JP2922527B2 - 合分波素子 - Google Patents

合分波素子

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JP2922527B2 JP11827089A JP11827089A JP2922527B2 JP 2922527 B2 JP2922527 B2 JP 2922527B2 JP 11827089 A JP11827089 A JP 11827089A JP 11827089 A JP11827089 A JP 11827089A JP 2922527 B2 JP2922527 B2 JP 2922527B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、波長多重通信等の光通信ないしは光情報記
録再生装置などにおいて用いられる合分波素子に関す
る。
従来の技術 近年、光通信の重要性が増しているが、まだ普及して
いるとはいい難い状況にある。これは、光部品が電子部
品と比較できる程度にまで安価となっていないからであ
る。例えば、LEDが波長多重通信に使用できるようにな
ればコスト安で普及度が高まるものと考えられるが、現
実には優れた合分波素子がなくLEDを波長多重通信に使
用できない状況にある。
即ち、合分波素子の例としては特開昭54−5454号公報
に示されるような透過型回折格子を用いたものがある。
より具体的には、2つの発散光の干渉縞を記録した透過
型のホログラムと、そのホログラムの一方の側に端部が
設置された1本の光ファイバと、ホログラムの他方の側
に設置された2つ以上の光入出力素子とからなるもので
ある。この場合、1枚の回折格子が用いられている。
発明が解決しようとする課題 このような構成において、回折効率を大きくとるため
には、格子ピッチを小さくしてブラッグ回折とし、深さ
もピッチと同等とすることが必要なものである。する
と、LED光のような広帯域光を分波するとなると、ピッ
チが大きいため、スポット径が光ファイバ径よりも大き
くなってしまう。この結果、結合損が大きくなり、回折
格子の回折効率を大きくする意味がなくなってしまうも
のである。かといって、格子ピッチを小さくすると結合
損は小さくなるものの、回折効率が小さいので、結局、
分波素子全体としての挿入損が大きくなってしまう。こ
のような事情は、上記公報記載の回折格子がレンズ機能
をも備えてなるとしても、本質的に変わるものではな
い。
即ち、従来のものでは、高効率性と低角度分散機能と
が両立しておらず、LED光等の広帯域光の場合にはその
合波ないしは分波ができない。
課題を解決するための手段 入力側の回折格子の格子定数をK1、出力側の回折格子
の格子定数をK2、2つの回折格子のなす角をΔθ′(但
し、Δθ′>0)、入力側の回折格子による回折角をθ
i′、出力側の回折格子による回折角をθoとした時、
各諸元が、 なる式を満足するように設定された少なくとも一対の回
折格子を、光の合波又は分波を行う光路上に配設した。
また、入力側又は出力側の回折格子の格子定数をK1
その回折格子への入力角θi、伝搬定数をkB、とした
時、各諸元が、 Δ=K1−kBsinθi−kB≧0 なる式を満足するように設定された回折格子を少なくと
も1つ配設した。
さらには、入力側又は出力側の回折格子の格子定数を
K1、その回折格子への入力角θi、伝搬定数をkB、とし
た時、各諸元が、 Δ=K1−kBsinθi−kB≧0 なる式を満足するように設定された回折格子を少なくと
も1つ配設した。
また、一対の回折格子を、厚膜導波路型構造によりコ
リメートレンズとともに同一基板上に一体に形成した。
或いは、一対の回折格子が、透過型2重回折格子とし
て、その入力側に入力ファイバを配設し、出力側に出力
ファイバを配設し、前記透過型2重回折格子と前記入力
ファイバ又は前記出力ファイバとの間に集光レンズを配
設した。
作用 少なくとも一対の回折格子による2重回折格子の格子
定数等の各諸元が、上記式を満足する場合には、波長の
角度分散が小さくなるので、このような2重回折格子等
を経ることにより高効率性と低角度分散機能とが両立し
た合波又は分波が可能となり、LED光等の広帯域光に対
しても用い得ることになる。
さらには、請求項2記載の発明のような諸元を持つ回
折格子を少なくとも1つ配設することにより、より一層
の広帯域化が図られる。
また、請求項3記載の発明では、合分波素子の構成光
学要素を同一基板上に一体で形成しているので、複製す
る場合であれば金型を作り熱硬化性樹脂等を用いること
により簡単に複製できる。
さらに、請求項4記載の発明では、分波対象となる波
長数が増え、波長多重通信の多重度を大きくすることが
できる上に、原理的に光の波長の広帯域化が非常にわず
かな影響しか及ぼさないので、効率を一層向上させるこ
とができ、光学レンズ部品としても入力側又は出力側の
一方にのみ設ければよい構成となる。
実施例 本発明の第一の実施例を第1図ないし第3図に基づい
て説明する。第2図に示す本実施例の合分波素子1は例
えば異なる波長λ1の入力光を射出する入力ファイ
バ2と分波された各々の波長λ1の光が入射される
出力ファイバ3a,3bとの間に配置される。この合分波素
子1は入力ファイバ2側から順にコリメートレンズ4、
回折格子5及び集光レンズ6を配置させてなるものであ
り、特に回折格子5に特徴がある。
この回折格子5は基板両面に2つの回折格子5a,5bを
備えてなる透過型2重回折格子として構成されている。
これらの回折格子5a,5bはその回折特性が相対的に異な
るように、格子面及び格子方向が両者で互いに平行であ
るが、そのピッチΛ1は所定の関係となるように形
成されている。この条件を、第1図に示す2重回折格子
5の回折ダイアグラムを参照して説明する。ここに、入
力側の回折格子5aの格子定数をK1、出力側の回折格子5b
の格子定数をK2、2つの回折格子5a,5bのなす角をΔ
θ′(但し、Δθ′>0)、入力側の回折格子5aに対す
る入射角をθi、その回折角をθi′、出力側の回折格
子5bによる回折角をθoとする。また、伝搬定数をκ
とする。すると、 κ0sinθi+κ0sinθi′=K1 ………(1) κ0sin(θi′−θ′)+κ0sin(θo+Δθ′)=
K2 ………(2) なる関係が成立する。これらの(1)(2)式を解く
と、 となる。よって、波長変化による角度分散を、各々
i′,oとすると、 となる。ただし、n0は回折格子の中心屈折率である。ま
た、角度θi′,θoは上記(3)(4)式により求め
られる。
ここに、2重回折格子5が1枚のみの回折格子より低
角度分散となるということは、i′>oを意味する
ので、(5)(6)式に基づき、 なる関係式を満足するように、各諸元K1,K2及びΔθ′
が設定される。なお、上記ピッチΛ1は、Λ=2
π/K1、Λ=2π/K2となる。
このような2重回折格子5による高効率、低角度分散
の合分波素子1を用いているので、LED光のような広帯
域光であっても効率的に分波することができ、広帯域に
よるスポット径の大幅な拡がりを生じないものである。
ところで、実際、数値的にどの程度効果的であるかに
ついて説明する。いま、入力ファイバ2の径は無視し、
1枚のみの回折格子と本実施例方式の2枚回折格子とを
想定し、各値を第1表に示すように設定したとする。
即ち、1μmピッチ、1.2μmピッチの回折格子5a,5b
からなる2重回折格子5を使用した場合と、1μmピッ
チのみの1枚回折格子を用いた場合との対比である。こ
の結果、第2表に示すような結果が得られたものであ
る。
ここに、分波率とは各々の波長の光が1次光として回
折する効率であり、偏光依存性が殆ど少ないとしてs偏
光で計算により求めたものである。スポット径とは10mm
の焦点距離を持つ集光レンズ6によりLED光を集光させ
た場合の径である。上記結果において、注目すべき点は
スポット径の違いである。いま、仮に入力ファイバ2の
径を200μmとすると、出力側では本実施例の2重回折
格子5の場合には270μm、従来の1枚のみのものでは6
40μmの径を持つことになる。よって、出力ファイバ3
の径を200μmとしたとすると、結合効率を単純にファ
イバ径とスポット径の比で比較すると本実施例方式のも
のは2〜3倍程度よいものとなる。これは、分波率が多
少劣る点を考慮しても余りある効果といえる。
つづいて、本発明の第二の実施例を第4図により説明
する。ここでは、2重回折格子7のみを示す。前記実施
例の2重回折格子5との対比では、2つの回折格子7a,7
bのピッチは同じとするが、平行状の基板に代えてくさ
び状の基板使用により回折格子7a,7bの格子面を互いに
非平行状態に傾けることにより、2つの回折格子7a,7b
の回折特性を相対的に異ならせたものである。この場合
も回折格子の各諸元は前述した(7)式を満足するよう
に設定されており(以下の実施例でも同様である)、前
記実施例の場合と同様な効果が得られる。
つぎに、本発明の第三の実施例を第5図により説明す
る。本実施例は、回折格子8a,8bを備えた2重回折格子
8自体にレンズ機能(収束性能)をも持たせ、コリメー
トレンズ及び集光レンズを兼用させることにより、コリ
メートレンズ4及び集光レンズ6なる光学部品を別個に
は不要としたものである。即ち、本実施例の合分波素子
1は回折格子8a,8bを備えた2重回折格子8なる1個の
光学部品からなる。
さらに、本発明の第四の実施例を第6図により説明す
る。本実施例は、厚膜導波路型構造により、同一基板9
上に回折格子10とコリメートレンズ11と集光レンズ12と
を一体的に構成したものである。即ち、コリメートレン
ズ11は導波路型のシリンドリカルレンズ構成、つまり2
段の導波路型コリメートレンズ11a,11bからなり、集光
レンズ12も同様にシリンドリカルレンズ構成、つまり2
段の導波路型コリメートレンズ12a,12bからなる。そし
て、導波路型コリメートレンズ11b,12aの対向端面に各
々透過型の回折格子10a,10bを形成して2重回折格子10
としてなる。ここに、回折格子10a,10bは回折格子5a,5b
型のものでも、回折格子7a,7b型のものでもよい。この
ような導波路構成により、光を基板9面に垂直な方向に
閉じ込めつつ前述した実施例の場合と同様に分波させる
ものである。
本実施例によれば、合分波素子1の構成光学要素を同
一の基板9上に一体的に作製しているので、複製する場
合であれば金型を作り熱硬化性樹脂、電磁波硬化性樹脂
などを用いてか端に複製できるものとなる。
なお、2重回折格子を構成する2つの回折格子につい
ては、前述した組合せに限らず、格子ピッチが異なって
いる場合であっても、格子面同士が平行でなくてもよ
い。要は、実際の合分波素子構成によって臨機応変に対
応して回折特性が(7)式を満足するように形成すれば
よい。
また、本発明の第五の実施例を第7図により説明す
る。前述した実施例では2重回折格子を透過型のものと
して説明したが、本実施例では2つの反射型の回折格子
13a,13bからなる2重回折格子13を用いるようにしたも
のである。
なお、このような反射型構成にあっても、構造、動作
等は透過型構成のものに準ずるものである。
また、これらの実施例において、入・出力側の向きを
入れ替えれば合波機能が発揮される。
つづいて、本発明の第六の実施例を第8図及び第9図
により説明する。本実施例の合分波素子14も入力ファイ
バ2・出力ファイバ3a,3b間に配設されるが、本例では
入力側に位置する集光レンズ15と回折格子16とからな
る。ここに、この回折格子16は基板両面に2つの回折格
子16a,16bを備えた透過型2重回折格子として構成され
ている。
前述した(1)(2)式によれば、この偏光角を0に
することも可能である。この場合には、波長毎に出力角
が同じになるが、第9図に示すように、各光束は波長毎
に平行移動しており、この場合も分波可能となる。即
ち、この時には、広帯域性は無視できることになる。
このように、本実施例によっても、分波対象の波長の
数が多くなり、波長多重通信の多重度を大きくすること
ができる。特に、LED等の広帯域光を対象となるので、
安価な多重通信システムの構築の一助となる。さらに
は、前述した第一〜五の実施例方式との対比では、原理
的に光の波長の広帯域性が非常にわずかな影響しか及ぼ
さないので、効率を一層向上させることができ、光学レ
ンズ部品も入力側の集光レンズ15のみとし(出力側のみ
としてもよい)、レンズ4,6のように2個設ける必要も
なくなる。よって、小型ともなり、合分波素子14として
も安定度を増し、かつ、組付け調整も容易化できる。
さらに、本発明の第七の実施例を第10図により説明す
る。本実施例は、第四の実施例の場合と同様に、厚膜導
波路型構造により、同一基板17上に回折格子18と集光レ
ンズ19とを一体的に構成したものである。即ち、集光レ
ンズ19は導波路型のシリンドリカルレンズ構成、つまり
2段の導波路型コリメートレンズ19a,19bからなる。そ
して、導波路型コリメートレンズ19bと導波路20との対
向端面に各々透過型の回折格子18a,18bを形成して2重
回折格子18としてなる。ここに、回折格子18a,18bは回
折格子16a,16b型のものでもよい。このような導波路構
成により、光を基板17面に垂直な方向に閉じ込めつつ前
記第六の実施例の場合と同様に分波させるものである。
本実施例によれば、合分波素子14の構成光学要素を同
一の基板17上に一体的に作製しているので、複製する場
合であれば金型を作り熱硬化性樹脂、電磁波硬化性樹脂
などを用いて簡単に複製できるものとなる。
ついで、本発明の第八の実施例を第11図ないし第16図
により説明する。本実施例は、前述した第一ないし第五
の実施例をさらに工夫したものである。まず、前述した
実施例によれば、LED等の広帯域対応の合分波素子とし
得る。しかし、何れも2回回折した回折光をとるため、
分波対象とする光は、ある程度波長の近い光とする必要
があり、分波帯域が制約を受ける。このような点に着目
し、本実施例では回折特性が(7)式を満足するように
形成された第11図に示すような2つの回折格子21a,21b
を有する2重回折格子21、即ち、構造的には第一の実施
例ないし第五の実施例で示したものに準ずる回折格子
(例えば、第2図や第4図に示したもの)を用い、入射
される合波光につき、2回回折させることができる波長
の光と、2回透過させることが可能な波長の光とに分波
させる(可逆的であり、逆向きで合波させる)ものであ
る。このような2重回折格子21を主体として例えば第2
図の場合と同様に合分波素子22が構成される。
例えば、第12図に示すように短波長光λと長波長光
λとを分波させる場合、短波長光λは回折格子21を
経て回折格子21a,21bにより2回回折させてλ(1−
1)とし、長波長光λは回折格子21を経て回折格子21
a,21bにより2回透過させてλ(0−0)として分波
させるものである。
これは、2重回折格子の持つ利点である回折角の分散
が小さい点に、微小ピッチ構造の回折格子の利点である
長波長光は殆ど透過するという点を集約させることによ
り、達成したものである。即ち、両者を集約すると、分
波帯域が広くてLED光等の広帯域光を分波する際の回折
角度が小さいという特徴を持つ。
いま、本実施例の回折格子21の回折ダイアグラムを第
12図に示す。まず、前述した実施例で示したようにある
光、即ち、第12図に伝搬定数kAで示す光は回折格子21a,
21bにより2回回折する。一方、他方の光、即ち伝搬定
数kBで示す光については回折不能とさせる。つまり、伝
搬定数kBの光は最初の回折格子21aにより回折されな
い。このためには、第13図に示すように Δ=K1−kB・sinθ−kB≧0 ………(8) なる関係が成立すれば、伝搬定数kBの光は完全に回折不
可能となる。ここに、前述の場合と同様、K1は最初の回
折格子21aの格子定数、θは入力角である。
このような関係を満たすように構成すれば、ある波長
の光は回折格子21により2回回折し、他方のある波長の
光は2回透過するので、第12図に示したように、出力光
は分波されることになる。
これは、例えば第14図に示すように、短波長の光
λS1S2,〜,λSnなる1群と、長波長光λとからな
る合波光を分波させる場合も同様であり、1群の短波長
光λS1S2,〜,λSnは回折格子21を経て回折格子21a,
21bにより2回回折(1−1)されて分波され、長波長
光λは回折格子21を経て回折格子21a,21bにより2回
透過させてλ(0−0)として回折出力光群から分波
される。
また、上式を満たすように構成しなくとも、伝搬定数
kBなる光が、ブラッグ条件から大幅に離れたものとすれ
ば、同様の分波効果が得られる。
また、上式の条件を満たす光が複数存在すれば、それ
らの1群の光は何れも回折格子21を2回透過した後、同
方向に進行する。そこで、回折格子21を透過出力したこ
れらの1群の合波光に対しては、別個の分波素子を用い
て新たに分波すればよい。この際、本実施例の回折格子
21を用いて分波した後、さらに透過出力光に複数波長光
が混じっている時には、さらに新たに分波すればよい。
即ち、このような分波工程を複数の分波素子を用いて必
要回数分繰返せばよいものである。
例えば、第14図に示すように短波長の光λS1S2,
〜,λSnなる1群と、長波長光λL1L2,〜,λLnなる
1群とからなる多重合波光を分波させる場合であれば、
回折格子21と同等の2個の回折格子23,24を用いればよ
い。即ち、1群の短波長光λS1S2,〜,λSnは回折格
子23を経てその回折格子23a,23bにより2回回折(1−
1)させることにより分波させる一方、長波長光λL1,
λL2,〜,λLnなる1群は(0−0)で示すように全て
透過させ、短波長側のものと分波させる。この後、第1
の回折格子23を透過した1群の長波長光λL1L2,〜,
λLnは第2の回折格子24を経てその回折格子24a,24bに
より2回回折させることにより、分波させればよい。
いま、具体例として、入力側の回折格子23aのピッチ
が0.6μm、出力側の回折格子23bのピッチが0.62μmの
第1の回折格子23に対し、空気中の入力角30゜にて、0.
5μm,0.6μm,0.7μm,1.3μm,1.4μm,1.5μmなる6種類
の波長光による多重合波光が入力する場合を考える。こ
の場合、回折不可能となる上式を満たす光は、長波長側
の1.3μm,1.4μm,1.5μmなる3種類の光であり、これ
らの波長光は回折格子23を透過し、他の波長0.5μm,0.6
μm,0.7μmの光は2回回折するので、前者と分波され
る。そして、透過光について再度分波する必要がある
が、この分波に際しては入力側の回折格子24aのピッチ
が1.4μm、出力側の回折格子24bのピッチが1.45μmな
る第2の回折格子24を用いれば、1.3μm,1.4μm,1.5μ
mなる3種類の光は前述した実施例の場合のように各々
2回回折されて分波されることになる。このようにし
て、分波帯域が拡がり、光通信等の多重度を飛躍的に向
上させ得ることになる。なお、本実施例においても、各
々の2重回折格子は、(7)式の条件を満足するように
形成されている。
ここに、本実施例を一般化して考えれば、光の波長群
がさらに多数ある場合には、第14図に準じて第15図のよ
うに構成すればよい。即ち、第2の回折格子24の透過光
群出力側に必要数の回折格子24A〜24Nを設ければよい。
また、第14図の機能を第6図に準じて厚膜導波路型一
体化構造とする場合、第16図に示すように構成すればよ
い。即ち、第6図の構成において、導波路型コリメート
レンズ12aの一部を回折格子10を透過する光の光路側に
も延設し、その透過出力側に集光レンズ25を導波路型の
シリンドリカルレンズ構成、つまり2段の導波路型コリ
メートレンズ25a,25bにより一体的に構成し、導波路型
コリメートレンズ12a,25aの対向端面に各々透過型の回
折格子26a,26bを形成して2重回折格子26としてなる。
即ち、この回折格子26が回折格子24に相当し、回折格子
10が回折格子23に相当する。
つづいて、本発明の第九の実施例を第17図及び第18図
により説明する。本実施例は、より小型化を図るため、
2段の回折格子27,28(又は23,24)を接近配設し、最初
の回折格子27により分波された光が次の回折格子28を透
過するようにしたものである。
この場合も、本実施例を一般化して考えれば、光の波
長群がさらに多数ある場合には、第17図に準じて第18図
のように構成すればよい。即ち、第2の回折格子28の出
力側に必要数の回折格子28A〜28N(28Nのみ図示)を設
ければよい。
さらに、本発明の第十の実施例を第19図により説明す
る。本実施例は、第七ないし第九の実施例の2重回折格
子構造を第7図の場合に準じて2つの回折格子29a,29b
からなる反射型2重回折格子29として構成したものであ
る。構造自体は、第7図のままでもよく、或いは第八の
実施例の思想によるものでよい。何れにしても、合波光
のあるものは、第7図の場合と同様に回折格子29a,29b
により2回回折されて出力されるが、他のある光は回折
格子29a,29bにより2回反射(前述した透過に相当す
る)して出力され、前者と分波される。
なお、何れの実施例においても、分波機能と合波機能
とは相対的なものであり、合波させる場合であれば、入
・出力側を入れ替えればよいものである。
発明の効果 本発明は、上述したように入力側の回折格子の格子定
数をK1、出力側の回折格子の格子定数をK2、2つの回折
格子のなす角をΔθ′(但し、Δθ′>0)、入力側の
回折格子による回折角をθi′、出力側の回折格子によ
る回折角をθoとした時、各諸元が、 なる式を満足するように設定された少なくとも一対の回
折格子を、光の合波又は分波を行う光路上に配設したの
で、上記式を満足する場合には、波長の角度分散が小さ
くなり、1つの回折格子のみでは不可能な高効率化と波
長の低角度分散性とを両立させることができ、よって、
LED光のような広帯域の光を扱う場合でもスポット径が
拡がるようなことなく良好に分波又は合波させることが
でき、特に出力ファイバ等との結合効率を高くして全体
として高効率化を図ることができ、さらには、請求項2
記載の発明のように、入力側又は出力側の回折格子の格
子定数をK1、その回折格子への入力角θi、伝搬定数を
kB、とした時、各諸元が、 Δ=K1−kBsinθ−kB≧0 なる式を満足するように設定された回折格子を少なくと
も1つ配設することにより、より一層の広帯域化を図る
ことができる。
また、請求項3記載の発明の構成によれば、合分波素
子の構成光学要素を厚膜導波路型構造により同一基板上
に一体で形成したので、複製する場合であれば金型を作
り熱硬化性樹脂等を用いることにより簡単に複製するこ
とができる。
さらに、請求項4記載の発明の構成によれば、分波対
象となる波長数が増え、波長多重通信の多重度を大きく
することができる上に、原理的に光の波長の広帯域化が
非常にわずかな影響しか及ぼさないので、効率を一層向
上させることができ、光学レンズ部品としても入力側及
び出力側の一方にのみ設ければよく、小型で組付け調整
容易な構成とすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第一の実施例を示す回折格子のベクト
ル図、第2図は概略正面図、第3図は回折格子の一部を
拡大して示す概略正面図、第4図は本発明の第二の実施
例を示す概略正面図、第5図は本発明の第三の実施例を
示す概略正面図、第6図は本発明の第四の実施例を示す
概略斜視図、第7図は本発明の第五の実施例を示す概略
正面図、第8図は本発明の第六の実施例を示す概略正面
図、第9図は偏向角0時の概略正面図、第10図は本発明
の第七の実施例を示す一体化構成例の概略斜視図、第11
図は本発明の第八の実施例を示す概略正面図、第12図は
ベクトル図、第13図及び第14図は多重化例を示す概略正
面図、第15図はより一般化して示す概略正面図、第16図
は一体化構成例を示す概略斜視図、第17図は本発明の第
九の実施例を示す概略正面図、第18図は一般化して示す
概略正面図、第19図は本発明の第十の実施例を示す概略
正面図である。 5a,5b,7a,7b,8a,8b,10a,10b,13a,13b,16a,16b,18a,18b,
21a,21b,23a,23b,24a,24b,25a,25b,27a,27b,28a,28b,29
a,29b……回折格子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−59046(JP,A) 特開 昭61−223711(JP,A) 特開 平1−281411(JP,A) 特開 昭57−155508(JP,A) 特開 平2−259702(JP,A) 特開 平2−141944(JP,A) 特許2683004(JP,B1) 特許2752669(JP,B1) 米国特許5015835(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02B 5/18 G02B 6/28

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力側の回折格子の格子定数をK1、出力側
    の回折格子の格子定数をK2、2つの回折格子のなす角を
    Δθ′(但し、Δθ′>0)、入力側の回折格子による
    回折角をθi′、出力側の回折格子による回折角をθo
    とした時、各諸元が、 なる式を満足するように設定された少なくとも一対の回
    折格子を、光の合波又は分波を行う光路上に配設したこ
    とを特徴とする合分波素子。
  2. 【請求項2】入力側又は出力側の回折格子の格子定数を
    K1、その回折格子への入力角θi、伝搬定数をkB、とし
    た時、各諸元が、 Δ=K1−kBsinθi−kB≧0 なる式を満足するように設定された回折格子を少なくと
    も1つ配設したことを特徴とする請求項1記載の合分波
    素子。
  3. 【請求項3】一対の回折格子が、厚膜導波路型構造によ
    りコリメートレンズとともに同一基板上に一体に形成さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の合分波素子。
  4. 【請求項4】一対の回折格子が、透過型2重回折格子か
    らなり、その入力側に入力ファイバを配設し、出力側に
    出力ファイバを配設し、前記透過型2重回折格子と前記
    入力ファイバ又は前記出力ファイバとの間に集光レンズ
    を配設したことを特徴とする請求項1記載の合分波素
    子。
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