JP2955802B2 - 剛性傾斜型中空長尺体の製造装置 - Google Patents
剛性傾斜型中空長尺体の製造装置Info
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- JP2955802B2 JP2955802B2 JP4199085A JP19908592A JP2955802B2 JP 2955802 B2 JP2955802 B2 JP 2955802B2 JP 4199085 A JP4199085 A JP 4199085A JP 19908592 A JP19908592 A JP 19908592A JP 2955802 B2 JP2955802 B2 JP 2955802B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、長手方向に弾性率が変
化した(剛性傾斜した)長尺体、例えば剛性傾斜型の医
療用カテーテル等を連続的に製造する装置に関するもの
である。
化した(剛性傾斜した)長尺体、例えば剛性傾斜型の医
療用カテーテル等を連続的に製造する装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】剛性傾斜型中空長尺体の好適な用途とし
て、人体或いは動物の治療や診断等の目的で体内に挿入
して使用されるカテーテルが挙げられる。カテーテルは
体内への挿入容易性、体内細胞組織への損傷防止、及び
体内挿入後に根元部分を回転させた場合にその先端部分
も追随して回転するようなトルク伝達性を備えることが
要求される。かかる特性を満足させるには、カテーテル
の挿入側端部を適度の可撓性と弾性率とを有する可撓部
とし、根元部をトルク伝達性を有する程度の剛性を備え
るトルク伝達部とした弾性率変化タイプとすれば良く、
従って剛性傾斜型中空長尺体の好適な用途となり得る。
て、人体或いは動物の治療や診断等の目的で体内に挿入
して使用されるカテーテルが挙げられる。カテーテルは
体内への挿入容易性、体内細胞組織への損傷防止、及び
体内挿入後に根元部分を回転させた場合にその先端部分
も追随して回転するようなトルク伝達性を備えることが
要求される。かかる特性を満足させるには、カテーテル
の挿入側端部を適度の可撓性と弾性率とを有する可撓部
とし、根元部をトルク伝達性を有する程度の剛性を備え
るトルク伝達部とした弾性率変化タイプとすれば良く、
従って剛性傾斜型中空長尺体の好適な用途となり得る。
【0003】このような中空長尺体を製造する装置とし
ては、本出願人は図3に示すような装置を先に提案して
いる。図において、1はトルク伝達部用の硬質ポリマー
を押出すための押出機、2は可撓部用の軟質ポリマーを
押出すための押出機であり、これら押出機1,2の吐出
口がポリマー流路Fを介してテーパ状成型部51及び長
尺ランド部52とからなるロングランドダイス5に連結
されている。3は押出機1,2から吐出されたポリマー
の流路Fにおける合流部であり、該合流部3より下流の
流路F中には、中空部を形成するための水や空気等の流
体を吐出する流体供給ノズル7が配置されている。
ては、本出願人は図3に示すような装置を先に提案して
いる。図において、1はトルク伝達部用の硬質ポリマー
を押出すための押出機、2は可撓部用の軟質ポリマーを
押出すための押出機であり、これら押出機1,2の吐出
口がポリマー流路Fを介してテーパ状成型部51及び長
尺ランド部52とからなるロングランドダイス5に連結
されている。3は押出機1,2から吐出されたポリマー
の流路Fにおける合流部であり、該合流部3より下流の
流路F中には、中空部を形成するための水や空気等の流
体を吐出する流体供給ノズル7が配置されている。
【0004】上記装置において、押出機1,2から交互
に押出されたポリマーが、流体供給ノズル7から吐出さ
れた中空部形成用流体を内部に抱き込んだ状態で流路F
を通過し、成形助剤供給部4から供給された成形助剤を
最外層に保有した形態でロングランドダイス5に供給さ
れる。そして該ダイス5内で成型・冷却された後に押出
され、図4に示すような、硬質ポリマーA部と、軟質ポ
リマーB部と、両者の成分比が徐々に変化している中間
部Cとを有する剛性傾斜型長尺体が得られるものであ
る。
に押出されたポリマーが、流体供給ノズル7から吐出さ
れた中空部形成用流体を内部に抱き込んだ状態で流路F
を通過し、成形助剤供給部4から供給された成形助剤を
最外層に保有した形態でロングランドダイス5に供給さ
れる。そして該ダイス5内で成型・冷却された後に押出
され、図4に示すような、硬質ポリマーA部と、軟質ポ
リマーB部と、両者の成分比が徐々に変化している中間
部Cとを有する剛性傾斜型長尺体が得られるものであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにして得ら
れた長尺体は、ロングランドダイスという長い密閉管路
内において成形及び冷却を行った後に押出すので、押出
特性やスウェリング特性が異なるポリマーを交互に押出
しても基本的に外径変動が極めて少ない長尺体が得られ
るという利点があるが、長尺体の内部に中空部を形成す
る場合において、次のような新たな問題があることが判
明した。
れた長尺体は、ロングランドダイスという長い密閉管路
内において成形及び冷却を行った後に押出すので、押出
特性やスウェリング特性が異なるポリマーを交互に押出
しても基本的に外径変動が極めて少ない長尺体が得られ
るという利点があるが、長尺体の内部に中空部を形成す
る場合において、次のような新たな問題があることが判
明した。
【0006】すなわち、図4のI−I線断面図である図
5に示すように、例えばポリマーの供給が硬質ポリマー
Aから軟質ポリマーBへ完全に切り替えられた状態で押
出したにも拘らず、得られた長尺体の中空部(カテーテ
ルの場合、通常ルーメンLと呼称される)の外方に硬質
ポリマーAが残留した状態で異種ポリマーのシームライ
ンを長尺体表面に生成してしまい、該部位が内部圧力に
対して機械強度的に欠陥部となるという不都合があっ
た。
5に示すように、例えばポリマーの供給が硬質ポリマー
Aから軟質ポリマーBへ完全に切り替えられた状態で押
出したにも拘らず、得られた長尺体の中空部(カテーテ
ルの場合、通常ルーメンLと呼称される)の外方に硬質
ポリマーAが残留した状態で異種ポリマーのシームライ
ンを長尺体表面に生成してしまい、該部位が内部圧力に
対して機械強度的に欠陥部となるという不都合があっ
た。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく、
本発明のカテーテルに用いる剛性傾斜型中空長尺体の製
造装置は、弾性率が異なる2種以上のポリマー供給部
と、各ポリマー供給部から吐出されたポリマーが合流す
る合流部と、該合流部に連結された成形域と冷却域とを
有するロングランドダイスと、該ロングランドダイス内
面に成形助剤を供給する成形助剤供給部と、ロングラン
ドダイス中に前記のポリマーと共に供給される中空部形
成用の流体を供給するための流体供給ノズルとを備え、
該流体供給ノズルを、前記合流部と前記ポリマー供給部
との間に配置したことを特徴とするものである。
本発明のカテーテルに用いる剛性傾斜型中空長尺体の製
造装置は、弾性率が異なる2種以上のポリマー供給部
と、各ポリマー供給部から吐出されたポリマーが合流す
る合流部と、該合流部に連結された成形域と冷却域とを
有するロングランドダイスと、該ロングランドダイス内
面に成形助剤を供給する成形助剤供給部と、ロングラン
ドダイス中に前記のポリマーと共に供給される中空部形
成用の流体を供給するための流体供給ノズルとを備え、
該流体供給ノズルを、前記合流部と前記ポリマー供給部
との間に配置したことを特徴とするものである。
【0008】
【作用】本発明者らの研究の結果、上記のシームライン
が形成されるのは次の現象によるものであることが判明
した。すなわち、図3の装置の流体供給ノズル7付近の
拡大図である図6に示す通り、通常流体供給ノズル7に
は、該ノズル7を流路Fの中央部に位置させると共に、
ノズル7への流体の供給配管であるスパイダ71が連結
され、流体Wを外部から流路F中へ供給可能としている
が、該スパイダ71が流路F中を横切る形態で存在して
いるのでポリマーの流れを妨げることになる。
が形成されるのは次の現象によるものであることが判明
した。すなわち、図3の装置の流体供給ノズル7付近の
拡大図である図6に示す通り、通常流体供給ノズル7に
は、該ノズル7を流路Fの中央部に位置させると共に、
ノズル7への流体の供給配管であるスパイダ71が連結
され、流体Wを外部から流路F中へ供給可能としている
が、該スパイダ71が流路F中を横切る形態で存在して
いるのでポリマーの流れを妨げることになる。
【0009】従ってポリマーの押出機からの供給を硬質
ポリマーAから軟質ポリマーBに切り替えても、硬質ポ
リマーAがスパイダ71の周辺、特にスパイダ71の後
方部位に残留し、この硬質ポリマーAの残留分が軟質ポ
リマーBの流れと共に徐々に流出することによって異種
ポリマーのシームラインが形成されてしまうものであ
る。かかるシームラインにおいては異種ポリマーが隣接
することになるので密着性が悪く、従って機械的に脆く
なってしまう。、
ポリマーAから軟質ポリマーBに切り替えても、硬質ポ
リマーAがスパイダ71の周辺、特にスパイダ71の後
方部位に残留し、この硬質ポリマーAの残留分が軟質ポ
リマーBの流れと共に徐々に流出することによって異種
ポリマーのシームラインが形成されてしまうものであ
る。かかるシームラインにおいては異種ポリマーが隣接
することになるので密着性が悪く、従って機械的に脆く
なってしまう。、
【0010】そこで本発明においては図1に示すよう
に、2種以上のポリマーの流路Fにおける合流部3と、
ポリマー供給部1または2のいずれかのポリマーの供給
路中(同図においては、ポリマー供給部1と合流部3と
の間の流路110中)との間に流体供給ノズル7を配置
し、すなわち異種ポリマーの合流部3より手前の流路に
ノズル7を配置している。かかる構成とすることによっ
て、上記ノズル7のスパイダ71周辺にポリマーの残留
現象が生じても、上記スパイダ71を迂回した後に形成
されるシームラインは同種のポリマーで形成されるため
該部位における密着性は良好であり、従って得られる長
尺体に機械的欠陥部が発生することはない。
に、2種以上のポリマーの流路Fにおける合流部3と、
ポリマー供給部1または2のいずれかのポリマーの供給
路中(同図においては、ポリマー供給部1と合流部3と
の間の流路110中)との間に流体供給ノズル7を配置
し、すなわち異種ポリマーの合流部3より手前の流路に
ノズル7を配置している。かかる構成とすることによっ
て、上記ノズル7のスパイダ71周辺にポリマーの残留
現象が生じても、上記スパイダ71を迂回した後に形成
されるシームラインは同種のポリマーで形成されるため
該部位における密着性は良好であり、従って得られる長
尺体に機械的欠陥部が発生することはない。
【0011】
【実施例】図1は本発明の製造装置の一例を示してお
り、以下この図面に基づいて本発明を詳細に説明する。
図において、異なる弾性率のポリマーの供給手段として
の第1のポリマー供給部1及び第2のポリマー供給部2
の吐出口が、ロングランドダイス5に至る流路Fに連結
されている。3は上記各ポリマー供給部から吐出された
ポリマーの流路Fにおける合流部であり、該合流部3と
第1のポリマー供給部1との間のポリマー供給路110
中には、中空部形成用の流体を吐出する流体供給ノズル
7が配置されている。また、ロングランドダイス5内面
は成形助剤供給部4から吐出された成形助剤で覆われる
よう構成されている。
り、以下この図面に基づいて本発明を詳細に説明する。
図において、異なる弾性率のポリマーの供給手段として
の第1のポリマー供給部1及び第2のポリマー供給部2
の吐出口が、ロングランドダイス5に至る流路Fに連結
されている。3は上記各ポリマー供給部から吐出された
ポリマーの流路Fにおける合流部であり、該合流部3と
第1のポリマー供給部1との間のポリマー供給路110
中には、中空部形成用の流体を吐出する流体供給ノズル
7が配置されている。また、ロングランドダイス5内面
は成形助剤供給部4から吐出された成形助剤で覆われる
よう構成されている。
【0012】上記装置において、溶融状態とされたポリ
マーを押出す第1のポリマー供給部1と、第1のポリマ
ーとは弾性率が異なりやはり溶融状態とされたポリマー
を押出す第2のポリマー供給部2(この装置例では流路
Fの周上から吐出される構成)とからそれぞれ交互に吐
出されたポリマーと、これらポリマーの合流部3よりも
上流の流路110の流体供給ノズル7から吐出される中
空部形成用流体とが、該流体が上記のポリマー内に内包
された形態で、成形助剤供給部4から供給された成形助
剤と共にロングランドダイス5に連続供給され、該ダイ
ス5内において成形冷却された後に押出される。
マーを押出す第1のポリマー供給部1と、第1のポリマ
ーとは弾性率が異なりやはり溶融状態とされたポリマー
を押出す第2のポリマー供給部2(この装置例では流路
Fの周上から吐出される構成)とからそれぞれ交互に吐
出されたポリマーと、これらポリマーの合流部3よりも
上流の流路110の流体供給ノズル7から吐出される中
空部形成用流体とが、該流体が上記のポリマー内に内包
された形態で、成形助剤供給部4から供給された成形助
剤と共にロングランドダイス5に連続供給され、該ダイ
ス5内において成形冷却された後に押出される。
【0013】上記ポリマー供給部1,2としては、押出
スクリューを備えた通常の押出機が好適であり、流路F
すなわちロングランドダイス5へのポリマーの交互供給
手段としては、例えば前記の押出スクリューの回転数を
プログラム制御して交互に停止させたり、或いは一方の
押出スクリューの回転数を徐々に減少させる一方で他方
の押出スクリューの回転数を増加させたりする方法が挙
げられる。前者の場合、押出された長尺体の第1のポリ
マーと第2のポリマーとの中間部(弾性変化部)の長さ
は比較的短く、後者の場合は弾性変化部の長さは比較的
長く、また該弾性変化部の長さを自在に調整し得る。こ
の他に交互供給手段として、各ポリマー供給部1,2の
流路Fへの吐出口に吐出量を制御するための電磁弁等を
設ける手段等が挙げられる。
スクリューを備えた通常の押出機が好適であり、流路F
すなわちロングランドダイス5へのポリマーの交互供給
手段としては、例えば前記の押出スクリューの回転数を
プログラム制御して交互に停止させたり、或いは一方の
押出スクリューの回転数を徐々に減少させる一方で他方
の押出スクリューの回転数を増加させたりする方法が挙
げられる。前者の場合、押出された長尺体の第1のポリ
マーと第2のポリマーとの中間部(弾性変化部)の長さ
は比較的短く、後者の場合は弾性変化部の長さは比較的
長く、また該弾性変化部の長さを自在に調整し得る。こ
の他に交互供給手段として、各ポリマー供給部1,2の
流路Fへの吐出口に吐出量を制御するための電磁弁等を
設ける手段等が挙げられる。
【0014】本発明で使用されるロングランドダイスと
しては、一般に外径調整を行うためのテーパ部と、成形
及び冷却を行うためのランド部とを有するものが挙げら
れる。前記ランド部は、その断面が円形または異形の非
分割ダイスまたは分割ダイス片を複数個連結したもの、
或いは非連結タイプの一体型長尺ダイス等が挙げられ
る。
しては、一般に外径調整を行うためのテーパ部と、成形
及び冷却を行うためのランド部とを有するものが挙げら
れる。前記ランド部は、その断面が円形または異形の非
分割ダイスまたは分割ダイス片を複数個連結したもの、
或いは非連結タイプの一体型長尺ダイス等が挙げられ
る。
【0015】またロングランドダイスのランド部の長さ
は、成形対象物の仕上げ外径、材料の比熱、押出温度、
冷却温度等により異なるが、一般にその仕上げ外径をd
とするとランド部長は30d〜200d、好ましくは7
0d〜150dである。例えば通常の人体用カテーテル
の場合、仕上げ外径は0.5mm〜3mm程度であるので、
ランド部長は35mm〜450mm程度が適当である。この
範囲のランド部長であると、ダイス内でのポリマーの成
形及び冷却を充分に行うことができ、また押出性も良好
であるので好ましい。
は、成形対象物の仕上げ外径、材料の比熱、押出温度、
冷却温度等により異なるが、一般にその仕上げ外径をd
とするとランド部長は30d〜200d、好ましくは7
0d〜150dである。例えば通常の人体用カテーテル
の場合、仕上げ外径は0.5mm〜3mm程度であるので、
ランド部長は35mm〜450mm程度が適当である。この
範囲のランド部長であると、ダイス内でのポリマーの成
形及び冷却を充分に行うことができ、また押出性も良好
であるので好ましい。
【0016】図1においてロングランドダイス5はテー
パ部51及びランド部52からなり、ランド部52はポ
リマー供給部1,2から供給された溶融状態のポリマー
を所望の外形形状とするための成形域と、成形形状を維
持したまま押出すためにポリマーを冷却する冷却域とを
有している。この場合、所望の外径まで絞るテーパ部5
1とランド部52の入口部分が成形域であり、残部が冷
却域となる。冷却方法としては各種手段が採用可能であ
り、空冷方式、液冷方式等いずれであっても良く、好適
な例はダイス外周に冷媒を循環可能とした冷却管を配置
することである。該冷却管はランド部の一部を覆う部分
的配置でも構わないが、ランド部全域に冷却管を配置し
ても良い。
パ部51及びランド部52からなり、ランド部52はポ
リマー供給部1,2から供給された溶融状態のポリマー
を所望の外形形状とするための成形域と、成形形状を維
持したまま押出すためにポリマーを冷却する冷却域とを
有している。この場合、所望の外径まで絞るテーパ部5
1とランド部52の入口部分が成形域であり、残部が冷
却域となる。冷却方法としては各種手段が採用可能であ
り、空冷方式、液冷方式等いずれであっても良く、好適
な例はダイス外周に冷媒を循環可能とした冷却管を配置
することである。該冷却管はランド部の一部を覆う部分
的配置でも構わないが、ランド部全域に冷却管を配置し
ても良い。
【0017】長尺体の中空部形成用の流体の供給構成は
特に制限はないが、図1に示すように流体供給部70
と、ポリマー流路の断面中央部付近に位置されると共に
その吐出口がロングランドダイス5側に向けて配置され
た流体供給ノズル7と、両者を接続する配管体であるス
パイダ71とからなる構成が好ましい。また多ルーメン
のカテーテル等を製造する場合は、該ノズル7を複数個
設け流体が複数独立して吐出するよう構成すれば良い。
いずれにせよ前述した異種ポリマーが残留したシームラ
インの生成を防止するために、流路Fにおける合流部3
より上流に当該流体供給ノズル7を配置することが肝要
である。
特に制限はないが、図1に示すように流体供給部70
と、ポリマー流路の断面中央部付近に位置されると共に
その吐出口がロングランドダイス5側に向けて配置され
た流体供給ノズル7と、両者を接続する配管体であるス
パイダ71とからなる構成が好ましい。また多ルーメン
のカテーテル等を製造する場合は、該ノズル7を複数個
設け流体が複数独立して吐出するよう構成すれば良い。
いずれにせよ前述した異種ポリマーが残留したシームラ
インの生成を防止するために、流路Fにおける合流部3
より上流に当該流体供給ノズル7を配置することが肝要
である。
【0018】本発明においては、ロングランドダイス内
で成形及び冷却を行う関係上、連続供給されるポリマー
がダイス内を円滑に進行して表面平滑な長尺体を得るた
めに、成形助剤をダイス内面に供給しておく必要があ
る。ダイス内面への成形助剤の供給は、ダイス内周壁全
面を途切れることなく覆うように供給されることが最も
好ましく、かかる供給状態が達成可能ないかなる供給手
段も採用することができる。例えばダイス継ぎ目等の微
小な空隙を利用したスリット供給、ポーラスメタル等の
多孔体を利用した面供給等が挙げられる。
で成形及び冷却を行う関係上、連続供給されるポリマー
がダイス内を円滑に進行して表面平滑な長尺体を得るた
めに、成形助剤をダイス内面に供給しておく必要があ
る。ダイス内面への成形助剤の供給は、ダイス内周壁全
面を途切れることなく覆うように供給されることが最も
好ましく、かかる供給状態が達成可能ないかなる供給手
段も採用することができる。例えばダイス継ぎ目等の微
小な空隙を利用したスリット供給、ポーラスメタル等の
多孔体を利用した面供給等が挙げられる。
【0019】本発明で使用されるポリマーとしては各種
のものが適用可能であり、特に限定はない。例えば、エ
チレン・プロピレン・ジエン共重合体などの各種エラス
トマーや、ポリ塩化ビニルなどの低結晶性有機高分子
類、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、各
種のナイロンなどのポリアミド、ポリブチレンテレフタ
レートなどのポリエステル、各種の液晶高分子、ポリプ
ロピレン、ポリブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン
−1のようなポリオレフィン等の高結晶性有機高分子類
などが挙げられる。これらの中から、弾性率、特に曲げ
弾性率が異なり相溶性の高い、異種または同種のポリマ
ーを2種以上適宜選択して使用することができる。
のものが適用可能であり、特に限定はない。例えば、エ
チレン・プロピレン・ジエン共重合体などの各種エラス
トマーや、ポリ塩化ビニルなどの低結晶性有機高分子
類、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、各
種のナイロンなどのポリアミド、ポリブチレンテレフタ
レートなどのポリエステル、各種の液晶高分子、ポリプ
ロピレン、ポリブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン
−1のようなポリオレフィン等の高結晶性有機高分子類
などが挙げられる。これらの中から、弾性率、特に曲げ
弾性率が異なり相溶性の高い、異種または同種のポリマ
ーを2種以上適宜選択して使用することができる。
【0020】本発明を前述した医療用カテーテルの製造
に適用する場合、可撓部用ポリマーとしては、ポリウレ
タン系エラストマー、ポリスチレン系エラストマー、ポ
リエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマ
ー、塩素化ポリエチレン系エラストマーのようなエラス
トマ系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、エチレン
−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共
重合体などが挙げられる。またトルク伝達部用のポリマ
ーとしては、サーモトロピック液晶ポリマー等の液晶ポ
リマー、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリアミド、ポリオキシメチレン、ポリカーボネー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサル
ファイド、ポリエーテルスルフォン、ポリアリレート、
ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミドイミド、ポリ
エーテルイミド等が挙げられる。なお上記したポリマー
を2種以上ブレンドし、所望の曲げ弾性率に調整したも
のであっても良い。また、硫酸バリウム、酸化ビスマ
ス、次炭酸ビスマス、タングステン酸ビスマス、金、白
金、銀、タングステン等のX線造影剤を含有させても良
い。
に適用する場合、可撓部用ポリマーとしては、ポリウレ
タン系エラストマー、ポリスチレン系エラストマー、ポ
リエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマ
ー、塩素化ポリエチレン系エラストマーのようなエラス
トマ系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、エチレン
−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共
重合体などが挙げられる。またトルク伝達部用のポリマ
ーとしては、サーモトロピック液晶ポリマー等の液晶ポ
リマー、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリアミド、ポリオキシメチレン、ポリカーボネー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサル
ファイド、ポリエーテルスルフォン、ポリアリレート、
ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミドイミド、ポリ
エーテルイミド等が挙げられる。なお上記したポリマー
を2種以上ブレンドし、所望の曲げ弾性率に調整したも
のであっても良い。また、硫酸バリウム、酸化ビスマ
ス、次炭酸ビスマス、タングステン酸ビスマス、金、白
金、銀、タングステン等のX線造影剤を含有させても良
い。
【0021】また医療用カテーテルの場合、可撓部用ポ
リマーとしては、挿入対象の温度に加温された状態にお
いて0.01〜50kgf/mm2 、特に0.1〜10k
gf/mm2 の弾性率を保持するものが好ましい。さらに
トルク伝達部用ポリマーとしては、挿入対象の体温下に
あっても必要なトルク伝達性を有するものであれば良い
が、体温に加温された状態において20〜2000kg
f/mm2 、特に50〜500kgf/mm2 の範囲の弾性
率を保持するものが好ましく使用できる。
リマーとしては、挿入対象の温度に加温された状態にお
いて0.01〜50kgf/mm2 、特に0.1〜10k
gf/mm2 の弾性率を保持するものが好ましい。さらに
トルク伝達部用ポリマーとしては、挿入対象の体温下に
あっても必要なトルク伝達性を有するものであれば良い
が、体温に加温された状態において20〜2000kg
f/mm2 、特に50〜500kgf/mm2 の範囲の弾性
率を保持するものが好ましく使用できる。
【0022】加えてカテーテルの場合、挿入対象への挿
入下において可撓部及びトルク伝達部がそれぞれ良好に
機能するように、可撓部用ポリマーとしては被挿入対象
の体温付近にガラス転移温度を有するポリマー、例えば
人体用の場合は29.5〜43.5℃、特に31.5〜
39.5℃程度のガラス転移温度を有するポリマーを、
トルク伝達部用ポリマーとしては、例えば体温よりも少
なくとも10℃以上、特に20℃以上高いガラス転移温
度を有するポリマーをそれぞれ選択することが好まし
い。
入下において可撓部及びトルク伝達部がそれぞれ良好に
機能するように、可撓部用ポリマーとしては被挿入対象
の体温付近にガラス転移温度を有するポリマー、例えば
人体用の場合は29.5〜43.5℃、特に31.5〜
39.5℃程度のガラス転移温度を有するポリマーを、
トルク伝達部用ポリマーとしては、例えば体温よりも少
なくとも10℃以上、特に20℃以上高いガラス転移温
度を有するポリマーをそれぞれ選択することが好まし
い。
【0023】ロングランドダイス内へ供給される成形助
剤としては、潤滑剤として利用されている各種のものが
使用可能であるが、好適なのものとして例えば、シリコ
ーン系オイル、グリコール系オイル等が挙げられる。特
にロングランドダイスの成形域での温度で1〜104 cp
oise、常温で102 〜106 cpoiseの粘度−温度特性を
有するものが、ダイス中をポリマーがより円滑に通過さ
せるようにするために好ましい。このような成形助剤と
しては、ジメチルシリコンオイル(例えば東芝シリコン
社商品名『東芝シリコーンオイル』品番TSF451,
YF−33)、ポリアルキレンエーテルグリコール(例
えば日本油脂社商品名『ユニルーブ』品番75DE−2
620,75DE−3800)等が例示できる。
剤としては、潤滑剤として利用されている各種のものが
使用可能であるが、好適なのものとして例えば、シリコ
ーン系オイル、グリコール系オイル等が挙げられる。特
にロングランドダイスの成形域での温度で1〜104 cp
oise、常温で102 〜106 cpoiseの粘度−温度特性を
有するものが、ダイス中をポリマーがより円滑に通過さ
せるようにするために好ましい。このような成形助剤と
しては、ジメチルシリコンオイル(例えば東芝シリコン
社商品名『東芝シリコーンオイル』品番TSF451,
YF−33)、ポリアルキレンエーテルグリコール(例
えば日本油脂社商品名『ユニルーブ』品番75DE−2
620,75DE−3800)等が例示できる。
【0024】上記した、中空部を形成するための封入用
流体としては、空気、チッソ、酸素、ヘリウム、二酸化
炭素等の気体、水、水溶性液体、シリコン系オイルやグ
リコール系オイルなどの潤滑剤等の液体が使用できる。
就中、ポリマーの押出温度よりも高沸点の水溶性液体を
使用すれば、気体に比べ安定した押出が可能であると共
に押出後の中空部からの排出が容易であり、また簡易な
洗浄で中空部内を清浄化できる等の利点があるため好ま
しい。
流体としては、空気、チッソ、酸素、ヘリウム、二酸化
炭素等の気体、水、水溶性液体、シリコン系オイルやグ
リコール系オイルなどの潤滑剤等の液体が使用できる。
就中、ポリマーの押出温度よりも高沸点の水溶性液体を
使用すれば、気体に比べ安定した押出が可能であると共
に押出後の中空部からの排出が容易であり、また簡易な
洗浄で中空部内を清浄化できる等の利点があるため好ま
しい。
【0025】図2は本発明の剛性傾斜型中空長尺体の製
造装置のより具体的な装置例を示す断面図であり、以下
この一実施態様につき本発明をさらに詳しく説明する。
図において、第1のポリマー21(トルク伝達部用硬質
材料)を押出す図示しない第1の押出機が連結される第
1の押出機アダプタ11、及び第2のポリマー22(可
撓部用軟質材料)を押出す図示しない第2の押出機が連
結される第2の押出機アダプタ12のそれぞれのポリマ
ー通路111,121が、フローセクション30内に形
成された各ポリマー流路110,120を経由して、両
ポリマーの合流部31となるフローアダプタ32に連結
されている。
造装置のより具体的な装置例を示す断面図であり、以下
この一実施態様につき本発明をさらに詳しく説明する。
図において、第1のポリマー21(トルク伝達部用硬質
材料)を押出す図示しない第1の押出機が連結される第
1の押出機アダプタ11、及び第2のポリマー22(可
撓部用軟質材料)を押出す図示しない第2の押出機が連
結される第2の押出機アダプタ12のそれぞれのポリマ
ー通路111,121が、フローセクション30内に形
成された各ポリマー流路110,120を経由して、両
ポリマーの合流部31となるフローアダプタ32に連結
されている。
【0026】第1の押出機が連結された流路110は、
フローアダプタ32の流路320に対して直線状に連結
されているのに対し、第2の押出機が連結された流路1
20は、フローアダプタ32の流路320を中心として
刻設された円環溝321に連結されている。該円環溝3
21と流路320とは円板状通路322にて連通状態と
されており、従って第2のポリマー22は、一旦円環溝
321に溜められ円板状通路322を通って流路320
の周囲から供給される。
フローアダプタ32の流路320に対して直線状に連結
されているのに対し、第2の押出機が連結された流路1
20は、フローアダプタ32の流路320を中心として
刻設された円環溝321に連結されている。該円環溝3
21と流路320とは円板状通路322にて連通状態と
されており、従って第2のポリマー22は、一旦円環溝
321に溜められ円板状通路322を通って流路320
の周囲から供給される。
【0027】流路320は、ホルダ34中の通路を介し
て、ロングランドダイス5のテーパ部51に連通してい
る。またテーパ部51の入口には成形助剤供給部40が
設けられており、該供給部40は、成形助剤を一旦溜め
る円環溜め部41とこれに連通した円板状通路42とに
より構成され、図示しないプランジャーポンプやギアポ
ンプ等の高圧定量供給が可能なポンプにて円環溜め部4
1に成形助剤を供給し、円板状通路42に滲ませること
によりテーパ部51内周壁に向けて成形助剤を連続的に
供給する構造とされている。
て、ロングランドダイス5のテーパ部51に連通してい
る。またテーパ部51の入口には成形助剤供給部40が
設けられており、該供給部40は、成形助剤を一旦溜め
る円環溜め部41とこれに連通した円板状通路42とに
より構成され、図示しないプランジャーポンプやギアポ
ンプ等の高圧定量供給が可能なポンプにて円環溜め部4
1に成形助剤を供給し、円板状通路42に滲ませること
によりテーパ部51内周壁に向けて成形助剤を連続的に
供給する構造とされている。
【0028】ロングランドダイス5のランド部52は分
割ダイスの連結により構成され、前記テーパ部51にそ
の一端が縦続接続されている。また、該ランド部52の
周上には、円筒状管体中に冷却水が循環可能とされた水
冷装置が配置されている。
割ダイスの連結により構成され、前記テーパ部51にそ
の一端が縦続接続されている。また、該ランド部52の
周上には、円筒状管体中に冷却水が循環可能とされた水
冷装置が配置されている。
【0029】押出機アタプタ11,12、フローセクシ
ョン30、ホルダ34及びテーパ部51の外周上にはそ
れぞれバンド状の電気ヒータ6が配置され、該ヒータ6
の熱により押出機から押出されたポリマーはロングラン
ドダイス5に至るまで溶融状態が維持される。なお、上
記の電気ヒータによる電熱ヒータ方式以外に、高周波加
熱方式、誘電加熱方式等も採用可能である。
ョン30、ホルダ34及びテーパ部51の外周上にはそ
れぞれバンド状の電気ヒータ6が配置され、該ヒータ6
の熱により押出機から押出されたポリマーはロングラン
ドダイス5に至るまで溶融状態が維持される。なお、上
記の電気ヒータによる電熱ヒータ方式以外に、高周波加
熱方式、誘電加熱方式等も採用可能である。
【0030】33はニップルであり、第1のポリマー供
給部と合流部31との間の流路110中に配置される中
空部形成用流体供給ノズル7を備え、該ノズル7より図
示しないギアポンプから供給されたシリコン油等の中空
部形成用流体がポリマーの進行方向に向けて吐出され
る。なお該ノズル7はスパイダ部分が合流部31より上
流にあれば可及的に合流部31に接近させることが、第
2のポリマー22の供給時に良好な中空部を形成させる
点で望ましく、この場合円盤状通路322の付近にノズ
ル7の吐出口を位置させるのも好ましい実施例の一つで
ある。
給部と合流部31との間の流路110中に配置される中
空部形成用流体供給ノズル7を備え、該ノズル7より図
示しないギアポンプから供給されたシリコン油等の中空
部形成用流体がポリマーの進行方向に向けて吐出され
る。なお該ノズル7はスパイダ部分が合流部31より上
流にあれば可及的に合流部31に接近させることが、第
2のポリマー22の供給時に良好な中空部を形成させる
点で望ましく、この場合円盤状通路322の付近にノズ
ル7の吐出口を位置させるのも好ましい実施例の一つで
ある。
【0031】次いで、本実施例装置を使用して剛性傾斜
型カテーテルを製造する過程を説明する。先ず第1の押
出機のスクリュー(図示せず)を回転させてトルク伝達
部用ポリマー21を押出すと共に、中空部形成用流体供
給ノズル7から流体を吐出させ、該流体を内部に抱き込
ませた状態で、第1のポリマー21をテーパ部51に向
けて連続供給する。テーパ部51及びランド部52の内
周壁は成形助材でコーティングされているので、ポリマ
ー21は円滑にダイス内を進行し、水冷装置53により
冷却された後に押出される。
型カテーテルを製造する過程を説明する。先ず第1の押
出機のスクリュー(図示せず)を回転させてトルク伝達
部用ポリマー21を押出すと共に、中空部形成用流体供
給ノズル7から流体を吐出させ、該流体を内部に抱き込
ませた状態で、第1のポリマー21をテーパ部51に向
けて連続供給する。テーパ部51及びランド部52の内
周壁は成形助材でコーティングされているので、ポリマ
ー21は円滑にダイス内を進行し、水冷装置53により
冷却された後に押出される。
【0032】第1の押出機からのポリマー供給を所定時
間継続した後、第1の押出機のスクリューを停止させる
と共に第2の押出機のスクリューを回転させ、可撓部用
ポリマー22を吐出させる。この間もノズル7からは中
空部形成用流体が吐出され続ける。第2のポリマー22
は流路120を経由してフローアダプタ32の円環溝3
21に至り、円板状通路322から合流部31へ供給さ
れ、第1のポリマー21に代わり今度は第2のポリマー
22がテーパ部51に向けて供給されることになる。そ
して上記と同様にしてランド部52で冷却された後に押
出される。ここで第1の押出機のスクリューを急停止さ
せて第2の押出機のスクリューを急始動させると、弾性
率が急激に変化したカテーテルが製造でき、前記停止及
び始動を緩やかに行うと、弾性率が徐々に変化する中間
部を有するカテーテルを製造することができる。
間継続した後、第1の押出機のスクリューを停止させる
と共に第2の押出機のスクリューを回転させ、可撓部用
ポリマー22を吐出させる。この間もノズル7からは中
空部形成用流体が吐出され続ける。第2のポリマー22
は流路120を経由してフローアダプタ32の円環溝3
21に至り、円板状通路322から合流部31へ供給さ
れ、第1のポリマー21に代わり今度は第2のポリマー
22がテーパ部51に向けて供給されることになる。そ
して上記と同様にしてランド部52で冷却された後に押
出される。ここで第1の押出機のスクリューを急停止さ
せて第2の押出機のスクリューを急始動させると、弾性
率が急激に変化したカテーテルが製造でき、前記停止及
び始動を緩やかに行うと、弾性率が徐々に変化する中間
部を有するカテーテルを製造することができる。
【0033】第2のポリマー22が吐出されている間
は、第1のポリマー21は合流部31の手前で待機して
いるが、ヒータ6による加熱で固化することなく溶融状
態とされている。第2のポリマー22を所定量吐出した
ら、第2の押出機のスクリューを停止せしめると共に第
1の押出機のスクリューを始動させると、上記合流部3
1の手前で待機していた第1のポリマー21が再びテー
パ部51に向けて供給されることになる。この時第2の
ポリマー22は、フローアダプタ32の円環溝321で
溶融状態で待機することになる。
は、第1のポリマー21は合流部31の手前で待機して
いるが、ヒータ6による加熱で固化することなく溶融状
態とされている。第2のポリマー22を所定量吐出した
ら、第2の押出機のスクリューを停止せしめると共に第
1の押出機のスクリューを始動させると、上記合流部3
1の手前で待機していた第1のポリマー21が再びテー
パ部51に向けて供給されることになる。この時第2の
ポリマー22は、フローアダプタ32の円環溝321で
溶融状態で待機することになる。
【0034】このようなサイクルを繰り返すことによ
り、弾性率が長手方向に交互に変化する中空長尺体が連
続的に押出され、その後所定の部分で切断することによ
り、トルク伝達部及び可撓部を有する剛性傾斜型カテー
テルが複数本得られるものである。
り、弾性率が長手方向に交互に変化する中空長尺体が連
続的に押出され、その後所定の部分で切断することによ
り、トルク伝達部及び可撓部を有する剛性傾斜型カテー
テルが複数本得られるものである。
【0035】
【発明の効果】以上説明した通りの本発明の剛性傾斜型
中空長尺体の製造装置によれば、押出特性やスウェリン
グ特性が異なる異弾性率ポリマーを交互に押出しても外
径変動のない中空長尺体を得ることができるのは勿論の
こと、中空部形成用の流体供給ノズルを異種ポリマーの
合流部の手前の流路に配置したので、得られる中空長尺
体の表面に異種ポリマーが残留したシームラインが生成
されることはなく、従って機械的強度の欠陥部が発生す
ることはない。さらに本発明ではロングランドダイス内
で冷却した後に長尺体を押出すので、すなわち長尺体は
既に冷却・固化した状態であるので、押出後の長尺体の
取扱いが容易であるという利点もある。
中空長尺体の製造装置によれば、押出特性やスウェリン
グ特性が異なる異弾性率ポリマーを交互に押出しても外
径変動のない中空長尺体を得ることができるのは勿論の
こと、中空部形成用の流体供給ノズルを異種ポリマーの
合流部の手前の流路に配置したので、得られる中空長尺
体の表面に異種ポリマーが残留したシームラインが生成
されることはなく、従って機械的強度の欠陥部が発生す
ることはない。さらに本発明ではロングランドダイス内
で冷却した後に長尺体を押出すので、すなわち長尺体は
既に冷却・固化した状態であるので、押出後の長尺体の
取扱いが容易であるという利点もある。
【図1】本発明の装置の一例を示す断面図である。
【図2】本発明の装置の具体例を示す断面図である。
【図3】従来の装置の一例を示す断面図である。
【図4】長尺体の一例を示す断面図である。
【図5】従来の装置で得られた長尺体の断面図である。
【図6】従来の装置の流体供給部の拡大断面図である。
1 第1のポリマー供給部 2 第2のポリマー供給部 3,31 合流部 4 成形助剤供給部 5 ロングランドダイス 51 テーパ部 52 ランド部 7 中空部形成用流体供給ノズル F 流路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特公 平2−3624(JP,B2) 特公 昭54−8036(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61M 25/00 304 B29C 47/20
Claims (2)
- 【請求項1】 弾性率が異なる2種以上のポリマー供給
部と、各ポリマー供給部から吐出されたポリマーが合流
する合流部と、該合流部に連結された成形域と冷却域と
を有するロングランドダイスと、該ロングランドダイス
内面に成形助剤を供給する成形助剤供給部と、ロングラ
ンドダイス中に前記のポリマーと共に供給される中空部
形成用の流体を供給するための流体供給ノズルとを備
え、該流体供給ノズルを、前記2種以上のポリマー供給
部のうちの1のポリマー供給部の吐出口から前記合流部
に至るポリマー供給路の中間に配置したことを特徴とす
るカテーテルに用いる剛性傾斜長尺体の製造装置。 - 【請求項2】 第1のポリマーの供給路がロングランド
ダイスに対して直線状であり、第2のポリマー以下が前
記直線状供給路の周上から供給される構造である合流部
を備え、上記流体供給ノズルを、該合流部の手前の第1
のポリマー供給路中に配置したことを特徴とする請求項
1記載のカテーテルに用いる剛性傾斜型長尺体の製造装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4199085A JP2955802B2 (ja) | 1992-07-01 | 1992-07-01 | 剛性傾斜型中空長尺体の製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4199085A JP2955802B2 (ja) | 1992-07-01 | 1992-07-01 | 剛性傾斜型中空長尺体の製造装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0615004A JPH0615004A (ja) | 1994-01-25 |
JP2955802B2 true JP2955802B2 (ja) | 1999-10-04 |
Family
ID=16401857
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4199085A Expired - Fee Related JP2955802B2 (ja) | 1992-07-01 | 1992-07-01 | 剛性傾斜型中空長尺体の製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2955802B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8777928B2 (en) | 2004-11-12 | 2014-07-15 | Boston Scientific Scimed, Inc. | Selective surface modification of catheter tubing |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6630086B1 (en) * | 1999-12-30 | 2003-10-07 | Ethicon, Inc. | Gas assist molding of one-piece catheters |
ITMI20010404A1 (it) * | 2001-02-28 | 2002-08-28 | Gimac Di Maccagnan Giorgio | Testa per estrusioni nonche' impianto per estrusioni dotato di tale testa |
-
1992
- 1992-07-01 JP JP4199085A patent/JP2955802B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8777928B2 (en) | 2004-11-12 | 2014-07-15 | Boston Scientific Scimed, Inc. | Selective surface modification of catheter tubing |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0615004A (ja) | 1994-01-25 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |