JP2908336B2 - 電気接続コネクタ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】 本発明は、電気接続コネク
タに関し、特に多ピンコネクタの接触においてプラグ側
の接続ケーブルの向きが可変な電気接続コネクタに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】図６は従来の電気接続コネクタを示す図
で、図６（ａ）はレセプタクル３５を内部のコンタクト
３３Ａ，３３Ｂ及び３３Ｃを透視して示す斜視図であ
り、図６（ｂ）はプラグ３２の斜視図である。この電気
接続コネクタは３本の配線を接続するためにレセプタク
ル３５のコンタクト及びプラグ３２のピンはそれぞれ３
分割されている。レセプタクル３５のコンタクト３３Ａ
〜３３Ｃはそれぞれ中空円筒状で一列に並べられ図示し
ない配線に接続されている。プラグ３２のピン３１Ａ〜
３１Ｃそれぞれも一列に並べられ接続ケーブル３０内の
配線に接続されている。

【０００３】プラグ３２のピン３１Ａ〜３１Ｃを矢印３
４の方向からレセプタクル３５に挿入してレセプタクル
３５とプラグ３２とを接続する。プラグ３２においてレ
セプタクル３５への挿入方向であるピン３１Ａ〜３１Ｃ
の方向に対し直角に接続ケーブル３０が取り付けられレ
セプタクル３５に対しピン３１Ａ〜３１Ｃと同軸に回転
可能であり、接続ケーブル３０の取り付け部の方向を０
〜３６０度変化させることができる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来の電気接続コネク
タの問題点は、プラグ３２をレセプタクル３５に挿入し
て接続する際にプラグ３２の各ピン３１Ａ〜３１Ｃがレ
セプタクル３５のコンタクト３３Ａ〜３３Ｃの対応する
もの以外のものにも接触してしまうことである。

【０００５】その理由は、プラグ３２のピン３１Ａ〜３
１Ｃがレセプタクル３５の１列に並べられたコンタクト
３３Ａ〜３３Ｃの列に沿って挿入させられるためであ
る。

【０００６】例えば、プラグ３２のピン３１Ａは、レセ
プタクル３５の対応するコンタクト３３Ａにのみ接触す
べきであるが、プラグ３２をレセプタクル３５に挿入す
る際には、ピン３１Ａはレセプタクル３５のコンタクト
３３Ｃ、３３Ｂに次々に接触してからでないとコンタク
ト３３Ａに接触できない。すなわちピン３１Ａは本来接
触すべきではないコンタクト３３Ｃ、３３Ｂと接触して
しまう。同様にピン３１Ｂも本来接触すべきではないコ
ンタクト３３Ｃと接触してしまう。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、レセプタクル
にプラグが挿入されると前記レセプタクルのコンタクト
と前記プラグのピンとが接触する電気接続コネクタにお
いて、前記ピンが固定される前記プラグの固定部と、こ
の固定部に回転自在に取り付けられた回転部と、この回
転部に固定され前記ピンが常に摺動接触する接続子と、
この接続子に接続された配線を有し前記回転部に取り付
けられた接続ケーブルとを備えている。

【０００８】本発明は、レセプタクルにプラグが挿入さ
れると前記レセプタクルの複数のコンタクトそれぞれが
前記プラグの複数のピンの対応するものに接触する電気
接続コネクタにおいて、前記複数のピンそれぞれが前記
プラグが前記レセプタクルに挿入される方向に直交する
平面において異なる位置に配置されて固定される前記プ
ラグの固定部と，この固定部に回転自在に取り付けられ
た回転部と、それぞれが前記回転部に固定され前記回転
部の回転中心軸の方向において異なる位置において前記
ピンの対応するものに摺動接触する複数の接続子と，そ
れぞれが前記複数の接続子の対応するものに接続された
複数の配線を有し前記回転部に取り付けられた接続ケー
ブルとを備えている。

【０００９】

【発明の実施の形態】次に、本発明について図面を参照
して詳細に説明する。

【００１０】図１は本発明の実施の形態の電気接続コネ
クタの斜視図であり、レセプタクル２１にプラグ１０が
接続されている状態を示す。プラグ１０は固定部１６と
回転部２３とからなり、回転部２３に接続ケーブル２２
が取り付けられている。レセプタクル２１へ接続される
配線は図示を省略してある。図２（ａ）はプラグ１０の
縦断面図で、図２（ｂ）は図２（ａ）のＡＡ断面図であ
る。図３はプラグ１０の分解斜視図で、図３（ａ）は固
定部１６と回転部２３とを中心軸を通る面で切断した状
態で示し、図３（ｂ）は回転部２３に固着される接続子
１２ａ〜１２ｃを示し、図３（ｃ）は固定部１６に固着
されるピン１４ａ〜１４ｃを示す。

【００１１】回転部２３は一方の端のみが閉じられた中
空円筒状で解放された端の縁が固定部１６の環状の溝に
摺動可能に嵌め込まれ，固定部１６に対し回転可能であ
る。固定部１６は中央に設けた穴にピン固定部１５が固
定されピン固定部１５には３本のピン１４ａ〜１４ｃが
挿通して固定され、ピン１４ａ〜１４ｃの後端側は回転
部２３の内部に延在され，先端はピン固定部１５から外
側に突出しコネクタの接続時にレセプタクル２１のコン
タクト（図示略）に接続する。

【００１２】回転部２３の内面に設けられた３本の円周
状の溝それぞれに図４に示す環状の接続子１２ａ〜１２
ｃが固着され、接続し１２ａ〜１２ｃそれぞれは接続ケ
ーブル２２内の配線１３ａ〜１３ｃに接続されている。
回転部２３の内部においてピン１４ａ〜１４ｃそれぞれ
に図５に示す板ばねからなる接触子１１ａ〜１１ｃが固
着され、接触子１１ａ〜１１ｃそれぞれはばね力により
接続子１２ａ〜１２ｃに常に接触している。

【００１３】接続ケーブル２２の配線１３ａ〜１３ｃか
ら接続子１２ａ〜１２ｃに接続し、接続子１２ａ〜１２
ｃから接続子１１ａ〜１１ｃに接続しており接続子１１
ａ〜１１ｃからピン１４ａ〜１４ｃに接続している。

【００１４】プラグ１０をレセプタクル２１に挿入する
ことによりピン１４ａ〜１４ｃはレセプタクル２１側の
コンタクトに接続することになる。

【００１５】ピン１４ａ〜１４ｃはレセプタクル２１へ
のプラグ１０の挿入方向（回転部２３の中心軸及びピン
１４ａ〜１４ｃそれぞれの方向）に並べられてなく挿入
方向と直角な平面において別々に位置するように配置さ
れているので、プラグ１０をレセプタクル２１へ挿入す
る際にピン１４ａ〜１４ｃそれぞれレセプタクル２１の
対応するもの以外のコンタクトに接触してしまうことは
ない。

【００１６】接続ケーブル２２は回転部２３に回転部２
３の中心軸に対して直角な方向に取り付けられ、回転部
２３は中心軸回りに回転自在なので接続ケーブル２２の
取り付け部の方向は０〜３６０度で変化させることがで
きる。

【００１７】

【発明の効果】第１の効果は、プラグ及びレセプタクル
それぞれに複数のピン及びコンタクトを設けた場合で
も、プラグをレセプタクルに挿入する際に各ピンが対応
するもの以外のコンタクトに接触することがないことで
ある。

【００１８】その理由は、ピンがプラグのレセプタクル
への挿入方向に直交する平面図上で別々に位置するよう
に配置され、挿入方向に並べられていないからである。

【００１９】第２の効果は、接続ケーブルの向きが変え
られるということである。これにより、使用者が楽な接
続ケーブルの向きで電気接続コネクタを使用できるよう
になる。

【００２０】その理由は、回転部を回転させて自由な向
きに変えることが出来るからである。

【００２１】第３の効果は、プラグの種類を減らすこと
ができることである。これにより、今までよりプラグを
安価に生産できるようになる。

【００２２】その理由は、接続ケーブルの向きを変更で
きる構造であるからピンの配置に対し接続ケーブルの向
きが異なる種々のプラグを製造する必要がないからであ
る。

【００２３】

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態の電気接続コネクタの斜視
図である。

【図２】（ａ）は図１中のプラグの縦断面である。
（ｂ）は図２（ａ）のＡＡ断面図である。

【図３】（ａ）は図２（ａ）の中の固定部１６及び回転
部２３の中心軸を通る面で切断して示す斜視図である。
（ｂ）は図２（ａ）の中の接続子１２ａ〜１２ｃの斜視
図である。（ｃ）は図２（ａ）の中のピン１４ａ〜１４
ｃを示す斜視図である。

【図４】（ａ）は図２（ａ）の中の接続子１２ａ〜１２
ｃの平面図である。（ｂ）は図２（ａ）の中の接続子１
２ａ〜１２ｃの側面図である。（ｃ）は図２（ａ）の中
の接続子１２ａ〜１２ｃの正面図である。

【図５】（ａ）は図２（ａ）の中の接続子１１ａ〜１１
ｃの平面図である。（ｂ）は図２（ａ）の中の接続子１
１ａ〜１１ｃの側面図である。（ｃ）は図２（ａ）の中
の接続子１１ａ〜１１ｃの正面図である。

【図６】（ａ）は従来の電気接続コネクタのレセプタク
ルの内部を透視して示す斜視図である。（ｂ）は従来の
電気接続コネクタのプラグの斜視図である。

【符号の説明】

１０ プラグ １１ａ〜１１ｃ 接触子 １２ａ〜１２ｃ 接続子 １３ａ〜１３ｃ 配線 １４ａ〜１４ｃ ピン １５ ぴん固定部 １６ 固定部 ２１ レセプタクル ２２ 接続ケーブル ２３ 回転部 ３０ 接続ケーブル ３１ａ〜３１ｃ コンタクト ３２ プラグ ３３ａ〜３３ｃ コンタクト ３５ レセプタクル

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 レセプタクルにプラグが挿入されると前
   記レセプタクルのコンタクトと前記プラグのピンとが接
   触する電気接続コネクタにおいて、 前記ピンが固定される前記プラグの固定部と、この固定
   部に回転自在に取り付けられた回転部と、この回転部に
   固定され前記ピンが常に摺動接触する接続子と、この接
   続子に接続された配線を有し前記回転部に取り付けられ
   た接続ケーブルとを含むことを特徴とする電気接続コネ
   クタ。
2. 【請求項２】 レセプタクルにプラグが挿入されると前
   記レセプタクルの複数のコンタクトそれぞれが前記プラ
   グの複数のピンの対応するものに接触する電気接続コネ
   クタにおいて、 前記複数のピンそれぞれが前記プラグが前記レセプタク
   ルに挿入される方向に直交する平面において異なる位置
   に配置されて固定される前記プラグの固定部と，この固
   定部に回転自在に取り付けられた回転部と、それぞれが
   前記回転部に固定され前記回転部の回転中心軸の方向に
   おいて異なる位置において前記ピンの対応するものに摺
   動接触する複数の接続子と，それぞれが前記複数の接続
   子の対応するものに接続された複数の配線を有し前記回
   転部に取り付けられた接続ケーブルとを含むことを特徴
   とする電気接続コネクタ。
3. 【請求項３】 接続ケーブルは回転部に回転中心軸と直
   角な方向に取り付けられたことを特徴とする請求項１ま
   たは２記載の電気接続コネクタ。