JP2932919B2 - 仮想記憶システム - Google Patents

仮想記憶システム

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JP2932919B2
JP2932919B2 JP5326197A JP32619793A JP2932919B2 JP 2932919 B2 JP2932919 B2 JP 2932919B2 JP 5326197 A JP5326197 A JP 5326197A JP 32619793 A JP32619793 A JP 32619793A JP 2932919 B2 JP2932919 B2 JP 2932919B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、データプロセッサの仮
想記憶システムに関し、特に、ページング方式による仮
想記憶システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より用いられているページング方式
による仮想記憶システムでは、主記憶装置と補助記憶装
置を含み、仮想記憶域をページ単位に分割し、また、主
記憶装置全体をページ枠に分割し、ページ単位で主記憶
装置と補助記憶装置との間でデータの転送を行なうもの
である。ページング方式による仮想記憶システムは、メ
インフレームコンピュータに始まり、ワークステーショ
ンやパーソナルコンピュータにおいてまで利用可能なほ
ど普及している。
【0003】例えば、Rashid,R.他,”Mac
hine−IndependentVirtual M
emory Management for Page
dUniprocessor and Multipr
ocessor Architectures”,CM
U Techinical Report,Vol.C
MU−CS−87−140(1987)で説明されてい
るMach OSの外部ページャでは、ページインやペ
ージアウトの要求をメッセージとして扱うことにより、
ページング操作をカーネル空間、ユーザ空間、自ホス
ト、遠隔ホストのいずれでも行なうことを可能にしてい
る。
【0004】また、荻野達也他,”ToM マイクロカ
ーネル”電子情報通信学会論文誌D−1,Vol.J7
5−D−1,No.8,pp555−562(199
2)で説明されているToM OSの仮想記憶方式で
は、ページフォルトとページアウト要求はイベントとし
て抽象化されている。ページフォルト・イベントが発生
すると、カーネルが物理ページを確保し、イベント処理
スレッドがページイン処理用のページャエントリに遠隔
手続き呼び出しを行なう。また、物理ページを確保する
際に、ページアウトが必要な場合には、ページアウトし
たい仮想ページに対してページアウト・イベントを発生
させ、イベント処理スレッドがページアウト処理用のペ
ージャエントリに遠隔手続き呼び出しを行なう。
【0005】さらに、特開昭62−197843号公報
や、特開平1−169555号公報などでは、仮想記憶
空間に補助記憶装置上のファイルをマッピングして、ア
クセスすることでファイルに対する入出力に代わって仮
想記憶管理機構を利用した入出力を行なう仮想外記憶装
置について開示している。
【0006】上述の各仮想記憶管理システムでは、補助
記憶装置と主記憶装置との間のデータ転送は、主記憶装
置に転送されるデータそのものにより行なわれている。
近年、例えば画像処理などのように、多量のデータを扱
うようになるとともに、ページングのために必要となる
補助記憶装置の容量の増加、及び、補助記憶装置と主記
憶装置との間の転送効率が問題となっている。
【0007】このような問題に対処するため、従来のい
くつかのシステムでは、ページングの際にデータを圧縮
あるいは伸張する処理を行なうことが考えられている。
例えば、特開平4−14154号公報や、特開昭62−
154152号公報に記載されたシステムでは、主記憶
装置にあるデータを圧縮して補助記憶装置の未使用域に
書き出し、また、補助記憶装置にある圧縮データを伸張
復元して主記憶装置に読み込むことにより、補助記憶装
置上の領域を節約するとともに、圧縮された形でデータ
転送を行ない、転送効率を向上させている。
【0008】一方、情報機器としてコンピュータが一般
化し、個人利用に供されるにつれて、情報の暗号化、情
報の圧縮、画像情報の階調変換や解像度変換などの前処
理や後処理を行なう必要性が高まって来ている。従来、
このような情報の暗号化、情報の圧縮、画像情報の階調
変換や解像度変換などの前処理、後処理は、専用のプロ
グラムで行なうか、あるいは、アプリケーションプログ
ラムの内部に組み込まれて実行されている。
【0009】これらの処理は、ユーザが所望する処理の
前後に決まって行なわれる場合が多い。そのため、これ
らの処理をシステム側で効率良く行なう機構が望まれて
いる。その一つとして、仮想記憶システムにおいて、こ
れらの前処理、後処理を行なうことが考えられる。
【0010】上述した従来の仮想記憶システムでは、圧
縮伸張についてはデータ転送時に行なうものの、その他
の処理をデータ転送時に行なうことは全く考えられてい
なかった。これは、従来のシステムが、補助記憶装置の
効率的な利用と転送効率の向上のみを目指すものである
ことによる。また、従来のシステムでは、圧縮及び伸張
の処理は、データ転送時に必ず行なわれてしまい、デー
タの種類、システムの状態、あるいは、ユーザの意図な
どに応じて選択的に行なえるものではなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、ページング方式による仮想
記憶システムにおいて、ページインやページアウトの際
に、単にデータを転送するだけでなく、柔軟なデータ変
換を行なうことにより、融通性の高い仮想記憶システム
を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、ページ方式の
仮想記憶システムにおいて、主記憶装置と、少なくとも
前記主記憶装置を管理する記憶管理手段と、ページごと
にデータ転送に関する情報を保持するデータ転送情報保
持手段と、ページごとにデータ変換に関する情報を保持
するデータ変換情報保持手段と、転送データに対してデ
ータ変換を行なうデータ変換手段と、前記データ転送情
報保持手段に保持されているデータ転送に関する情報を
参照しページ単位のデータ転送を行なうとともに該デー
タ転送の際に転送対象のページに対応づけて前記データ
変換情報保持手段に保持されているデータ変換に関する
情報に基づき前記データ変換手段に対する所定のデータ
変換の指示及び前記記憶管理手段に対する管理指示を行
なうページャを有することを特徴とするものである。
【0013】前記ページャは、補助記憶装置または一時
記憶装置と前記主記憶装置の間、あるいは、前記主記憶
装置内のページング対象領域とページング対象外領域と
の間でページ単位のデータ転送を行ない、データ転送の
際に、転送対象のページに対応づけて前記データ変換情
報保持手段に保持されているデータ変換に関する情報に
基づき前記データ変換手段により転送データに対してデ
ータ変換を行なわせるように構成することができる。
【0014】このとき、前記ページャが前記主記憶装置
内のページング対象領域とページング対象外領域との間
でページ単位のデータ転送を行なう場合に、前記記憶管
理手段は、転送対象のページに対応づけて前記データ変
換情報保持手段が保持しているデータ変換に関する情報
に基づき前記主記憶装置内のページング対象外領域にペ
ージアウトされている所定のページを消去しないように
管理可能に構成することができる。また、前記ページャ
が前記主記憶装置と補助記憶装置との間でページ単位の
データ転送を行なう場合に、前記記憶管理手段は、前記
主記憶装置内のデータが前記データ変換手段で変換され
ずに補助記憶装置にページアウトされないように管理可
能に構成することができる。
【0015】また、前記データ変換手段は複数のデータ
変換処理を有し、前記ページャからの指示に従って前記
複数のデータ変換処理の中から1つまたは複数のデータ
変換処理を選択し、前記ページャによるデータ転送の際
に、転送データに対して選択されたデータ変換処理を施
すことができるように構成することができる。
【0016】データ変換情報保持手段は、データ変換に
関する情報として所定の手続きを示す情報やユーザが指
定した情報を保持することができ、データ変換手段はデ
ータ変換に関する情報として保持されている所定の手続
きやユーザの指定に基づいてデータ変換処理を選択する
ように構成することができる。また、複数のデータ変換
処理の選択は、システムの状態やページの属性などの情
報に基づいて行なうように構成することもできる。
【0017】さらに、前記データ変換手段は、ユーザが
あらかじめ用意した所定のデータ変換手続きを登録可能
に構成することができる。
【0018】
【作用】本発明によれば、データ転送に関する情報とと
もにデータ変換に関する情報がページごとに保持可能に
構成されており、ページャは、データ転送に関する情報
を参照してページ単位のデータ転送を行なうとともに、
データ転送の際にデータ変換に関する情報に基づいてデ
ータ変換手段により自動的に所定のデータ変換を行な
う。そのため、ページごとに設定されているデータ変換
に関する情報に応じて柔軟にデータ変換を行なうことが
できる。このとき、従来ではアプリケーションにより行
なわれていたデータ変換をページングの際のデータ転送
時にデータ変換手段により行なうため、アプリケーショ
ン側にデータ変換のためのプログラムを用意する必要が
なく、アプリケーションプログラムの開発及び構成が簡
単となる。
【0019】ページャによるデータ転送の対象として
は、補助記憶装置または一時記憶装置と主記憶装置の
間、あるいは、主記憶装置内のページング対象領域とペ
ージング対象外領域との間とすることができ、特に、一
時記憶装置と主記憶装置の間、あるいは、主記憶装置内
のページング対象領域とページング対象外領域との間で
のデータ転送では、データ転送の際に、転送対象のペー
ジに対応づけて前記データ変換情報保持手段に保持され
ているデータ変換に関する情報に基づきデータ変換手段
により転送データに対してデータ変換を行なうことによ
り、高速なデータ転送およびデータ変換を実現すること
ができる。
【0020】ページャが主記憶装置内のページング対象
領域とページング対象外領域との間でページ単位のデー
タ転送を行なう場合には、記憶管理手段は、転送対象の
ページに対応づけて保持されているデータ変換に関する
情報に基づき、主記憶装置内のページング対象外領域に
ページアウトされている所定のページを消去しないよう
に管理可能である。そのため、例えば、変換前のデータ
を消去せずに記憶させておくことにより、ページインさ
れた変換後のデータだけでなく、ページアウトされてい
る変換前のデータをも、プロセスからアクセス可能に構
成することができる。
【0021】ページャが前記主記憶装置と補助記憶装置
との間でページ単位のデータ転送を行なう場合に、主記
憶装置内のデータがデータ変換手段で変換されずに補助
記憶装置にページアウトされないように、記憶管理手段
が管理することにより、例えば、暗号化データを復号化
して主記憶装置に転送した後、復号化データがそのまま
補助記憶装置にページアウトされてしまうのを防ぎ、機
密を保持することができる。
【0022】データ変換手段が複数のデータ変換処理を
有し、前記ページャからの指示に従って前記複数のデー
タ変換処理の中から1つまたは複数のデータ変換処理を
選択し、前記ページャによるデータ転送の際に、転送デ
ータに対して選択されたデータ変換処理を施すことによ
り、種々の状態に対応した柔軟なデータ変換をデータ転
送時に行なうことができる。例えばデータ変換に関する
情報として所定の手続きやユーザが指定した情報をデー
タ変換情報保持手段に保持させておき、所定の手続きを
実行した結果や、ユーザが指定した情報に基づいてデー
タ変換処理を選択することができる。また、例えばシス
テムの状態やページの属性などの情報に基づいてデータ
変換処理を選択することもできる。
【0023】さらに、データ変換手段は、ユーザがあら
かじめ用意した所定のデータ変換手続きを登録可能に構
成することができ、よりユーザの意向に即した柔軟なデ
ータ変換を実現することができる。
【0024】
【実施例】図1は、本発明の仮想記憶システムの一実施
例を示すブロック構成図である。図中、1はメモリ管理
装置、2はページャ、3は主記憶装置、4はデータ変換
装置、5は一時記憶装置、6は磁気ディスク装置であ
る。
【0025】主記憶装置3は、ある一定の記憶容量の領
域、すなわち、ページに分割され、ページの単位で管理
される。また、一時記憶装置5も、ページに分割され、
ページの単位で管理される。主記憶装置3と一時記憶装
置5のページサイズは同一でなくてもよい。一時記憶装
置5には、磁気ディスク装置6との間で転送されるデー
タ、および、主記憶装置3との間で転送されるデータで
あって、データ変換装置4による変換前のデータが保持
される。以下の説明で、変換前のデータとは、主記憶装
置3への転送データの変換前のデータを示し、変換後の
データとは、主記憶装置3へ転送されたデータ変換のな
されたデータを示す。主記憶装置3からページアウトさ
れる場合には、変換後のデータがデータ変換装置4によ
り変換前のデータに変換されるものとする。磁気ディス
ク装置6は、ある一定の記憶容量の領域に分割されたブ
ロックの単位で管理されている。このブロックは、必ず
しもページと同じサイズでなくともよい。
【0026】メモリ管理装置1は、主記憶装置3及び一
時記憶装置5の管理を行ない、例えば、ページの割当て
及び解放、空きページの管理などを行なう。また、メモ
リ管理装置1は、仮想記憶空間上のアドレスと、主記憶
装置3上の実アドレス、及び、一時記憶装置5に退避し
ているデータのアドレス、さらに、磁気ディスク装置6
のアドレスを管理するためのページテーブルを有してい
る。このページテーブルを用いて、論理アドレスから物
理アドレスへのアドレス変換が行なわれる。このページ
テーブルには、データ変換を行なうための情報も保持さ
れている。
【0027】ページャ2は、メモリ管理装置1に保持さ
れているページテーブルを参照し、主記憶装置3と一時
記憶装置5の間、及び、一時記憶装置5と磁気ディスク
装置6との間のデータ転送を行なう。主記憶装置3と一
時記憶装置5の間のデータ転送を行なう際には、ページ
テーブルを参照し、データ変換を行なうための情報に従
って、必要な場合には転送データに対して指定されたデ
ータ変換が行なわれるように、データ変換装置4に指示
する。
【0028】データ変換装置4は、ページャ2によるデ
ータ転送の際に転送データに対して所定の変換処理を行
なう。データ変換装置4は、複数のデータ変換方式を用
意しておくことができる。例えば、第1の変換方式と、
その逆変換である第2の変換方式を用意しておき、ペー
ジインの際には第1の変換方式を、ページアウトの際に
は第2の変換方式を適用することができる。このとき、
第1の変換方式は、変換前データを変換後データに変換
し、第2の変換方式は、変換後データを変換前データに
戻す変換を行なうことになる。データ変換装置4で行な
うデータ変換は、可逆変換に限らず、変換後のデータに
第2の変換方式を適用した結果が変換前のデータと異な
る変換であってもよい。また、1つの変換方式のみを用
いてもよく、この場合、1つの変換方式で双方向の変換
を行なってもよい。例えば、画像の白黒の反転処理を変
換方式として用いる場合には、1つの変換方式で双方向
の変換を行うことができる。さらに、多数の変換方式を
内蔵し、切り換えて用いることもできる。もちろん、ペ
ージャ2は、ページテーブル内のデータ変換を行なうた
めの情報に基づき、データ変換装置4による変換を行な
わないという選択を行なうことも可能である。データ変
換装置4に、変換を行なわないという変換方式を登録し
ておいて、これを選択するように構成したり、データ変
換装置をバイパスするように構成することもできる。
【0029】この実施例では、主記憶装置3と磁気ディ
スク装置6の間に一時記憶装置5を設け、一時記憶装置
5と主記憶装置3との間のデータ転送の際にデータ変換
装置4によりデータ変換を行なう例を示している。もち
ろん、一時記憶装置5を用いずに直接主記憶装置3と磁
気ディスク装置6との間でデータ転送を行なうように構
成することもできる。または、複数の一時記憶装置を用
いてもよい。あるいは、主記憶装置3をページング対象
領域と対象外領域に分け、その間でページングを行なう
ように構成することもできる。本発明は、一般的に、階
層的な記憶装置に対して適用することができる。
【0030】また、磁気ディスク装置6の代わりに光デ
ィスク装置やあるいは光磁気ディスク装置、フロッピー
装置、半導体メモリを利用したシリコンディスク装置、
ランダムアクセスが可能なテープ装置など、種々の装置
を1つまたは複数台あるいは複数種類の装置を組み合わ
せて用いても良い。
【0031】この実施例では、データ変換装置4による
データ変換は、主記憶装置3と一時記憶装置5の間の転
送データに対して行なっているが、例えばページインの
際に、データ変換後のデータを一旦一時記憶装置5に格
納してから転送し、ページアウトの際には、一旦一時記
憶装置5に格納してからデータ変換を行なうように構成
してもよい。その場合には、データ変換装置4は、変換
前のデータと変換後のデータを別の一時記憶装置5ある
いは一時記憶装置5の別の領域に記録することも可能で
ある。
【0032】図2は、ページテーブルの一例の説明図で
ある。図2に示したページテーブルは、仮想空間に割り
当てられたページごとに、1つのエントリが割り当てら
れている。1つのエントリは、仮想アドレス部、実アド
レス部、フラグ1部、一時記憶装置アドレス列部、フラ
グ2部、磁気ディスク装置アドレス列部、オフセット
部、アクション部から構成されている。
【0033】実アドレス部は、仮想空間上のページの実
データが保持されている主記憶装置3上のページのアド
レスを保持する。フラグ1部は、その主記憶装置3上の
ページに対して、データの更新があったことを記録す
る。すなわち、そのページがページインされたときに
は、フラグ1部は初期状態としてクリアされ、主記憶装
置3上のページに対して変更のアクセスがあったときに
印が付けられ、ページアウトされたときにはクリアされ
る。
【0034】一時記憶装置アドレス列部は、仮想空間上
のページの変換前のデータとして必要なデータがキャッ
シュされている一時記憶装置5上のアドレスの列を保持
している。フラグ2部は、その一時記憶装置5上のペー
ジに対してデータの更新があったことを記録する。すな
わち、そのページが磁気ディスク装置6から読み込まれ
たときには、フラグ2部は初期状態としてクリアされ、
データ変換装置4によってそのページに書き込みがあっ
たときに印が付けられ、磁気ディスク装置6へ書き出さ
れたときにはクリアされる。
【0035】磁気ディスク装置アドレス列部は、仮想記
憶上のページの変換前のデータとして必要な磁気ディス
ク装置6上のブロックのアドレスの列を保持する。オフ
セット部は、その仮想記憶上のページのデータが、磁気
ディスク装置アドレス列に記述された変換前のデータか
らデータ変換装置4で変換されたとき、変換後のデータ
の何ページ目に存在するかの情報を保持している。
【0036】アクション部は、仮想記憶上のページに対
して、データ変換装置4がデータ変換のために用いる情
報や、メモリ管理装置1がページングの際に行なう処理
情報などを保持する。例えば、データ変換装置4のデー
タ変換機能を用いて変換を行なうか否かや、データ変換
装置4に多数のデータ変換方式が用意されている場合、
どのデータ変換方式を用いるかを示す。また、メモリ管
理装置1に対して、変換前のデータをページアウトしな
いように指示するためにも用いられる。以下、この実施
例の説明では、アクション部に印があった場合にデータ
変換装置4によりデータ変換を行なうものとする。
【0037】図2に示した例では、仮想アドレスAv1
に対応するデータは、主記憶装置3にはページインされ
ていない。また、アクション部に変換を示すIDが記述
されているので、ページングの際にデータ変換装置4に
より所定のデータ変換を行なうことを示している。ペー
ジインの際に用いる変換前のデータは、一時記憶装置5
のアドレスAb1,Ab2にすでに格納されており、さ
らに、その変換前のデータは、磁気ディスク装置6上の
アドレスAd1,Ad2に格納されている。オフセット
が0であるので、ページインのとき、データ変換装置4
によりデータ変換を行なって、その最初のページのデー
タが仮想アドレスAv1に対応する実データとして主記
憶装置3にロードされる。このとき、仮想アドレスAv
2,Av3,Av4に対応する実データも、データ変換
により作成される場合もあるが、すでに主記憶装置3上
にロードされているので、あらためてロードしない。し
かし、フラグ1部にフラグMが付けられていないページ
については、ロードしても差し支えない。
【0038】別の仮想アドレスAv2に対応するデータ
は、主記憶装置3上のアドレスAr2にロードされ、デ
ータプロセッサにより変更がなされてフラグ1部にフラ
グMが付けられている。そのため、このページがページ
アウトされるときには、主記憶装置3から一時記憶装置
5へのデータ転送が発生する。アクション部に変換を示
すIDが記述されているので、データ変換装置4により
データ変換を行なっているから、一時記憶装置5へデー
タを転送することになる。
【0039】上述の実施例において、一時記憶装置アド
レス列や磁気ディスク装置アドレス列は、それぞれの装
置のアドレスそのものが保持されるが、これに限らず、
アドレスの先頭をIDとし、このIDを保持したり、他
のIDを保持するように構成してもよい。また、上述の
実施例では、ページテーブルは、メモリ管理装置1が保
持していたが、これに限らず、ページャ2が保持した
り、あるいは、ページテーブルの管理部により保持され
るように構成することもできる。また、図2に示した例
では、データ転送に関する情報を保持するページテーブ
ルに、データ変換に関する情報であるアクション部の欄
を含ませて構成したが、データ変換に関する情報を別に
管理するように構成することもできる。その場合には、
データ変換に関する情報は、メモリ管理装置1、また
は、データ変換装置4、あるいは、別の管理部により保
持されるように構成することができる。
【0040】本発明の仮想記憶システムの一実施例にお
ける動作を、図1、図2、及び、図3ないし図14を用
いて説明する。以下の動作の説明において、具体的な例
を用いて説明する場合には、磁気ディスク装置6には符
号化されたデータが格納されており、データ変換装置4
には、第1の変換方式として復号化を行なう変換手段
と、第2の変換方式として符号化を行なう変換手段が備
えられているものとする。
【0041】図3は、本発明の仮想記憶システムの一実
施例における動作の概要の説明図である。図3では、主
記憶装置3のアドレス空間を物理アドレス空間として示
している。主記憶装置3上にアクセスされたページが存
在しない場合、ページインの動作が行なわれる。転送す
べきデータの変換前のデータが一時記憶装置5のアドレ
ス空間に存在していない場合には、まず、磁気ディスク
装置6からディスクブロックDB1を一時記憶装置5の
アドレス空間に読み込む。この動作をで示している。
一時記憶装置5のアドレス空間に読み込まれ、あるい
は、ページアウトされて一時記憶装置5のアドレス空間
に存在しているページBB1は、ページャ2の指示によ
り、データ変換装置4により読み込まれ、例えば、第1
の変換方式によりデータ変換されて、物理アドレス空間
の所定のページに書き込まれる。この動作をで示して
いる。物理アドレス空間にデータを書き込む所定のペー
ジは、メモリ管理装置1により管理されている空きペー
ジから確保される。
【0042】例えば、上述の符号化,復号化の場合や、
圧縮,伸張等の処理等のデータ変換においては、変換前
データと変換後データとでデータ量が変化する。また、
画像処理などにおいても、データ変換によりデータ量が
変化する場合がある。第1の変換方式として復号化を行
なう場合、例えば、図3に示すように、変換前の1ペー
ジのデータは、データ変換によって変換後データはデー
タ量が増加し、例えば、ページRB1,RB2の2ペー
ジ必要となった場合を示している。ページインの際に、
この2ページを同時に物理アドレス空間にロードする必
要はなく、選択的にロードしてもよい。このとき、ロー
ドするページは、ページテーブルのオフセット部を参照
することにより知ることができる。また、全てのページ
をロードする場合には、あらかじめ変換後のデータ量を
知って、物理アドレス空間に領域を確保しておく必要が
ある。その場合、連続したページを確保する必要はな
い。変換後のデータ量は、あらかじめページテーブルに
記憶させておくことができる。
【0043】物理アドレス空間に空きページがなくな
る、あるいは、少なくなると、ページアウトが行なわれ
る。ページアウトされるページの選択は、従来から用い
られている方法を用いることができ、例えば、LRU方
式などを用いることができる。また、選択されたページ
とともに第2の変換方式で必要となるページも選択され
る。このページは、ページテーブルの一時記憶装置のア
ドレス列部が同じページを検索することにより知ること
ができる。これらのページが更新されていない場合に
は、単に空きページとして解放してしまえばよい。更新
されている場合には、一時記憶装置5へのデータ転送を
行なう。この動作をで示している。更新されているか
否かは、ページテーブルのフラグ1部を参照することに
より知ることができる。
【0044】一時記憶装置5へのデータ転送の際に、デ
ータ変換装置4によって第2の変換方式でデータ変換が
行なわれる。例えば、物理アドレス空間上のページRB
1,RB2が読み出され、符号化を行なう第2の変換方
式により、1ページ分の符号化データに変換され、一時
記憶装置5のアドレス空間のページBB1に格納され
る。このとき、物理アドレス空間のRB1,RB2は空
きページとして解放されるとともに、ページテーブルの
フラグ2部に印が付けられる。
【0045】その後、所定のタイミングにより、磁気デ
ィスク装置6の所定のブロックDB1に書き出される。
磁気ディスク装置6に書き出されると、ページテーブル
のフラグ2部は、クリアされる。
【0046】図4は、本発明の仮想記憶システムの一実
施例におけるページインの動作を説明するフローチャー
トである。S101において、主記憶装置3上に駐在し
ていないページが参照されると、メモリ管理装置1は、
S102において、空きページを確認後、S104にお
いて、参照されたページのページインをページャ2に指
示する。ページャ2は、メモリ管理装置1からのページ
インの指示を受けると、S105において、ページテー
ブルを参照し、ページインする仮想ページの列を選択す
る。この仮想ページの列には、少なくとも参照されたペ
ージを含むものとする。仮想ページの列としては、例え
ば、参照されたページとともにデータ変換が行なわれる
複数の仮想ページを選択することができる。仮想ページ
列の選択は、できるだけコストが小さくなるように行な
うのが望ましい。S102において、主記憶装置3の空
きページの数が少ない場合には、S103において、ペ
ージアウトを行なってからページインを行なう。実際に
ページインするページ数は、空きページ数より少ないペ
ージ数でなければならない。
【0047】S106において、ページャ2は、選んだ
仮想ページ列のサイズ(ページ数)だけの実空間上のペ
ージを、主記憶装置3上に確保するように、メモリ管理
装置1に指示する。メモリ管理装置1は、ページャ2か
ら要求されたページ数だけページを主記憶装置3上に確
保し、ページテーブルの該当するエントリを変更する。
【0048】S107において、ページャ2は、ページ
テーブルを参照し、仮想ページ列に対応する一時記憶装
置5上の変換前のデータが全て存在するかどうかを調べ
る。1つでも存在しない場合、S108において、メモ
リ管理装置1に対して、存在しないページ数の領域を一
時記憶装置5上に確保するように指示する。ここで、一
時記憶装置5上に必要なページ数は、磁気ディスク装置
6の該当するブロックをロードするために必要な領域に
対応するページ数であり、ページの大きさとブロックの
大きさが同じ場合には、磁気ディスク装置6上のブロッ
ク数と一時記憶装置5上に必要なページ数は同じであ
る。メモリ管理装置1は、ページャ2から要求されたペ
ージ数の領域を一時記憶装置5上に確保し、ページテー
ブルの該当のエントリを変更する。ページャ2は、磁気
ディスク装置6上の必要なページを、一時記憶装置5上
に確保された領域にロードする。
【0049】S109において、ページャ2は、一時記
憶装置5上に揃えられた変換前のデータに対するデータ
変換及びデータの転送をデータ変換装置4に要求する。
データ変換の要求を受けたデータ変換装置4は、一時記
憶装置5上の変換前のデータに対してデータ変換を行な
い、変換後のデータを主記憶装置3上のページ列に書き
込む。例えば、データ変換装置4は、一時記憶装置5上
の符号化された変換前データに対して、復号化処理を行
ない、復号化された変換後データを主記憶装置3に書き
込む。符号化,復号化のためのユニットを複数有する場
合は、ページテーブルのアクション部のIDで指定され
るユニットに対して変換を要求するように構成すること
ができる。
【0050】以上の動作により、ページアウトされてい
る変換前データに対してデータ変換を行ない、主記憶装
置3上に必要なページをページインすることができる。
【0051】図5ないし図8は、本発明の仮想記憶シス
テムの一実施例におけるページインの動作の一例の説明
図である。いま、図5に示すように、実空間にページA
r1がロードされた状態であるとする。この状態のとき
に、CPUが仮想空間のページAv2に含まれる仮想ア
ドレスにアクセスしようとすると、メモリ管理装置1
は、ページテーブルを参照し、そのアドレスを実空間の
アドレスに変換する。この変換の際に、その実空間のア
ドレスを含む実空間のページが主記憶装置3上に駐在し
ていないことがわかる。このとき、メモリ管理装置1
は、ページフォールトを起こし、ページング処理に移行
する。ここで、ページャ2は、ページAv2とともに、
ページAv2以外のページAv3,Av4も、同時にペ
ージインすべきページとして選択する。
【0052】図6において、仮想空間上のページAv
2,Av3,Av4のデータを置くための実空間上のペ
ージAr2,Ar3,Ar4を主記憶装置上に確保し、
ページテーブルを更新する。ここで、仮想空間上のペー
ジAv1に対応する実空間上のページAr1は既に存在
している。ページャ2に対して、ページAv2,Av
3,Av4のページインを要求する。あるいは、ページ
Av1の更新フラグに印がついていなければ、ページA
v1にもページインを行なうようにしてもよい。
【0053】ページインの要求を受けたページャ2は、
ページテーブルを参照し、仮想空間上のページAv2,
Av3,Av4をページインするために必要な磁気ディ
スク装置6のブロックがブロックAd1,Ad2である
ことを調べる。さらに、ページテーブルを参照すること
により、磁気ディスク装置6のブロックAd1,Ad2
が、一時記憶装置5上にロードされていないことがわか
る。ページャ2は、磁気ディスク装置6のブロックAd
1,Ad2をロードするための一時記憶装置5上のペー
ジの確保をメモリ管理装置1に要求する。一時記憶装置
5上のページの確保の要求を受けたメモリ管理装置1
は、図7に示すように、一時記憶装置5上にページAb
1,Ab2を確保し、ページテーブルの該当するエント
リを更新し、確保の完了をページャ2に伝える。
【0054】一時記憶装置5上のページAb1,Ab2
の確保の完了を伝えられたページャ2は、磁気ディスク
装置6のブロックAd1,Ad2のデータを、一時記憶
装置5上のページAb1,Ab2にロードする。そし
て、データ変換装置4は、一時記憶装置5上のページA
b1,Ab2のデータを変換し、4ページの変換後のデ
ータを生成する。このうち、2〜4番目のページを、そ
れぞれ、主記憶装置3上のページAr2,Ar3,Ar
4に書き込む。この状態を図8に示している。変換後の
データのうち、最初のページは主記憶上のページAr1
に対応するが、このページは既にロードされているの
で、改めてロードする必要はない。
【0055】図8に示した状態となると、CPUがアク
セスした仮想空間のページAv2に含まれる仮想アドレ
スは、実アドレスに変換でき、CPUによる主記憶装置
3へのアクセスが行なわれる。
【0056】図9は、本発明の仮想記憶システムの一実
施例におけるページアウトの動作を説明するフローチャ
ートである。主記憶装置3上のページが不足し、例え
ば、主記憶装置3上の空きページが第1の所定の量以下
になると、S111において、メモリ管理装置1は、ペ
ージャ2に対してページアウトを指示する。また、メモ
リ管理装置1は、S112において、ページアウトする
ページを主記憶上から選択する。ページアウトするペー
ジの選択は、ページャ3が行なってもよい。この選択方
法は、従来の仮想記憶システムと同様の方式を採用する
こととする。例えば、LRU方式などを用いることがで
きる。
【0057】S113において、ページャ2は、ページ
テーブルを参照し、選択されたページ列について、全て
のページが一時記憶装置5または磁気ディスク装置6の
どちらにも存在しないかを調べる。存在しない場合に
は、選択されたページと同時にページアウトされるペー
ジが主記憶上にあるはずである。まだ主記憶が割り当て
られていない場合には、実際に空きページを割り当てる
か、ダミーのページを割り当てる。
【0058】ページャ2は、S114において、データ
変換装置4に対して、同時にページアウトされるページ
の変換前データをデータ変換して得られる変換前データ
のサイズを問合わせ、S115において、返されたサイ
ズだけの領域を一時記憶装置5上に確保するように、メ
モリ管理装置1に依頼する。変換前データのサイズが変
換後データに依存しないで一定の割合の場合には、デー
タ変換装置4に対する問い合わせは必要ない。メモリ管
理装置1は、依頼されたサイズの領域を一時記憶位装置
4上に確保し、S116において、そのページのアドレ
ス列をページテーブルに書き込む。
【0059】S117において、ページャ2は、データ
変換装置4に対し、同時にページアウトされる全てのペ
ージのデータをデータ変換し、メモリ管理装置1によっ
て確保された一時記憶装置5上のページに書き込むよう
指示する。データ変換装置4に複数のデータ変換方式が
用意されている場合には、ページャ2は、ページテーブ
ルを参照し、指定されているデータ変換方式が選択され
るように、データ変換装置4に指示する。データ変換装
置4は、依頼されたページ列のデータをデータ変換し
て、メモリ管理装置1によって確保された一時記憶装置
5上のページに書き込む。
【0060】ページャ2は、S118で、主記憶装置3
上のページの解放をメモリ管理装置1に指示する。メモ
リ管理装置1は、主記憶装置3上の解放するページを未
使用ページ集合に加え、S119においてページテーブ
ルを更新する。
【0061】さらに、ページャ2は、ページアウトされ
た一時記憶装置5上のページを磁気ディスク装置6へ書
き出すように構成しても良い。
【0062】S113において、選択されたページ列の
全てのページが一時記憶装置5または磁気ディスク装置
6のどちらかに存在している場合には、S120におい
て、選択された仮想ページのどのページにも変更が加え
られていないか否かを判定する。変更が加えられていな
い場合には、一時記憶装置5に退避する必要はない。そ
のため、ページャ2は、S118において、主記憶装置
3上の選択されたページの解放をメモリ管理装置1に指
示する。メモリ管理装置1は、主記憶装置3上の解放す
るページを未使用ページ集合に加え、S119におい
て、ページテーブルを更新する。
【0063】S120において、選択された仮想ページ
の少なくとも1つのページに変更が加えられている場合
には、S121において、ページャ2はページテーブル
を調べ、同時にページアウトされるページを全てページ
インする。このため、上述のページアウト処理を開始す
るための第1の所定の量は、同時にページアウトされる
ページの数よりも大きい必要がある。
【0064】同時にページアウトされるページがページ
インされると、S117へ進み、ページャ2は、データ
変換装置4に対し、同時にページアウトされる全てのペ
ージのデータをデータ変換して、該当する一時記憶装置
5上のページに書き込むよう指示する。このとき、一時
記憶装置5上の領域は、S121におけるページインの
際に確保されているので、改めて領域を確保する必要は
ない。
【0065】ページャ2は、S118において、主記憶
装置3上の選択されたページの解放をメモリ管理装置1
に指示する。メモリ管理装置1は、主記憶装置3上の解
放するページを未使用ページ集合に加え、S119にお
いて、ページテーブルを更新する。さらに、ページャ2
は、一時記憶装置5上のページを磁気ディスク装置6に
書き出すように構成しても良い。
【0066】S122において、ページャ2は、空きペ
ージが第2の所定の量以上になったか否かを判定し、空
きページが第2の所定の量以上になるまで、S112以
降の処理、すなわち、ページアウトするページを探し出
し、主記憶装置のページを解放する処理を続ける。
【0067】一時記憶装置5から磁気ディスク装置6へ
のデータ転送は、上述のようにページアウト時に行なう
ことができる。あるいは、一時記憶装置5の空きページ
が第3の所定の量より少なくなったことを検出して開始
してもよい。磁気ディスク装置6へのデータ転送は、一
時記憶装置5内の空きページが第4の所定の量以上とな
るまでデータ転送を行なうように構成することができ
る。
【0068】図10ないし図14は、本発明の仮想記憶
システムの一実施例におけるページアウトの動作の一例
の説明図である。いま、図10に示すように、実空間に
ページAr2,Ar3,Ar4がロードされている。こ
の状態で主記憶装置3上のページが不足し、ページアウ
トの処理が起動され、ページアウトするページとしてペ
ージAr2,Ar3,Ar4が選択されたものとする。
このとき、ページャ2は、ページテーブルからページA
r2,Ar3,Ar4と同時にページアウトされる必要
のあるページを調べる。ここでは、仮想空間のページA
v1が同時にページアウトされるページとして選択され
る。
【0069】この同時にページアウトされるページの検
索は、例えば図10の例では、仮想アドレスのIDによ
って同時にページアウト(符号化)される必要のあるペ
ージがグループ化されており、この仮想アドレスのID
により検索を行なうことができる。または、一時記憶装
置アドレス列や磁気ディスク装置アドレス列の同じペー
ジを選択するように構成することもできる。あるいは、
ページテーブルに、同時にページアウトされる必要のあ
るページのIDを保持する列を追加することによって、
検索を容易にすることもできる。
【0070】一方、ページテーブルのフラグ1部に付さ
れた変更マークから、実空間上のページAr2のデータ
に対して変更があったことがわかる。また、変更マーク
が付されているページはページアウトされていないの
で、ページAr2は主記憶のみに存在し、変更されたペ
ージAr2のデータは一時記憶装置5及び磁気ディスク
装置6には存在しない。図9に示したフローチャートよ
り、S121において、必要なページをページインする
処理が実行されることになる。
【0071】ここで、ページテーブルより、仮想空間の
ページAv1のデータは、実空間に割り当てられていな
いことがわかる。そのため、仮想空間のページAv1の
データを実空間にロードする必要がある。また、仮想空
間のページAv1のデータを実空間にロードするために
は、磁気ディスク装置6上の領域Ad1,Ad2を一時
記憶装置5上にロードする必要があることが分かる。さ
らに、ページテーブルから、磁気ディスク装置6上の領
域Ad1は、すでに一時記憶装置5上のページAb1に
ロードされているため、Ad2だけをロードしてくれば
良いことが分かる。
【0072】ページャ2は、メモリ管理装置1に対し、
磁気ディスク装置6上の領域Ad2のデータをロードす
るための領域の確保を要求する。要求を受けたメモリ管
理装置1は、一時記憶装置5上の空間に、ページAb2
の領域を確保し、ページAb2のアドレスをページャ2
に伝える。ページャ2は、領域Ad2のデータを一時記
憶装置5上のページAb2にロードする。同時に、ペー
ジャ2は、ページテーブルの仮想アドレスAv1,Av
2,Av3,Av4のエントリの一時記憶装置アドレス
列にページAb2を追加する。この状態を図11に示
す。
【0073】メモリ管理装置1は、仮想空間のページA
v1のデータを実空間上に置くために、ページAr1を
確保する。データ変換装置4の復号化ユニットは、一時
記憶装置上のページAb1,Ab2のデータを復号化し
て、復号化されたデータの最初のページを実空間のペー
ジAr1に書き込む。この状態を図12に示している。
これでデータ変換に必要な全てのページが主記憶に配置
されたことになる。
【0074】データ変換装置4の符号化ユニットは、実
空間上のページAr1,Ar2,Ar3,Ar4のデー
タを符号化して、一時記憶装置5上のページAb1,A
b2に書き込む。ページャ2は、ページテーブルの仮想
空間Av1,Av2,Av3,Av4のエントリの実ア
ドレスの変更マークをクリアし、一時記憶装置アドレス
列に変更マークを付ける。この状態を図13に示してい
る。
【0075】ページャ2は、一時記憶装置5上のページ
Ab1,Ab2のデータを磁気ディスク装置6上の領域
Ad1,Ad2に書き込み、ページテーブルの仮想空間
上のページAv1,Av2,Av3,Av4のエントリ
の一時記憶装置アドレス列に付されていた変更マークを
クリアする。
【0076】メモリ管理装置1は、実空間上のページA
r1,Ar2,Ar3,Ar4を解放し、ページテーブ
ルの仮想空間上のページAv1,Av2,Av3,Av
4のエントリの実アドレスをクリアする。この状態を図
14に示している。このようにして、実空間上のページ
Ar2,Ar3,Ar4のページアウトを行なうことが
できる。
【0077】上述の説明では、既に仮想空間にマップさ
れたデータのページングの動作について説明したが、例
えば、新たなファイルがオープンされて仮想空間にマッ
プされる。通常、データ変換はデータに応じて決定され
る場合が多い。そのため、新たなファイルがオープンさ
れたときに、ページテーブルにデータ変換に関する設定
がなされる。設定されるデータ変換手続きは、システム
が設定することもできるが、ユーザが指定することも可
能である。
【0078】一例として、オープンしたファイルをメモ
リにマップする際に、あらかじめシステムで用意された
複数のデータ変換方式から、ユーザが所望する変換方式
を選択する方式を説明する。アプリケーション・プログ
ラムでは、ファイルをオープンした後、メモリ・マップ
システムコールにより、例えば、配列にファイルのデー
タをマップする。メモリ・マップシステムコールとして
は、例えば、SunMicro systems In
cのSun OSのmmapシステムコールなどがあ
る。従来のメモリ・マップシステムコールの引数に加え
て、第1のデータ変換方式の番号と第2のデータ変換方
式の番号をつけ加える。このとき、例えば、第1のデー
タ変換方式はディスクブロックのデータから主記憶装置
に転送するデータへ変換するデータ変換処理であり、第
2のデータ変換方式は主記憶装置のデータからディスク
ブロックへのデータへ変換するデータ変換処理とするこ
とができる。
【0079】メモリ・マップシステムコールが行なわれ
ると、仮想ブロック識別子、例えば、図2に示した仮想
アドレスのIDが割り当てられ、ページャ2に仮想ブロ
ック識別子と、第1の変換方式、第2の変換方式のタプ
ルが送られる。ページャ2では、ページテーブルに仮想
ブロック識別子に対応するエントリを確保し、確保した
エントリにそれぞれ、第1のデータ変換方式の番号、第
2のデータ変換方式の番号、変換前データのブロック識
別子の列を割り当てる。ここで、ブロック識別子とは、
磁気ディスク装置のディスクブロックに付けられた識別
子のことである。例えば、図2に示したページテーブル
の例では、磁気ディスク装置アドレス列に相当する。第
1のデータ変換方式の番号、第2のデータ変換方式の番
号などは、アクション部に記述される。
【0080】第1のデータ変換方式及び第2のデータ変
換方式は、どちらか一方を指定することもできるし、両
方とも指定しないことも可能とすることができる。指定
されなかったデータ変換方式は、システムでデフォルト
の変換方式を割り当ててもよいし、データ変換装置4に
よる変換を行なわないことを示すように構成することも
できる。
【0081】この例は、データ変換装置4に複数のデー
タ変換方式が存在する場合に特に有効であり、アプリケ
ーションが使用するファイルに応じてデータ変換方式を
切り換えて用いることが可能となる。また、ユーザがO
Sのコマンドレベルで明示的にデータ変換方式を指定で
きるように構成することもできる。この場合、例えば、
ファイルのコピーにより、ファイルデータのデータ変換
を行なうことが可能となる。
【0082】また、ユーザが用意したデータ変換手続き
を実行することも可能である。前述のメモリ・マップシ
ステムコールの引数として、例えば、第1のデータ変換
方式、第2のデータ変換方式を指示する際に、データ変
換手続きのエントリアドレスを与えるように構成する。
メモリ・マップが行なわれ、ページインが行なわれたと
きに、変換前データがユーザプロセス空間にマップされ
る。変換前データを変換する際に、システムからユーザ
プロセスに対して第1のデータ変換手続きのエントリア
ドレスにコールバックが行なわれ、該当する変換後デー
タのページに、変換されたデータが書き込まれる。その
後、システムモードに戻りページイン処理が終了する。
【0083】データ変換装置4に複数のデータ変換手続
きが存在するとき、これらを選択する方法としては、上
述のユーザあるいはアプリケーションにより明示的にデ
ータ変換手続を選択する方法のほか、種々の選択方法を
用いることができる。以下、いくつかの選択方法につい
て説明する。
【0084】まず、所定の手続きを実行することによ
り、データ変換方式を選択することができる。この例に
おいては、データ変換装置4は、手続きを評価した結果
とデータ変換方式の対応を表す手続きテーブルを保持
し、管理する。データ変換装置4は、データ変換を行な
うステップにおいて、あらかじめ設定された所定の手続
きを評価し、その結果に対応するデータ変換方式を手続
きテーブルを参照することにより決定し、決定されたデ
ータ変換方式によりデータ変換を実行する。データ変換
方式を決定するために実行される所定の手続きは、ペー
ジイン、ページアウトに共通して設けてもよいし、別々
に設けることも可能である。
【0085】別の選択方式として、パラメータによりデ
ータ変換方式を選択することができる。パラメータは、
ユーザから入力されることもあるし、アプリケーション
から設定されることもある。データ変換装置4にパラメ
ータ記憶部を新たに設けておくとともに、各パラメータ
に対応するデータ変換方式を表わすパラメータテーブル
を保持し、管理する。データ変換装置4は、パラメータ
の入力を受け付け、それをパラメータ記憶部に格納す
る。
【0086】データ変換装置4は、データ変換のステッ
プにおいて、パラメータ記憶部をアクセスして、パラメ
ータを取り出す。そして、パラメータテーブルを参照し
て、取り出したパラメータに対応するデータ変換方式を
調べ、得られたデータ変換方式によってデータ変換を実
行する。
【0087】この例の場合、データ転送の方向を一つの
パラメータとし、第1の変換方式と第2の変換方式を切
り替えることもできる。また、パラメータテーブルを参
照する代わりに、所定の手続きでパラメータを評価し、
データ変換方式を決定するようにしてもよい。
【0088】また、システムの状態をパラメータとして
用い、データ変換方式を選択することができる。データ
変換装置4に、システム状態検知部を新たに設けるとと
もに、システムの状態とデータ変換方式の対応を表わす
状態テーブルを設ける。データ変換装置4は、データ変
換を行なうステップにおいて、データ変換方式を選択す
るために、どのシステムの状態をパラメータにするかを
決定する。この使用するパラメータの決定は、あらかじ
め与えておいてもよいし、所定の手続きを実行すること
によりどのシステムの状態をパラメータに選ぶかを決定
してもよい。パラメータとなるシステムの状態が決定さ
れると、状態テーブルを参照し、データ変換方式を決定
してデータ変換を実行する。
【0089】状態テーブルを参照する代わりに、所定の
手続きによってシステムの状態を評価し、その評価結果
に基づき、直接、データ変換方式を選択するようにして
もよい。
【0090】システムの状態によりデータ変換方式を切
り替える具体的な例としては、画像表示装置において、
表示可能な色数や解像度に応じてデータを変換すること
が考えられる。例えば、磁気ディスク装置6に格納され
た画像データが24ビットのカラー画像であり、画像表
示装置の表示可能な色数が8ビットのカラー画像である
場合、データ変換装置4は、システム状態検知部により
画像表示装置の表示可能な色数を調べ、24ビットカラ
ーの画像データを8ビットカラーの画像データに変換す
るデータ変換手続きを選択し、データ変換を行なえばよ
い。
【0091】さらに別の選択方式として、磁気ディスク
装置6に格納されている属性によりデータ変換方式を選
択することができる。属性としては、例えば、ディレク
トリに格納されているファイル属性やファイルの拡張子
を用いたり、あるいは、FATに各ブロックごとに属性
値を格納しておいたり、ファイルの所定位置の数バイト
にマジックナンバーを記憶させておき、これらの情報を
用いるようにすればよい。磁気ディスク装置6は、ペー
ジブロックを管理するとともに、これらの属性を保持
し、管理する。また、データ変換装置4は、各属性とデ
ータ変換方式の対応を表わす属性テーブルを保持し、管
理する。
【0092】データ変換装置4は、データ変換を行なう
ステップにおいて、一時記憶テーブルからページブロッ
クに対応する属性を取り出し、属性テーブルを参照して
データ変換方式を決定し、データ変換を実行する。
【0093】例えば、磁気ディスク装置6内に圧縮され
たファイルと、通常のテキストファイルが存在する場
合、これを区別する属性を判定することにより、例え
ば、圧縮されたファイルはページインの際に伸張し、通
常のテキストファイルの場合には変換を行なわないよう
に、自動的に制御することが可能である。
【0094】さらに別の例として、データ変換装置4に
よるデータ変換の際の統計情報を保持し、その情報を基
に変換方式を選択することが考えられる。データ変換装
置4は、データ変換に伴う統計情報をテーブルとして保
持する。そのテーブルを統計情報テーブルとする。図1
5は、統計情報テーブルの内容の一例の説明図である。
統計情報テーブルの各行は、各変換方式それぞれに対応
する統計情報を表わす。統計情報としては、例えば図1
5に示すように、データ変換の平均処理時間、データ変
換の最大処理時間、データ変換の最小処理時間とするこ
とができる。もちろん、これ以外の情報をデータ変換装
置4が保持することも可能である。また、統計情報テー
ブルは、磁気ディスク装置6に蓄積し、適宜、データ変
換装置4に読み込むこともできる。
【0095】データ変換装置4がデータ変換方式を選択
する場合、データ変換装置が保持する統計情報テーブル
の情報を所定の評価手続きで評価し、得られた結果に対
応するデータ変換方式を選択する。所定の評価手続き
は、データ変換装置4が保持してもよいし、アプリケー
ションプログラムから与えるようにしても良い。例え
ば、上述のmmap関数の引数の一つとして、評価手続
きへのポインタを与える方法が考えられる。
【0096】上述の各選択方法において、データ変換装
置4に配置した各種のテーブルは、ページャ2など、別
の管理装置により管理するように構成することもでき
る。また、ファイルの属性情報など、ある種の情報は、
ページテーブルに欄を設けて管理することも可能であ
る。
【0097】次に本発明の仮想記憶システムの応用例に
ついて説明する。図16は、本発明の仮想記憶システム
を映像データの処理に応用した一例のブロック図であ
る。図中、図1と同様の部分には同じ符号を付して説明
を省略する。11はデータプロセッサ、12は出力装
置、13は回線性能測定装置、14は回線性能データベ
ースである。この例では、特定のフレームレートで表現
される映像データが映像データファイルとして磁気ディ
スク装置6上に記録されており、通信回線の速度に応じ
て所望のフレームレートで読み出し転送する方式を示し
ている。映像データファイルは、例えば、1秒当たり3
0フレームで表現され、1フレーム当たり1キロバイト
で表現される映像データが磁気ディスク装置6に格納さ
れているものとする。出力装置12は、シリアル回線に
対して映像データを送出する。ユーザは、この出力装置
12から送出される映像データを視聴する。回線性能測
定装置13は、出力装置12の性能測定を行ない、測定
結果はデータプロセッサ11に通知される。回線性能デ
ータベース15には、測定結果に基づき、回線の状態を
判別するための情報が格納されている。
【0098】磁気ディスク装置6に格納されている映像
データファイルの映像を、1秒当たり64キロビットの
シリアル回線を経由して、ユーザが視聴する場合を説明
する。この場合、ちょうど1秒当たり8フレームの映像
が転送できる。
【0099】アプリケーションは、映像ファイルをオー
プンし、第1のデータ変換手続きを引数の一つとしてメ
モリ・マップシステムコールを起動する。第1のデータ
変換手続きとしては、8フレームごとに映像データを取
り出して主記憶装置に書き込む手続きを指定することが
できる。
【0100】ページャは、磁気ディスク装置6上の映像
データを一時記憶装置5上に読み込むように制御し、デ
ータ変換装置4により第1のデータ変換手続きを実行し
て8フレームごとの映像データを取り出し、主記憶装置
3に転送する。
【0101】アプリケーションは、主記憶装置3に展開
されたフレームを1フレームずつ順に読み出して、処理
を行なう。このとき、主記憶装置3に展開された映像デ
ータは、既にシリアル回線の転送速度に従って主記憶装
置3に転送されているので、アプリケーションは、シリ
アル回線の転送速度に独立して映像データを処理するこ
とができる。
【0102】また、例えば、映像データ視聴中にシリア
ル回線が混雑して、ちょうど1秒当たり5フレームの映
像しか転送できなくなった場合でも、5フレームごとに
映像データを取り出すデータ変換手続きを指定して再マ
ップすることにより、シリアル回線の混雑に対応するこ
とができる。
【0103】何フレームごとに取り出せば、滞りなく、
かつ、できるだけ滑らかに映像を視聴できるか、すなわ
ち、最適なフレームレートを定めるためには、シリアル
回線の通信速度と混雑度などを測定する性能測定手続き
を実行した上で定めるようにしてもよい。図16に示し
た例では、回線性能測定装置13を設けており、シリア
ル回線の通信速度や混雑度などを測定することができ
る。この回線性能測定装置13による測定結果をもと
に、データプロセッサ11は所定の手続きを実行し、例
えば、回線性能データベース15を参照して、測定結果
に対応した回線状態を判別し、回線状態に適合したデー
タ変換手続きを選択して指定すればよい。
【0104】図17は、本発明の仮想記憶システムを映
像データの処理に応用した別の例のブロック図である。
図中、図16と同様の部分には同じ符号を付して説明を
省略する。15はデータプロセッサ性能測定装置、16
は磁気ディスク性能測定装置、17は変換方式選択装置
である。この例では、図16に示した例に加え、データ
プロセッサ11の性能を測定するデータプロセッサ性能
測定装置15と、磁気ディスク装置6の性能を測定する
磁気ディスク性能測定装置16を設けている。回線性能
測定装置13、データプロセッサ性能測定装置15、磁
気ディスク性能測定装置16の測定結果は変換方式選択
装置17に入力される。変換方式選択装置17では、こ
れらの性能測定装置からの測定結果をもとに、最適なフ
レームレートを決定し、そのフレームレートに映像デー
タを変換するデータ変換方式を選択する。データ変換装
置4では、変換方式選択装置17により選択されたデー
タ変換方式によりデータ変換を行ない、最適なフレーム
レートの映像データを生成する。
【0105】この例によれば、シリアル回線の通信速度
と混雑度の他に、データプロセッサや、ディスク装置の
性能を考え合せて評価することにより、最適なフレーム
レートを定めているので、磁気ディスクのアクセススピ
ードや、データプロセッサの混雑度などに影響されず
に、常に最適な映像データの伝送を行なうことができ
る。もちろん、他のシステム性能を評価するように構成
することもできる。
【0106】このように、図16、図17に示した例に
よれば、回線状態やシステムの状態に応じて、主記憶装
置3へのデータ転送時にすでに最適なフレームレートの
映像データとなっているので、アプリケーションはフレ
ームレートを気にすることなく処理を行なうことがで
き、回線速度や回線状態、システムの状態などに独立に
アプリケーションを作成することができる。
【0107】図18は、本発明の仮想記憶システムをネ
ットワークに応用した一例のブロック図である。図中、
図1と同様の部分には同じ符号を付して説明を省略す
る。21はネットワーク、22は補助記憶装置、23は
一時記憶管理装置、24は磁気ディスク装置、25は一
時記憶装置である。この例では、図1の磁気ディスク装
置6の代わりにネットワーク21に接続され、さらに、
ネットワーク21に補助記憶装置22が接続されてい
る。補助記憶装置22は、一時記憶管理装置23、磁気
ディスク装置24、一時記憶装置25を有する。一時記
憶管理装置23は、磁気ディスク装置24と一時記憶装
置25の記憶領域の管理を行なう。磁気ディスク装置2
4と一時記憶装置25との間でページングを行なう構成
であってももちろんよい。
【0108】ネットワーク21としては、例えば、よく
知られたイーサネットなどを用いることができる。この
ネットワーク21を経由して、一時記憶装置5及び25
が通信を行ない、協調して、上述のような動作をする。
【0109】例えば、データ変換装置4は、一時記憶装
置5内の変換前データを、例えば、通信用のフォーマッ
トに変換し、よく知られたネットワークプロトコル、例
えば、TCP/IPプロトコルを用いてネットワーク2
1により通信を行ない、一時記憶装置25に変換前デー
タを書き込む。
【0110】また、補助記憶装置22は、逆に一時記憶
装置25内の変換前データを、よく知られたネットワー
クプロトコル、例えば、TCP/IPプロトコルを用い
て、ネットワーク21により通信を行ない、一時記憶装
置5に変換前データとして書き込む。そして、データ変
換装置4により変換後データに復元する。
【0111】いずれの場合も一時記憶装置5内のデータ
に対してデータ変換を行なう代わりに、一時記憶装置2
5内のデータに対してデータ変換を行なうように、補助
記憶装置22側にデータ変換装置4を有してもよい。ま
た、両方にデータ変換装置を配置し、ネットワーク21
により通信を行なう間だけ変換前データとなるように構
成することもできる。この場合、データ変換装置によっ
て暗号化及び復号化を行なうことにより、ネットワーク
21上のデータのセキュリティを確保することができ
る。
【0112】このようなネットワークを用いた構成を用
いることにより、ネットワークを経由した磁気ディスク
装置に対する遠隔ファイルシステムを実現することがで
きる。図18に示した補助記憶装置22に加えて、第2
の補助記憶装置、第3の補助記憶装置…というように、
複数の補助記憶装置が互いにネットワークを経由して通
信を行ない、一時記憶装置5などと互いに協調して動作
する補助記憶装置群を構成してもよい。
【0113】次に、本発明の仮想記憶システムにより暗
号化及び復号化を行なう応用例について説明する。装置
構成としては、図1に示した構成や、図18に示した構
成などを用いることができる。データ変換装置4で行な
われるデータ変換手続きとして、mブロックをnブロッ
クに変換する暗号化手続きか、あるいは、nブロックを
mブロックに変換する復号化手続きを用いる。特に、第
1のデータ変換手続きとして、例えば、DESアルゴリ
ズムで知られる暗号化方式に基づく復号化手続きとし、
第2のデータ変換手続きとして、同じくDESアルゴリ
ズムで知られる暗号化方式に基づく復号化手続きとす
る。
【0114】アプリケーションプログラムは、データ変
換手続きの選択を行なうときに、暗号化及び復号化の変
換方法とそのキー情報を指定する。例えば、ファイルの
オープン処理のパラメータの1つとして、これらの情報
を指定する。これらのパラメータは、ページャ2で解釈
され、変換手続きを指定する引数とキー情報を指定する
引数の2つから定まる変換手続きの番号を、ページテー
ブルの該当する場所に格納する。
【0115】図19は、暗号化・復号化で使用されるペ
ージテーブルの一例の説明図である。ページテーブルへ
の登録は、変換手続きを指定する引数により変換手続き
の番号を指定し、キー情報は、キー情報の欄に記憶させ
ておく。変換手続きが起動された際に、ページテーブル
のキー情報の欄を参照して、変換手続きを開始する。
【0116】あるいは、データ変換のための情報を、例
えば、データ変換テーブルとして別に保持管理すること
もできる。この場合、データ変換テーブルのエントリに
キー情報を保持する欄を設け、変換手続きを指定する引
数で変換手続の番号を指定し、キー情報は、後に変換手
続きが起動された際に、データ変換テーブルのキー情報
の欄を参照して変換手続を開始するようにしてもよい。
【0117】以上の構成により、キー情報を有するアプ
リケーションまたはユーザが、データを暗号化したり復
号化してアクセスすることができる。
【0118】この例では、磁気ディスク装置6に記録さ
れたデータブロックは、DESアルゴリズムにより暗号
化された情報が記録されるため、磁気ディスク装置の盗
難による機密漏洩に対して、セキュリティ管理上好まし
い。また、本発明では、上述したように、一時記憶装置
5の領域を変換前データ用と変換後データ用に分離して
構成することができるので、復号化したデータを保持す
るページと暗号化したデータを保持するページを区別し
て管理でき、復号化したデータを保持するページを磁気
ディスク装置6に書き出さないようなページング方式を
採用することによって、暗号化されていないデータが磁
気ディスク装置6に格納されないようにすることができ
る。そのため、磁気ディスク装置6上のデータを覗き見
ることによって発生する機密漏洩に対してセキュリティ
管理上好ましい。
【0119】さらに、図18で説明したネットワークを
経由した情報格納方式を組合わせた構成において、暗号
化されていないデータがネットワーク通信によって遠隔
磁気ディスク装置との間で転送されないようにすること
ができ、ネットワーク通信を盗聴することで発生する機
密漏洩に対して、セキュリティ管理上好ましい。
【0120】この例においては、アプリケーションプロ
グラムは、アクセスするデータの暗号化手続きや復号化
手続きの実装を含めなくてよい。また、複数のアプリケ
ーションがシステムに組込まれた共用の手続きを利用す
ることで、プログラムのモジュール化が達成でき、アプ
リケーション作成の効率を向上させることができるばか
りでなく、注意を欠いた実装によるセキュリティ管理上
の不備に関して、アプリケーションごとに気を配る必要
がなく、管理上も好ましい。
【0121】さらに、この例では、仮想記憶の処理の中
でシステムが暗号化/復号化するので、ユーザプロセス
で暗号化/復号化する方式に比較して、暗号化/復号化
に用いるデータや一時記憶などの資源の隠蔽が容易とな
る。
【0122】図20は、本発明の仮想記憶システムを画
像処理に応用した一例のブロック図である。図中、図1
と同様の部分には同じ符号を付して説明を省略する。3
1は端末装置、32は端末性能測定装置、33は変換方
式選択装置である。ここでは、磁気ディスク装置6上
に、特定の階調で特定の解像度の画像データファイルを
記録した後、ある解像度の画像を処理するアプリケーシ
ョンが読み出す場合と、出力装置、例えば、端末装置3
1に応じて所望の解像度かつ所望の表現階調で読み込む
場合を説明する。端末装置31の性能を端末性能測定装
置32により測定し、測定結果に基づき、変換方式選択
装置33がデータ変換装置4内のデータ変換手続きを選
択する。選択されたデータ変換手続きによりデータ変換
を行なう。
【0123】以下、具体例をもとに説明する。磁気ディ
スク装置6内に格納されている画像データファイルの画
像データとしては、例えば、縦横それぞれ600ピクセ
ルで、解像度が25.4mm当たり400ピクセルの画
像を表現しているものとする。各ピクセルは、赤、青、
緑それぞれ256階調で表現されるものとする。この画
像データファイルの名前をAとする。また、データ変換
装置4に用意されているデータ変換手続きは解像度変換
の手続きである。この手続きは、25.4mm当たり4
00ピクセルの解像度から、それぞれ、25.4mm当
たり75ピクセル、25.4mm当たり100ピクセ
ル、25.4mm当たり200ピクセルの画像に変換す
る3種類の手続きであるとする。
【0124】ファイルAと全く同じ画像データを保持す
るファイルのファイル名をA#75、A#100、A#
200、A#400であるとする。全く同じ画像データ
を保持するファイルは、ファイルAをコピーしてもよい
が、従来のUNIX OSのファイルシステムで用いら
れるシンボリックリンクやハードリンクの仕組みを用い
て、同一のファイルに複数のファイル名を与えることで
提供してもよい。
【0125】ファイルA#75をオープンすると、ファ
イル名を解釈する手続きが実行され、例えば、ファイル
名中の記号#に続く数値75によって、400ピクセル
の解像度から75ピクセルの解像度に変換するデータ変
換手続きを指定することができる。この指定は、メモリ
・マップシステムコールの引数として与えられる。
【0126】上述のように、メモリ・マップシステムコ
ールにより、データ変換テーブルに、変換方式として2
5.4mm当たり400ピクセルの解像度から、25.
4mm当たり75ピクセルの解像度の画像に変換するデ
ータ変換手続を選択するように登録される。そして、主
記憶装置へのデータ転送の際にデータ変換装置4により
解像度変換が行なわれる。そのため、アプリケーション
は25.4mm当たり400ピクセルの解像度の画像で
あることを意識することなく、25.4mm当たり75
ピクセルの解像度の画像として読み込むことができる。
ファイルA#100、A#200についても同様であ
る。
【0127】次に、上述の画像データを保持するファイ
ルAを、端末やプリンタに出力するアプリケーションに
ついて説明する。ユーザはこの画像ファイルをオープン
して、25.4mm当たり75ピクセルの解像度のディ
スプレイ表示器に表示するために、75ピクセルの解像
度に変換してメモリにマップする。そのために、第1の
変換方式として、25.4mm当たり400ピクセルの
画像を75ピクセルの画像に階調変換する画像処理手続
きを指定すればよい。この方法としては、例えば、上述
のように、階調変換の画像手続きを示す番号をメモリ・
マップシステムコールの引数として与えて発行すればよ
い。
【0128】アプリケーションが出力しようとする端末
装置やプリンタ装置の解像度は、端末性能測定装置32
により得ることができる。得られた解像度を基に、変換
方式選択装置33により、ユーザが関与することなく、
自動的に階調変換の画像処理手続きを選択する。
【0129】または、端末装置やプリンタ装置の解像度
を保持するシステム記述ファイルを参照するか、あるい
は、端末装置またはプリンタ装置の解像度を保持する別
のアプリケーションに問い合わせる手続きを実行する。
この手続きは、例えば、端末やプリンタ装置に問い合わ
せを行ない、解像度情報を得る手続きとする。得られた
解像度を基に、ユーザが関与することなく、自動的に階
調変換の画像処理手続きを選択して、mmapシステム
コールの引数として指定するようにしてもよい。例え
ば、75ピクセルの解像度の端末装置でアプリケーショ
ンを起動した場合、400ピクセルの解像度のファイル
を端末に表示するために、アプリケーションは端末装置
と通信を行なって75ピクセルの解像度の端末装置であ
ることを得る。次に、400ピクセルの解像度から75
ピクセルの解像度に変換するデータ変換手続きの番号を
メモリ・マップシステムコールの引数として与える。
【0130】この例によれば、磁気ディスク装置6上の
25.4mm当たり400ピクセルの画像データは、デ
ータ変換装置4の選択されたデータ変換手続きにより、
25.4mmあたり75ピクセルの画像データに変換さ
れて主記憶装置3に転送される。そのため、主記憶装置
3上の画像データをディスプレイに表示するアプリケー
ションは、磁気ディスク装置6上の画像データファイル
に格納されている画像データの解像度に関係なく、ま
た、特別な解像度変換処理を行なうことなく、主記憶装
置3上にマップされた画像データをディスプレイに出力
するだけでよい。
【0131】また、ディスプレイ装置の解像度が25.
4mm当たり75ピクセルではなく、100ピクセルで
あった場合でも、端末性能測定装置32により自動的に
検出されてデータ変換手続きが切り換えられ、あるい
は、メモリ・マップシステムコールの引数として25.
4mm当たり400ピクセルの画像を100ピクセルの
画像に解像度変換する画像処理手続きを第1の変換手続
きとして指定するだけで良く、アプリケーションは出力
装置の解像度として独立して作成できる。
【0132】上述の例では、画像データファイルの解像
度が一定の例を示したが、画像データファイル内の画像
データの解像度が違う場合のデータ変換手続きの選択方
法について説明する。この場合には、例えば、上述のデ
ータ変換手続きの選択方法で説明したマジックナンバー
によるデータ変換手続きの選択の方法を用いることがで
きる。図21は、マジックナンバーの一例の説明図であ
る。例えば、図21に示すように、ファイルデータの解
像度を表わす2バイトの値をマジックナンバーとしてフ
ァイルの先頭に置く。画像ファイルをオープンすると、
ファイルの先頭の2バイトを読み込んで解釈する手続き
が実行され、解像度を判別し、適当な変換手続きが選択
される。
【0133】例えば、縦横それぞれ600ピクセル、解
像度が25.4mm当たり400ピクセルであり、1ピ
クセル当たり1バイトで表現される画像を画像ファイル
として格納しているとする。このファイルの名前をAと
する。また、縦横それぞれ600ピクセル、解像度が2
5.4mm当たり200ピクセルであり、1ピクセル当
たり1バイトで表現される画像を画像ファイルとして格
納しているとする。このファイルの名前をBとする。
【0134】システムで用意されている解像度変換の手
続きは、400ピクセルの解像度から、それぞれ、75
ピクセル、100ピクセル、200ピクセルの解像度に
変換する手続きと、200ピクセルの解像度から、それ
ぞれ、75ピクセル、100ピクセル、200ピクセル
の解像度に変換する手続きの6種類であるとする。
【0135】ディスプレイ表示器が25.4mm当たり
75ピクセルの解像度の場合、画像ファイルAをオープ
ンすると、そのマジックナンバーにより、画像の解像度
が25.4mm当たり400ピクセルであることが分か
るので、解像度変換の手続きは400ピクセルの解像度
から75ピクセルの解像度に変換する手続きが選択され
る。ファイルBをオープンした場合には、そのマジック
ナンバーから、200ピクセルの解像度から75ピクセ
ルの解像度に変換する手続きが選択される。
【0136】この場合にも、ファイルAをオープンして
も、ファイルBをオープンしても、主記憶装置3にマッ
プされる画像データは25.4mm当たり75ピクセル
の解像度を有する画像データに変換されているので、ア
プリケーションは、画像データファイルに格納されてい
る画像データの解像度に関係なく、例えば、ディスプレ
イ表示器への表示を行なうことができる。
【0137】上述の解像度変換の例では、多数の解像度
変換を行なうデータ変換手続きを用意したが、汎用の1
つあるいは数種のデータ変換手続きのみを用意し、画像
ファイル内の画像データの解像度と、アプリケーション
や出力装置が必要とする画像データの解像度をパラメー
タとしてデータ変換手続きに与える構成とすることもで
きる。
【0138】上述の例では、解像度の変換について述べ
たが、これに限らず、階調の変換や、色の変換について
も、解像度と同様に、所望のデータ変換を行なうデータ
変換手続き指定することによりで、アプリケーションの
処理可能な階調や色に、あるいは、出力装置の表現可能
な階調や色に、データ変換して主記憶装置3にデータ転
送されるので、階調や色とは独立にアプリケーションを
作成することができる。
【0139】さらに、ユーザは自らが使用する端末装置
の解像度や階調を知らなくても、自動的に解像度や階調
の変換が行なわれ、WYSIWYG(What You
See Is What You Get)性が保持
される。アプリケーションは、画像の表示装置ごとに異
なる解像度、表現可能な階調や色について、特別な画像
処理を行なうことなく機種に依存しない形で作成するこ
とができ、ポータビリティを向上させることができる。
【0140】画像データの変換処理は、解像度、階調、
色等の変換だけではなく、画像の回転、拡大縮小といっ
た座標変換や、特定領域の切り出し処理、特定画像との
合成処理、圧縮伸張など、種々の画像処理を行なうこと
ができる。
【0141】本発明の情報格納方式においては、解像度
変換前のデータを保持する領域と解像度変換後のデータ
を保持する領域を区別して管理することが可能であるの
で、例えば、同時に複数の解像度に変換を行なう場合、
解像度変換前のデータを共有することができる。また、
変換後のデータは変換前のデータから変換処理を行なう
ことで作成するので、変換前のデータを磁気ディスク装
置6にページアウトしないですますページング方式を採
用することにより、磁気ディスク装置6の入出力の速度
に依存せずに、効率のよい解像度変換が達成できる。
【0142】以上、いくつかの応用例について説明した
が、これらの例に限らず、本発明は、種々のデータ処理
に適用することができる。
【0143】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、ページごとにデータ変換に関する情報を有し
ているので、この情報に従って、転送時に実行される処
理を動的に切り換え、ページング時にデータ変換を実行
することができる。そのため、広い範囲のアプリケーシ
ョンに対して融通性の高い仮想記憶システムを提供する
ことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の仮想記憶システムの一実施例を示す
ブロック構成図である。
【図2】 ページテーブルの一例の説明図である。
【図3】 本発明の仮想記憶システムの一実施例におけ
る動作の概要の説明図である。
【図4】 本発明の仮想記憶システムの一実施例におけ
るページインの動作を説明するフローチャートである。
【図5】 本発明の仮想記憶システムの一実施例におけ
るページインの動作の一例の説明図である。
【図6】 本発明の仮想記憶システムの一実施例におけ
るページインの動作の一例の説明図である。
【図7】 本発明の仮想記憶システムの一実施例におけ
るページインの動作の一例の説明図である。
【図8】 本発明の仮想記憶システムの一実施例におけ
るページインの動作の一例の説明図である。
【図9】 本発明の仮想記憶システムの一実施例におけ
るページアウトの動作を説明するフローチャートであ
る。
【図10】 本発明の仮想記憶システムの一実施例にお
けるページアウトの動作の一例の説明図である。
【図11】 本発明の仮想記憶システムの一実施例にお
けるページアウトの動作の一例の説明図である。
【図12】 本発明の仮想記憶システムの一実施例にお
けるページアウトの動作の一例の説明図である。
【図13】 本発明の仮想記憶システムの一実施例にお
けるページアウトの動作の一例の説明図である。
【図14】 本発明の仮想記憶システムの一実施例にお
けるページアウトの動作の一例の説明図である。
【図15】 統計情報テーブルの内容の一例の説明図で
ある。
【図16】 本発明の仮想記憶システムを映像データの
処理に応用した一例のブロック図である。
【図17】 本発明の仮想記憶システムを映像データの
処理に応用した別の例のブロック図である。
【図18】 本発明の仮想記憶システムをネットワーク
に応用した一例のブロック図である。
【図19】 暗号化・復号化で使用されるページテーブ
ルの一例の説明図である。
【図20】 本発明の仮想記憶システムを画像処理に応
用した一例のブロック図である。
【図21】 マジックナンバーの一例の説明図である。
【符号の説明】
1 メモリ管理装置、2 ページャ、3 主記憶装置、
4 データ変換装置、5 一時記憶装置、6 磁気ディ
スク装置、11 データプロセッサ、12 出力装置、
13 回線性能測定装置、14 回線性能データベー
ス、15 データプロセッサ性能測定装置、16 磁気
ディスク性能測定装置、17 変換方式選択装置、21
ネットワーク、22 補助記憶装置、23 一時記憶
管理装置、24 磁気ディスク装置、25 一時記憶装
置、31 端末装置、32 端末性能測定装置、33
変換方式選択装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G06F 12/08

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ページ方式の仮想記憶システムにおい
    て、主記憶装置と、少なくとも前記主記憶装置を管理す
    る記憶管理手段と、ページごとにデータ転送に関する情
    報を保持するデータ転送情報保持手段と、ページごとに
    データ変換に関する情報を保持するデータ変換情報保持
    手段と、転送データに対してデータ変換を行なうデータ
    変換手段と、前記データ転送情報保持手段に保持されて
    いるデータ転送に関する情報を参照しページ単位のデー
    タ転送を行なうとともに該データ転送の際に転送対象の
    ページに対応づけて前記データ変換情報保持手段に保持
    されているデータ変換に関する情報に基づき前記データ
    変換手段に対する所定のデータ変換の指示及び前記記憶
    管理手段に対する管理指示を行なうページャを有するこ
    とを特徴とする仮想記憶システム。
  2. 【請求項2】 前記ページャは、補助記憶装置または一
    時記憶装置と前記主記憶装置の間、あるいは、前記主記
    憶装置内のページング対象領域とページング対象外領域
    との間でページ単位のデータ転送を行ない、データ転送
    の際に、転送対象のページに対応づけて前記データ変換
    情報保持手段に保持されているデータ変換に関する情報
    に基づき前記データ変換手段により転送データに対して
    データ変換を行なわせることを特徴とする請求項1に記
    載の仮想記憶システム。
  3. 【請求項3】 前記ページャが前記主記憶装置内のペー
    ジング対象領域とページング対象外領域との間でページ
    単位のデータ転送を行なう場合に、前記記憶管理手段
    は、転送対象のページに対応づけて前記データ変換情報
    保持手段が保持しているデータ変換に関する情報に基づ
    き前記主記憶装置内のページング対象外領域にページア
    ウトされている所定のページを消去しないように管理可
    能であることを特徴とする請求項2に記載の仮想記憶シ
    ステム。
  4. 【請求項4】 前記ページャが前記主記憶装置と補助記
    憶装置との間でページ単位のデータ転送を行なう場合
    に、前記記憶管理手段は、前記主記憶装置内のデータが
    前記データ変換手段で変換されずに補助記憶装置にペー
    ジアウトされないように管理可能であることを特徴とす
    る請求項2に記載の仮想記憶システム。
  5. 【請求項5】 前記データ変換手段は複数のデータ変換
    処理を有し、前記ページャからの指示に従って前記複数
    のデータ変換処理の中から1つまたは複数のデータ変換
    処理を選択し、前記ページャによるデータ転送の際に、
    転送データに対して選択されたデータ変換処理を施すこ
    とを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載
    の仮想記憶システム。
  6. 【請求項6】 前記データ変換情報保持手段は、データ
    変換に関する情報として所定の手続きを示す情報を保持
    し、前記データ変換手段は、所定の手続きを実行した結
    果に基づいて前記データ変換処理の選択を行なうことを
    特徴とする請求項5に記載の仮想記憶システム。
  7. 【請求項7】 前記データ変換情報保持手段は、データ
    変換に関する情報としてユーザが指定した情報を保持
    し、前記データ変換手段は、該ユーザの指定に基づいて
    前記データ変換処理の選択を行なうことを特徴とする請
    求項5に記載の仮想記憶システム。
  8. 【請求項8】 前記データ変換処理の選択は、システム
    の状態やページの属性などの情報に基づいて行なうこと
    を特徴とする請求項5に記載の仮想記憶システム。
  9. 【請求項9】 前記データ変換手段は、ユーザがあらか
    じめ用意した所定のデータ変換手続きが登録可能である
    ことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1つに記
    載の仮想記憶システム。
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