JP2908379B2 - 簡易型携帯電話システム - Google Patents

簡易型携帯電話システム

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線基地局と簡易
型携帯電話機からなる簡易型携帯電話システムに関し、
特にPHS(Personal Handyphone
System)における回線利用可否報知機能を備え
た簡易型携帯電話システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の回線利用可否確認機能
は、コードレス電話端末利用者に制御チャネルや通話チ
ャネルの空き状態を知らしめることを目的として用いら
れる。例えば特開平4−213932号公報には、マル
チチャネルアクセス方式で通信を行うコードレス電話シ
ステムにおいて、接続装置には制御チャネル監視手段と
監視した状態を表示する第1の表示手段および空き通話
チャネルの監視手段と監視した状態を表示する第2の表
示手段を設け、移動端末には制御チャネル監視手段と表
示手段を設けて、コードレス電話端末利用者に回線の制
御チャネルや通話チャネルの空き状態を知らしめる技術
が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の簡易型携帯電話
システムでは、無線基地局が簡易型携帯電話機に対して
回線ビジーを報知する手段がないため、簡易型携帯電話
機と無線基地局との間の回線ビジーは、簡易型携帯電話
機から発信してみなければ分からないという問題があっ
た。
【0004】本発明の目的は、簡易型携帯電話機所有者
に無線基地局のサービスエリア内において回線利用可否
を知らせることのできる簡易型携帯電話システムを提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、無線基地局と
簡易型携帯電話機からなる簡易型携帯電話システムにお
いて、前記無線基地局は、BCCHのRCR−STD2
8の勧告にて定義されていないビットを回線利用可否を
知らせる報知ビットとして使用する報知回路を備え、前
記簡易型携帯電話機は、前記無線基地局が送信したBC
CHを受信し、受信したBCCHから報知ビットを抽出
するための報知ビット抽出回路と、受信した結果をディ
スプレイ上に表示するための表示回路と、同一エリア内
に複数の無線基地局が設置されている場合、各無線基地
局からのBCCHを検索するためのBCCH検索回路と
を備えていることを特徴とする。
【0006】本発明では、簡易型携帯電話機に回線利用
可否の報知を行う手段として、エリア内の音声チャネル
の使用状態が把握できる無線基地局に、無線基地局と簡
易型携帯電話機との間の機能チャネルであるBCCHを
利用し、BCCHの空いているビットを回線利用可否を
報知するビット(報知ビットと定義する)として使用す
るための報知回路を設けることによって、無線基地局が
簡易型携帯電話機に対し、エリア内の音声チャネルの使
用状態をBCCHで報知可能となる。
【0007】簡易型携帯電話機では無線基地局からのB
CCHを受信し、報知ビット抽出回路を使用して、受信
したBCCHから報知ビットを抽出する。受信した報知
ビットの結果を表示回路にて、簡易型携帯電話機のディ
スプレイ上に表示する。
【0008】また、同一エリアに複数の無線基地局が設
置されている場合、各無線基地局からのBCCHを検索
するBCCH検索回路により、各無線基地局からBCC
Hを検索する。
【0009】このため、簡易型携帯電話機所有者は、簡
易型携帯電話機のディスプレイ上のメッセージ表示によ
りエリア内の回線利用可否が分かり、通話可能かどうか
を判断することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して詳細に説明する。
【0011】図1は、本発明における簡易型携帯電話シ
ステムの実施の形態を示すブロック図である。図1にお
いて、エリア内の音声チャネルの使用状況が分かる無線
基地局1は、BCCH(無線基地局と簡易型携帯電話機
間の機能チャネル、無線基地局から簡易型携帯電話機に
対し制御情報を報知するための下り片方向報知チャネ
ル)の空きビットを回線利用可否を知らせるビット(報
知ビット)として使用するための報知回路2を備えてい
る。
【0012】簡易型携帯電話機6は、無線基地局1が送
信したBCCHを受信し、受信したBCCHから報知ビ
ットを抽出するための報知ビット抽出回路3と、受信し
た結果を簡易型携帯電話機6のディスプレイ上に表示す
るための表示回路5と、同一エリア内に複数の無線基地
局が設置されている場合、各無線基地局からのBCCH
を検索するためのBCCH検索回路4とを備えている。
【0013】無線基地局1は、BCCHの空きビットを
回線利用可否を示す報知ビットとして利用するための報
知回路2を備え、報知ビットを含むBCCHを無線基地
局エリア内の全簡易型携帯電話機に対して送出する。
【0014】簡易型携帯電話機6では無線基地局からの
BCCHを受信し、受信したBCCHから、報知ビット
抽出回路3によって報知ビットを抽出する。抽出した報
知ビットの値により回線利用可否を表示回路5により簡
易型携帯電話機のディスプレイ上に表示させる。
【0015】また、同一エリア内に複数の無線基地局が
設置されている場合、BCCH検索回路4を利用して簡
易型携帯電話機が各無線基地局からのBCCHを受信
し、それぞれの無線基地局からの報知ビットを抽出す
る。報知ビットの値により回線利用可否を簡易型携帯電
話機のディスプレイ上に表示する。
【0016】次に、本発明の実施の形態の動作につい
て、図1〜図3を参照して詳細に説明する。図2は、無
線基地局の動作を説明するフローチャートであり、図3
は、簡易型携帯電話機の動作を説明するフローチャート
である。無線基地局1は、エリア内の音声チャネルの使
用状況を把握し(ステップ201)、3チャネルある音
声チャネルに空きがあるかどうかを判断する(ステップ
202)。
【0017】無線基地局1から簡易型携帯電話機6への
下り片方向のみに通知可能な機能チャネルであるBCC
Hを利用し、現在、RCR−STD28にて定義されて
いないビットを音声チャネルの使用状況を報知するため
のビットとして割り当てるための報知回路2を使用し、
音声チャネルに1チャネルでも空きがあれば報知ビット
を“1”(通信可)として(ステップ203)BCCH
を送信する(ステップ205)。また、音声チャネルに
空きがなければ報知ビットを“0”(通信不可)として
(ステップ204)BCCHを送出する(ステップ20
5)。
【0018】簡易型携帯電話機6は、無線基地局1から
のBCCHを受信し(ステップ206)、報知ビット抽
出回路3にて、受信したBCCHから報知ビットを抽出
する(ステップ207)。報知ビットを判断し(ステッ
プ208)、報知ビットが“1”なら表示回路5にて簡
易型携帯電話機6のディスプレイ上に“通信可”と表示
する(ステップ209)。
【0019】また、報知ビットが“0”で同一エリアに
複数の無線基地局があるならばBCCH検索回路4を使
用し、他の無線基地局のBCCHを検索する(ステップ
212)。同一エリアに複数の無線基地局がない場合
は、表示回路5にて“通信不可”と表示する(ステップ
211)。
【0020】無線基地局1および簡易型携帯電話機6
は、常時、図2および図3に示す処理を行っている。よ
って、簡易型携帯電話機所有者は、簡易型携帯電話機の
ディスプレイ表示“通信可”および“通信不可”によっ
て、エリア内での通話可否を判別することができる。
【0021】次に、本発明の一実施例について、図4お
よび図5を参照して説明する。図4は、本発明の一実施
例を示すブロック図であり、図5は、本発明にて用いら
れる報知ビットを示す図である。図4に示す簡易型携帯
電話機6は、無線部8と、TDMA制御部9とチャネル
コーデック10を備えるベースバンド処理部11と、制
御部12と、表示・操作部13とにより構成されてお
り、TDMA制御部9には報知ビット抽出回路3が組み
込まれており、制御部12にはBCCH検索回路4が組
み込まれており、表示・操作部13には表示回路5が組
み込まれている。
【0022】無線基地局1は、エリア内の音声チャネル
の使用状況を簡易型携帯電話機6に報知する手段とし
て、無線基地局1から簡易型携帯電話機6に対して下り
片方向のみに報知可能な機能チャネルであるBCCHの
定義されていないビットを回線利用可否の報知ビットと
して使用するため、無線基地局1に報知回路2を組み込
んで、3チャネルある音声チャネルに1チャネルでも空
きがあれば報知ビットを“1”とし、空きがなければ
“0”に設定する。
【0023】簡易型携帯電話機6では、ベースバンド処
理部11にあるTDMA制御部9に報知ビット抽出回路
3を組み込み、無線基地局1から送信されたBCCHか
ら報知ビットを抽出する。報知ビットの値により“通信
可”または“通信不可”を表示・操作部13に組み込ま
れている表示回路5にて簡易型携帯電話機6のディスプ
レイ上に表示をする。
【0024】また、同一エリア内に複数の無線基地局が
設置されている場合、簡易型携帯電話機6が報知ビット
を受信する際は制御部12に組み込まれているBCCH
検索回路4で各無線基地局からのBCCHを検索する。
【0025】次に、本発明の一実施例の動作について、
図4および図5を参照して詳細に説明する。PHSを構
成している無線基地局1は、無線基地局エリア内の音声
チャネルの使用状況をエリア内の簡易型携帯電話機6に
対して報知するため、無線基地局1から簡易型携帯電話
機6に下り片方向のみに使用され、RCR−STD28
にて定義されている無線チャネルの情報報知を行う機能
チャネルのBCCHを使用する。
【0026】図5に示すように、勧告上にて定義されて
いないオクテット8のビット8を回線利用可否の報知ビ
ットとして使用するため、報知回路2を使用し、エリア
内の音声チャネルに空きがあれば報知ビットを“1”
に、音声チャネルに空きがなければ報知ビットを“0”
に設定し、エリア内の簡易型携帯電話機6に対しBCC
Hを送信する。
【0027】簡易型携帯電話機6では、無線基地局1か
らTDMA(Time Division Multi
ple Access)方式によって送信されたBCC
Hを受信し、受信したBCCHからTDMA制御部9に
組み込まれている報知ビット抽出回路3で報知ビットを
抽出する。
【0028】抽出した報知ビットが“1”であれば、エ
リア内の通話が可能であるため、簡易型携帯電話機6の
表示・操作部13に組み込まれている表示回路5にて簡
易型携帯電話機6のディスプレイ上に“通信可”の文字
を表示する。
【0029】また、抽出したビットが“0”であれば、
エリア内の通話が不可能であるため、簡易型携帯電話機
6の表示・操作部13に組み込まれれている表示回路5
にて簡易型携帯電話機6のディスプレイ上に“通信不
可”の文字を表示する。
【0030】また、同一エリア内に複数の無線基地局が
設置されている場合に、簡易型携帯電話機6が報知ビッ
トを抽出した際に、“0”(通信不可)であれば、制御
部12に組み込まれているBCCH検索回路4を使用し
て、エリアにある他の無線基地局のBCCHを検索す
る。エリア内の全無線基地局から抽出した報知ビットが
“0”であれば、簡易型携帯電話機6のディスプレイ上
に“通信不可”の文字を表示する。
【0031】本実施例により、簡易型携帯電話機所有者
は、簡易型携帯電話機のディスプレイ上のメッセージ表
示によりエリア内の回線利用可否が分かり、通話可能か
どうかを判断することができる。
【0032】以上、本発明の実施の形態および実施例の
動作を図面を参照して詳述してきたが、本発明は、この
実施の形態および実施例に限られるものではなく、本発
明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発
明に含まれるものとする。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、無線基地
局が簡易型携帯電話機に対して回線ビジーを報知する手
段を設けたことから、簡易型携帯電話機所有者が電話を
かける前に簡易型携帯電話機のディスプレイ表示によっ
て、簡易型携帯電話機所有者に、無線基地局のサービス
エリア内での通話可または回線ビジーによる通話不可を
知らせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すブロック図である。
【図2】無線基地局の動作を説明するフローチャートで
ある。
【図3】簡易型携帯電話機の動作を説明するフローチャ
ートである。
【図4】本発明の一実施例を示すブロック図である。
【図5】本発明にて用いられる報知ビットを示す図であ
る。
【符号の説明】
1 無線基地局 2 報知回路 3 報知ビット抽出回路 4 BCCH(機能チャネル)検索回路 5 表示回路 6 簡易型携帯電話機 7 交換機 8 無線部 9 TDMA制御部 10 チャネルコーディック 11 ベースバンド処理部 12 制御部 13 表示・操作部

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無線基地局と簡易型携帯電話機との間の機
    能チャネルであるBCCHのRCR−STD28の勧告
    にて定義されていないビットを利用して、無線基地局エ
    リア内の簡易型携帯電話機に対して回線利用可否の報知
    を行うことを特徴とする簡易型携帯電話システム。
  2. 【請求項2】前記簡易型携帯電話機が、無線基地局が送
    信した回線利用可否情報を受信し、表示する機能を有す
    ることを特徴とする請求項1記載の簡易型携帯電話シス
    テム。
  3. 【請求項3】前記無線基地局の回線が利用不可であっ
    て、同一エリア内に複数の他の無線基地局があるなら
    ば、他の無線基地局の回線利用可否情報を受信して表示
    することを特徴とする請求項2記載の簡易型携帯電話シ
    ステム。
  4. 【請求項4】無線基地局と簡易型携帯電話機からなる簡
    易型携帯電話システムにおいて、 前記無線基地局は、BCCHのRCR−STD28の勧
    告にて定義されていないビットを回線利用可否を知らせ
    る報知ビットとして使用する報知回路を備え、 前記簡易型携帯電話機は、前記無線基地局が送信したB
    CCHを受信し、受信したBCCHから報知ビットを抽
    出するための報知ビット抽出回路と、受信した結果をデ
    ィスプレイ上に表示するための表示回路と、同一エリア
    内に複数の無線基地局が設置されている場合、各無線基
    地局からのBCCHを検索するためのBCCH検索回路
    とを備えていることを特徴とする簡易型携帯電話システ
    ム。
  5. 【請求項5】無線基地局が、エリア内の音声チャネルの
    使用状況を把握し、 音声チャネルに空きがあるかどうかを判断し、 無線基地局から簡易型携帯電話機への下り片方向のみに
    通知可能な機能チャネルであるBCCHのRCR−ST
    D28の勧告にて定義されていないビットを音声チャネ
    ルの使用状況を報知するための報知ビットとして割り当
    ててBCCHを送出し、 簡易型携帯電話機が、無線基地局からのBCCHを受信
    して報知ビットを抽出し、 報知ビットを判断して簡易型携帯電話機のディスプレイ
    上に通信可否情報を表示することを特徴とする簡易型携
    帯電話システムの回線利用可否報知方法。
  6. 【請求項6】前記無線基地局の音声チャネルが通信不可
    であって、同一エリア内に複数の他の無線基地局がある
    ならば、他の無線基地局の音声チャネルの通信可否情報
    を受信して表示することを特徴とする請求項5記載の簡
    易型携帯電話システムの回線利用可否報知方法。
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