JP2952034B2 - エポキシ樹脂硬化剤 - Google Patents
エポキシ樹脂硬化剤Info
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- JP2952034B2 JP2952034B2 JP33063490A JP33063490A JP2952034B2 JP 2952034 B2 JP2952034 B2 JP 2952034B2 JP 33063490 A JP33063490 A JP 33063490A JP 33063490 A JP33063490 A JP 33063490A JP 2952034 B2 JP2952034 B2 JP 2952034B2
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はエポキシ樹脂硬化剤に関し、さらに詳しく
は、飽和脂環式ジカルボン酸無水物の混合物からなる無
色透明で液状のエポキシ樹脂硬化剤に関する。
は、飽和脂環式ジカルボン酸無水物の混合物からなる無
色透明で液状のエポキシ樹脂硬化剤に関する。
従来の技術 脂環式ジカルボン酸無水物をエポキシ樹脂の硬化剤と
して使用することは、従来から知られている。しかしな
がら、炭素・炭素二重結合を有する脂環式ジカルボン酸
無水物からなるエポキシ樹脂硬化剤を用いてエポキシ樹
脂を硬化すると、硬化物の耐トラッキング性が劣るとと
もに硬化物が着色してしまい、発色ダイオードの注型
や、光学レンズ、光ディスクなどのオプトエレクトロニ
クス用素材として不適であるという問題点があった。
して使用することは、従来から知られている。しかしな
がら、炭素・炭素二重結合を有する脂環式ジカルボン酸
無水物からなるエポキシ樹脂硬化剤を用いてエポキシ樹
脂を硬化すると、硬化物の耐トラッキング性が劣るとと
もに硬化物が着色してしまい、発色ダイオードの注型
や、光学レンズ、光ディスクなどのオプトエレクトロニ
クス用素材として不適であるという問題点があった。
したがって、オプトエレクトロニクス用素材としてエ
ポキシ樹脂を使用するためには、炭素・炭素二重結合を
水添した飽和脂環式ジカルボン酸無水物をエポキシ樹脂
硬化剤として用いる必要がある。
ポキシ樹脂を使用するためには、炭素・炭素二重結合を
水添した飽和脂環式ジカルボン酸無水物をエポキシ樹脂
硬化剤として用いる必要がある。
ところで、従来、飽和脂環式ジカルボン酸無水物をエ
ポキシ樹脂硬化剤として使用するものとして、以下のよ
うなものが開示されている。
ポキシ樹脂硬化剤として使用するものとして、以下のよ
うなものが開示されている。
(イ)3−および/または4−メチルヘキサヒドロフタ
ル酸無水物からなるエポキシ樹脂硬化剤(特公昭39−14
521号公報)。
ル酸無水物からなるエポキシ樹脂硬化剤(特公昭39−14
521号公報)。
(ロ)ノルボルナンジカルボン酸無水物またはメチルノ
ルボルナンジカルボン酸無水物のエキソ体またはエンド
体とエキソ体の混合物からなるエポキシ樹脂硬化剤(特
公昭62−47891号公報)などである。
ルボルナンジカルボン酸無水物のエキソ体またはエンド
体とエキソ体の混合物からなるエポキシ樹脂硬化剤(特
公昭62−47891号公報)などである。
(ハ)ヘキサヒドロフタル酸無水物はエポキシ樹脂硬化
剤として一般に広く用いられている。
剤として一般に広く用いられている。
発明が解決しようとする課題 しかしながら上記に開示されたエポキシ樹脂硬化剤
は、以下のような問題点を有する。すなわち、3−およ
び/または4−メチルヘキサヒドロフタル酸無水物から
なるエポキシ樹脂硬化剤は、室温にて液状であるもの
の、その硬化物の耐熱性および耐湿性が劣るという問題
点を有する。
は、以下のような問題点を有する。すなわち、3−およ
び/または4−メチルヘキサヒドロフタル酸無水物から
なるエポキシ樹脂硬化剤は、室温にて液状であるもの
の、その硬化物の耐熱性および耐湿性が劣るという問題
点を有する。
また、ノルボルナンジカルボン酸無水物またはメチル
ノルボルナンジカルボン酸無水物のエキソ体またはエン
ド体とエキソ体の混合物からなるエポキシ樹脂硬化剤
は、エキソ体およびエンド体の混合比により融点は異な
るものの室温にて固体である。したがって、取扱い上、
室温にて液状であることが要求されるエポキシ樹脂硬化
剤として不満であるという問題点を有する。
ノルボルナンジカルボン酸無水物のエキソ体またはエン
ド体とエキソ体の混合物からなるエポキシ樹脂硬化剤
は、エキソ体およびエンド体の混合比により融点は異な
るものの室温にて固体である。したがって、取扱い上、
室温にて液状であることが要求されるエポキシ樹脂硬化
剤として不満であるという問題点を有する。
さらに、エポキシ樹脂硬化剤として汎用されているヘ
キサヒドロフタル酸無水物も、融点が34℃の白色固体で
あり、取り扱い上の問題点を有するとともに、その硬化
物の耐熱性および耐湿性が劣るという問題点を有する。
キサヒドロフタル酸無水物も、融点が34℃の白色固体で
あり、取り扱い上の問題点を有するとともに、その硬化
物の耐熱性および耐湿性が劣るという問題点を有する。
本発明は、エポキシ樹脂硬化剤として使用する際に、
その硬化物がオプトエレクトロニクス用素材として不適
である、耐熱性および耐湿性に劣る、また室温にて固体
であり取扱い上不適であるという、従来技術に伴う問題
点を解決しようとするものであり、性能および作業性に
優れたエポキシ樹脂硬化剤を提供することを目的とす
る。
その硬化物がオプトエレクトロニクス用素材として不適
である、耐熱性および耐湿性に劣る、また室温にて固体
であり取扱い上不適であるという、従来技術に伴う問題
点を解決しようとするものであり、性能および作業性に
優れたエポキシ樹脂硬化剤を提供することを目的とす
る。
課題を解決するための手段 発明の要旨 本発明者らは、種々の脂環式ジカルボン酸無水物をエ
ポキシ樹脂硬化剤として検討する中で、メチルヘキサヒ
ドロフタル酸無水物、エチルヘキサヒドロフタル酸無水
物、ビシクロ〔2.2.2〕オクタン−2,3−ジカルボン酸無
水物、メチルノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物
の混合物であって、特定の組成比を有するものが、硬化
物の透明性、耐熱性および耐湿性を損わず、かつ室温に
て無色透明で液状である優れたエポキシ樹脂硬化剤であ
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
ポキシ樹脂硬化剤として検討する中で、メチルヘキサヒ
ドロフタル酸無水物、エチルヘキサヒドロフタル酸無水
物、ビシクロ〔2.2.2〕オクタン−2,3−ジカルボン酸無
水物、メチルノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物
の混合物であって、特定の組成比を有するものが、硬化
物の透明性、耐熱性および耐湿性を損わず、かつ室温に
て無色透明で液状である優れたエポキシ樹脂硬化剤であ
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、 (A) メチルヘキサヒドロフタル酸無水物が50〜95重
量%、 (B) エチルヘキサヒドロフタル酸無水物が0.15〜9
重量%、 (C) ビシクロ〔2.2.2〕オクタン−2,3−ジカルボン
酸無水物が0.25〜7.5重量%および (D) メチルノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水
物が3.5〜45重量%であり、 かつ(A)+(B)+(C)+(D)が100重量%とな
るよう含有してなるエポキシ樹脂硬化剤に関する。
量%、 (B) エチルヘキサヒドロフタル酸無水物が0.15〜9
重量%、 (C) ビシクロ〔2.2.2〕オクタン−2,3−ジカルボン
酸無水物が0.25〜7.5重量%および (D) メチルノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水
物が3.5〜45重量%であり、 かつ(A)+(B)+(C)+(D)が100重量%とな
るよう含有してなるエポキシ樹脂硬化剤に関する。
本発明に係るエポキシ樹脂硬化剤は、 (A) メチルヘキサヒドロフタル酸無水物 (B) エチルヘキサヒドロフタル酸無水物 (C) ビシクロ〔2.2.2〕オクタン−2,3−ジカルボン
酸無水物および (D) メチルノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水
物 の組成は、(A)が50〜95重量%であるが、さらに60〜
90重量%であることが好ましい。
酸無水物および (D) メチルノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水
物 の組成は、(A)が50〜95重量%であるが、さらに60〜
90重量%であることが好ましい。
(A)が50重量%未満であると、エポキシ樹脂硬化剤
の粘度が高く、コイル含浸や充填剤を配合した電子部品
の注型用硬化剤として使用する際、エポキシ樹脂配合物
の粘度低下のため希釈剤が必要となるので、一方、95重
量%を超えると、そのエポキシ樹脂硬化剤を用いて硬化
させた硬化物の耐熱性および耐湿性が改良されないので
いずれも好ましくない。
の粘度が高く、コイル含浸や充填剤を配合した電子部品
の注型用硬化剤として使用する際、エポキシ樹脂配合物
の粘度低下のため希釈剤が必要となるので、一方、95重
量%を超えると、そのエポキシ樹脂硬化剤を用いて硬化
させた硬化物の耐熱性および耐湿性が改良されないので
いずれも好ましくない。
また、(B)は0.15〜9重量%であるが、さらに0.3
〜8.1重量%であることが好ましい。
〜8.1重量%であることが好ましい。
(B)が0.15重量%未満であると、粘度が低下しな
い、或いは液状のエポキシ樹脂硬化剤を与えないので、
一方9重量%を超えると、そのエポキシ樹脂硬化剤を用
いて硬化させた硬化物の耐熱性および耐湿性が改良され
ないのでいずれも好ましくない。
い、或いは液状のエポキシ樹脂硬化剤を与えないので、
一方9重量%を超えると、そのエポキシ樹脂硬化剤を用
いて硬化させた硬化物の耐熱性および耐湿性が改良され
ないのでいずれも好ましくない。
また、(C)は0.25〜7.5重量%であるが、さらに0.5
〜6.8重量%であることが好ましい。
〜6.8重量%であることが好ましい。
(C)が0.25重量%であると、そのエポキシ樹脂を用
いて硬化させた硬化物の耐熱性および耐湿性が改良され
ないので、一方、7.5重量%を超えると、粘度が高くな
うか或いは固体となり作業性が低下するのでいずれも好
ましくない。
いて硬化させた硬化物の耐熱性および耐湿性が改良され
ないので、一方、7.5重量%を超えると、粘度が高くな
うか或いは固体となり作業性が低下するのでいずれも好
ましくない。
さらに(D)は3.5〜45重量%であるが、さらに好ま
しくは、7.0〜40.5重量%である。
しくは、7.0〜40.5重量%である。
(D)が3.5重量%未満であると、そのエポキシ樹脂
硬化剤を用いて硬化させた硬化物の耐熱性および耐湿性
が改良されないので、一方、45重量%を超えると、粘度
が高くなるか或いは固体となり作業性が低下するのでい
ずれも好ましくない。
硬化剤を用いて硬化させた硬化物の耐熱性および耐湿性
が改良されないので、一方、45重量%を超えると、粘度
が高くなるか或いは固体となり作業性が低下するのでい
ずれも好ましくない。
また、(A)メチルヘキサヒドロフタル酸無水物に
は、3−メチル体および4−メチル体、並びに(B)エ
チルヘキサヒドロフタル酸無水物には、3−エチル体お
よび4−エチル体の2種の構造異性体が存在するが、本
発明に係るエポキシ樹脂硬化剤においては、各異性体を
単独で用いても両者の混合物として用いてもよい。
は、3−メチル体および4−メチル体、並びに(B)エ
チルヘキサヒドロフタル酸無水物には、3−エチル体お
よび4−エチル体の2種の構造異性体が存在するが、本
発明に係るエポキシ樹脂硬化剤においては、各異性体を
単独で用いても両者の混合物として用いてもよい。
また、(D)メチルノルボルナン−2,3−ジカルボン
酸無水物には、エンド体およびエキソ体の2種の立体異
性体が存在するが、本発明に係るエポキシ樹脂硬化剤に
おいては、エンド体またはエンド体とエキソ体の両者の
混合物のいずれを用いてもよい。
酸無水物には、エンド体およびエキソ体の2種の立体異
性体が存在するが、本発明に係るエポキシ樹脂硬化剤に
おいては、エンド体またはエンド体とエキソ体の両者の
混合物のいずれを用いてもよい。
本発明においてエンド体/エキソ体の好ましい組成比
は重量比にて100/0〜30/70である。
は重量比にて100/0〜30/70である。
本発明に係るエポキシ樹脂硬化剤の成分である(A)
メチルヘキサヒドロフタル酸無水物の製造原料として
は、ピペリレンおよび/またはイソプレンが用いられる
が、(B)エチルヘキサヒドロフタル酸無水物、(C)
ビシクロ〔2.2.2〕オクタン−2,3−ジカルボン酸無水物
および(D)メチルノルボルナン−2,3−ジカルボン酸
無水物の製造原料としては、ナフサなどの炭化水素混合
物をスチームクラッキングして得られる炭素数6〜7の
留分であって、かつメチルシクロペンタジエンなどのジ
オレフィン成分を含む炭化水素留分を用いるのが好適で
ある。この炭化水素留分の組成は、通常、以下に示す組
成である。
メチルヘキサヒドロフタル酸無水物の製造原料として
は、ピペリレンおよび/またはイソプレンが用いられる
が、(B)エチルヘキサヒドロフタル酸無水物、(C)
ビシクロ〔2.2.2〕オクタン−2,3−ジカルボン酸無水物
および(D)メチルノルボルナン−2,3−ジカルボン酸
無水物の製造原料としては、ナフサなどの炭化水素混合
物をスチームクラッキングして得られる炭素数6〜7の
留分であって、かつメチルシクロペンタジエンなどのジ
オレフィン成分を含む炭化水素留分を用いるのが好適で
ある。この炭化水素留分の組成は、通常、以下に示す組
成である。
メチルシクロペンタジエン 3.5〜5.5重量% 1,3−シクロヘキサジエン 0.5〜1.0重量% 1,3−ヘキサジエン 0.2〜1.0重量% 2−エチル−1,3−ブタジエン 0.3〜1.0重量% C6〜C7オレフィンまたはパラフィン 4.5〜8.5重量% ベンゼン 40〜60重量% トルエン 20〜40重量% そして、上記製造原料であるピペリレンおよび/また
はイソプレンと無水マレイン酸とのディールス・アルダ
ー反応を行うことにより容易にメチルテトラヒドロフタ
ル酸無水物を得ることができる。一方、上記のナフサな
どの炭化水素混合物をスチームクラッキングして得られ
る炭素数6〜7の留分であって、かつメチルシクロペン
タジエンなどのジオレフィン成分を含む炭化水素留分
は、精製を行うことなく、直接無水マレイン酸とのディ
ールス・アルダー反応を行う。すなわち、上記の組成の
炭化水素留分に含有されるジオレフィン成分の合計1モ
ルに対し無水マレイン酸を0.8〜1.2モル添加し20〜30℃
の温度にて0.5〜3時間、しかる後に昇温して75〜85℃
の温度にて1〜5時間ディールスアーアルダー反応を行
う。その後、ベンゼン、トルエンなどの未反応留分を蒸
留により留去後、必要に応じて、公知の触媒である第3
級アミンもしくはアルカリ金属酸化物などの依存下また
は非存在下に120〜200℃に加熱することによりメチルシ
クロペンタジエンの無水マレイン酸付加体であるエンド
メチルノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物の一部
を対応するエキソ体に立体異性下してもよい。しかる
後、得られた液状混合物を必要に応じて、減圧蒸留によ
り精製し上記で得られたメチルテトラヒドロフタル酸無
水物と、所望の重量比に混合後、公知の水素下手段、た
とえば、パラジウム触媒0.05〜1重量部と上記液状混合
物100重量部を水素圧3〜300kg/cm2、反応温度40〜200
℃において撹拌下に2〜15時間反応させることにより水
添し、本発明のエポキシ樹脂硬化剤を製造することがで
きる。
はイソプレンと無水マレイン酸とのディールス・アルダ
ー反応を行うことにより容易にメチルテトラヒドロフタ
ル酸無水物を得ることができる。一方、上記のナフサな
どの炭化水素混合物をスチームクラッキングして得られ
る炭素数6〜7の留分であって、かつメチルシクロペン
タジエンなどのジオレフィン成分を含む炭化水素留分
は、精製を行うことなく、直接無水マレイン酸とのディ
ールス・アルダー反応を行う。すなわち、上記の組成の
炭化水素留分に含有されるジオレフィン成分の合計1モ
ルに対し無水マレイン酸を0.8〜1.2モル添加し20〜30℃
の温度にて0.5〜3時間、しかる後に昇温して75〜85℃
の温度にて1〜5時間ディールスアーアルダー反応を行
う。その後、ベンゼン、トルエンなどの未反応留分を蒸
留により留去後、必要に応じて、公知の触媒である第3
級アミンもしくはアルカリ金属酸化物などの依存下また
は非存在下に120〜200℃に加熱することによりメチルシ
クロペンタジエンの無水マレイン酸付加体であるエンド
メチルノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物の一部
を対応するエキソ体に立体異性下してもよい。しかる
後、得られた液状混合物を必要に応じて、減圧蒸留によ
り精製し上記で得られたメチルテトラヒドロフタル酸無
水物と、所望の重量比に混合後、公知の水素下手段、た
とえば、パラジウム触媒0.05〜1重量部と上記液状混合
物100重量部を水素圧3〜300kg/cm2、反応温度40〜200
℃において撹拌下に2〜15時間反応させることにより水
添し、本発明のエポキシ樹脂硬化剤を製造することがで
きる。
さらに本発明のエポキシ樹脂硬化剤は、個別に調節し
た。
た。
(A) メチルヘキサヒドロフタル酸無水物 (B) エチルヘキサヒドロフタル酸無水物 (C) ビシクロ〔2.2.2〕オクタン−2,3−ジカルボン
酸無水物および (D) メチルノルボルナン−2,3−ジガルボン酸無水
物 を所望の重量比に混合して調製してもよい。
酸無水物および (D) メチルノルボルナン−2,3−ジガルボン酸無水
物 を所望の重量比に混合して調製してもよい。
本発明のエポキシ樹脂硬化剤を使用して硬化しうるエ
ポキシ樹脂は、エポキシ基を分子内に2個以上有する化
合物であり、たとえばビスフェノールAなどの多価フェ
ノールまたは1,4−ブタンジオールなどの多価アコール
のポリグリシジルエーテル、フタル酸、ヘキサヒドロフ
タル酸などのポリグリシジルエステル、アミン、アミド
および複素環式窒素塩基を有する化合物のN−グリシジ
ル誘導体、脂環式エポキシ樹脂、フェノールノボラック
エポキシ樹脂、オルトクレゾールノボラックエポキシ樹
脂などである。
ポキシ樹脂は、エポキシ基を分子内に2個以上有する化
合物であり、たとえばビスフェノールAなどの多価フェ
ノールまたは1,4−ブタンジオールなどの多価アコール
のポリグリシジルエーテル、フタル酸、ヘキサヒドロフ
タル酸などのポリグリシジルエステル、アミン、アミド
および複素環式窒素塩基を有する化合物のN−グリシジ
ル誘導体、脂環式エポキシ樹脂、フェノールノボラック
エポキシ樹脂、オルトクレゾールノボラックエポキシ樹
脂などである。
また硬化剤は、上記エポキシ樹脂のエポキシ基1当量
に対して、酸無水物基が0.3〜1.5モルになるように配合
するのが好ましく、特に0.7〜1.2モルになるように配合
するのが好ましい。
に対して、酸無水物基が0.3〜1.5モルになるように配合
するのが好ましく、特に0.7〜1.2モルになるように配合
するのが好ましい。
さらに、本発明のエポキシ樹脂硬化剤を配合したエポ
キシ樹脂組成物を、そのまま硬化することもできるが、
3級アミン、3級アミン塩、第4アンモニウム塩、イミ
ダゾール、金属塩などの硬化促進剤を併用すると、硬化
時間を短縮することができるので、硬化促進剤を併用す
ることが好ましい。
キシ樹脂組成物を、そのまま硬化することもできるが、
3級アミン、3級アミン塩、第4アンモニウム塩、イミ
ダゾール、金属塩などの硬化促進剤を併用すると、硬化
時間を短縮することができるので、硬化促進剤を併用す
ることが好ましい。
発明の硬化 本発明のエポキシ樹脂硬化剤は、室温にて液状かつ低
粘度であるため、エポキシ樹脂および硬化促進剤との配
合が容易であり、作業性を著しく改善するほか、フィラ
メント・ワインディング形成も容易となる。
粘度であるため、エポキシ樹脂および硬化促進剤との配
合が容易であり、作業性を著しく改善するほか、フィラ
メント・ワインディング形成も容易となる。
また、本発明のエポキシ樹脂硬化剤は無色透明であ
り、それを用いて硬化したエポキシ樹脂は無色あるいは
淡黄色で透明性がよく、かつ耐熱性および耐湿性に優れ
るため、耐熱および耐湿用のオプトエレクトロニクス素
材として好適である。
り、それを用いて硬化したエポキシ樹脂は無色あるいは
淡黄色で透明性がよく、かつ耐熱性および耐湿性に優れ
るため、耐熱および耐湿用のオプトエレクトロニクス素
材として好適である。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこ
れら実施例に限定されるものではない。
れら実施例に限定されるものではない。
なお、実施例中の%および部は、とくに断りのない限
り重量基準である。
り重量基準である。
実施例1 3−メチルテトラヒドロフタル酸無水物が49.2%であ
り、4−メチルテトラヒドロフタル酸無水物が20.8%で
あり、3−エチルテトラヒドロフタル酸無水物が1.3%
であり、4−エチルテトラヒドロフタル酸無水物が1.8
%であり、ビシクロ〔2.2.2〕−5−オクテン−2,3−ジ
カルボン酸無水物が2.9%であり、エンド−1−メチル
−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物が5.1%
であり、エンド−5−メチル−5−ノルボルネン−2,3
−ジカルボン酸無水物が9.5%であり、エキソ−5−メ
チル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物が
9.4%の組成からなる混合物をパラジウム触媒の存在下
に、ヨウ素価が1以下になるまで水素化した。
り、4−メチルテトラヒドロフタル酸無水物が20.8%で
あり、3−エチルテトラヒドロフタル酸無水物が1.3%
であり、4−エチルテトラヒドロフタル酸無水物が1.8
%であり、ビシクロ〔2.2.2〕−5−オクテン−2,3−ジ
カルボン酸無水物が2.9%であり、エンド−1−メチル
−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物が5.1%
であり、エンド−5−メチル−5−ノルボルネン−2,3
−ジカルボン酸無水物が9.5%であり、エキソ−5−メ
チル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物が
9.4%の組成からなる混合物をパラジウム触媒の存在下
に、ヨウ素価が1以下になるまで水素化した。
水素化物は、核磁気共鳴スペクトル分析により、対応
する飽和ジカルボン酸無水物に水添されていることを確
認した。水素化後、濾過により触媒を除去して無色透明
の液体を得た。この液体の凝固点は−10℃以下であり、
25℃における粘度は130センチポイズであった。
する飽和ジカルボン酸無水物に水添されていることを確
認した。水素化後、濾過により触媒を除去して無色透明
の液体を得た。この液体の凝固点は−10℃以下であり、
25℃における粘度は130センチポイズであった。
エポキシ樹脂(油化シエル製、商品名エピコート82
8)100部と上記で得られたエポキシ樹脂硬化剤95部およ
び硬化促進剤として2−エチル−4−メチルイミダゾー
ル(四国化成製)0.5部を室温にて配合した。この配合
物を100℃にて2時間、引き続いて15時間硬化反応を行
い、淡黄色透明の硬化物を得た。
8)100部と上記で得られたエポキシ樹脂硬化剤95部およ
び硬化促進剤として2−エチル−4−メチルイミダゾー
ル(四国化成製)0.5部を室温にて配合した。この配合
物を100℃にて2時間、引き続いて15時間硬化反応を行
い、淡黄色透明の硬化物を得た。
該硬化物をJIS K 6911に準拠して、その熱変形温度を
測定したところ148℃であった。また、プレッシャーク
ッカーテストにて耐湿性を測定したところ重量増加率は
1.21%であった。
測定したところ148℃であった。また、プレッシャーク
ッカーテストにて耐湿性を測定したところ重量増加率は
1.21%であった。
なお、プレッシャークッカーテストは70mmφ×2mm t
に成形した硬化物からなる円板状試験片を122℃、2.2気
圧、湿度100%の条件下に6時間暴露した後の重量増加
率を測定したものである。
に成形した硬化物からなる円板状試験片を122℃、2.2気
圧、湿度100%の条件下に6時間暴露した後の重量増加
率を測定したものである。
実施例2〜4および比較例1〜4 エポキシ樹脂硬化剤の組成を第1表に志江すように代
えた以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂、エポ
キシ樹脂硬化剤および硬化剤促進剤の配合並びに硬化反
応を行った。
えた以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂、エポ
キシ樹脂硬化剤および硬化剤促進剤の配合並びに硬化反
応を行った。
エポキシ樹脂硬化剤の凝固点および25℃における粘度
並びに得られた硬化物の熱変形温度およびプレッシャー
クッカーテストによる重量増加率を第1表に示す。
並びに得られた硬化物の熱変形温度およびプレッシャー
クッカーテストによる重量増加率を第1表に示す。
なお、硬化物の熱変形温度はJIS K 6911に準拠して測
定した値であり、プレッシャークッカーエストは実施例
1と同様にして行った結果である。
定した値であり、プレッシャークッカーエストは実施例
1と同様にして行った結果である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上野 廣 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡1丁目3番 1号 東燃株式会社総合研究所内 (56)参考文献 特開 平3−277622(JP,A) 特開 平3−243617(JP,A) 特開 平3−252418(JP,A) 特開 昭55−98223(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08G 59/42
Claims (1)
- 【請求項1】(A)メチルヘキサヒドロフタル酸無水物
が50〜95重量%、 (B)エチルヘキサヒドロフタル酸無水物が0.15〜9重
量%、 (C)ビシクロ〔2.2.2〕オクタン−2,3−ジカルボン酸
無水物が0.25〜7.5重量%および (D)メチルノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物
が3.5〜45重量%であり、 かつ(A)+(B)+(C)+(D)が100重量%とな
るよう含有してなるエポキシ樹脂硬化剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33063490A JP2952034B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | エポキシ樹脂硬化剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33063490A JP2952034B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | エポキシ樹脂硬化剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04202419A JPH04202419A (ja) | 1992-07-23 |
JP2952034B2 true JP2952034B2 (ja) | 1999-09-20 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33063490A Expired - Fee Related JP2952034B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | エポキシ樹脂硬化剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2952034B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4656269B2 (ja) * | 2000-09-22 | 2011-03-23 | 信越化学工業株式会社 | 液状エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 |
-
1990
- 1990-11-30 JP JP33063490A patent/JP2952034B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04202419A (ja) | 1992-07-23 |
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