JP2961956B2 - 画像形成装置のための光書込み装置 - Google Patents

画像形成装置のための光書込み装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録すべき画像情報を
光信号に変換して感光体に書き込むいわゆる画像形成装
置のための光書込み装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、各種情報機器の画像記録装置とし
ては高速、高品質なものが求められ、記録すべき画像情
報を光信号に変換して感光体に書き込む方式の光プリン
タが普及してきている。
【0003】この光プリンタとしては、ライン状や千鳥
状に配列された複数のLEDチップからなる発光画素か
らの放射光を適当なレンズ系を介して感光体に照射する
ことで所望の潜像を形成するLEDプリンタや、直熱型
3極真空管構造を有した蛍光表示管の原理を用いてアレ
イ状やライン状に配列された複数の蛍光体ドットからな
る発光画素からの放射光を適当なレンズ系を介して感光
体に照射することで所望の潜像を形成するプリンタ等の
自己発光型の光源を用いた光プリンタや、PLZTのよ
うな電気光学的光変調器で光の強度変調を画素単位毎に
行い適当な光学系を介して感光体に照射することで所望
の潜像を形成する光シャッタアレイプリンタや蛍光灯か
らの光を画素単位に配列された液晶シャッタを画像情報
に基づいて開閉することで光信号に変換し、これを照射
して感光体に所望の潜像を形成する液晶シャッタプリン
タ等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、各方式
の光プリンタにおいて複写機としての機能も同時にもた
せるためには、別に画像読み取り装置により画像情報を
読み取り、さらにこれを電気信号に変換して各方式の光
プリンタの光書込み装置に入力し、再度これを光信号に
変換して書き込まなければならない。そのため、光プリ
ンタが複雑な構造になると同時に高価なものになる欠点
がある。
【0005】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、安価で簡単な構成でプリンタと
複写機の両方の機能を有した、光プリンタの感光体上に
潜像を形成する光書込み装置を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の光書込み装置は、光書込みヘッドの画素単位
に配列された発光体や光シャッタのアレイに光導電体を
介して駆動電圧が印加される新たな配線の構造を有して
いる。
【0007】
【作用】上記の構成を有する本発明の光書込み装置は、
光書込みヘッドをドライバ回路を介して駆動することに
より、選択された画素から画像情報に基づいて変換され
た光信号を取り出し、これを感光体に照射することで所
望の潜像を感光体に書き込むプリンタのための光書込み
装置としての機能と共に、原版からの反射光を照射する
と低抵抗化する光導電体層を介して駆動電圧を選択的に
各画素に印加することで得られる光書込みヘッドからの
新たな光信号により所望の潜像を感光体に書き込む複写
機のための光書込み装置としての機能を有する。
【0008】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面を
参照して説明する。
【0009】はじめに、図1を参照して、本実施例の構
成について説明する。
【0010】同図は、この発明を蛍光表示管の原理を応
用して実施した光書込み装置の光書込みヘッドの一例を
示す概略構成図である。
【0011】光プリンタの感光体17に潜像を形成する
光書込みヘッドは、基板1とケーシング2により形成さ
れた真空領域内に画素単位に配列された蛍光体3とグリ
ッド電極4及び熱電子の放出源であるフィラメントカソ
ード5が封入されて構成されており、感光体17の幅方
向に配置されいる。
【0012】前記感光体17の幅方向に画素単位で配置
された蛍光体3には、画素単位毎に導体6が接続されて
いる。この導体6のもう一方の端部には、画素単位に導
体6上に配置された蛍光体3に駆動電圧を印加するため
のドライバ回路7が接続されている。さらにこのドライ
バ回路7、導体6、蛍光体3からなる配線とは別の新た
な配線として、各蛍光体3と対応して光導電体8が原版
14の幅方向に配置されており、この光導電体8を介し
て、共通電極9に印加された駆動電圧が導体6に印加さ
れるように接続されている。
【0013】この場合、光導電体8を介して接続された
共通電極9と一部の導体6の領域は、絶縁層10によっ
てドライバ回路7とこれに接続された導体6の一部の領
域から電気的に隔離されている。また、原版照明用光源
13により照明された原版14からの反射光は適当な結
像光学系15を介して光導電体8に照射されるように構
成されている。
【0014】また、ケーシング2の外側には、結像光学
系16が配置され、前記蛍光体3から発光された光を感
光体17に集束する。
【0015】図2は上述の構成のヘッド制御回路を示す
ブロック図である。画素単位にアレイ状に配列された蛍
光体3は蛍光体ドットアレイ部11の長手方向に設置さ
れている。各蛍光体3には、導体6を介してドライバ回
路7より駆動電圧が印加される。この配線とは別に、駆
動電圧が印加される共通電極9が光導電体8を介して導
体6により蛍光体ドットアレイ部11に配置された蛍光
体3の各画素に接続されている。画像情報に基づいてド
ライバ回路7を介して画素単位に配列された蛍光体3に
駆動電圧を印加する場合、光導電体8には、原版14か
らの光が照射されていないので、電気的抵抗が非常に高
抵抗の状態になっており、駆動電圧が印加された共通電
極9と蛍光体3とは電気的に隔離されている。すなは
ち、ドライバ回路7からの駆動電圧のみが画素単位に配
列された蛍光体3に印加される。
【0016】一方、原版14からの反射光を集光して光
導電体8に照射した場合、原版14からの反射光が照射
された光導電体8は光導電効果によりその電気的抵抗が
低抵抗となる。そこで、ドライバ回路7を介して駆動電
圧が印加されないようにしておけば、この光導電体8の
光導電効果により共通電極9に印加されている駆動電圧
が低抵抗化した光導電体8を介して画素単位に配列され
た蛍光体3に印加されることになる。
【0017】ここで、図1に戻って本実施例の動作を説
明する。
【0018】フィラメントカソード5から放出された熱
電子は、グリッド電極4により加速され、一部はグリッ
ド電極4に流れ込み、グリッド電極4を通過した熱電子
は蛍光体3に向かう。ここで、ドライバ回路7により蛍
光体3に選択的に駆動電圧が印加されると、グリッド電
極4を通過した熱電子は、蛍光体3を刺激してこれを発
光させると同時にアノード電流となる。ドライバ回路7
により選択されなかった蛍光体3は、熱電子による刺激
が無いので発光しない。このようにして、ドライバ回路
7により選択された画素から、画像情報にしたがって変
換された光信号を取り出し所望の潜像を感光体に書き込
むプリンタのための光書込み装置として働く。
【0019】なお、光導電体8を介して駆動電圧が印加
される場合も、蛍光体3が発光状態あるいは非発光状態
となる動作の基本は、上述のものと同じである。この場
合、原版14からの反射光により与えられた画像情報に
基づいて変換された光信号を取り出し所望の潜像を感光
体17に書き込む複写機のための光書込み装置として働
く。
【0020】以上が図1に示した実施例の説明である
が、絶縁層10をはさんだドライバ回路7と導体6を結
ぶ配線と、光導電体8を介した共通電極9と導体6を結
ぶ配線の積層の順は特に制限は無く、本実施例のように
光導電体8を介した共通電極9と導電体6を結ぶ配線が
基板1に接するように設置されていてもよく、またドラ
イバ回路7と導体6を結ぶ配線が基板1に接するように
設置されていてもよい。前者の配線の構造とする場合、
基板1は透光性の基板とする必要がある。もちろん、絶
縁層10や導体6を透光性のものにすれば基板1の透光
性は問わない。
【0021】図3に別の実施例を示す。ここでは、基板
1上において画素単位に配列された蛍光体3のアレイを
はさんで、基板1の一方の側に光導電体8を介して共通
電極9と導体6が接続されており、共通電極9に印加さ
れた駆動電圧が光導電体8を介して蛍光体3に印加され
る配線の構造を有すると同時に、基板1のもう一方の側
にドライバ回路7と蛍光体3が導体6により接続される
配線の構造を有する。これにより、絶縁層10が不要と
なり製造工程が簡素化できる。
【0022】図4にさらに別の実施例を示す。ここで
は、基板1とケーシング2により形成された真空領域内
に光導電体8の主要部が基板1に接するように設置され
ている。基板1は透光性の材料でできている。
【0023】本発明は以上詳述した実施例に限定される
ことなく、その主旨を逸脱しない範囲において種々の変
更を加えることができる。例えば、図4において基板1
とケーシング2により形成された真空領域内の透光性の
材料でできた基板1の上に透明導電体12が設置され、
この透明導電体12を介して駆動電圧が印加される共通
電極9と光導電体8が接続され、かつ光導電体8の主要
部がこの透明導電体12上に設置された積層構造となる
ようにしてもよい。
【0024】また、ここでは直熱型3極真空管構造を有
した蛍光表示管を基にして説明したが、蓄積電荷の影響
をなくするための新たな電極を設けた4極管型や、電子
の放出源としてフィラメントカソード5の代わりに画素
単位に配列された蛍光体3に対向するように基板上に直
接設置された電界放射型等の個体電子源を用いてもよ
い。
【0025】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明によれば光書込みヘッドを駆動するための電圧を画
像情報に基づいてドライバ回路を介して選択的に印加す
るばかりではなく、原版からの反射光を照射することで
低抵抗化する光導電体を介して駆動電圧を光書込みヘッ
ドの配列された画素に選択的に印加できるので、同時に
プリンタと複写機の機能を有した光書込み装置を実現で
きる。さらに、原版の画像情報を読み取るための画像読
み取り装置が不要となるので画像形成装置の構成を簡単
にできるとともに、これを安価に実現できる。さらに複
雑な結像光学系が不要となり、光書込み装置を小型化で
きるとともに構成も簡単にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を蛍光表示管の原理を応用して実施した
光書込み装置の光書込みヘッドの概略構成図である。
【図2】本発明のヘッド制御回路のブロック図である。
【図3】別の実施例を示す光書込みヘッドの概略構成図
である。
【図4】さらに別の実施例を示す光書込みヘッドの概略
構成図である。
【符号の説明】
1 基板 2 ケーシング 3 蛍光体 4 グリッド電極 5 フィラメントカソード 6 導体 7 ドライバ回路 8 光導電体 9 共通電極 10 絶縁層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に画素単位に配列された発光体や
    光シャッタのアレイと、これら各画素に駆動電圧を印加
    するドライブ回路とを備えた光書込みヘッドを駆動し
    て、画像情報を感光体に書き込むようにしてなる画像形
    成装置のための光書込み装置において、 上記光書込みヘッドは画素単位毎に対応して配列された
    光導電体アレイを有し、前記ドライブ回路とは別にこの
    光導電体アレイを介して前記画素に駆動電圧を印加でき
    る配線を有することを特徴とする画像形成装置のための
    光書込み装置。
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