JP2937789B2 - ナトリウム−硫黄電池用の真空断熱容器及びその製造方法 - Google Patents
ナトリウム−硫黄電池用の真空断熱容器及びその製造方法Info
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Description
力貯蔵用などとして利用されるナトリウム−硫黄電池用
の真空断熱容器及びその製造方法に関するものである。
断熱容器としては、例えば図15〜図19に示すような
構成のものが知られている。図15,16に示すよう
に、この従来の真空断熱容器は、上面を開口した箱型の
容器本体61と、その容器本体61の上面開口部を覆う
蓋体62とから構成され、その内部には電気ヒータ63
及びナトリウム−硫黄電池よりなる複数の単電池64が
収容されている。容器本体61及び蓋体62は、それぞ
れ内箱65、外箱66及び頂板67から構成され、両箱
65,66間の空隙が例えば0.1Torr以下の真空に保
持されるとともに、その空隙内には断熱材68が介装さ
れている。
ンレス鋼板等の金属板により、底板部65aと4個の側
板部65b,65cとに展開して形成されている。そし
て、各側板部65b,65cが底板部65aの周縁から
直角に折曲されて、各側板部65b,65cの両側縁が
互いに直角に突き合わされ、この状態で各側板部65
b,65cの両側縁が稜線に沿って溶接固定されること
により、四角箱型の内箱65が形成されている。
ンレス鋼板等の金属板により、底板部66aと4個の側
板部66b,66cとに展開して形成されている。そし
て、各側板部66b,66cが底板部66aの周縁から
直角に折曲されて、各側板部66b,66cの両側縁が
互いに直角に突き合わされ、この状態で突き合わせ部分
が稜線に沿って溶接固定されることにより、四角箱型の
外箱66が形成されている。
ンレス鋼板等の金属板により四角枠状に形成されてい
る。そして、この頂板67が内周縁において内箱65の
開口端縁に直角に突き合わされるとともに、外周縁にお
いて外箱66の開口端縁に直角に突き合わされ、この状
態で各突き合わせ部分が稜線に沿って溶接固定されるこ
とにより、両箱65,66が所定空隙をおいて連結され
ている。
の真空断熱容器においては、内箱65及び外箱66の各
側板部65b,65c,66b,66c間の溶接、及び
頂板67の周縁と両箱65,66の開口縁との溶接を、
稜線に沿って行う必要がある。この場合、各側板部65
b,65c,66b,66cや頂板67はいずれも厚さ
2mm以下の薄板であるため、互いの接合部を正確に突き
合わせた状態で溶接を行うことが困難である。このた
め、接合部における溶接不良を生じやすく、両箱65,
66間の空隙から真空漏れが発生しやすいという問題が
あった。
電池の立ち上げや定期検査等の電池の昇降温時に、両箱
65,66の各側板部65b,65c,66b,66c
間の溶接部、及び頂板67と両箱65,66との溶接部
が稜線に沿って形成されているため、それらの稜線部分
に熱応力が集中して熱歪みが発生しやすく、前記溶接不
良箇所からの真空漏れが助長されるという問題もあっ
た。
する問題点に着目してなされたものである。その目的と
するところは、内箱及び外箱を稜線から離れた部分にお
いて、溶接不良を生じることなく容易に溶接することが
でき、両箱間の空隙から真空漏れが発生することを防止
することができるナトリウム−硫黄電池用の真空断熱容
器及びその製造方法を提供することにある。
運転時に、内箱及び外箱の溶接部に熱応力が集中して熱
歪みが生じるのを防ぐことができ、たとえ溶接部に不具
合が生じていても、その溶接不良箇所からの真空漏れが
助長されることを防止することができるナトリウム−硫
黄電池用の真空断熱容器及びその製造方法を提供するこ
とにある。
ために、請求項1に記載のナトリウム−硫黄電池用の真
空断熱容器の発明では、内箱及び外箱をそれぞれ金属板
により形成し、それらの金属板の端縁を同一平面内にて
突き合わせた状態で溶接固定したものである。
載の真空断熱容器において、前記内箱及び外箱における
金属板の端縁を、さらに同一方向に引き揃えた状態で溶
接固定したものである。
の真空断熱容器の製造方法の発明では、内箱及び外箱を
それぞれ金属板により、底板部、側板部及び頂板部に展
開または分割して形成し、各板部の端縁を相互に同一平
面内にて突き合わせた状態、または同一方向に引き揃え
た状態で溶接固定するものである。
池用の真空断熱容器においては、内箱及び外箱の溶接部
が稜線から離れた同一平面内に形成される。従って、真
空断熱容器の製造に際して、各溶接部の位置決めを確実
に行うことができ、両箱を溶接不良を生じることなく容
易に溶接することができる。その結果、両箱間の空隙か
ら真空漏れが発生することを防止することができる。
及び外箱の溶接部が稜線から離れた部分に形成されてい
るため、電池の昇降温時に、両箱の溶接部に熱応力が集
中して熱歪みが生じることが抑制される。従って、たと
え溶接部に溶接不良が生じていたとしても、その溶接不
良箇所からの真空漏れが助長されることを防止すること
ができる。
えた状態で溶接することにより、金属板の端縁が密着し
た状態で容易に溶接できるとともに、溶接部に応力が加
わりにくいため、溶接部をより確実に固着することがで
きる。
ム−硫黄電池用の真空断熱容器の第1実施例を、図1〜
図6に基づいて説明する。図1及び図2に示すように、
この実施例の真空断熱容器は、上面を開口した箱型の容
器本体21と、その容器本体21の上面開口部を覆うよ
うに取り付けられた箱型の蓋体22とから構成されてい
る。電気ヒータ23は容器本体21の内底部に配設さ
れ、この電気ヒータ23により断熱容器の内部が所定温
度(350℃程度)に加熱される。複数の単電池24は
容器本体21内に直立状態で収容されている。各単電池
24はナトリウム−硫黄電池から構成され、その内部に
は金属ナトリウムと硫黄とがベータアルミナ製の固体電
解質管により区分して収容されている。
内箱25、外箱26及び頂板27により形成され、両箱
25,26間には所定の空隙が形成されている。そし
て、両箱25,26間の空隙が例えば0.1Torr以下の
真空状態に保持され、その空隙内には断熱材28が介装
されている。
レス鋼板により、底板部25aと4個の側板部25b,
25cとに展開して形成されている。このステンレス鋼
板としては、高温に晒されるため、例えばSUS430
及びSUS409のように、熱膨張率の小さい材料を使
用するのが望ましい。また、このステンレス鋼板として
は必要に応じて2枚の鋼板を使用し、それらの鋼板の対
向端縁を同一平面内にて突き合わせた状態で溶接固定す
る。この場合、底板部25a及び側板部25bの中央に
は1本の溶接部29が現れる。
表面に波型のリブを有するステンレス鋼板が使用され、
熱膨張による歪みを分散させるようになっている。さら
に、この蓋体22の内箱25は、開口端縁に向かって次
第に拡開したテーパ状に形成され、熱膨張による歪みを
吸収できるようになっている。
は底板部25aの両長辺部に、両端から所定幅の側板欠
如部分をとって、長辺部よりも狭い幅で突出形成されて
いる。他方の側板部25cは底板部25aの両短辺部
に、その短辺部と同一幅で突出形成されている。各一対
の突合せ部25dは側板部25cの両側縁に一体に突出
形成され、それらの幅が側板部25bの側板欠如部分の
幅とほぼ同一になっている。前記頂板27は4個の頂板
部27aに分割され、内箱25の各側板部25b,25
cの先端に一体に突出形成されている。
板部25aの周縁から直角に折曲されるとともに、各突
合せ部25dが側板部25cの両側縁から直角に折曲さ
れる。また、各頂板部27aが各側板部25b,25c
の端縁から外側に直角に折曲されるとともに、各頂板部
27aの先端縁が所定幅に亘って側板部25b,25c
の延長方向に折り返されて、引揃え部27bが形成され
る。この状態で、前記各突合せ部25dの端縁が側板部
25bの両端縁に対し、同一平面内で突き合わされて、
その突き合わせ部分に沿って溶接固定される。これによ
り、図1及び図5に示すように、内箱25の四隅の稜線
上ではなく、それらの稜線から離れた両側壁上に縦方向
へ延びる各2本の溶接部30が現れる。
レス鋼板により、底板部26aと4個の側板部26b,
26cとに展開して形成されている。このステンレス鋼
板としては、高温に晒されることがないため、例えばS
US304のように、内箱25に使用したステンレス鋼
板よりも熱膨張率の大きい材料を使用するのが望まし
い。また、このステンレス鋼板としては必要に応じて2
枚の鋼板を使用し、それらの鋼板の対向端縁を同一平面
内にて突き合わせた状態で溶接固定する。この場合、底
板部26a及び側板部26bの中央には1本の溶接部3
1が現れる。
は底板部26aの両長辺部に、両端から所定幅の側板欠
如部分をとって、長辺部よりも狭い幅で突出形成されて
いる。他方の側板部26cは底板部26aの両短辺部
に、その短辺部と同一幅で突出形成されている。各一対
の突合せ部26dは側板部26cの両側縁に一体に突出
形成され、それらの幅が側板部26bの側板欠如部分の
幅とほぼ同一になっている。
板部26aの周縁から直角に折曲されるとともに、各突
合せ部26dが側板部26cの両側縁から直角に折曲さ
れる。この状態で、前記各突合せ部26dの端縁が側板
部26bの両端縁に対し、同一平面内で突き合わされ
て、その突き合わせ部分に沿って溶接固定される。これ
により、図1及び図5に示すように、外箱26の四隅の
稜線上ではなく、それらの稜線から離れた両側壁上に縦
方向へ延びる各2本の溶接部32が現れる。
内箱25が外箱26内に挿入され、内箱25上の引揃え
部27bの端縁が外箱26の側板部26b,26cの端
縁に対し、同一方向へ延びるように引き揃えられる。こ
の状態で、両者の端縁が引き揃え部分に沿って溶接固定
されて、両箱25,26が所定の空隙をおいて相互に連
結される。これにより、図2及び図6に示すように、外
箱26の開口周縁に沿って環状の溶接部33が現れる。
において、頂板27の四隅部に形成される空間には、図
3に示すように、内箱25と同一のステンレス鋼板より
なる4個のコーナピース34が溶接固定される。これに
より、頂板27の四隅部の空間が閉塞されて、両箱2
5,26間の空隙が気密状態に保持される。
用の真空断熱容器では、容器本体21及び蓋体22のい
ずれにおいても、内箱25及び外箱26上の溶接部29
〜33が稜線から離れた同一平面内に形成される。この
ため、容器本体21及び蓋体22の製造に際して、両箱
25,26の各接合部の位置合わせが容易かつ確実であ
り、その状態で接合部の溶接を容易に行うことができ
る。従って、接合部において溶接不良が生じるのを防ぐ
ことができる。その結果、内箱25及び外箱26間の空
隙から溶接不良箇所を通して真空漏れが発生することを
防止することができる。
は、容器本体21及び蓋体22のいずれにおいても、内
箱25及び外箱26の溶接部29〜33が稜線から離れ
た部分に形成されている。このため、電池の充放電運転
時に、両箱25,26の溶接部29〜33に熱応力が集
中して熱歪みが生じることはない。従って、たとえ溶接
部29〜33に不具合が生じていたとしても、その不具
合な箇所からの真空漏れが助長されることを防止するこ
とができる。
に基づいて説明する。この第2実施例においては、容器
本体21及び蓋体22の内箱25がステンレス鋼板によ
り、底板部25a及び2個の側板部25bよりなる部材
と、2個の側板部25cとに分割して形成されている。
また、側板部26cの上端縁を除く周縁には引揃え部3
5が折曲形成されている。頂板27は4個の頂板部27
aに分割され、内箱25の各側板部25b,25cの先
端に一体に折曲形成されている。また、頂板27におけ
る各頂板部27aの端縁には引揃え部27bが折曲形成
されている。
の端縁が底板部25a及び側板部25bの端縁に対し、
同一方向へ延びるように引き揃えられ、その引き揃え部
分に沿って溶接固定されて、内箱25が形成される。ま
た、各頂板部27a及び引揃え部27bが対向端部にお
いて、同一平面内で相互に突き合わされ、その突き合わ
せ部分に沿って溶接固定される。これにより、内箱25
の両側面にはほぼU字状の溶接部36が現れるととも
に、上面両側には各一対の短い溶接部37が現れる。
6はステンレス鋼板により、底板部26a及び2個の側
板部26bよりなる部材と、2個の側板部26cとに分
割して形成されている。また、側板部26cの上端縁を
除く周縁には引揃え部38が折曲形成されている。
の端縁が底板部26a及び側板部26bの端縁に対し、
同一方向へ延びるように引き揃えられ、その引き揃え部
分に沿って溶接固定されて、外箱26が形成される。こ
れにより、外箱26の両側面にはほぼU字状の溶接部3
9が現れる。
で、内箱25が外箱26内に挿入され、内箱25上の引
揃え部27bの端縁が外箱26の側板部26b,26c
の端縁に対し、同一方向へ延びるように引き揃えられ
る。この状態で、両者の端縁が引き揃え部分に沿って溶
接固定されて、両箱25,26が所定の空隙をおいて相
互に連結される。これにより、前記第1実施例と同様
に、外箱26の開口周縁に沿って環状の溶接部33が現
れる。
した第1実施例と同様に、内箱25及び外箱26を稜線
から離れた部分において、溶接不良を生じることなく容
易に溶接することができ、両箱25,26間の空隙から
真空漏れが発生するのを防止することができる。また、
電池の昇降温時に、内箱25及び外箱26の溶接部に熱
応力が集中して熱歪みが生じるのを防ぐことができて、
その溶接部の不具合な箇所からの真空漏れが助長される
のを防止することができる。
25及び外箱26の切り出し形状が簡単であるため、1
枚のステンレス鋼板から材料を有効利用して切り出し作
業を行うことができる。また、折曲箇所が少ないため、
成形作業を簡略化することができる。加えて、内箱25
及び外箱26の溶接を行う方向が、上方及び両側方の3
方向に限定されているため、溶接作業を効率良く行うこ
とができる。従って、真空断熱容器の製造コストを低減
させることができる。
及び図9に基づいて説明する。この第3実施例において
は、内箱25が底板部25aと周壁部40とに分割して
形成されている。周壁部40は各一対の側壁部25b,
25cを備え、側壁部25bの中央において2個の横U
字状の部材に分割して形成されている。そして、両分割
部材が側壁部25bの対向端縁において同一平面内で突
き合わされ、その突き合わせ部分に沿って溶接固定され
ている。これにより、各側板部25bの中央には溶接部
41が現れている。
れ、その外周縁には突合せ部42が折曲形成されてい
る。そして、この底板部25a上の突合せ部42の端縁
が周壁部40の下端縁に対し、同一平面内で突き合わさ
れ、その突き合わせ部分に沿って溶接固定される。これ
により、周壁部40の下端には環状の溶接部43が現れ
る。
4とに分割して形成されている。周壁部44は各一対の
側壁部26b,26cを備え、側壁部26bの中央にお
いて2個の横U字状の部材に分割して形成されている。
そして、両分割部材が側壁部26bの対向端縁において
同一平面内で突き合わされ、その突き合わせ部分に沿っ
て溶接固定されている。これにより、各側板部26bの
中央には溶接部45が現れている。
れ、その外周縁には突合せ部46が折曲形成されてい
る。そして、この底板部26a上の突合せ部46の端縁
が周壁部44の下端縁に対し、同一平面内で突き合わさ
れ、その突き合わせ部分に沿って溶接固定される。これ
により、周壁部44の下端には環状の溶接部47が現れ
る。
27が前記内箱25と分離して四角枠状に形成され、そ
の内周縁には突合せ部48が下方に向かって折曲形成さ
れるとともに、外周縁には引揃え部27bが上方に向か
って折曲形成されている。そして、この頂板27上の突
合せ部48の端縁が内箱25の上端縁に対し、同一平面
内で突き合わされ、その突き合わせ部分に沿って溶接固
定される。また、頂板27上の引揃え部27bの端縁が
外箱26の上端縁に対し、同一方向へ延びるように引き
揃えられ、その引き揃え部分に沿って溶接固定される。
これにより、内箱25及び外箱26の周壁部40,44
の上端には環状の溶接部49,50が現れる。
した第1実施例と同様に、内箱25及び外箱26を稜線
から離れた部分において、溶接不良を生じることなく容
易かつ確実に溶接することができ、両箱25,26間の
空隙から真空漏れが発生するのを防止することができ
る。また、電池の昇降温時に、内箱25及び外箱26の
溶接部に熱応力が集中して熱歪みが生じるのを防ぐこと
ができて、その溶接部の不具合な箇所からの真空漏れが
助長されるのを防止することができる。
び外箱26の成形において、折曲成形箇所が多くなって
いるため、成形工程を自動化することができる。また、
両箱25,26が底板部25a,26aと周壁部40,
44とに分割して形成されているため、周壁部40,4
4を長尺状のステンレス鋼板により、一箇所の突き合わ
せ溶接を行うのみで容易に形成することができる。さら
に、両箱25,26上の溶接部43,47,49,50
が環状になっているため、これらの溶接部の溶接作業を
自動化することができる。
その他の実施例について説明する。まず、図10に示す
第4実施例においては、四角枠状の頂板27の内周面に
引揃え部51が上方に向かって折曲形成されている点
で、前述した第3実施例と相違している。そして、この
引揃え部51の端縁が内箱25の上端縁に対し、同一方
向へ延びるように引き揃えられ、その引き揃え部分に沿
って溶接固定される。これにより、内箱25の周壁部4
0の上端には環状の溶接部52が現れる。なお、その他
の構成については、第3実施例と同様である。
27が内箱25の周壁部40の上端に外側へ向かって一
体に折曲形成され、その外周縁には引揃え部27bが上
方に向かって折曲形成されている。従って、この第5実
施例においては、頂板27の内周縁を内箱25の周壁部
40の上端縁に溶接固定する必要がない。なお、その他
の構成については、第3実施例と同様である。
おける底板部25aの外周縁に引揃え部53が下方に向
かって折曲形成されている。そして、この引揃え部53
の端縁が周壁部40の下端縁に対し、同一方向へ延びる
ように引き揃えられ、その引き揃え部分に沿って溶接固
定される。これにより、内箱25の周壁部40の下端に
は環状の溶接部54が現れる。なお、その他の構成につ
いては、図10に示す第4実施例と同様である。
おける底板部26aの外周縁に引揃え部55が下方に向
かって折曲形成されている。そして、この引揃え部55
の端縁が周壁部44の下端縁に対し、同一方向へ延びる
ように引き揃えられ、その引き揃え部分に沿って溶接固
定される。これにより、外箱26の周壁部44の下端に
は環状の溶接部56が現れる。なお、その他の構成につ
いては、図12に示す第6実施例と同様である。
枠状の頂板27の外周縁に突合せ部57が下方に向かっ
て折曲形成されている。そして、この突合せ部57の端
縁が外箱26の上端縁に対し、同一平面内で突き合わさ
れ、その突き合わせ部分に沿って溶接固定される。これ
により、外箱26の周壁部44の上端には環状の溶接部
58が現れる。なお、その他の構成については、図8及
び図9に示す第3実施例と同様である。
ても、前述した第3実施例とほぼ同様の作用効果を発揮
することができる。なお、この発明は、次のように変更
して具体化することも可能である。 (a)第1実施例において、4個のコーナピース34
を、内箱25上の頂板部27aの両側に一体に形成する
こと。このように構成すれば、部品点数を減らすことが
できる。 (b)前記各実施例において、内箱25、外箱26及び
頂板27の各部分について、幅、高さ、突合せ部25d
の位置等を変え、異なった展開構成や分割構成にしたり
すること。
的思想について以下に説明する。 (1)内箱及び外箱を金属板により底板部と側板部とに
展開して構成し、側板部の端縁を同一平面内にて突き合
わせた状態で溶接固定した請求項1に記載のナトリウム
−硫黄電池用の真空断熱容器。このように構成すれば、
溶接を容易に、しかも真空漏れを生じることなく行うこ
とができるとともに、真空断熱容器の製作を容易に行う
ことができる。 (2)内箱及び外箱を金属板により底板部及びそれと一
体的に連なる両側板部よりなる部材と、一対の側板部よ
りなる部材とに分割して形成した請求項1に記載のナト
リウム−硫黄電池用の真空断熱容器。この構成によれ
ば、1枚の金属板から所望とする金属板を切り出す作業
を容易に行うことができるとともに、折曲箇所が少ない
ため、成形作業を簡略化することができる。 (3)内箱及び外箱を金属板により底板部と周壁部とに
分割して構成し、周壁部の端縁を同一平面内にて突き合
わせた状態で溶接固定した請求項1に記載のナトリウム
−硫黄電池用の真空断熱容器。この構成によって、周壁
部を同一平面内における一箇所の突き合わせ溶接で容易
に形成することができる。 (4)内箱は各側板部の端縁に一体形成された頂板部を
有し、この頂板部を各側板部の端縁から外側に直角に折
曲げるとともに、各頂板部の先端縁が所定幅に亘って外
箱の側板部の延長方向に折り返して、同一方向に引き揃
えた状態で溶接固定した上記(1)に記載のナトリウム
−硫黄電池用の真空断熱容器。このように構成すれば、
接合部における溶接をより確実に行うことができ、真空
漏れが発生するのを防止することができる。
いるため、次のような効果を奏する。請求項1〜請求項
3に記載の発明によれば、内箱及び外箱を稜線から離れ
た部分において、溶接不良を生じることなく容易に、し
かも確実に溶接することができ、両箱間の空隙から真空
漏れが発生するのを防止することができる。
ば、電池の昇降温時に、内箱及び外箱の溶接部に熱応力
が集中して熱歪みが生じるのを防ぐことができる。従っ
て、たとえ溶接部に不具合が生じていたとしても、その
不具合な箇所からの真空漏れが助長されるのを防止する
ことができる。
金属板の端縁を密着した状態で容易に溶接できるととも
に、溶接部に応力が加わりにくいことから、溶接部をよ
り確実に固着することができる。
線での断面図。
分解斜視図。
分解斜視図。
す縦断面図。
す縦断面図。
す縦断面図。
す縦断面図。
す縦断面図。
容器の縦断面図。
開図。
箱、25a…底板部、25b,25c…側板部、25d
…突合せ部、26…外箱、26a…底板部、26b,2
6c…側板部、26d…突合せ部、27…頂板、27a
…頂板部、27b…引揃え部、29〜33…溶接部。
Claims (3)
- 【請求項1】 内箱と外箱とを所定空隙をおいて連結す
るとともに、両箱間の空隙を真空に保持し、内部にナト
リウム−硫黄電池を収容するようにしたナトリウム−硫
黄電池用の真空断熱容器において、 前記内箱及び外箱をそれぞれ金属板により形成し、それ
らの金属板の端縁を同一平面内にて突き合わせた状態で
溶接固定したナトリウム−硫黄電池用の真空断熱容器。 - 【請求項2】 前記内箱及び外箱における金属板の端縁
を、さらに同一方向に引き揃えた状態で溶接固定した請
求項1に記載のナトリウム−硫黄電池用の真空断熱容
器。 - 【請求項3】 内箱と外箱とを所定空隙をおいて連結す
るとともに、両箱間の空隙を真空に保持し、内部にナト
リウム−硫黄電池を収容するようにしたナトリウム−硫
黄電池用の真空断熱容器の製造方法において、 前記内箱及び外箱をそれぞれ金属板により、底板部、側
板部及び頂板部に展開または分割して形成し、各板部の
端縁を相互に同一平面内にて突き合わせた状態、または
同一方向に引き揃えた状態で溶接固定するナトリウム−
硫黄電池用の真空断熱容器の製造方法。
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JP7037345A JP2937789B2 (ja) | 1995-02-24 | 1995-02-24 | ナトリウム−硫黄電池用の真空断熱容器及びその製造方法 |
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