JP2937789B2 - ナトリウム−硫黄電池用の真空断熱容器及びその製造方法 - Google Patents

ナトリウム−硫黄電池用の真空断熱容器及びその製造方法

Info

Publication number
JP2937789B2
JP2937789B2 JP7037345A JP3734595A JP2937789B2 JP 2937789 B2 JP2937789 B2 JP 2937789B2 JP 7037345 A JP7037345 A JP 7037345A JP 3734595 A JP3734595 A JP 3734595A JP 2937789 B2 JP2937789 B2 JP 2937789B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inner box
sodium
welded
insulated container
vacuum insulated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP7037345A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08236149A (ja
Inventor
敏幸 川口
光治 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NIPPON GAISHI KK
Original Assignee
NIPPON GAISHI KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=12495002&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2937789(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by NIPPON GAISHI KK filed Critical NIPPON GAISHI KK
Priority to JP7037345A priority Critical patent/JP2937789B2/ja
Publication of JPH08236149A publication Critical patent/JPH08236149A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2937789B2 publication Critical patent/JP2937789B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)
  • Sealing Battery Cases Or Jackets (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 この発明は、二次電池として電
力貯蔵用などとして利用されるナトリウム−硫黄電池用
の真空断熱容器及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】 従来のナトリウム−硫黄電池用の真空
断熱容器としては、例えば図15〜図19に示すような
構成のものが知られている。図15,16に示すよう
に、この従来の真空断熱容器は、上面を開口した箱型の
容器本体61と、その容器本体61の上面開口部を覆う
蓋体62とから構成され、その内部には電気ヒータ63
及びナトリウム−硫黄電池よりなる複数の単電池64が
収容されている。容器本体61及び蓋体62は、それぞ
れ内箱65、外箱66及び頂板67から構成され、両箱
65,66間の空隙が例えば0.1Torr以下の真空に保
持されるとともに、その空隙内には断熱材68が介装さ
れている。
【0003】図17に示すように、前記内箱65はステ
ンレス鋼板等の金属板により、底板部65aと4個の側
板部65b,65cとに展開して形成されている。そし
て、各側板部65b,65cが底板部65aの周縁から
直角に折曲されて、各側板部65b,65cの両側縁が
互いに直角に突き合わされ、この状態で各側板部65
b,65cの両側縁が稜線に沿って溶接固定されること
により、四角箱型の内箱65が形成されている。
【0004】図18に示すように、前記外箱66はステ
ンレス鋼板等の金属板により、底板部66aと4個の側
板部66b,66cとに展開して形成されている。そし
て、各側板部66b,66cが底板部66aの周縁から
直角に折曲されて、各側板部66b,66cの両側縁が
互いに直角に突き合わされ、この状態で突き合わせ部分
が稜線に沿って溶接固定されることにより、四角箱型の
外箱66が形成されている。
【0005】図19に示すように、前記頂板67はステ
ンレス鋼板等の金属板により四角枠状に形成されてい
る。そして、この頂板67が内周縁において内箱65の
開口端縁に直角に突き合わされるとともに、外周縁にお
いて外箱66の開口端縁に直角に突き合わされ、この状
態で各突き合わせ部分が稜線に沿って溶接固定されるこ
とにより、両箱65,66が所定空隙をおいて連結され
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】 ところが、この従来
の真空断熱容器においては、内箱65及び外箱66の各
側板部65b,65c,66b,66c間の溶接、及び
頂板67の周縁と両箱65,66の開口縁との溶接を、
稜線に沿って行う必要がある。この場合、各側板部65
b,65c,66b,66cや頂板67はいずれも厚さ
2mm以下の薄板であるため、互いの接合部を正確に突き
合わせた状態で溶接を行うことが困難である。このた
め、接合部における溶接不良を生じやすく、両箱65,
66間の空隙から真空漏れが発生しやすいという問題が
あった。
【0007】また、この種の真空断熱容器においては、
電池の立ち上げや定期検査等の電池の昇降温時に、両箱
65,66の各側板部65b,65c,66b,66c
間の溶接部、及び頂板67と両箱65,66との溶接部
が稜線に沿って形成されているため、それらの稜線部分
に熱応力が集中して熱歪みが発生しやすく、前記溶接不
良箇所からの真空漏れが助長されるという問題もあっ
た。
【0008】この発明は、このような従来の技術に存在
する問題点に着目してなされたものである。その目的と
するところは、内箱及び外箱を稜線から離れた部分にお
いて、溶接不良を生じることなく容易に溶接することが
でき、両箱間の空隙から真空漏れが発生することを防止
することができるナトリウム−硫黄電池用の真空断熱容
器及びその製造方法を提供することにある。
【0009】この発明のその他の目的は、電池の充放電
運転時に、内箱及び外箱の溶接部に熱応力が集中して熱
歪みが生じるのを防ぐことができ、たとえ溶接部に不具
合が生じていても、その溶接不良箇所からの真空漏れが
助長されることを防止することができるナトリウム−硫
黄電池用の真空断熱容器及びその製造方法を提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】 上記の目的を達成する
ために、請求項1に記載のナトリウム−硫黄電池用の真
空断熱容器の発明では、内箱及び外箱をそれぞれ金属板
により形成し、それらの金属板の端縁を同一平面内にて
突き合わせた状態で溶接固定したものである。
【0011】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の真空断熱容器において、前記内箱及び外箱における
金属板の端縁を、さらに同一方向に引き揃えた状態で溶
接固定したものである。
【0012】請求項3に記載のナトリウム−硫黄電池用
の真空断熱容器の製造方法の発明では、内箱及び外箱を
それぞれ金属板により、底板部、側板部及び頂板部に展
開または分割して形成し、各板部の端縁を相互に同一平
面内にて突き合わせた状態、または同一方向に引き揃え
た状態で溶接固定するものである。
【0013】
【作用】 上記のように構成されたナトリウム−硫黄電
池用の真空断熱容器においては、内箱及び外箱の溶接部
が稜線から離れた同一平面内に形成される。従って、真
空断熱容器の製造に際して、各溶接部の位置決めを確実
に行うことができ、両箱を溶接不良を生じることなく容
易に溶接することができる。その結果、両箱間の空隙か
ら真空漏れが発生することを防止することができる。
【0014】また、この真空断熱容器においては、内箱
及び外箱の溶接部が稜線から離れた部分に形成されてい
るため、電池の昇降温時に、両箱の溶接部に熱応力が集
中して熱歪みが生じることが抑制される。従って、たと
え溶接部に溶接不良が生じていたとしても、その溶接不
良箇所からの真空漏れが助長されることを防止すること
ができる。
【0015】加えて、金属板の端縁を同一方向に引き揃
えた状態で溶接することにより、金属板の端縁が密着し
た状態で容易に溶接できるとともに、溶接部に応力が加
わりにくいため、溶接部をより確実に固着することがで
きる。
【0016】
【第1実施例】 以下、この発明を具体化したナトリウ
ム−硫黄電池用の真空断熱容器の第1実施例を、図1〜
図6に基づいて説明する。図1及び図2に示すように、
この実施例の真空断熱容器は、上面を開口した箱型の容
器本体21と、その容器本体21の上面開口部を覆うよ
うに取り付けられた箱型の蓋体22とから構成されてい
る。電気ヒータ23は容器本体21の内底部に配設さ
れ、この電気ヒータ23により断熱容器の内部が所定温
度(350℃程度)に加熱される。複数の単電池24は
容器本体21内に直立状態で収容されている。各単電池
24はナトリウム−硫黄電池から構成され、その内部に
は金属ナトリウムと硫黄とがベータアルミナ製の固体電
解質管により区分して収容されている。
【0017】前記容器本体21及び蓋体22はそれぞれ
内箱25、外箱26及び頂板27により形成され、両箱
25,26間には所定の空隙が形成されている。そし
て、両箱25,26間の空隙が例えば0.1Torr以下の
真空状態に保持され、その空隙内には断熱材28が介装
されている。
【0018】図3に示すように、前記内箱25はステン
レス鋼板により、底板部25aと4個の側板部25b,
25cとに展開して形成されている。このステンレス鋼
板としては、高温に晒されるため、例えばSUS430
及びSUS409のように、熱膨張率の小さい材料を使
用するのが望ましい。また、このステンレス鋼板として
は必要に応じて2枚の鋼板を使用し、それらの鋼板の対
向端縁を同一平面内にて突き合わせた状態で溶接固定す
る。この場合、底板部25a及び側板部25bの中央に
は1本の溶接部29が現れる。
【0019】また、特に前記蓋体22の内箱25には、
表面に波型のリブを有するステンレス鋼板が使用され、
熱膨張による歪みを分散させるようになっている。さら
に、この蓋体22の内箱25は、開口端縁に向かって次
第に拡開したテーパ状に形成され、熱膨張による歪みを
吸収できるようになっている。
【0020】前記内箱25における一方の側板部25b
は底板部25aの両長辺部に、両端から所定幅の側板欠
如部分をとって、長辺部よりも狭い幅で突出形成されて
いる。他方の側板部25cは底板部25aの両短辺部
に、その短辺部と同一幅で突出形成されている。各一対
の突合せ部25dは側板部25cの両側縁に一体に突出
形成され、それらの幅が側板部25bの側板欠如部分の
幅とほぼ同一になっている。前記頂板27は4個の頂板
部27aに分割され、内箱25の各側板部25b,25
cの先端に一体に突出形成されている。
【0021】そして、前記各側板部25b,25cが底
板部25aの周縁から直角に折曲されるとともに、各突
合せ部25dが側板部25cの両側縁から直角に折曲さ
れる。また、各頂板部27aが各側板部25b,25c
の端縁から外側に直角に折曲されるとともに、各頂板部
27aの先端縁が所定幅に亘って側板部25b,25c
の延長方向に折り返されて、引揃え部27bが形成され
る。この状態で、前記各突合せ部25dの端縁が側板部
25bの両端縁に対し、同一平面内で突き合わされて、
その突き合わせ部分に沿って溶接固定される。これによ
り、図1及び図5に示すように、内箱25の四隅の稜線
上ではなく、それらの稜線から離れた両側壁上に縦方向
へ延びる各2本の溶接部30が現れる。
【0022】図4に示すように、前記外箱26はステン
レス鋼板により、底板部26aと4個の側板部26b,
26cとに展開して形成されている。このステンレス鋼
板としては、高温に晒されることがないため、例えばS
US304のように、内箱25に使用したステンレス鋼
板よりも熱膨張率の大きい材料を使用するのが望まし
い。また、このステンレス鋼板としては必要に応じて2
枚の鋼板を使用し、それらの鋼板の対向端縁を同一平面
内にて突き合わせた状態で溶接固定する。この場合、底
板部26a及び側板部26bの中央には1本の溶接部3
1が現れる。
【0023】前記外箱26における一方の側板部26b
は底板部26aの両長辺部に、両端から所定幅の側板欠
如部分をとって、長辺部よりも狭い幅で突出形成されて
いる。他方の側板部26cは底板部26aの両短辺部
に、その短辺部と同一幅で突出形成されている。各一対
の突合せ部26dは側板部26cの両側縁に一体に突出
形成され、それらの幅が側板部26bの側板欠如部分の
幅とほぼ同一になっている。
【0024】そして、前記各側板部26b,26cが底
板部26aの周縁から直角に折曲されるとともに、各突
合せ部26dが側板部26cの両側縁から直角に折曲さ
れる。この状態で、前記各突合せ部26dの端縁が側板
部26bの両端縁に対し、同一平面内で突き合わされ
て、その突き合わせ部分に沿って溶接固定される。これ
により、図1及び図5に示すように、外箱26の四隅の
稜線上ではなく、それらの稜線から離れた両側壁上に縦
方向へ延びる各2本の溶接部32が現れる。
【0025】また、この両箱25,26の形成状態で、
内箱25が外箱26内に挿入され、内箱25上の引揃え
部27bの端縁が外箱26の側板部26b,26cの端
縁に対し、同一方向へ延びるように引き揃えられる。こ
の状態で、両者の端縁が引き揃え部分に沿って溶接固定
されて、両箱25,26が所定の空隙をおいて相互に連
結される。これにより、図2及び図6に示すように、外
箱26の開口周縁に沿って環状の溶接部33が現れる。
【0026】さらに、この両箱25,26の組付け状態
において、頂板27の四隅部に形成される空間には、図
3に示すように、内箱25と同一のステンレス鋼板より
なる4個のコーナピース34が溶接固定される。これに
より、頂板27の四隅部の空間が閉塞されて、両箱2
5,26間の空隙が気密状態に保持される。
【0027】さて、この実施例のナトリウム−硫黄電池
用の真空断熱容器では、容器本体21及び蓋体22のい
ずれにおいても、内箱25及び外箱26上の溶接部29
〜33が稜線から離れた同一平面内に形成される。この
ため、容器本体21及び蓋体22の製造に際して、両箱
25,26の各接合部の位置合わせが容易かつ確実であ
り、その状態で接合部の溶接を容易に行うことができ
る。従って、接合部において溶接不良が生じるのを防ぐ
ことができる。その結果、内箱25及び外箱26間の空
隙から溶接不良箇所を通して真空漏れが発生することを
防止することができる。
【0028】また、この実施例の真空断熱容器において
は、容器本体21及び蓋体22のいずれにおいても、内
箱25及び外箱26の溶接部29〜33が稜線から離れ
た部分に形成されている。このため、電池の充放電運転
時に、両箱25,26の溶接部29〜33に熱応力が集
中して熱歪みが生じることはない。従って、たとえ溶接
部29〜33に不具合が生じていたとしても、その不具
合な箇所からの真空漏れが助長されることを防止するこ
とができる。
【0029】
【第2実施例】 次に、この発明の第2実施例を、図7
に基づいて説明する。この第2実施例においては、容器
本体21及び蓋体22の内箱25がステンレス鋼板によ
り、底板部25a及び2個の側板部25bよりなる部材
と、2個の側板部25cとに分割して形成されている。
また、側板部26cの上端縁を除く周縁には引揃え部3
5が折曲形成されている。頂板27は4個の頂板部27
aに分割され、内箱25の各側板部25b,25cの先
端に一体に折曲形成されている。また、頂板27におけ
る各頂板部27aの端縁には引揃え部27bが折曲形成
されている。
【0030】そして、両側板部25c上の引揃え部35
の端縁が底板部25a及び側板部25bの端縁に対し、
同一方向へ延びるように引き揃えられ、その引き揃え部
分に沿って溶接固定されて、内箱25が形成される。ま
た、各頂板部27a及び引揃え部27bが対向端部にお
いて、同一平面内で相互に突き合わされ、その突き合わ
せ部分に沿って溶接固定される。これにより、内箱25
の両側面にはほぼU字状の溶接部36が現れるととも
に、上面両側には各一対の短い溶接部37が現れる。
【0031】一方、容器本体21及び蓋体22の外箱2
6はステンレス鋼板により、底板部26a及び2個の側
板部26bよりなる部材と、2個の側板部26cとに分
割して形成されている。また、側板部26cの上端縁を
除く周縁には引揃え部38が折曲形成されている。
【0032】そして、両側板部26c上の引揃え部38
の端縁が底板部26a及び側板部26bの端縁に対し、
同一方向へ延びるように引き揃えられ、その引き揃え部
分に沿って溶接固定されて、外箱26が形成される。こ
れにより、外箱26の両側面にはほぼU字状の溶接部3
9が現れる。
【0033】さらに、この両箱25,26の形成状態
で、内箱25が外箱26内に挿入され、内箱25上の引
揃え部27bの端縁が外箱26の側板部26b,26c
の端縁に対し、同一方向へ延びるように引き揃えられ
る。この状態で、両者の端縁が引き揃え部分に沿って溶
接固定されて、両箱25,26が所定の空隙をおいて相
互に連結される。これにより、前記第1実施例と同様
に、外箱26の開口周縁に沿って環状の溶接部33が現
れる。
【0034】従って、この第2実施例においても、前述
した第1実施例と同様に、内箱25及び外箱26を稜線
から離れた部分において、溶接不良を生じることなく容
易に溶接することができ、両箱25,26間の空隙から
真空漏れが発生するのを防止することができる。また、
電池の昇降温時に、内箱25及び外箱26の溶接部に熱
応力が集中して熱歪みが生じるのを防ぐことができて、
その溶接部の不具合な箇所からの真空漏れが助長される
のを防止することができる。
【0035】しかも、この第2実施例においては、内箱
25及び外箱26の切り出し形状が簡単であるため、1
枚のステンレス鋼板から材料を有効利用して切り出し作
業を行うことができる。また、折曲箇所が少ないため、
成形作業を簡略化することができる。加えて、内箱25
及び外箱26の溶接を行う方向が、上方及び両側方の3
方向に限定されているため、溶接作業を効率良く行うこ
とができる。従って、真空断熱容器の製造コストを低減
させることができる。
【0036】
【第3実施例】 次に、この発明の第3実施例を、図8
及び図9に基づいて説明する。この第3実施例において
は、内箱25が底板部25aと周壁部40とに分割して
形成されている。周壁部40は各一対の側壁部25b,
25cを備え、側壁部25bの中央において2個の横U
字状の部材に分割して形成されている。そして、両分割
部材が側壁部25bの対向端縁において同一平面内で突
き合わされ、その突き合わせ部分に沿って溶接固定され
ている。これにより、各側板部25bの中央には溶接部
41が現れている。
【0037】また、前記底板部25aは平板状に形成さ
れ、その外周縁には突合せ部42が折曲形成されてい
る。そして、この底板部25a上の突合せ部42の端縁
が周壁部40の下端縁に対し、同一平面内で突き合わさ
れ、その突き合わせ部分に沿って溶接固定される。これ
により、周壁部40の下端には環状の溶接部43が現れ
る。
【0038】一方、外箱26は底板部26aと周壁部4
4とに分割して形成されている。周壁部44は各一対の
側壁部26b,26cを備え、側壁部26bの中央にお
いて2個の横U字状の部材に分割して形成されている。
そして、両分割部材が側壁部26bの対向端縁において
同一平面内で突き合わされ、その突き合わせ部分に沿っ
て溶接固定されている。これにより、各側板部26bの
中央には溶接部45が現れている。
【0039】また、前記底板部26aは平板状に形成さ
れ、その外周縁には突合せ部46が折曲形成されてい
る。そして、この底板部26a上の突合せ部46の端縁
が周壁部44の下端縁に対し、同一平面内で突き合わさ
れ、その突き合わせ部分に沿って溶接固定される。これ
により、周壁部44の下端には環状の溶接部47が現れ
る。
【0040】さらに、この第3実施例においては、頂板
27が前記内箱25と分離して四角枠状に形成され、そ
の内周縁には突合せ部48が下方に向かって折曲形成さ
れるとともに、外周縁には引揃え部27bが上方に向か
って折曲形成されている。そして、この頂板27上の突
合せ部48の端縁が内箱25の上端縁に対し、同一平面
内で突き合わされ、その突き合わせ部分に沿って溶接固
定される。また、頂板27上の引揃え部27bの端縁が
外箱26の上端縁に対し、同一方向へ延びるように引き
揃えられ、その引き揃え部分に沿って溶接固定される。
これにより、内箱25及び外箱26の周壁部40,44
の上端には環状の溶接部49,50が現れる。
【0041】従って、この第3実施例においても、前述
した第1実施例と同様に、内箱25及び外箱26を稜線
から離れた部分において、溶接不良を生じることなく容
易かつ確実に溶接することができ、両箱25,26間の
空隙から真空漏れが発生するのを防止することができ
る。また、電池の昇降温時に、内箱25及び外箱26の
溶接部に熱応力が集中して熱歪みが生じるのを防ぐこと
ができて、その溶接部の不具合な箇所からの真空漏れが
助長されるのを防止することができる。
【0042】しかも、この第3実施例では、内箱25及
び外箱26の成形において、折曲成形箇所が多くなって
いるため、成形工程を自動化することができる。また、
両箱25,26が底板部25a,26aと周壁部40,
44とに分割して形成されているため、周壁部40,4
4を長尺状のステンレス鋼板により、一箇所の突き合わ
せ溶接を行うのみで容易に形成することができる。さら
に、両箱25,26上の溶接部43,47,49,50
が環状になっているため、これらの溶接部の溶接作業を
自動化することができる。
【0043】
【その他の実施例】 次に、前記第3実施例と類似した
その他の実施例について説明する。まず、図10に示す
第4実施例においては、四角枠状の頂板27の内周面に
引揃え部51が上方に向かって折曲形成されている点
で、前述した第3実施例と相違している。そして、この
引揃え部51の端縁が内箱25の上端縁に対し、同一方
向へ延びるように引き揃えられ、その引き揃え部分に沿
って溶接固定される。これにより、内箱25の周壁部4
0の上端には環状の溶接部52が現れる。なお、その他
の構成については、第3実施例と同様である。
【0044】図11に示す第5実施例においては、頂板
27が内箱25の周壁部40の上端に外側へ向かって一
体に折曲形成され、その外周縁には引揃え部27bが上
方に向かって折曲形成されている。従って、この第5実
施例においては、頂板27の内周縁を内箱25の周壁部
40の上端縁に溶接固定する必要がない。なお、その他
の構成については、第3実施例と同様である。
【0045】図12に示す第6実施例では、内箱25に
おける底板部25aの外周縁に引揃え部53が下方に向
かって折曲形成されている。そして、この引揃え部53
の端縁が周壁部40の下端縁に対し、同一方向へ延びる
ように引き揃えられ、その引き揃え部分に沿って溶接固
定される。これにより、内箱25の周壁部40の下端に
は環状の溶接部54が現れる。なお、その他の構成につ
いては、図10に示す第4実施例と同様である。
【0046】図13に示す第7実施例では、外箱26に
おける底板部26aの外周縁に引揃え部55が下方に向
かって折曲形成されている。そして、この引揃え部55
の端縁が周壁部44の下端縁に対し、同一方向へ延びる
ように引き揃えられ、その引き揃え部分に沿って溶接固
定される。これにより、外箱26の周壁部44の下端に
は環状の溶接部56が現れる。なお、その他の構成につ
いては、図12に示す第6実施例と同様である。
【0047】図14に示す第8実施例においては、四角
枠状の頂板27の外周縁に突合せ部57が下方に向かっ
て折曲形成されている。そして、この突合せ部57の端
縁が外箱26の上端縁に対し、同一平面内で突き合わさ
れ、その突き合わせ部分に沿って溶接固定される。これ
により、外箱26の周壁部44の上端には環状の溶接部
58が現れる。なお、その他の構成については、図8及
び図9に示す第3実施例と同様である。
【0048】従って、これらの第4〜第8実施例におい
ても、前述した第3実施例とほぼ同様の作用効果を発揮
することができる。なお、この発明は、次のように変更
して具体化することも可能である。 (a)第1実施例において、4個のコーナピース34
を、内箱25上の頂板部27aの両側に一体に形成する
こと。このように構成すれば、部品点数を減らすことが
できる。 (b)前記各実施例において、内箱25、外箱26及び
頂板27の各部分について、幅、高さ、突合せ部25d
の位置等を変え、異なった展開構成や分割構成にしたり
すること。
【0049】ちなみに、前記実施例より把握される技術
的思想について以下に説明する。 (1)内箱及び外箱を金属板により底板部と側板部とに
展開して構成し、側板部の端縁を同一平面内にて突き合
わせた状態で溶接固定した請求項1に記載のナトリウム
−硫黄電池用の真空断熱容器。このように構成すれば、
溶接を容易に、しかも真空漏れを生じることなく行うこ
とができるとともに、真空断熱容器の製作を容易に行う
ことができる。 (2)内箱及び外箱を金属板により底板部及びそれと一
体的に連なる両側板部よりなる部材と、一対の側板部よ
りなる部材とに分割して形成した請求項1に記載のナト
リウム−硫黄電池用の真空断熱容器。この構成によれ
ば、1枚の金属板から所望とする金属板を切り出す作業
を容易に行うことができるとともに、折曲箇所が少ない
ため、成形作業を簡略化することができる。 (3)内箱及び外箱を金属板により底板部と周壁部とに
分割して構成し、周壁部の端縁を同一平面内にて突き合
わせた状態で溶接固定した請求項1に記載のナトリウム
−硫黄電池用の真空断熱容器。この構成によって、周壁
部を同一平面内における一箇所の突き合わせ溶接で容易
に形成することができる。 (4)内箱は各側板部の端縁に一体形成された頂板部を
有し、この頂板部を各側板部の端縁から外側に直角に折
曲げるとともに、各頂板部の先端縁が所定幅に亘って外
箱の側板部の延長方向に折り返して、同一方向に引き揃
えた状態で溶接固定した上記(1)に記載のナトリウム
−硫黄電池用の真空断熱容器。このように構成すれば、
接合部における溶接をより確実に行うことができ、真空
漏れが発生するのを防止することができる。
【0050】
【発明の効果】 この発明は、以上のように構成されて
いるため、次のような効果を奏する。請求項1〜請求項
3に記載の発明によれば、内箱及び外箱を稜線から離れ
た部分において、溶接不良を生じることなく容易に、し
かも確実に溶接することができ、両箱間の空隙から真空
漏れが発生するのを防止することができる。
【0051】請求項1〜請求項3に記載の発明によれ
ば、電池の昇降温時に、内箱及び外箱の溶接部に熱応力
が集中して熱歪みが生じるのを防ぐことができる。従っ
て、たとえ溶接部に不具合が生じていたとしても、その
不具合な箇所からの真空漏れが助長されるのを防止する
ことができる。
【0052】しかも、請求項2に記載の発明によれば、
金属板の端縁を密着した状態で容易に溶接できるととも
に、溶接部に応力が加わりにくいことから、溶接部をよ
り確実に固着することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例の真空断熱容器で、図2の1−1
線での断面図。
【図2】 その真空断熱容器の縦断面図。
【図3】 真空断熱容器の内箱を展開して示す展開図。
【図4】 同じく外箱を展開して示す展開図。
【図5】 図1の要部を拡大して示す部分断面図。
【図6】 図2の要部を拡大して示す部分断面図。
【図7】 この発明の真空断熱容器の第2実施例を示す
分解斜視図。
【図8】 この発明の真空断熱容器の第3実施例を示す
分解斜視図。
【図9】 その真空断熱容器の縦断面図。
【図10】 この発明の真空断熱容器の第4実施例を示
す縦断面図。
【図11】 この発明の真空断熱容器の第5実施例を示
す縦断面図。
【図12】 この発明の真空断熱容器の第6実施例を示
す縦断面図。
【図13】 この発明の真空断熱容器の第7実施例を示
す縦断面図。
【図14】 この発明の真空断熱容器の第8実施例を示
す縦断面図。
【図15】 従来のナトリウム−硫黄電池用の真空断熱
容器の縦断面図。
【図16】 図15の16−16線における断面図。
【図17】 その真空断熱容器の内箱を展開して示す展
開図。
【図18】 同じく外箱を展開して示す展開図。
【図19】 同じく頂板を分解して示す平面図。
【符号の説明】
21…容器本体、22…蓋体、24…単電池、25…内
箱、25a…底板部、25b,25c…側板部、25d
…突合せ部、26…外箱、26a…底板部、26b,2
6c…側板部、26d…突合せ部、27…頂板、27a
…頂板部、27b…引揃え部、29〜33…溶接部。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01M 10/39 H01M 2/00 - 2/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内箱と外箱とを所定空隙をおいて連結す
    るとともに、両箱間の空隙を真空に保持し、内部にナト
    リウム−硫黄電池を収容するようにしたナトリウム−硫
    黄電池用の真空断熱容器において、 前記内箱及び外箱をそれぞれ金属板により形成し、それ
    らの金属板の端縁を同一平面内にて突き合わせた状態で
    溶接固定したナトリウム−硫黄電池用の真空断熱容器。
  2. 【請求項2】 前記内箱及び外箱における金属板の端縁
    を、さらに同一方向に引き揃えた状態で溶接固定した請
    求項1に記載のナトリウム−硫黄電池用の真空断熱容
    器。
  3. 【請求項3】 内箱と外箱とを所定空隙をおいて連結す
    るとともに、両箱間の空隙を真空に保持し、内部にナト
    リウム−硫黄電池を収容するようにしたナトリウム−硫
    黄電池用の真空断熱容器の製造方法において、 前記内箱及び外箱をそれぞれ金属板により、底板部、側
    板部及び頂板部に展開または分割して形成し、各板部の
    端縁を相互に同一平面内にて突き合わせた状態、または
    同一方向に引き揃えた状態で溶接固定するナトリウム−
    硫黄電池用の真空断熱容器の製造方法。
JP7037345A 1995-02-24 1995-02-24 ナトリウム−硫黄電池用の真空断熱容器及びその製造方法 Expired - Lifetime JP2937789B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7037345A JP2937789B2 (ja) 1995-02-24 1995-02-24 ナトリウム−硫黄電池用の真空断熱容器及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7037345A JP2937789B2 (ja) 1995-02-24 1995-02-24 ナトリウム−硫黄電池用の真空断熱容器及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08236149A JPH08236149A (ja) 1996-09-13
JP2937789B2 true JP2937789B2 (ja) 1999-08-23

Family

ID=12495002

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7037345A Expired - Lifetime JP2937789B2 (ja) 1995-02-24 1995-02-24 ナトリウム−硫黄電池用の真空断熱容器及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2937789B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2897211A4 (en) * 2012-09-12 2016-04-06 Ngk Insulators Ltd SODIUM SULFUR BATTERY

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102054952B (zh) * 2010-12-11 2013-04-17 徐荣辉 钠硫电池专用保温箱
JP5844530B2 (ja) * 2011-02-02 2016-01-20 日本碍子株式会社 真空断熱容器及びその製造方法
CN103129842A (zh) * 2013-03-07 2013-06-05 上海电气钠硫储能技术有限公司 一种钠硫电池模块专用保温箱
KR20210044114A (ko) * 2019-10-14 2021-04-22 주식회사 엘지화학 원통형 전지 및 원통형 전지 제조 방법

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2897211A4 (en) * 2012-09-12 2016-04-06 Ngk Insulators Ltd SODIUM SULFUR BATTERY
US9742040B2 (en) 2012-09-12 2017-08-22 Ngk Insulators, Ltd. Sodium-sulfur battery

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08236149A (ja) 1996-09-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4554621B2 (ja) 特殊なパッケージ構造を有する電池
US20090023057A1 (en) Pouch type battery pack
JP2002510125A (ja) 金属薄膜セル用の電池ケース
KR20190122055A (ko) 용접을 용이하게 할 수 있는 버스바 프레임 구조를 구비하는 단위 모듈 및 이를 포함하는 배터리 모듈
KR20120035109A (ko) 전지셀 어셈블리, 열 교환기, 및 열 교환기를 제조하는 방법
US11784365B2 (en) Battery module
JP2937789B2 (ja) ナトリウム−硫黄電池用の真空断熱容器及びその製造方法
JP7163932B2 (ja) 蓄電素子
US10749204B2 (en) Electric power storage device and method of manufacturing the same
US20160064714A1 (en) Accumulator device
US20200321592A1 (en) Method of Manufacturing Battery Pack and Battery Pack
JP3608994B2 (ja) 密閉型電池
JP2011113970A (ja) 二次電池
JP7458386B2 (ja) バスバープレート
WO2020218222A1 (ja) 支持プレートおよび電圧検出線モジュール
JPH10275623A (ja) 螺旋状コイル型電気化学式電池
CN110024201B (zh) 二次电池
CN115890038B (zh) 一种基于焊接辅助装置的箱体焊接方法及焊接辅助装置
JP3573411B2 (ja) 角型の密閉型電池
JP3328475B2 (ja) 蓄電池の電槽
CN220652297U (zh) 一种裸电芯绝缘片、绝缘结构及电池
KR20200064737A (ko) 개선된 전극 탭을 갖는 이차 전지 및 그 제조 방법
WO2023145017A1 (ja) モジュール電池の収容容器およびモジュール電池
JP7495917B2 (ja) 二次電池
CN111029660A (zh) 一种电池的制作方法及电池

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080611

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090611

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100611

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100611

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110611

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120611

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130611

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140611

Year of fee payment: 15

EXPY Cancellation because of completion of term