JP2926637B2 - ボリュームレンダリング装置及びこれに好適な方法 - Google Patents

ボリュームレンダリング装置及びこれに好適な方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はボリュームデータセ
ットのレンダリング(rendering) に係り、特に並列処理
及びパイプライン方法によりメモリアクセスと演算処理
の隘路現象を低減させる新たなボリュームレンダリング
装置及びこれに好適なトリリニア(tri-linear)補間方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】通常的に、ボリュームレンダリングを通
して処理されるボリュームデータセットは3次元の空間
上の均一な格子構造から形成されたスカラデータの集合
体である。ボリュームデータセットは医学用の人体デー
タを始めとして化学分子構造、気相観測データ等の各種
分野のデータセットを含んでおり、そのサイズは約300K
byte乃至300Mbyteに達する。
【0003】このようなボリュームデータセットのレン
ダリングは表面化された基本要素のレンダリングを通し
て画面を完成する多角形レンダリング方法とは異なり、
ボリュームデータセット自体がレンダリングのための基
本要素として用いられるので、演算量も更に増加するよ
うになる。膨大な量のボリュームデータを処理するため
に、大容量のメモリと高速の演算速度を有する高性能の
スーパーコンピューターや、大規模の並列処理構造を有
するシステム、又はネットワークにより連結された多く
のコンピューター等が用いられてきた。
【0004】ところが、このような大容量のメモリと高
速の演算速度を有する汎用のシステムを以っても満足で
きる処理速度が得られないために、最近ではボリューム
レンダリングのための専用システムが開発されている。
前記ボリュームレンダリングの専用システムには、メモ
リアクセスの隘路現象を解消するためにソースボリュー
ムデータセットの3倍に達する特別なメモリを用いた
り、n3 のボリュームサイズのデータを処理するために
n個のメモリバンクを用いて処理するもの、演算処理の
隘路現象を解消するために大型のルックアップテーブル
を有する注文型集積回路を設けるもの等がある。
【0005】ところが、前記専用システムはメモリアク
セスの隘路現象を解決するための特別なボリュームメモ
リ又は超高密度の特別な注文型集積回路が制作されると
いう前提として開発されるため、時間と経費が過度に消
費される上に次世代のチップ制作技術を待たなければな
らない問題点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記の問題点
を解決するために案出されたものであり、並列処理方法
によりメモリアクセスの隘路現象を解決し、パイプライ
ン方法により演算処理の隘路現象を低減させる、新たな
レンダリング装置を供することにその目的がある。
【0007】かつ、本発明の他の目的は前記レンダリン
グ装置に好適なレンダリング方法を提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明によるボリュームレンダリング装置は、ホスト
システムから供される分割された複数のサブボリューム
データを並列及びパイプラインシーケンスによりレンダ
リング処理するボリュームレンダリング装置において、
ホストシステムからダウンロードされたそれぞれのサブ
ボリュームデータを処理する複数のサブボリューム処理
部と、前記サブボリューム処理部で処理された結果を合
成して出力する合成部とを含み、前記各サブボリューム
処理部は視覚情報処理及びホストシステムとのインタフ
ェースを行う視覚システム管理と、ホストシステムか
らダウンロードされたサブボリュームデータを格納する
ためのサブボリュームメモリと、前記サブボリュームメ
モリに格納されたサブボリュームデータからレイプレー
ンを抽出するレイプレーン処理器と、前記レイプレーン
処理器により生成されたレイプレーンデータを格納する
レイプレーンメモリと、前記レイプレーンメモリに格納
されたレイプレーンデータから前記プレーン上に存在す
るすべてのレイと所定の間隔を有するx,y,z 軸との交差
により発生するセグメントデータを計算するレイセグメ
ント発生器と、前記レイセグメント発生器により発生さ
れたレイセグメントデータを先入先出するバッファー
と、前記バッファーを通してレイセグメントデータを供
され前記レイセグメント内の決まったサンプリングポイ
ントのサンプリング値及び傾斜度を補間により求めるレ
イセグメント構成部と、前記レイセグメント構成部の結
果値を用いてシェーディング処理及び合成処理を行うレ
イ合成器と、前記レイ合成器におけるシェーディング及
び合成処理の遂行時に必要なカラー及び不透明度を格納
するルックアップテーブルとを含むことを特徴とする。
【0009】前記他の目的を達成するために本発明によ
るボリュームレンダリング方法は、請求項1記載のボリ
ュームレンダリング装置でトリリニア補間処理を行う方
であって、スクリーン上のスキャンラインにより形成
されたプレーンと分割された複数のサブボリュームとが
交差するサンプリング点を求め、前記サンプリング点に
おいて隣接する二つのサブボリュームデータを用いる線
形補間によりサンプリング値を求める第1補間段階と、
前記第1補間段階の結果として生ずるサンプリング値に
対して前記プレーン上に存在する各ビューレイパラメー
ターを参照し、レイと交差する軸上の隣接した二つの点
を用いて線形補間を行うことにより、各レイを両終端が
元のサブボリュームデータから双一次線形補間された値
を持つ複数のレイセグメントに分割する第2補間段階
と、レイサンプリング情報を参照して前記第2補間段階
の結果として生ずるレイセグメントの間の一つの点を線
形補間により算出する第3補間段階とを含むことを特徴
とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付した図面に基
づき更に詳細に説明する。図1は本発明によるボリュー
ムレンダリング装置の望ましい実施例を示すブロック図
である。図1に示された装置はボリュームデータをx,y,
z 軸の方向に八つのサブボリュームデータに分割して処
理する例を示している。
【0011】図1に示された装置は分割されたサブボリ
ュームデータをそれぞれ処理する八つのサブボリューム
処理部100 〜800 と、前記サブボリューム処理部100 〜
800で処理された結果を合成して出力する合成部900 と
を含む。かつ、各サブボリューム処理部は視覚情報処理
及びホストシステム(図示せず)とのインタフェースの
ための視覚システム管理者(VSM)10 と、ホストシステム
からダウンロードされたサブボリュームデータを格納す
るためのサブボリュームメモリ(SVM)20 と、SVM20 に格
納されたサブボリュームデータからレイプレーンを抽出
するレイプレーン処理器(RPP)30 と、RPP30 により生成
されたレイプレーンデータを格納するレイプレーンメモ
リ(RPM)40 と、RPM40 に格納されたレイプレーンデータ
から前記プレーン上に存在するすべてのレイと所定間隔
を有するx,y,z 軸との交差により発生するセグメントデ
ータを計算するレイセグメント発生器(RSG)50 と、前記
RSG50 により発生されたレイセグメントデータを先入先
出バッファー(FIFO)60を通して供され、前記レイセグメ
ント内の決まったサンプリングポイントのデータを補間
にて求めるレイセグメント構成部(RSC) 70と、前記RSC7
0 の結果値を用いてシェーディング及び合成処理を行う
レイ合成器(RC)80と、かつシェーディング及び合成処理
の遂行時に必要な不透明度を格納しているルックアップ
テーブル(LUT)90 とを含む。
【0012】図1に示された装置の動作を詳細に説明す
る。本発明によるボリュームレンダリング装置は各サブ
ボリューム処理部上においてパイプライン処理シーケン
スを保ち、全体的には客体単位の並列処理構造からな
る。例えば、512 ×512 ×512 のサイズのボリュームデ
ータを処理する場合、それぞれ256 ×256 ×256 のサイ
ズのサブボリュームデータを処理する八つのサブボリュ
ーム処理部を用いる。
【0013】図2はボリュームデータセットとサブボリ
ュームデータとの関係を示す。図2に示されたように、
512 ×512 ×512 のサイズのボリュームデータは八つの
サブボリュームデータに分割され、それぞれ決まった八
つのサブボリューム処理部にダウンローディングされ
る。各サブボリューム処理部は入力されたサブボリュー
ムデータを処理し、前記処理された結果は合成部900 で
合成され、最終的に画面上における一つのピクセル値を
発生する。
【0014】ボリュームレンダリングを行うためには、
3次元空間内の元のボリュームデータセットが現在のビ
ュー(view)環境に応じて2次元のスクリーン上に投影さ
れるべきである。レイキャスティング方法では、基本的
にビューポイントから始まるそれぞれのビューレイの軌
跡上でボリュームデータセットを所定間隔で横折しなが
ら元のボリュームデータから現在のビュー環境に相応し
新たな中間データセットを発生する。これをボリューム
再構成といい、普通は元のボリュームデータセットの3
段階線形補間を用いて行う。
【0015】図3は従来のボリューム再構成方法を示し
たものである。図3に示された従来のボリューム再構成
方法において、任意のレイ上にあるサンプリングポイン
トs0の値は隣接した元のボリュームデータを用い下記
式(1) のように求められる。 ((ν0 ×(1.0-DZ )+ν4×D2×(1.0-Dy ) +(ν2×(1.0-DZ )+ν6× Dz )) × Dy ) ×(1.0-Dx ))+(( ν1×(1.0-Dz )+ν5× Dz ×(1.0-Dy )+(ν3 ×(1.0-DZ )+ν7 × DZ ) × Dy ) × Dx ) …(1) 式(1) に示された補間方法は3段階補間方法といい、演
算過程が複雑である。ここで、v0-v7 はボリュームデー
タ値を、 Dx,Dy,Dz はボリュームデータの間の距離をそ
れぞれ示す。
【0016】本発明ではレイキャスティング方法による
ボリュームレンダリング装置の具現を妨げる3段階線形
補間をサブボリューム処理部の各パイプラインステップ
で単純な線形補間に分配して算術演算の隘路現象を解決
した。レイキャスティング方法によるボリュームレンダ
リングにおいて、スクリーン上に投影される一つのスキ
ャンラインはビューイング投影の方法(平行又は透視)
に問わず3次元空間内で一つの平面を形成し、前記平面
は図6に示されたようにボリュームデータセットと交差
する。
【0017】本発明による補間方法は次の段階に応じて
行われる。始めに、プレーンパラメーターを参照してボ
リュームデータセットと交差する点(交差点)の座標を
求め、隣接する二つのサブボリュームデータを用い交差
点におけるサンプリング値を線形補間により求める。(y
軸補間) 二番目に、プレーン上に存在する各ビューレイパラメー
ターを参照してレイと交差する軸上の隣接した二つの点
の値を用いて線形補間を行う。(x軸補間) 一番目と二番目の過程を行った結果、図8に示されたよ
うに、スクリーン上のスキャンラインにより形成された
プレーン上に存在するすべてのレイは小さいレイセグメ
ントに分割され、結果的にレイセグメントの両終点は元
のサブボリュームデータから双一次線形補間(bilinear
interpolation)された値を有する。
【0018】三番目に、レイサンプリング情報を参照
し、前記二番目の過程で計算されたレイセグメントの間
の一つの点を線形補間により計算する。三番目の過程の
結果として生じるレイセグメント内の補間結果値はカラ
ー情報及び不透明度を計算するのに供される。得られた
カラー情報と傾斜ベクトルはシェーディング処理に供さ
れ、最後に不透明度を参照して一つのビューレイ上でサ
ンプリング/シェーディングされたすべての点を式(2)
に応じて合成する。
【0019】 colori+1 = colori + colorc × opacityc ×(1.0− opacityi ) opacityi+1 = opacityi + opacityc ×(1.0− opacityi ) …(2) ここで、傾斜ベクトルは一番目乃至三番目の過程のサン
プリング値と同一な過程を経て計算される。図1に示さ
れた装置において、VSM10 はホストシステムインタフェ
ースを通してビューパラメーターの変更に応じるプレー
ンパラメーター、ビューレイパラメーター及びビューサ
ンプリングパラメーターを発生してそれぞれRPP30 、RS
G50及びRSC70 に供し、分類パラメーターの変更に応じ
るLUT90 のアップデート機能を有する。
【0020】本発明に適用されているサブボリュームの
傾斜ベクトルは求めようとするサブボリュームの位置で
各軸に対応する隣接した二つの点を用いて決定される。
例えば、図4に示されたサブボリュームポイントv7にお
ける傾斜ベクトル(G7x,G7y,G7z) はそれぞれG7x=(v6-v
a)/2.0 、G7y=(v5-vb)/2.0 、 G7z=(v3-vc)/2.0にな
る。
【0021】各サブボリューム処理部は基本的にn3/8の
大きさのサブボリュームデータをSVM20 に格納する。と
ころが、図1のサブボリューム#0 を処理するサブボリ
ューム処理部#0は各軸のn/2 番目に対応するサブボリ
ュームロケーションにおける傾斜ベクトルを求めるため
に、サブボリューム#1 、サブボリューム#2 、サブボ
リューム#6 にあるサブボリュームを参照しなければな
らない。
【0022】本発明の装置では各サブボリューム処理部
間のデータ処理の独立性を保障するために隣接するサブ
ボリューム間のサブボリュームデータを共有させ、各サ
ブボリューム処理部は総n3/8+3(n/2)2 のサブボリュー
ムデータが格納できるメモリ空間を有する。従って、サ
ブボリュームメモリバンクは全部で八つのバンクから構
成され、各サブボリュームデータのバンク割当ては図4
に示された数に当たるメモリバンクに割り当てられるの
で、一回のメモリアクセスにより八つのサブボリューム
データを読むことができる。ここで、サブボリュームメ
モリはダイナミックRAM を用いる。
【0023】DRAMのアクセス速度を最大限に用いるため
には、ページモードによる連続アクセスを行わなければ
ならない。このために、DRAMのロー(ページ)に格納す
べきサブボリュームデータはRPP30 の補間されたレイプ
レーンを発生する時に必要なサブボリュームデータの手
順に応じて格納される。RPP30 で補間されたレイプレー
ンを形成する手順はボリュームとプレーンとが交差する
最も遠くの外郭からボリュームの中心まで螺旋状に処理
される。結局、DRAMのサブボリュームデータは図5に示
されたように、x-z 平面上に存在する元のボリュームデ
ータスライスを外郭から中心部の方に至らせる手順に応
じて格納される。
【0024】前記のようなx-z 平面上における螺旋状の
格納方法は、レイプレーンの傾斜がx-z 平面に接近する
場合に最大のページモードアクセス効果を示し、レイプ
レーンの傾斜がy-z 及びx-y 平面に接近する場合にもx
又はy軸の何れか一つの軸に対してページモードアクセ
スを行うことができる。RPP30 はSVM20 からサブボリュ
ームデータを読み取りレイプレーンとボリュームとが交
差する点のサンプリング値を元のサブボリュームデータ
を用いて補間方法にて求める機能を働く。ボリューム分
類及びシェーディング処理に必要な傾斜ベクトルも交差
点のサンプリング値を求める方法と同一な方法にて計算
される。
【0025】RPP30 はボリュームとレイプレーンとが交
差する交差点のサンプリング値を計算するためにVSM10
からレイプレーンに関わるパラメーター(プレーンパラ
メーター)を入力される。プレーンパラメーターのうち
には、各軸に対するレイプレーンの傾斜値を比較する時
に最小の傾斜値を有する軸に対する情報と、前記軸に対
する残りの軸の傾斜率と、レイプレーンとボリュームが
最初に交差する点(処理開始点)に対する座標が含まれ
る。
【0026】即ち、図6に示されたように、y軸に対す
るレイプレーンの傾斜値が一番小さい時、RPP30 は現在
処理されるべきレイプレーンの中心軸がy軸だという情
報とdy/dx、dy/dz 、処理開始点(xs, ys, zs ) を VSM1
0から入力される。図9は図1に示されたRPP30 の詳細
な構成を示したブロック図である。図9に示された装置
はレイプレーンパラメーター及びサブボリュームデータ
を格納するためのレジスタファイルと、レイプレーンと
ボリュームとの交差点を発生させる座標発生器と、四つ
の線形補間器と、四つの線形補間器と、サブボリューム
メモリとのインタフェースのためのロジックユニット
と、レイプレーンメモリとのインタフェースのためのロ
ジックユニットとから構成される。
【0027】処理開始点を入力されたRPP30 は最初にSV
M20 から12個のサブボリュームデータを入力される。図
6において、処理開始点の座標が(xs, ys, zs ) なので
12個のサブボリュームデータの座標は(Xs, Ys -Dx,
Zs ) 、(Xs, Ys +( 1.0-Dx ),Z s ) の二つの座標に基づ
き各軸の方向に+1.0、-1.0のサブボリューム座標にな
る。入力されたサブボリュームデータは四つの補間器に
入力されて処理開始点(xs,ys, zs ) における補間され
た傾斜ベクトル及びサンプリング値の計算に用いられ
る。
【0028】図6において、処理開始点の次に処理され
るべき二つの基準サブボリュームはVs0 、Vs1 になる。
この場合、処理開始点の基準サブボリューム(Xs, Ys -D
x, Z s ) 、(Xs, Ys +( 1.0-Dx ), Zs ) とVs0 、Vs1 は
処理開始点の処理のために予めRPP30 内に入力されてい
るので、新たに入力されるサブボリュームデータの数は
八つになる。
【0029】新たに入力されるべき八つのサブボリュー
ムデータはサブボリュームデータのローディング時に相
異なる八つのメモリバンクに格納されているので、一回
のメモリサイクルによりアクセスできる。かつ、Vs0 、
Vs1 は(Xs, Ys -Dx , Z s )、(Xs, Ys +( 1.0-Dx ), Z
s ) のようにメモリの同一ページ内に存在するので、ペ
ージモードアクセスにて読み取ることができる。処理開
始点から次の点の座標は予め格納されているdy/dx 、dy
/dz を用いて計算する。
【0030】RPM40 はRPP30 で計算された補間された傾
斜ベクトル及びサンプリング値を格納し、一つのレイプ
レーンに対して計算したすべての結果を格納する。図7
においてレイプレーンRa,Rb,RcとボリュームデータY-Z
プレーンとの交差の場合を考えると、レイプレーンRaと
RcはZ軸上のサブボリュームデータ区間内でボリューム
のZ軸平面と交差しないが、レイプレーンRbはサブボリ
ュームデータV3とVb区間内で交差点1を発生させる。
【0031】この場合、区間Caの間のレイプレーン上で
サンプリングポイントが発生すると、サンプリングポイ
ントのサンプリング値はサブボリュームデータvq,v3,v
a,vbにより補間されるべきである。かつ、区間Cbの間の
レイプレーン上でサンプリングポイントが発生すると、
サンプリングポイントのサンプリング値はサブボリュー
ムデータv3,v1',vb,vcにより補間されるべきである。
【0032】結局、サブボリュームの大きさがn3である
場合、一つのレイプレーンを処理かつ格納するためには
2n3 個の補間された傾斜ベクトル及びサンプリング値を
格納する空間が必要になる。かつ、レイプレーンメモリ
40はRPP30 とRSG50 との間のメモリアクセスが衝突する
ことを解決するために4n2 の二重バッファーから構成さ
れる。
【0033】RSG50 はRPP30 から計算されてRPM40 に格
納された補間されたデータセットを読み取り、レイプレ
ーン上に存在するレイとボリュームデータセット格子構
造の交差点に対して再びもう一回の補間を行い、図8に
示されたように3次元空間上の一つのレイを多数のレイ
に分割する。この際、RSG50 はVSM10 からレイの分割に
要る各レイのパラメーター(ビューレイパラメーター)
を供される。VSM10 から入力されるビューレイパラメー
ターには、図8に示されたように、処理されるべきレ
イ、ボリュームデータセットの処理開始点(xs, ys,
zs ) 、レイの進行方向に対して最大の増加率を有する
軸(z)、前記軸の増加率に対する残りの軸の増加率(dx/
dz,dy/dz)が含まれる。
【0034】図8に示されたレイRbは図7に示されたレ
イRbのようにボリュームのy平面を交差する。このよう
な場合、RSG50 は二つのセグメント値を発生する。一つ
は図7でサブボリューム値v1,v3,va,vb により発生され
たレイプレーン内の補間された値を用い、もう一つはv
3,v1'vb,vc により発生された値を用いる。RSG50 内で
行われるすべての演算はRPP30 により発生された傾斜ベ
クトル及びサブボリュームサンプリング値を用いた線形
補間である。従って、RSG50 は外部インタフェースロジ
ックを除いたRPP30 の構造と同一な形態の構造を有す
る。このように発生されたデータはFIFO60を通してRSC7
0 に入力される。
【0035】RSC70 はレイセグメントの両端のデータ、
即ち双一次の線形補間された傾斜ベクトル及びサンプリ
ング値を再び線形補間して、サンプリングされる位置の
傾斜ベクトル及びサンプリング値を求める様になる。RC
80はFIFO60から計算かつ出力される一つのレイ上のすべ
てのサンプリングポイントの傾斜ベクトル及び補間され
たサンプリング値を用いてシェーディング動作を行い、
その結果は式(2) に応じて合成される。
【0036】レイ上でサンプリングされたサンプリング
値と傾斜ベクトルの大きさはLUT90のカラー及び不透明
度を読み取るに用いられる。このようにLUT 90から入力
されたカラーは図10に示されたRC80内のポンシェーデ
ィングロジック(Phong shading logic) ユニットに伝達
されてシェーディング処理に用いられる。レイ上の一つ
のサンプリングポイントに対するシェーディング処理の
結果は前記ポインタにおける不透明度値と共に合成ロジ
ックユニットに伝達されて合成の処理に用いられる。
【0037】LUT90 はボリュームのサブボリューム値に
対するカラー及び不透明度を格納しており、レンダリン
グフレーム単位で前記値を変更することができる。ボリ
ュームの分類のための不透明度セットアップは式(3) に
応じて計算かつ格納される。
【0038】
【数1】
【0039】ここで、G(i)はレイ上のサンプリングポイ
ントにおける傾斜ベクトルであり、D(i)はサンプリング
ポイントにおけるサンプリング値であり、
【0040】
【外1】
【0041】s はDsのサブボリューム値に設定された不
透明度の境界値であり、
【0042】
【外2】
【0043】は De のサブボリューム値に設定された不
透明度の境界値である。レイキャスティングによるボリ
ュームレンダリング専用システムを具現する時、一番大
きい問題は膨大なボリュームメモリからデータを読み取
る際に発生するメモリアクセスの隘路現象とボリューム
を再構成する際に行われる多量の演算量による演算処理
の隘路現象である。
【0044】本発明のシステムと異なる点は、ボリュー
ム分割による客体単位並列処理とパイプライン構造であ
る。即ち、並列処理方法による処理単位別のボリューム
メモリの分散はメモリアクセスの隘路現象を最小化し、
パイプライン方法にて算術演算の負荷を全ボリュームレ
ンダリングシステムにかけて分散させる。特に、パイプ
ライン構造による算術演算の分散は高速のシステムを具
現する際に必要な注文型の集積回路の制作を容易にす
る。かつ、ボリューム分割による並列処理方法は処理単
位間の伝達を切って処理部の添加に応じる拡張性を保障
する。
【0045】512 ×512 ×512 のボリュームデータセッ
トを50Mhz で駆動される八つのサブボリューム処理部に
て分割して処理する場合、1秒当たり3フレームをレン
ダリング処理することができる。
【0046】
【発明の効果】以上、本発明によるボリュームデータセ
ットのレンダリング装置は、分割されたボリュームデー
タセットをそれぞれ処理する複数のサブボリューム処理
部を具備し、これらをパイプライン構造により動作させ
て、メモリアクセスの隘路現象を低減させる。
【0047】本発明によるボリュームデータセットのレ
ンダリング方法はボリュームの再構成に必要な3段階の
補間処理を段階別に行う方法を供することにより演算処
理の隘路現象を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるボリュームレンダリング装置の望
ましい実施例を示すブロック図である。
【図2】本発明のボリュームレンダリング装置において
ボリュームデータと分割されたボリュームデータとの関
係を示している。
【図3】従来のボリュームレンダリング方法を示す図で
ある。
【図4】図1に示されたSGM の集合により構成されたボ
リュームデータバンクのメモリ割当てを示す図である。
【図5】図1に示されたSVM にボリュームデータを格納
する手順を示す図である。
【図6】スクリーン上のスキャンラインにより形成され
たレイプレーンとボリュームデータセットとの関係を示
す図である。
【図7】レイプレーンの傾斜度に応じるセルの交差状態
を示す図である。
【図8】レイプレーン上のレイセグメントを示す図であ
る。
【図9】図1に示されたRPP の詳細な構成を示すブロッ
ク図である。
【図10】図1に示されたRCの詳細な構成を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
10 VSM 20 SVM 30 RPP 40 RPM 50 RSG 60 FIFO 70 RSC 80 RC 90 LUT 100,200,800 サブボリューム処理部 900 合成部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−335278(JP,A) 特開 平4−363775(JP,A) 特開 平2−36486(JP,A) 特開 平8−138078(JP,A) 特開 平5−108840(JP,A) 特開 平9−251551(JP,A) 特開 平9−134447(JP,A) 特開 平9−73557(JP,A) 特開 平5−342095(JP,A) 特開 平7−254057(JP,A) 特開 平9−50537(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G06T 15/00 - 15/70 G06T 1/00 - 1/20 G06T 1/60 JICSTファイル(JOIS)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホストシステムから供される分割された
    複数のサブボリュームデータを並列及びパイプラインシ
    ーケンスによりレンダリング処理するボリュームレンダ
    リング装置において、 ホストシステムからダウンロードされたそれぞれのサブ
    ボリュームデータを処理する複数のサブボリューム処理
    部と、 前記サブボリューム処理部で処理された結果を合成して
    出力する合成部とを含み、 前記各サブボリューム処理部は視覚情報処理及びホスト
    システムとのインタフェースを行う視覚システム管理
    と、 ホストシステムからダウンロードされたサブボリューム
    データを格納するためのサブボリュームメモリと、 前記サブボリュームメモリに格納されたサブボリューム
    データからレイプレーンを抽出するレイプレーン処理器
    と、 前記レイプレーン処理器により生成されたレイプレーン
    データを格納するレイプレーンメモリと、 前記レイプレーンメモリに格納されたレイプレーンデー
    タから前記プレーン上に存在するすべてのレイと所定の
    間隔を有するx,y,z 軸との交差により発生するセグメン
    トデータを計算するレイセグメント発生器と、 前記レイセグメント発生器により発生されたレイセグメ
    ントデータを先入先出するバッファーと、 前記バッファーを通してレイセグメントデータを供さ
    れ、前記レイセグメント内の決まったサンプリングポイ
    ントのサンプリング値及び傾斜度を補間にて求めるレイ
    セグメント構成部と、 前記レイセグメント構成部の結果値を用いてシェーディ
    ング処理及び合成処理を行うレイ合成器と、 前記レイ合成器におけるシェーディング及び合成処理の
    遂行時に要されるカラー及び不透明度を格納するルック
    アップテーブルとを含むことを特徴とするボリュームレ
    ンダリング装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のボリュームレンダリング
    装置でトリリニア補間処理を行う方法であって、 スクリーン上のスキャンラインにより形成されたプレー
    ンと分割された複数のサブボリュームとが交差するサン
    プリング点を求め、前記サンプリング点において隣接す
    る二つのサブボリュームデータを用いる線形補間により
    サンプリング値を求める第1補間段階と、 前記第1補間段階の結果として生ずるサンプリング値に
    対して前記プレーン上に存在する各ビューレイパラメー
    ターを参照し、レイと交差する軸上の隣接した二つの点
    を用いて線形補間を行い、各レイを両終端が元のサブボ
    リュームデータから双一次線形補間された値を持つ複数
    のレイセグメントに分割する第2補間段階と、 レイサンプリング情報を参照し前記第2補間段階の結果
    として生ずるレイセグメントの間の一つの点を線形補間
    により算出する第3補間段階とを含むことを特徴とする
    トリリニア補間方法。
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