JP2939261B2 - 電熱式アークジェット噴射器 - Google Patents

電熱式アークジェット噴射器

Info

Publication number
JP2939261B2
JP2939261B2 JP1020665A JP2066589A JP2939261B2 JP 2939261 B2 JP2939261 B2 JP 2939261B2 JP 1020665 A JP1020665 A JP 1020665A JP 2066589 A JP2066589 A JP 2066589A JP 2939261 B2 JP2939261 B2 JP 2939261B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
arc
cathode
nozzle
anode
nozzle anode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1020665A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02230972A (ja
Inventor
ウエイン スミス ウイリアム
クラーク ノウルズ スチーブン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ORIN CORP
Original Assignee
ORIN CORP
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ORIN CORP filed Critical ORIN CORP
Priority to JP1020665A priority Critical patent/JP2939261B2/ja
Publication of JPH02230972A publication Critical patent/JPH02230972A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2939261B2 publication Critical patent/JP2939261B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Circuit Breakers (AREA)
  • Plasma Technology (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、一般に宇宙船を動かすための小型推進装置
に関し、特にアークジェット噴射器(thruster)で、そ
の噴射器の改良された効率及び最適性能を得るためにア
ークの開始及び定常状態の確立を制御する機構を組み込
んだアークジェット噴射器に関する。
〔従来の技術〕
従来から知られている、アークジェット噴射器は、ア
ーク放電から流動推進剤への熱移動により電気エネルギ
ーを熱エネルギーへ変換し、ノズルを通る加熱された推
進剤の膨張により熱エネルギーを指令された運動エネル
ギーへ変換する。アークジェット噴射器の構造及び操作
の歴史的外観からの説明及びこの種の電熱推進に伴われ
る問題について、次の刊行物に注意が払われている:L.
E.ウォルナー(Wallner)及びJ.シジカ(Czika)Jr.に
よる「宇宙船推進のためのアークジェット噴射器」(NA
SA Tech Note D−2868,June1956)、F.G.ペンジッヒ(P
enzing)による「アーク加熱された熱ジェットエンジ
ン」(AD 671501,Hollomen Air Force Base.March 196
6)、及びR.G.ジェーン(Jahn)による「電気推進の物
理」(Physics of Electric Propulsion)(McGraw−Hi
llBook Co.1968)。G.L.キャン(Cann)による米国特許
第4,548,033号にも注意が払われている。
標準的に作られたアーク加熱噴射器は1960年代の初頭
から開発されてきているが、NH3又はH2を用い、典型的
には30%の効率を持ち、それらのアークジェット噴射器
は始動が極めて困難であると言う欠点を有し、それと共
に始動時に大きな腐食速度を伴なっている。従って、ア
ーク開始及び定常状態でのアークのはり付き(attachme
nt)(アークジェット噴射器の陰極から生じる(発す
る)電気アークが陽極に接触すること)状態を効果的に
制御し、噴射器ブロックの腐食を減少させ、その寿命を
伸ばすように開発された方法はない。アークは、ブロッ
クの亜音速領域中の接触点でそのブロックにはり付いた
集中した放射状スパイク(spike)のような形をとる傾
向があり、悪くすると噴射器の完全な破壊、良くてもそ
の噴射器から予期される工程数を減少させる重大なその
凹み形成及び腐食を起こす。更に、これらのアークジェ
ット噴射器の性能及び効率は決して最高にはなっていな
い。最近の実験データーは、1960年代初頭に報告された
性能及び効率水準よりも大きな向上が得られたことを示
している。適切な設計変更により一層大きな向上が可能
である。
従って、これまで性能及び効率について経験された問
題、及びアーク開始及び定常状態でのアークはり付きで
経験される問題を取り扱い、それらの代わりに同じよう
に厳しい別の一連の問題を起こすことなく、それらの有
害な効果を実質的に減少させるアークジェット噴射器設
計を与える新しい方法に対する要求が存在している。
〔本発明の要約〕
本発明は、前記要求を満足するように設計され、向上
した効率を持つアークジェット噴射器を与える。本発明
は、従来法では知られていない幾つかの異なった特徴を
有し、それらはアークジェット噴射器で歴史的に起きて
いる問題を実質的に改善し、宇宙船を飛行させるための
経済的で信頼性のある推進装置にアークジェット噴射器
を使えるようにするのに有望なものである。それら特徴
の殆どは、同じアークジェット噴射器に一緒に組み込ん
で、著しく向上した効率及び最高の性能を実現するよう
にしてもよいが、或る場合には、それら特徴の幾つかか
ら導き出される利点を、別々に推進器でその他の特徴と
は夫々別々に利用するようにしてもよい。
一つの特徴は、触媒によるヒドラジン分解室を用い、
電気アーク加熱器へ供給し、推進に有用な過熱された部
分的にイオン化された推進剤を生成することに関する。
他の特徴は、アーク間隙、アークはり付き状態及び電
流変動を制御するために、電流及び推進剤の物質流動と
共に移動可能な陰極棒を使用することに関する。アーク
開始時に間隙、電流及び推進剤流を最小にすることは、
腐食を低下し必要な電力を減ずる。アーク開始後、性能
を最高にし腐食を最小にするために、ノズルの亜音速拡
散流動領域内にアークのはり付き位置を定めるため陰極
を移動させることができる。
更に、別の特徴は、電気絶縁性材料を用いて、噴射器
ブロックの狭窄体をその主に亜音速領域中に形成するこ
とに関する。絶縁性狭窄体は、その狭窄体より下流に位
置する陰極とノズル陽極との間に純粋に狭窄体の長手軸
線方向の電場及び電流通路を与える。そのようなやり方
で放射状の電子の移動は最小になり、アークコア(cor
e)は最大の抵抗を持つ非常に小さな断面積に局限され
る。狭窄体壁への電子の拡散による電流の損失も無くな
る。
更に別の特徴は、電気絶縁性狭窄体と一緒に導電性ア
ーク開始レール(rail)を用いて、開始電流を最小に
し、それにより始動時のブレークダウン電圧を最小に
し、「穏やかな(soft)始動」法を、腐食を最小にし噴
射器の寿命を伸ばすために適用できるようにすることに
関する。
更に別の特徴は、選択的に正又は負の電位を持つこと
ができる調節可能な又は「浮動する(floating)」電極
(電位可変電極)を噴射器の狭窄体の領域中に用い、狭
窄体の長手軸線方向の電場を制御し、それによって、最
高の性能及び向上した効率のためアークコアの直径を制
御することである。
最後の特徴は、非平行形状の亜音速−超音速遷移域を
持つ狭窄体を使用し、向上した効率及びアーク安定性を
得るためアークはり付き最適位置を与えることである。
アークのはり付きが起きる低圧超音速領域を与えるよう
に狭窄体を形付けることにより、アークは拡散状にはり
付き、それによって腐食が減少するのを確実にする。高
圧領域では、確立されるアークは一層局限され、その結
果エネルギー移動が一層集中し腐食性になる。
本発明のそれら及び他の利点及びそれによって得られ
ることは、本発明の例としての態様を示し且つ記述した
図面と共に次の詳細な記述を読むことにより当業者には
明らかになるであろう。
以下の記載で、幾つかの図面に亙る同じ番号は同じ又
は対応する部分を示す。
概要 図面、特に第1図に関し、そこには本発明の特徴を有
する数字(10)で全体的に示した改良された高能率のア
ークジェット噴射器の概略的構造が示されている。アー
クジェット噴射器(10)は、絞り弁(16)を通って触媒
による分解室(14)と流通した供給導管(12)を有す
る。推進噴射衝撃が必要な場合、ヒドラジン(N2H4)の
如き液体単独推進剤を導管(12)を通って供給し、絞り
弁(16)を経て分解室(14)中へ導入する。室(14)内
ではシェル(Shell)405の如き適当な触媒が慣用的やり
方で用いられ、液体ヒドラジンをN2、H2及びNH3のガス
状混合物へ分解する。発熱反応により、このガス状混合
物は約1500゜Fの如き上昇した温度になる。
アークジェット噴射器(10)は、後方部分に中心通路
(20)を有するブロック(18)を有し、その通路を通っ
て長い導電性円柱状棒の形をした陰極(22)が伸びてい
る。陰極(22)は、その陰極を前後に軸方向に動かすた
めに、後端(24)の所で回転運動伝達機構(28)によっ
て配置モータ(26)に連結されている。陰極(22)は、
その先端の所に円錐状の先端(30)を有し、その先端は
狭窄体(34)及びブロック(18)の前部の所に定められ
たノズル陽極(36)によって形成されたアーク室(32)
の上流端中へ伸びている。
ブロック(18)はその中に定められた熱交換器(38)
を有し、それは陰極(22)の前部を取り巻き、通路(4
0)が分解室(14)から熱交換器(38)を通ってアーク
室(32)へ通じている。予熱されたガス混合物は、分解
室(14)から通路(40)を通りアーク室(32)へ送られ
る。電気アークは、狭窄体(34)とノズル陽極(36)に
よって画成されたアーク室(32)中に生じ、それは狭窄
体(34)中のガス動的圧力/プラズマ圧力の均衡によっ
て安定化される。電気アークは陰極(22)の先端から発
し、狭窄体(34)を通りノズル陽極(36)へ行く。アー
ク室(32)中でのアークからガスへのエネルギー伝達は
かなり大きなものであり、7000〜9000゜F度の内部平均
温度がそこに達成される。
噴射器ブロック(18)は後方向の電場を制御し、狭窄
体(34)の一部分中の電流キャリヤー(電流を担持して
選ぶもの)の分布を最適にするため変更し得る「浮遊」
電極(電位可変電極)(42)を用いている。電気絶縁性
材料(44)を狭窄体(34)に用い、径方向の電場を除去
し、それによって電流キャリヤを狭窄体(34)を通るガ
ス流へ閉じこめる。
ノズル陽極(36)に対する陰極(22)の相対的位置
は、アークを開始させる時、陰極の位置を定めるモータ
ー(26)及び駆動機構(28)によって変えることができ
る。陰極(22)は、その後端(24)の所が金属蛇腹(4
6)によって密封されており、その蛇腹は運動伝達機構
(28)に伴われている。電圧供給器(48A)によって電
流が与えられる噴射器制御回路(48)が与えられてい
る。第2図に詳細に例示されている回路(48)は、制御
器(48B)〜(48G)によって噴射器の作動を監視し、そ
れに命令を与える。ここに、(48B)はフィードバック
制御回路であり、(48C)は電流モニターであり、(48
D)は質量の流れであり、(48E)は陰極移動制御を示
し、(48F)はアーク始動電流制御を示し、および(48
G)は定常状態電流制御を示す。特に制御回路(48)
は、陰極(22)に結合された導線(50)に流れるアーク
を発生させるための電流を感知し、陰極(22)を始動中
に後方へ動かす。導線(49)を通る陰極配置モーター
(26)への命令は、始動手順中制御回路(48)から発せ
られる。陰極を引き込む工程中、電流は制御回路(48)
により導線(51)を経て作動水準まで増加され、同時に
絞り弁(16)が、制御回路(48)から導線(52)を経て
液体単独推進剤の流動量を作動水準まで増加するように
命令され、アークが定常状態の作動状態までもっていか
れ、そこで導線(53)を経て制御回路(48)により制御
される結果になる。
アークジェット噴射器(10)の操作の上記全体的構成
及び様式を考慮に入れて、今簡単に上で述べた本発明の
特徴の殆んどを次に一層詳細に記述する。
穏やかな始動能力及び始動レール 上述の如く位置変動可能な陰極(22)及び陰極(22)
の位置を遠隔操作するための駆動モーター(26)及び運
動伝達機構(28)は、腐食のない始動を可能にすると共
に、定常状態作動中のアークはり付き状態を制御するの
に役立つ。固定された陰極では、アークジェット開始時
の初期電流変動が、陰極及び噴射器ブロック(18)に寿
命を短くする厳しい腐食を起こすことが示されている。
予め加熱されたガス混合物の物質流動調節と組み合わせ
た位置変動可能な陰極(22)により、低腐食始動法、即
ち穏やかな始動を行わせることができる。
始動法では、陰極(22)を、絶縁材料(44)の無い陽
極の一部分にもなっている狭窄体(34)の近くまで最初
に移動させる。従って、始動時には陰極(22)と狭窄体
(34)との間には、0〜0.254mmの範囲位の小さな初期
間隙しか存在しない。その時、低電圧、低電流のアーク
が開始される。低い電力水準で陰極(22)が加熱され、
高電力固定陰極の場合の有害な熱衝撃効果を起こさずに
狭窄体(34)が始動する。一度びアークが開始された
ら、配置モーター(26)及び運動伝達機構(28)の操作
により、陰極(22)を後方に動かす。同時にアーク電流
及びガス混合物の流動量を、定常状態作動点まで増加す
る。
下に記載する目的から、もし狭窄体(34)に電気絶縁
性材料(44)が用いられているならば、ノズル陽極(3
6)までの路は長くなり、アークを発生させるため一層
多くの電力が必要となり、陰極(22)及び噴射器ブロッ
ク(18)への腐食効果が大きくなる点でアーク開始は一
層困難になる。この問題を解決するため第3図に示すよ
うに、ノズル陽極(36)より上流に絶縁性狭窄体(34)
を通って伸び、中のアーク室(32)へ露出したノズル陽
極延長部即ち始動レール(54)を与え、始動手順中陽極
として働らくようにする。レール(54)は、絶縁性材料
(44)の内側周辺に形成された絶縁性材料切除部中に配
置されている。第3図には1つのレール(54)が示され
ているが、それは他の形態をとってもよいことは分かる
であろう。これにより、始動時に陰極(22)の先端(3
0)はノズル陽極(36)の始動レール(54)の上流端に
近く配置される。絶縁性材料(44)が存在する時、始動
レール(54)を用いることにより、必要なブレークダウ
ン電圧が最小になり、後の電流変動が最小になる。一度
び定常状態に到達したら、アークは単に始動レール(5
4)を過ぎてノズル陽極(36)の広がった部分へと下流
へ吹かれ、従ってレールは何の働きもしない。
位置変動可能な陰極(22)は、定常状態にある間アー
クはり付き点を制御するためにも用いられる。与えられ
た電流、ガス流量及びノズル形状に対し、陰極(22)と
ノズル陽極(36)との間に発生したアークについて熱的
関係とガス運動関係との間の均衡により、アークの長さ
が決定される。陰極(22)を正確に配置することにより
アークはり付き点は、ノズル陽極(36)の広がった壁に
沿って下流へ移動させることができる。性能を最高に
し、腐食を最小にすることは、狭窄体(34)の下流にあ
る広がったノズル陽極(36)の拡散領域中にアークがは
り付くようにすることにより達成される。
狭窄体中の電気絶縁性材料 第3図に示す如く、噴射器ブロック(18)の狭窄体
(34)の上流2/3は窒化珪素、アルミナ、ベリリア等の
如き電気絶縁性材料(44)からなる。アークジェット中
の主たる熱移動は、アークコア(アークの中心部)中の
抵抗加熱と、続くそのエネルギーの周囲のガスへの伝導
によるものである。抵抗加熱は電流量に正比例し、電流
量は陰極(22)から発する電子数に正比例する。
抵抗熱移動の効果を最大にするため、電子はアークコ
ア又は取り巻く過熱されたガス中に、得ることができる
最大距離に亘って保たれなければならない。これまで、
狭窄体の壁は常に導電性金属で、接地されていた。従っ
て、アークのコアからガスをとってその壁への伝導路が
生じていた。行なわれた分析によると、電流のかなりの
量が壁への「電子拡散」により失われ、従って効率の低
下が起きることが予測された。噴射器の狭窄体(34)に
絶縁性材料(44)を用いて行なわれた試験では、NH3
用いた比イオンパルス630lb−s/lb〔力(ポンド)・秒
/質量(ポンド)〕で47%の効率が測定された。これら
の数値は、この動力範囲で従来示されていたアークジェ
ット噴射器より30〜50%の性能の改善を反映している。
従って、狭窄体(34)に絶縁性材料(44)を用いるこ
とは、電流がノズル陽極(36)へ到達するのに一層長い
路を取らせることになる。このことは、電子をアークコ
ア及び取り巻くガス混合物中に一層長い時間保持し、流
れるガス混合物の抵抗加熱を増大することになる。
浮遊または制御された狭窄体電極 狭窄体(34)を通って伸びる柱状アークを広げるか又
は更に絞るために、浮遊電極(42)と呼ばれる第2電場
効果電極を用いる。前に記述した絶縁性狭窄体材料(4
4)は浮遊電極(42)と共に又はそれを使わずに用いて
もよいことを述べておきたい。電極(42)は、種々の形
をとることができる。例えば、リング又はドーナッツの
如き形をしていてもよい。絶縁性材料(44)が存在して
いる場合、電極(42)は第3図に示すように、それを通
って径方向に伸びているであろう。
しかし、浮遊電極(42)はアークはり付き点として働
らくのではない。第3図から分かるように、それは、電
力制御器(56)によって陰極(22)に対し、二次正又は
負の電位に維持される。定常状態の作動では、電力制御
器(56)は陰極(22)及びノズル陽極(36)に対しては
夫々固定された負電位及び正電位を印加するのに対し、
浮遊電極(42)の電位は、陰極に対し正又は負に変える
ことができる。浮遊電極(42)の電位を調節することに
よりアーク広がりの細かな調節を行なうことができる。
従って要約すると、浮遊電極(42)の目的は、アークが
狭窄体(34)を通る時、そのアークの形を決めることで
ある。アークが狭窄体(34)内のアーク室(32)を通る
時、できるだけアークを真っ直ぐ又は平らにし、ノズル
陽極(36)まで一層長い路を通るようにすることが望ま
しい。従って、アークが狭窄体(34)の下流部分に達す
るとき、アークがノズル陽極(36)の最も近い点に丁度
接触しないようにされるであろう。このように、電極
(42)に印加される電圧は、アークがどのような形をし
ているか、及びどの程度更に細くしたいかに従って、変
化させる。上述の如く浮遊電極(42)は任意的なもので
あり、噴射器(10)の狭窄体(34)中に絶縁性材料(4
4)を存在させて、又はそれを存在させずに用いること
ができる。
非平行型亜音速から超音速への遷移域をもつ狭窄体 非平行型の狭窄体(34)と共に、前述の浮遊電極(4
2)及び絶縁性狭窄体材料(44)を用いる目的は、アー
クに一層長い路をとらせることにあり、その結果アーク
はノズル陽極(36)の超音速領域に達し、そこで陽極に
拡散状にはりつくであろう。アークジェット中のアーク
のはり付き状態は、アーク開始及び瞬間的操作中の腐食
速度を直接決定する。腐食は、低圧超音速でのはり付き
よりも、高圧亜音速でのはり付きの方が大きくなる。高
圧アークは、一層円柱状になる(従って、小さな空間中
にエネルギーが集中する)のに対し、低圧アークは一層
拡散状になる(従って、広い空間にエネルギーが広が
る)。低圧超音速アークのはり付きを確立し、それを維
持することは、多くの始動工程を行なって数百時間のア
ークジェット寿命を得るのに必須である。
始動腐食を減少させ、アークが超音速低圧領域中で拡
散状にはり付くようにするため、二つの異なったアーク
ジェット噴射器狭窄体形状が開発された。第3図の狭窄
体(34)は、実質的に平行な形状の亜音速から超音速へ
の遷移域をもち、それは鋭い角をもたず、柱状アークの
長さの下流約半分の所に位置する狭くなった所、即ち音
速点(58)、及び入口(60)からノズル陽極(36)まで
の滑らかに連続した輪郭を有する。アークの約半分は音
速点(58)の左側の亜音速領域中にあり、半分は音速点
(58)の右側の超音速領域中にある。
第4図中の別の狭窄体(62)は、実質的に非平行超音
速形状を有する。それは、アークを、陰極(22)の所の
アーク始点の殆んど直ぐ下流にある音速点(64)を通過
させる。アークの長さの90%より多くの部分が低圧超音
速領域中にある。鋭い角は存在せず、拡散状アークはり
付き領域はノズル(66)に到達する前の音速狭窄体の広
がり角を適当に選択することにより制御される。
本発明の改良された高能率アークジェット噴射器及び
それに付随する利点の多くは、前述の記述から理解され
ると考えられるが、その部分の形、構造及び配列の種々
の変更を本発明の本質及び範囲から離れることなく、或
はその実質的利点の全てを犠牲にすることなく行なえる
ことは明きらかであろう。今まで記述した形態は、本発
明の単なる好ましい又は例示としての態様にすぎない。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の特徴を入れた改良された高能率アー
クジェット噴射器の概略的斜視図である。 第2図は、アークジェット噴射器制御回路の概略的ブロ
ック図である。 第3図は、本発明の特徴の多くを組み込んだ、平行形状
の亜音速から超音速への遷移域をもつ噴射器狭窄体及び
ノズルの第1の態様の概略的軸方向断面図である。 第4図は、第3図のノズルの別の形状をもつ、非平行形
状の亜音速から超音速への遷移域をもつ噴射器狭窄体及
びノズルの第2の態様の概略的軸方向断面図である。 10……アークジェット噴射器、12……推進剤供給導管、
16……絞り弁、18……ブロック、22……陰極、28……運
動伝達(駆動)機構、26……陰極配置モーター、32……
アーク室、34……狭窄体、36……ノズル陽極、48……制
御回路、48A……DC電源源、48B……フィードバック制御
回路、48C……電流モニター、48D……ガス流量制御、48
E……陰極位置制御、48F……アーク開始電流制御、48G
……定常状態電流制御、54……レール、56……電力制御
器。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−145467(JP,A) 特開 昭63−216299(JP,A) 特開 昭62−294778(JP,A) 米国特許3359734(US,A) 米国特許4800716(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F03H 5/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電熱式アークジェット噴射器(10)におい
    て、 a)直列配置された狭窄体(34)とノズル陽極(36)が
    協働して画成するアーク室(32)をなす装置であって、
    少なくとも前記ノズル陽極(36)は導電性を有する陽極
    を構成しており、前記狭窄体(34)は陰極(22)の先端
    (30)と前記ノズル陽極(36)の間の亜音速領域中に配
    置された電気絶縁性材料(44)から成る概ね環状の部分
    を含んでいる、前記装置と、 b)前記狭窄体(34)に隣接し且つ該狭窄体(34)の上
    流側に離されて配置された先端(30)を有するととも
    に、所定の間隙だけ前記ノズル陽極(36)から隔てられ
    た陰極(22)を形成するように導電性の長尺部材(22)
    と、 c)前記アーク室(32)中で前記陰極(22)から前記ノ
    ズル陽極(36)へ向かって電気アークが発生するよう
    に、該ノズル陽極(36)と該陰極(22)に電位を印加す
    る電力制御器(56)と、 d)前記アーク室(32)中のガスの加熱と前記ノズル陽
    極(36)を通じての該ガスの膨張を生じさせるように、
    触媒分解された単独推進剤の予熱成分ガスを前記アーク
    の発生と同時に前記狭窄体(34)を経て前記アーク室
    (32)へ供給する熱交換器(38)とを組み合わせて有す
    る、電熱式アークジェット噴射器(10)。
  2. 【請求項2】前記狭窄体(34)の前記絶縁性材料(44)
    の内側周辺に形成された該絶縁性材料(44)の切削部中
    且つ該内側周辺に沿った固定位置に配置されて前記陰極
    (22)の先端(30)と前記ノズル陽極(36)の間に該狭
    窄体(54)の長手軸線方向に延びて前記アーク室(32)
    に露出している該ノズル陽極(36)の一部から細長く突
    出した延長部である始動レール(54)であって、該陰極
    (22)の先端(30)から該ノズル陽極(36)へ向かって
    発生する前記アークの開始をし易くするように、該陰極
    (22)の先端(30)と協働して、該陰極(22)の先端
    (30)と該ノズル陽極(36)の間に画成された前記間隙
    より実質的に前記長手軸線方向に長さが短い補助間隙を
    画成する前記始動レール(54)を該狭窄体(34)が含む
    請求項1に記載された電熱式アークジェット噴射器(1
    0)。
  3. 【請求項3】電熱式アークジェット噴射器(10)におい
    て、 a)直列配置された狭窄体(34)とノズル陽極(36)が
    協働して画成するアーク室(32)をなす装置であって、
    少なくとも前記ノズル陽極(36)は導電性を有する陽極
    を構成している前記装置と、 b)前記狭窄体(34)に隣接し且つ該狭窄体(34)の上
    流側に離されて配置された先端(30)を有するととも
    に、所定の間隙だけ前記ノズル陽極(36)から隔てられ
    た陰極(22)を形成するように導電性の長尺部材(22)
    と、 c)前記アーク室(32)中で前記陰極(22)から前記ノ
    ズル陽極(36)へ向かって電気アークが発生するよう
    に、該ノズル陽極(36)と該陰極(22)に電位を印加す
    る電力制御器(56)と、 d)前記アーク室(32)中の流動ガスの加熱と前記ノズ
    ル陽極(36)を通じての該流動ガスの膨張を生じさせる
    ように、触媒分解された単独推進剤の予熱成分ガスを前
    記アークの発生と同時に前記狭窄体(34)を経て前記ア
    ーク室(32)へ供給する熱交換器(38)と、 e)前記アークジェット噴射器(10)の内部に配置され
    た電位可変電極(42)とを組み合わせて有し、 前記アーク室(32)中で発生した前記アークの形を変え
    るように、前記電力制御器(56)が前記電位可変電極
    (42)の電位を変えるようになされた、電熱式アークジ
    ェット噴射器(10)。
  4. 【請求項4】電熱式アークジェット噴射器(10)におい
    て、 a)直列配置された狭窄体(34)とノズル陽極(36)が
    協働して画成するアーク室(32)をなす装置であって、
    少なくとも前記ノズル陽極(36)は導電性を有する陽極
    を構成している前記装置と、 b)前記狭窄体(34)に隣接し且つ該狭窄体(34)の上
    流側に離されて配置された先端(30)を有するととも
    に、所定の間隙だけ前記ノズル陽極(36)から隔てられ
    た陰極(22)を形成するように導電性の長尺部材(22)
    と、 c)前記アーク室(32)中で前記陰極(22)から前記ノ
    ズル陽極(36)へ向かって電気アークが発生するよう
    に、該ノズル陽極(36)と該陰極(22)に電位を印加す
    る電力制御器(56)と、 d)前記アーク室(32)中のガスの加熱と前記ノズル陽
    極(36)を通じての該ガスの膨張を生じさせるように、
    前記アークの発生と同時に前記狭窄体(34)を経て前記
    アーク室(32)へ前記流動ガスを供給する通路(40)
    と、 e)(i)前記陰極(22)の先端(30)と前記ノズル陽
    極(36)の間に配置された電気絶縁性材料(44)から成
    る概ね環状の部分、および (ii)前記狭窄体(34)の前記絶縁性材料(44)の内側
    周辺に形成された該絶縁性材料(44)の切削部中且つ該
    内側周辺に沿った固定位置に配置されて前記陰極(22)
    の先端(30)と前記ノズル陽極(36)の間に該狭窄体
    (54)の長手軸線方向に延びて前記アーク室(32)に露
    出している該ノズル陽極(36)の一部から細長く突出し
    た延長部である始動レール(54)であって、該陰極(2
    2)の先端(30)から該ノズル陽極(36)へ向かって発
    生する前記アークの開始をし易くするように、該陰極
    (22)の先端(30)と協働して、該陰極(22)の先端
    (30)と該ノズル陽極(36)の間に画成された前記間隙
    より実質的に前記長手軸線方向に長さが短い補助間隙を
    画成する前記始動レール(54)を含む前記狭窄体(54)
    とを組合せて有する、電熱式アークジェット噴射器(1
    0)。
  5. 【請求項5】電熱式アークジェット噴射器(10)におい
    て、 a)直列配置された狭窄体(34)とノズル陽極(36)が
    協働して画成するアーク室(32)をなす装置であって、
    少なくとも前記ノズル陽極(36)は導電性を有する陽極
    を構成している前記装置と、 b)前記狭窄体(34)に隣接し且つ該狭窄体(34)の上
    流側に離されて配置された先端(30)を有するととも
    に、所定の間隙だけ前記ノズル陽極(36)から隔てられ
    た陰極(22)を形成するように導電性の長尺部材(22)
    と、 c)前記アーク室(32)中で前記陰極(22)から前記ノ
    ズル陽極(36)へ向かって電気アークが発生するよう
    に、該ノズル陽極(36)と該陰極(22)に電位を印加す
    る電力制御器(56)と、 d)前記アーク室(32)中の流動ガスの加熱と前記ノズ
    ル陽極(36)を通じての該流動ガスの膨張を生じさせる
    ように、前記アークの発生と同時に前記狭窄体(34)を
    経て該アーク室(32)へ前記流動ガスを供給する通路
    (40)と、 e)(i)前記陰極(22)の先端(30)と前記ノズル陽
    極(36)の間に配置された電気絶縁性材料(44)から成
    る概ね環状の部分、 (ii)前記狭窄体(34)の前記絶縁性材料(44)の内側
    周辺に形成された該絶縁性材料(44)の切削部中且つ該
    内側周辺に沿った固定位置に配置されて前記陰極(22)
    の先端(30)と前記ノズル陽極(36)の間に該狭窄体
    (54)の長手軸線方向に延びて前記アーク室(32)に露
    出している該ノズル陽極(36)の一部から細長く突出し
    た延長部である始動レール(54)であって、該陰極(2
    2)の先端(30)から該ノズル陽極(36)へ向かって発
    生する前記アークの開始をし易くするように、該陰極
    (22)の先端(30)と協働して、該陰極(22)の先端
    (30)と該ノズル陽極(36)の間に画成された前記間隙
    より実質的に前記長手軸線方向に長さが短い補助間隙を
    画成する前記始動レール(54)、および (iii)前記アークジェット噴射器(10)の内部に配置
    された電位可変電極(42)を含む前記狭窄体(34)とを
    組み合わせて有し、 前記アーク室(32)中で発生した前記アークの形を変え
    るように、前記電力制御器(56)が前記電位可変電極
    (42)の電位を変えるようになされた、電熱式アークジ
    ェット噴射器(10)。
  6. 【請求項6】電熱式アークジェット噴射器(10)におい
    て、 a)直列配置された狭窄体(34)とノズル陽極(36)が
    協働して画成するアーク室(32)をなす装置であって、
    少なくとも前記ノズル陽極(36)は導電性を有する陽極
    を構成している前記装置と、 b)前記狭窄体(34)に隣接し且つ該狭窄体(34)の上
    流側に離されて配置された先端(30)を有するととも
    に、所定の間隙だけ前記ノズル陽極(36)から隔てられ
    た陰極(22)を形成するように導電性の長尺部材(22)
    と、 c)前記アーク室(32)中で前記陰極(22)から前記ノ
    ズル陽極(36)へ向かって電気アークが発生するよう
    に、該ノズル陽極(36)と該陰極(22)に電位を印加す
    る電力制御器(56)と、 d)前記アーク室(32)中の流動ガスの加熱と前記ノズ
    ル陽極(36)を通じての該流動ガスの膨張を生じさせる
    ように、前記アークの発生と同時に前記狭窄体(34)を
    経て前記アーク室(32)へ前記流動ガスを供給する通路
    (40)と、 e)前記アークジェット噴射器(10)の内部に配置され
    た電位可変電極(42)とを組み合わせて有し、 前記アーク室(32)中で発生した前記アークの形を変え
    るように、前記電力制御器(56)が前記電位可変電極
    (42)の電位を変えるようになされた、電熱式アークジ
    ェット噴射器(10)。
JP1020665A 1989-01-30 1989-01-30 電熱式アークジェット噴射器 Expired - Lifetime JP2939261B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1020665A JP2939261B2 (ja) 1989-01-30 1989-01-30 電熱式アークジェット噴射器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1020665A JP2939261B2 (ja) 1989-01-30 1989-01-30 電熱式アークジェット噴射器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02230972A JPH02230972A (ja) 1990-09-13
JP2939261B2 true JP2939261B2 (ja) 1999-08-25

Family

ID=12033493

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1020665A Expired - Lifetime JP2939261B2 (ja) 1989-01-30 1989-01-30 電熱式アークジェット噴射器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2939261B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2876753B1 (fr) * 2004-10-15 2007-01-26 Eads Space Transp Sa Sa Propulseur electrothermique

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3359734A (en) 1964-11-19 1967-12-26 Snecma Electrothermal propulsion unit of the electric arc type
US4800716A (en) 1986-07-23 1989-01-31 Olin Corporation Efficiency arcjet thruster with controlled arc startup and steady state attachment

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0650112B2 (ja) * 1986-06-13 1994-06-29 石川島播磨重工業株式会社 プラズマエンジン

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3359734A (en) 1964-11-19 1967-12-26 Snecma Electrothermal propulsion unit of the electric arc type
US4800716A (en) 1986-07-23 1989-01-31 Olin Corporation Efficiency arcjet thruster with controlled arc startup and steady state attachment

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02230972A (ja) 1990-09-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4800716A (en) Efficiency arcjet thruster with controlled arc startup and steady state attachment
EP1195077B1 (en) Anode electrode for plasmatron structure
US5640843A (en) Integrated arcjet having a heat exchanger and supersonic energy recovery chamber
EP0244774A2 (en) Improved plasma flame spray gun method and apparatus with adjustable ratio of radial and tangential plasma gas flow
JPH0763033B2 (ja) 大出力プラズマジェット発生装置
US20070145901A1 (en) Power supply apparatus for ion accelerator
JP2015511287A (ja) ホール効果スラスタ
US3209189A (en) Plasma generator
WO1992018983A1 (en) Long life arcjet thruster having diffuse cathode arc attachment
Tahara et al. Effects of applied magnetic fields on performance of a quasisteady magnetoplasmadynamic arc
CN110792531B (zh) 基于高压放电的智能雾化喷嘴及喷雾控制系统
JP2939261B2 (ja) 電熱式アークジェット噴射器
EP1668966B1 (en) Pulsed plasma accelerator and operating method thereof
US4907407A (en) Lifetime arcjet thruster
GB2248472A (en) Arcjet thrust nozzle.
JP2008147011A (ja) 真空中のアーク発生装置およびアーク発生方法
US5901551A (en) Converging constrictor for an electrothermal arcjet thruster
US3388291A (en) Annular magnetic hall current accelerator
US3931542A (en) Method and apparatus for energizing materials in an electric arc
US5464961A (en) Arcjet anode
RU2099573C1 (ru) Электродуговой ракетный двигатель
JPH04124445A (ja) プラズマジェット生成法とプラズマ発生器
JP2564759Y2 (ja) 熱環境試験装置
Toki Quasisteady MPD arcjet with hollow cathode
JP3102097B2 (ja) アークヒータ