JP2897124B2 - 搾乳用ホルダー - Google Patents

搾乳用ホルダー

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JP2897124B2
JP2897124B2 JP7664497A JP7664497A JP2897124B2 JP 2897124 B2 JP2897124 B2 JP 2897124B2 JP 7664497 A JP7664497 A JP 7664497A JP 7664497 A JP7664497 A JP 7664497A JP 2897124 B2 JP2897124 B2 JP 2897124B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、搾乳用ホルダーに
関する。
【0002】
【従来の技術】産婦の余乳が多く、乳房が膨張する場合
や、産後の乳腺が十分に開いていない場合には、授乳
後、次の母乳の産生を良くするために、産婦が乳房を手
で揉んで、母乳の採取、即ち、搾乳が行われる。この場
合、採取した母乳は、上方側に開口する搾乳カップを介
して、搾乳用瓶体に貯留される。搾乳用瓶体としては、
哺乳瓶における、乳首を取り外した瓶体か、 搾乳
専用の瓶体が使用される。
【0003】ところで、搾乳時において、産婦が、一方
の手で、搾乳用瓶体を保持したのでは、他方の手のみで
乳房を揉むこととなるため、力が入りにくく、搾乳を良
好且つ容易に行えない。そこで、産婦は、搾乳用瓶体を
両太腿で挟んで、保持し、この状態で、搾乳を行うか、
又は、卓上に瓶体を立てる等して、搾乳を行っていた。
【0004】しかし、搾乳用瓶体としては、通常、哺乳
瓶の瓶体が使用されるため、上記の場合に、 搾乳用
瓶体が細く、挟みにくいと共に、 搾乳用瓶体の高さ
が低く、単に、搾乳用瓶体を産婦の両太腿で挟んだので
は、搾乳カップが産婦の乳首よりもかなり低くなるた
め、産婦が前傾姿勢になり過ぎる等、極めて搾乳しにく
いという問題がある。
【0005】そこで、従来においては、例えば、雑誌を
円筒状にして、その一端側に搾乳用瓶体を挿入し、他端
側を両太腿で挟むようにし、これにより、 両太腿で
挟むものを太くして、挟み易くすると共に、 搾乳用
瓶体を両太腿よりも高く保持して、搾乳カップが産婦の
乳首と対応するようにしていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、 雑誌が搾
乳用瓶体には固定されていないと共に、 搾乳用瓶体
を、上記のように、高く保持するためには、円筒状とし
た雑誌における、搾乳用瓶体よりも下方側部分、即ち、
中空部分を両太腿で挟む必要があるため、搾乳用瓶体の
保持が極めて不安定であるとの問題があった。本発明
は、産婦の両太腿により、搾乳用瓶体を、安定した状態
で、確実且つ良好に保持できるようにする搾乳用ホルダ
ーを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の特徴とするところは、 底壁と、軟質
材料により筒状に形成されて、底壁の外周縁の全周から
立設された外周壁と、 軟質材料により形成されて、
底壁とその上方で対向し、外周縁が、全周にわたって、
外周壁の上端縁と連設されると共に、上下方向に開口す
る開口部が形成された天壁と、 軟質材料により筒状
に形成されて、上記開口部の内周縁の全周から下設さ
れ、下端部が閉塞されると共に、内部が、搾乳用瓶体が
挿脱自在に挿入される収容部とされた内周壁を有し、底
壁、外周壁、天壁及び内周壁により囲繞された内部空間
が、・ 外部と遮断され、空気が注入されて、該空気圧
力により、内周壁を膨出させる空気注入部とされた点に
ある。尚、底壁が、その変形を防止する芯体を有するこ
ともある。又、内周壁の下端縁が底壁に固設されること
もある。更に、収容部の下端開口が底壁により閉塞され
ることもある。又、空気注入部内への空気の注入・排出
を行う空気弁が備えられることもある。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
を図面に基づき説明すると、図1〜図5に示すように、
搾乳用ホルダーは、内外2重の中空円筒状とされると共
に、立設されて、使用されるもので、底壁1と、外周壁
2と、天壁3と、補強部材4と、内周壁5と、空気弁
(空気供給弁、空気注排弁)6等から構成されている。
尚、搾乳用ホルダーの外径は、例えば、10〜14cm
程度とされる。
【0009】底壁(底壁シート、底側シート)1は円板
状とされて、硬質の芯体8と、これを上下から挟む上・
下シート9,10等から構成されている。芯体8は、底
壁1よりも若干小さな円板状とされて、底壁1の変形を
防止するもので、芯体8は、硬質材料、例えば、ボール
紙や、硬質合成樹脂シート等から構成されている。上シ
ート9は、中央部に円形の開口部11を有するリング状
とされ、下シート10は、円形シートとされて、これら
の外周縁は溶着(又は、固着。尚、以下の溶着は固着の
意味も有する。)されている。
【0010】外周壁(外周壁シート、外周シート)2
は、底壁1の外周縁の全周から立設されており、下記の
ように構成されている。即ち、一枚のシートが円筒状に
されて、対向する周方向各端部が溶着されると共に、そ
の下端部の全周にわたる部分が、内側に折り返された折
り返し部13とされて、この折り返し部13の内周面
に、底壁1の外周縁が溶着されている。尚、図例では、
搾乳用ホルダーをテーブル等に載置した際には、折り返
し部13がテーブル等に当接するが、この折り返し部1
3が径方向外方側に変形したり、或いは、上方に捲れ上
がることにより、底壁1がテーブル等に当接することも
ある。又、折り返し部13の上下方向長さを短くする
か、又は、折り返し部13を無くし、これにより、搾乳
用ホルダーをテーブル等に載置した際に、底壁1をテー
ブル等に当接させることもある。
【0011】天壁(天壁シート、天側シート)3は、底
壁1とその上方で対向するもので、外周縁が、全周にわ
たって、外周壁2の上端縁に対して、補強部材4を介し
て、連設されている。天壁3はリング状とされて、その
中央部に、上下方向に開口する円形の開口部15が形成
されている。
【0012】補強部材4は、線状材を環状(ループ状)
としたもので、断面がリング状とされた上部側のリング
部17と、リング部17から径方向内方の斜め下方に突
設された突設部18を一体形成して成り、突設部18
に、外周壁2の上端縁と天壁3の外周縁が溶着されて、
この溶着部分及び周辺部分を補強している。
【0013】内周壁(内周壁シート、内周シート)5
は、天壁3における、開口部15の内周縁の全周から下
設されており、下記のように構成されている。即ち、一
枚のシートが円筒状にされて、対向する周方向各端部が
溶着されると共に、その上端縁が、折り返された折り返
し部19とされて、天壁3における、開口部15の内周
縁に、全周にわたって、溶着され、又、下端縁が、底壁
1の開口部11の内周縁に、全周にわたって、溶着され
て、内周壁5の下端部(下端開口)は底壁1により閉塞
(閉鎖)されている。尚、内周壁5の下端部を底壁1に
より閉塞せずに、内周壁5自体で閉塞することもある。
内周壁5の上下方向長さ(軸心方向長さ)は、外周壁2
よりも長くされ、その内部は、搾乳用瓶体が挿脱自在に
挿入される収容部20とされている。収容部20の内径
は、例えば、5〜7cm程度とされる。
【0014】そして、底壁1、外周壁2、天壁3、補強
部材4及び内周壁5により囲繞された内部空間(閉鎖空
間)が、外部と遮断された空気注入部22とされてい
る。空気注入部22内には、空気弁6から、空気が注入
されて、該空気圧力により、内周壁5が内方(搾乳用ホ
ルダーの中心側、軸心側、径方向内方側)に膨出状とさ
れる。
【0015】空気弁6は、空気注入部22内への空気の
注入・排出を行うもので、外周壁2の上部に備えられて
おり、本体24と、栓体25と、逆止弁26を一体形成
して成る。本体24は、その基端部で、外周壁2の内周
面に溶着されて、搾乳用ホルダーの径方向外方に突設さ
れると共に、軸心方向の両方向に開口する中空状とされ
ている。栓体25は、本体24の先端部に備えられて、
本体24の先端側開口を、開閉自在に閉塞(閉鎖)す
る。逆止弁26は、本体24の基端部に備えられて、本
体24の基端側開口を開閉自在に閉塞(閉鎖)してお
り、通常は、外部から空気注入部22内への空気の流入
のみ許容し、空気注入部22内から外部への空気の流出
を阻止するが、逆止弁26等を変形させて、本体24の
基端側開口を開放することにより、空気注入部22内か
ら外部への空気の流出が許容される。
【0016】搾乳用ホルダーにおける、芯体8を除く各
部材、即ち、底壁1の上・下シート、外周壁2、天壁
3、補強部材4、内周壁5及び空気弁6は、変形可能な
軟質材料(柔軟性を有する材料)、例えば、塩化ビニー
ル等の軟質の合成樹脂等から構成されて、軟質とされて
いる(柔軟性を有する)。尚、搾乳用ホルダーにおけ
る、芯体8を除く各部材を塩化ビニール等の軟質の合成
樹脂等から構成した場合には、少なくとも、底壁1の下
シート、外周壁2の外周面、天壁3の上面及び内周壁5
の内周面には、艶消し加工が施される。これにより、搾
乳用ホルダーに対する触感がさらっとした感じとされる
と共に、内周壁5の内面と搾乳用瓶体間の摩擦力が低減
されて、収容部20内への搾乳用瓶体の挿脱を軽く行え
る。
【0017】上記のように構成した一例によれば、搾乳
用ホルダーを使用しない場合には、空気注入部22から
空気を抜いて、搾乳用ホルダーをコンパクトに折り畳ん
でおく。この場合、底壁1は芯体8を有するため、折り
畳むことができないが、搾乳用ホルダーにおける、底壁
1を除く部分は、自由に変形させることができるので、
極めてコンパクトに折り畳むことができ、携帯に便利で
ある。
【0018】搾乳用ホルダーの使用時には、空気弁6か
ら、空気注入部22内に空気を充填する。これにより、
搾乳用ホルダーを、円筒状として、立設させることがで
きる。又、内周壁5の上下方向長さ(軸心方向長さ)
が、外周壁2よりも長くされているので、空気注入部2
2内の空気圧力により、内周壁5における、周方向略等
間隔に位置する4箇所(尚、これは、2又は3箇所、或
いは、5箇所以上となる場合もある。)の部分が、図3
及び図5に示すように、内方に膨出する膨出部28とな
ると共に、周方向に隣接する膨出部28は密着状態とな
る。尚、膨出部28は、その縦側断面において、上下方
向中央部が最も突出する湾曲状となる。
【0019】搾乳時には、下記のように、搾乳セット
(搾乳器)29を構成する。即ち、図1に示すように、
哺乳瓶の瓶体、又は、搾乳専用の瓶体を、搾乳用瓶体3
0とし、この搾乳用瓶体30の上端部の口部に、搾乳カ
ップ31を搾乳用接続体32を介して着脱自在に接続し
て、搾乳セット29を構成する。尚、搾乳用接続体32
を使用せずに、搾乳カップ31を搾乳用瓶体30に直接
備える場合もあり、更には、搾乳時に、搾乳カップ31
を使用せずに、直接、搾乳用瓶体30に母乳を搾り出す
こともある。
【0020】そして、図6及び図7に示すように、搾乳
用瓶体30における、上部を除く部分を、搾乳用ホルダ
ーの収容部20の上部内に挿入する。これにより、搾乳
用ホルダーの内周壁5の膨出部28が径方向外方へ押し
出されながら、搾乳用瓶体30と密着すると共に、空気
注入部22内の空気が圧縮される。これによって、空気
注入部22内の空気圧力により、搾乳用瓶体30は、搾
乳用ホルダーの内周壁5で、安定した状態で、確実且つ
良好に保持固定される。
【0021】又、内周壁5を底壁1に固定したので、内
周壁5、即ち、収容部20が自由に動かず、それ故、収
容部20内に挿入された搾乳用瓶体30の姿勢が不慮に
変わらず、搾乳用瓶体30を安定した姿勢で保持でき
る。
【0022】更に、上記のように、搾乳用ホルダーの空
気注入部22内の空気圧力により、予め、内周壁5を内
方に膨出させておき、搾乳用瓶体30の収容部20内へ
の挿入時に、内周壁5を外方(径方向外方側)に押し出
すようにしたので、搾乳用瓶体30として、種々の太さ
(径)の瓶体を使用でき、搾乳用ホルダーを、所謂、フ
リーサイズ対応とできる。
【0023】又、搾乳用瓶体30を収容部20内に挿入
する際に、搾乳用瓶体30が太い場合や、空気注入部2
2内の空気圧力が高い場合には、搾乳用瓶体30の挿入
時に、内周壁5に比較的大きな力が作用する。この際、
もし、天壁3や外周壁2が変形不能な硬質材料により形
成されていれば、内周壁5に作用する力により、内周壁
5や、内周壁5と天壁3の接続部分、或いは、天壁3と
外周壁2の接続部分等が破損、損傷する惧れがある。し
かし、本発明では、天壁3及び外周壁2が、変形可能な
軟質材料により形成されているので、上記の場合でも、
天壁3及び外周壁2が変形して、内周壁5に作用する力
が緩和吸収され易く、内周壁5や、内周壁5と天壁3の
接続部分、或いは、天壁3と外周壁2の接続部分等が破
損、損傷しにくい。
【0024】又、搾乳用ホルダーの底壁1内に、硬質の
円形の芯体8を備えて、底壁1が変形しないようにした
ので、 空気注入部22内に空気を注入したり、
搾乳用瓶体30を搾乳用ホルダー内へ挿入して、空気注
入部22内の空気圧力を高くしても、底壁1が下方に変
形せず、搾乳用ホルダーを安定した状態で立てることが
できる。
【0025】上記のようにして、搾乳用瓶体30を搾乳
用ホルダーの上部に挿入した後、この搾乳用ホルダーの
下部を、産婦が両太腿間に挟む。 このように、搾乳用瓶体30を搾乳用ホルダーに挿
入して、全体を太くし、これを両太腿で挟むようにした
ので、産婦は、搾乳用瓶体30を両太腿で容易に挟むこ
とができる。 又、搾乳用ホルダーに搾乳用瓶体30が空気圧力に
より固定されているので、産婦は、両太腿間で、搾乳用
瓶体30を安定した状態で確実且つ良好に保持できる。 更に、搾乳用ホルダーの上部に搾乳用瓶体30を保
持して、搾乳用ホルダーの下部を産婦の両太腿で保持し
ているので、搾乳用瓶体30を両太腿よりも高く保持で
きて、搾乳カップ31を産婦の乳首35と容易に対応さ
せることができ、搾乳を容易に行える。
【0026】又、搾乳用ホルダーの外周壁2が軟質材料
により形成され、その内側が、圧縮変形可能な空気注入
部22とされているので、搾乳用ホルダーを両太腿で挟
んだ際に、搾乳用ホルダーの外周壁2における、両太腿
の挟持部分が、弾性変形又はそれに近い変形状態で、凹
む。そのため、両太腿が搾乳用ホルダーに食い込み状と
なって、より一層、搾乳用ホルダーを安定した状態で、
確実且つ良好に保持できて、搾乳用ホルダーが両太腿間
で前後に(尚、「前」とは、産婦側を意味する。)回動
することがないと共に、上記のように、外周壁2が軟質
材料から成ると共に、外周壁2が、弾性変形又はそれに
近い状態で変形するため、搾乳用ホルダーを挟んでいる
両太腿が痛くなることもない。
【0027】上記のようにして、搾乳用瓶体30を産婦
の両太腿で保持した後、図1に示すように、搾乳カップ
31の開口縁部の前縁部を、産婦の乳房34の下側に当
接させる。この状態で、産婦は乳房34を手で揉んで、
母乳を搾り出し、この搾り出した母乳を、搾乳用接続体
32及び搾乳カップ31を介して、搾乳用瓶体30に溜
める。この際、産婦は両手で乳房34を揉むことができ
るため、力が入り易く、母乳を良好に搾り出せる。
【0028】尚、実施の形態では、搾乳用ホルダーを内
外2重の円筒状としたが、搾乳用ホルダーを内外2重の
角筒状としたり、又は、搾乳用ホルダーの外周壁を角筒
状として、内周壁を円筒状としたり、更に、搾乳用ホル
ダーの外周壁及び内周壁を6角形等の多角形とすること
もある。
【0029】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
下記の効果を奏する。 搾乳用瓶体を搾乳用ホルダーに挿入して、全体を太
くし、これを両太腿で挟むようにしたので、産婦は、搾
乳用瓶体を両太腿で容易に挟むことができる。 搾乳用ホルダーに搾乳用瓶体が空気圧力により固定
されているので、産婦は、両太腿間で、搾乳用瓶体を安
定した状態で確実且つ良好に保持できる。 搾乳用ホルダーの上部に搾乳用瓶体を保持して、搾
乳用ホルダーの下部を産婦の両太腿で保持すれば、搾乳
用瓶体を両太腿よりも高く保持できて、例えば、搾乳カ
ップを産婦の乳首と容易に対応させることができ、搾乳
を容易に行える。 搾乳用ホルダーの外周壁が軟質材料により形成さ
れ、その内側が、圧縮変形可能な空気注入部とされてい
るので、搾乳用ホルダーを両太腿で挟んだ際に、搾乳用
ホルダーの外周壁における、両太腿の挟持部分が、弾性
変形又はそれに近い変形状態で、凹む。そのため、両太
腿が搾乳用ホルダーに食い込み状となって、より一層、
搾乳用ホルダーを安定した状態で、確実且つ良好に保持
できて、搾乳用ホルダーが両太腿間で回動することがな
いと共に、上記のように、外周壁が軟質材料から成ると
共に、外周壁が、弾性変形又はそれに近い状態で変形す
るため、搾乳用ホルダーを挟んでいる両太腿が痛くなる
こともない。 搾乳用瓶体を収容部内に挿入する際に、搾乳用瓶体
が太い場合や、空気注入部内の空気圧力が高い場合に
は、搾乳用瓶体の挿入時に、搾乳用ホルダーの内周壁に
比較的大きな力が作用する。この際、もし、搾乳用ホル
ダーの天壁や外周壁が変形不能な硬質材料により形成さ
れていれば、内周壁に作用する力により、内周壁や、内
周壁と天壁の接続部分、或いは、天壁と外周壁の接続部
分等が破損、損傷する惧れがある。しかし、本発明で
は、天壁及び外周壁が、変形可能な軟質材料により形成
されているので、上記の場合でも、天壁及び外周壁が変
形して、内周壁に作用する力が緩和吸収され易く、内周
壁や、内周壁と天壁の接続部分、或いは、天壁と外周壁
の接続部分等が破損、損傷しにくい。 搾乳用ホルダーの空気注入部内の空気圧力により、
予め、内周壁を膨出させておき、搾乳用瓶体の収容部内
への挿入時に、内周壁が押し出されるようにしたので、
搾乳用瓶体として、種々の太さ(径)の瓶体を使用でき
る。
【0030】請求項2のように、底壁に、その変形を防
止する芯体を備えれば、底壁が変形しないので、 空
気注入部内に空気を注入したり、 搾乳用瓶体を搾乳
用ホルダー内へ挿入して、空気注入部内の空気圧力を高
くししても、底壁が下方に変形せず、搾乳用ホルダーを
安定した状態で立てることができる。
【0031】請求項3のように、内周壁を底壁に固定す
れば、内周壁、即ち、収容部が自由に動かず、それ故、
収容部内に挿入された搾乳用瓶体の姿勢が不慮に変わら
ず、搾乳用瓶体を安定した姿勢で保持できる。
【0032】請求項5のように、空気注入部に対する空
気の注入・排出を行う空気弁を備えれば、搾乳用ホルダ
ーの不使用時に、搾乳用ホルダーを極めてコンパクトに
折り畳むことができ、携帯に便利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す側面図であ
る。
【図2】本発明の実施の形態の一例を示す搾乳用ホルダ
ーの斜視図である。
【図3】図2の縦側断面図である。
【図4】図3の一部拡大図である。
【図5】図3のA−A線矢視断面図である。
【図6】図1の要部の縦側断面図である。
【図7】図6のB−B線矢視断面図である。
【符号の説明】
1 底壁 2 外周壁 3 天壁 5 内周壁 6 空気弁 8 芯体 15 開口部 20 収容部 22 空気注入部 28 膨出部 29 搾乳セット(搾乳器) 30 搾乳用瓶体 31 搾乳カップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61J 9/06 A61M 1/06

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底壁と、 軟質材料により筒状に形成されて、底壁の外周縁の
    全周から立設された外周壁と、 軟質材料により形成されて、底壁とその上方で対向
    し、外周縁が、全周にわたって、外周壁の上端縁と連設
    されると共に、上下方向に開口する開口部が形成された
    天壁と、 軟質材料により筒状に形成されて、上記開口部の内
    周縁の全周から下設され、下端部が閉塞されると共に、
    内部が、搾乳用瓶体が挿脱自在に挿入される収容部とさ
    れた内周壁を有し、 底壁、外周壁、天壁及び内周壁により囲繞された内部空
    間が、 ・ 外部と遮断され、空気が注入されて、該空気圧力に
    より、内周壁を膨出させる空気注入部とされたことを特
    徴とする搾乳用ホルダー。
  2. 【請求項2】 底壁が、その変形を防止する芯体を有す
    る請求項1記載の搾乳用ホルダー。
  3. 【請求項3】 内周壁の下端縁が底壁に固設された請求
    項1又は2記載の搾乳用ホルダー。
  4. 【請求項4】 収容部の下端開口が底壁により閉塞され
    た請求項1〜3の何れかに記載の搾乳用ホルダー。
  5. 【請求項5】 空気注入部内への空気の注入・排出を行
    う空気弁が備えられた請求項1〜4の何れかに記載の搾
    乳用ホルダー。
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