JP2948547B2 - 吸収造波装置 - Google Patents

吸収造波装置

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JP2948547B2 JP34973396A JP34973396A JP2948547B2 JP 2948547 B2 JP2948547 B2 JP 2948547B2 JP 34973396 A JP34973396 A JP 34973396A JP 34973396 A JP34973396 A JP 34973396A JP 2948547 B2 JP2948547 B2 JP 2948547B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は吸収造波装置に関
し、不規則波を用いて水理模型実験を行う場合であって
も、反射波を完全に吸収(消波)しつつ、予め設定した
目標とすべき目標波形となっている目標波を発生するこ
とができるようにしたものである。なお不規則波とは、
複数の周波数成分を含んだ波であり、海洋に生じる実際
の波の波形に対して、極めて近似した波形の波である。
【0002】
【従来の技術】船舶や港湾構造物の耐波性能の設計や検
証をするために、水理模型実験が行われている。この水
理模型実験とは、水槽内に水(または海水)を貯溜して
おき、この水槽内に供試体(船舶や港湾構造物の模型)
を設置し、造波装置により波を発生させて、船舶等の耐
波性能を模擬実験することである。
【0003】かかる水理模型実験では、良好な実験デー
タを得るため、予め設定した目標とすべき目標波形とな
っている目標波のみを供試体(船舶や港湾構造物の模
型)に対して作用させ、水槽の壁や供試体で反射して生
じた反射波を供試体に作用させないようにする必要があ
る。このようにするため、造波装置により、目標とする
目標波を発生させつつ、同時に、反射波を吸収するよう
にしている。つまり、造波装置は、反射波を吸収しなが
らきれいな目標波を作るように動作している。このよう
なタイプの造波装置を、吸収造波装置と称している。
【0004】なお、反射波を吸収することができず、目
標波を発生する機能のみを有する造波装置により水理模
型実験をする場合には、造波装置により発生した目標波
を供試体に作用させた時点から、水槽等で反射して生じ
た反射波が供試体に作用する時点までに、実験データの
計測を完了しなければならず、短時間での実験データし
か得ることができない。これに対して、吸収造波装置を
用いた水理模型実験では、反射波を吸収することができ
るので、水槽が小さくても、長時間にわたり目標波のみ
を供試体に作用させた状態で、実験データの採取ができ
る。
【0005】反射波を吸収する機構については、古くか
ら知られている。即ちこの機構は、造波装置の造波体
(造波板など)と、この造波体に連結されて復元力及び
減衰力を発生させる外部力学系とで構成される振動系を
減衰振動させ、波エネルギーを吸収して、結果的に反射
波を吸収する機構である。
【0006】このような反射波吸収機能を持った造波装
置としては、例えば特公昭59−13691号公報に見
られるように、造波体のストロークではなく造波体が受
ける駆動力を制御する方式のものがある。つまり、特公
昭59−13691号公報に記載された造波装置では、
造波体に作用する力を検知しておき、入射波が造波体に
入射して造波体に加わる力が増大した場合に、その力に
応じて造波体の揺動に減衰を与えて、造波体に加わる力
をもとの力にする。このようにすることにより、造波体
は常に所定の力を液体に加えることができ、所望の波を
発生させることができる。また入射波の力に応じて造波
体の揺動を減衰することによって、入射してきた反射波
のエネルギーを造波体が吸収するようにしたので、反射
波を生じさせない。
【0007】また、三井造船技報 第128号 別刷
(昭和61年6月) に掲載されている論文「波面検出
及び速度制御を用いた無反射造波方式」(川口 隆)で
は、駆動力を制御する手法(前述した特公昭59−13
691号公報の装置で用いた手法)は用いず、造波体
(造波板)を速度制御することにより反射波を吸収する
無反射造波法を提案している。つまりこの技術では、造
波板に向かって進行してくる波を吸収(消波)しつつ、
予め設定した目標とすべき目標波形となっている目標波
を造波板の前方に定常的に造波することを可能とするよ
うな、造波板の速度を示す式(この式では目標波形,造
波板前面の波面変動,造波板変位がパラメータとなって
いる)を予め求めている。そして目標波形,造波板前面
の波面変動,造波板変位を、造波板の速度を示す式に代
入して得た速度でもって、造波板の速度制御をしてい
る。このようにすることにより、無反射造波を行ってい
る。
【0008】なお、この三井造船技報の技術では、反射
波を吸収しつつ、目標波を造波板の前方に定常的に造波
することを可能とするような、造波板の[合成]速度を
示す式を採用しているが、かかる条件を満足する造波板
の[各周波数成分毎の]速度は考慮されていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の反射波吸収手法は、反射波が単一の周波数成分からな
る規則波については成り立つが、周波数成分が多数ある
反射波については成り立たない。つまり、目標波とし
て、複数の周波数成分を有する不規則波を用いている場
合に、この不規則波に起因して生じた反射波を吸収する
ことはできない。
【0010】例えば、関西造船協会誌(第207号 昭
和62年12月)に掲載されている論文「不規則波の消
波・造波に関する研究」(内藤 林、黄 俊、中村 彰
一)では、不規則波の反射成分の吸収機構として近似的
な因果不規則波消波システムや代表周波数のみを吸収さ
せる定係数消波システムを提案している。しかし、近似
的な因果不規則波消波システムや代表周波数のみを吸収
させる定係数消波システムのいずれであっても、不規則
波の反射成分を近似的に吸収するのみであり、不規則波
の反射成分を完全に吸収することはできないことが記載
されている。
【0011】本発明は、上記従来技術に鑑み、不規則波
に起因する反射波を完全吸収しつつ目標波を定常的に造
波することのできる吸収造波装置を提供することを目的
とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の構成は、液体を貯溜している液槽内に配置されてお
り往復運動をすることにより前記液体に波を発生させる
造波体と、前記造波体を往復運動させるように駆動する
駆動装置と、往復運動に伴う前記造波体の変位を検出す
る変位検出手段と、前記造波体の前面位置での波の波面
変動を検出する波面変動検出手段と、前記造波体を設定
した速度で往復運動させるよう前記駆動手段の駆動制御
をする制御装置と、を備えた吸収造波装置において、前
記制御装置は、前記変位検出手段が検出した前記変位を
各周波数成分毎に分解し、分解した各周波数成分毎の変
位と、前記波面変動検出手段により検出した前記波面変
動と、予め設定した目標とすべき目標波形とをもとに、
前記造波体に向かって進行してくる反射波を吸収しつ
つ、予め設定した目標とすべき目標波形となっている目
標波を前記造波体の前方に定常的に造波することを可能
にするような、前記造波体の各周波数成分毎の速度を求
め、求めた各周波数成分毎の速度を加算して前記造波体
の合成速度を求め、この求めた合成速度でもって、前記
造波体の往復運動の速度を制御するよう前記駆動手段の
駆動制御をすることを特徴とする。
【0013】また本発明の構成は、液体を貯溜している
液槽内に配置されており往復運動をすることにより前記
液体に波を発生させる造波体と、前記造波体を往復運動
させるように駆動する駆動装置と、往復運動に伴う前記
造波体の変位を検出する変位検出手段と、前記造波体の
前面位置での波の波面変動を検出する波面変動検出手段
と、前記造波体を設定した速度で往復運動させるよう前
記駆動手段の駆動制御をする制御装置と、を備えた吸収
造波装置において、前記制御装置は、前記変位検出手段
が検出した前記変位を各周波数成分毎に分解し、各周波
数成分毎の変位に対して各周波数成分毎に設定した第1
の定数をそれぞれ乗算し、乗算した各周波数成分ごとの
値を加算して第1の合成値を求め、予め設定した目標と
すべき目標波形を2倍した値から前記波面変動検出手段
により検出した前記波面変動を減算した減算値と、前記
第1の合成値とを加算して第2の合成値を求め、第2の
合成値を各周波数成分毎に分解し、第2の合成値を各周
波数成分毎に分解した各値と、各周波数成分ごとに設定
した第2の定数との偏差を零とするフィードバック演算
をすることにより、前記造波体に向かって進行してくる
反射波を吸収しつつ、予め設定した目標とすべき目標波
形となっている目標波を前記造波体の前方に定常的に造
波することを可能にするような、前記造波体の各周波数
成分毎の速度を求め、求めた各周波数成分毎の速度を加
算して前記造波体の合成速度を求め、この求めた合成速
度でもって、前記造波体の往復運動の速度を制御するよ
う前記駆動手段の駆動制御をすることを特徴とする。
【0014】また本発明の構成は、液体を貯溜している
液槽内に配置されており往復運動をすることにより前記
液体に波を発生させる造波体と、前記造波体を往復運動
させるように駆動する駆動装置と、往復運動に伴う前記
造波体の変位を検出する変位検出手段と、前記造波体の
前面位置での波の波面変動を検出する波面変動検出手段
と、前記造波体を設定した速度で往復運動させるよう前
記駆動手段の駆動制御をする制御装置と、を備えた吸収
造波装置において、前記制御装置は、前記変位検出手段
が検出した前記変位を各周波数成分毎に分解する第1の
フィルターバンク(201)と、各周波数成分毎の第1
の定数がそれぞれ設定されており各周波数成分毎の変位
に対して第1の定数をそれぞれ乗算する第1の定数設定
器(203−1〜203−n)と、乗算した各周波数成
分ごとの値を加算して第1の合成値を求める第1の加算
器(207)と、 予め設定した目標とすべき目標波形
を2倍した値が設定されている第2の定数設定器(20
4)と、第2の定数設定器(204)に設定されている
値から前記波面変動検出手段により検出した前記波面変
動を減算する第1の引算器(208)と、第1の引算器
(208)により得た減算値と第1の加算器(207)
により得た第1の合成値とを加算することにより第2の
合成値を得る第2の加算器(209)と、第2の加算器
(209)による第2の合成値を各周波数成分毎に分解
する第2のフィルターバンク(202)と、各周波数成
分ごとの第2の定数が設定されており入力信号に対して
第2の定数を乗算して出力する第3の定数設定器(20
5−1〜205−n)と、第2のフィルターバンク(2
02)の出力である各周波数成分毎の値と第3の定数設
定器(205−1〜205−n)との偏差を求める第2
の引算器(211−1〜211−n)と、第2の引算器
(211−1〜211−n)の出力が零となるように第
2の引算器(211−1〜211−n)の出力に対して
レベル調整をしてレベル調整した信号を第3の定数設定
器(205−1〜205−n)に送る制御器(206−
1〜206−n)と、制御器(206−1〜206−
n)の出力である各周波数成分毎の速度を加算する第3
の加算器(210)とを有しており、第3の加算器(2
10)で得た前記造波体の合成速度でもって前記造波体
の往復運動の速度を制御するよう前記駆動手段の駆動制
御をすることを特徴とする。
【0015】また本発明の構成は、液体を貯溜している
液槽内に配置されており往復運動をすることにより前記
液体に波を発生させる造波体と、前記造波体を往復運動
させるように駆動する駆動装置と、往復運動に伴う前記
造波体の変位(X)を検出する変位検出手段と、前記造
波体の前面位置での波の波面変動(ηo )を検出する波
面変動検出手段と、前記造波体を設定した速度で往復運
動させるよう前記駆動手段の駆動制御をする制御装置
と、を備えた吸収造波装置において、前記制御装置は、
前記造波体に向かって進行してくる反射波を吸収しつ
つ、予め設定した目標とすべき目標波形(ηD )となっ
ている目標波を前記造波体の前方に定常的に造波するこ
とを可能にするような、前記造波体の各周波数成分毎の
速度(dXi /dt)を求めるため、下記の(17)式
を満足する各周波数成分毎の速度(dXi/dt)を演
算し、更に演算して求めた各周波数成分毎の速度(dX
i /dt)を合成した合成速度(dX/dt)を求め、
この合成速度(dX/dt)でもって前記造波体の往復
運動の速度を制御するよう前記駆動手段の駆動制御をす
ることを特徴とする。
【0016】
【数2】
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面に基づき詳細に説明する。図1は本発明の実施の形態
にかかる吸収造波装置を示す。同図に示すように、水槽
1内には水(または海水)2を貯溜している。水槽1内
には、架台3を設置し、この架台3上には、モータ(交
流モータ)4、軸受5a,5b、リニアガイド6を配置
している。ボールネジ7は、軸受5a,5bにより回転
自在に軸支されており、モータ4の駆動により回転する
ようになっている。
【0018】リニアウェイ8は、ボールネジ7に螺合す
るとともに、図中で左右方向に往復移動可能な状態でリ
ニアガイド6に係合している。このため、モータ4の駆
動によりボールネジ7を回転させると、リニアウェイ8
は、リニアガイド6によりガイドされつつ直線運動す
る。つまり、ボールネジ7を正転・反転することによ
り、リニアウェイ8は往復直線運動(図中では左右方向
に往復移動)する。
【0019】造波板9は、その下部半分が水2内に浸漬
しており、その上部はロッド10を介してリニアウェイ
8に連結されている。このため、モータ4の駆動により
リニアウェイ8を往復直線運動させると、造波板9も往
復直線運動をし、水2の水面上に波を作る(造波する)
ことができる。
【0020】なお、詳細は後述するが、本実施の形態で
は、造波板9の移動速度を制御することにより、目標と
する目標波を造波しつつ、反射波を吸収(消波)するこ
とができるように制御している。また、本実施の形態で
は、目標波として不規則波(複数の周波数成分を含んだ
波)を採用して水理模型実験をする。
【0021】波高計(抵抗式波高計)11は、スペーサ
12を介して、造波板9の前面側(図1において、x軸
の正方向の前方、つまり、図において右側))に設置さ
れている。波高計11としては、抵抗式波高計の他、プ
リント配線板型抵抗式液面レベル計など各種の波高計を
採用することができる。なお、プリント配線板型抵抗式
液面レベル計を採用する場合には、このレベル計の裏面
を直接、造波板9に接着する。
【0022】波高計11で検出した検出波高信号は波高
計アンプ13に送られ、波高計アンプ13は検出波高信
号を基に、造波板9の前面位置(x=0の位置)での波
面変動を示す波面変動η0 を求める。この波面変動η0
は制御装置14に送られる。
【0023】一方、モータ4の回転子の回転位置・位相
を検出するエンコーダ15からは、エンコーダ信号が出
力される。このエンコーダ信号は、造波板9の変位Xに
対して、1対1に対応しているため、造波板9の変位X
と等価である。したがって、エンコーダ15から制御装
置14に、造波板9の変位状態を示す変位Xを送ってい
ることと等価である。つまり、制御装置14では、エン
コーダ信号を、造波板9の変位Xとして認識して、後述
する演算・制御をしている。
【0024】なお、造波板9の変位Xは、エンコーダ1
5のエンコーダ信号を援用するのみならず、他の手段に
よっても検出することができる。例えば、ポテンショメ
ータを水槽1の固定側に設置し、造波板9との距離を、
ポテンショメータと造波板9とを結び付けた糸の伸び縮
みにより計測して変位Xを検出することができる。ま
た、スケールを水槽1の固定側に貼り、造波板9側には
このスケールを読み取るヘッドを取り付け、光の反射に
より変位を計測することにより変位Xを検出することが
できる。変位計の種類や変位検出方法はどのようなもの
を採用してもよい。
【0025】制御装置14は、波高計アンプ13から送
られてくる波面変動η0 (造波板9の前面位置であるx
=0の位置での波面変動)と、エンコーダ15から送ら
れてくる(造波板9の)変位Xと、予め設定した目標と
すべき目標波形ηD とを基に演算(演算の詳細は後述す
る)をして、反射波を吸収しつつ、目標波形ηD で示す
波形をした目標波を造波板9の前方に定常的に造波する
ことを可能とするような、造波板9の速度dX/dtを
求める。
【0026】そして、制御装置14は、求めた速度dX
/dtでもって、造波板9を往復直線運動させるよう、
モータアンプ16を介してモータ4の駆動制御をする。
このようにして、造波板9の往復直線運動の速度を制御
することにより、反射波を吸収(消波)しつつ、目標波
形ηD で示す波形をした目標波を造波板9の前方に定常
的に造波することができる。
【0027】なお、図1においては、目標とする波形
(ηD )の目標波をx軸の正の方向に起こし、反射波は
x軸の負の方向に進行してくるものとしている。また図
1において、20は静止水面を、21は水面形状を、h
は静止水面状態での水位を、zは垂直軸を、WI は目標
波を、WR は反射波をそれぞれ示している。
【0028】ここで、反射波を吸収しつつ、予め設定し
た目標とすべき目標波形ηD で示す波形をした目標波W
I を造波板9の前方に定常的に造波することを可能とす
るような、造波板9の速度dX/dtを求めるための、
原理手法(演算手法)を説明する。
【0029】図1に示す目標波WI と反射波WR の波面
変動をそれぞれηI 、ηR とすると、波面変動ηI 、η
R は次の(1),(2)式で表される。
【0030】
【数3】
【0031】なお、上記(1),(2)式において、記
号iは不規則波の持つ周波数成分の番号を示し、従っ
て、不規則波はn個の異なった周波数より構成されるも
のとする。この仮定は、周波数解析の技術において、ご
く自然な常套手法である。また、記号I,Rは、各々目
標波と反射波であることを示す。さらにa,K,ε,ω
及びtは、それぞれ波振幅、波数、位相,角周波数,及
び時間を示す。
【0032】造波体(造波板9)の変位Xを、波面変動
ηI を造波するための変位XI と、波面変動ηR を吸収
するための変位XR とに分解すると、次の(3)式で表
される。なお、eは造波板9の往復直線運動の振幅であ
る。
【0033】
【数4】
【0034】また造波板9の速度dX/dtは、次の
(4)式となる。
【0035】
【数5】
【0036】このとき、微小振幅波理論より、x>0で
の水路における速度ポテンシャルφ(x,z,t)は、
変位XI でxの正の方向への進行波を造波し、変位XR
でxの負の方向への進行波を吸収するという条件を与え
ると、次の(5)式が得られる。
【0037】
【数6】
【0038】なお、上記(5)式において、gは重力加
速度を示し、Ai ,Cij,はそれぞれ次の(6),
(7)式で示す値であり、Ki ,Kijはそれぞれ、次の
(8),(9)式を成立させる値である。
【0039】
【数7】
【0040】(5)式の右辺第1項は、xの正の方向に
進行する波(造波する目標波)を、第2項はxの負の方
向に進行する波(吸収されるべき反射波)をそれぞれ表
し、第3項及び第4項は定在波を表している。
【0041】なお、(5)〜(9)式において、iを付
したものは周波数分解した場合のi番目の周波数成分を
表している。また定在波の分散関係式を示す(9)式
は、1つの周波数に対して無限個の波数(波数と波長を
掛けたものが2πとなる)が存在することを意味してい
る。jはこの波数のうち、小さいものから順番に付けた
番号である。このため、(5)式中のjに関する計算
は、具体的には無限大までする必要はなく、あるところ
で(例えば10くらい)で打ち切って計算しても、実用
的には問題がない。
【0042】(5)式より波面変動ηは次の(10)式
より求めることができる。
【0043】
【数8】
【0044】よって、(5)式の第1項が目標波の波面
変動ηI に、第2項が反射波の波面変動ηR にそれぞれ
一致するには、次の(11)式、(12)式が成立しな
ければならない。
【0045】
【数9】
【0046】ここで、造波板9の前面位置(x=0)で
の波面変動η0 を考えると、この波面変動η0 は次の
(13)式より求まる。
【0047】
【数10】
【0048】上記(13)式に、前記(3)式、(1
1)式、(12)式を適用すると、次の(14)式が得
られる。
【0049】
【数11】
【0050】また(4)式、(11)式、(12)式よ
り次の(15)式の関係が求まる。
【0051】
【数12】
【0052】(14)式、(15)式より、aR の項を
消去すると、次の(16)式となる。
【0053】
【数13】
【0054】(16)式の右辺の第1項のサンメーショ
ンの項は、x=0における目標波の波面変動ηI (波
形)を示すので、これは、目標とすべき目標波形そのも
のである。これをηD とすると(16)式は、次の(1
7)式で表現できる。
【0055】
【数14】
【0056】(17)式を考えると、Ai ,ωi ,Cij
は既知の値であり、ηD も目標とすべき目標波形で既
知、η0 は造波板9の前面(x=0)の波面変動である
から波高計よりその値は観測できる。これらより、なん
らかの方法で各周波数成分毎の造波板9の変位Xi を推
定できれば、各周波数成分毎の造波板9の速度dXi
dtが計算可能となる(なお、実施の形態ではエンコー
ダ信号により位相Xを検出し、この位相Xを制御装置1
4にて周波数分解して各周波数成分毎の変位Xiを求め
ている)。よって、造波板9の(合成)速度dX/dt
は、各周波数成分毎の速度dXi /dtを加算すること
により、即ち次の(18)式を演算することにより求め
ることができる。
【0057】
【数15】
【0058】結局、(18)式で得たdX/dtの速度
でもって造波板9の往復直線運動の速度を制御すれば、
この造波板9は、x軸の負の方向へ進行する反射波WR
(波面変動はηR となっている)を吸収しつつ、且つ、
正の方向へ進行する目標波W I (波面変動はηI となっ
ている)を定常的に造波することができる。
【0059】次に、図1に示す制御装置14のなかで、
上記(17)式、(18)式を演算する演算機能ブロッ
クを、ブロック図である図2,図3を参照して説明す
る。
【0060】制御装置14のなかで、上記(17)式、
(18)式を演算する演算機能ブロックは、フィルター
バンク201,202と、定数発生器203−1〜20
3−n,204,205−1〜205−nと、制御器2
06−1〜206−nと、加算機207,209,21
0と、引算記208,211−1〜211−nより構成
されている。
【0061】前記(第1の)フィルターバンク201
は、図3に示すように、フィルター301−1〜301
−nと、ゲイン調整機302−1〜302−nと、引算
記303と、加算機304より構成される。また、もう
一方の(第2の)フィルターバンク202は、フィルタ
ーバンク201と同じ構成となっている。
【0062】フィルターバンク201の各フィルター3
01−1〜301−nは、不規則波の各周波数成分の帯
域ω1 ,ω2 ,・・・ωn を有している。同様に、フィ
ルターバンク202の各フィルター(フィルターバンク
201の各フィルター301−1〜301−nに相当す
るもの)も、不規則波の各周波数成分の帯域ω1
ω 2 ,・・・ωn を有している。
【0063】上記構成となっている演算機能ブロックで
は、まず、エンコーダ15から送られてきた造波板9の
変位Xが、フィルターバンク201に入力され、この変
位Xが、不規則波の各周波数成分の帯域(ω1 ,ω2
・・・ωn )を持つフィルター301−1〜301−n
に入力される。これらフィルター301−1〜301−
nを通過した信号は、不規則波の持つ周波数成分毎の大
きさに分解された信号成分となる。
【0064】通常、フィルター301−1〜301−n
の持つ帯域幅は周波数成分毎に重なりの部分があるた
め、ゲイン調整器302−1〜302−nを設置し、こ
のゲイン調整器302−1〜302−nにより、周波数
成分毎にゲイン調整をしている。つまり、周波数成分毎
の重なり部分(信号成分)に起因する誤差を補償するよ
うにゲイン調整をして、不規則波の持つ周波数成分毎の
信号成分の大きさを正確に求めることができるようにし
ている。
【0065】即ち、ゲイン調整器302−1〜302−
nは、フィルター301−1〜301−nで周波数分割
された信号成分をそれぞれ定数倍し、定数倍された各信
号成分を加算器304にて合成し、加算器304による
合成値と入力量(X)との差を引算器303で演算し、
引算器303の出力値を零にするよう動作している。
【0066】かくして、フィルターバンク201から
は、各周波数成分毎の変位Xi 、即ち、各周波数成分毎
の変位X1 ,X2 ,・・・Xn が出力される。
【0067】フィルターバンク201から出力された各
周波数成分毎の変位Xi (=X1 ,X2 ,・・・Xn
は、定数設定器203−1〜203−n(これら定数設
定器には、前記(7)式で求められたCijを基にした第
1の定数がそれぞれ設定されている)に入力され、各周
波数成分毎の変位Xi (=X1 ,X2 ,・・・Xn )毎
にこれら定数と積算され、さらに、定数倍された各周波
数成分毎の変位Xi は、加算器207にて合算される。
これにより前記(17)式の右辺第3項(第1の合成
値)が求まったことになる。つまり、加算器207の出
力値が、前記(17)式の右辺第3項の値になる。
【0068】
【数16】
【0069】ηD は予め設定した目標とすべき目標波形
(波高)、η0 は観測した波面変動(波高)であるから
両者共既知の値である。つまり、目標波形(波高)ηD
は予め設定するデータなので、その値を2倍した値(2
ηD )を定数設定器204に設定しておき、造波板9の
前面位置(x=0)での波面変動(波高)η0 は波高計
アンプ13から送られてくる。そして引算器208によ
り、定数設定器204に設定した目標波形(波高)ηD
の2倍の値(2ηD )から、波面変動(波高)η0 を減
算することにより、前記(17)式の右辺の第1項、第
2項で示す値、即ち(2ηD −ηO )が求まる。
【0070】さらに、前記加算器207の出力と引算器
208の出力とを加算器209で合算し、(17)式の
右辺全体の値(第2の合成値)が求まる。
【0071】この値をフィルターバンク202に入力
し、第2の合成値を周波数成分毎に分解する。なお、前
述したようにフィルターバンク202は、フィルターバ
ンク201と同様な構成となっており同様なフィルタリ
ング機能を発揮する。
【0072】定数設定器205−1〜205−nには各
周波数成分に対応したAi/ωi (i=1,2,3,・・
・n)の値(第2の定数)が設定されている。そこで、
前記(17)式の左辺の各周波数成分毎の速度dXi
dtを求めるため、制御器206−1〜206−nと定
数設定器205−1〜205−nによるフィードバック
回路を介して、前記フィルターバンク202の出力(前
記(17)式の右辺の値を示す)から、定数設定器20
5−1〜205−nに設定した定数を減算する演算を、
引算器211−1〜211−nにて行う。そして、制御
器206−1〜206−nは、引算器211の出力(減
算値)が零になるよう動作する。
【0073】つまり、制御器206−1〜206−n
は、引算器(211−1〜211−n)の出力が零とな
るように引算器(211−1〜211−n)の出力に対
してレベル調整をしてレベル調整した信号を定数設定器
(205−1〜205−n)に送るという動作をする。
このような演算をすることにより、制御器206−1〜
206−nの出力信号が、各周波数成分毎の速度dXi
/dtを示すことになる。
【0074】結局、以上の演算をすることにより、反射
波WR を吸収しつつ、目標波形ηDで示す波形をした目
標波WI を造波板9の前方に定常的に造波することを可
能とするような、造波板9の各周波数成分毎の速度dX
i /dtが求まる。
【0075】さらに、求まった各周波数成分毎の速度d
i /dtを、加算器210で合算することにより、
(18)式に示す(合成)速度dX/dtが求まる。つ
まり、反射波WR を吸収しつつ、目標波形ηD で示す波
形をした目標波WI を造波板9の前方に定常的に造波す
ることを可能とするような、造波板9の速度dX/dt
を求めることができる。
【0076】制御装置14は、前述した演算機能ブロッ
クにより求めた造波板9の速度dX/dtでもって造波
板9の運動を制御するように、モータ4の駆動制御をす
る。かくして、反射波WR を吸収しつつ、目標とする目
標波WI を定常的に造波することができる。
【0077】なお本発明はアクティブ・ノイズ・キャン
セレーション装置(通称ANC)にも適用することが可
能である。
【0078】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
造波体の変位を分解した各周波数成分毎の変位と、前
記波面変動検出手段により検出した前記波面変動と、予
め設定した目標とすべき目標波形とをもとに、前記造波
体に向かって進行してくる反射波を吸収しつつ、予め設
定した目標とすべき目標波形となっている目標波を前記
造波体の前方に定常的に造波することを可能にするよう
な、前記造波体の各周波数成分毎の速度を求め、求め
た各周波数成分毎の速度を加算して前記造波体の合成速
度を求め、この求めた合成速度でもって、前記造波体
の往復運動の速度を制御するよう前記駆動手段の駆動制
御をするようにしたので、目標波として不規則波を用い
た水理模型実験を行う場合であっても、反射波を完全に
吸収しつつ目標とする目標波を発生することができる。
つまり、目標波として不規則波を用いている場合であっ
ても、近似的な因果不規則波消波システムや代表周波数
のみを吸収させる定係数消波システムに限定することな
く、反射波の吸収を完全に行いつつ、目標波を定常的に
造波することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る吸収造波装置を示す
構成図。
【図2】実施の形態にかかる吸収送波装置の制御装置の
うち演算機能ブロックを示すブロック図。
【図3】演算機能ブロックのうちのフィルターバンクを
示すブロック図。
【符号の説明】
1 水槽 2 水 3 架台 4 モータ 5a,5b 軸受 6 リニアガイド 7 ボールネジ 8 リニアウェイ 9 造波板 10 ロッド 11 波高計 12 スペーサ 13 波高計アンプ 14 制御装置 15 エンコーダ 16 モータアンプ 20 静止水面 21 水面形状 201,202 フィルターバンク 203−1〜203−n 定数設定器 204 定数設定器 205−1〜205−n 定数設定器 206−1〜206−n 制御器 207 加算器 208 引算器 209 加算器 210 加算器 211−1〜211−n 引算器 301−1〜301−n フィルター 302−1〜302−n ゲイン調整器 303 引算器 304 加算器 ηO 造波板の前面位置での波面変動 ηD 予め設定した目標とすべき目標波形 WI 目標波 WR 反射波 X 造波板の変位

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を貯溜している液槽内に配置されて
    おり往復運動をすることにより前記液体に波を発生させ
    る造波体と、前記造波体を往復運動させるように駆動す
    る駆動装置と、往復運動に伴う前記造波体の変位を検出
    する変位検出手段と、前記造波体の前面位置での波の波
    面変動を検出する波面変動検出手段と、前記造波体を設
    定した速度で往復運動させるよう前記駆動手段の駆動制
    御をする制御装置と、を備えた吸収造波装置において、 前記制御装置は、 前記変位検出手段が検出した前記変位を各周波数成分毎
    に分解し、分解した各周波数成分毎の変位と、前記波面
    変動検出手段により検出した前記波面変動と、予め設定
    した目標とすべき目標波形とをもとに、前記造波体に向
    かって進行してくる反射波を吸収しつつ、予め設定した
    目標とすべき目標波形となっている目標波を前記造波体
    の前方に定常的に造波することを可能にするような、前
    記造波体の各周波数成分毎の速度を求め、 求めた各周波数成分毎の速度を加算して前記造波体の合
    成速度を求め、 この求めた合成速度でもって、前記造波体の往復運動の
    速度を制御するよう前記駆動手段の駆動制御をすること
    を特徴とする吸収造波装置。
  2. 【請求項2】 液体を貯溜している液槽内に配置されて
    おり往復運動をすることにより前記液体に波を発生させ
    る造波体と、前記造波体を往復運動させるように駆動す
    る駆動装置と、往復運動に伴う前記造波体の変位を検出
    する変位検出手段と、前記造波体の前面位置での波の波
    面変動を検出する波面変動検出手段と、前記造波体を設
    定した速度で往復運動させるよう前記駆動手段の駆動制
    御をする制御装置と、を備えた吸収造波装置において、 前記制御装置は、 前記変位検出手段が検出した前記変位を各周波数成分毎
    に分解し、各周波数成分毎の変位に対して各周波数成分
    毎に設定した第1の定数をそれぞれ乗算し、乗算した各
    周波数成分ごとの値を加算して第1の合成値を求め、 予め設定した目標とすべき目標波形を2倍した値から前
    記波面変動検出手段により検出した前記波面変動を減算
    した減算値と、前記第1の合成値とを加算して第2の合
    成値を求め、 第2の合成値を各周波数成分毎に分解し、 第2の合成値を各周波数成分毎に分解した各値と、各周
    波数成分ごとに設定した第2の定数との偏差を零とする
    フィードバック演算をすることにより、前記造波体に向
    かって進行してくる反射波を吸収しつつ、予め設定した
    目標とすべき目標波形となっている目標波を前記造波体
    の前方に定常的に造波することを可能にするような、前
    記造波体の各周波数成分毎の速度を求め、 求めた各周波数成分毎の速度を加算して前記造波体の合
    成速度を求め、 この求めた合成速度でもって、前記造波体の往復運動の
    速度を制御するよう前記駆動手段の駆動制御をすること
    を特徴とする吸収造波装置。
  3. 【請求項3】 液体を貯溜している液槽内に配置されて
    おり往復運動をすることにより前記液体に波を発生させ
    る造波体と、前記造波体を往復運動させるように駆動す
    る駆動装置と、往復運動に伴う前記造波体の変位を検出
    する変位検出手段と、前記造波体の前面位置での波の波
    面変動を検出する波面変動検出手段と、前記造波体を設
    定した速度で往復運動させるよう前記駆動手段の駆動制
    御をする制御装置と、を備えた吸収造波装置において、 前記制御装置は、 前記変位検出手段が検出した前記変位を各周波数成分毎
    に分解する第1のフィルターバンク(201)と、各周
    波数成分毎の第1の定数がそれぞれ設定されており各周
    波数成分毎の変位に対して第1の定数をそれぞれ乗算す
    る第1の定数設定器(203−1〜203−n)と、乗
    算した各周波数成分ごとの値を加算して第1の合成値を
    求める第1の加算器(207)と、 予め設定した目標
    とすべき目標波形を2倍した値が設定されている第2の
    定数設定器(204)と、第2の定数設定器(204)
    に設定されている値から前記波面変動検出手段により検
    出した前記波面変動を減算する第1の引算器(208)
    と、第1の引算器(208)により得た減算値と第1の
    加算器(207)により得た第1の合成値とを加算する
    ことにより第2の合成値を得る第2の加算器(209)
    と、第2の加算器(209)による第2の合成値を各周
    波数成分毎に分解する第2のフィルターバンク(20
    2)と、各周波数成分ごとの第2の定数が設定されてお
    り入力信号に対して第2の定数を乗算して出力する第3
    の定数設定器(205−1〜205−n)と、第2のフ
    ィルターバンク(202)の出力である各周波数成分毎
    の値と第3の定数設定器(205−1〜205−n)と
    の偏差を求める第2の引算器(211−1〜211−
    n)と、第2の引算器(211−1〜211−n)の出
    力が零となるように第2の引算器(211−1〜211
    −n)の出力に対してレベル調整をしてレベル調整した
    信号を第3の定数設定器(205−1〜205−n)に
    送る制御器(206−1〜206−n)と、制御器(2
    06−1〜206−n)の出力である各周波数成分毎の
    速度を加算する第3の加算器(210)とを有してお
    り、 第3の加算器(210)で得た前記造波体の合成速度で
    もって前記造波体の往復運動の速度を制御するよう前記
    駆動手段の駆動制御をすることを特徴とする吸収造波装
    置。
  4. 【請求項4】 液体を貯溜している液槽内に配置されて
    おり往復運動をすることにより前記液体に波を発生させ
    る造波体と、前記造波体を往復運動させるように駆動す
    る駆動装置と、往復運動に伴う前記造波体の変位(X)
    を検出する変位検出手段と、前記造波体の前面位置での
    波の波面変動(ηo )を検出する波面変動検出手段と、
    前記造波体を設定した速度で往復運動させるよう前記駆
    動手段の駆動制御をする制御装置と、を備えた吸収造波
    装置において、 前記制御装置は、 前記造波体に向かって進行してくる反射波を吸収しつ
    つ、予め設定した目標とすべき目標波形(ηD )となっ
    ている目標波を前記造波体の前方に定常的に造波するこ
    とを可能にするような、前記造波体の各周波数成分毎の
    速度(dXi /dt)を求めるため、下記の(17)式
    を満足する各周波数成分毎の速度(dXi/dt)を演
    算し、 更に演算して求めた各周波数成分毎の速度(dXi /d
    t)を合成した合成速度(dX/dt)を求め、 この合成速度(dX/dt)でもって前記造波体の往復
    運動の速度を制御するよう前記駆動手段の駆動制御をす
    ることを特徴とする吸収造波装置。 【数1】
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