JP2916319B2 - 三次元形状測定装置 - Google Patents

三次元形状測定装置

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JP2916319B2 JP4067549A JP6754992A JP2916319B2 JP 2916319 B2 JP2916319 B2 JP 2916319B2 JP 4067549 A JP4067549 A JP 4067549A JP 6754992 A JP6754992 A JP 6754992A JP 2916319 B2 JP2916319 B2 JP 2916319B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、連続ステレオ画像(E
pipolar−Plane Image:EPI)を
基に、被測定物体の三次元形状を測定する装置に係り、
特に特徴点抽出の処理を行なうことなく複数の視差原画
の対応点を一度に決定でき、ハードウェア化による極め
て簡単な処理を行なって被測定物体の三次元形状を測定
し得るようにした三次元形状測定装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、三次元画像測定は、対象とする
物体の立体形状やその三次元位置を非接触で測定するこ
とを目的としている。そして、最近では、このような三
次元画像測定は、幅広い分野で求められてきており、そ
こで要求される性能もさまざまである。
【0003】すなわち、簡単なものではそれほど精度を
必要としないものから、非常に高い精度を必要とするも
のまで、広い範囲で要求されている。また、目的によっ
て、単に形状や相対的な位置関係のみを測定すればよい
ものと、さらに絶対位置まで必要とするものとの2種類
に分かれる。
【0004】ところで、被測定物体の三次元形状を非接
触で測定する方法としては、受動的な方法(レンズ焦点
法、単眼視、ステレオ法、動画像)と、能動的な方法
(光レーダ法、アクティブステレオ法、照度差ステレオ
法、モアレ法、干渉法)とをあげることができる。そし
て、一般的に、能動的な方法の方が信頼性が高いが、受
動的な方法の方が汎用的であり、形状を測定する物体の
形状大きさ等の制約が少ない。本発明は、この受動的な
三次元形状測定であるステレオ法(連続画像法)に関す
るものである。
【0005】ステレオ法は、三角測量の原理を応用し、
被測定物体を異なる位置から撮影して得られた複数の視
差原画から、被測定物体の形状を測定する方法である。
このステレオ法の最も重要な処理は、ある原画の中に見
えている点が、他の原画のどこに対応しているかを探し
出す処理、いわゆる対応点決定(マッチング)の処理で
ある。そして、この対応点決定の方法としては、画像相
関等さまざまな方法が考えられているが、一般には、対
応点を決定する前に、原画像の特徴点を抽出する処理が
行なわれている。
【0006】すなわち、連続ステレオ画像は、カメラを
連続的に移動させながら、数多くの画像を連続的に積み
上げ、二次元画像化したものである。カメラを直線移動
した場合、図7に示すように、対応点は連続ステレオ画
像上で直線上に位置し、その直線の傾きから、その対応
点の奥行きを求めることができる。そして、従来では、
連続ステレオ画像から三次元情報を得る方法としては、
連続ステレオ画像から特徴点を抽出し、その特徴点のマ
ッチングを行なうことによって、連続ステレオ画像の直
線の傾きを計算して、三次元情報を求める方法が一般的
である。
【0007】しかしながら、このような方法では、適切
な特徴点の抽出が可能な原画でしか三次元情報を得るこ
とができないという問題がある。すなわち、この特徴点
の抽出は、対応点決定を簡単にするために行なわれる処
理であるが、原画の明るさや複雑さ等によって、特徴点
抽出の処理を変える必要があり、汎用性が損なわれてい
る。また、曲面を持つ物体の場合、対応点決定に誤りが
生じる場合が多い。
【0008】また、原画として3枚以上の視差画像を用
いる場合、対応点決定の処理は、2枚ずつ複数回行な
い、対応点を追跡することによって処理を行なってい
る。このため、処理に非常に時間がかかり、また対応の
誤りが累積されて大きくなる可能性もある。
【0009】さらに、従来の処理は、条件判断等の処理
が必要不可欠であり、三次元形状の測定をハードウェア
化するのに適さない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
三次元形状測定方法においては、特徴点抽出の処理が必
要であるばかりでなく、対応点決定の誤りが累積され、
さらにはハードウェア化に適さず、処理が複雑であると
いう問題があった。
【0011】本発明は上述のような問題を解決するため
に成されたもので、特徴点抽出の処理を行なうことなく
複数の視差原画の対応点を一度に決定でき、ハードウェ
ア化による簡単な処理を行なって被測定物体の三次元形
状を測定することが可能な極めて信頼性の高い三次元形
状測定装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、被測定物体の三次元形状を測定する装置におい
て、 請求項1の発明では、被測定物体を異なる位置から
撮影して得られた複数の視差原画から、被測定物体の連
続ステレオ画像を作成する連続ステレオ画像作成手段
と、連続ステレオ画像作成手段により作成された連続ス
テレオ画像に対してハフ変換を施し、連続ステレオ画像
から特定の奥行きの部分を抽出するハフ変換手段と、ハ
フ変換手段により抽出された画像から三次元ボクセルデ
ータを再構成する三次元ボクセルデータ再構成手段とを
備える。また、請求項2の発明では、被測定物体を異な
る位置から撮影して得られた複数の視差原画から、被測
定物体の連続ステレオ画像を作成する連続ステレオ画像
作成手段と、連続ステレオ画像作成手段により作成され
た連続ステレオ画像に対してα−θ変換を施し、連続ス
テレオ画像から特定の奥行きの部分を抽出するα−θ変
換手段と、α−θ変換手段により抽出された画像から三
次元ボクセルデータを再構成する三次元ボクセルデータ
再構成手段とを備える。
【0013】
【作用】従って、請求項1の発明の三次元形状測定装置
においては、被測定物体を異なる位置から撮影した複数
の視差原画から、被測定物体の連続ステレオ画像が作成
され、この連続ステレオ画像がハフ変換されることによ
って、ある奥行き部分のみの画像が抽出される。そし
て、原画の様々な高さの連続ステレオ画像についてハフ
変換を行ない、それぞれの連続ステレオ画像を作成した
高さ位置に積み重ねることによって、三次元ボクセルデ
ータが再構成される。また、請求項2の発明の三次元形
状測定装置においては、被測定物体を異なる位置から撮
影した複数の視差原画から、被測定物体の連続ステレオ
画像が作成され、この連続ステレオ画像がα−θ変換さ
れることによって、ある奥行き部分のみの画像が抽出さ
れる。そして、原画の様々な高さの連続ステレオ画像に
ついてハフ変換を行ない、それぞれの連続ステレオ画像
を作成した高さ位置に積み重ねることによって、三次元
ボクセルデータが再構成される。なお、上記において、
奥行部分とは、エッジだけではなく、面として処理を行
なっていることを示す。 以上により、原画もしくは連続
ステレオ画像における特徴点抽出の処理を行なう必要が
なくなり、また複数視差原画の対応点決定を一度に行な
うことができる。さらに、ハフ変換、あるいはα−θ
処理のみでよいことにより、連続ステレオ画像から直接
三次元像を求めることができ、ハードウェア化による極
めて簡単な処理を行なうことができる。
【0014】そして、原画の様々な高さの連続ステレオ
画像についてハフ変換を行ない、それぞれの連続ステレ
オ画像を作成した高さ位置に積み重ねることによって、
三次元ボクセルデータが再構成される。
【0015】これにより、原画もしくは連続ステレオ画
像における特徴点抽出の処理を行なう必要がなくなり、
また複数視差原画の対応点決定を一度に行なうことがで
きる。さらに、ハフ変換の処理のみでよいことにより、
連続ステレオ画像から直接三次元像を求めることがで
き、ハードウェア化による極めて簡単な処理を行なうこ
とができる。
【0016】
【実施例】まず、本発明の考え方について説明する。
【0017】ハフ変換は、検出したい線の種類があらか
じめわかっており、その形状を方程式の形で表現できる
場合に、パラメータ空間への写像を行なう変換である。
例えば、直線の場合は、一般に図3の(a)に示すよう
に、パラメータとして、原点から直線へ下ろした垂線の
長さρと、垂線とx軸とのなす角θとを用いる。すなわ
ち、直線のハフ変換は、画像f(x,y)の全ての画素
に対して、次式によって与えられる点−線変換である。
【0018】
【数1】 一方、図3の(b)に示すように、パラメータとして、
直線とy=y0 で示される直線との交点のx座標αと、
原点から直線までの垂線とx軸とのなす角θとを用いる
と、ハフ変換の式は次のようになる。
【0019】
【数2】 αはy=y0 における直線x座標であり、θは直線の
傾きに相当する。このように変形されたハフ変換をα−
θとする。すなわち、連続ステレオ画像を、かかる式で
求められたα−θ変換を行なって得られたx−θ変換画
像は、αはある時間y0 における原画のx座標であり、
θは奥行きに相当する。よって、このα−θ変換画像
は、連続ステレオ画像を求めた水平平面での断面画像
(x−z平面)に相当する。
【0020】従って、原画の様々な高さの連続ステレオ
画像について、上記(2)式によってハフ変換を行な
い、それぞれの連続ステレオ画像を作成した高さ位置に
積み重ねることによって、三次元空間を再構成すること
ができる。
【0021】以下、上記のような考え方に基づく本発明
の一実施例について、図面を参照して詳細に説明する。
【0022】図1は、本発明による三次元形状測定装置
の全体構成例を示すブロック図である。すなわち、本実
施例の三次元形状測定装置は、図1に示すように、一定
の間隔をおいて配設された複数台(図では4台)のカメ
ラ11,12,13,14と、連続ステレオ画像作成手
段2と、ハフ変換手段3と、三次元ボクセルデータ再構
成手段4とから構成している。
【0023】ここで、カメラ11,12,13,14
は、被測定物体5をそれぞれ異なる位置から撮影して複
数枚(図では4枚)の視差原画を得るものである。
【0024】また、連続ステレオ画像作成手段2は、カ
メラ11,12,13,14により得られた4枚の視差
原画から、被測定物体5の連続ステレオ画像を作成する
ものである。
【0025】さらに、ハフ変換手段3は、連続ステレオ
画像作成手段2により作成された連続ステレオ画像に対
して、前記(2)式によってハフ変換処理を施し、ある
奥行きの部分のみの画像を抽出するものである。
【0026】さらに、三次元ボクセルデータ再構成手段
4は、ハフ変換手段3により抽出された画像から三次元
ボクセルデータを再構成するものである。
【0027】次に、以上のように構成した本実施例の三
次元形状測定装置の作用について、図2を用いて説明す
る。なお、図2はハフ変換を利用して処理する場合の一
例を示すフロー図である。
【0028】図1において、まず、カメラ11,12,
13,14により、被測定物体5をそれぞれ異なる位置
から撮影し、4枚の視差原画が得られる。
【0029】次に、連続ステレオ画像作成手段2では、
このカメラ11,12,13,14で得た4枚の視差原
画から、被測定物体5の連続ステレオ画像が作成され
る。
【0030】次に、ハフ変換手段3では、連続ステレオ
画像作成手段2で作成した連続ステレオ画像に、前記
(2)式によってハフ変換処理が施され、実空間からパ
ラメータ空間への写像が行なわれる。これにより、ある
奥行きの部分のみの画像が抽出される。
【0031】最後に、三次元ボクセルデータ再構成手段
4では、ハフ変換手段3で抽出した画像から、三次元ボ
クセルデータが再構成される。すなわち、原画の様々な
高さの連続ステレオ画像について、それぞれの連続ステ
レオ画像を作成した高さ位置に積み重ねられることによ
り、三次元ボクセルデータが再構成される。
【0032】上述したように、本実施例の三次元形状測
定装置は、被測定物体5をそれぞれ異なる位置から撮影
して4枚の視差原画を得るカメラ11,12,13,1
4と、カメラ11,12,13,14により得られた4
枚の視差原画から、被測定物体5の連続ステレオ画像を
作成する連続ステレオ画像作成手段2と、連続ステレオ
画像作成手段2により作成された連続ステレオ画像に対
してハフ変換処理を施し、ある奥行きの部分のみの画像
を抽出するハフ変換手段3と、ハフ変換手段3により抽
出された画像から三次元ボクセルデータを再構成する三
次元ボクセルデータ再構成手段4とから構成したもので
ある。
【0033】従って、従来のように、原画もしくは連続
ステレオ画像における特徴点抽出の処理を行なう必要が
なくなる。
【0034】また、複数視差原画の対応点決定を一度に
行なうことが可能となる。
【0035】さらに、ハフ変換処理のみで測定が行なえ
るため、ハードウェア化が可能となる。
【0036】さらにまた、ハフ変換を用いることによっ
て、連続ステレオ画像から三次元情報を直接求めること
ができるため、処理を極めて簡単に行なうことが可能と
なる。
【0037】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、次のようにしても実施できるものである。
【0038】上記実施例では、4台のカメラ11,1
2,13,14を設置して、被測定物体7の4枚の視差
原画を得る場合について説明したが、これに限らず1台
のカメラを設置し、このカメラを一定の間隔(ピッチ)
で直線上を移動させながら被測定物体7を撮影して4枚
の視差原画を得るようにしてもよい。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、特
徴点抽出の処理を行なうことなく複数の視差原画の対応
点を一度に決定でき、ハードウェア化による簡単な処理
を行なって被測定物体の三次元形状を測定することが可
能な極めて信頼性の高い三次元形状測定装置が提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による三次元形状測定装置の一実施例を
示すブロック図。
【図2】同実施例における作用を説明するためのフロー
図。
【図3】本発明の考え方を説明するための概要図。
【図4】ステレオ法における撮影位置と原画との関係を
説明するための概要図。
【符号の説明】
11,12,13,14…カメラ、2…連続ステレオ画
像作成手段、3…ハフ変換手段、4…三次元ボクセルデ
ータ再構成手段、5…被測定物体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 進 東京都台東区台東一丁目5番1号 凸版 印刷株式会社内 (72)発明者 本田 捷夫 神奈川県横浜市緑区北八朔町1913−12 (72)発明者 山口 雅浩 東京都世田谷区鎌田4−1−31−502 (72)発明者 大山 永昭 神奈川県川崎市川崎区観音2−3−9 (56)参考文献 特開 平3−194412(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01B 11/00 - 11/30 102 G06T 7/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定物体の三次元形状を測定する装置
    において、 前記被測定物体を異なる位置から撮影して得られた複数
    の視差原画から、前記被測定物体の連続ステレオ画像を
    作成する連続ステレオ画像作成手段と、 前記連続ステレオ画像作成手段により作成された連続ス
    テレオ画像に対してハフ変換を施し、前記連続ステレオ
    画像から特定の奥行きの部分を抽出するハフ変換手段
    と、 前記ハフ変換手段により抽出された画像から三次元ボク
    セルデータを再構成する三次元ボクセルデータ再構成手
    段と、 を備えて成ることを特徴とする三次元形状測定装置。
  2. 【請求項2】 被測定物体の三次元形状を測定する装置
    において、 前記被測定物体を異なる位置から撮影して得られた複数
    の視差原画から、前記被測定物体の連続ステレオ画像を
    作成する連続ステレオ画像作成手段と、 前記連続ステレオ画像作成手段により作成された連続ス
    テレオ画像に対してα−θ変換を施し、前記連続ステレ
    オ画像から特定の奥行きの部分を抽出するα−θ変換手
    段と、 前記α−θ変換手段により抽出された画像から三次元ボ
    クセルデータを再構成する三次元ボクセルデータ再構成
    手段と、 を備えて成ることを特徴とする三次元形状測定装置。
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