JP2917766B2 - 音声高能率符号化装置 - Google Patents

音声高能率符号化装置

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JP2917766B2 JP23239193A JP23239193A JP2917766B2 JP 2917766 B2 JP2917766 B2 JP 2917766B2 JP 23239193 A JP23239193 A JP 23239193A JP 23239193 A JP23239193 A JP 23239193A JP 2917766 B2 JP2917766 B2 JP 2917766B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オーディオ信号を有限
長のフレーム毎に符号化する音声高能率符号化装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】ミニディスク(MD)、デジタルコンパ
クトカセット(DCC)、カラオケCD等における音声
高能率符号化は、オーディオ信号のデータ量を圧縮する
ので音楽圧縮とも呼ばれている。このような符号化方式
では、オーディオ信号がデジタルフィルタまたは直交変
換により複数のサブバンドに分割され、周波数領域にお
ける聴覚心理分析に基づいてサブバンド毎の量子化ビッ
ト数が決定される。なお、以下の説明では「エンコー
ド」という用語を符号化の他に圧縮の意味で用いる場合
もある。
【0003】図6(a)〜(d)は周波数帯域を直交変
換により分割する例を示す。図6(a)はエンコードの
対象となる16ビットPCMオーディオ信号を512サ
ンプル分切り出したことを示し、ここでは図の長方形で
囲まれる全情報量が16ビット*512=8192ビッ
トとして説明する。もちろん、切り出されるサンプル数
やPCMのビット数はこの値に限定されない。
【0004】図6(b)は図6(a)に示す信号をDC
T(離散コサイン変換)やFFT(高速フーリエ変換)
等の直交変換により周波数変換した信号を示し、図の曲
線が周波数スペクトルのエンベロープを示している。こ
こで、直交変換により情報量が保存されると仮定する
と、この全情報量も図の長方形領域で表現することがで
きる。一方、聴覚心理モデルによれば、図6(b)に示
す信号が存在したときに、その信号によりマスキングさ
れて聞こえなくなる信号レベルをカーブとして規定する
ことができ、これは一般にマスキング効果と言われる。
【0005】図6(b)からマスキングカーブを描くと
図6(c)に示すように表すことができ、ここで、図6
(b)に示す信号を再量子化することを考慮すると、再
量子化により発生する量子化ノイズレベルがマスキング
カーブで規定されるレベル以下であれば、そのノイズは
人間の耳には聞こえないということができる。そこで、
図6(d)に示すようにスペクトルを複数データ毎にサ
ブバンドに分割し、各サブバンド毎の最大信号レベルを
Sとし、また、図6(c)から許容されるノイズレベル
をNとしてこのS/Nを満足するビット数で再量子化す
れば、そのときの量子化ノイズはマスキングされて聞こ
えない。
【0006】図6(d)の矩形は圧縮時および伸長時に
必要な情報量を示し、特に図の中央の変形矩形は主情報
を、図の下側の細長い矩形は補助情報を示している。な
お、補助情報とはデコード時に必要な各サブバンドの最
大値(スケール値)と量子化ビット数を示す情報等であ
る。したがって、図6(d)において示される全情報量
は主情報量と補助情報量の和であり、図6(a)や図6
(b)における全情報量の数分の1になることが分か
る。したがて、図7に示すように以上の処理(ステップ
S1〜S6)を区間(この例では512サンプル区間)
毎に繰り返すことにより音質を殆ど劣化することなくエ
ンコードすることができる。
【0007】図8(a)および(b)はそれぞれ一般的
な音声高能率符号化および復号化装置を示す。図8
(a)に示す符号化装置では、例えば16ビットPCM
オーディオ信号がフレームバッファリング部1により保
持された後、窓掛け・直交変換部3により512サンプ
ル分切り出され、各サンプルのオーディオ信号がDCT
やFFT等により直交変換され、複数のサブバンドに分
割される。
【0008】そして、聴覚心理分析部4により各サブバ
ンドの量子化ビット数が決定され、量子化・符号化部5
はこの量子化ビット数で、直交変換部2により分割され
た各サブバンドのオーディオ信号を量子化および符号化
し、この量子化・符号化部4により量子化および符号化
されて圧縮されたデータと、聴覚心理分析部3により決
定された量子化ビット数はマルチプレックス部6により
多重化されて出力される。
【0009】図8(b)に示す復号化装置では、デマル
チプレックス部7により音声符号と量子化ビット数が分
離され、復号化・逆量子化部8により復号化された後音
声符号が量子化ビット数で逆量子化され、逆直交変換・
窓掛け部9とフレームバッファリング10により16ビ
ットPCMオーディオ信号として再生される。
【0010】次に、実際のオーディオ信号の性質とその
信号をエンコードおよびデコードした結果との関係につ
いて説明する。図9はフレーム区間でほぼ定常な場合の
信号を示し、特に図9(a)は原波形を、図9(b)は
エンコードおよびデコード後の波形(以下、簡単に「処
理波形」という。)を示し、両信号は前述したように聴
覚心理に従って処理を行った場合には聴覚上の差は殆ど
ないと言える。
【0011】他方、図10(a)(b)はそれぞれ、フ
レーム区間内で振幅(パワー)が急峻に立ち上がるよう
な非定常な信号の原波形、処理波形を示し、図10
(b)から明らかなようにパワーが立ち上がる前に原波
形を大きく上回るノイズ成分Nが出現している。このよ
うなノイズNは一般にプリエコーと呼ばれており、立ち
上がりより約1〜3msec以上遡るノイズは、信号の立
ち上がりに付帯するノイズエコーとして検知される。
【0012】このノイズの原因は、フレームによる分析
区間よりも信号パワーの変化の区間の方が短いためであ
る。また、フレームのエンコード処理により発生する量
子化ノイズは図6(c)に示すような周波数−振幅特性
を有するが、周波数−位相特性についてはランダムにな
り、したがって、処理波形上に発生する時間領域での量
子化ノイズはフレーム内に一様に(定常的に)分布する
ので、図10(b)に示すように元々信号振幅が小さか
った領域にも大振幅領域に影響された大きなノイズNが
出現することになる。なお、信号パワーの急峻な立ち下
がりの後にも同様な理由によりノイズが出現するが、こ
の場合には先行する大きな信号が聴覚機構内に発生する
刺激の余韻が比較的長時間(10〜20msec)持続す
るので検知されにくい。
【0013】このようなプリエコーの対策としては、フ
レーム長を短縮する、すなわち処理の時間分解能を向上
させることが最も有効である。例えば直交変換を用いて
サブバンドに分割する場合には図11に示すように変換
の際のフレーム長を標準長Tより1/4等に短縮して4
回の変換を行うことにより時間分解能を4倍にすること
ができる。その結果、非定常波形に起因するノイズがよ
り短い区間に閉じ込められるのでプリエコーが減衰す
る。
【0014】図12は図10(a)に示す原波形を1/
4のフレーム長で処理した波形を示し、図10(b)に
示す処理波形よりプリエコーが減衰していることが分か
る。また、サブバンド分割に直交変換を用いない場合に
は、各サブバンドの時間領域のサンプル(時間波形)を
より短い区間毎に量子化することにより同様な効果が得
られる。
【0015】このようなプリエコーの対策でポイントと
なるのは、波形の非定常性(=パワーの急峻な立ち上が
り)を如何に正確に検出するかであり、この検出を以下
では「トランジェント検出」と呼ぶことする。ここで、
一般にフレーム長を短縮すると図6(d)において説明
したフレーム単位の補助情報量が主情報量より相対的に
多くなるので、主情報に割り当てられる情報量が減少す
る。また、直交変換を用いた場合には、フレーム長を短
縮すると周波数分解能が劣化するので聴覚心理の適用精
度が劣化する。したがって、定常な波形に対してはフレ
ーム長は長い程良く、したがって、トランジェント検出
が誤動作すると音質は一般に劣化する。
【0016】図13および図14を参照して従来のトラ
ンジェント検出方法について説明する。フレーム長とし
ては一般的には10〜20msec程度が選択されるが、
トランジェント検出では、フレームのサンプルを約1〜
3msecの短い例えばm個のセグメントに分割し、各セ
グメントiのトータルパワーP〔i〕を以下のように計
算する(ステップS11、S12)。
【0017】
【数1】
【0018】トランジェントの判定は、図14に示すよ
うに、あるセグメントiと隣接するセグメント(i−
1)とのパワーの比を予め設定された判断基準値と比較
し、例えばi=0・・・m−1について
【0019】
【数2】 P〔i〕/P〔i−1〕>At (条件
1) 但し、Atは判断基準値 P〔−1〕は前フレームのP〔m−1〕
【0020】が1回でも成立する場合にそのフレーム内
にトランジェントがあるとして検出フラグtransを
セットする(ステップS13〜S17)。ここで、判断
基準値Atは一般的には図15(a)に示すように15
〜20dB程度が選択される。高能率符号化ではエンコ
ードおよびデコード後の平均S/N比は20〜30dB
程度であることが多いので、図10(a)に示すような
プリエコーの振幅がその領域の原波形の振幅と比較して
無視できなくなるレベルに判断基準値をとるのが妥当で
ある。図10(b)はプリエコーの振幅が無視できる場
合を示している。また、定常波形におけるセグメントの
パワー比の現れ方も参考にされる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のトランジェント検出方法では次のような2つの問題
点がある。 (1)例えば図16に示すようにトランジェントがセグ
メントの丁度中央に位置する場合には検出漏れが発生す
る。この理由は、セグメントパワーが丁度2つのセグメ
ントで極大値に変化するので1つのセグメント当たりの
変化量が1/2になり、隣接セグメントとのパワーを比
較すると上記パワー比P〔i〕/P〔i−1〕が判断基
準値Atを超えないことがあるためであり、この場合に
は図17(a)(b)に示すように実際の波形と検出フ
ラグtransが異なることになる。
【0022】(2)例えば図18に示すように長周期の
定常波形では、セグメントパワーが部分的に非常に小さ
くなる場合があり、この場合にはパワー比P〔i〕/P
〔i−1〕が判断基準値Atを超えるので、図19
(a)(b)に示すようにトランジェントと誤認するこ
とがある。したがって、従来のトランジェント検出方法
では、波形の性質によっては検出漏れや後検出が発生す
るという問題点がある。
【0023】本発明は上記従来の問題点に鑑み、トラン
ジェントの検出漏れや誤検出を低減してプリエコーを抑
圧することができる音声高能率符号化装置を提供するこ
とを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、トランジェントを検出する場合に当該セグ
メントと時間的に前の隣接セグメントの各パワーの比が
所定値以上であるか、又は当該セグメントと時間的に前
に2つ離れたセグメントの各パワーの比が所定値以上で
あり、かつ当該セグメントと時間的に前に3つ離れたセ
グメントの各パワーの比が所定値以上であり、かつ当該
セグメントと時間的に前に4つ離れたセグメントの各パ
ワーの比が所定値以上である場合にトランジェントとし
て検出するようにしたものである。すなわち、本発明に
よれば、オーディオ信号を有限長のフレーム毎に処理す
ることにより符号化する音声高能率符号化装置におい
て、 オーディオ信号を標準フレーム長より十分短いセグ
メント長の区間に分割して各セグメントのトータルパワ
ーを計算し、当該セグメントと時間的に前の隣接セグメ
ントの各パワーの比が所定値以上であるか、又は当該セ
グメントと時間的に前に2つ離れたセグメントの各パワ
ーの比が所定値以上であり、かつ当該セグメントと時間
的に前に3つ離れたセグメントの各パワーの比が所定値
以上であり、かつ当該セグメントと時間的に前に4つ離
れたセグメントの各パワーの比が所定値以上である場合
に標準フレーム長より短いフレーム長でオーディオ信号
が処理されるように制御する制御手段とを有することを
特徴とする音声高能率符号化装置が提供される。
【0025】
【作用】本発明では、当該セグメントと隣接セグメント
時間的に前の隣接セグメントの各パワーの比が所定値以
上であるか、又は当該セグメントと時間的に前に2つ離
れたセグメントの各パワーの比が所定値以上であり、か
つ当該セグメントと時間的に前に3つ離れたセグメント
の各パワーの比が所定値以上であり、かつ当該セグメン
トと時間的に前に4つ離れたセグメントの各パワーの比
が所定値以上である場合にトランジェントとして検出さ
れる。したがって、トランジェントがセグメントの中央
に位置する場合には上記条件だけ離れたセグメントとの
パワー比が基準判断値以上になり、したがって、検出漏
れを防止することができる。また長周期の定常波形に
おいてセグメントパワーが部分的に非常に小さくなる場
合には上記条件だけ離れたセグメントとのパワー比が基
準判断値以下となり、したがって、トランジェントと誤
認することを防止することができる。
【0026】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図1は本発明に係る音声高能率符号化装置
の一実施例を示すブロック図、図2は図1のトランジェ
ント検出部の比較対象セグメントを示す説明図、図3は
図1のトランジェント検出部のトランジェント検出処理
を説明するためのフローチャート、図4は非定常波形と
そのトランジェント検出フラグを示す説明図、図5は定
常波形とそのトランジェント検出フラグを示す説明図で
ある。
【0027】図1において、例えば16ビットPCMオ
ーディオ信号がフレームバッファリング部1により保持
され、本実施例では、トランジェント検出部2はトラン
ジェントを検出する際のセグメントのパワーP〔i〕を
比較する場合に、隣接セグメント間に加えて1以上離れ
たセグメント間でも行い、例えば図2の実線に示すよう
にP〔i〕とP〔i−1〕およびP〔i〕とP〔i−
2〕を比較することにより、例えば図16に示すように
トランジェントがセグメントの丁度中央に位置する場合
の検出漏れを防止するようにしている。
【0028】
【数3】 (P〔i〕/P〔i−1〕>At) or (P〔i〕/P〔i−2〕>At)
(条件2)
【0029】また、本実施例では、例えば図2の破線に
示すようにP〔i〕とP〔i−3〕およびP〔i〕とP
〔i−4〕を比較することにより、例えば図18に示す
ようにセグメントパワーが部分的に非常に小さくなる場
合がある長周期の定常波形におけるトランジェントの誤
認を防止するようにしている。
【0030】
【数4】 (P〔i〕/P〔i−3〕>At2) and (P〔i〕/P〔i−4〕>At2)
(条件3) 但し、At2はAtと同一または異なる数値の判断基準
【0031】窓掛け・直交変換部3は、フレームバッフ
ァリング部1からのPCMオーディオ信号を例えば51
2サンプル分切り出し、次いでトランジェント検出部2
からの検出フラグtransに基づいて図11(a)に
示すような標準フレーム長Tまたは図11(a)に示す
ような短縮フレーム長(T/4)で各サンプルのオーデ
ィオ信号をDCTやFFT等により直交変換し、複数の
サブバンドに分割する。
【0032】また、聴覚心理分析部4により各サブバン
ドの量子化ビット数が決定され、量子化・符号化部5は
この量子化ビット数で、直交変換部2により分割された
各サブバンドのオーディオ信号を量子化および符号化す
る。この量子化・符号化部5により量子化および符号化
されて圧縮されたデータと、トランジェント検出部2に
より検出されたフラグtransと、聴覚心理分析部3
により決定された量子化ビット数はマルチプレックス部
6により多重化されて出力される。また、図示省略のデ
コーダでは、これらのデータが分離されて復号化され
る。
【0033】図3を参照してトランジェント検出部3の
トランジェント検出処理を説明する。先ず、フレーム長
として10〜20msec程度が選択されている場合にフ
レームのサンプルを約1〜3msecの短い例えばm個の
セグメントに分割し、次いでトランジェント検出フラグ
transとセグメントのインデックスiをリセットす
るとともに前4個分のセグメントのトータルパワーP
〔−1〕〜P〔−4〕をロードし(ステップS21)、
次いで各セグメントiのトータルパワーP〔i〕を前述
した式(数1)に基づいて計算する(ステップS2
2)。
【0034】次いで、条件(2)を満たすか否かを判別
し(ステップS23)、満たさない場合にはステップS
24、S25を経て、ステップS22から同様の処理を
繰り返す。そして、ステップS23において条件(2)
を満たす場合には条件(3)を満たすか否かを判別し
(ステップS26)、満たさない場合にはステップ2
4、S25を経て、ステップS22から同様の処理を繰
り返し、満たす場合には検出フラグtransをセット
し(ステップS27)、ステップS28に進む。全ての
iについてステップS27が実行されない場合にはtr
ansはセットされないままステップS28に進む。
【0035】したがって、上記実施例によれば、例えば
図2中の実線で示すようにP〔i〕とP〔i−1〕およ
びP〔i〕とP〔i−2〕を比較するので、図4に示す
ように非定常波形の場合の検出漏れを防止することがで
き、また、例えば図2中の破線で示すようにP〔i〕と
P〔i−3〕およびP〔i〕とP〔i−4〕を比較する
ので、図5に示すように長周期の定常波形におけるトラ
ンジェントの誤認を防止することができる。なお、サブ
バンド分割に直交変換を用いない場合には、各サブバン
ドの時間領域のサンプル(時間波形)をより短い区間毎
に量子化することにより短縮フレーム長の使用と同様な
効果を得ることができる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、当
該セグメントと時間的に前の隣接セグメントの各パワー
の比が所定値以上であるか、又は当該セグメントと時間
的に前に2つ離れたセグメントの各パワーの比が所定値
以上であり、かつ当該セグメントと時間的に前に3つ離
れたセグメントの各パワーの比が所定値以上であり、か
つ当該セグメントと時間的に前に4つ離れたセグメント
の各パワーの比が所定値以上である場合にトランジェン
トとして検出するようにしたものである。 すなわち、本
発明によれば、オーディオ信号を有限長のフレーム毎に
処理することにより符号化する音声高能率符号化装置に
おいて、 オーディオ信号を標準フレーム長より十分短い
セグメント長の区間に分割して各セグメントのトータル
パワーを計算し、当該セグメントと時間的に前の隣接セ
グメントの各パワーの比が所定値以上であるか、又は当
該セグメントと時間的に前に2つ離れたセグメントの各
パワーの比が所定値以上であり、かつ当該セグメントと
時間的に前に3つ離れたセグメントの各パワーの比が所
定値以上であり、かつ当該セグメントと時間的に前に4
つ離れたセグメントの各パワーの比が所定値以上である
場合にトランジェントとして検出するので、トランジェ
ントがセグメントの中央に位置する場合には上記条件だ
離れたセグメントとのパワー比が基準判断値以上にな
り、したがって、検出漏れを防止することができる。ま
た、長周期の定常波形においてセグメントパワーが部分
的に非常に小さくなる場合には上記条件だけ離れたセグ
メントとのパワー比が基準判断値以下となり、したがっ
て、トランジェントと誤認することを防止することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る音声高能率符号化装置の一実施例
を示すブロック図である。
【図2】図1のトランジェント検出部の比較対象セグメ
ントを示す説明図である。
【図3】図1のトランジェント検出部のトランジェント
検出処理を説明するためのフローチャートである。
【図4】非定常波形とそのトランジェント検出フラグを
示す説明図である。
【図5】定常波形とそのトランジェント検出フラグを示
す説明図である。
【図6】音声高能率符号化方法を模式的に示す説明図で
ある。
【図7】図6の音声高能率符号化処理を説明するための
フローチャートである。
【図8】一般的な音声高能率符号化および復号化装置を
示すブロック図である。
【図9】フレーム区間でほぼ正常な場合の原波形とその
エンコードおよびデコード後の波形を示す説明図であ
る。
【図10】フレーム区間内で振幅(パワー)が急峻に立
ち上がる非定常な信号の原波形とそのエンコードおよび
デコード後の波形を示す説明図である。
【図11】標準フレーム長と短縮フレーム長を示す説明
図である。
【図12】図10(a)に示す原波形を1/4のフレー
ム長で処理した波形を示す説明図である。
【図13】従来のトランジェント検出処理を説明するた
めのフローチャートである。
【図14】従来の比較対象セグメントを示す説明図であ
る。
【図15】従来のトランジェント検出の判断基準値を示
す説明図である。
【図16】トランジェントがセグメントの中央に位置す
る場合を示す説明図である。
【図17】図16に示す場合の原波形とトランジェント
検出フラグを示す説明図である。
【図18】長周期の定常波形とそのセグメントパワーを
示す説明図である。
【図19】図18に示す場合の原波形とトランジェント
検出フラグを示す説明図である。
【符号の説明】
1 フレームバッファリング部 2 トランジェント検出部(制御手段) 3 窓掛け・直交変換部 4 聴覚心理分析部 5 量子化・符号化部 6 マルチプレックス部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H03M 7/30

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オーディオ信号を有限長のフレーム毎に
    処理することにより符号化する音声高能率符号化装置に
    おいて、 オーディオ信号を標準フレーム長より十分短いセグメン
    ト長の区間に分割して各セグメントのトータルパワーを
    計算し、当該セグメントと時間的に前の隣接セグメン
    の各パワーの比が所定値以上であるか、又は当該セグメ
    ントと時間的に前に2つ離れたセグメントの各パワーの
    比が所定値以上であり、かつ当該セグメントと時間的に
    前に3つ離れたセグメントの各パワーの比が所定値以上
    であり、かつ当該セグメントと時間的に前に4つ離れた
    セグメントの各パワーの比が所定値以上である場合に標
    準フレーム長より短いフレーム長でオーディオ信号が処
    理されるように制御する制御手段とを有することを特徴
    とする音声高能率符号化装置。
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