JP2918772B2 - パケット交換配置 - Google Patents

パケット交換配置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、通信システムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】広帯域という用語は多数の新製品、技
術、サービス、及びネットワークに関連する。「広帯域
ネットワーク」は、ネットワークを1メガビット/秒を
はるかに超えるビットレートを要するサービスをサポー
トするネットワーク、として定義できる。例えば、業務
加入者及び居住加入者が、150メガビット/秒以上の
ビットレートで作動し一連の異なる広帯域サービス形式
を扱うことのできるネットワークに、共通アクセスを経
て接続される場合、このネットワークは広帯域ネットワ
ークである。
【0003】広帯域ネットワークの基盤となる通信原理
としては、非同期転送モード(ATM)が用いられてい
る。将来の広帯域の総合サービスディジタル網(ISD
N)においては、基本的な電話サービスから高速データ
転送、ビデオ電話、及び高品位テレビ番組配送に至る広
範囲のサービスを扱うために必要とされる柔軟性が得ら
れるようになる。この柔軟性を得るための鍵は、ディジ
タル情報を特別セルで搬送するATMにある。これによ
って、広帯域要件及び呼特性が広範に異なるような用途
及びサービスについてネットワークを効率よく利用する
ことが可能となる。
【0004】成長可能な(可成長)パケット交換配置を
ATMに用いることが、エングほか(K.Y.Eng
et al.)の論文「可成長交換機アーキテクチャ:
大形ATMのための自己経路選択(自己ルーティン
グ)」(通信についての国際会議、1991年6月)に
おいて提案されている。そこに開示されている配置にお
いては、前端側分配ネットワークと出力パケット交換モ
ジュール列との間に仕切りが設けられている。
【0005】出力部は、各々n個の回線からなる回線グ
ループに分割される。入来セルは全て、それらの宛先出
力グループアドレスに基づきかなり瞬時に送達するた
め、前端側分配ネットワークを通して経路選択送信(ル
ーティング)される。分配ネットワークは、セル全部を
バッファしてはならず、代わりに各パケットタイムスロ
ットに到着する全てのセルについてルーティングを行わ
なければならない。
【0006】出力部が、各々n個の回線からなる回線グ
ループに分割されているので、出力回線グループの数は
合計N/n個である。出力回線グループの各々につい
て、対応する出力パケット交換モジュールはm個(m≧
n)の入力ポートを有する。これは、各タイムスロット
においてその出力グループについてm個までのセルの受
け入れが可能であることを意味する。出力パケット交換
モジュールは、受信した全パケットを蓄積するためのバ
ッファを有する。
【0007】1つのL × Nパケット交換配置におい
て、或る特定の出力グループについてL個までのセルが
同時に到着できる。すなわち、mの設計範囲は、n≦m
≦Lである。一般化ノックアウト原理によれば、交換シ
ステム設計で許容可能な、任意に小さなセル損失確率値
を得るためには、最も一般的なトラフィックを仮定した
場合でも、m<<Nとすることが可能である。
【0008】各出力グループに受け入れ可能なセル最大
数はm値に制約される。もし1つのタイムスロット内で
同じ出力グループを宛先とするセルの数がm個よりも多
い場合は、過剰分のセルは単に脱落するだけである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】可成長パケット交換配
置の第1の例が、上記エングほか、の論文に開示されて
いる。そこでは、分配ネットワークは、整列ネットワー
クと、修正バンヤンと呼ばれるバンヤン形ルーティング
要素である第2ステージとに区分されている。整列ネッ
トワークと修正バンヤンとの間の相互接続のパターン
は、完全なシャッフルのパターンである。
【0010】この第1例の可成長パケット交換配置の重
大な問題は、整列ネットワークを2× 2ノードからな
る複数のノードステージとして実現した場合に必要とさ
れるステージの数に関するものである。この重要例にお
いて、整列ネットワークは少なくとも[log2(ma
x(L,N))]2/2個のノードステージを必要とす
る。すなわち、手ごろなL=1024及びN=1024
の値に対し、整列ネットワークだけで少なくとも50個
のノードステージが要求されることになる。
【0011】次に、可成長パケット交換配置の第2の例
がエングほか(K.Eng etal.)に1992年
3月3日付けで発行された米国特許第5,093,743
号に開示されている。そこでは、分配ネットワークが、
到着データパケットを星形結合器(スターカプラ)を通
して送信するのに用いられる複数の固定波長送信装置
と、望むデータをスターカプラから受信するのに必要な
周波数に同調するする複数の同調可能受信装置とから構
成されている。
【0012】複数の固定波長送信装置と複数の同調可能
受信装置とから構成されている制御ネットワークが、同
調可能受信装置がどの周波数に同調すべきかを定め、そ
の同調を実現する信号を送る。この第2例の可成長パケ
ット交換配置では、受信装置の同調能力のためLの値が
非常に制限される。L=1024の配置は、現存技術で
は実用的でない。
【0013】全ての入力が組み合わされて全ての受信装
置に送信されるので、又個々の受信装置が1つの周波数
だけを選択的に受信するので、第2例の配置でパケット
を送信する場合にはパワー損失が大きくなる。このこと
は結果として、信号雑音比の低下と、対応するビット誤
差レートの増大をもたらす。
【0014】
【課題を解決するための手段】これらの問題は、本発明
の原理に基づき本明細書中に述べる実施例のように、分
配ネットワークのステージ数Sの値を、 [log2(m
ax(L,N))]<S+1≦[log2(max
(L,N))]2/2の条件を満足するように制限する
ことによってSの値を減少させた可成長パケット交換配
置の形で解決され、技術的進歩が得られる。
【0015】分配ネットワークが光電子ノードからなる
ノードステージと、相互接続する自由空間光リンクステ
ージとから構成されるので、入力信号を異なる周波数を
用いて送信する必要がない。代わりに入力信号は、それ
らの信号の空間位置に基づいて区別される。したがっ
て、入力ポートの数であるLが受信機の同調能力から制
約されるおそれがない。
【0016】更に、信号が各ネットワークステージにお
いて再生され、与えられたステージにおいて概略3:1
のパワー損失しかないので、高い信号雑音比が得られ、
対応するビット誤差レートを低くすることができる。
【0017】本発明の手段は、L個の入力ポートとM個
の中間ポートとN個の出力ポートとを有するパケット交
換配置であって、L、M及びNは2より大きい正の整数
である。このパケット交換配置は、分配ネットワーク
と、N/n個の出力パケット交換モジュールとからな
り、n及びN/nが、N>n>1を満足する正の整数で
ある。分配ネットワークは、受信したパケットを、それ
らの全てを蓄積することはせずに、L個の入力ポートか
らM個の中間ポートへ交換する。
【0018】出力パケット交換モジュールは各々、上記
中間ポートのうちのm個の中間ポートからなる別個のグ
ループから上記出力ポートのうちのn個の出力ポートか
らなる別個のグループへパケットを交換するための手段
からなり、更に、受信したパケットの全てを蓄積するた
めの手段からなる。mは、m>nを満足する正の整数で
ある。
【0019】分配ネットワークは、光電子ノードからな
るS個のノードステージからなる。それらS個のノード
ステージのうち少なくとも最初の(S−1)個のノード
ステージの各光電子ノードは、1個のX × Y交換手段
からなり、S、X、及びYは、S>3、X>1、及びY
>1の関係を満足する正の整数であり、 log2(ma
x(L,N)<S+1≦[log2(max(L,
N))]2/2の関係が満足される。
【0020】分配ネットワークは更に、上記のS個のノ
ードステージのうちの互いに連続するノードステージを
相互接続する(S−1)個の自由空間光リンクステージ
からなる。(分配ネットワークの光電子ノードには、上
記のX × Y交換手段に加えて、互いに連続するステー
ジのリンクを相互接続するための別の複数の非交換接続
手段を設けてもよい。)
【0021】本発明の例示の分配ネットワークにおいて
は、
【数51】 の平方根よりも小さいパケット阻止確率を有し、ρL
ネットワーク負荷率である。上記のS個のノードステー
ジのうちの内側の(S−2)個のノードステージの各光
電子ノードは、6個の光入力部と6個の光出力部とを有
する。X=2及びY=2であり、上記のS個のノードス
テージのうちの最初の(S−1)個のノードステージの
各光電子ノードのX × Y交換手段と、上記リンクステ
ージのうちの最初の(S−2)個のリンクステージの或
るリンクとは総括的に、バンヤンネットワークからな
る。
【0022】上記の(S−1)個のリンクステージのう
ちの最初の(S−2)個のリンクステージは各々、バイ
ナリフェーズ格子手段からなり、このバイナリフェーズ
格子手段は、上記のS個のノードステージのうちの互い
に連続する2個のノードステージのうちの前側のノード
ステージから送信された光ビームの各々に応答して、複
数の光ビームをこれらの2個のノードステージのうちの
後側のノードステージに送信する。この後側のノードス
テージは、これら光ビームの1/3だけに応答する。
【0023】この前側のノードステージとこの格子手段
との間に第1のレンズが光学的に配置され、この格子手
段とこの第2のノードステージとの間に第2のレンズが
光学的に配置される。上記の中間ポートは、上記出力パ
ケット交換モジュールに光ファイバを介して接続され
る。
【0024】上記のX × Y交換手段は、2個の光入力
ビームに応答して2個の光出力ビームを送信する。上記
のX × Y交換手段は、これらの光入力ビームのうちの
第1の光入力ビーム上で受信され宛先情報を含むパケッ
トを、これら光出力ビームのうち宛先情報に基づいて選
択された1個の光出力ビーム上で送信し、これら光入力
ビームのうちの第2の光入力ビーム上で受信されたパケ
ットを前記光出力ビームのうちの前記選択された1個の
光出力ビーム以外の他の1個の光出力ビーム上で送信す
る。
【0025】上記X × Y交換手段は更に、上記光入力
ビームのうちの第1の光入力ビーム上にパケットが存在
しないことに応答して、上記2個の光入力ビームのうち
の第2の光入力ビーム上で受信されたパケットを上記2
個の光出力ビームのうちの選択された1個の光出力ビー
ム上で送信する。
【0026】上記宛先情報は、上記出力ポートのうちの
1個の出力ポートを定義するが、受信されたパケットを
この定義されたポートに送信するのに、ネットワークを
通る複数の通信径路のどれを用いてもよい。上記X ×
Y交換手段は、1個のFET−SEED回路からなり、
又、2個のS−SEED検出器と、2個のS−SEED
変調器と、これら2個のS−SEED検出器及びこれら
2個のS−SEED変調器の間に配置された1個の電子
論理回路とを有する。
【0027】本発明に基づく可成長パケット交換配置の
別の実施例において、上記S個のノードステージと上記
(S−1)個のリンクステージとが総括的に、拡張一般
化シャッフルネットワーク、又はそれと形態的に同等な
ものからなる。
【0028】
【実施例】全体説明 本発明の具体的な一実施例を含む成長可能な(可成長)
パケット交換配置10を図1に示す。配置10は、自由
空間光学システムを用いて実現したパケット分配ネット
ワーク23を有する。パケットは16個の入力線上で同
期化回路21によって受信され、同回路において、パケ
ットタイムスロットで送信するために位相合わせされ
る。位相合わせされたパケットは、電気/光(E/O)
変換器22によって光信号に変換され、4 × 4ファイ
バケーブルアレイ31によってパケット分配ネットワー
ク23に送信される。
【0029】ネットワーク23は、入来した各パケット
について、8 × 4ファイバケーブルアレイ32上で送
信するためにパケット交換を行う。ネットワーク23
は、レンズ33、7個の光ハードウエアモジュール、O
HM0〜OHM6、及びレンズ34を有する。ネットワ
ーク23から送信された光信号は、4個の出力パケット
交換モジュール(又は簡単に、出力パケットモジュー
ル)25〜28へ送信するため、光/電気(O/E)変
換器24によって変換されて電気信号に戻される。ネッ
トワーク23の形態(トポロジー)について図6に示
す。
【0030】ネットワーク23は、次の論文に開示され
ている技術を用いて実現されたFET−SEEDデバイ
スによる7個のFET−SEEDデバイス平面アレイ、
D0〜D6を有する。その論文は、ウッドワードほか
(T.K.Woodwardet al.)の論文「完
全集積GaAs−AlxGa1-xAsFET−SEEDの
動作:光学的にアドレスされる基本集積回路」(IEE
Eフォトニックス技術レター、第4巻、第6号、199
2年6月)である。
【0031】互いに連続する2個の光ハードウエアモジ
ュール、OHM2及びOHM3、に必要な光ハードウエ
アを図2に略図で示す。レーザダイオードパワー源(パ
ワーレーザ)81からリニア偏波光が放射され、コリメ
ートレンズ82によって平行光束化(コリメート)され
る。コリメートされた光ビームは次に、1対のリズレー
(Risley)プリズム83、84を通して送られ
る。このリズレープリズム対を回転させることによって
光ビームをデバイスアレイ上の適切な位置に指向させる
ことができる。
【0032】この指向ビームが次いでスポットアレイ格
子85を通過する際にここでクロックビームアレイが生
成され、このクロックビームアレイはデバイスアレイD
2における各ウインドウの状態を調査するために用いら
れる。このクロックビームアレイは、4分の1波長プレ
ートリターダ86を通過し、ここで光が、リニア偏波状
態から円偏波状態に変換される。
【0033】次にクロックビームアレイは、レンズ87
によって、透明間隔板を通してパターン付き鏡反射器8
8上に結像(イメージング)され、その後、第3のレン
ズ89によって再度コリメートされ、4分の1波長プレ
ートリターダ90によってリニア偏波状態に再度変換さ
れる。このようにしてリニア偏波状態となった光は、偏
波感応性ビームスプリッタ91を通って直進し、更に4
分の1波長プレートリターダ92を通って送られる際に
円偏波光に変換される。
【0034】この光は次に、対物レンズ93によってイ
メージングされ、デバイスアレイD2における各ウイン
ドウにこれらクロックスポットを生成する。これらクロ
ックスポットは各々、デバイスウインドウによって変調
(吸収または反射)され、この反射光は対物レンズ93
を通って戻る際に再度コリメートされる。この再度コリ
メートされた光は、4分の1波長プレートリターダ92
を通過する際に変換されてリニア偏波光に戻るが、偏光
面の向きが変わったため偏波感応性ビームスプリッタ9
1によって反射されて図中右方向に向かう。
【0035】続いてこの光は、別のリズレープリズム
対、94、95を通って進む。このリズレープリズム対
は、光ビームを第2のデバイスアレイD3のウインドウ
内に向けて指向させるのに用いられる。この指向ビーム
が次いで1 × 3バイナリフェーズ格子96を通過する
際にここでバンヤン相互接続パターンが得られる。格子
96から出た出力ビームは、第2の偏波感応性ビームス
プリッタ191に向けられ、そこで図中上向き方向に反
射される。
【0036】これらのビームは、4分の1波長プレート
リターダ190を通過する際に変換されて円形偏波状態
に戻った後レンズ189を通過する。次にこれらビーム
は、パターン付き鏡反射器188の反射鏡上にイメージ
ングされ、その後、反射されて図中下向き方向にレンズ
189を通って戻り、4分の1波長プレートリターダ1
90を通過する際に変換されてリニア偏波状態に戻る。
【0037】これらのビームは、次いで偏波感応性ビー
ムスプリッタ191及び4分の1波長プレートリターダ
192を通過して第2の対物レンズ193に向かう。こ
れらのビーム、すなわち第1のデバイスアレイD2から
反射された変調信号ビームは、それから第2のデバイス
アレイD3のウインドウ内のスポットとしてイメージン
グされて、これらデバイスのディジタル状態をセットす
る。
【0038】尚、光ハードウエアモジュールOHM2と
OHM3との間の唯一の相異点は格子196の周期が格
子96の周期の半分であることである。このことは、ネ
ットワーク23における相互接続パターン(図6)の相
異として現れる。図2のデバイスアレイ上の端子にIN
T、LOAD、及びCLKと記載した信号については後
に述べる。
【0039】詳細説明 可成長パケット交換アーキテクチャの背景 可成長パケット交換アーキテクチャは概して、2個の基
本的サブシステム、すなわち分配ネットワーク及び出力
パケットモジュールを有する(図37参照)。これらの
サブシステムは、互いに非常に異なる機能を行う。すな
わち、分配ネットワークは、パケットを、そのパケット
について望まれる出力ポートに接続されている出力パケ
ットモジュールに届くようにルーティングする。
【0040】したがって、もしパケットが出力ポート0
番(#0)向けである場合、分配ネットワークは、出力
パケットモジュール#0に接続されたm個の入力回線の
うちの1個が空いていると仮定して、これらm個の入力
回線のうちののどれか1個にパケットを送りさえすれば
よい。分配ネットワークはL個の入力ポートをサポート
するとともに、m × n出力パケットモジュールに経路
を接続されているM=Nm/n個の中間ポート(すなわ
ち分配ネットワーク出力ポート)をもサポートする。こ
こに、L、N、及びnは全て2の累乗である。
【0041】出力パケットモジュールは各々、n個の出
力ポートへのアクセスを有する。したがって、合計K=
N/n個の出力パケットモジュールが必要となる。出力
パケットモジュールは各々、到着パケットを先入れ先出
し(FIFO)方式の待ち行列に蓄積し、m個の先入れ
先出し待ち行列の各々の先頭のパケットをそれらのパケ
ットの望む出力ポートへルーティングする。
【0042】すなわち、出力パケットモジュールによっ
て、先入れ先出し待ち行列が得られるのに加えて、小形
交換ネットワークの機能性も得られることになる。出力
パケットモジュール内の有限長待ち行列に付随するオー
バフロー問題は、トラフィック負荷に基づいて解析する
ことにより、満足できる待ち行列長さを定めることが可
能である。
【0043】可成長パケット交換配置の注目すべき特長
は、同じ出力ポート向けの多数のパケット間の調停及び
競合解決の手法である。調停の手法によれば、競合状態
が存在する場合に入力パケットのうちのどのパケットに
優先権を与えるべきかが定まり、望む出力ポートにすぐ
に送信できないパケットは、出力パケットモジュール内
の先入れ先出し待ち行列にバッファされて、後刻それら
パケットの望む出力ポートに出力パケットモジュールに
よって送信される。
【0044】競合問題解決手法としては「ノックアウト
原理」が、この可成長パケット交換配置に用いられ、パ
ケットトラフィックの統計的性質を利用して、望む動作
特性を得るために各出力ポートに付与すべき待ち行列の
数が定められる。
【0045】一般化ノックアウト原理によれば、もし異
なる入力回線上に到着したパケットが統計的に互いに独
立している場合、n個の出力ポートからなるグループ
を、m個の入力回線とm個の先入れ先出し待ち行列とを
有する単一の出力パケットモジュールに付随させること
ができ、又、m個を超える数のパケットがn個の出力ポ
ートに同時に向けられる確率は、mの値を適切に選択す
ることによって非常に低く抑えることが可能である。
【0046】(基本的なノックアウトの原理が、イェー
ほか(Y.S.Yeh et al.)の論文「ノック
アウト交換:高性能パケット交換用の簡単なモジュラー
アーキテクチャ」(ISS87、AT&T技術論文)に
開示されている。)
【0047】もしm個を超える数のパケットが同じ出力
パケットモジュールに同時に向けられる場合、m個のパ
ケットだけが受け入れられ(先入れ先出し待ち行列にロ
ードされ)、残りのパケットは脱落する。より高いレベ
ルのプロトコルを用いて、脱落パケットの再送信を起こ
すことも可能である。
【0048】もしネットワークの大きさ(L × N)が
大きい場合、ネットワークローディング(特定のパケッ
トスロットの間に或るパケットが或る入力回線に到着す
る確率)をρL とすると、可成長パケット交換配置内で
の或るパケットの損失確率Pは、概略次の式で与えられ
る。
【数1】
【0049】例えば、もし交換配置が90%ロードされ
(ρL =0.9)、 出力パケットモジュールがn=8個
の出力ポートとm=32個の先入れ先出し待ち行列を有
する場合、式[1]から、大きなL及びNを有するネッ
トワークではパケット損失確率が約4 × 10-13 とな
ることがわかる。式[1]は又、パケット損失確率を或
る同じ特定値にするためには、Lがより大きい場合には
m/nの比率をより小さくする必要があることを示して
いる。
【0050】しかし、nの値がより大きくするには、出
力パケットモジュール内の機能性をより複雑にする必要
がありしたがってコストも増大する。もしパケット損失
確率の最小許容値を(やや任意に)10-9と定義する
と、必要なm/n値は、nの関数として図38の曲線で
示される。多くの用途については、ここに例示する可成
長パケット交換配置の場合のパケット損失確率が、式
[1]で表される確率値の平方根より低い、ことを知れ
ばそれで十分である。
【0051】自由空間ディジタル光学システムに基づく
相互接続 可成長パケット交換配置内のデバイス間の相互接続は、
自由空間ディジタル光学システムを用いて得られる。多
くの有用な相互接続パターンが少ないパワー損失で得ら
れるような非常に簡単な光構成部品配置例を図3に示
す。この配置は、4fイメージを得るための簡単な「2
枚レンズ、無限共役、テレセントリックイメージングシ
ステム構成」に基づいている。
【0052】しかし、必要とされるビーム方向操作(ス
テアリング)の動作を可能にするために2個のイメージ
ングレンズの間の瞳孔面にバイナリフェーズ格子(回折
ホログラム)を追加してある。格子の周期構造を変化さ
せることによって、本来のビームから出力イメージ面内
の異なるスポットに、異なる量の光エネルギを回折させ
ることができる。図4の格子は、各入力ビームを出力イ
メージ面内の3個のスポットに送る。
【0053】このハードウエア配置(図4)は、次の論
文に開示されている、「トリム調整、逆増補データマニ
ピュレータ(TIADM)ネットワーク」として知られ
るマルチステージ相互接続ネットワーク、に用いるよう
に提案されたものである。その論文とは、クルーナンほ
か(T.J.Cloonan et al.)の論文
「マルチプロセッサコンピュータシステム用1次元及び
2次元トリム調整、逆増補データマニピュレータネット
ワークの光学的実現、及びその性能」(光学エンジニア
リング、1989年4月、第28巻、第4号、305〜
314ページ)である。
【0054】もしTIDAMネットワーク内のビームの
いくつか(図5中の薄い色のリンク)が阻止閉塞されて
いる場合、残りの濃い色のリンクによって、バンヤンネ
ットワークについての接続が得られる。この相互接続パ
ターンの2次元から3次元への変換が、これを平面状デ
バイスアレイでも使えるようにするために行われる。こ
の変換については上記論文に詳細な説明がある。
【0055】リンクステージ、ノードステージ、及び1
つのノードステージ内のノードへの符号の付け方を図5
に示す。もしネットワークがS個のノードステージを有
する場合、これらのノードステージには0からS−1ま
での符号を付ける。そして、ノードステージiの直後の
リンクステージは、リンクステージiと呼ぶこととす
る。又、隣接するノードステージ間に必要な固定リンク
ステージ接続を図5に示す。
【0026】もし0(ゼロ)からQ−1までの符号を付
けたノードステージの各々にL/2=N/2=Q=2q
個のノードがある場合、リンクステージi内のバンヤン
相互接続においては、ノードステージi内の各ノード
(U)からノードステージi+1内の2個のノード、
(Z0及びZ1)、への接続が必要となる。
【0057】バンヤンについては、ノード(U)のアド
レスについての2個のノードマッピング機能(Bi 0及び
i 1)によって説明できる。ここにおいて、各マッピン
グ機能は、ノードステージi内のノード(U)からノー
ドステージi+1内のノード(Z0及びZ1)のうちの1
つへの2個の出力リンクのうちの1個の出力リンクによ
って得られる接続を記述する。
【0058】次の式[2]において、ノードアドレス
(U)は、qビットの2進(バイナリ)表示(uq,u
q-1,・・・,u2,u1)によって表され、又ノードア
ドレス(Zθ)は、qビットの2進表示(zq,zq-1
・・・,z2,z1)によって表される。したがって、ノ
ード(U)からノード(Zθ)へのマッピングは、一般
的表現として次の式[2]で表される。
【数2】
【0059】ここに、θは、出力リンク識別子である
(角度を付けない直進出力リンクに対してθ=0、斜め
に角度を付けた出力リンクに対してθ=1)。式[2]
によって記述される2つのマッピングのうちの一方のマ
ッピングは、直接にソースノードに沿ったノードへの直
進接続を実現するものであり、他方のマッピングは、ソ
ースノードから2q-i-1 ノード位置だけ離れたノードへ
の角度を付けた接続を実現するものである。
【0060】シュート付きバンヤン(カンヤン)パケッ
ト分配ネットワーク カンヤン(Canyan)(シュート付きバンヤン)パ
ケット分配ネットワーク23は可成長パケット交換配置
10内で用いられるので、到着する固定長パケットの全
てがネットワークの入力部でバッファされ同期化される
同期ネットワークとして実現される。もし到着するパケ
ットが53バイトATMパケットである場合、送信装置
に用いられる仮想パス表示器(VPI)(又は、交換装
置に用いられる仮想チャンネル表示器(VCI))は、
5バイトのパケットヘッダから抽出され、ネットワーク
の前端にある翻訳表を経て送られる。
【0061】翻訳表の出力には、古い方の仮想パス表示
器(仮想チャンネル表示器)の上に重ね書きされた新た
な仮想パス表示器(仮想チャンネル表示器)が含まれ
る。更には、パケットの宛先になっている出力ポートの
宛先アドレスも含まれ、この情報は、53バイトATM
パケットに添付される。このアドレス添付の結果、入来
するデータ回線とカンヤンパケット分配ネットワーク内
のリンクとの間のデータレートを少し増大させる必要が
ある。
【0062】カンヤンパケット分配ネットワーク23の
ネットワーク構造を、可成長パケット交換配置10に含
めた状態で図6に示す。ここにおいて配置10は、L=
16個の入力ポート、N=16個の出力ポート、及び出
力パケットモジュール25〜28を有し、出力パケット
モジュール25〜28は、m=8個の入力部(先入れ先
出し待ち行列)とn=4個の出力ポートとを備えてい
る。すなわち、可成長パケット交換配置10は、K=N
/n=4個の出力パケットモジュールを有することにな
る。
【0063】カンヤンパケット分配ネットワーク23
は、L=16個の入力ポートとM=Nm/n=32個の
中間ポート(すなわちネットワーク23の出力ポート)
とをサポートし、又その有効ファンアウト値は、F=m
/n=2である。このカンヤンパケット分配ネットワー
ク23は、S=7個のノードステージを有する。
【0064】分配ネットワークのノードステージの数S
は、出力パケットモジュールのステージを含めたステー
ジの数である(S+1)を、 [log2(max(L,
N))]2/2 の値以下によって減少する。この値は、
2 × 2交換手段のマルチステージ整列ネットワークに
おける最小ステージ数で、バッチャー(K.E.Bat
cher)の論文"Sorting Networks and Their Applic
ations", The Proceedings of AFIPS, 1968、に述べら
れている。
【0065】又、(S+1)をlog2N より大きくす
ることによって、入力ポートと出力ポートとの間の完全
な接続が得られる。尚、以下の説明においては、パケッ
ト交換配置10の入力ポートの数(L)は、その出力ポ
ートの数(N)に等しいものと仮定する。
【0066】カンヤンパケット分配ネットワーク23
は、2個の異なるサブネットワーク(交換サブネットワ
ーク及びシュート多重化サブネットワーク)を互いに重
ね合わせたものとして見ることもできる。その結果、図
6中のノード(例えば符号30)は、2つの異なる部分
すなわち、交換手段40(図6中、各ノード内の破線よ
り下の部分)及びシュート多重化部分50(図6中、各
ノード内の破線より上の部分)とに有効に分割できる。
【0067】これらのうち、各ノードの交換手段によっ
て、各パケットをシュート多重化サブネットワーク内の
適切な出力シュートにルーティングするために必要な機
能性が得られ、他方、各ノードのシュート多重化部分
は、パケットを出力パケットモジュール25〜28内の
先入れ先出し待ち行列に向けて単に搬送するだけの、4
個のシュート接続手段からなる。
【0068】それぞれのリンクステージの相互接続に必
要とされるビーム方向操作の動作の間の類似性から、交
換サブネットワーク及びシュート多重化サブネットワー
クは両方共、同じイメージング光学システムを共用して
隣接ノードステージ間の接続を行う。
【0069】交換サブネットワーク このカンヤンパケット分配ネットワークにおいて、交換
サブネットワークは、2 × 2自己ルーティング交換手
段(図6及び図7中のノードの破線より下の部分)を有
する標準的バンヤンネットワークである。交換手段入力
ポートに到着する2個のパケットは、2個の交換手段出
力ポートへ、直進パス又は斜めの交差パスを経て送信可
能である。
【0070】或るノードステージ内のノードの交換手段
からその次のノードステージ内のノードの交換手段へ出
力を接続するリンクを以下、交換リンクといい、これら
のリンクによって、バンヤン相互接続パターンが得られ
る(式[2]を参照のこと)。L=N個の入力ポートを
有するカンヤンパケット分配ネットワークにおけるバン
ヤンパターンは、(log2(N)−1) 個のリンクス
テージが経過する毎にその後に反復される。その理由
は、この数のリンクステージの後に全接続が得られるか
らである。
【0071】すなわち、マッピング関数B0
fmod[log2(N)-1]、及びB1 fmod[log2(N)-1]で定義され
るバンヤン接続が、リンクステージfによって得られ
る。尚ここに、Amod Bは、A/Bの商の整数剰余
として定義され、マッピング関数は式[2]において定
義される。カンヤンパケット分配ネットワーク内のリン
クステージ形式を識別するために、接続変数(V)とし
て知られるネットワークパラメータが定義される。
【0072】N個の入力ポートを有するカンヤンパケッ
ト分配ネットワークのリンクステージiにおいて、その
特定のリンクステージに対する接続変数は次の式で定義
される。 V=log2(N)−1−i mod[log2(N)−1] [3] 図6のカンヤンパケット分配ネットワーク(又は単に、
カンヤンネットワーク)内の各リンクステージに対する
接続変数(V)を図6の上部に示す。
【0073】もし或る特定のパケットが、出力パケット
モジュールjからの出力ポートを宛先とする場合、交換
サブネットワークの目的は、直進出力シュートを介して
出力ポートモジュールjに接続された水平の列(横線)
にあるノードステージ内のノードへのバンヤン接続線上
に交換のパケットをルーティングすることである。これ
ら望ましいノードのうちのどれかのノードにパケットが
到着すると、このパケットは、そのノード内でそのノー
ドのシュート多重化部分(図6及び図7のノードの破線
より上の部分)へ転送される。
【0074】シュート多重化サブネットワーク シュート多重化サブネットワークは、ノードのシュート
多重化部分(図6及び図7のノードの破線より上の部
分)を相互接続する、Nm/n個の直進出力リンク(以
下、シュートリンクともいう)を有する簡単なネットワ
ークである。
【0075】もしXをノード当りの交換手段入力の数と
すると(本例ではX=2)、ノードステージi内のノー
ド(U)のシュート多重化部分から出るXm/n個の出
力シュートは、ノードステージi+1内のノード(U)
のシュート多重化部分へのXm/n個の入力部に直接接
続される。又、最後のノードステージ内のノード(U)
のシュート多重化部分から出るXm/n個の出力シュー
トは、付随する出力パケットモジュール内の先入れ先出
し待ち行列に、光ファイバ光束及びO/E変換器24を
経て、直接に接続される。
【0076】ノード(U)のシュート多重化部分は、X
m/n個のシュート接続手段からなる。出力シュートは
全て、直進リンクステージ接続を必要とし、これらの接
続は、図4のバンヤン相互接続光学システムによって得
られる。
【0077】望む出力列内のノードに到着したパケット
は、このシュート多重化部分であるサブネットワークに
おいて多重化され、このノードから出る2m/n個の出
力シュートのうち第1利用可能(空きすなわちアイドル
状態の)出力シュートに送られる。パケットがアイドル
状態の出力シュートに送られると、その後はその出力シ
ュート上をノードからノードへと直進して搬送されて、
出力パケットモジュールの先入れ先出し待ち行列に到着
する。
【0078】すなわち、出力シュートに送られたパケッ
トは、全パケットスロットについてそのシュートを保持
し、他のパケットはその全パケットスロットの間、その
シュートの使用を許されない。
【0079】経路選択送信(ルーティング)例 カンヤンパケット分配ネットワーク23を通してのパケ
ットのルーティングの例を図6中に太線で示す。このパ
ケットは、可成長パケット交換配置10内の入力ポート
11から出力ポート5へルーティングされるものとす
る。出力ポート5は出力パケットモジュール26に取り
付けられているのでこのパケットは出力パケットモジュ
ール26に向けられた8個の出力シュートのどれにルー
ティングすることも可能である。
【0080】これらの出力シュートには8〜15の番号
が付されている。リンクステージ、0、及びリンクステ
ージ、1、においてパケットは、交換サブネットワーク
(すなわち交換手段40)内のリンクを通って進み、ノ
ードステージ2においてノード3に到着する。ノード3
は出力パケットモジュール23に接続された出力シュー
トを有するので、パケットはシュート多重化サブネット
ワーク(すなわちシュート多重化部分50)に転送され
て出力シュート12に向けられる。
【0081】その後パケットは、出力シュート12の、
残りのステージを経て直進し、出力パケットモジュール
26内の先入れ先出し待ち行列の1つに到着する。そし
て出力パケットモジュール26が、パケットをその宛先
(出力ポート5)にルーティングする。
【0082】入力ポート11を出力ポート15に接続す
る別のパスを図6中に太い破線で示す。この代案経路
は、ノードステージ0においてパケットがその望む経路
から偏向させられた場合に用いられる。この偏向は、ネ
ットワークを通して伝播中の別のパケットが既にこの望
ましい経路を使用中である場合に生じる。偏向させられ
るとパケットは、シュート多重化論理回路への転送が可
能になるまで、最小値log2(N/n)+1 の個数の
リンクステージを通って伝播する。
【0083】しかし、もしカンヤンネットワークが十分
な数のリンクステージを有するように設計されていれ
ば、代案経路の場合でも一般に、偏向パケットの大部分
がそれらパケットの望む宛先にルーティングされること
になる。
【0084】カンヤンパケット分配ネットワーク内のノ
ード 前項で述べたルーティング機能を得るために、カンヤン
パケット分配ネットワーク内の各ノードの2 × 2交換
手段は、5つの仕事(タスク)を行う。これらのタスク
は、1)或る入力リンク上での動作(アクティビティ)
の認識、2)或るパケットの望む出力リンクの計算、
3)或るパケットが交換サブネットワークからシュート
多重化サブネットワークへ転送可能であることの認識、
4)パケット競合問題の調停、及び5)パケットの、適
切な出力リンクへの又はそのノードのシュート多重化部
分へのルーティングである。
【0085】又、各ノードのシュート多重化部分もいく
つかのタスクを行い、これらのタスクは、1)或る入力
シュート上でのアクティビティの認識、2)パケット
の、入力シュートから出力シュートへの送付、3)交換
手段にある新しいパケットの多重化及び第1利用可能出
力シュートへの送付、及び4)そのノードの交換手段へ
の、アイドル状態の出力シュートの利用可能状態(又は
利用不可能状態)の通知である。
【0086】或る単一ノード30(図6)内の基本的ハ
ードウエアを図7に示す。交換手段40においては、2
個のリンク入力部(入力部A及び入力部B)と2個のリ
ンク出力部(出力部C及び出力部D)とが設けられる。
入力部Aは、バンヤン相互接続内の直進リンクから来る
ものと仮定し、入力部Bは、バンヤン相互接続内の斜め
角度付きリンク(上向き又は下向き角度付き)から来る
ものと仮定する。
【0087】又、出力部Cは、バンヤン相互接続内の直
進リンクへ行くものと仮定し、出力部Dは、バンヤン相
互接続内の斜め角度付きリンク(上向き又は下向き角度
付き)へ行くものと仮定する。入力リンク上に到着する
log2(N/n)+1 個のヘッダビット(下に述べ
る)は、log2(N/n)+4 ビットのシフトレジス
タ(バッファ)41、42内にバッファされて、通信経
路(パス)探索論理回路43に送られ、ここで各パケッ
トについての適切な出力リンクが定められる。
【0088】(注:シフトレジスタ41、42の出力が
出力多重化装置44、45に送られる前にパス探索作業
が完了するように、この作業が完了するのに十分なだけ
の時間遅れが、シフトレジスタ41、42内の追加分3
ビットによって得られるように構成されている。)
【0089】出力多重化装置44、45は、パス探索論
理回路43によって生成された選択信号に基づいて適切
な出力リンクにパケットをルーティングする。パケット
についての適切な出力リンクを計算するために、次のよ
うないくつかの情報がパス探索論理回路43に供給され
る。
【0090】これらの情報とは、入力部A及びB上のパ
ケットについての宛先アドレス及びアクティビティビッ
ト、ノード番号(望む列上にパケットが或るかどうかの
識別用)、接続変数V(ルーティングに用いられるピボ
ットビットの識別用)、及びロード信号(パス探索プロ
セスを開始できるようにパケットヘッダが入力バッファ
に適切に捕捉された時点の表示用)を意味する。ノード
番号及び接続変数は、各ノードについて変化するような
配線値とすることができる。
【0091】パス探索論理回路43は又、どの到着パケ
ットをノードのシュート多重化部分50に転送すべきか
についても判断決定を行う。パケットを出力シュートに
転送すべきかどうかを定めるために、次のようないくつ
かの情報がパス探索論理回路43に供給される。
【0092】これらの情報とは、入力部A及びB上のパ
ケットについての宛先アドレス及びアクティビティビッ
ト、ノード番号、接続変数V、及びシュートが全て使用
中であるかどうかを表示するフラッグである。フラッグ
は第1アイドル出力シュート探知装置54アクティビテ
ィビットによって生成される。
【0093】もし或るパケットがノードのシュート多重
化部分50に転送されるとすると、パス探索論理回路4
3が適切な選択信号を生成して転送多重化装置46に送
り、この転送多重化装置46がパケットA又はパケット
Bをシュート多重化部分50に転送する。パス探索論理
回路43は又、シュート転送信号を出力シュート選択装
置55にも送る。これによって、第1利用可能(アイド
ル)出力シュートに付随するシュート出力多重化装置5
6、57が、転送されたパケットを受信可能な状態にな
る。
【0094】第1アイドル出力シュート探知装置54
は、リセットパルスを受信して各パケット間隔の始点に
おいて論理回路を初期化する。ノードのシュート多重化
部分50も、2m/n個の入力シュートのパケットを2
m/n個の出力シュートに送るための論理を有する。各
ノードステージにおけるノードのシュート多重化部分5
0を通してパケットが送られる際にビットの再タイミン
グには1個のフリップフロップ遅延しか必要としない。
【0095】しかし、1個のフリップフロップだけを使
って実現した結果として、異なるノードステージ内のシ
ュートに入ったパケットに対してネットワーク遅延が異
なる状態が生じる。したがって、出力パケットモジュー
ルの先入れ先出し待ち行列に付随する論理を、パケット
が到着した際にアクティビティビットを探知することに
よりパケットの始点を識別してパケットを先入れ先出し
待ち行列にロードするように、修正する必要がある。
【0096】この可変遅延を除去する別の手法は、各シ
ュート入力ポートに log2(N/n)+4ビットのシ
フトレジスタを追加することであるが、この手法は、ノ
ードのハードウエアの複雑性を増し、より広い視野が光
学システムに要求されることになる。
【0097】単一ノード30(図7)に必要とされる論
理回路の詳細を図27〜図36に示す。各ノード内の各
シュートについて単一のフリップフロップが用いられる
ものと仮定し、又8より小さいファンアウト値を有する
単純な2入力論理ゲ−ト(論理積、論理和、否定論理
積、及び否定論理和)が回路設計に用いられるものと仮
定すると、その結果として回路設計には、ノード当り最
大[(32m/n)+25log2(N/n)+20
7] 個の論理ゲ−ト、[(2m/n)+2]個の検出
器、及び[(2m/n)+2]個の変調器が必要であ
る。
【0098】これらの検出器及び変調器は、FET−S
EED技術を用いて、それぞれ検出器F1、F4(以上
図27)、F9(図30)、F10(図32)、及び変
調器F5、F8(以上図29)、F11、F12(以上
図36)として実現されている。
【0099】図5に、或る特定のノードステージ内の各
ノードに、そのパケットを次のノードステージ内の正し
いノードにルーティングするために十分な情報を与え
る、パケットフォーマットを示す。すなわち、各パケッ
トにおいては、ヘッダがデータ本体に添付されていて、
このヘッダは、ノードがそのパケットの宛先出力ポート
を識別するのに使用される。
【0100】N個の出力ポートを有する可成長パケット
交換配置に対しては、このヘッダには[log2(N)
+1] 個のビットの情報が含まれ、このヘッダフィー
ルドの最初のビットはアクティビティビットであり、残
りのlog2(N) 個のビットは、パケットの宛先、す
なわちパケットの望む出力ポートを指定する。
【0101】アクティビティビットは、活動パケットに
ついては「1」、不活動パケットについては「0」であ
る。後に説明するが、ネットワークノードには、グロー
バル及びローカルの2形式がある。図35及び図36に
示すパス探索論理回路43はローカルノードについての
もので、これは図12〜図15のルーティング手法を実
現する。又、グローバルノード(図示しない)は、図8
〜図11のルーティング手法を実現する。
【0102】シュートが全てアイドルであることを図2
8中のSRラッチの出力が表示するような知られた状態
に全てのSRラッチをプリセットするのに、信号「IN
IT」が用いられる。この「INIT」信号は、パケッ
トをネットワークの第1ステージに送るに先立ち各パケ
ット間隔の始点において全てのステージ内の全てのノー
ド上に表明される。
【0103】又、ACR及びBCR(パケットA及びB
が正しい列にあることを表示する)、R(A)及びR
(B)(各パケットについてのルーティングビットを表
示する)、並びにAACT及びBACT(各パケットに
ついてのアクティビティビットを表示する)の値を蓄積
するのに、「LOAD」信号が用いられる。これらの値
は、パケットのヘッダフィールドがノード内にシフトさ
れたときにフリップフロップ内に蓄積される。更に、ビ
ットをノードシフトレジスタにシフトするのに必要な、
全てのノード内のデータの流れの同期化に、「CLK」
信号が用いられる。
【0104】パケットルーティングアルゴリズム バンヤンネットワークのノードステージを通してパケッ
トをルーティングするためには、まず、入来パケットが
活動パケットかどうか、すなわちアクティビティビット
が論理値「1」にセットされているかどうかを、特定の
ノードが定める必要がある。もし活動パケットであれ
ば、ノードは、パケットをルーティングすべき先の適切
な出力リンクを計算するために、2進(バイナリ)宛先
アドレスの1個のビットをノード自身の2進アドレスの
1個のビットと比較しさえすればよい。
【0105】宛先アドレス及びノードアドレスにおける
対象ビットをそれぞれ、宛先ピボットビット及びノード
ピボットビットという。L=N個の入力ポートを有する
ネットワークについて、2進宛先アドレスは、
(p1-1,p1-2,・・・,p1,p0)で表される。ここ
に、l=log2(N) である。
【0106】2進ノードアドレスについても同様に、
(h1-1,h1-2,・・・,h1,h0)で表される。そし
て、ノードステージi内の或るパケットについての宛先
ピボットビットは、pV であると定義される。ここに、
Vは、ノードステージiに続くリンクステージiについ
て定義される接続変数(式[3])である。ノードステ
ージi内の或るノードについてのノードピボットビット
も同様に、hV であると定義される。
【0107】これらのピボットビットに基づいて、ノー
ドステージi内の各パケットについてのルーティングビ
ット(R)が計算可能であり、ルーティングビットは、
R=pV XOR hV で与えられる。もしルーティング
ビットR=0の場合、パケットはノードから直進出力リ
ンクにルーティングされ、これによって、マッピング関
数Bi 0(式[2])によって定義される次のノードステ
ージへの接続が得られる。
【0108】もしルーティングビットR=1の場合、パ
ケットはノードから斜め角度付き出力リンクにルーティ
ングされ、これによって、マッピング関数Bi 1(式
[2])によって定義される次のノードステージへの接
続が得られる。例えば、図5において、入力部番号8か
ら発して出力部番号5を宛先とする単一パケットの宛先
アドレスは、p3,p2,p1,p0=0101で与えられ
る。
【0109】ノードステージ、0、のノード(4)内の
宛先ピボットビットは、p3=0 であり、ノードピボッ
トビットは、h3=1 である。したがって、ルーティン
グビットR=1となり、パケットは、斜め角度付き出力
リンク上にルーティングされる。
【0110】又、ノードステージ、1、のノード(0)
内の宛先ピボットビットは、 p2=1 であり、ノード
ピボットビットは、h2=0 である。そして、パケット
は同じく、斜め角度付き出力リンク上にルーティングさ
れる。残りのノードステージについてこのアルゴリズム
を繰り返すことによって、パケットは望む出力ポートへ
ルーティングされる。(注:図5の最後のステージにつ
いては、h0 の値を、「0」と仮定する。直進出力リン
クは頂部出力であり、斜め角度付き出力リンクは底部出
力である。
【0111】図27〜図36において、入力部A上で受
信されるパケットのビットを、A1・・・A(log2
[N/n])・・・ と表示し、入力部B上で受信され
るパケットのビットを、B1・・・B(log2[N/
n])・・・ と表示する。又、ノード番号のビットに
ついては、h1・・・h(log2[N/n]) として
表示する。
【0112】パケットのシュート多重化サブネットワー
クへの転送 カンヤンパケット分配ネットワーク23内で、ノード
は、宛先アドレスの最上位のlog2[N/n] ビット
を点検することによって、或るパケットを交換サブネッ
トワークからシュート多重化サブネットワークへ転送す
べきかどうかを定める。
【0113】もしこれらのビットが、このノードが接続
されている出力パケットモジュールの2進アドレス(0
0,01,10または11)にマッチする場合、これら
のビットは又ノードアドレスの最上位のlog2(N/
n) ビットにもマッチする。そして、ノードはパケッ
トをシュート多重化サブネットワーク内の利用可能シュ
ートへ転送する(もし利用可能シュートが存在する場
合)。これを図6のカンヤンパケット分配ネットワーク
に示す。ここに、N=16、n=4である。
【0114】パケット宛先アドレス(p3,p2,p1
0=0101)の最上位2桁のビットは、パケットが
ノードステージ2を通る際にノードアドレス「011」
(ノード3)の最上位2桁のビットとマッチし、又この
ノードが接続されている、望む出力パケットモジュール
の2進アドレス(01)ともマッチする。
【0115】競合の解決:パケット阻止及びパケット偏
カンヤン分配ネットワークを有する可成長パケット交換
配置において、パケットが望むパスに沿った伝播を妨げ
られる理由がいくつか存在する。これらの理由は2つの
種類、すなわちパケット偏向及びパケット阻止に分類で
きる。パケット偏向とパケット阻止とは互いに異なる。
すなわち、偏向させられた(望む経路から他の経路に回
された)パケット(偏向パケット)は、最適に次ぐ次善
のパスに沿って再ルーティングされるだけであり、望む
出力ポートまでルーティングされる機会が残されてい
る。しかし、阻止されたパケットは、現パケットスロッ
ト内で望む出力ポートに到達する方策がない。
【0116】パケット偏向は、交換サブネットワーク内
で次の2つの理由から生じる。第1に、もし2個のパケ
ットが1個のノードに到着して、このノードから出る同
じリンクを使おうとする場合、一方のパケットだけが望
むリンクにルーティングされ、他方のパケットは偏向さ
せられて、第2の、使われていないリンクへ再ルーティ
ングされる。
【0117】パケット偏向の生じる第2の場合は、もし
或るパケットが望む出力パケットモジュールに接続され
た或るノードに到着して、このノードについての2m/
n個の出力シュートの全てが既に他のパケットによって
使用中であると判明した場合である。このパケットはこ
のノード内のシュート多重化サブネットワークに転送で
きないので、偏向させてバンヤンリンク上で、後のノー
ドステージ内の別のノード内に空いた出力シュートを探
して再ルーティングする必要がある。
【0118】パケット阻止は、交換サブネットワーク内
でいくつかの異なる起こり方で生じる。生じる。第1に
は、もし望む出力パケットモジュールに接続されたm個
のシュートの全てが既に他のパケットによって使用中で
ある場合、この出力パケットモジュールに到達しようと
するパケットは阻止される。これは、望む出力パケット
モジュールが、多くのパケットの宛先となるような、集
中スポットである場合に起こり得る。
【0119】第2に、パケット阻止は又、パケットが何
度も偏向させられて、交換サブネットワーク内の最後の
ノードステージに到達するまでにアイドル出力シュート
を有するノードを探知できない場合に起こり得る。この
第2の形式のパケット阻止は、望む出力パケットモジュ
ールに接続された出力シュートのいくつかがアイドルで
ある場合でも発生し得るものである。
【0120】第3、且つ最後の形式のパケット阻止は、
パケットがアイドル出力シュートにルーティングされは
したが、この出力シュートに付随した先入れ先出し待ち
行列がすべて使用中である場合に生じる。この最後の形
式のパケット阻止についてはここでは解析しない。その
理由は、適切な待ち行列理論モデルを用いることによ
り、バッファオーバフローを最小にとどめ且つパケット
損失確率を十分低くできるような待ち行列長さを定める
ことが可能だからである。本説明においては無限長さの
待ち行列を仮定しているので、この第3の形式のパケッ
ト阻止は発生しない。
【0121】ノード内のハードウエアではパケット阻止
の問題の解決はできないが、2個のパケットが同一の出
力リンクを宛先として持つ場合又は或るパケットが既に
使用中の一連の出力シュートに入ろうとする場合にどの
パケットが優先権を持つべきかを定めるための競合解決
アルゴリズムを実現することは可能である。パケット競
合問題が生じて競合解決アルゴリズムが用いられた場
合、パケットのうちの1個はその交換サブネットワーク
内の次善パスへ偏向させられる。
【0122】カンヤンネットワークには、出力パケット
モジュールの区画によって作られた2種類のリンクステ
ージ(グローバルリンクステージ及びローカルリンクス
テージ)があり、各々に、異なる競合解決アルゴリズム
が適用される。概して、グローバルリンクステージは、
それぞれ異なる出力パケットモジュールに(出力シュー
トを介して)接続されるノード間の接続を行い、ローカ
ルリンクステージは、同じ出力パケットモジュールに
(出力シュートを介して)接続されるノード間の接続を
行う。
【0123】もし特定のリンクステージについての接続
変数(V)が、 [log2(n)−1]よりも大きい場
合、このリンクステージはグローバル接続を行い、もし
特定のリンクステージについての接続変数(V)が[l
og2(n)−1] よりも小さいか等しい場合、このリ
ンクステージはローカル接続を行う。したがって、図6
のネットワークにおいて、V>1のリンクステージは全
てグローバル接続を行い、V≦1のリンクステージはロ
ーカル接続を行う。
【0124】説明の便宜上、グローバルリンクステージ
の直前のノードステージをグローバルノードステージと
定義し、ローカルリンクステージの直前のノードステー
ジをローカルノードステージと定義する。図8〜図11
は、グローバルノードステージ内のノードが用いる競合
解決アルゴリズム(ルーティング方法)の流れ図、又、
図12〜図15は、ローカルノードステージ内のノード
が用いる競合解決アルゴリズム(ルーティング方法)の
流れ図である。
【0125】図8〜図11は、グローバルノードステー
ジについては、入力A(直進リンクステージ接続からの
到着入力)が入力B(斜め角度付きリンクステージ接続
からの到着入力)よりも優先されることを示している。
【0126】このことによって、望む出力列に到着はし
たが出力シュートが使用中のため偏向させられたパケッ
トが、直進パス上での伝播を継続し、ローカルリンクス
テージに到着するまでその出力列に留まることが保証さ
れる。ローカルリンクステージにおいては、偏向パケッ
トは望む出力パケットモジュールに付随する別の出力列
に転送され、その列内においてアイドル出力シュートが
(もしあれば)探知される。
【0127】図12〜図15は、ローカルノードステー
ジについても、入力Aが入力Bよりも優先されることを
示している。もしどちらかのパケットが出力シュートが
使用中であるために偏向させられた場合、常に斜め角度
付きリンクステージ接続に経路選択送信(ルーティン
グ)されて、別の出力列においてアイドル出力シュート
を探知することが許される。
【0128】ローカルノードステージとグローバルノー
ドステージにおいては異なる競合解決アルゴリズムが用
いられるので、ローカルノードステージ内のノードにつ
いてのパス探索論理は、グローバルノードステージ内の
ノードについてのパス探索論理とは異なる。もしノード
ステージの形式を識別する別の信号が各ノードに供給さ
れれば両方の論理を組み合わせることが可能である。
【0129】しかし、こうすることによってノード論理
が更に複雑になる。本説明においては、2種類の形式の
ノードステージに対して異なるパス探索論理が得られる
ように、互いに異なる2種類のデバイスアレイ設計を用
いるものと仮定する。
【0130】カンヤン分配ネットワークの性能解析 カンヤン分配ネットワークの構造は、パケット交換環境
内で用いるように提案されてきた他のネットワークとは
アーキテクチャが異なるので、ここにその動作特性を定
める。3種類の異なる性能測定基準、すなわちネットワ
ーク遅れ、ネットワーク処理能力(スループット)、及
びパケット損失確率、について計算を行う。
【0131】ネットワーク遅れ パケットがカンヤン分配ネットワークを通過する際に生
じる遅れは、そのパケットの、交換サブネットワークか
らシュート多重化サブネットワークへの転送が行われる
ノードステージによって異なる。交換サブネットワーク
では、パケットについて各ノードステージ内で生じる遅
れは、log2(N/n)+4 ビット時間長さである。
シュート多重化サブネットワークへ転送されると、パケ
ットには各ノードステージ内で1ビット時間長さの遅れ
が生じる。
【0132】したがって、もし或る特定のカンヤンネッ
トワークの設計でS個のノードステージが必要とする
と、ネットワーク内の最小遅れは log2(N/n)+
4+S−1)ビット時間長さで与えられ、最大遅れは
(S−1)[log2(N/n)+4]+1]ビット時
間長さで与えられる。
【0133】このように遅れに差異があるため、互いに
隣接するパケットスロットの間に(S−2)[log2
(N/n)+3] ビットのガードバンド間隔を挿入す
る必要があり、これによって、分配ネットワーク内のデ
ータレートを少し増す必要がある。ネットワーク内を伝
播するパケット間の、与えられたパケットスロットにお
ける差異は、先入れ先出し待ち行列において等化され
る。
【0134】ネットワークスループット及びパケット損
失確率 或る特定の用途に必要とされるノードステージの数
(S)は一般に、ネットワークスループット及び必要と
されるパケット損失確率によって定められる。カンヤン
分配ネットワーク内でのこれらのネットワーク特性を検
討するために、異なる2種類の解析方法、すなわちコン
ピュータシミュレーション及びマルコフ連鎖に基づく解
析モデル法を用いた。
【0135】この解析モデル法は、ノードステージiに
おけるパケット負荷(ロード)をノードステージi−1
におけるパケットロードを用いて定めるという手法に基
づく。すなわち、もしノードステージ、0、において交
換ネットワークに入るパケットロードが判ると、続いて
交換ネットワーク内のどのノードステージにおけるパケ
ットロードも計算できる。
【0136】マルコフ解析を単純化するためにいくつか
の仮定を設ける。第1に、カンヤン分配ネットワーク
は、L個の入力ポートと(Nm/n)個のネットワーク
出力ポートとをサポートするものと仮定し、これら(N
/n)個の出力パケットモジュールは各々、m個の入力
部とn個の出力部とをサポートするものと仮定する。し
たがって、各交換ノードのシュート多重化部分はC=
(2m/n)個の出力シュートを有する。
【0137】ネットワーク入力部に到着したパケット
は、同期性を有するものと仮定し、到着パケットは、任
意性及び独立性を有すると仮定する。又、パケットの宛
先は、出力パケットモジュールから出るN個の出力ポー
トの全てにわたって均一に分配されるものと仮定する。
【0138】カンヤン分配ネットワークのノードステー
ジi内のパケットについて、望む出力シュートの1つへ
のパケットの転送が行われるノードステージにパケット
が到着するまでにパケットが通過する必要のあるグロー
バルリンクステージの数を、知られた表現であるホップ
距離(飛距離)Dと呼ぶこととする。
【0139】カンヤン分配ネットワークを通るパケット
のホップ距離は、ノードステージiの入力部からリンク
ステージiの出力部までの間、不変である。したがっ
て、ホップ距離Dは、リンクステージiとノードステー
ジi+1との間のインタフェ−スにおいて変化するもの
と仮定する。カンヤン分配ネットワークのノードステー
ジ、0、に入るパケットについて、ホップ距離Dは、0
と X=log2(N/n)との間のどれかの値によって
与えられる。
【0140】もし望むグローバルリンクステージ接続の
1つに沿ってパケットがルーティングされる場合、ホッ
プ距離は、パケットがリンクステージと次のノードステ
ージとの間のインタフェ−スを通過する毎に値1だけ減
少する。もしパケットがグローバルリンクステージにお
いて偏向させられた場合、ホップ距離Dは常に、D=X
+1=log2(N/n)+1 の値にリセットされる。
【0141】パケットのホップ距離が0に到達した場
合、パケットはアイドル出力シュートへの転送が可能で
ある(もしアイドル出力シュートが存在する場合)。も
しアイドル出力シュートが存在しない場合パケットのホ
ップ距離はD=−1にセットされる。(D=−1はパケ
ットのホップ距離が実際に0であることを示すが、パケ
ットは出力シュートが使用中のため偏向させられて、ロ
ーカルリンクステージにおいて列を変更するまでは出力
シュートへの転送の機会がない。)
【0142】したがって、グローバルリンクステージに
おいてホップ距離を0とするのは不可能である。ホップ
距離D=−1のパケットがローカルノードステージに移
動する場合、もしパケットが斜め角度付きリンクに送ら
れるとするとホップ距離が0に戻ることが有り得る。
【0143】0より大きい全てのホップ距離について、
或る特定のパケットのホップ距離は、パケットがローカ
ルリンクステージを通過する際に決して変わらない。し
たがって、カンヤンネットワークのどのリンクステージ
にあるパケットについても、ホップ距離の可能値は常
に、−1からX+1=log2(N/n)+1 までの範
囲内にあることになる。カンヤン分配ネットワークのス
テージを通して伝播するいくつかのパケットのホップ距
離を図16に示す。
【0144】パケットのホップ距離は、マルコフ性能解
析において有用な論理特性値に過ぎない。図7の実際の
ノードハードウエアにおいては、伝播中のパケットに必
要とされるパスを定めるためにホップ距離を積極的に用
いることはない。又、ホップ距離がパケットのヘッダフ
ィールド内に積極的に入れられ搬送されることも決して
ない。すなわち、図16のパケットヘッダに示すホップ
距離は、パケットの宛先アドレス並びにパケットが存在
するノードについてのノード番号及び接続変数の知識か
ら常に定めることが可能な論理値に過ぎない。
【0145】ネットワークスループット及びパケット損
失確率の解析のために、ネットワークに提示されたロー
ド(活動パケットを有する入力ポートの、与えられたパ
ケットスロット間の平均端数を、ρL と定義する。ここ
に、0<ρL≦ である。
【0146】又、Y(D,i)は、パケットがリンクス
テージi内のリンクに存在しホップ距離D(−1≦D≦
X+1=log2(N/n)+1) を有するときパケッ
トが存在するという状態を表す。そして、Z(R,i)
は、パケットがリンクステージi内の出力シュートR
(0<R≦C−1=(2m/n)−1)に存在するとき
パケットが存在するという状態を表す。
【0147】したがって、或る特定のリンクステージに
パケットが存在可能であるような状態として、X+C+
2=log2(N/n)+(2m/n)+2 種類の異な
る状態が有り得る。P[Y(D,i)]は、パケットが
リンクステージi内のリンクに存在しホップ距離Dを有
する確率を表す。又、P[Z(R,i)]は、パケット
がリンクステージi内の出力シュートに存在しそのシュ
ートがシュート番号Rを有する確率を表す。
【0148】以上の定義から、カンヤンネットワーク内
の各ステージiについて、次の式に示す関係が満足され
ることになる。
【数3】
【0149】これに加えて、どのステージiにおいて
も、L個の可能な入力パケットの全てが、望む出力シュ
ートの1つにルーティングされる比率(ネットワークス
ループット又は搬送されたロード)が、次の式によって
与えられる。
【数4】 そして、L個の可能な入力パケットの全てが、望む出力
シュートにルーティングされない比率は、[1−(スル
ープット)]で与えられる。
【0150】したがって、もしカンヤン分配ネットワー
クが正確にS個のノードステージを有するように設計さ
れるとすると、この分配ネットワークについてのパケッ
ト損失確率は、次の式によって与えられる。
【数5】
【0151】マルコフ解析の初期条件は、パケットが実
際にカンヤンネットワークに入る前にパケットを点検す
ることによって定められる。カンヤンネットワークの第
1ノードステージに入るパケットについて、そのパケッ
トがD(−1≦D≦X+1=log2(N/n)+1)
のホップ距離を有する確率は次の式で与えられる。
【0152】 D=−1に対して、P[Y(−1,−1)]=0] [7] D=0に対して、 P[Y(0,−1)]=n/N 1≦D≦X=log2(N/n)に対して、 P[Y(D,−1)]=2D-1n/N D=X+1=log2(N/n)+1に対して、 P[Y(X+1,−1)]=0
【0153】これに加えて、リンクステージ、−1、内
のシュートは初期には空き状態にあり、したがって次の
式が成立する。0≦R≦C−1=(2m/n)−1に対
して、 P[Z(R,−1)]=0 [8]
【0154】マルコフ連鎖モデルについて、リンクステ
ージi−1内で或る特定の状態にあるパケットは常に、
リンクステージi内の、 X+C+2=log2(N/
n)+(2m/n)+2]種類の状態のうちの1つに遷
移する。したがって、パケットがリンクステージi−1
内の或る状態からリンクステージi内の別の状態に移る
遷移の確率(又は条件付き確率)を定義する必要があ
る。
【0155】例えば、遷移確率P[Y(3,i)/Y
(4,i−1)]は、リンクステージi−1にありホッ
プ距離D=4を有するパケットが、リンクステージiを
通過する際に結局ホップ距離D=3を有するようになる
遷移確率を意味する。別の言い方をすれば、P[Y
(3,i)/Y(4,i−1)]は、パケットがリンク
ステージi−1においてホップ距離D=4を有するとい
う条件を与えられた場合に、このパケットがリンクステ
ージiにおいてホップ距離D=3を有する確率を与える
ものである。
【0156】遷移確率の定義に基づいて、リンクステー
ジi−1内の状態Y(E,i−1)のうちのどの状態に
ついても次の式に示す関係を満足する必要がある。
【数6】 ここに、Eは、−1からX+1=log2(N/n)+
1 までの範囲のホップ距離である。
【0157】又、リンクステージi−1内のどの状態Z
(F,i−1)についても次の式に示す関係を満足する
必要がある。
【数7】 ここに、Fは0からC−1=(2m/n)−1までの範
囲のシュート番号である。式[7]及び式[8]は、リ
ンクステージi−1において或る特定の状態にあるパケ
ットはリンクステージiにおける状態の1つに(1.0
の確率で)遷移しなければならないことを表明している
に過ぎない。
【0158】遷移確率が全て定められると、リンクステ
ージiにおいて或る特定な状態にあることの確率が、リ
ンクステージiにおける可能な各状態にあることの確率
と、付随する遷移確率とから定められる。特にリンクス
テージiにおいて状態Y(E,i)にあることの確率は
総確率の定理を用いて次の式によって計算される。
【数8】
【0159】リンクステージiにおいて状態Z(F,
i)にあることの確率も、総確率の定理を用いて次の式
によって計算される。
【数9】
【0160】遷移確率は、(図16に示すような)リン
クステージi−1とリンクステージiとの間のインタフ
ェ−スにおいて生じる事象(イベント)を記述するもの
である。これら遷移確率の値は、ノードステージiの直
前及び直後のリンクステージの形式(グローバル又はロ
ーカル)に非常に依存する。これに加えて、ネットワー
ク入力部の直後の第1ノードステージについて別に以下
いくつかの遷移確率を定義する。遷移確率の定義対象と
して、5種類の異なる形式のノードステージが存在す
る。
【0161】すなわち、ネットワーク入力部の直後且つ
グローバルリンクステージの直前に位置するノードステ
ージ(「入力/グローバル」ノードステージ)、グロー
バルリンクステージの直後且つグローバルリンクステー
ジの直前に位置するノードステージ(「グローバル/グ
ローバル」ノードステージ)、グローバルリンクステー
ジの直後且つローカルリンクステージの直前に位置する
ノードステージ(「グローバル/ローカル」ノードステ
ージ)、ローカルリンクステージの直後且つローカルリ
ンクステージの直前に位置するノードステージ(「ロー
カル/ローカル」ノードステージ)、及びローカルリン
クステージの直後且つグローバルリンクステージの直前
に位置するノードステージ(「ローカル/グローバル」
ノードステージ)の5種類のノードステージである。
【0162】マルコフ解析を簡単化するため、リンクス
テージiについて、 Ztot(i)として知られる別の有
用なパケット状態表示を定義する。Ztot(i) は、種
々の異なる状態でパケットが出力シュートにあるような
状態を全て合わせた形としての状態表示である。状態Z
tot(i)にあることの確率P[Ztot(i)]は、次の
式で与えられる。
【数10】
【0163】P[Ztot(i)] が(下の遷移確率を用
いて)定められると、P[Z(R,i)]の値をR(0
≦R≦C−1)の各値について定めることができる。こ
れを行うために、シュートが上り順に使用状態にされる
ものと仮定する。すなわち、或る特定の列にあるシュー
トに送り込まれた第1パケットはシュートR=0に行
き、第2パケットはシュートR=1に行く、等である。
この仮定に基づき、確率P[Z(R,i)]は次の式
[14]で表すことができる。
【数11】
【0164】これらの式は、パケットが使用中のシュー
トRの確率値の増加が次の3種類の確率の値に直接比例
することを示している。3種類の確率とは、1)パケッ
トがシュートにルーティングされる確率(P[Z
tot(i)])、 2)Rよりも小さい値のシュートの全
てが使用中である確率(次の式で表される)、
【数12】 及び3)シュートRがアイドルである確率(1−P[Z
(R,i−1)])である。第3項は最後のシュートに
は不要である。その理由は、もし最後のシュートが既に
使用中の場合、下に述べる遷移確率がP[Z
tot(i)] の値を増大させることがないからである。
【0165】上に述べた背景情報が与えられると、カン
ヤン分配ネットワーク内の遷移確率の全てについて式を
展開できる。上記5種類のノードステージ形式の各々に
対する「非ゼロ」遷移確率について、以下詳細に説明す
る。
【0166】「入力/グローバル」ノードステージ 「入力/グローバル」ノードステージに対しては、4種
類の「非ゼロ」遷移確率が存在する。
【0167】「入力/グローバル」ノードステージにお
いて、1≦D≦Xに対して、P[Y(D,0)/Y
(D,−1)] パケット#1がノードステージ、0、内の或るノードに
到着しホップ距離1≦D≦Xを有すると仮定する。その
ホップ距離は、次に示す条件のうちのどれか1つが真実
である場合には、そのままで変わらない。
【0168】1.パケット#1はこのノードに入る唯一
のパケットである。確率は次の式で表される。
【数13】
【0169】2.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D≧1を有し、
出力リンクについての競合は生じない。確率は次の式で
表される。
【数14】
【0170】3.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D≧1を有し、
出力リンクについての競合が生じ、パケット#1が勝
つ。確率は次の式で表される。
【数15】
【0171】4.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D=0を有する
(したがって、パケット#2は出力シュートに転送さ
れ、パケット#1は、望む出力リンクにルーティングさ
れる)。確率は次の式で表される。 確率=P[Y(0,−1)] これら4種類の条件は互いに排他的であるので、総遷移
確率は上記4種類の確率値の和に過ぎない。
【0172】「入力/グローバル」ノードステージにお
いて、1≦D≦Xに対して、P[Y(X+1,0)/Y
(D,−1)] パケット#1がノードステージ、0、内の或るノードに
到着しホップ距離1≦D≦Xを有すると仮定する。次に
示す条件が真実である場合には、パケット#1は変更さ
せられ、そのホップ距離はX+1にリセットされる。
【0173】1.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D≧1を有し、
出力リンクについての競合が生じ、パケット#1が負け
る。確率は次の式で表される。
【数16】
【0174】「入力/グローバル」ノードステージにお
いて、D=0に対して、P[Ztot(0)/Y(0,−
1)] パケット#1がノードステージ、0、内の或るノードに
到着しホップ距離D=0を有すると仮定する。次に示す
条件のうちのどれか1つが真実である場合には、パケッ
ト#1は出力シュートへ転送される。
【0175】1.パケット#1はこのノードに入る唯一
のパケットである。確率は次の式で表される。
【数17】
【0176】2.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D≧1を有す
る。したがって、パケット#2は、望む出力リンクにル
ーティングされ、パケット#1は、出力シュートに転送
される。確率は次の式で表される。
【数18】
【0177】3.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D=0を有し、
出力リンクについての競合が生じ、パケット#1が勝
つ。確率は次の式で表される。 確率=(0.5)P[Y(0,−1)] 総遷移確率はこれら3種類の確率値の和で与えられる。
【0178】「入力/グローバル」ノードステージにお
いて、D=0に対して、P[Y(−1,0)/Y(0,
−1)] パケット#1がノードステージ、0、内の或るノードに
到着しホップ距離D=0を有すると仮定する。次に示す
条件が真実である場合には、パケット#1は偏向させら
れ、そのホップ距離はX+1にリセットされる。
【0179】1.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D=0を有し、
出力リンクについての競合が生じ、パケット#1が負け
る。確率は次の式で表される。 確率=(0.5)P[Y(0,−1)]
【0180】「グローバル/グローバル」ノードステー
「グローバル/グローバル」ノードステージに対して
は、8種類の「非ゼロ」遷移確率が存在する。
【0181】「グローバル/グローバル」ノードステー
ジにおいて、3≦D≦X+1に対してP[Y(D−1,
i)/Y(D,i−1)] パケット#1がノードステージi内の或るノードに到着
しホップ距離3≦D≦X+1を有すると仮定する。その
ホップ距離は、次に示す条件のうちのどれか1つが真実
である場合には、値1だけ減らされる。
【0182】1.パケット#1はこのノードに入る唯一
のパケットである。確率は次の式で表される。
【数19】
【0183】2.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D≧2を有し、
出力リンクについての競合は生じない。確率は次の式で
表される。
【数20】
【0184】3.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D≧2を有し、
出力リンクについての競合が生じ、パケット#1が勝
つ。確率は次の式で表される。
【数21】
【0185】4.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D=1を有す
る。出力シュートの全て(シュートC−1を含む)が既
に使用中のため、パケット#2は直進リンクに偏向させ
られる。パケット#1はクロス(斜め交差)リンク使用
を望んだ。確率は次の式で表される。 確率=(0.5)P[Y(1,i−1)]P[Z(C−
1,i−1)]
【0186】5.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D=1を有す
る。利用可能アイドルシュートがあるので、パケット#
2は出力シュートへ転送される。したがって、パケット
#1は望む出力リンクへのルーティングが可能である。
確率は次の式で表される。 確率=P[Y(1,i−1)][1−P[Z(C−1,
i−1)]
【0187】6.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D=−1を有す
る(パケット#2が偏向させられたこと及びパケット#
2が引続き直進リンク上を進むことを表す)。パケット
#1はクロスリンク使用を望んだ。確率は次の式で表さ
れる。 確率=(0.5)P[Y(−1,i−1)] 総遷移確率は上記6種類の確率値の和で与えられる。
【0188】「グローバル/グローバル」ノードステー
ジにおいて、3≦D≦X+1に対してP[Y(X+1,
i)/Y(D,i−1)] パケット#1がノードステージi内の或るノードに到着
しホップ距離D(3≦D≦X+1)を有すると仮定す
る。次に示す条件のうちのどれか1つが真実である場合
には、パケット#1は偏向させられ、そのホップ距離は
X+1にリセットされる。
【0189】1.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D≧2を有し、
出力リンクについての競合が生じ、パケット#1が負け
る。確率は次の式で表される。
【数22】
【0190】2.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D=1を有す
る。出力シュートの全て(シュートC−1を含む)が既
に使用中のため、パケット#2は直進リンクに偏向させ
られる。パケット#1は直進リンク使用を望んだ。確率
は次の式で表される。 確率=(0.5)P[Y(1,i−1)]P[Z(C−
1,i−1)]
【0191】3.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D=−1を有す
る(パケット#2が偏向させられたこと及びパケット#
2が引続き直進リンク上を進むことを表す)。パケット
#1は直進リンク使用を望んだ。確率は次の式で表され
る。 確率=(0.5)P[Y(−1,i−1)] 総遷移確率は上記3種類の確率値の和で与えられる。
【0192】「グローバル/グローバル」ノードステー
ジにおいて、D=2に対して、P[Y(1,i−1)/
Y(2,i−1)] パケット#1がノードステージi内の或るノードに到着
しホップ距離D=2を有すると仮定する。次に示す条件
のうちのどれか1つが真実である場合には、ホップ距離
はD=1に減らされ、パケット#1は望むクロスリンク
へルーティングされる。
【0193】1.パケット#1はこのノードに入る唯一
のパケットである。確率は次の式で表される。
【数23】
【0194】2.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D≧3を有し、
出力リンクについての競合は生じない(パケット#2が
直進リンクを望んだことを表す)。確率は次の式で表さ
れる。
【数24】
【0195】3.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D≧3を有し、
クロスリンクについての競合が生じ、パケット#1が勝
つ。確率は次の式で表される。
【数25】
【0196】4.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D=2を有する
(パケット#2もクロスリンクを宛先とすることを表
す)。競合は常に生じパケット#1が勝つ。確率は次の
式で表される。 確率=(0.5)P[Y(2,i−1)]
【0197】5.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D=1を有す
る。出力シュートの全て(シュートC−1を含む)が既
に使用中のため、パケット#2は直進リンクに偏向させ
られる。したがって、パケット#1は望むクロスリンク
を使用できる。確率は次の式で表される。 確率=P[Y(1,i−1)]P[Z(C−1,i−
1)]
【0198】6.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D=1を有す
る。利用可能アイドルシュートがあるので、パケット#
2は出力シュートへ転送される。したがって、パケット
#1は望むクロスリンクへのルーティングが可能であ
る。確率は次の式で表される。 確率=P[Y(1,i−1)][1−P[Z(C−1,
i−1)]
【0199】7.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D=−1を有す
る(これは、パケット#2が偏向させられたこと及びパ
ケット#2が引続き直進リンク上を進むことを表す)。
したがって、パケット#1は望むクロスリンクへのルー
ティングが可能である。確率は次の式で表される。 確率=P[Y(−1,i−1)] 総遷移確率はこれら7種類の確率値の和で与えられる。
【0200】「グローバル/グローバル」ノードステー
ジにおいて、D=2に対して、P[Y(X+1,i)/
Y(2,i−1)] パケット#1がノードステージi内の或るノードに到着
しホップ距離D=2を有すると仮定する。次に示す条件
のうちのどれか1つが真実である場合には、パケット#
1は偏向させられ、そのホップ距離はX+1にリセット
される。
【0201】1.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D≧3を有し、
クロスリンクについての競合が生じ、パケット#1が負
ける。確率は次の式で表される。
【数26】
【0202】2.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D=2を有する
(パケット#2もクロスリンクを宛先とすることを表
す)。競合は常に生じ、パケット#1が負ける。確率
は、次の式で表される。 確率=(0.5)P[Y(2,i−1)] 総遷移確率はこれら2種類の確率値の和で与えられる。
【0203】「グローバル/グローバル」ノードステー
ジにおいて、D=1に対して、P[Y(−1,i)/Y
(1,i−1)] パケット#1がノードステージi内の或るノードに到着
しホップ距離D=1を有すると仮定する。(2個のパケ
ットが1個のノードに到着し且つ両パケット共D=1と
いうことは不可能である。理由は、両パケット共クロス
パス上で到着する必要があるからである。)次に示す条
件のうちのどれか1つが真実である場合には、パケット
#1は直進パスへ偏向させられ、そのホップ距離は−1
にセットされる。
【0204】1.パケット#1はこのノードに入る唯一
のパケットであり、出力シュートの全て(シュートC−
1を含む)が既に使用中のため、直進リンクに偏向させ
られる。確率は次の式で表される。
【数27】
【0205】2.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D≧0を有す
る。パケット#1は、出力シュートの全て(シュートC
−1を含む)が既に使用中のため、直進リンクに偏向さ
せられる。確率は次の式で表される。
【数28】 総遷移確率はこれら2種類の確率値の和で与えられる。
【0206】「グローバル/グローバル」ノードステー
ジにおいて、D=1に対して、P[Y(X+1,i)/
Y(1,i−1)] パケット#1がノードステージi内の或るノードに到着
しホップ距離D=1を有すると仮定する。次に示す条件
が真実である場合には、パケット#1は偏向させられ、
そのホップ距離はX+1にリセットされる。
【0207】1.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D=−1を有す
る(これは、パケット#2が偏向させられたこと及びパ
ケット#2が引続き直進リンク上を進むことを表す)。
そしてパケット#1は、出力シュートの全て(シュート
C−1を含む)が明らかに既に使用中のため、クロスリ
ンクに偏向させられる。確率は次の式で表される。 確率=P[Y(−1,i−1)]
【0208】「グローバル/グローバル」ノードステー
ジにおいて、D=1に対して、P[Ztot(0)/Y
(1,i−1)] パケット#1がノードステージi内の或るノードに到着
しホップ距離D=1を有すると仮定する。次に示す条件
のうちのどれか1つが真実である場合には、パケット#
1は出力シュートへ転送される。
【0209】1.パケット#1はこのノードに入る唯一
のパケットであり、利用可能アイドルシュートがあるの
で、出力シュートへ転送される。(注:或るノード内に
アイドル出力シュートがあり且つD=−1のパケットが
そのノードに到着することは不可能である。)確率は次
の式で表される。
【数29】
【0210】2.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D≧0を有す
る。したがって、パケット#2は望む出力リンクにルー
ティングされ、パケット#1はアイドル出力シュートに
転送される。確率は次の式で表される。
【数30】 総遷移確率はこれら2種類の確率値の和で与えられる。
【0211】「グローバル/グローバル」ノードステー
ジにおいて、D=−1に対して、P[Y(−1,i)/
Y(−1,i−1)] パケット#1がノードステージi内の或るノードに到着
しホップ距離D=−1を有すると仮定する(直進入力リ
ンク上を到着したことを表す)。パケット#1は、直進
出力リンクへと進み、そのホップ距離はD=−1のまま
である。理由は直進入力は常に優先権を有するからであ
る。確率=1である。
【0212】「グローバル/ローカル」ノードステージ 「グローバル/ローカル」ノードステージに対しては、
5種類の「非ゼロ」遷移確率が存在する。
【0213】「グローバル/ローカル」ノードステージ
において、2≦D≦X+1に対し、P[Y(D−1,
i)/Y(D,i−1)] パケット#1がノードステージi内の或るノードに到着
しホップ距離2≦D≦X+1を有すると仮定する。その
ホップ距離は、値1だけ減らされる。理由は、後続のロ
ーカルリンクステージにおいてパケットがどの出力リン
クへ送られるかは重要ではないからである。確率=1で
ある。
【0214】「グローバル/ローカル」ノードステージ
において、D=1に対して、P[Y(−1,i)/Y
(1,i−1)] パケット#1がノードステージ「i」内の或るノードに
到着しホップ距離D=1を有すると仮定する。次に示す
条件が真実である場合には、パケット#1は直進パスへ
偏向させられ、そのホップ距離は−1にセットされる。
【0215】1.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D=−1を有す
る(これは、パケット#2が偏向させられたこと及びパ
ケット#2が次のローカルリンクステージ内のクロスリ
ンク上を引続き進むことを表す)。そしてパケット#1
は、出力シュートの全て(シュートC−1を含む)が明
らかに既に使用中のため直進リンクに偏向させられる。
確率は次の式で表される。 確率=P[Y(−1,i−1)]
【0216】「グローバル/ローカル」ノードステージ
において、D=1に対して、P[Y(0,i)/Y
(1,i−1)] パケット#1がノードステージi内の或るノードに到着
しホップ距離D=1を有すると仮定する。次に示す条件
のうちのどれか1つが真実である場合には、パケット#
1は直進パスへ偏向させられ、そのホップ距離は0にリ
セットされる。(ノードステージi内のシュートが全て
使用中であるために偏向させられることを表すが、ノー
ドステージi+1内のアイドルシュートへ転送される機
会を有する。)
【0218】1.パケット#1はこのノードに入る唯一
のパケットであり、出力シュートの全て(シュートC−
1を含む)が既に使用中のため、クロスリンクに偏向さ
せられる。確率は次の式で表される。
【数31】
【0219】2.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D≧0を有する
(パケット#2がこのノードステージにおいてD=0又
はD=1のホップ距離を有することは不可能である)。
そしてパケット#1は、出力シュートの全て(シュート
C−1を含む)が既に使用中のため、クロスリンクに偏
向させられる。確率は次の式で表される。
【数32】 総遷移確率はこれら2種類の確率値の和で与えられる。
【0220】「グローバル/ローカル」ノードステージ
において、D=1に対して、P[Ztot(0)/Y
(1,−1)] パケット#1がノードステージi内の或るノードに到着
しホップ距離D=1を有すると仮定する。次に示す条件
のうちのどれか1つが真実である場合には、パケット#
1は出力シュートへ転送される。
【0221】1.パケット#1はこのノードに入る唯一
のパケットであり、利用可能アイドルシュートがあるの
で、出力シュートへ転送される。(注:或るノード内に
アイドル出力シュートがあり且つD=−1のパケットが
そのノードに到着することは不可能である。又、D=1
の2個のパケットが同一のノードに到着することも不可
能である。)確率は次の式で表される。
【数33】
【0222】2.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D≧0を有す
る。したがって、パケット#2は望む出力リンクにルー
ティングされ、パケット#1はアイドル出力シュートに
転送される。確率は次の式で表される。
【数34】 総遷移確率はこれら2種類の確率値の和で与えられる。
【0223】「グローバル/ローカル」ノードステージ
において、D=−1に対して、P[Y(0,i)/Y
(−1,i−1)] パケット#1がノードステージi内の或るノードに到着
しホップ距離D=−1を有すると仮定する(直進入力リ
ンク上を到着することを表す)。次に示す条件が真実で
ある場合には、パケット#1は、クロス出力リンクへと
進み、そのホップ距離は0にセットされる。
【0224】1.直進入力が優先権を有するので、常に
確率=1である。
【0225】「ローカル/ローカル」ノードステージ 「ローカル/ローカル」ノードステージに対しては、5
種類の「非ゼロ」遷移確率が存在する。
【0226】「ローカル/ローカル」ノードステージに
おいて、1≦D≦X+1に対し、P[Y(D,i)/Y
(D,i−1)] パケット#1がノードステージi内の或るノードに到着
しホップ距離1≦D≦X+1を有すると仮定する。その
ホップ距離は、そのままで変わらない。理由は、後続の
ローカルリンクステージにおいてパケットがどの出力リ
ンクへ送られるかは重要ではないからである。したがっ
て、確率=1である。
【0227】「ローカル/ローカル」ノードステージに
おいて、D=0に対して、P[Y(−1,i)/Y
(0,i−1)] パケット#1がノードステージi内の或るノードに到着
しホップ距離D=0を有すると仮定する。(クロス入力
リンク上で到着することを表す。)次に示す条件が真実
である場合には、パケット#1は直進パスへ偏向させら
れ、そのホップ距離は−1にセットされる。
【0228】1.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D=−1を有す
る(これは、パケット#2が偏向させられたこと及びパ
ケット#2が次のローカルリンクステージ内のクロスリ
ンク上を引続き進むことを表す)。そしてパケット#1
は、出力シュートの全て(シュートC−1を含む)が明
らかに既に使用中のため直進リンクに偏向させられる。
確率は次の式で表される。 確率=P[Y(−1,i−1)]
【0229】「ローカルル/ローカル」ノードステージ
において、D=0に対して、P[Y(0,i)/Y
(0,i−1)] パケット#1がノードステージi内の或るノードに到着
しホップ距離D=0を有すると仮定する。次に示す条件
のうちのどれか1つが真実である場合には、パケット#
1は直進パスへ偏向させられ、そのホップ距離は0にリ
セットされる。(ノードステージi内のシュートが全て
使用中であるために偏向させられることを表すが、ノー
ドステージi+1内のアイドルシュートへ転送される機
会を有する。)
【0230】1.パケット#1はこのノードに入る唯一
のパケットであり、出力シュートの全て(シュートC−
1を含む)が既に使用中のため、クロスリンクに偏向さ
せられる。(注:D=0の2個のパケットが1個のノー
ドに到着することは不可能である。)確率は次の式で表
される。
【数35】
【0231】2.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D≧0を有する
(パケット#2がこのノードステージにおいてD=0の
ホップ距離をも有することは不可能である)。そしてパ
ケット#1は、出力シュートの全て(シュートC−1を
含む)が既に使用中のため、クロスリンクに偏向させら
れる。確率は次の式で表される。
【数36】
【0232】「ローカル/ローカル」ノードステージに
おいて、D=0に対して、P[Ztot(0)/Y(0,
−1)] パケット#1がノードステージi内の或るノードに到着
しホップ距離D=0を有すると仮定する。次に示す条件
のうちのどれか1つが真実である場合には、パケット#
1は出力シュートへ転送される。
【0233】1.パケット#1はこのノードに入る唯一
のパケットであり、利用可能アイドルシュートがあるの
で、出力シュートへ転送される。(注:或るノード内に
アイドル出力シュートがあり且つD=−1のパケットが
そのノードに到着することは不可能である。又、D=0
の2個のパケットが同一のノードに到着することも不可
能である。)確率は次の式で表される。
【数37】
【0234】2.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D≧0を有す
る。したがって、パケット#2は望む出力リンクにルー
ティングされ、パケット#1はアイドル出力シュートに
転送される。確率は次の式で表される。
【数38】 総遷移確率はこれら2種類の確率値の和で与えられる。
【0235】「ローカル/ローカル」ノードステージに
おいて、D=−1に対して、P[Y(0,i)/Y(−
1,i−1)] パケット#1がノードステージi内の或るノードに到着
しホップ距離D=−1を有すると仮定する(直進入力リ
ンク上を到着することを表す)。直進入力が常に優先権
を有するので、パケット#1は、クロス出力リンクへと
進み、そのホップ距離は0にセットされる。確率=1で
ある。
【0236】「ローカル/グローバル」ノードステージ 「ローカル/グローバル」ノードステージに対しては、
8種類の「非ゼロ」遷移確率が存在する。
【0237】「ローカル/グローバル」ノードステージ
において、2≦D≦X+1に対し、P[Y(D,i)/
Y(D,i−1)] パケット#1がノードステージi内の或るノードに到着
しホップ距離2≦D≦X+1を有すると仮定する。その
ホップ距離は、次に示す条件のうちのどれか1つが真実
である場合には、そのままで変わらない。
【0238】1.パケット#1はこのノードに入る唯一
のパケットである。確率は次の式で表される。
【数39】
【0239】2.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D≧1を有し、
出力リンクについての競合は生じない。確率は次の式で
表される。
【数40】
【0240】3.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D≧1を有し、
出力リンクについての競合が生じ、パケット#1が勝
つ。確率は次の式で表される。
【数41】
【0241】4.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D=0を有す
る。出力シュートの全て(シュートC−1を含む)が既
に使用中のため、パケット#2は直進リンクに偏向させ
られる。パケット#1はクロスリンク使用を望んだ。確
率は次の式で表される。 確率=(0.5)P[Y(0,i−1)]P[Z(C−
1,i−1)]
【0242】5.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D=0を有す
る。利用可能アイドルシュートがあるので、パケット#
2は出力シュートへ転送される。したがって、パケット
#1は望む出力リンクへのルーティングが可能である。
確率は次の式で表される。 確率=P[Y(0,i−1)][1−P[Z(C−1,
i−1)]
【0243】6.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D=−1を有す
る(パケット#2が偏向させられたこと及びパケット#
2が引続き直進リンク上を進むことを表す)。パケット
#1はクロスリンク使用を望んだ。確率は次の式で表さ
れる。 確率=(0.5)P[Y(−1,i−1)] 総遷移確率は上記6種類の確率値の和で与えられる。
【0244】「ローカル/グローバル」ノードステージ
において、2≦D≦X+1に対して、P[Y(X+1,
i)/Y(D,i−1)] パケット#1がノードステージi内の或るノードに到着
しホップ距離2≦D≦X+1を有すると仮定する。次に
示す条件のうちのどれか1つが真実である場合には、パ
ケット#1は偏向させられ、そのホップ距離は、X+1
にリセットされる。
【0245】1.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D≧1を有し、
出力リンクについての競合が生じ、パケット#1が負け
る。確率は次の式で表される。
【数42】
【0246】2.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D=0を有す
る。出力シュートの全て(シュートC−1を含む)が既
に使用中のため、パケット#2は直進リンクに偏向させ
られる。パケット#1は直進リンク使用を望んだ。確率
は次の式で表される。 確率=(0.5)P[Y(0,i−1)]P[Z(C−
1,i−1)]
【0247】3.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D=−1を有す
る(パケット#2が偏向させられたこと及びパケット#
2が引続き直進リンク上を進むことを表す)。パケット
#1は直進リンク使用を望んだ。確率は次の式で表され
る。 確率=(0.5)P[Y(−1,i−1)] 総遷移確率はこれら3種類の確率値の和で与えられる。
【0248】「ローカル/グローバル」ノードステージ
において、D=1に対して、P[Y(1,i−1)/Y
(1,i−1)] パケット#1がノードステージi内の或るノードに到着
しホップ距離D=1を有すると仮定する。次に示す条件
のうちのどれか1つが真実である場合には、ホップ距離
はD=1のままで、パケット#1は望むクロスリンクへ
ルーティングされる。
【0249】1.パケット#1はこのノードに入る唯一
のパケットである。確率は次の式で表される。
【数43】
【0250】2.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D≧2を有し、
出力リンクについての競合は生じない(パケット#2が
直進リンクを望んだことを表す)。確率は次の式で表さ
れる。
【数44】
【0251】3.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D≧2を有し、
クロスリンクについての競合が生じ、パケット#1が勝
つ。確率は次の式で表される。
【数45】
【0252】4.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D=1を有する
(パケット#2もクロスリンクを宛先とすることを表
す)。競合は常に生じパケット#1が勝つ。確率は次の
式で表される。 確率=(0.5)P[Y(1,i−1)]
【0253】5.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D=0を有す
る。出力シュートの全て(シュートC−1を含む)が既
に使用中のため、パケット#2は直進リンクに偏向させ
られる。したがて、パケット#1は望むクロスリンクを
使用できる。確率は次の式で表される。 確率=P[Y(0,i−1)]P[Z(C−1,i−
1)]
【0254】6.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D=0を有す
る。利用可能アイドルシュートがあるので、パケット#
2は出力シュートへ転送される。したがって、パケット
#1は望むクロスリンクへのルーティングが可能であ
る。確率は次の式で表される。 確率=P[Y(0,i−1)][1−P[Z(C−1,
i−1)]
【0255】7.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D=−1を有す
る(これは、パケット#2が偏向させられたこと及びパ
ケット#2が引続き直進リンク上を進むことを表す)。
したがって、パケット#1は望むクロスリンクへのルー
ティングが可能である。確率は次の式で表される。 確率=P[Y(−1,i−1)] 総遷移確率はこれら7種類の確率値の和で与えられる。
【0256】「ローカル/グローバル」ノードステージ
において、D=1に対して、P[Y(X+1,i)/Y
(1,i−1)] パケット#1がノードステージi内の或るノードに到着
しホップ距離D=1を有すると仮定する。次に示す条件
のうちのどれか1つが真実である場合には、パケット#
1は偏向させられ、そのホップ距離はX+1にリセット
される。
【0257】1.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D≧2を有し、
クロスリンクについての競合が生じ、パケット#1が負
ける。確率は次の式で表される。
【数46】
【0258】2.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D=1を有する
(パケット#2もクロスリンクを宛先とすることを表
す)。競合は常に生じ、パケット#1が負ける。確率
は、次の式で表される。 確率=(0.5)P[Y(1,i−1)] 総遷移確率はこれら2種類の確率値の和で与えられる。
【0259】「ローカル/グローバル」ノードステージ
において、D=0に対して、P[Y(−1,i)/Y
(0,i−1)] パケット#1がノードステージi内の或るノードに到着
しホップ距離D=0を有すると仮定する。(2個のパケ
ットが1個のノードに到着し且つD=0ということは不
可能である。理由は、両パケット共クロスパス上で到着
する必要があるからである。)次に示す条件のうちのど
れか1つが真実である場合には、パケット#1は直進パ
スへ偏向させられそのホップ距離はD=−1にセットさ
れる。
【0260】1.パケット#1はこのノードに入る唯一
のパケットであり、出力シュートの全て(シュートC−
1を含む)が既に使用中のため、直進リンクに偏向させ
られる。確率は次の式で表される。
【数47】
【0261】2.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D≧1を有す
る。パケット#1は、出力シュートの全て(シュートC
−1を含む)が既に使用中のため、直進リンクに偏向さ
せられる。確率は次の式で表される。
【数48】 総遷移確率はこれら2種類の確率値の和で与えられる。
【0262】「ローカル/グローバル」ノードステージ
において、D=0に対して、P[Y(X+1,i)/Y
(0,i−1)] パケット#1がノードステージi内の或るノードに到着
しホップ距離D=0を有すると仮定する。次に示す条件
が真実である場合には、パケット#1は偏向させられ、
そのホップ距離はX+1にリセットされる。
【0263】1.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D=−1を有す
る(これは、パケット#2が偏向させられたこと及びパ
ケット#2が引続き直進リンク上を進むことを表す)。
そしてパケット#1は、出力シュートの全て(シュート
C−1を含む)が明らかに既に使用中のため、クロスリ
ンクに偏向させられる。確率は次の式で表される。 確率=P[Y(−1,i−1)]
【0264】「ローカル/グローバル」ノードステージ
において、D=0に対して、P[Ztot(0)/Y
(0,i−1)] パケット#1がノードステージi内の或るノードに到着
しホップ距離D=0を有すると仮定する。次に示す条件
のうちのどれか1つが真実である場合には、パケット#
1は出力シュートへ転送される。
【0265】1.パケット#1はこのノードに入る唯一
のパケットであり、利用可能アイドルシュートがあるの
で、出力シュートへ転送される。(注:或るノード内に
アイドル出力シュートがあり且つD=−1の1個のパケ
ットがそのノードに到着することは不可能であり、D=
0の2個のパケットが到着することも不可能である。)
確率は次の式で表される。
【数49】
【0266】2.パケット#1がこのノードにパケット
#2と入り、パケット#2はホップ距離D≧1を有す
る。したがって、パケット#2は望む出力リンクにルー
ティングされ、パケット#1はアイドル出力シュートに
転送される。確率は次の式で表される。
【数50】 総遷移確率はこれら2種類の確率値の和で与えられる。
【0267】「ローカル/グローバル」ノードステージ
において、D=−1に対して、P[Y(−1,i)/Y
(−1,i−1)] パケット#1がノードステージi内の或るノードに到着
しホップ距離D=−1を有すると仮定する(直進入力リ
ンク上を到着したことを表す)。パケット#1は、直進
出力リンクへと進み、そのホップ距離はD=−1のまま
である。理由は直進入力は常に優先権を有するからであ
る。確率=1である。
【0268】ネットワークパラメータに対するカンヤン
ネットワーク特性 コンピュータシミュレーションを用いて、種々の大きさ
(L × N)、次元性(S、m、及びn)、及び提示負
荷(ロード)(ρL) を有するカンヤン分配ネットワー
クの動作特性(パケット損失確率、スループット、等)
の解析を行った。L=N=256、m=16、n=8、
及びρL=1.0を有するネットワークについての解析結
果を図17〜図18に示す。
【0269】これらの図は、パケット損失確率及びスル
ープットをネットワーク内のノードステージの数(S)
の関数曲線で、大抵のカンヤンネットワークの特性を表
すものである。予想したように、より多くのノードステ
ージを有するカンヤンネットワークであるほど、パケッ
ト阻止確率はより小さく、スループットはより大きくな
る。これは、利用可能な出力シュートにパケットが到達
する方法を発見する機会がそれだけ大きくなるからであ
る。
【0270】しかし、これらの曲線は両方とも漸近的極
限に近づく。例えば、図17に示す或る特定のカンヤン
ネットワークのパケット損失確率の値はS値に無関係に
6.8 × 10-4よりも下がらない。この極限は、式
[1]の可成長パケット交換配置のパケット損失確率の
極限であり、m=16、n=8、及びρL=1.0を有す
る可成長パケット交換配置についての最小可能パケット
阻止確率が約 7.9 ×10-4(図17中に水平破線で
示す)であることを予測させるものである。
【0271】別言すれば、均一に分配された宛先アドレ
スに対しては、いくつかのパケットスロットの間に、い
くつかの出力パケットモジュールがm=16個を超える
パケットの宛先となる確率が少しあるということであ
る。すなわち、これらのパケットのうちのいくつかは失
われることとなる。(注:これらの漸近的極限値は、m
及びnの値を変えることにより改変が可能なことが判っ
ている。)
【0272】シミュレーションの結果として、小さな
(L、N≦256)カンヤンネットワークには有用な情
報が得られるが、より大きなカンヤンネットワークのシ
ミュレーションには一般に、過度に大きな処理量と計算
時間とを要することとなる。その結果、より大きなネッ
トワークの解析にはマルコフモデルの手法が用いられ
た。このモデル手法の有効性確認のため、図17〜図1
8のネットワーク(L=N=256、m=16、n=
8、及びρL=1.0)についてのパケット損失確率及び
スループットの再計算がマルコフモデル法を用いて行わ
れた。
【0273】式[7]及び式[8]、式[11]、及び
式[12]によって定義される初期条件並びに上記遷移
確率式を用いて、ネットワークのスループット及びパケ
ット損失確率(式[5]及び式[6])を決定した。そ
の結果を、図19〜図20に示す。図17〜図18と対
比すると、可成長パケット交換配置における極限に達す
るまでは互いに極めて近似した曲線である。
【0274】マルコフモデル法においてはこの極限の存
在を正確に予測はしていない。そのため、マルコフモデ
ル法の結果と可成長パケット交換配置における極限
([数1])の結果とを組み合わせた複合モデルを用い
て、カンヤンネットワークの特性を解析的に抽出した。
この複合モデルによって、実際のパケット損失確率値が
マルコフモデル及び可成長パケット交換配置における極
限によって予測された2種類のパケット損失確率値の最
大値であることが予測された。
【0275】可成長パケット交換配置における極限によ
るm=16、n=8、及びρL=1.0についての予測値
を図19のパケット損失確率曲線中に水平破線で示す。
図19の複合モデル曲線は、図17のシミュレーション
結果と極めてよく近似する。最大誤差の生じる領域は、
マルコフモデルの曲線と水平の極限線との交差部分にあ
るが、そこにおいてさえも、誤差の大きさはまだ1桁よ
り小さい。種々の大きさ、次元性、及びロードを有する
多くの異なるカンヤンネットワークについても同様な結
果がみられた。
【0276】複合マルコフモデルを用いて、異なる多く
のカンヤン分配ネットワークについてのパケット損失確
率を計算した。例として、図21の曲線は、パケット損
失確率がネットワークの大きさ(N)の関数としてどの
ように変化するかを示している。これらの曲線は、Nが
増加しても(mとnとの比率は変わらないため)可成長
パケット交換配置における極限位置が固定されたままで
あることを示している。しかし、曲線のマルコフモデル
部分は、異なる形状と傾斜を有している。
【0277】特に、L及びNが増加するとカンヤンネッ
トワークにおいては、望むパケット損失確率を得るのに
より多くのノードステージを必要とする。このことは、
次の3種類の効果の結果である。これら3種類の効果と
は、1)L及びNが増加するにつれて、完全接続にはよ
り多くのステージが必要となること、2)L及びNが増
加するにつれて、望む出力列にパケットが到達するには
パケットはより多くのステージを経て伝播しなければな
らないこと、及び3)L及びNが増加するにつれて、パ
ケットが偏向する場合がより多くなること、の効果であ
る。
【0278】ロードの変化もカンヤンネットワークの性
能に影響を及ぼす。図22は、同じネットワークでもロ
ードが異なると可成長交換配置における極限が異なる
(より高いロードでは極限もより高くなる)ことを示し
ている。これに加えて、より高いロードのネットワーク
では、パケットが偏向する場合がより多くなるため、望
むパケット損失確率を得るのにより多くのステージを必
要とする。
【0279】図23において、mの値(出力パケットモ
ジュールの各々に付随する先入れ先出し待ち行列の数)
を変えてみると可成長パケット交換配置における極限だ
けが変化する。同図に示すように、m値がより大きいと
極限がより低くなりしたがってパケット阻止も少なくな
る。理由は、利用可能出力シュートが増加して、出力パ
ケットモジュールへのアクセスが増すからである。
【0280】図24は、n値(各出力パケットモジュー
ルに付随する出力ポートの数)を変えることによりパケ
ット損失確率が顕著に影響を受けることを示している。
nが増加すると、可成長パケット交換配置における極限
も増加する。理由は、平均的にみて、特定の出力パケッ
トモジュールに付随するm個の先入れ先出し待ち行列に
向かうパケットの数が増し、したがって待ち行列での競
合が増加するからである。
【0281】他方、nが増加すると、望むパケット損失
確率を得るのにカンヤンネットワークにおいて必要とさ
れるノードステージの数は減少する。この理由は、nが
増すと、平均ホップ距離が減り、又望む出力列に到達す
るためにパケットが通過伝播しなければならないステー
ジ数も減るからである。
【0282】圧縮カンヤン分配ネットワーク 前項で説明したカンヤン分配ネットワークのパケット損
失確率曲線は全て類似の形状を持っていた。これら曲線
の全てにおいて重要なことは、単調な下りカーブの途中
に台地状の箇所が多数現れることである。その上、これ
ら台地状箇所は、極めて均一な間隔を置いて現れてい
る。これらのカーブを詳しく解析した結果、これらの台
地状箇所はネットワーク内でローカルリンクステージが
用いられる部分で発生していることが判った。特に、ロ
ーカルリンクステージを多くしてもパケット損失確率が
顕著に下がるようには見えない。
【0283】このことは、ローカルリンクステージが、
現出力列内の出力シュートが全て使用中であるためにパ
ケットが偏向させられた場合にのみ有用であることから
予想できる。ローカルリンクステージは、望む出力パケ
ットモジュールにまだ接続されている別の出力列にパケ
ットをルーティングすることが可能である。
【0284】1つの列で出力シュートが全て使用中とい
う場合はまれである。その理由は、大抵の実用ネットワ
ークでは、可成長パケット交換配置におけるパケット損
失確率極限値(図23)を低く保つために、比較的大き
なm値を採ることになるため、各ノードに接続されてい
る出力シュートの数(2m/n)もかなり大きくなる。
その上、ネットワークの入力端の近くでローカルリンク
ステージが用いられることはありそうにない。その理由
は、パケットが、出力シュートを使用状態にするに十分
なほどの多くのステージをまだ通過してはいないからで
ある。
【0285】したがって、カンヤンネットワークの設計
からローカルリンクステージを削除できる場合がしばし
ばある。その結果としてのネットワーク形態は一般に、
或る特定のパケット損失確率を得るのに必要とされるノ
ードステージの数がより少ない。このようなネットワー
クを圧縮カンヤンネットワークと呼ぶこととする。
【0286】(注:もしカンヤンネットワークが、ノー
ド当りの出力シュートの数を少なくするように設計さ
れ、又はもし極端に低いパケット損失確率値が必要とさ
れる場合、あるいはもしネットワーク内にパケット集中
点(パケットが集中する出力パケットモジュール)が生
じることが予想される場合は、出力シュートが使用中で
空きがないことに付随する問題を矯正するために、一般
にはネットワークの中間及び出力端の近くにローカルリ
ンクステージを追加することが可能である。)
【0287】残念ながら、有用な圧縮カンヤンネットワ
ークを作るためにカンヤンネットワークからローカルリ
ンクステージを全て除去することはできない。除去すべ
きローカルリンクステージは、注意して選択する。
【0288】例えば、もし或る特定のカンヤンネットワ
ークが、ノード当りの出力シュートの数を少なくするよ
うに設計され、又はもし極端に低いパケット損失確率値
が必要とされる場合、あるいはもしネットワーク内にパ
ケット集中点(パケットが集中する出力パケットモジュ
ール)が生じることが予想される場合には、出力シュー
トが使用中で空きがないことに付随する問題を矯正する
ために、一般にはネットワークの中間及び出力端の近く
にローカルリンクステージを追加することが可能であ
る。
【0289】その上、これら矯正領域の各々において用
いられる連続するローカルリンクステージの形式及び数
をカスタマイズすることも必要である。
【0290】一例として、3種類の圧縮カンヤンネット
ワーク(L=N=64、L=N=256及びL=N=1
024)についてのパケット損失確率曲線を図25に示
す。各ネットワークは、同じネットワークパラメータ
(m=32、n=8、及びρL=1.0) を有し、ロー
カルリンクステージを全て除去してある。
【0291】残念ながら、これらのカーブでは、出力シ
ュートが使用中で空きがないことに付随する問題が明ら
かである。その理由は、可成長パケット交換配置におけ
るパケット損失確率極限から予測される値よりもはるか
に高い位置でカーブが水平になってしまうからである。
【0292】これら3種類のネットワークにおける出力
シュートが使用中で空きがない問題を矯正するために、
戦略的な位置にローカルリンクステージを追加する。以
下の式([15]〜[18])に示す反復マッピング法
則を用いて、図25のネットワークを改善するためにど
こへどのようにローカルリンクステージを追加すべきか
を決定した。
【0293】リンクステージi=0に対して、接続変数
V(0)は次の式で与えられる。 V(0)=log2(N)−1 [15]
【0294】リンクステージi(1≦i<log
2(N)log2(N/n)/2)に対して、接続変数V
(i)は次式で与えられる。V(i−1)≧log
2(n)+1の場合、 V(i)=V(i−1)−1 [16] V(i−1)=log2(n)の場合、 V(i)=log2(N)−1 リンクステージi=log2(N)log2(N/n)/
2に対して、接続変数V(i)は次式で与えられる。 V(i)=log2(n)−1 [17]
【0295】リンクステージi(i>log2(N)l
og2(N/n)/2)に対して、接続変数V(i)は
次式で与えられる。V(i−1)≧log2(n)+1
の場合、 V(i)=V(i−1)−1 [18] [V(i−1)=log2(n)]、且つ[V(i−l
og2(N/n)−1)>1]の場合、 V(i)=V(i−log2(N/n)−1)>1 [V(i−1)=log2(n)]、且つ[V(i−l
og2(N/n)−1)=1]の場合、 V(i)=log2(n)−1
【0296】もしこれらの法則を図25のネットワーク
に適用した場合、戦略的ローカルリンクステージを備え
た新しい圧縮カンヤンネットワークが得られる。3種類
の新しい圧縮カンヤンネットワークについてのパケット
損失確率曲線を図26に示す。図21と図26とを比較
すると、圧縮カンヤンネットワークを用いることによっ
て、システムハードウエアのコストがかなり節減され
る。
【0297】上記の反復マッピング法則は、試行錯誤の
手法を用いて考え出されたものである。
【0298】別の実施例 本発明に基づく別の実施例の可成長パケット交換配置1
010を図39に示す。配置1010は、16 × 32
分配ネットワーク1023及び4個の8 × 4出力パケ
ットモジュール1025〜1028を有する。分配ネッ
トワーク1023は、自由空間光ネットワークで、これ
は、クルーナンほか(T.J.Cloonan et
al.)に1991年12月31日付けで発行された米
国特許第5,077,483号に開示されている拡張一般
化シャッフルネットワーク(EGS)と形態的に同等な
ものである。
【0299】出力パケットモジュール1025〜102
8は、図1及び図6の出力パケットモジュール25〜2
8にほぼ類似している。ネットワーク1023のパケッ
ト阻止確率は、式[1]の表示値の平方根よりも小さ
い。(S+1)すなわち、ネットワーク1023のステ
ージの数に出力パケットモジュールのステージを加えた
数は、これも又、[log2(max(L,N))]2
2以下であるが、[log2(max(L,N))]よ
りは大きい。
【0300】ネットワーク1023は、自己ルーティン
グによるよりもむしろ中央制御装置(図示しない)によ
って制御されるように構成され、この中央制御装置が、
上記クルーナンほかの米国特許第5,077,483号に
開示される手法でパス探索とネットワーク1023の制
御とを行う。
【0301】以上の説明は、本発明の一実施例に関する
もので、この技術分野の当業者であれば、本発明の種々
の変形例を考え得るが、それらはいずれも本発明の技術
的範囲に包含される。
【0302】
【発明の効果】以上述べたごとく、本発明によれば、可
成長パケット交換配置において分配ネットワークのステ
ージの数Sを特定の範囲条件を満足するように制限する
構成としたので、従来の可成長パケット交換配置よりも
Sの値を減少できる。又、分配ネットワークを光電子ノ
ードからなるノードステージと、相互接続する自由空間
光リンクステージとから構成するようにしたので、入力
信号を異なる周波数を用いて送信する必要がない。した
がって、入力部の数であるLが受信機の同調能力から制
約されるおそれがない。
【0303】更に、信号が各ネットワークステージにお
いて再生され、与えられたステージにおいてパワー損失
がすくないので、従来よりも高い信号雑音(S/N)比
が得られ、対応するビット誤差レートを低くすることが
できる。以上のことから、パケット通信の効率が改善さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パケット分配ネットワークを含む、可成長パケ
ット交換配置例を示す略図である。
【図2】図1の配置に含まれる2個の光ハードウエアモ
ジュールを示す略図である。
【図3】従来技術のネットワークに用いられる光ハード
ウエアの略図である。
【図4】従来技術のネットワークに用いられる光ハード
ウエアの略図である。
【図5】図2に示すようなバイナリフェーズ格子によっ
て生成される光ビームを示す略図である。
【図6】図1のネットワークの形態(トポロジー)を示
す略図である。
【図7】図6に示すようなネットワーク内の1つのノー
ドの機能要素のブロック図である
【図8】図6のネットワークのグローバルノードに用い
られる競合(コンテンション)解決の手順を図9、図1
0、及び図11と共に示す流れ図である。
【図9】図6のネットワークのグローバルノードに用い
られる競合解決の手順を図8、図10、及び図11と共
に示す流れ図である。
【図10】図6のネットワークのグローバルノードに用
いられる競合解決の手順を図8、図9、及び図11と共
に示す流れ図である。
【図11】図6のネットワークのグローバルノードに用
いられる競合解決の手順を図8、図9、及び図10と共
に示す流れ図である。
【図12】図6のネットワークのローカルノードに用い
られる競合解決の手順を図13、図14、及び図15と
共に示す流れ図である。
【図13】図6のネットワークのローカルノードに用い
られる競合解決の手順を図12、図14、及び図15と
共に示す流れ図である。
【図14】図6のネットワークのローカルノードに用い
られる競合解決の手順を図12、図13、及び図15と
共に示す流れ図である。
【図15】図6のネットワークのローカルノードに用い
られる競合解決の手順を図12、図13、及び図14と
共に示す流れ図である。
【図16】ネットワーク性能をモデリングする際に用い
られるパラメータを示す、図6のネットワークの略図で
ある。
【図17】図6に示す形式のネットワークについての性
能を、ネットワークパラメータを変化させた場合につい
て示す性能線図である。
【図18】図6に示す形式のネットワークについての性
能を、ネットワークパラメータを変化させた場合につい
て示す性能線図である。
【図19】図6に示す形式のネットワークについての性
能を、ネットワークパラメータを変化させた場合につい
て示す性能線図である。
【図20】図6に示す形式のネットワークについての性
能を、ネットワークパラメータを変化させた場合につい
て示す性能線図である。
【図21】図6に示す形式のネットワークについての性
能を、ネットワークパラメータを変化させた場合につい
て示す性能線図である。
【図22】図6に示す形式のネットワークについての性
能を、ネットワークパラメータを変化させた場合につい
て示す性能線図である。
【図23】図6に示す形式のネットワークについての性
能を、ネットワークパラメータを変化させた場合につい
て示す性能線図である。
【図24】図6に示す形式のネットワークについての性
能を、ネットワークパラメータを変化させた場合につい
て示す性能線図である。
【図25】図6に示す形式のネットワークについての性
能を、ネットワークパラメータを変化させた場合につい
て示す性能線図である。
【図26】図6に示す形式のネットワークについての性
能を、ネットワークパラメータを変化させた場合につい
て示す性能線図である。
【図27】図7のノードの種々の要素をより詳細に示す
説明図である。
【図28】図7のノードの種々の要素をより詳細に示す
説明図である。
【図29】図7のノードの種々の要素をより詳細に示す
説明図である。
【図30】図7のノードの種々の要素をより詳細に示す
説明図である。
【図31】図7のノードの種々の要素をより詳細に示す
説明図である。
【図32】図7のノードの種々の要素をより詳細に示す
説明図である。
【図33】図7のノードの種々の要素をより詳細に示す
説明図である。
【図34】図7のノードの種々の要素をより詳細に示す
説明図である。
【図35】図7のノードの種々の要素をより詳細に示す
説明図である。
【図36】図7のノードの種々の要素をより詳細に示す
説明図である。
【図37】従来技術による可成長パケット交換アーキテ
クチャを示す略図である。
【図38】図7のアーキテクチャの或るパラメータ間の
関係を示す線図である。
【図39】本発明に基づく可成長パケット交換配置の別
の実施例を示す略図である。
【符号の説明】
10、1010 パケット交換配置 21 同期化回路 22 電気/光(E/O)変換器 23、1023 パケット分配ネットワーク 24 光/電気(O/E)変換器 25〜28、1025〜1028 出力パケット交換モ
ジュール 30 ノード 31 4 × 4ファイバケーブルアレイ 32 8 × 4ファイバケーブルアレイ 33、34 レンズ 40 交換手段 41、42 シフトレジスタ(バッファ) 43 通信経路(パス)探索論理回路 44、45 出力多重化装置 46 転送多重化装置 56、57 シュート出力多重化装置 50 シュート多重化部分 51、52 バッファ 54 第1アイドル出力シュート探知装置 55 出力シュート選択装置 81、181 レーザダイオードパワー源(パワーレー
ザ) 82、182 コリメートレンズ 83、84、94、95、183、184、194、1
95 リズレー(Risley)プリズム 85、185 スポットアレイ格子 86、90、92、186、190、192 4分の1
波長プレートリターダ 87、89、187、189 レンズ 88、188 パターン付き鏡反射器 91、191 偏波感応性ビームスプリッタ 93、193 対物レンズ D0〜D6 平面デバイスアレイ F1、F4、F9、F10 検出器 F5、F8、F11、F12 変調器 OHM0〜OHM6 光ハードウエアモジュール
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−196643(JP,A) 特開 平2−223250(JP,A) 特開 平3−92048(JP,A) 特開 平3−236651(JP,A) 1992信学秋季全大 B−359 信学技報 SSE92−23 信学技報 SSE92−166 信学論 Vol.J72−B−I N o.11 p1034−1043 IEEE Selected Are as in Communicatio ns Vol.9 No.8 p1194− 1204 1993 International Conference on Para llel Processing p. I−146−I−149 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04L 12/56 H04L 12/28

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 L個の入力ポートとM個の中間ポートと
    N個の出力ポートとを有するパケット交換配置であっ
    て、L、M及びNは2より大きい正の整数であり、 このパケット交換配置が、 受信したパケットを、それらの全てを蓄積することはせ
    ずに、L個の入力ポートからM個の中間ポートへ交換す
    るための分配ネットワークと、 N/n個の出力パケット交換モジュールとからなり、n
    及びN/nが、N>n>1を満足する正の整数であり、 前記モジュールが各々、 前記中間ポートのうちのm個の中間ポートからなる別個
    のグループから前記出力ポートのうちのn個の出力ポー
    トからなる別個のグループへパケットを交換するための
    手段と、 受信したパケットの全てを蓄積するための手段とからな
    り、mが、m>nを満足する正の整数であり、 前記分配ネットワークが、 光電子ノードからなるS個のノードステージであってそ
    れらのノードステージのうち少なくとも最初の(S−
    1)個のノードステージの各光電子ノードが1個のX
    × Y交換手段からなるようなS個のノードステージ
    と、 前記S個のノードステージのうちの互いに連続するノー
    ドステージを相互接続する(S−1)個の自由空間光リ
    ンクステージと、 からなり、S、X、及びYが、S>3、X>1、及びY
    >1の関係を満足する正の整数であり、log2(ma
    x(L,N)<S+1[log2(max(L,
    N))]2/2 の関係が満足される、 ことを特徴とするパケット交換配置。
  2. 【請求項2】 前記配置において、 前記分配ネットワークが、 【数51】 の平方根よりも小さいパケット阻止確率を有し、ρL
    ネットワーク負荷率であることを特徴とする請求項1の
    配置。
  3. 【請求項3】 前記配置において、 前記S個のノードステージのうちの少なくとも内側の
    (S−2)個のノードステージの各光電子ノードが、少
    なくとも3個の光入力部と少なくとも3個の光出力部と
    を有することを特徴とする請求項1の配置。
  4. 【請求項4】 前記配置において、 X=2及びY=2であり、 前記S個のノードステージのうちの少なくとも最初の
    (S−1)個のノードステージの各光電子ノードのX
    × Y交換手段と、前記リンクステージのうちの少なく
    とも最初の(S−2)個のリンクステージの或るリンク
    とが総括的に、バンヤンネットワーク、光リンクステー
    ジの省略のあるバンヤンネットワーク、又はこれらのう
    ちのいずれかと形態的に同等なものからなる、 ことを特徴とする請求項3の配置。
  5. 【請求項5】 前記配置において、 前記S個のノードステージのうちの少なくとも最初の
    (S−1)個のノードステージの各光電子ノードが、2
    個だけの光入力部と2個だけのの光出力部とを有するこ
    とを特徴とする請求項1の配置。
  6. 【請求項6】 前記配置において、 X=2及びY=2であり、 前記S個のノードステージと、前記(S−1)個のリン
    クステージとが総括的に、拡張一般化シャッフルネット
    ワーク、又はそれと形態的に同等なものからなることを
    特徴とする請求項4の配置。
  7. 【請求項7】 前記配置において、 前記(S−1)個のリンクステージのうちの少なくとも
    1個のリンクステージが、 前記S個のノードステージのうちの互いに連続する2個
    のノードステージの第1のノードステージと第2のノー
    ドステージとの間に光学的に配置されたバイナリフェー
    ズ格子手段からなる、 ことを特徴とする請求項1の配置。
  8. 【請求項8】 前記配置において、 前記バイナリフェーズ格子手段が、前記第1のノードス
    テージから送信された光ビームの各々に応答して、複数
    の光ビームを前記第2のノードステージに送信し、 前記第2のノードステージが前記複数の光ビームの全て
    よりは少ない数のビームに応答する、 ことを特徴とする請求項7の配置。
  9. 【請求項9】 前記配置において、 前記少なくとも1個のリンクステージが更に、 前記第1のノードステージと前記格子手段との間に光学
    的に配置された第1のレンズと、 前記格子手段と前記第2のノードステージとの間に光学
    的に配置された第2のレンズとからなる、 ことを特徴とする請求項8の配置。
  10. 【請求項10】 前記配置において、 X=2及びY=2であり、 前記X × Y交換手段が、2個の光入力ビームに応答し
    て2個の光出力ビームを送信し、 前記X × Y交換手段が、 前記光入力ビームのうちの第1の光入力ビーム上で受信
    されたパケットを前記光出力ビームのうちの選択された
    1個の光出力ビーム上で送信するための第1の手段と、 前記光入力ビームのうちの第2の光入力ビーム上で受信
    されたパケットを前記光出力ビームのうちの前記選択さ
    れた1個の光出力ビーム以外の他の1個の光出力ビーム
    上で送信するための第2の手段とからなる、 ことを特徴とする請求項1の配置。
  11. 【請求項11】 前記配置において、 X=2及びY=2であり、 前記X × Y交換手段が、2個の光入力ビームに応答し
    て2個の光出力ビームを送信し、 前記X × Y交換手段が、 前記光入力ビームのうちの第1の光入力ビーム上にパケ
    ットが存在しないことに応答して、前記2個の光入力ビ
    ームのうちの第2の光入力ビーム上で受信されたパケッ
    トを前記2個の光出力ビームのうちの選択された1個の
    光出力ビーム上で送信するための手段からなる、 ことを特徴とする請求項1の配置。
  12. 【請求項12】 前記配置において、 X=2及びY=2であり、 前記X × Y交換手段が、2個の光出力ビームを送信
    し、 前記X × Y交換手段が、 宛先情報を含む受信されたパケットに応答して、この受
    信されたパケットを送信するために、この宛先情報に基
    づいて前記2個の光出力ビームのうちから1個の光出力
    ビームを選択するための手段からなる、 ことを特徴とする請求項1の配置。
  13. 【請求項13】 前記配置において、 前記宛先情報が、前記出力ポートのうちの1個の出力ポ
    ートを定義するが、受信された前記パケットを前記定義
    されたポートに送信するのに、前記ネットワークを通る
    複数の通信径路のどれを用いてもよい、 ことを特徴とする請求項12の配置。
  14. 【請求項14】 前記配置において、 前記X × Y交換手段が、1個のFET−SEED回路
    からなることを特徴とする請求項1の配置。
  15. 【請求項15】 前記配置において、 前記X × Y交換手段が、 2個のS−SEED検出器と、 2個のS−SEED変調器と、 前記2個のS−SEED検出器と前記2個のS−SEE
    D変調器との間に配置された1個の電子論理回路とから
    なる、 ことを特徴とする請求項1の配置。
  16. 【請求項16】 前記配置において、 前記X × Y交換手段が、 光ビームを受信するための2個の手段と、 光ビームを送信するための2個の手段と、 前記受信するための2個の手段と前記送信するための2
    個の手段との間に配置された1個の電子論理回路とから
    なる、 ことを特徴とする請求項1の配置。
  17. 【請求項17】 前記配置において、 前記中間ポートが、前記出力パケット交換モジュールに
    光ファイバを介して接続されることを特徴とする請求項
    1の配置。
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