JP2904355B2 - 焼結摺動材料の製造方法 - Google Patents

焼結摺動材料の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、内燃機関用ジャーナルメイン軸受、コンロ
ッド軸受などのすべり軸受、一般機械要素としてのブシ
ュなどに使用される銅・鉛系合金摺動材料の製造方法に
関するものである。
〔従来の技術〕
従来、銅・鉛系合金の摺動材料は銅・鉛系合金のアト
マイズ粉を還元性雰囲気で焼結して製造していた。ま
た、バイメタル軸受の場合は混合粉を裏金上に散布して
焼結していた。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明者は、メカニカルアロイング法で作製した銅・
鉛合金粉末を焼結するとアトマイズ粉だけで焼結したも
のより、非常に細かな焼結組織が得られ、境界潤滑条件
での摺動中に鉛が摺動面略全面に皮膜を作り、これが軸
受特性を向上することを確認し、その内容を平成2年5
月25日に特許出願した。
しかし、メカニカルアロイング法で作成した銅・鉛合
金粉末を焼結すると焼結体の表面に多数のクラックが発
生し、良好な焼結体を得ることが非常に困難であること
が分かった。
本発明は、メカニカルアロイング粉の焼結材のクラッ
クを防止するとともに従来の焼結材より優れた摺動特性
を改善することができる摺動材料の製造方法を提供する
ことを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の方法は、従来一般的に軸受に使用されるCu−
Pb合金のみならず、Pbと同等の軟質金属であるIn,Bi,Tl
などの含有するCu系合金も対象とする。Inなどの含有量
は5%未満では潤滑性、低摩擦性、なじみ性が乏しく、
一方60%超では強度が低下するので、5〜60%の含有量
が好ましい。
メカニカルアロイング合金粉は高エネルギー型ボール
ミルの中で機械的粉砕を繰返し作成した粉末であり、そ
の粒子の大きさはサブミクロン以下の非常に細かなもの
である。メカニカルアロイング合金粉はCuとPb,In,Bi,T
lの一種以上を含有している。各合金粉粒子内でCu相とP
b等の相が光学顕微鏡では識別されないほど微細に分散
した粉末が得られる。なお、本願というメカニカルアロ
イング法とは狭義のメカニカルアロイングとメカニカル
グラインディングの総称である。
アトマイズ合金粉は水またはガスアトマイズにより得
られ、メカニカルアロイング合金粉と同様にCuとPb,In,
Bi,Tlの一種以上を含有する合金粉末である場合と、Cu
粉またはCu合金粉単体あるいは単体粉末を混合した混合
粉の場合がある。したがってアトマイズ合金粉には次の
ようなものがある: (イ)Cu−Pb,In,Bi,Tl合金粉末、(ロ)Cu粉末、
(ハ)Cu合金粉(Cu−Sn粉、Cu−P粉、Cu−Sb・Fe・Ni
・Mn粉など)、(ニ)(ロ)と(ハ)の混合粉末、
(ホ)(イ)と(ロ)の混合粉末、(ヘ)(イ)と
(ハ)の混合粉末。以下これらを総称してアトマイズ合
金粉という。
アトマイズ合金粉は細かいほど微細焼結組織が得られ
るので、微細なアトマイズ合金粉が好ましくその平均粒
径は200μm以下が望ましい。
好ましくは平均粒径で100μm以下である。
アトマイズ合金粉とメカニカルアロイング合金粉の割
合については、前者が多すぎると焼結組織が粗くなり後
者が多すぎると焼結が困難になる。
なお、主成分のCu以外の副成分については、必要があ
ればアトマイズ合金粉のいづれかに配合しておくか、別
途に副成分粉末として用意し混合してもよい。
一方、アトマイズ合金粉の混合粉を使用するときは、
後述する熱特性の観点から少なくとも上記(イ)を混合
するのがよい。
本出願人の同日出願である平成2年5月25日付特許願
に開示されたように凝片状状のPb相が微細、均一かつ密
集し、Pbが軸受摺動面の略全面に浸み出す焼結組織を得
るためには、全粉末に対しメカニカルアロイング合金粉
を20〜90重量%としてアトマイズ合金粉は残部すなわち
80〜10重量%とするとよい。好ましいメカニカルアロイ
ング合金粉の割合は30〜70重量%、より好ましくは30〜
50重量%とするとよい。また副成分粉末を用いる場合
は、アトマイズ合金粉の一部を置き換える形で配合割合
を設定すればよい。
なお副成分としては摺動材料としての総成分割合で、
Sn15%以下、好ましくは0.5〜12%、Sb,Fe,Ni,Mnを各5
%以下、P1%以下、好ましくは0.001〜0.5%、Pb,In,B
i,Tl5〜60%とするとよい。
一方、アトマイズ合金粉は添加量が少なくとも焼結性
を多少は改善できるが、10重量%未満であると焼結性改
善の効果が少ない。
アトマイズ合金粉の割合が10重量部以上であると焼結
性が良好になり、焼結温度650〜900℃の焼結で割れや歪
がほとんど起こらない。Pbの配合が20%以上、特に30%
以上とPbの配合が多い場合は650〜800℃で焼結すること
が好ましい。
メカニカルアロイング合金粉1重量部に対してアトマ
イズ合金粉の割合が全体の80重量%を超えると、焼結体
の組織が従来のアトマイズ合金粉を焼結した焼結体と同
様に粗くかつPb等の粒子が網目状になるので、アトマイ
ズ合金粉に比べて粉末の製法が長時間を要しコスト高に
なるメカニカルアロイング合金粉末を使用する利点が少
なくなる。メカニカルアロイング粉とアトマイズ合金粉
を混合した混合粉を調製するにはこれらの各合金粉末を
ボールミル、などで5〜10時間混合する。混合粉は2〜
5ton/cm2の圧力で成型し、あるいは裏金に混合物を散布
し次に650〜900℃で焼結する。もしくは裏金上に混合粉
を散布し、一次焼結を行い、ロール等で一次焼結粉を圧
下し、次に650〜900℃で二次焼結する。
〔作用〕
第3図はCu+30wt%Pbのメカニカルアロイング合金粉
を圧粉してH2ガスによる還元性雰囲気中で加熱・昇温し
て圧粉体を焼結しながら熱膨張係数の温度に対する変化
を測定した結果を示している。
第4図は同じ組成のCu+30wt%Pbのアトマイズ粉を図
1と同じように測定した結果を示している。
第4図のメカニカルアロイング合金粉の膨張係数の絶
対値とその変化量が全温度域で第3図のアトマイズ粉よ
り大きいことがわかる。この結果はメカニカルアロイン
グ粉の大きな熱膨張がその焼結困難の原因となっている
ことを示している。
第3図と第4図を重ね合わせると熱膨張係数の変化が
互いに逆の方向に変化している部分が多いことがわか
る。そこでメカニカルアロイング合金粉とアトマイズ粉
の混合粉を焼結することにより、その熱膨張係数の変化
は互いにキャンセルされ、その変化を大幅に減少させる
ことが可能となる。
〔実施例〕
平均粒径80μmのCu+30wt%Pbの水アトマイズで作っ
た合金粉とそれを50時間のメカニカルアロイングにかけ
た平均粒径1μm以下の合金粉を割合で50wt%づつボー
ルミルで10時間混合したものを3ton/cm2の圧力で寸法φ
13mm×厚さ3mmの圧粉体に成形し水素ガス雰囲気中で700
℃/まで加熱し、700℃で60分焼結して50個のサンプル
を作製した。焼結体の組織写真は第1図の如くなり、銅
地の中に鉛相の粗い部分と細かい部分が混在しており、
前者はアトマイズ合金粉、後者はメカニカルアロイング
合金粉に由来する特徴ある組織が得られた。一方、メカ
ニカルアロイング合金粉末のみを上記方法および条件で
焼結したところ30個にクラックが発生した。その焼結組
織を第2図(B)に示す。
上記したアトマイズ粉のみを焼結した材料の組織を第
2図(A)に示す。第2図(A)よりアトマイズ合金粉
を焼結した材料ではPb層の網状組織が認められる。
〔発明の効果〕
本発明によればメカニカルアロイング合金粉を使用し
ているにもかかわらず、焼結中のクラック発生を防止
し、Pb,In等の軟質金属相が微細に分布した焼結体を作
ることができる。したがって、Pb,In等の軟質金属相を
微細に分布することにより軸受の負荷能力を高めること
ができる。
負荷能力以外の軸受特性はPb等の組織により左右され
る。すなわちPbなどが網状組織を破壊し、凝片状組織に
近付くに従って耐摩耗性が向上し、軸受使用初期の摩擦
係数が高められる。したがって、軸受の使用用途に従っ
てアトマイズ粉とメカニカルアロイング合金粉の割合を
調節して所望の性質を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明実施例の方法により作製された焼結体の
金属顕微鏡組織写真(倍率100倍) 第2図(A)、(B)は比較例の方法により作製された
焼結体の金属顕微鏡組織写真(倍率100倍)であって、
(A)図は合金粉末のみを使用したもの、(B)図はメ
カニカルアロイング合金粉のみを使用したものである。 第3図はメカニカルアロイング合金粉のH2中焼結時の熱
膨張係数の変化を示すグラフ、 第4図はアトマイズ合金粉末にて第3図と同様のグラフ
である。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22F 1/00 - 7/08 C22C 1/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Pb,In,Bi,Tlから選択された少なくとも一
    種を含有し、Cuが主成分であるメカニカルアロイング合
    金粉とCuまたはCu合金からなるアトマイズ粉を混合し、
    得られた混合粉を焼結することを特徴とする焼結摺動材
    料の製造方法。
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