JP2948799B1 - 航空機監視装置および方法 - Google Patents

航空機監視装置および方法

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JP2948799B1
JP2948799B1 JP10070978A JP7097898A JP2948799B1 JP 2948799 B1 JP2948799 B1 JP 2948799B1 JP 10070978 A JP10070978 A JP 10070978A JP 7097898 A JP7097898 A JP 7097898A JP 2948799 B1 JP2948799 B1 JP 2948799B1
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直彦 倉谷
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株式会社コミュータヘリコプタ先進技術研究所
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Abstract

【要約】 【課題】 航空機と管制機関との電波見通しが悪い場合
であっても、航空機の位置を網羅的に把握できる航空機
監視装置および方法を提供する。 【解決手段】 低い空域を飛行する小型機X、Yおよび
高い空域を飛行する大型機A、Bが、管制機関を構成す
る地上局Gの上空を飛行し、大型機A、Bおよび小型機
X、Yは、自機に関する識別データ、高度データ、位置
データおよび中継機距離データを含む飛行監視情報F
A、FB、FX、FYを周囲に放送している。地上局G
は、電波見通しの良い大型機A、Bおよび小型機Yの飛
行監視情報FA、FB、FYを受信できるが、山影に入
っている小型機Xの飛行監視情報FXは受信できない。
そこで、小型機Xより高く飛行する大型機Aが小型機X
の飛行監視情報FXをいったん受信して、飛行監視情報
FXを周囲に中継放送することによって、地上局Gは小
型機Xの飛行監視情報FXを受信でき、飛行監視情報F
Xの高度データ、位置データを調べることによって小型
機Xの高度、位置を確実に監視できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、航空機の位置を網
羅的に把握して、航空機同士の衝突防止に資する航空機
監視装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から管制機関が航空機の位置を把握
するために航空管制用レーダが利用されている。航空管
制用レーダには、地上から航空機に電波を発射して、航
空機から反射した電波の方向や到達時間差を用いて航空
機の位置を算出する1次レーダや、地上から航空機に質
問電波を発射して、航空機に搭載されたトランスポンダ
が応答した応答電波の内容を解析することによって航空
機の位置を算出する2次レーダなどがある。
【0003】2次レーダでは、機体を識別するためのコ
ードを付加したモードAや、航空機の高度情報を符号化
してものを付加したモードCなどが実用化されている。
さらに2次監視レーダについては、干渉防止およびデー
タ通信機能のために、より多くの情報を伝送できるモー
ドSが大型機を中心に装備されつつある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】地上に設置したレーダ
では、電波の直進性のために、監視可能な覆域が見通し
範囲に限られてしまう。特にヘリコプタや小型固定翼機
などの小型航空機が低い高度で飛行する場合には、山や
高層建築物などの影に入る可能性があるため、充分な覆
域を確保することができない。
【0005】この対策として、低高度の空域も網羅的に
レーダで監視しようとすると、地上に狭い間隔で数多く
のレーダ基地を設置する必要があるため、経済性の点で
難がある。
【0006】こうした航空管制方法とは異なる概念とし
て、自動従属監視航空管制システムが提案されている
(米国特許第5570095号)。これは、機上に搭載
された航法装置(GPS等の衛星航法装置や慣性航法装
置など)から得た航空機位置情報をモードSデータリン
クを利用して周囲の航空機や地上管制局に向けて放送
(ブロードキャスト)するものである。
【0007】しかしながら、この自動従属監視航空管制
システムでは、地上局と航空機とは見通し関係であるこ
とが不可欠であるため、ヘリコプタなどの小型航空機が
飛行する低高度の空域は監視することはできず、数多く
の地上局が必要な点で従来の管制方法と同様な問題があ
る。
【0008】本発明の目的は、航空機と管制機関との電
波見通しが悪い場合であっても、航空機の位置を網羅的
に把握できる航空機監視装置および方法を提供すること
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、自機高度およ
び自機位置を検出するための自機位置検出装置と、自機
に関する識別データ、高度データ、位置データおよび中
継機距離データを含む飛行監視情報を周囲に放送するた
めの送信機と、他の航空機が放送する飛行監視情報を受
信するための受信機と、自機位置検出装置、送信機およ
び受信機に接続され、データ処理を行なう演算装置とを
備え、他機の飛行監視情報を用いて自機と他機との間の
相対距離を算出し、他機の飛行監視情報に含まれる中継
機距離データが相対距離以上である場合に、他機の飛行
監視情報のうち当該中継機距離データを相対距離で置換
したものを周囲に放送して中継することを特徴とする航
空機監視装置である。
【0010】本発明に従えば、自機に関する識別デー
タ、高度データ、位置データおよび中継機距離データを
含む飛行監視情報を周囲に放送し、別の航空機や管制機
関がこの飛行監視情報を受信することによって、個々の
航空機の高度や位置を確実に把握することができる。他
の航空機も同様に、自機に関する識別データ、高度デー
タ、位置データおよび中継機距離データを含む飛行監視
情報を周囲に放送しており、この他機の飛行監視情報が
管制機関に到達すれば、他の航空機の高度や位置も確実
に把握することができる。
【0011】一方、他の航空機が山影等に進入して、管
制機関との間の電波状況が悪化した場合には、他機より
高い高度で飛行している航空機は、山影の影響を受ける
こと無く他機の飛行監視情報を受信することができる。
そこで、高く飛行する航空機が低く飛行する航空機から
の放送波をいったん受信し、この放送波に含まれる飛行
監視情報を周囲に放送することによって、管制機関は低
い航空機の飛行監視情報を確実に入手できる。なお、高
い航空機と管制機関との間の電波状況が悪化している場
合には、さらに第3の航空機が中継することによって、
低い航空機と管制機関との間の情報伝達が可能になる。
こうして航空機と管制機関との間の電波状況が悪化して
も、別の航空機が中継することによって航空機の高度や
位置を網羅的に把握することができる。
【0012】さらに、空港周辺など多数の航空機が飛行
している状況において、自機の周囲を飛行する航空機か
らの放送波を全て中継してしまうと、中継波が増殖する
輻輳現象を引き起こす可能性がある。
【0013】そこで、他機の放送波を受信した航空機
は、他機の飛行監視情報を用いて自機と他機との間の相
対距離を算出し、他機の飛行監視情報に含まれる中継機
距離データが相対距離以上である場合に、他機の飛行監
視情報のうち当該中継機距離データを相対距離で置換し
たものを周囲に放送するようにして、中継機距離データ
が相対距離より小さい場合には中継しないようにする。
すなわち、中継可能性がある航空機は他機の飛行監視情
報に含まれる識別データおよび中継機距離データを調べ
て、中継機距離データが既定値(デフォルト値)のまま
である場合には、識別データに対応した航空機からの放
送波は一度も中継されていないと判断して、この放送波
の中継を行なう。
【0014】一方、中継機距離データが既定値でない場
合には、受信した放送波は中継されており、さらにこの
中継機距離データが識別データに対応した航空機との間
の相対距離以上である場合には、自機が中継を担当すべ
きと判断して、中継波を周囲に放送する。逆に、中継機
距離データが識別データに対応した航空機との間の相対
距離より小さい場合には、中継を行なわない。
【0015】こうして飛行監視情報に含まれる中継機距
離データを解析することによって、中継を担当すべき航
空機が相対距離の最も小さい1機のみに限定されるた
め、中継波の輻輳現象を防止できる。
【0016】管制機関は、低く飛行している航空機が山
影等に進入して放送波を受信できない場合は、他の航空
機を経由した中継波を受信することによって、低い航空
機の高度や位置を把握できる。また、管制機関が低い航
空機からの放送波を直接受信した場合は、放送波と中継
波の両方を受信することになるが、これらに含まれる中
継機距離データを調べることによって、両者を確実に区
別でき、データの重複を防止できる。
【0017】また本発明は、他機の飛行監視情報を用い
て自機高度から他機高度を引き算した相対高度差を算出
し、該相対高度差が所定値以上である場合に、他機の飛
行監視情報を中継することを特徴とする。
【0018】本発明に従えば、自機と他機との相対高度
差を算出し、この相対高度差が所定値以上である場合に
他機の飛行監視情報を中継するようにして、相対高度差
が所定値未満である場合に他機の飛行監視情報を中継し
ないようにする。すなわち、自機と他機が同程度の高度
を飛行している場合は、管制機関との間の電波状況も同
程度であると考えられるため、他機の飛行監視情報は管
制機関に到達している可能性が高い。そこで、中継機距
離データを用いた判定に加えて、相対高度差を考慮する
ことによって中継に適した高い高度を飛行する航空機が
中継航空機となるとともに、無駄な中継を抑制すること
ができ、中継航空機や管制機関の負荷を軽減できる。
【0019】また本発明は、自機高度および自機位置を
検出するための自機位置検出装置と、自機に関する識別
データ、高度データ、位置データおよび中継指数データ
を含む飛行監視情報を周囲に放送するための送信機と、
他の航空機が放送する飛行監視情報を受信するための受
信機と、自機位置検出装置、送信機および受信機に接続
され、データ処理を行なう演算装置とを備え、受信した
他機の飛行監視情報を用いて自機と他機との間の相対距
離および自機高度から他機高度を引き算した相対高度差
を算出し、中継に適した航空機ほど大きい値となるよう
な所定の関数に該相対距離および該相対高度差を代入し
て中継指数を算出し、受信した他機の飛行監視情報に含
まれる中継指数データが自機に関連する中継指数以下で
ある場合に、受信した他機の飛行監視情報のうち当該中
継指数データを自機に関連する中継指数で置換したもの
を周囲に放送して中継することを特徴とする航空機監視
装置である。
【0020】本発明に従えば、自機に関する識別デー
タ、高度データ、位置データおよび中継指数データを含
む飛行監視情報を周囲に放送し、別の航空機や管制機関
がこの飛行監視情報を受信することによって、個々の航
空機の高度や位置を確実に把握することができる。他の
航空機も同様に、自機に関する識別データ、高度デー
タ、位置データおよび中継指数データを含む飛行監視情
報を周囲に放送しており、この他機の飛行監視情報が管
制機関に到達すれば、他の航空機の高度や位置も確実に
把握することができる。
【0021】一方、他の航空機が山影等に進入して、管
制機関との間の電波状況が悪化した場合には、他機より
高い高度で飛行している航空機は、山影の影響を受ける
こと無く他機の飛行監視情報を受信することができる。
そこで、高く飛行する航空機が低く飛行する航空機から
の放送波をいったん受信し、この放送波に含まれる飛行
監視情報を周囲に放送することによって、管制機関は低
い航空機の飛行監視情報を確実に入手できる。なお、高
い航空機と管制機関との間の電波状況が悪化している場
合には、さらに第3の航空機が中継することによって、
低い航空機と管制機関との間の情報伝達が可能になる。
こうして航空機と管制機関との間の電波状況が悪化して
も、別の航空機が中継することによって航空機の高度や
位置を網羅的に把握することができる。
【0022】さらに、空港周辺など多数の航空機が飛行
している状況において、自機の周囲を飛行する航空機か
らの放送波を全て中継してしまうと、中継波が増殖する
輻輳現象を引き起こす可能性がある。
【0023】そこで、他機の放送波を受信した航空機
は、他機の飛行監視情報を用いて自機と他機との間の相
対距離および自機高度から他機高度を引き算した相対高
度差を算出し、中継に適した航空機ほど大きい値となる
ような所定の関数に該相対距離および該相対高度差を代
入して中継指数を算出し、受信した他機の飛行監視情報
に含まれる中継指数データが自機に関連する中継指数以
下である場合に、受信した他機の飛行監視情報のうち当
該中継指数データを自機に関連する中継指数で置換した
ものを周囲に放送するようにして、受信した中継指数デ
ータが自機に関連する中継指数より大きい場合には中継
しないようにする。すなわち、中継可能性がある航空機
は受信した他機の飛行監視情報に含まれる識別データお
よび中継指数データを調べて、中継指数データが既定値
(デフォルト値)のままである場合には、識別データに
対応した航空機からの放送波は一度も中継されていない
と判断して、この放送波の中継を行なう。
【0024】一方、受信した中継指数データが既定値で
ない場合には、受信した放送波は中継されており、さら
にこの中継指数データが識別データに対応した航空機と
の間の自機に関連する中継指数以下である場合には、自
機が中継を担当すべきと判断して、中継波を周囲に放送
する。逆に、受信した中継指数データが識別データに対
応した航空機との間の自機に関連する中継指数より大き
い場合には、中継を行なわない。
【0025】なお、中継指数は中継に適した状態である
ほど大きな値をとるものとし、相対距離が小さいほど、
あるいは相対高度差が大きいほど、大きな値となる関数
を予め定義しておく。
【0026】こうして飛行監視情報に含まれる中継指数
データを解析することによって、中継を担当すべき航空
機が1機のみに限定されるため、中継波の輻輳現象を防
止できる。
【0027】管制機関は、低く飛行している航空機が山
影等に進入して放送波を受信できない場合は、他の航空
機を経由した中継波を受信することによって、低い航空
機の高度や位置を把握できる。また、管制機関が低い航
空機からの放送波を直接受信した場合は、放送波と中継
波の両方を受信することになるが、これらに含まれる中
継指数データを調べることによって、両者を確実に区別
でき、データの重複を防止できる。
【0028】また本発明は、第1種監視装置搭載機は、
自機に関する識別データ、高度データ、位置データおよ
び中継機距離データを含む飛行監視情報を周囲に放送
し、第2種監視装置搭載機は、第1種監視装置搭載機が
放送する飛行監視情報を受信して、第1種監視装置搭載
機と第2種監視装置搭載機との間の相対距離を算出し、
第1種監視装置搭載機の飛行監視情報に含まれる中継機
距離データが相対距離以上である場合に、第1種監視装
置搭載機の飛行監視情報のうち当該中継機距離データを
相対距離で置換したものを周囲に放送して中継すること
を特徴とする航空機監視方法である。
【0029】本発明に従えば、第1種監視装置搭載機は
自機に関する識別データ、高度データ、位置データおよ
び中継機距離データを含む飛行監視情報を周囲に放送
し、別の航空機や管制機関がこの飛行監視情報を受信す
ることによって、第1の航空機の高度や位置を確実に把
握することができる。第2種監視装置搭載機も同様に、
自機に関する識別データ、高度データ、位置データおよ
び中継機距離データを含む飛行監視情報を周囲に放送し
ており、第2種監視装置搭載機の飛行監視情報が管制機
関に到達すれば、第2種監視装置搭載機の高度や位置も
確実に把握することができる。
【0030】一方、第1種監視装置搭載機が山影等に進
入して、管制機関との間の電波状況が悪化した場合に
は、第1種監視装置搭載機より高い高度で飛行している
第2種監視装置搭載機は、山影の影響を受けること無く
第1種監視装置搭載機の飛行監視情報を受信することが
できる。そこで、高く飛行する第2種監視装置搭載機が
低く飛行する第1種監視装置搭載機からの放送波をいっ
たん受信し、この放送波に含まれる飛行監視情報を周囲
に放送することによって、管制機関は低い第1種監視装
置搭載機の飛行監視情報を確実に入手できる。なお、高
い第2種監視装置搭載機と管制機関との間の電波状況が
悪化している場合には、さらに第3の航空機が中継する
ことによって、低い第1種監視装置搭載機と管制機関と
の間の情報伝達が可能になる。こうして第1種監視装置
搭載機と管制機関との間の電波状況が悪化しても、別の
第2種監視装置搭載機が中継することによって航空機の
高度や位置を網羅的に把握することができる。
【0031】さらに、空港周辺など多数の航空機が飛行
している状況において、自機の周囲を飛行する航空機か
らの放送波を全て中継してしまうと、中継波が増殖する
輻輳現象を引き起こす可能性がある。
【0032】そこで、第1種監視装置搭載機の放送波を
受信した第2種監視装置搭載機は、第1種監視装置搭載
機の飛行監視情報を用いて第2種監視装置搭載機と第1
種監視装置搭載機との間の相対距離を算出し、第1種監
視装置搭載機の飛行監視情報に含まれる中継機距離デー
タが相対距離以上である場合に、第1種監視装置搭載機
の飛行監視情報のうち当該中継機距離データを相対距離
で置換したものを周囲に放送するようにして、中継機距
離データが相対距離より小さい場合には中継しないよう
にする。すなわち、中継可能性がある第2種監視装置搭
載機は第1種監視装置搭載機の飛行監視情報に含まれる
識別データおよび中継機距離データを調べて、中継機距
離データが既定値(デフォルト値)のままである場合に
は、識別データに対応した航空機からの放送波は一度も
中継されていないと判断して、この放送波の中継を行な
う。
【0033】一方、中継機距離データが既定値でない場
合には、受信した放送波は中継されており、さらにこの
中継機距離データが識別データに対応した航空機との間
の相対距離以上である場合には、第2種監視装置搭載機
が中継を担当すべきと判断して、中継波を周囲に放送す
る。逆に、中継機距離データが識別データに対応した航
空機との間の相対距離より小さい場合には、中継を行な
わない。
【0034】こうして飛行監視情報に含まれる中継機距
離データを解析することによって、中継を担当すべき第
2種監視装置搭載機が相対距離の最も小さい1機のみに
限定されるため、中継波の輻輳現象を防止できる。
【0035】管制機関は、低く飛行している第1種監視
装置搭載機が山影等に進入して放送波を受信できない場
合は、第2種監視装置搭載機を経由した中継波を受信す
ることによって、低い第1種監視装置搭載機の高度や位
置を把握できる。また、管制機関が低い第1種監視装置
搭載機からの放送波を直接受信した場合は、放送波と中
継波の両方を受信することになるが、これらに含まれる
中継機距離データを調べることによって、両者を確実に
区別でき、データの重複を防止できる。
【0036】また本発明は、第2種監視装置搭載機は、
第1種監視装置搭載機の飛行監視情報を用いて第2種監
視装置搭載機高度から第1種監視装置搭載機高度を引き
算した相対高度差を算出し、該相対高度差が所定値以上
である場合に、第1種監視装置搭載機の飛行監視情報を
中継することを特徴とする。
【0037】本発明に従えば、第2種監視装置搭載機
は、第2種監視装置搭載機と第1種監視装置搭載機との
相対高度差を算出し、この相対高度差が所定値以上であ
る場合に第1種監視装置搭載機の飛行監視情報を中継す
るようにして、相対高度差が所定値未満である場合に第
1種監視装置搭載機の飛行監視情報を中継しないように
する。すなわち、第1種監視装置搭載機と第2種監視装
置搭載機が同程度の高度を飛行している場合は、管制機
関との間の電波状況も同程度であると考えられるため、
第2種監視装置搭載機の飛行監視情報は管制機関に到達
している可能性が高い。そこで、中継機距離データを用
いた判定に加えて、相対高度差を考慮することによって
中継に適した高い高度を飛行する第2種監視装置搭載機
が中継航空機となるとともに、無駄な中継を抑制するこ
とができ、中継航空機や管制機関の負荷を軽減できる。
【0038】また本発明は、第1種監視装置搭載機は、
自機に関する識別データ、高度データ、位置データおよ
び中継指数データを含む飛行監視情報を周囲に放送し、
第2種監視装置搭載機は、第1種監視装置搭載機が放送
する飛行監視情報を受信して、第1種監視装置搭載機と
第2種監視装置搭載機との間の相対距離および第2種監
視装置搭載機高度から第1種監視装置搭載機高度を引き
算した相対高度差を算出し、中継に適した航空機ほど大
きい値となるような所定の重み関数に該相対距離および
該相対高度差を代入して中継指数を算出し、受信した第
1種監視装置搭載機の飛行監視情報に含まれる中継指数
データが自機に関連する中継指数以下である場合に、受
信した第1種監視装置搭載機の飛行監視情報のうち当該
中継指数データを自機に関連する中継指数で置換したも
のを周囲に放送して中継することを特徴とする航空機監
視方法である。
【0039】本発明に従えば、第1種監視装置搭載機は
自機に関する識別データ、高度データ、位置データおよ
び中継指数データを含む飛行監視情報を周囲に放送し、
別の航空機や管制機関がこの飛行監視情報を受信するこ
とによって、第1の航空機の高度や位置を確実に把握す
ることができる。第2種監視装置搭載機も同様に、自機
に関する識別データ、高度データ、位置データおよび中
継指数データを含む飛行監視情報を周囲に放送してお
り、第2種監視装置搭載機の飛行監視情報が管制機関に
到達すれば、第2種監視装置搭載機の高度や位置も確実
に把握することができる。
【0040】一方、第1種監視装置搭載機が山影等に進
入して、管制機関との間の電波状況が悪化した場合に
は、第1種監視装置搭載機より高い高度で飛行している
第2種監視装置搭載機は、山影の影響を受けること無く
第1種監視装置搭載機の飛行監視情報を受信することが
できる。そこで、高く飛行する第2種監視装置搭載機が
低く飛行する第1種監視装置搭載機からの放送波をいっ
たん受信し、この放送波に含まれる飛行監視情報を周囲
に放送することによって、管制機関は低い第1種監視装
置搭載機の飛行監視情報を確実に入手できる。なお、高
い第2種監視装置搭載機と管制機関との間の電波状況が
悪化している場合には、さらに第3の航空機が中継する
ことによって、低い第1種監視装置搭載機と管制機関と
の間の情報伝達が可能になる。こうして第1種監視装置
搭載機と管制機関との間の電波状況が悪化しても、別の
第2種監視装置搭載機が中継することによって航空機の
高度や位置を網羅的に把握することができる。
【0041】さらに、空港周辺など多数の航空機が飛行
している状況において、自機の周囲を飛行する航空機か
らの放送波を全て中継してしまうと、中継波が増殖する
輻輳現象を引き起こす可能性がある。
【0042】そこで、第1種監視装置搭載機の放送波を
受信した第2種監視装置搭載機は、第1種監視装置搭載
機の飛行監視情報を用いて第2種監視装置搭載機と第1
種監視装置搭載機との間の相対距離および第2種監視装
置搭載機高度から第1種監視装置搭載機高度を引き算し
た相対高度差を算出し、受信した第1種監視装置搭載機
の飛行監視情報に含まれる中継指数データが自機に関連
する中継指数以下である場合に、第1種監視装置搭載機
の飛行監視情報のうち当該中継指数データを自機に関連
する中継指数で置換したものを周囲に放送するようにし
て、受信した中継指数データが自機に関連する中継指数
より大きい場合には中継しないようにする。すなわち、
中継可能性がある第2種監視装置搭載機は受信した第1
種監視装置搭載機の飛行監視情報に含まれる識別データ
および中継指数データを調べて、中継指数データが既定
値(デフォルト値)のままである場合には、識別データ
に対応した航空機からの放送波は一度も中継されていな
いと判断して、この放送波の中継を行なう。
【0043】一方、受信した中継指数データが既定値で
ない場合には、受信した放送波は中継されており、さら
にこの中継指数データが識別データに対応した航空機と
の間の自機に関連する中継指数以下である場合には、第
2種監視装置搭載機が中継を担当すべきと判断して、中
継波を周囲に放送する。逆に、受信した中継指数データ
が識別データに対応した航空機との間の自機に関連する
中継指数より大きい場合には、中継を行なわない。
【0044】なお、中継指数は中継に適した状態である
ほど大きな値をとるものとし、相対距離が小さいほど、
あるいは相対高度差が大きいほど、大きな値となる関数
を予め定義しておく。
【0045】こうして飛行監視情報に含まれる中継指数
データを解析することによって、中継を担当すべき第2
種監視装置搭載機が1機のみに限定されるため、中継波
の輻輳現象を防止できる。
【0046】管制機関は、低く飛行している第1種監視
装置搭載機が山影等に進入して放送波を受信できない場
合は、第2種監視装置搭載機を経由した中継波を受信す
ることによって、低い第1種監視装置搭載機の高度や位
置を把握できる。また、管制機関が低い第1種監視装置
搭載機からの放送波を直接受信した場合は、放送波と中
継波の両方を受信することになるが、これらに含まれる
中継指数データを調べることによって、両者を確実に区
別でき、データの重複を防止できる。
【0047】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態を
示す説明図である。比較的低い空域(たとえば最大でも
数千ft)を飛行するヘリコプタや小型固定翼機などの
小型機X、Yおよび比較的高い空域(たとえば2000
0ft以上)を飛行する旅客機や輸送機等の大型機A、
Bが、管制機関を構成する地上局Gの上空を飛行してい
る。大型機A、Bおよび小型機X、Yは、自機に関する
識別データ、高度データ、位置データおよび中継機距離
データを含む飛行監視情報FA、FB、FX、FYを周
囲に放送している。
【0048】たとえば大型機Aが送信する飛行監視情報
FAは、電波見通しの良い航空機B、X、Yおよび地上
局Gによって受信される。地上局Gは、電波見通しの良
い大型機A、Bおよび小型機Yの飛行監視情報FA、F
B、FYを受信することができる。一方、小型機Xは地
上局Gに対して山影に入っているため、電波見通しが悪
く、小型機Xが送信する飛行監視情報FXは地上局Gに
到達できない。
【0049】そこで、小型機Xより高い空域を飛行して
いる大型機Aが小型機Xの飛行監視情報FXをいったん
受信して、飛行監視情報FXを周囲に放送することによ
って、地上局Gは小型機Xの飛行監視情報FXを受信で
き、飛行監視情報FXの高度データ、位置データを調べ
ることによって小型機Xの高度、位置を確実に監視でき
る。
【0050】図2は、機上に搭載される航空機監視装置
の一例を示すブロック図である。航空機監視装置1は、
他の航空機や地上局が送信する電波を受信するための受
信機3と、他の航空機や地上局に向けて電波を送信する
ための送信機4と、自機位置を検出するための機体位置
検出装置5と、気圧高度、対気速度および昇降率を検出
するためのエアデータセンサ6と、パイロットが各種デ
ータを入力するためのデータ入力装置7と、自機の3次
元位置、飛行方向、地図等をデジタル表示、アナログ表
示、画面表示などでパイロットに表示するための飛行計
器8と、各機器と間のデータ入出力およびデータ処理を
行なう演算部10などで構成される。
【0051】機体位置検出装置5は、自機の3次元位置
(高度、緯度、経度)を検出しており、たとえば複数の
人工衛星からの電波を受信して緯度、経度および高度を
測定するGPS(Global Positioning System) などが
使用可能であり、高度の測定精度を上げるために電波高
度計や気圧高度計などを併用してもよい。
【0052】演算部10は、コンピュータ等で構成さ
れ、中継条件判定処理を行なう。また、演算部10のメ
モリ11には、他の航空機から受信した放送波に含まれ
る飛行監視情報等が格納される。
【0053】図3は、航空機監視装置1の中継動作を示
すフローチャートである。中継動作は、他の航空機から
の放送波を受信した後、データ処理した結果を放送する
ルーチンであり、このルーチンは一定の周期で繰り返さ
れる。まずステップs1において、他の航空機から放送
される飛行監視情報を受信して、飛行監視情報に含まれ
る識別データ、高度データ、位置データ(緯度、経度)
および中継機距離データを取り出す。中継機距離データ
は、他機と中継機との間の水平距離であり、最初の放送
波であって未だ中継されていない場合には、電波の到達
距離より大きい既定値(デフォルト値)、たとえば40
0kmを設定する。また、中継された飛行監視情報の中
継機距離データは、中継機によって既定値より小さく設
定される。
【0054】また、自機の周囲に多数の航空機が飛行し
ている場合には、各航空機からの放送波および中継波を
受信することになり、これらに含まれる飛行監視情報は
識別データによって区別される。
【0055】次にステップs2において、受信した飛行
監視情報の中に同一の識別データを含むものが複数存在
する場合、中継機距離データが最も小さい飛行監視情報
のみを残して、同一の識別データを持つ飛行監視情報を
1つだけに絞り込む。
【0056】次のステップs3からステップs6は、各
識別データごとに飛行監視情報の内容を調べるループ処
理となる。まず、ステップs4では、自機の高度から飛
行監視情報の中の高度データを引き算した値と所定の高
度差設定値とを比較する。高度差設定値は、識別データ
に対応した航空機と自機とがある程度接近した高度差に
ある場合には、管制機関との間の電波状況も同程度であ
ると考えられるため、中継の対象から外すか否かを判定
するための指標であり、たとえば15000ft(フィ
ート)に設定される。こうした選別処理によって、中継
に適した高い高度を飛行する航空機が中継航空機となる
とともに、無駄な中継を抑制でき、中継航空機や管制機
関の負荷を軽減できる。
【0057】自機と他機との相対高度差が高度差設定値
より小さい場合は、この他機に対応した識別データを持
つ飛行監視情報については中継対象から外して、次の処
理に移行する。一方、自機と他機との相対高度差が高度
差設定値以上である場合は、ステップs4に移行して、
飛行監視情報の中の位置データおよび機体位置検出装置
5で検出された自機位置を用いて、自機と他機との相対
距離を算出し、この相対距離と飛行監視情報の中の中継
機距離データとを比較する。
【0058】相対距離が中継機距離データより大きい場
合は、当該他機に対して自機より接近した中継機が中継
を担当しているため、この他機に対応した識別データを
持つ飛行監視情報については中継対象から外して、次の
処理に移行する。一方、相対距離が中継機距離データ以
下である場合は、自機が中継を担当することになり、ス
テップs6に移行して、飛行監視情報の中継機距離デー
タを相対距離で置換したものを周囲に放送する。
【0059】こうして識別データが異なる飛行監視情報
に対してステップs3からステップs6処理を行ない、
全ての飛行監視情報の処理が終了すると、ステップs1
に戻って受信、データ処理、放送を繰り返す。
【0060】図4〜図8は、具体的な動作内容を示す説
明図である。まず図4において、小型機Xは、自機に関
する識別データ、高度データ、位置データおよび中継機
距離データを含む飛行監視情報FXを周囲に放送してい
る。小型機Xより高く飛行している大型機Aは飛行監視
情報FXを受信できるが、山影にある地上局Gは飛行監
視情報FXを受信できない。
【0061】次に図5において、飛行監視情報FXの中
の高度データ、位置データと大型機Aに搭載された自機
位置検出装置からの検出データとを用いて、大型機Aと
小型機Xとの間の相対高度差および相対距離を算出し、
高度差設定値および飛行監視情報FXの中の中継機距離
データとそれぞれ比較する。相対高度差および相対距離
に関して、上述の中継条件(ステップs4、s5)を満
足していれば、飛行監視情報FXの中継機距離データを
相対距離で書き換えたものを周囲に放送する。地上局G
は、大型機Aからの中継波を受信することによって飛行
監視情報FXを入手でき、小型機Xの高度、位置を監視
できる。
【0062】次に図6において、大型機Aが小型機Xか
ら遠ざかるとともに、別の大型機Bが小型機Xに接近し
て、小型機Xからの飛行監視情報FXの受信を開始す
る。この状態では、大型機A、Bともに飛行監視情報F
Xを受信することになるが、大型機Bは大型機Aからの
中継波も受信する。そこで、大型機Bは小型機Xからの
飛行監視情報FXの中継機距離データと大型機Aで中継
された飛行監視情報FXの中継機距離データとを取り出
す。すると、前者の中継機距離データは既定値であるの
に対して、後者の中継機距離データが大型機Aによって
書き換えられて小さくなっているため、小型機Xからの
飛行監視情報FXは既に中継されていると判断でき、も
はや中継を行なわない。また、大型機Aで中継された飛
行監視情報FXの中継機距離データは、小型機Xと大型
機Bとの間の相対距離より小さいため、大型機Aからの
中継波についても中継しない。
【0063】次に図7において、大型機Bが小型機Xに
さらに接近して、大型機Aが小型機Xからより遠ざかっ
てしまうと、大型機Aで中継された飛行監視情報FXの
中継機距離データは、小型機Xと大型機Bとの間の相対
距離より大きくなるため、大型機Bは自機が中継を担当
すべきと判断して、小型機Xからの飛行監視情報FXの
中継を開始する。したがって、小型機Xからの飛行監視
情報FXは、大型機A、Bの両方によって中継される状
態が生ずる。地上局Gでは、両方の中継波を受信するこ
とによって、小型機Xの飛行監視情報FXを入手でき、
さらに同一の識別データを持つ飛行監視情報FXに含ま
れる中継機距離データを調べることによって、両者を確
実に区別でき、データの重複を防止できる。
【0064】次に図8において、大型機Bが中継を開始
すると、大型機Aは大型機Bからの中継波も受信し、大
型機Bで中継された飛行監視情報FXの中継機距離デー
タを取り出す。すると、この中継機距離データが大型機
Bによって書き換えられて、小型機Xと大型機Aとの間
の相対距離より小さくなっているため、小型機Xからの
飛行監視情報FXに関する中継は行なわない。
【0065】こうして飛行監視情報FXに含まれる中継
機距離データを解析することによって、中継を担当すべ
き大型機A、Bのうち1つだけに限定されるため、中継
波の輻輳現象を防止できる。
【0066】以上の説明では、小型機Xの飛行監視情報
FXを中継する例を示したが、大型機A、Bも自機に関
する飛行監視情報FA、FBを周囲に放送しているた
め、別の航空機によって中継することも可能である。
【0067】また、飛行監視情報の中継動作は機上装置
に負担となるため、高い空域を飛行する大型機A、Bだ
けに中継機能を持つ第2種監視装置搭載機としての役割
を与え、ヘリコプタ等の低い空域を飛行する小型機X、
Yには中継機能を省略した第1種監視装置搭載機として
の役割を与えることも可能である。
【0068】また以上の説明では、相対高度差および相
対距離に関する中継条件(ステップs4、s5)を個別
に判定する手法を示したが、相対高度差および相対距離
の両方に重み付けした関数として、中継指数f=(相対
高度差、相対距離)を予め定義しておいて、この中継指
数を飛行監視情報に含ませる方法も可能である。すなわ
ち、自機と他機との間の相対距離および自機高度から他
機高度を引き算した相対高度差を算出し、中継に適した
航空機ほど大きい値となるような所定の重み関数に該相
対距離および該相対高度差を代入して中継指数を算出
し、受信した他機の飛行監視情報に含まれる中継指数デ
ータが自機に関連する中継指数以下である場合に、受信
した他機の飛行監視情報のうち当該中継指数データを自
機に関連する中継指数で置換したものを周囲に放送する
ようにして、受信した中継指数データが自機に関連する
中継指数より大きい場合には中継しないようにする。中
継可能性がある航空機は受信した他機の飛行監視情報に
含まれる識別データおよび中継指数データを調べて、中
継指数データが既定値(デフォルト値)のままである場
合には、識別データに対応した航空機からの放送波は一
度も中継されていないと判断して、この放送波の中継を
行なう。
【0069】一方、受信した中継指数データが既定値で
ない場合には、受信した放送波は中継されており、さら
にこの中継指数データが識別データに対応した航空機と
の間の自機に関連する中継指数以下である場合には、自
機が中継を担当すべきと判断して、中継波を周囲に放送
する。逆に、受信した中継指数データが識別データに対
応した航空機との間の自機に関連する中継指数より大き
い場合には、中継を行なわない。
【0070】なお、中継指数は中継に適した状態である
ほど大きな値をとるものとし、相対距離が小さいほど、
あるいは相対高度差が大きいほど、大きな値となる関数
を予め定義しておく。
【0071】このように比較的高い空域を飛行する大型
航空機が、比較的低い空域を飛行する小型機に対する中
継を行なうことによって、地上に数多くの管制機関の地
上局を設ける必要がない。しかも多数の航空機が飛行し
ている空域ほど航空機同士の衝突危険性が高くなるた
め、各航空機が上述のような中継を担当することできめ
細かい航空管制を実現できる。
【0072】
【発明の効果】以上詳説したように本発明によれば、識
別データ、高度データ、位置データおよび中継機距離デ
ータを含む飛行監視情報を周囲に放送し、別の航空機や
管制機関がこの飛行監視情報を受信することによって、
個々の航空機の高度や位置を確実に把握することができ
る。さらに、航空機と管制機関との間の電波状況が悪化
した場合には、別の航空機が当該航空機からの飛行監視
情報を中継することによって、管制機関は電波状況が悪
化した航空機の高度や位置を把握できる。
【0073】また、飛行監視情報に含まれる中継機距離
データを判定指標に使用することによって、中継波の輻
輳現象を防止できる。
【0074】また、飛行監視情報に含まれる高度データ
を判定指標に使用することによって、中継に適した航空
機を選択することができる。
【0075】さらに、識別データ、高度データ、位置デ
ータおよび中継指数データを含む飛行監視情報を周囲に
放送し、別の航空機や管制機関がこの飛行監視情報を受
信することによって、個々の航空機の高度や位置を確実
に把握することができる。さらに、航空機と管制機関と
の間の電波状況が悪化した場合には、別の航空機が当該
航空機からの飛行監視情報を中継することによって、管
制機関は電波状況が悪化した航空機の高度や位置を把握
できる。
【0076】また、飛行監視情報に含まれ、中継に適し
た航空機ほど大きい値をとる中継指数データを判定指標
に使用することによって、中継波の輻輳現象を防止でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す説明図である。
【図2】航空機監視装置の一例を示すブロック図であ
る。
【図3】航空機監視装置1の中継動作を示すフローチャ
ートである。
【図4】具体的な動作内容を示す説明図である。
【図5】具体的な動作内容を示す説明図である。
【図6】具体的な動作内容を示す説明図である。
【図7】具体的な動作内容を示す説明図である。
【図8】具体的な動作内容を示す説明図である。
【符号の説明】
1 航空機監視装置 3 受信機 4 送信機 5 機体位置検出装置 6 エアデータセンサ 7 データ入力装置 8 飛行計器 10 演算部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G08G 5/00 - 5/06 B64C 39/02 B64D 45/00 B64D 47/00 G01C 21/00 G01S 13/93

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自機高度および自機位置を検出するため
    の自機位置検出装置と、 自機に関する識別データ、高度データ、位置データおよ
    び中継機距離データを含む飛行監視情報を周囲に放送す
    るための送信機と、 他の航空機が放送する飛行監視情報を受信するための受
    信機と、 自機位置検出装置、送信機および受信機に接続され、デ
    ータ処理を行なう演算装置とを備え、 他機の飛行監視情報を用いて自機と他機との間の相対距
    離を算出し、他機の飛行監視情報に含まれる中継機距離
    データが相対距離以上である場合に、他機の飛行監視情
    報のうち当該中継機距離データを相対距離で置換したも
    のを周囲に放送して中継することを特徴とする航空機監
    視装置。
  2. 【請求項2】 他機の飛行監視情報を用いて自機高度か
    ら他機高度を引き算した相対高度差を算出し、該相対高
    度差が所定値以上である場合に、他機の飛行監視情報を
    中継することを特徴とする請求項1記載の航空機監視装
    置。
  3. 【請求項3】 自機高度および自機位置を検出するため
    の自機位置検出装置と、 自機に関する識別データ、高度データ、位置データおよ
    び中継指数データを含む飛行監視情報を周囲に放送する
    ための送信機と、 他の航空機が放送する飛行監視情報を受信するための受
    信機と、 自機位置検出装置、送信機および受信機に接続され、デ
    ータ処理を行なう演算装置とを備え、 受信した他機の飛行監視情報を用いて自機と他機との間
    の相対距離および自機高度から他機高度を引き算した相
    対高度差を算出し、中継に適した航空機ほど大きい値と
    なるような所定の関数に該相対距離および該相対高度差
    を代入して中継指数を算出し、受信した他機の飛行監視
    情報に含まれる中継指数データが自機に関連する中継指
    数以下である場合に、受信した他機の飛行監視情報のう
    ち当該中継指数データを自機に関連する中継指数で置換
    したものを周囲に放送して中継することを特徴とする航
    空機監視装置。
  4. 【請求項4】 第1種監視装置搭載機は、自機に関する
    識別データ、高度データ、位置データおよび中継機距離
    データを含む飛行監視情報を周囲に放送し、 第2種監視装置搭載機は、第1種監視装置搭載機が放送
    する飛行監視情報を受信して、第1種監視装置搭載機と
    第2種監視装置搭載機との間の相対距離を算出し、第1
    種監視装置搭載機の飛行監視情報に含まれる中継機距離
    データが相対距離以上である場合に、第1種監視装置搭
    載機の飛行監視情報のうち当該中継機距離データを相対
    距離で置換したものを周囲に放送して中継することを特
    徴とする航空機監視方法。
  5. 【請求項5】 第2種監視装置搭載機は、第1種監視装
    置搭載機の飛行監視情報を用いて第2種監視装置搭載機
    高度から第1種監視装置搭載機高度を引き算した相対高
    度差を算出し、該相対高度差が所定値以上である場合
    に、第1種監視装置搭載機の飛行監視情報を中継するこ
    とを特徴とする請求項4記載の航空機監視方法。
  6. 【請求項6】 第1種監視装置搭載機は、自機に関する
    識別データ、高度データ、位置データおよび中継指数デ
    ータを含む飛行監視情報を周囲に放送し、 第2種監視装置搭載機は、第1種監視装置搭載機が放送
    する飛行監視情報を受信して、第1種監視装置搭載機と
    第2種監視装置搭載機との間の相対距離および第2種監
    視装置搭載機高度から第1種監視装置搭載機高度を引き
    算した相対高度差を算出し、中継に適した航空機ほど大
    きい値となるような所定の重み関数に該相対距離および
    該相対高度差を代入して中継指数を算出し、受信した第
    1種監視装置搭載機の飛行監視情報に含まれる中継指数
    データが自機に関連する中継指数以下である場合に、受
    信した第1種監視装置搭載機の飛行監視情報のうち当該
    中継指数データを自機に関連する中継指数で置換したも
    のを周囲に放送して中継することを特徴とする航空機監
    視方法。
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