JP2918836B2 - 歩くと換気できる靴 - Google Patents

歩くと換気できる靴

Info

Publication number
JP2918836B2
JP2918836B2 JP8032790A JP3279096A JP2918836B2 JP 2918836 B2 JP2918836 B2 JP 2918836B2 JP 8032790 A JP8032790 A JP 8032790A JP 3279096 A JP3279096 A JP 3279096A JP 2918836 B2 JP2918836 B2 JP 2918836B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pump chamber
air
check valve
outside
peripheral wall
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP8032790A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09201209A (ja
Inventor
治 南
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SHUUZU ARUFUA KK
Original Assignee
SHUUZU ARUFUA KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SHUUZU ARUFUA KK filed Critical SHUUZU ARUFUA KK
Priority to JP8032790A priority Critical patent/JP2918836B2/ja
Publication of JPH09201209A publication Critical patent/JPH09201209A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2918836B2 publication Critical patent/JP2918836B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歩行するときに接
地底を足で踏むと、接地底が弾性変形して外気を強制的
に換気できる靴に関する。
【0002】
【従来の技術】内部の空気を換気できない靴は蒸れやす
い欠点がある。この欠点を解消するために、接地底にポ
ンプ室を設けた靴が開発されている。この種の靴は、歩
くときにポンプ室を弾性的に変形させて、ポンプ室の内
容積を変化させる。ポンプ室は、逆止弁を介して、靴の
内部と外部とに連結しているので、ポンプ室の内容積が
大きくなるときに、空気を吸入し、内容積が小さくなる
ときに吸入した空気を排気する。ポンプ室が空気を強制
的に換気するために、ポンプ室は逆止弁を介して靴の外
部と内部に連結している。逆止弁は、ポンプ室に逆向き
に連結される。ポンプ室は、強制的に靴の内部から空気
を排気し、あるいは、強制的に外気を靴の内部に吸入さ
せる。いずれの構造にするかは、逆止弁を連結する方向
で決定される。
【0003】以上のように、接地底に弾性変形するポン
プ室を設けて換気する靴は、効率よく換気するために、
ポンプ室を空気漏れしないように気密に閉塞する必要が
ある。空気が漏れると、効率よく空気を吸入したり排気
できなくなるからである。ポンプ室を気密に閉塞するた
めに、接地底に気密袋を内蔵した靴が開発されている。
この構造の靴は、たとえば、下記の公報に記載される。 特開平4−240401号公報 特開平7−23802号公報 実開平6−50504号公報
【0004】この構造の靴は、接地底に空気漏れのない
ポンプ室を設けることができる。しかしながら、接地底
とは別に、気密袋を製造するので、部品コストが高くな
る。また、気密袋を接地底の定位置にセットするので、
製造に手間がかかる欠点もある。
【0005】このような靴の弊害を防止するために、接
地底に気密のポンプ室を設けた靴も開発されている。こ
の構造の靴は、下記の公報に記載されている。 実開平2−2004号公報 実開平2−143005号公報 実公平5−7924号公報 実開平6−44403号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】これ等の公報に記載さ
れる靴は、図1の断面図に示すように、接地底1の踵部
1Aにポンプ室2を設けている。接地底1をポンプ室2
に併用するので、気密袋を内蔵させないで、気密のポン
プ室2を設けることができる。このため、安価に多量生
産できる特長がある。しかしながら、この構造の靴は、
歩行するときに多量の空気を換気させるのが難しく、蒸
れを解消して快適な履き心地とするのが難しい。換気量
を多くするためには、足で踏んだときに、ポンプ室2が
大きく変形するように設計する必要がある。
【0007】図1に示す靴は、ポンプ室2の変形を大き
くするために、中底3を貫通する気密蓋4でポンプ室2
を閉塞している。気密蓋4を、弾性変形する柔軟材で製
作すると、足で踏んだときに押し潰されて、ポンプ室2
の容積を変化できる。この構造の靴は、中底3でポンプ
室2を変形させる構造に比べると、ポンプ室2の内容積
の変化を大きくできる。しかしながら、ポンプ室2の内
容積を大きく変形させるには、中底3に大きな貫通孔3
Aを設けて、ここから大きい気密蓋4を突出させ、ある
いは、接地底1を弾性変形できるように柔軟に設計する
必要がある。しかしながら、このように設計した靴は、
靴としての性能が低下する弊害がある。それは、歩くと
きに踵に大きな体重がかかるので、ここを柔軟にする
と、安定して歩くことができなくなるからである。
【0008】さらに、接地底にポンプ室を設ける靴は、
接地底1の周囲に逆止弁を連結する必要がある。逆止弁
が目だつと靴の外観が悪くなるので、逆止弁を目だたな
いように連結する必要がある。逆止弁には種々の構造の
ものがあるが、確実に動作してしかも安価に製造できる
ものが望ましい。このことを実現する最も簡単な逆止弁
として、本発明者は、図2に示す構造の弁を開発した。
この図の逆止弁5は、可とう性のホース6に縦スリット
7を設けたものである。この逆止弁5は、図の矢印Aで
示す方向にのみ空気を通過させる。この方向に空気が通
過するときは、鎖線で示すように縦スリット7が開くか
らである。逆向きに空気が通過しようとすると、縦スリ
ット7を閉じる方向に圧力が作用して、空気は通過でき
ない。この構造の逆止弁5は、最も簡単で安価に製造で
きる。しかしながら、この逆止弁をポンプ室の排気弁に
使用しようとすると、接地底の内部に連結できないの
で、接地底の外部に突出してデザインが悪くなる欠点が
ある。
【0009】本発明は、この欠点を解決することを目的
に開発されたものである。本発明の重要な目的は、簡単
な構造で、靴としての性能を低下させることなく、ポン
プ室から効率よく換気できる歩くと換気できる靴を提供
することにある。また、本発明の他の重要な目的は、簡
単な構造の逆止弁を接地底から突出しないように配設し
て、逆止弁が接地底のデザインを悪くすることがない歩
くと換気できる靴を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の歩くと換気でき
る靴は、歩行するときに足に踏まれて内容積が変形する
ポンプ室2を接地底1に備える。ポンプ室2は、逆止弁
5を介して靴の外部と内部とに連結されている。接地底
1が足に踏まれて変形するとポンプ室2の内容積が小さ
くなって空気が押し出される。足の踏み力が少なくなる
とポンプ室2が弾性的に復元して空気を吸入する。ポン
プ室2が空気を吸入したり排気して、靴の内部に強制的
に換気する。
【0011】さらに、本発明の歩くと換気できる靴は、
接地底1をプラスチックで成形すると共に、踵部1Aの
一部を周壁8で区画して、踵部1Aの内形よりも小さい
ポンプ室2を設けている。この周壁8は、上方を開口し
て周囲を閉鎖する形状として接地底1に一体成形されて
いる。周壁8の上面開口部は、弾性変形する気密蓋4で
気密に閉塞されてポンプ室2を構成している。このポン
プ室2は、逆止弁5を介して靴の外部と内部とに連通さ
れている。周壁8を閉塞する気密蓋4は、好ましくは、
図8に示すように、中底3の貫通孔3Aを貫通する、中
底3と別部材で構成される。内部に連結される逆止弁5
は、空気をポンプ室2に吸入させるか、あるいはそのポ
ンプ室2から外部に排気させるがその逆方向には空気を
通過させない。外部に連結される逆止弁5は、内部に連
結される逆止弁5が空気をポンプ室2に吸入させる構造
にあってはポンプ室2から外部にのみ空気を通過させる
がその逆には 空気を通過させず、内部に連結される逆止
弁5が空気をポンプ室2から外部に排気させる構造にあ
っては、ポンプ室2の内部にのみ空気を通過させるがそ
の逆には空気を通過させない。
【0012】さらに、請求項2に記載される歩くと換気
できる靴は、踵部1Aの一部を弾性変形する周壁8で区
画して、周壁8の上面開口部を気密蓋4で気密に閉塞し
てポンプ室2を構成することを特徴とする。
【0013】さらに、本発明の請求項3に記載される歩
くと換気できる靴は、逆止弁5に、表面に縦スリット7
のある可とう性のホース6を使用する。ホース6の内側
から外側に空気が通過するときは縦スリット7が開き、
ホース6の外側から内側に空気が通過しようとすると縦
スリット7が閉塞するように構成されている。この構造
の逆止弁5は、周壁8と接地底1の外面との間に配設で
きる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明
の技術思想を具体化するための歩くと換気できる靴を例
示するものであって、本発明は靴を下記のものに特定し
ない。
【0015】さらに、この明細書は、特許請求の範囲を
理解し易いように、実施例に示される部材に対応する番
号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解決す
るための手段の欄」に示される部材に付記している。た
だ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に
特定するものでは決してない。
【0016】図3と図4に示す歩くと換気できる靴は、
プラスチック製の接地底1に甲皮9を固定している。接
地底1は、踵部1Aを厚く成形して、一部を周壁8で区
画してポンプ室2を設けている。ポンプ室2は、効率よ
く空気を換気させるために、踵部1Aの外壁よりも小さ
く、その内側に成形される。図5に示す接地底1は、踵
部1Aの外壁から内側に離して、円筒状の周壁8を一体
成形している。
【0017】周壁8で囲まれるポンプ室2の内容積は、
周壁8を図に示すように円筒状として同じ高さとすれ
ば、周壁8の内径の自乗に比例して大きくなる。周壁8
の内径を、踵の外壁の内径の半分にすると、ポンプ室2
の内容積は1/4と小さくなる。図5に示す接地底1
は、周壁8の内径を外壁の約0.6倍としている。した
がって、周壁8で囲まれるポンプ室2の内容積は、外壁
で囲まれる内容積の0.36倍となる。さらに、図に示
す接地底1は、外壁が円筒状ではないので、実際には、
外壁の内側に周壁8で区画されたポンプ室2の内容積
は、外壁の内側の0.36倍よりもさらに小さく、外壁
の内側にできる内容積の1/3以下となる。
【0018】図に示す接地底1は、周壁8を円筒状に成
形している。ただ、周壁8は、必ずしも円筒状に成形す
る必要はない。たとえば図示しないが、周壁は、多角筒
状ないしは楕円筒状とすることもできる。周壁8は、上
面を気密蓋4で閉塞して気密に閉鎖する。周壁8の下端
は、接地底1の底に連結され、上面は気密蓋4で気密に
閉塞できるように、平面状に成形されている。図5の接
地底1は、周壁8が変形しないように、リブを一体成形
している。リブは、周壁8の外側を外壁に連結して補強
する。
【0019】周壁8は、逆止弁5を連結するために二つ
の貫通孔15を設けている。図5において、周壁8の上
部に設けられた貫通孔15は、接地底1の内部に連結さ
れる。周壁8の左側に設けられた貫通孔15は、接地底
1の外部に連結される。接地底1の内部に連結される貫
通孔15に連結される逆止弁5は、中底3下面の空気を
ポンプ室2に吸入させる。この逆方向には空気を通過さ
せない。接地底1の外部に連結される貫通孔15に連結
される逆止弁5は、ポンプ室2から接地底1の外部にの
み空気を通過させる。このように連結される逆止弁5
は、ポンプ室2の内容積が変化されると、中底3の下面
から空気を吸入して、接地底1の外部に換気する。
【0020】この方向に空気を流して換気させる靴は、
甲皮9の開口部から外気を吸入し、中底3の下面から外
部に排気する。このように空気を流す靴は、甲皮9の開
口部から外気が吸入されるので、空気が全体的に靴の中
に流入される特長がある。また、最も蒸れやすい中底3
の底面の湿った空気を効率よく排気できる特長がある。
ただ、本発明の靴は、この方向とは逆に、すなわち、ポ
ンプ室2から中底3の下面に外気を供給し、甲皮9の開
口部から靴内の空気を排気することもできる。この方向
に空気を流す靴は、最も湿りやすい中底3の底面に、湿
気の少ない外気を供給できる。
【0021】ポンプ室2の周壁8に連結する逆止弁5を
図6に示す。この図は、1本のホース6の両端に、空気
の流動方向を逆向きとする二つの逆止弁5を連結してい
る。逆止弁5は、縦スリット7のある可とう性のホース
6である。図のホース6は、左端と中央部分を、溶着し
たり接着する等の方法で気密に塞いで、端閉塞部10、
中央閉塞部11としている。ホース6の右端は開口され
ている。ホース6は、中央閉塞部11の両側に逆止弁5
を設けている。一本のホース6に二つの逆止弁5を設け
るために、中央閉塞部11の左側には開口部12を設
け、この開口部12のさらに左側に縦スリット7を設け
ている。さらに、中央閉塞部11の右側にも縦スリット
7を設けて逆止弁5としている。縦スリット7は、図2
の矢印Aで示すように、ホース6の内側から外側にのみ
空気を通過させることができる。このホース6は、図5
に示すように、中央部分でL字状に湾曲して、両端部分
を周壁8に設けた二つの貫通孔15に挿入する。ホース
6は、ポンプ室2を区画する周壁8の貫通孔15に、接
着あるいは接着しないで、気密に挿入される。ホース6
は、ポンプ室2の周壁8が、開口部12と左端部の縦ス
リット7との間、中央閉塞部11の右側の縦スリット7
と右端開口部との間に位置するように挿入される。
【0022】周壁8の上端は、気密蓋4で気密に閉塞さ
れている。気密蓋4は、好ましくは周壁8の上面に接着
される。ただ、気密蓋4は必ずしも接着する必要はな
い。中底3で周壁8の上面に押圧して、気密に閉塞する
こともできるからである。気密蓋4と周壁8と接地底1
の底とで囲まれた部分がポンプ室2となる。気密蓋4
は、図8の断面図に示すように、中央に凸部4Aを設け
て、凸部4Aを中底3の中心穴から上面に突出させてい
る。凸部4Aを大きく、高くすると、歩くときにポンプ
室2の内容積変化が大きくなる。凸部4Aの変形が多く
なるからである。凸部4Aは、中底3の上面と同一面
に、あるいは中底3の上面から3mm程度突出する高さ
に設計される。突出の面積は1〜4cmに設計され
る。
【0023】図に示す靴は、気密蓋4を中底3と別のパ
ーツで製作している。この構造は、気密蓋4を柔軟なプ
ラスチックやゴムで製作できる。このため、気密蓋4を
変形しやすくして、換気空気量を多くできる。中底3
は、気密蓋4のように変形する必要がないので、気密蓋
4よりも硬質のプラスチックで製造して履き心地をよく
できる。ただ、気密蓋4と中底3とをプラスチックで一
体成形することもできる。気密蓋を一体成形する中底
は、弾性変形できる軟質のプラスチックで成形される。
この中底は、周壁の上面に、接着あるいは押圧されて、
気密に密着して、周壁の上面を閉塞する。気密蓋を中底
に一体成形する靴は、全体の構造を簡単にして製造コス
トを低減できる。
【0024】さらに、本発明の歩くと換気できる靴は、
図9に示すように、踵部1Aの一部を弾性変形する周壁
8で区画してポンプ室2を設けることもできる。この図
に示す周壁8は、弾性変形できるように軟質のプラスチ
ックで成形される。弾性変形する周壁8は、図の(1)に
示すように、ポンプ室2の内側方向に湾曲させて成形し
ている。周壁8をポンプ室2の内側方向に変形しやすく
するためである。周壁8の上面は、気密蓋4で閉塞され
ている。気密蓋4は、接着あるいは押圧されて気密に閉
塞される。気密蓋4は、変形する必要がないので、硬質
のプラスチックで製造できる。ただ、気密蓋は、弾性変
形する軟質のプラスチックで製造することもできる。図
に示す靴は、気密蓋4を中底3と別のパーツで製作して
いるが、気密蓋4と中底3は、プラスチックで一体成形
することもできる。気密蓋を一体成形する中底は、周壁
の上面に、接着あるいは押圧されて、気密に密着して、
周壁の上面を閉塞する。
【0025】図に示す構造のポンプ室2は、足で気密蓋
4を踏みつけると、気密蓋4が図の(1)の矢印Bで示す
方向に移動する。周壁8は、(2)の矢印Cで示す方向に
弾性変形してポンプ室2の内容積が小さくなる。このと
き、周壁8のホース6を連結する部分は、周壁8の変形
に伴って、ポンプ室2の内側方向に移動する。したがっ
て、ホース6は、伸縮性のあるものを使用する。ホース
6が、周壁8と隔壁16とに気密に連結された状態を保
持するためである。図示しないが、ホースは、周壁の外
側であって、隔壁との間の空間で、弛ませる状態に配設
することもできる。この状態に配設されるホースは、周
壁がポンプ室の内側方向に変形しても、弛ませたホース
が直線状に変形して、周壁と隔壁とに気密に連結された
状態を保持できる。足が気密蓋4を踏みつけなくなる
か、あるいは踏みつけ力が低下すると、周壁8が弾性力
で復元して気密蓋4を上方に押し上げて、ポンプ室2の
内容積が大きくなる。
【0026】周壁8が弾性変形する靴は、気密蓋4全体
が上下に移動する。気密蓋4の移動距離は、ポンプ室2
の高さの変化となる。このため、ポンプ室2は、上面の
気密蓋4全体が移動することにより、その内容積を大き
く変化させることができる。さらに、周壁8は、ポンプ
室2の内側方向に弾性変形する構造となっている。内側
に弾性変形する周壁8は、中央部分においてポンプ室2
の断面積を小さくする。したがって、ポンプ室2の内容
積をより小さくできる。つまり、ポンプ室2は、気密蓋
4全体が移動することと、周壁8が内側に弾性変形する
ことが相乗して内容積の変化をより大きくすることがで
きる。
【0027】接地底1は、中底3の下面に格子状にリブ
を一体成形して、中底3の底面から浮かせてその下方に
空気室13を設けている。図7に示すように、中底3
は、上下に空気を通過できるように、複数の換気孔14
を設けている。
【0028】以上の図に示す靴は、ポンプ室2の内容積
を変化させて、下記のように換気する。 足で気密蓋
4を踏みつけて、ポンプ室2の内容積が小さくなるとき
この状態になると、ポンプ室2の圧力が高くなり、図5
において、ホース6の中央閉塞部11よりも左側に設け
た開口部12から、ホース6内にポンプ室2の空気が流
入し、ホース6内の空気は、ホース6の左端部に設けた
縦スリット7から外部に排気される。このため、ポンプ
室2の内容積が小さくなるときに、ポンプ室2の空気は
接地底1の外部に排気される。このとき、中央閉塞部1
1よりも上部に設けられた逆止弁5である縦スリット7
は開かない。ポンプ室2の圧力で縦スリット7が密着さ
れるからである。
【0029】 足が気密蓋4を踏みつけなくなり、あ
るいは踏みつけ力が低下して、気密蓋4が復元してポン
プ室2の内容積が大きくなるときポンプ室2の内容積が
大きくなると、ポンプ室2の圧力は低くなる。このた
め、中央閉塞部11の上方に設けた縦スリット7が開い
て、ホース6の上端から中底3下面の空気をポンプ室2
に吸入する。このとき、ホース6の左端部に設けた縦ス
リット7は開かない。縦スリット7を閉塞する方向に圧
力が作用するからである。
【0030】以上のように、ポンプ室2の内容積が大き
くなると、減圧されて、中底3下面の空気をポンプ室2
に吸入し、ポンプ室2の内容積が小さくなると加圧され
て、ポンプ室2の空気が排気される。このため、歩行す
るときに気密蓋4が足に踏まれると、ポンプ室2の内容
積が変化して、靴内の空気が換気される。
【0031】
【発明の効果】本発明の歩くと換気できる靴は、極めて
簡単な構造で、ポンプ室の換気量を多くできる特長があ
る。それは、接地底の踵部に周壁を一体成形し、この周
壁で、踵部を区画して、踵部の内形よりも小さいポンプ
室を設け、周壁の上面開口部を、弾性変形する気密蓋で
気密に閉塞しているからである。周壁で小さく区画され
たポンプ室は、全体の内容積が小さくなる。小さいポン
プ室は、足で踏まれて変形する気密蓋の変形量が変わら
なくても、換気量が多くなる。それは、気密蓋の変形量
が同じでも、ポンプ室の内容積が小さいと、全体の内容
積に対する、気密蓋の変化内容積の割合が大きくなり、
気密蓋が押されてポンプ室の内容積が小さくなったとき
には内圧が相当に高くなり、また、気密蓋が踏まれなく
なって、ポンプ室の内容積が膨張したときに大きく減圧
されるからである。とくに、本発明の靴は、気密蓋の弾
性変形量を大きくして換気量を増加させるのではない。
このため、気密蓋に極めて柔軟な部材を使用する必要が
なく、靴としての性能を低下させないで、効率よく換気
できる特長がある。
【0032】さらに、本発明の靴は、プラスチックで成
形される接地底に周壁を一体成形して、ポンプ室の内容
積を小さくする。このため、ポンプ室を設けるために、
複雑な構造とする必要はない。したがって、効率よく換
気できる靴を、安価に多量生産できる特長がある。
【0033】さらに、本発明の靴は、ポンプ室の空気漏
れを少なくできる特長もある。大きくて長い周壁で構成
されるポンプ室は、周壁の全ての部分から空気が漏れな
いようにするのが難しい。短い周壁は、気密蓋との接触
部分が小さく、空気漏れする部分を少なくできる。
【0034】さらに、本発明の歩くと換気できる靴は、
踵部を周壁で区画してポンプ室を設けるので、ポンプ室
と踵部の周囲との間に隙間ができる。この隙間に逆止弁
を配設できるので、逆止弁が踵部から突出して、靴のデ
ザインを低下させることもなく、すっきりとした美しい
意匠にできる特長がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の歩くと換気できる靴の一例を示す断面図
【図2】本発明者が開発した簡単な構造の逆止弁を示す
斜視図
【図3】本発明の実施例の靴を示す断面図
【図4】本発明の実施例の靴の接地底を示す平面図
【図5】図4に示す接地底の踵部の断面図
【図6】図5の接地底に装着するホース製逆止弁を示す
斜視図
【図7】図3に示す靴の中底を示す斜視図
【図8】図3に示す靴の中底と気密蓋との連結部分を示
す断面図
【図9】本発明の他の実施例の靴を示す断面図
【符号の説明】
1…接地底 1A…踵部 2…ポンプ室 3…中底 3A…貫通孔 4…気密蓋 4A…凸部 5…逆止弁 6…ホース 7…縦スリット 8…周壁 9…甲皮 10…端閉塞部 11…中央閉塞部 12…開口部 13…空気室 14…換気孔 15…貫通孔 16…隔壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 平4−23402(JP,U) 実開 平2−143005(JP,U) 実開 昭64−15504(JP,U) 実開 昭63−45602(JP,U) 実開 昭54−4133(JP,U) 実開 昭52−66525(JP,U) 実開 昭49−43144(JP,U) 実開 平10−6790(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A43B 13/20 A43B 7/06

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 歩行するときに足に踏まれて内容積が変
    形するポンプ室(2)が接地底(1)に設けられており、この
    ポンプ室(2)は逆止弁(5)を介して靴の外部と内部とに連
    結されており、接地底(1)が足に踏まれてポンプ室(2)が
    変形すると内容積が小さくなって空気が押し出され、足
    の踏み力が少なくなるとポンプ室(2)が弾性的に復元し
    て空気を吸入するように構成されてなる靴において、 接地底(1)がプラスチックで成形されると共に、踵部(1
    A)の一部が周壁(8)で区画されて踵部(1A)の内形よりも
    小さいポンプ室(2)を分離しており、ポンプ室(2)を区画
    する周壁(8)は、上方を開口して周囲を閉鎖する形状と
    して接地底(1)に一体成形されており、周壁(8)の上面開
    口部は、弾性変形する気密蓋(4)で気密に閉塞されてポ
    ンプ室(2)を構成しており、このポンプ室(2)が、逆止弁
    (5)を介して靴の外部と内部とに連通されており、 内部に連結される逆止弁(5)は、空気をポンプ室(2)に吸
    入させるか、あるいはそのポンプ室(2)から外部に排気
    させるがその逆方向には空気を通過させず、 外部に連結される逆止弁(5)は、内部に連結される逆止
    弁(5)が空気をポンプ室(2)に吸入させる構造にあっては
    ポンプ室(2)から外部にのみ空気を通過させるがその逆
    には空気を通過させず、内部に連結される逆止弁(5)が
    空気をポンプ室(2)から外部に排気させる構造にあって
    は、ポンプ室(2)の内部にのみ空気を通過させるがその
    逆には空気を通過させないように構成してなることをこ
    とを 特徴とする歩くと換気できる靴。
  2. 【請求項2】 歩行するときに足に踏まれて内容積が変
    形するポンプ室(2)が接地底(1)に設けられており、この
    ポンプ室(2)は逆止弁(5)を介して靴の外部と内部とに連
    結されており、接地底(1)が足に踏まれてポンプ室(2)が
    変形すると内容積が小さくなって空気が押し出され、足
    の踏み力が少なくなるとポンプ室(2)が弾性的に復元し
    て空気を吸入するように構成されてなる靴において、 接地底(1)がプラスチックで成形されると共に、踵部(1
    A)の一部が弾性変形する周壁(8)で区画されて踵部(1A)
    の内形よりも小さいポンプ室(2)を分離しており、ポン
    プ室(2)を区画する周壁(8)は、上方を開口して周囲を閉
    鎖する形状として接地底(1)に一体成形されており、周
    壁(8)の上面開口部は、気密蓋(4)で気密に閉塞されてポ
    ンプ室(2)を構成しており、このポンプ室(2)が、逆止弁
    (5)を介して靴の外部と内部とに連通されており、 内部に連結される逆止弁(5)は、空気をポンプ室(2)に吸
    入させるか、あるいはそのポンプ室(2)から外部に排気
    させるがその逆方向には空気を通過させず、 外部に連結される逆止弁(5)は、内部に連結される逆止
    弁(5)が空気をポンプ室(2)に吸入させる構造にあっては
    ポンプ室(2)から外部にのみ空気を通過させるがその逆
    には空気を通過させず、内部に連結される逆止弁(5)が
    空気をポンプ室(2)から外部に排気させる構造にあって
    は、ポンプ室(2)の内部にのみ空気を通過させるがその
    逆には空気を通過させないように構成してなることを
    とを特徴とする歩くと換気できる靴。
  3. 【請求項3】 逆止弁(5)が、表面に縦スリット(7)のあ
    る可とう性のホース(6)で、ホース(6)の内側から外側に
    空気が通過するときは縦スリット(7)が開き、ホース(6)
    の外側から内側に空気が通過しようとすると縦スリット
    (7)が閉塞するように構成されてなる請求項1又は請求
    項2に記載される歩くと換気できる靴。
JP8032790A 1996-01-27 1996-01-27 歩くと換気できる靴 Expired - Fee Related JP2918836B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8032790A JP2918836B2 (ja) 1996-01-27 1996-01-27 歩くと換気できる靴

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8032790A JP2918836B2 (ja) 1996-01-27 1996-01-27 歩くと換気できる靴

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09201209A JPH09201209A (ja) 1997-08-05
JP2918836B2 true JP2918836B2 (ja) 1999-07-12

Family

ID=12368656

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8032790A Expired - Fee Related JP2918836B2 (ja) 1996-01-27 1996-01-27 歩くと換気できる靴

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2918836B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103371552A (zh) * 2012-04-20 2013-10-30 王三保 空调皮鞋

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09201209A (ja) 1997-08-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5845418A (en) Ventilation insole with air chambers
US6076282A (en) Shoe sole with forced air circulation system
US6209226B1 (en) Self-cleaning, shock-resistant sole for ventilated shoes
JP3542755B2 (ja) ソール構造
US5524364A (en) Thrust producing shoe sole and heel improved stability
KR970009625B1 (ko) 환기화(煥氣靴)
US2720041A (en) Footwear with provision to change the air therein
US5956869A (en) Shoe sole construction with mesh liner for mid-sole cavity
US20040010939A1 (en) Shoes having ventilation devices
JP3135954B2 (ja) 靴 底
US7082696B2 (en) Sole structure of Goodyear's dual-intake air-capsule shoes
US6041522A (en) Shoe structure with midsole channel between metatarsal and heel bulges
JP2918836B2 (ja) 歩くと換気できる靴
US6205680B1 (en) Self-ventilating footwear
JPH10155510A (ja) 靴 底
JP2008110081A (ja) 履物
JP2021164548A (ja) 換気靴
JPH057924Y2 (ja)
JP3125082U (ja) 履物
WO2023199948A1 (ja) 換気機能付き中敷きおよび靴
KR100462809B1 (ko) 외부 공기 유입용 신발깔창
CA2216246A1 (en) Shoe with an air bulb
JP4463585B2 (ja) 通気性を改善した靴
KR200376982Y1 (ko) 충격 흡수 및 마사지 기능을 구비한 신발창
KR0114450Y1 (ko) 통풍 장치를 갖는 신발깔창

Legal Events

Date Code Title Description
S201 Request for registration of exclusive licence

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R314201

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090423

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100423

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110423

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120423

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130423

Year of fee payment: 14

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees