JP2948527B2 - 直下型巨大地震の定量予知方法及びその装置 - Google Patents

直下型巨大地震の定量予知方法及びその装置

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JP2948527B2 JP15374496A JP15374496A JP2948527B2 JP 2948527 B2 JP2948527 B2 JP 2948527B2 JP 15374496 A JP15374496 A JP 15374496A JP 15374496 A JP15374496 A JP 15374496A JP 2948527 B2 JP2948527 B2 JP 2948527B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は地殻の応力状態を解
明して浅発直下型巨大地震の発生を定量的に予知する方
法とその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近のプレートテクトニックスの理論的
進歩の成果により、地殻挙動の実態と地震発生の機構が
理論的に明確に解明されてきた。海洋プレートと大陸プ
レートの衝突によって地球全体のスケールで大陸の辺縁
に火山帯を構成しているが、特に太平洋は全体的にその
火山帯に囲まれている。ここで判明したことは、地震に
は二つの基本的に異なったタイプが存在することであ
る。その一つはプレートの衝突によって直接発生する超
深度の地震であり、他の一つはこの超深度地震の結果生
じた地表に近い活断層の二次的な破裂による浅発地震で
ある。活断層はこの浅発地震の長期にわたる繰り返しに
よってできたものである。
【0003】深い地震は本質的にそのエネルギーも大き
いが、震源地が非常に深いため、その破壊力が地表に達
するまでに拡散して実際の地表に及ぼす被害は通常の場
合ほとんど無視することができる。近代の地表構造物は
既にこの超深度地震の被害には充分耐え得るように設計
されている。人と構造物に多大の災害を与えるのは、主
として浅発の直下型地震であり、その直撃に対しては、
最新の耐震設計による構造物も被害を避けることは難し
い。
【0004】現在の学術的意見では、直下型の巨大地震
がいつ、どこで、いかなる震度で起こるかを定量的に予
知することはできないと言うのが通説となっている。残
念ながら今まで多少の希望が持たれてきた定量予知の希
望的な可能性も、過去10余年の世界規模による地震予知
研究によってその可能性が否定される結果に帰した。そ
のため、例えば米国における地震予知研究の国家予算
は、ここ数年来その大部分が削減される結果となった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は地表に近い活
断層周辺の地殻応力を観測して、直下型巨大地震発生の
定量予知を行うものである。従来方式の地球物理学的な
手法に対して、本方法は長年の地下掘削経験によって実
証されてきた岩盤工学の現場技術に基づくものである。
【0006】本発明に係る地震予知の根本原理は、浅発
巨大地震の原動力である地殻応力を直接に観測すること
であって、従来方法の振動、変形、地下水並びに地電流
などの地震活動の二次的効果を観測するものとは基本的
に異なるものである。この新しい工学的発想の有効な点
は、与えられた活断層に対してその周辺の地殻応力の実
態を測定し、その結果から地震発生に対する現在の危険
度を直接に測定することである。高い危険度を持つ活断
層の場合には、その観測を継続することによってその危
険度の経時変化をリアルタイムに記録することができ
る。更に、この観測結果をその活断層の破砕強度と直接
比較することによって次期巨大地震の発生を工学的精度
で定量的に予知することができる。
【0007】
【課題を解決するための手段】この定量予知に必要な装
置は地中の水平応力を継続的に観測する孔内載荷計測シ
ステムである。このシステムは1本の孔内載荷プローブ
から成り、応力の測定を一定の時間間隔を置いて繰り返
し行うことによって、その観測点における応力状態並び
にその経時変動を自動的に記録するものである。載荷プ
ローブはワイヤによって観測孔の特定の深さに固定さ
れ、そこで得られたデータが地表のコンピュータで直ち
に解析され、画像の表示並びに遠隔通報がなされる。
【0008】本発明に係る地殻応力観測用のプローブ
は、1本の載荷チューブを用いて1つの二面破砕と3つ
の異なった方向(0°、60°および 120°)の一面破砕
を同時に発生させることができる。そしてこれら4つの
破砕挙動から地殻応力状態を測定する。測定のためのス
テーションはプローブを観測深度に移動、並びに維持す
るためのワイヤウインチの操作と、プローブの載荷圧力
制御のための油圧ホースウインチの操作を行う運転機能
を持つと同時に遠隔通信を通してプローブの操作とデー
タの処理を中央観測センタから直接行うこともできる。
このステーションは通常、規定の操作プログラムによっ
て地殻応力の定常観測を自動的に繰り返すが、地震応力
の急激な変動が観測された場合の緊急時には、中央観測
センターからのリモートコントロールによって、その観
測プログラムを直ちに変更することができる。
【0009】この地震観測用ネットワークの個々の観測
点を、その断層を跨る両側に対称に配置し、断層面を隔
てて生ずる応力状態(Stress state)の隔差とその経時変
動を4次元的に観測することによってその断層面の破
裂、即ち、地震発生の場所、時期及び震度を予知するこ
とができる。その予知の精度はネットワークの密度によ
って定まる。
【0010】一面破砕法を用いて載荷プローブによる自
動的な繰り返し観測により地震予知を行うため、本発明
においては新規なプローブを提案する。この新しいプロ
ーブは載荷チューブ、エンドシール、エンドキャップ並
びに鋼製心棒より成り、その基本構成は従来の一面破砕
法によるものと全く変わりないが、本プローブにおいて
は載荷チューブの外層の構造を新規なものとした。この
新しい載荷チューブは軸方向に4区分され、それぞれ異
なった表層によって覆われている。第一の区分は載荷チ
ューブと同じ軟質ゴムで均質に覆われ、二面破砕を発生
させる機構を持ち、他の3区分はそれぞれ一対の摩擦半
円筒によって覆われ、それぞれ異なった方向に一面破砕
を発生させる機構を有する。この3区分における3つの
一面破砕は、通常その破砕面を60°の等間隔で発生させ
るように配置する。この4区分を持つ1本の載荷チュー
ブによる1つの油圧載荷によって、同時に4セットのデ
ータが得られるのが本プローブの特長である。
【0011】載荷チューブの両端部には、従来の載荷チ
ューブと同様、エンドキャップとエンドシールの組合わ
せによる油圧密封機構が装着されている。エンドキャッ
プは従来と同様鋼製であり、心棒の両端はネジで結合さ
れ、軸方向のチューブの変形を抑止している。これに対
してエンドシールはゴム製チューブと鋼製エンドキャッ
プの間に緩衝材として配置され、チューブのゴムがキャ
ップと孔壁の間に存在する空間から圧出されて破裂を起
こすことを防止している。
【0012】本発明においては新規なエンドシールも提
案している。本発明に係る装置におけるエンドシールの
中に、輪型になって埋め込まれたアレイ型(Dunbell Sha
pe)の鋼製内蔵アンカーを設ける。このアレイ型アンカ
ーを載荷油圧により孔壁に固定することによってエンド
シール全体が構造的に安定し、その密封機能を増大する
ことができる。輪型に配置した個々のアンカは軸方向に
配置されているので、その軸方向の先端は直接に鋼製エ
ンドキャップに密着しており、その隙間から軟質ゴムが
押し出されないようになっている。このようにエンドシ
ールはその軸方向の移動を完全に抑止されながら、その
直径方向には全く自由に膨張して孔壁に密着することに
よって載荷チューブが破裂することを有効に防止してい
る。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は実測データと工学的定量
理論に基づいて、地表に近い活断層による直下型巨大地
震の発生を予知する方法と装置に関するものである。本
発明は活断層周辺の地殻応力状態(フィールド)を連続
観測して、応力分布の経時変動から直下型巨大地震の発
生を予知する方法を含む。図1は大陸プレートと海洋プ
レートが衝突することによって、地震の原動力となる異
常な地中応力の蓄積が起こることを示している。このプ
レート衝突の影響は地下数100 キロメートルにも達し、
その結果発生する地震の深度は数10キロの深さに及んで
いる。この衝突によって大陸プレートが大きく変形して
その中に地殻応力が蓄積される。その応力の発散による
地震の結果として地表近くから20キロメートル程度の深
度にまで及ぶ断層が生じてきている。
【0014】一般的に地表に近い活断層の破裂による地
震が、他のいかなる原因による地震よりもはるかにその
地上に及ぼす災害の規模が大きい。これに反してプレー
ト自体や深い大きな断層の破裂は、その破裂エネルギー
は確かに巨大であるが、その地震エネルギーが地表に達
するまでに拡散することにより、地表における災害の程
度は一般に軽少である。本発明はその災害の最も大きな
活断層による浅発直下型巨大地震を対象とするものであ
る。
【0015】本発明の発明者は、巨大地震の起こる前
に、異常な応力状態が、その破壊する活断層の周辺に極
めて基本的な岩盤工学の理論に基づいて発生することを
発見した。この発見は活断層周辺に異常な地震応力の発
生機構を有限要素法(FEM) による数値解析を用いて解明
することによって成し遂げられた。その一例としてサン
フランシスコ湾岸に存在する米国で現在最も地震発生の
確立が高いと考えられているヘイワード活断層をモデル
にして数値解析を行なった。この活断層は一部に固結し
た部分が見られるが、大部分は現在順調に滑動してい
る。この活断層は全域に亘って一定の速度で滑動してい
るので、固結点には現在非常に大きな地殻剪断(地震)
応力が蓄積しているものと考えられる。一般的には地殻
応力は3次元的に変動するものであるが、通常活断層は
垂直に近い面で滑動しているので、その地震応力は活断
層面に直交する水平面における最大及び最小主応力であ
る。そのため直下型巨大地震の原動力は地中の水平応力
によるものであり、その観測によって地震の定量予知が
可能となる。
【0016】図2及び図3は活断層の深度1kmの深さに
おける滑動部と固結部より成る断層周辺の水平主応力
(最大応力σH 、最小応力σh )の平面分布の状態を比
較したものである。図2に示すように滑動中の断層面周
辺の応力の分布は断層面の両側では同じであるのに対し
て、固結した断層面の周辺では応力分布が固結点に対し
て点対称をなす異常な分布を示す。この固結点における
異常な水平応力の集中は時間と共にその異常性を増大し
て、剪断応力(Shear stress)が、最終的に固結部活断層
の剪断強度を超える時に地震が発生する。その一例が19
94年1月の米国ノースリッジ地震や1995年1月の神戸地
震である。これらの場所でもし地震の前に活断層の両側
で地中の水平応力の分布が観測されていたとすれば、図
3に示すような異常な地震応力の集中状態が発見され、
その発生の予知ができたはずである。
【0017】この地震発生の原動力である地殻の水平応
力は、岩盤工学に基づいて次のように定義される。 1)垂直応力(σV ) 地殻の任意の水平面に垂直にかかっている力 2)最大水平応力(σH ) その水平面における最大主応力 3)最小水平応力(σh ) その同じ水平面における最小主応力 この定義より、活断層による直下型巨大地震を発生する
直接原因である地震応力のテンソル(tensor;三次元フ
ィールド)は、次の1組3種の主応力要素によって決ま
る。
【数1】 1)垂直応力=ρ・H 2)最大水平地殻応力=σH −νρH 3)最小水平地殻応力=σh −νρH ここで、 H=地表からの有効平均深さ ρ=かぶり地盤の全体の平均重さ ν=かぶり地盤の全体の平均ポアソン比
【0018】図4は前述の(図3参照)のカリフォルニ
ア州ヘイワード断層の固結部における最大水平応力(σ
H )の平面分布を示す。図5はこの場合の水平剪断応力
の平面分布を示す。FEM 数値解析法を用いて地震発生時
のエピセンタとなる活断層面の固結部の深さが、地表近
くで観測される水平応力の分布に及ぼす影響を解明する
ことができる。図6はその観測深度を1500mとした場合
の3つの異なった固結点深度(A:3000m、B:5000m
及びC:9000m)に対するσH 及びσh の分布を比較し
たものである。この解析結果より、1500mと言う容易に
観測できる深さではるかに深い(10km以上)エピセンタ
(固結点) の存在とその危険度並びにその危険度の経時
変動を観測し、最も正確な地震の定量予知を行うことが
できる。
【0019】この FEMモデル解析と従来の地震観測の経
験から、応力と強度の直接的因果関係による解析方法が
考案された。図7は地震の剪断応力の経時変化による蓄
積と微小地震の発生 (E1〜E5) 並びに活断層の破裂強度
との関係からその深度と発生時を予知する手法を示す。
本図は活断層面が一定の速度で滑動する場合の破裂現象
を他の地震発生の現象と比較観察したものである。ここ
で特に注目すべきことはこの地震発生機構が従来より広
く観察されて来た地震発生前の諸現象、即ち、微小地
震、圧電効果、地電流発生、電磁波干渉地表変位、地下
水変動並びに動物の異常挙動等のあらゆる地震前の現象
に対して何ら相反することが無いのみならず、むしろこ
れらの全ての現象の根本的な原動力として理解できるこ
とである。
【0020】ここで特筆すべき点は、巨大地震発生の直
前には岩盤破裂現象が加速度的に起こることである。特
に最近注目され始めた地電流効果が幾何学的に増大する
ために起こるものであり、これが地震前に魚や動物を刺
激するものと考えられる。故に地震応力の連続経時変化
と従来の多様な地震現象を原因と結果、或いは実態と影
の関係から地震発生の経過を解析することによって、そ
の地震予知の総合的定量化を可能とするものと考えられ
る。
【0021】従来の地震予知研究では数千メートル以上
の超深度でなければ地震応力は測定できないものと考え
られてきた。その目的の為に4000m以上に達する超大深
度の地中の応力測定が過去10余年に亘って世界的に行わ
れてきたが、この応力測定は残念ながら非常なコスト高
になるのみならず、その結果は信頼性のある水平応力の
測定が、そのような大深度では、逆に不可能であること
を確認した。これは自然と人工の2つの異なった理由に
よるものである。自然の理由は、深度の増大に伴って垂
直応力が水平応力よりも大きくなり、その過剰垂直応力
のために岩盤は既に長期のクリープによって繰り返し破
砕されてきているために、力学的に真の地震応力とその
経時変動の観測は不可能であると言うことである。一方
人工の理由は、テスト孔のボーリングそのものによって
孔壁周辺に大きな応力が集中し、その壁面が応力測定が
不可能となるまでに破損することである。この応力測定
の困難は深度が2000mを超えると著しく増大することが
判明してきた。
【0022】この発明の基礎をなす発見は、地表に近い
活断層周辺の地殻応力の観測を可能とする深さの窓(Dep
th Window)の存在である。その窓より浅くても深くても
直下型巨大地震を発生させる地殻応力の観測は不可能で
ある。この応力観測の窓を通じて地震応力を測定する岩
盤工学の理論的根拠は次の地中観測の結果に基づくもの
である。
【0023】1)水平応力の深度による増大比 地表付近の岩盤の挙動は塑性よりも脆性が強く、深度増
大による水平応力の増大は平均して次の比較的安定した
弾性的値を示す。
【数2】 Δσ/ΔH=水平応力増大値/深度増大値 =水平応力の深度による増大比 =ν(1−ν)≒0.20(ν=平均ポアソン比)
【0024】2)水平造山応力 地表面に近い地層における水平造山応力
【数3】 は一つの均質な地層においては、その深さに殆ど無関係
に主として地層の物性値によって定まる一定の値を保っ
ている。この場合、
【数4】 は次のように定義される。
【数5】 ここで
【数6】 である。
【0025】3)水平造山応力の不連続性 任意の1地点における水平造山応力
【数7】 の値は地表付近(0〜1000m)では地層の物性とその風
化の程度に支配される為、異なった地層の接触面では不
連続に大きく変化するのが普通である。
【0026】4)水平造山応力の飽和 深度の増大と共に地表から風化の影響が減少し、地質の
異なった地層間の、
【数8】 値の変動が次第にゼロに近づき、深度が 500m近くにな
ると、
【数9】 値は地層や地質に無関係な与えられた地点個有の一定飽
和値
【数10】 に漸近線的に到達する。その飽和深度は世界中の観測を
通じて通常 500m程度であることが発見された。過去の
風化と造山変動が少なかった地域ではそれよりも浅い深
度で飽和値に達する場合( 300〜 400m)も観測されて
いる。
【0027】上記の地表付近の造山応力の特性は、地下
の土木工事、鉱山掘削並びに超深度ボーリングにより工
学的に直接観測された結果に基づくものである。更にこ
の結果は過去20年に及ぶ世界的規模で行われて来た各国
の地中応力観測プロジェクトによって得られた観測結果
ともよく一致している。図8はその地中応力の方向と量
の総合的な関係を示す深度分布図である。ここに示され
るように重力による水平応力効果は深さと共に深度に対
する一定の比率
【数11】tanθ=ΔσL /ΔH≒0.2 ρH によって増大している。地表付近の水平造山応力
【数12】 は実際に観測される水平応力σL (σH ,σh )から次
の関係によって求められる。
【数13】 ここで、
【数14】
【0028】上記の水平造山応力はその深度が応力観測
の窓の深さに至るあたりからその飽和値
【数15】
【数16】 に達する。この飽和に達した両者を含む水平造山応力が
真の活断層地層の原動力である為にこれを地震応力と呼
ぶことができる。図8は上記の関係を深度分布によって
説明するものである。ここでは図解の簡素化のために特
別の場合(σL =σH =σh )を示している。このσL
とσV が交わる点が縦横応力の交差点(インバージョン
ポイント)であり、その深さは普通1000mから1500mで
ありこれが応力観測の窓の下限と考えることができる。
【0029】ここに示されていることは、地震応力
【数17】 は地表面では風化の影響によって観測できないことを示
している。地表地殻に残存している不飽和状態の地震応
【数18】 は深度の増大と共に地質に支配される不規則な深度分布
を描いて増大し、 500m前後で漸近線的に一定値の飽和
状態に達している。ここで始めてその観測点における個
有の造山水平応力値
【数19】 の観測が可能となる。この飽和深度は世界的にほぼ 500
mであって、これより浅い所では風化による影響を受け
る場合が多く、通常 500mをもって応力観測の窓の上限
とすることができる。
【0030】その窓の下限は地殻応力転換点(インバー
ジョンポイント) 付近の1500mとされる。これによって
応力観測の窓は通常 500mから1500mに及ぶ1000mの窓
の幅を持っている。この観測の窓の発見は従来の、深い
程正確な地震応力が測定できると言う考えを根本的に覆
したことになる。その結果、今までに想像もできなかっ
た非常に浅い深度で地震応力が最も正確に観測できるこ
とである。特にこのような深度では一般に地中の温度も
低く、地熱の高温によって計測機能が著しく制限される
ことが無くなり、コンピュータを導入した高度の計測技
術による応力観測が可能となった。尚、このような深さ
においては計測器の操作も比較的簡単であり、その必要
に応じて地震応力の深度分布の経時変動を観測の窓を通
じて繰り返し観測することもできる。その結果として地
震応力観測コストが今まで想像もできない程減少し、始
めて地震予知のための地震応力観測が現実のものとして
考えられるに至ったものである。
【0031】この発明は更にこの観測の窓を利用して活
断層周辺の任意の深度における地震応力
【数20】 の平面分布図とその経時変動を直接観測によって求める
ことができる。この発明の方法を用いて、危険度の高い
活断層の周辺に観測点のネットワークを作り、その危険
度の経時変動の連続観測を行うことができる。図9に示
すように、個々の地震応力観測ステーション101 は観測
孔102 の上に置かれ、その孔の中に観測プローブ103 を
挿入し、これを観測窓の深さに設置する。プローブ103
はケーブル104 によって吊り下げられ、プローブ上方に
ある機械部106 のアンカによって特定の深度で任意の回
転方向に固定される。この機械部には自動回転機構107
が含まれ、その下に在る電気部105 と載荷部を自由に任
意の方向に回転することができる。
【0032】載荷部は1個の二面破砕サブプローブ108
と3個一組の一面破砕サブプローブ109A、109B、109Cの
組み合わせによって作られている。二面破砕プローブ10
8 はShousei Serataの米国特許第 4,773,567号に詳述さ
れている。サブプローブセット 109は60°間隔にそれぞ
れのサブプローブによって3個一組の破砕面を作る。こ
の複合載荷部は地表ステーション101 によって制御され
る同一の載荷油圧によって操作される。この組み合わせ
プローブの直径変形と油圧載荷の関係から計測点の応力
状態と岩盤物性をプローブを固定したままで長期に亘っ
て繰り返し求めることができる。
【0033】回転機構107 はその下方に位置する電気部
と載荷部の全体を任意の方向に回転することができる。
新しく選ばれた回転角において上記と同様の載荷テスト
を繰り返すことによってその計測精度を更に高めること
ができる。図10はプローブの上部に位置する機械部106
を構成する外被円筒111 、電気ケーブルコネクタ104並
びに載荷油圧コネクタ112 の配置を示している。
【0034】機械部の中にあるアンカ/キャリパ機構11
4 は直径方向に設定されたスプリングアンカとして作動
する。多数個のアンカ/キャリバ118 が多方向に一定の
角度間隔(30°〜90°)で配置されている。その個々の
直径方向のアンカの中にはLVDT117 が配置され、常に孔
壁直径の連続自動観測を行うキャリパの役を果たしてい
る。故にプローブが観測孔を上下に移動する場合、或い
は一定深度に固定されている場合等の如何なる状態にあ
っても、プローブ周辺の孔径の微細な挙動を自動的に観
察することによって常にプローブ周辺の孔壁の安全状態
を確認しながら計測を行うことができる。更に、この機
構114 はプローブ全体を常に観測孔の中心に維持するセ
ンタライザーの役目も果たしている。
【0035】機械部の底には隔壁121 があり、これに形
成された連結孔122 を通してその下にある電気部105 に
連結している。電気部の上端にある連結円筒123 は連結
孔122 と同軸の回転をする機構を成している。回転ギヤ
124 が直接に連結円筒123 を回転することによってプロ
ーブの電気部105 とその下に続く載荷部全体108 、 109
を自由に任意の方向に設定することができる。このプロ
ーブの回転はアンカ/キャリパ113 、118 によって固定
された方向を回転の基準として機械部内のステップモー
タ127 と連結ギヤ128 を通して制御される。
【0036】図11に示すように地震応力観測ステーショ
ン101 には油圧ホース112 を操作する電動ウインチ131
と電気ケーブルのワイヤ104 を操作する電動ウインチ13
2 を設けている。ワイヤは通信装置133 に連結され、こ
れによってプローブによる観測とデータ通信134 を遠隔
操作によって行うことができる。動力ユニット136 は観
測ステーションにおける自動観測とその遠隔操作に必要
な電力を供給する。このステーションはその必要に応じ
て3種類の異なった操作、即ち (1)直接手動式、 (2)長
期自動式並びに (3)緊急遠隔式の操作を行うことができ
る。
【0037】個々の一面破砕載荷サブプローブ109 は、
本発明の発明者により既に米国で1995年4月3日に出願
した「地中の応力と物性を同時に測定するための一面破
砕計測方法とその計測機械」(米国特許出願番号第08/4
15,196号)に基づくものである。ただし、その中には含
まれず今回の新しい発明の一部となるものを図12〜図14
に示した。図13に示すようにプローブの載荷部は載荷油
圧と電線が通る軸心孔37を持った鋼製心棒とこれを包む
ゴム製載荷チューブ41より成っている。載荷チューブ41
の外面は2個一組(一対)の半円筒弾性摩擦シェル40に
覆われている。チューブ41の油圧載荷によってその相対
する半円筒40の2つの接触線によって規定される一面に
沿って孔壁22が一面破砕を起こす。機械部106 にあるス
テップモータ 127を作動することによって載荷部108 、
109 を軸心の周りに回転し、一面破砕の方向を任意に設
定することができる。
【0038】プローブの載荷部の両端にあるエンドキャ
ップ72はネジ構造によって心棒34に固定されている。図
13に示すようにエンドキャップは円筒形で載荷チューブ
に面する方向に傾斜した開口部73を有している。載荷チ
ューブ41の両端部はその外径が先細りに減少してエンド
キャップ72と心棒34との間に作られた円筒空間を埋めて
いる。載荷チューブの最先端は鋼製円筒(ブッシング)
76によって固定され、これに取り付けられたOリングに
よってチューブと心棒の間から高圧載荷油の漏減を防い
でいる。
【0039】図12はエンドキャップと載荷チューブの間
にあって緩衝材の役をなすエンドシール78を示す図であ
る。エンドシール78は硬質ウレタンから成り、非常に柔
らかい載荷チューブ41と非常に硬い鋼製エンドキャップ
72の中間にあって、載荷チューブのゴムが載荷の高圧に
よってエンドキャプと孔壁の間の大きな隙間から圧出さ
れることを防止する。図14は強大な載荷圧に対して載荷
チューブ41の安全を確保しているエンドシール78の変形
状態を示している。この図に見られるように、エンドシ
ール78はエンドキャップ72と載荷チューブ41にその両端
が常に形状的に密着していることによって、緩衝材とし
ての役目を果たしている。このエンドシールの変形を制
御するために、エンドシールの外周及び内面は、その繊
維方向が軸方向に一致した高強度人工繊維79に覆われて
いる。この繊維によってエンドシールの変形は直径方向
にのみ自由で、軸方向には抑止されている。
【0040】輪型のコイルスプリング81、83がエンドシ
ールの内部に組み込まれている。図14に示すように、エ
ンドシールの外側にあるコイルスプリング81はエンドキ
ャップ72との安定した接合を確保し、エンドシールの内
側にあるコイルスプリング83は載荷チューブとの安定し
た接合を確保している。これらのスプリングの中は鋼製
円柱で満たされ、外覆の高強度繊維と共にエンドシール
の剛性を維持することによって高圧載荷の安全を確保し
ている。大きく変形したエンドシール及び載荷チューブ
は、載荷圧の除去によって図13に示す元の形状に戻るこ
とができる。
【0041】エンドシールの内部には多数のアレイ(Dum
bbell)型の内蔵アンカー90が密着して輪型に配置されて
いる。個々のアンカーは全て軸方向に置かれ、油圧載荷
と共にそれぞれのアンカーが壁面に押しつけられること
によって個々のアンカーと孔壁面との間に大きな摩擦力
が作用する。その結果、エンドシールの母材である硬質
ウレタンがエンドキャップと壁面の間隙に押し出される
ことを防ぐことができる。内蔵アンカはエンドシールの
軸方向の変形を阻止して直径方向の変形を自由にしてい
る。
【0042】本発明に係る観測方法は、観測ステーショ
ン101 のネットワークを作り、それぞれのステーション
に観測プローブ103 を設置することにより行われる。図
5に示すように個々のステーションは地震発生危険度の
高い活断層面の両側に線対称に配置される。長期連続観
測を開始する前にそれぞれの観測孔における水平応力σ
L の地表からの深度分布(例えば 100m間隔)を測定し
てそれぞれに特有の応力観測の窓の位置を確定する。
【0043】地震応力の連続観測における観測頻度は、
与えられた活断層の現時点における危険度によって定め
られる。危険度が低い場合、或いは応力状態の経時変動
が少ない場合には計測は1日に一回或いは週に一回で充
分である。その反面、危険度の高い場合、或いは応力状
態の経時変動が起こっている場合にはその頻度を必要に
応じて増加する。地震応力が急激に増大して地震発生が
近づいている場合には連続観測(数分間隔)を行わなけ
ればならない。観測データは直ちに有線或いは無線のテ
レメトリによって常時中央観測センタに通報される。セ
ンタでは送られて来る観測データから図3、4、5及び
6に示されるような FEMモデルによるデータの逆解析を
行なって定量的地震発生の時と場所と震度を予測する。
図7は活断層の固結部における剪断応力の経時変動と、
他の地震関連の観測結果の総合判断によってその地震発
生予知を行う手法を示す。
【0044】図7は、長期の過去の微小地震(E1〜E5
と将来起こるべき巨大地震との関連を示している。地震
予知の精度はこのような関係のデータの蓄積によって将
来非常に精度の高い予知ができることが分かる。特に岩
盤の破砕に見られる様に地震応力が断層の強度限界に近
づくと応力の蓄積が加速度的に増大し始めるので、地震
発生予知の精度はその継続観測によって著しく高められ
る。更にこの連続観測から得られる発生の直前、その瞬
間、並びに直後の応力変動のデータの集積と解析によっ
て、更にこの新予知技術の精度を改善することができ
る。普通巨大直下型地震発生の数日、或いは数時間前に
かなりの圧電現象(地震流や電磁波の発生) が起こって
おり、これらの他の全ての地震関連現象をその地震発生
の原動力である地震応力の変動と直接関連するこの方法
は、工学的な高い精度の地震の定量予知を可能とするも
のである。この高い定量的精度の予知によって来るべき
地震災害を防ぐことができる。
【0045】
【発明の効果】本発明は更に今まで発見されていない危
険な活断層の存在を探知するためにも利用される。特に
深い堆積層に埋もれた多くの活断層が大都市周辺におい
てさえも未知のものがある。広範な観測点のネットワー
クによって図2、3、4及び5に示すような危険な活断
層の存在と現時点におけるその危険度を測定することも
大都市周辺においては急を要することである。
【図面の簡単な説明】
【図1】テクトニックプレートの衝突によって発生す
る、大深度から地表に及ぶ各種の地震の発生機構を示す
図である。
【図2】正常に滑動している浅い活断層周辺における、
最大最小水平応力のベクトル分布図である。
【図3】浅い活断層に異常固結点が生じた場合の断層周
辺における、最大最小水平応力のベクトル分布図であ
る。
【図4】普通に見られる浅い活断層の固結点周辺におけ
る水平剪断応力(地震の原動力)の等高線図である。
【図5】通常見られる浅い活断層の固結点周辺における
最大水平応力の分布図である。
【図6】活断層の固結深度が、一定の観測深度によって
得られる最大および最小応力の水平分布に及ぼす影響の
比較を示す図である。
【図7】直下型巨大地震が起きる場合の、活断層固結点
における地震応力エネルギー集中蓄積の経時変動と地震
発生時を示す概念図である。
【図8】本発明の基礎をなす、地殻応力観測の窓を説明
する地中応力の深度分布図である。
【図9】本発明の方法による地殻応力自動観測ステーシ
ョンの孔内載荷プローブの構成を示す図である。
【図10】孔内載荷プローブの機械部の側断面図であ
る。
【図11】自動観測ステーションの地上運転部の構成図
である。
【図12】本発明に係る一面破砕プローブのエンドシー
ルの機構を示す鳥瞰図である。
【図13】本発明に係る一面破砕プローブ尖端部におけ
るエンドシールの油圧封入機能を示す側断面図である。
【図14】本発明に係る一面破砕プローブ尖端部におけ
るエンドシールの高油圧載荷に対する変形対応挙動を示
す側断面図である。
【符号の説明】
22 孔壁 34 心棒 37 軸心孔 40 弾性摩擦シェル 41 載荷チューブ 72 エンドキャップ 73 開口部 76 鋼製円筒部 78 エンドシール 79 高強度人工繊維 81, 83 コイルスプリング 90 アレイ型アンカー 101 観測ステーション 102 観測孔 103 観測プローブ 104 ケーブル 105 電気部 106 機械部 107 自動回転機構 108 二面破砕サブプローブ 109 一面破砕サブプローブ 111 外被円筒 112 載荷油圧コネクタ 114 アンカー/キャリパ機構 117 LVDTセンサ 118 アンカー/キャリパ 121 隔壁 122 連結孔 123 連結円筒 127 ステップモータ 128 連結ギヤ 131 電動ウインチ 133 通信装置 134 データ通信 136 動力ユニット
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−141177(JP,A) 特開 昭61−242214(JP,A) 特開 昭57−40608(JP,A) 特開 昭62−118287(JP,A) 特開 平4−198798(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01V 1/00 G01V 9/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活断層による浅発直下型巨大地震の発生
    時期、場所および震度を定量的に予知するための、地中
    の応力状態を連続して自動的に観測するシステムに用い
    る孔内載荷プローブであって、 プローブの基本回転角を設定するために複数の直径方向
    に配置されたコイルスプリングによって自動載荷を行う
    アンカーおよびそのアンカの中に挿入されたLVDTによっ
    て常時テスト孔径を記録するアンカ/キャリパ複合装置
    を具える機械部と、 上側の機械部と下側の載荷部との間に位置するセンサ制
    御及びデータ処理を行う電気部と、 下側に位置し、1本の鋼製心棒に1本のゴム製載荷チュ
    ーブが固定され、そのチューブの外面を2種類の異なっ
    た円筒外被で覆われることによって二面破砕と一面破砕
    を同時に行う載荷部とを具える孔内載荷プローブにおい
    て、 前記機械部、電気部および載荷部の3要素を1本の円筒
    形に収納した構造を取り、 ステップモータによる載荷部の回転装置と、 前記1本の載荷チューブの外面を4つの区間に分けて同
    時に4つの異なった孔壁載荷を行う機構と、 前記区間を前記載荷チューブと同じ軟質ゴムで被うこと
    によって孔壁周辺を均等に載荷して二面破砕を計測水平
    面の主応力方向に発生させる機構と、 他の3つの区間をそれぞれに一対の弾性半円筒摩擦シェ
    ルで60°の等間隔に配置し、3つの方向の異なった一面
    破砕を二面破砕と同時に発生する機構とを具えることを
    特徴とする、活断層周辺の地震応力観測システム用孔内
    載荷プローブ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のプローブにおいて、 前記機械部が、 複数の(通常45°或いは60°間隔の3〜4方向)直径方
    向にコイルスプリングによって自動的にプローブをテス
    ト孔の軸心に固定する機構を具えるアンカ/キャリパ複
    合装置と、 直径アンカをLVDTで連結し、プローブの移動或は静止の
    状態にかかわらず常に自動的に観測孔の孔径を記録する
    機構と、 ステップモータとギヤによって機械部の下に吊り下げた
    プローブの電気部と載荷部を含む下部全体を、遠隔操作
    によって任意の回転方向に制御する機構とを具える、活
    断層周辺の地震応力観測システム用孔内載荷プローブ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のプローブにおい
    て、 ゴム製載荷部が、その両端をエンドシールによって非常
    に高い載荷油圧に対する安全を確保され、 鋼製エンドキャップの外側と孔壁内面の間に出来る大き
    な間隙に載荷チューブの軟質ゴムが圧出されて破裂する
    ことを防止するエンドシールが、 鋼製エンドキャップと軟質ゴム製載荷チューブの間を充
    填する硬質ウレタンで作られた円筒と、 エンドシールの円筒内に軸方向に配置され、輪型に密着
    して配置されているアレイ形の多数の内蔵アンカーと、 前記個々の内蔵アンカーは孔壁面に対して鋭角で接触
    し、載荷油圧によってすべてのアンカーがその壁面に固
    定される為、エンドシールは軸方向の変位を起こさずエ
    ンドシールの効果を確保する機構とを具えることを特徴
    とする、活断層周辺の地震応力観測システム用孔内載荷
    プローブ。
  4. 【請求項4】 地表に近い活断層の破裂による直下型巨
    大地震の定量予知のため地震応力並びにその経時変動を
    自動的に観測する方法であって、 複数個の観測孔を与えられた活断層に沿ってその両側に
    線対象に垂直ボーリングによって観測ネットワークを形
    成する手段と、 各観測孔に孔内載荷プローブを吊り下げ、地中の水平応
    力と地質物性の深度分布を測定して地震応力観測の窓の
    位置を確認し、長期の自動観測深度を選定する方法と、
    前記観測窓で地震応力の観測を一定の頻度で自動的に
    繰り返し行い、長期観測を継続する手段と、 地震発生の危険度が増大した場合に、必要に応じて観測
    の頻度を増加して発生予知の定量的精度を増加させる手
    段と、 観測ネットワークを平面的に拡大することによって深い
    固結点(次期地震のエピセンター)の深度を浅い観測の
    窓から測定する手段と、 地震発生の予知と実際の関係を個々のケースで解析し、
    その定量関係解析の精度を経験データの集積と共に改良
    をする手段と、 地震応力の上記観測方法を利用して個々の活断層の現時
    点における危険度の定量実測に利用する手段と、 地震応力の上記観測方法を広域な平面に適用して未発見
    の危険度の高い活断層の存在を探知する手段とを具える
    ことを特徴とする、地震応力並びに径時変動を自動的に
    観測する方法。
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