を止めることなく)、図6に示す2つ
の分別能力が選択できることになった。また、上方排水
を下方排水に比べて過剰量とする通常のサイクロン運転
条件(上方排水率0.7〜0.9)において、例えば、
上方排水率0.86で、図9のように円盤形状の障害部
材を設置して運転しているときに、廃プラスチック破砕
片混合物中にABSの破砕片を混入させた場合、上方排
水率Roを変えることなく、円盤形状の障害部材を移動
させて図10に示す状態に変更すれば、軽質物(PE、
PP)の上方回収率roは変わらずに、ABSの上方回
収率roだけが大幅に下がることになった(図6参
照)。これにより、上方回収物中のABS含量を低減さ
せることが可能となった。
【0028】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されているの
で、つぎのような効果を奏する。 (1) 液体サイクロン内の下部中央に障害部材を設け
ているので、液体サイクロンの運転条件(下方排水と上
方排水の比率)に関わらず、廃プラスチック混合物(例
えば、PVC、PET、PS、PE、PP)から、軽質
物(例えば、油化適材であるPE、PP)の大半を安定
して上方から回収できる。 (2) 液体サイクロン内の下部中央に障害部材を設け
ているので、液体サイクロンの一般的な使用領域(上方
排水率が高い運転条件)において、比重が水に近い中重
質物(例えば、油化適材であるPS)を容易に軽質物と
同じ上方から回収できる。 (3) 液体サイクロン内の下部中央に障害部材を設け
ているので、油化不適物である中重質物(例えば、AB
S)が廃プラスチック混合物に混入した場合等でも、上
方排水率を低くすることにより中重質物(例えば、AB
S)の上方回収率を下げて、油化適材である軽質物(例
えば、PE、PP)のみを精度良く上方から回収でき
る。 (4) 障害部材を液体サイクロン内の液流れに影響し
ない箇所である本体の上部に突出した上方抜出管先端部
分又は下方抜出管の下部に移動可能な構成とする場合
は、簡単な操作で通常の液体サイクロンに変更すること
ができ、液体サイクロンの運転条件(下方排水と上方排
水の比率)を変更したり、液体サイクロンの装置自体を
取り替えることなく(運転を止めることなく)、複数の
分別能力を選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態による廃プラスチック
の分別装置を示す概略構成図である。
【図2】図1に示す装置のA−A線断面の一例を示す図
である。
【図3】図1に示す装置のA−A線断面の他の例を示す
図である。
【図4】本発明の実施の第1形態(実施例2)において
回分式で廃プラスチックの分別を行う装置のフローを示
す概略図である。
【図5】比較例2における回分式で廃プラスチックの分
別を行う装置のフローを示す概略図である。
【図6】液体サイクロンを用いた廃プラスチックの分別
装置における上方排水率と各種プラスチックの上方回収
率との関係を示すグラフである。
【図7】本発明の実施の第2形態による廃プラスチック
の分別装置を示す概略構成図である。
【図8】本発明の実施の第3形態による廃プラスチック
の分別装置を示す概略構成図である。
【図9】図8に示す廃プラスチックの分別装置において
障害部材を所定の位置に設置した状態を示す概略構成図
である。
【図10】図8に示す廃プラスチックの分別装置におい
て障害部材をサイクロン外に移動させた状態を示す概略
構成図である。
【図11】液体サイクロンを用いて廃プラスチックの分
別を行う場合の一般的なフローを示す概略図である。
【図12】従来の液体サイクロン(廃プラスチックの分
別装置)を示す概略構成図である。
【図13】図12に示す装置のB−B線断面図である。
【符号の説明】
10 プラスチック含有液タンク 12 ポンプ 14 液体サイクロン 14a、14b、14c、14d 液体サイクロン本体 16 液流入口 18 上方抜出管(浸漬管) 20、20a 下方抜出口 22、24 固液分離器 26、26a 円筒部 28 略逆円錐部 30 液供給部 32 上方抜出口 34、34a 下方抜出管 36、36a 障害部材 38 支柱 40、42 シール部材 44 上方排出管 46 下方排出管 D 円筒部内径 D1 上方抜出管(浸漬管)内径 D2 下方抜出管内径 D3 円盤直径 D4 円柱部内径 H1 円筒部高さ H2 略逆円錐部高さ H サイクロン高さ h 円盤高さ h1 円錐部高さ h2 円柱部高さ L 上方抜出管(浸漬管)長さ S1 サイクロン断面積 S2 円盤の面積 W 液供給部孔径
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−150417(JP,A) 特開 平6−63947(JP,A) 特開 平8−243430(JP,A) 特開 昭60−193557(JP,A) 特開 昭58−137455(JP,A) 特表 昭62−502735(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29B 17/00 - 17/02 B03B 5/28 B04C 3/00 - 5/103

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体サイクロンの液流入口に、水と同程
    度の比重の油化適材であるプラスチックを含む混合廃プ
    ラスチック破砕片含有水を供給し、液体サイクロンの中
    央部を下方へ流れる水と同程度の比重のプラスチックを
    含む水の流れを障害部材で妨げることにより、水と同程
    度の比重のプラスチックを含む水を上方抜出管内へ流入
    させて、水と同程度の比重の油化適材であるプラスチッ
    クを液体サイクロンの上方回収物として回収することを
    特徴とする廃プラスチックの分別方法。
  2. 【請求項2】 液体サイクロンの液流入口に、水と同程
    度の比重の油化不適物であるプラスチックを含む混合廃
    プラスチック破砕片含有水を供給し、液体サイクロン内
    に設けられる障害部材を液体サイクロン内の液流れに影
    響しない箇所である本体の上部に突出した上方抜出管先
    端部分又は下方抜出管の下部に移動可能とし、水と同程
    度の比重のプラスチックを含む水が下方へ流れるのを妨
    げないように障害部材を移動させて、上方回収物として
    回収される水と同程度の比重の油化不適物であるプラス
    チックの量を減らすことを特徴とする廃プラスチックの
    分別方法。
  3. 【請求項3】 円筒部とこの円筒部の下端に連設された
    略逆円錐部とからなる本体上側部に接線方向の混合廃プ
    ラスチック破砕片含有液の液流入口を有し、本体上部
    に先端が本体上面より突出して上方抜出口を形成するよ
    うに本体内に上方抜出管を有し、本体下部に下方抜出口
    を有し、この下方抜出口に下方抜出管が接続された液体
    サイクロンにおいて、この液体サイクロン内の下部中央
    に、下方への液流れのうち中央部の流れを妨げて、水と
    同程度の比重の油化適材であるプラスチックを含む水を
    上方抜出管内へ流入させて、水と同程度の比重の油化適
    材であるプラスチックを液体サイクロンの上方回収物と
    して回収するための障害部材を設けたことを特徴とする
    廃プラスチックの分別装置。
  4. 【請求項4】 障害部材が、横断面が円形となる形状の
    ものである請求項3記載の廃プラスチックの分別装置。
  5. 【請求項5】 障害部材の設置位置として、障害部材の
    横断面の面積が最大となる部分が、上方抜出管下端から
    上方抜出管内径分下方の位置を上限とし、略逆円錐部下
    端から下方抜出管内径分上方の位置を下限とする領域内
    ある請求項3又は4記載の廃プラスチックの分別装
    置。
  6. 【請求項6】 本体上側部に接線方向の混合廃プラスチ
    ック破砕片含有液の液流入口を有し、本体上部に先端
    が本体上面より突出して上方抜出口を形成するように
    体内に上方抜出管を有し、本体下側部に下方抜出口を有
    し、この下方抜出口に下方抜出管が接続された液体サイ
    クロンにおいて、この液体サイクロン内の下部中央に、
    下方への液流れのうち中央部の流れを妨げて、水と同程
    度の比重の油化適材であるプラスチックを含む水を上方
    抜出管内へ流入させて、水と同程度の比重の油化適材で
    あるプラスチックを液体サイクロンの上方回収物として
    回収するための障害部材を設けたことを特徴とする廃プ
    ラスチックの分別装置。
  7. 【請求項7】 障害部材が、横断面が円形となる形状の
    ものである請求項6記載の廃プラスチックの分別装置。
  8. 【請求項8】 障害部材の設置位置として、障害部材の
    横断面の面積が最大となる部分が、上方抜出管下端から
    上方抜出管内径分下方の位置を上限とし、本体底面の
    置を下限とする領域内にある請求項6又は7記載の廃プ
    ラスチックの分別装置。
  9. 【請求項9】 障害部材の横断面の面積が最大となる部
    分の直径が、障害部材の横断面の面積が最大となる部分
    の高さでの本体内の断面積に対して、障害部材の横断面
    の面積が最大となる部分の断面積が0.8倍となる値
    上限とし、下方抜出管内径の0.5倍を下限とする請求
    項4、5、7、8のいずれかに記載の廃プラスチックの
    分別装置。
  10. 【請求項10】 障害部材が円盤形状である請求項3〜
    9のいずれかに記載の廃プラスチックの分別装置。
  11. 【請求項11】 上方抜出管及び下方抜出管の少なくと
    もいずれかの内径より障害部材の径を小さくして、水と
    同程度の比重の油化不適物であるプラスチックを含む水
    が下方へ流れるのを妨げないようにして、上方回収物と
    して回収される水と同程度の比重の油化不適物であるプ
    ラスチックの量を減らすために、障害部材を液体サイク
    ロン内の液流れに影響しない箇所である本体の上部に突
    出した上方抜出管先端部分又は下方抜出管の下部に移動
    できるようにした請求項3〜10のいずれかに記載の廃
    プラスチックの分別装置。
  12. 【請求項12】 液体サイクロンの中心軸方向に上下移
    動可能な支柱を配設し、上方抜出管及び下方抜出管の少
    なくともいずれかの内径より障害部材の径を小さくし、
    この障害部材の中心に支柱を挿通して固定した請求項1
    1記載の廃プラスチックの分別装置。
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