JP2893107B1 - 血液からのガス分離方法及び装置 - Google Patents

血液からのガス分離方法及び装置

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JP2893107B1
JP2893107B1 JP10108385A JP10838598A JP2893107B1 JP 2893107 B1 JP2893107 B1 JP 2893107B1 JP 10108385 A JP10108385 A JP 10108385A JP 10838598 A JP10838598 A JP 10838598A JP 2893107 B1 JP2893107 B1 JP 2893107B1
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Abstract

【要約】 【課題】血液に混合したガスを迅速に分離する装置及び
方法を提供する。 【解決手段】上方の入口13と、下方の出口15との間
で漏斗状に先細になる非回転式の遠心分離室8に血液が
吸引される。入口13は血流を接線方向に案内するよう
に、出口15は血液を排出させるための吸引源に接続可
能である。分離室8への血液入口13よりも高い位置に
は、分離室8内で環状に進む血流の表面からガスを排出
させるべく入口13と連通するガス出口23がある。装
置は片手で把持できるようにする取手を含む。環状をな
して移動する血流はその環の中心軸に対して90度未満
の上方開放角で分離室8中の血流方向に対し斜め下方に
向けられる。副室18は、血液入口13の上方で分離室
8と連通し、ガスと血液との分離を促進するためにガス
出口23よりも断面積が大きいガスベースを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は血液とガスを分離す
る方法及び装置に関する。より詳細には、血液とガスと
を分離させるための非回転式の遠心分離機による血液の
移動に関する。
【0002】
【従来の技術】血液を患者から、特に外科手術又は事故
から生じた傷口から取り込み、且つその血液を同一の患
者又は別の患者用に再使用する場合、血液を可能な限り
迅速に、且つ患者の血液流出箇所に可能な限り近い場所
で、患者から血液が流出した場所にて血液中に引込まれ
ていたであろう空気から再分離しなくてはならない。空
気を含んだ血液はいかなる状況下においても患者に供給
されてはならない。さらに、引込まれた空気の血液中で
の滞留が長いほど、血液流出径路で血液と混合する空気
が多いほど、血液は含まれる空気により損傷される。
【0003】血液の質は、特に、血液中における空気又
は他のガスの量及び滞留時間、血液に掛かる吸引力又は
圧力、流路中での血液の摩擦力、並びに血流の偏向及び
血液の乱流等の因子によって低下することがある。
【0004】血液から空気を抜くときには、異なる用途
毎に区別しなければならない。これは用途毎にその目的
及び条件が異なるからである。用途は一般的に以下に述
べる3つに大別される。
【0005】用途の第1の場合において、血液は患者か
ら、特に事故又は手術によって生じた患者の傷口から吸
引チューブを通じて、比較的少量で且つ大きく変動する
量で引き込まれつつ、脱気される。血液を引き込むため
の減圧状態を発生させるには吸引ポンプ、一般的にはロ
ーラーポンプが使用される。吸引ポンプは、血液が患者
から流出している場所において、血液を吸引するだけで
なく時には空気をも吸引する。吸引される空気量は吸引
される血液量と比較して相対的に多く、例えば血液1に
対し空気5の割合(容量部)である。血液流出速度は、
比較的低く、例えば100ml/分から600ml/分
であり、大きく変動する。血液の吸引流動速度も比較的
低く、大きく変動する。
【0006】血液中に含まれる気泡は、しばしば、比較
的大きい。それらの気泡の寸法はマイクロメートルから
ミリメートルの範囲に及ぶ。本発明はこの用途の分野、
つまり患者から血液を引き出しつつ、血液を脱気するこ
とに関する。
【0007】用途の第2の場合は、例えば血液透析のと
きに又は事故で大量の血液を損失した後に血液を患者に
投与することに関する。患者に投与される血液は吸引に
よって供給することはできず、圧力ポンプの圧力によっ
てのみ投与することができる。例えば3リットル/分の
血流速度及び血液の輸送速度は比較的高く、ほぼ一定で
ある。しかし、血液中の空気量は、少量で、例えば空気
がわずか血液1容量部に対し50×10-6容量部であ
る。空気はマイクロメートルの範囲の極めて小さい泡状
である。
【0008】用途の第3の場合は、患者の外部にあって
且つ該患者から独立した血液操作に関する。ここでは、
第2例と同様に、血流量及び血流速度はほぼ一定であ
る。用途の第1の場合に関し、米国特許第3,785,380 号
は、患者から流出した血流から気泡及び他の不純物を濾
過するための微孔性フィルター材料が内部に存在する円
筒状ハウジングと、該ハウジングの前端部の血液吸引チ
ューブと、ハウジングの後端部の血液吸引チューブとか
らなる血液取出し装置を開示している。
【0009】用途の第2の場合に関する文献として英国
特許出願公開第GB-A-2 063 108号が挙げられる。この英
国公報は、マイクロメートルの範囲の、例えばわずか4
0ミクロンほどの直径を有するほど小さくなり得る気泡
を除去するための血液の脱気装置を示している。この血
液吸引装置は垂直に配置された円筒状サイクロン室を有
する。該サイクロン室はその上端部においてサイクロン
の回転方向に対し接線方向の入口を備え、その下端部に
サイクロンの回転方向と反対に接線方向に配置された出
口を備える。排気チューブはサイクロンの回転軸方向の
下方に且つサイクロン室への入口より低い高さまで延在
する。第2の排気手段は血液入口より上方のサイクロン
室の上方延長部にある放射状の穴の形態である。第2チ
ューブはサイクロン室全体を通じサイクロンの回転軸に
沿って且つ説明した第1チューブの一部を通じて延在す
る。第2チューブは気泡がチューブの外側面上に集まっ
て上方に上昇することができるように働く。ドイツ国特
許出願公開公報第DE-A-4329 385号には前記英国特許出
願公開第GB-A-2 063 108号の空気分離器の改良品である
空気分離器が記載されている。ドイツ国公開公報におい
て、血液入口及び血液出口は円筒状渦巻き室の互いに向
き合う両端に同軸上に配置されている。血液入口は誘導
翼体によって形成され、血液出口の前にはフィルターキ
ャンドル(filter candle )がある。上昇する血液泡は
誘導翼体の上に位置づけられた渦巻き室の区画に入り、
渦巻き室中には空気クッションが形成されそれは穴から
排出される。ドイツ国特許DE-C-36 41 644号が開示した
血液流動室は、血液入口を該室の中間の高さに有し且つ
血液出口流路を該室に没入させている。血液中に含まれ
る気泡はアルキメデスの浮力に従ってのみ上方に上昇す
ることができる。
【0010】さらに、ドイツ特許第DE-C-36 24 363号及
び米国特許第5,451,321 号は血流からの気泡又は他の血
液不純物を濾過するための微孔性フィルター材料を備え
た装置を開示している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、少量
で且つ変動する量の血流に対しても、微弱な吸引又は減
圧状態が得られ、血液を非回転式の遠心分離室又はサイ
クロン室を通じて吸引し、血液と血液に混合したガス、
特に空気を、迅速に分離するような方法及び装置を提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、血液からガス
を除去するための方法及び装置に関する。該方法及び装
置は、上方に入口を下方に出口を有し且つ該入口と該出
口との間で漏斗状に先細になる非回転式遠心分離室に血
液を引き込むことを含む。入口は、血流を血液入口の接
線方向に且つ遠心分離室内の回りに向かわせるように方
向づけられている。出口は、血液を排出させるための吸
引源に、室内での血流の回転方向を逆転させることな
く、連結可能である。さらに血液は、回転軸に対して9
0度未満の上方開放角で遠心分離室中の血流方向に斜め
下方に向けられる。副室は、血液入口の上方で遠心分離
室と通じており、ガスと血液の分離をもたらすためにガ
ス出口よりも断面積が大きいガスベースを形成する。遠
心分離室への血液入口よりも垂直方向に高い場所に位置
づけられ、且つ遠心分離室内で回転する血流の表面から
ガスを排出させるために血液入口と通じるガス出口があ
る。装置は片手で把持できるようにする取手を含む。遠
心分離室は取手内にあってよい。血液吸引チューブはあ
る部位(傷口)から血液入口まで血液を運び得る。
【0013】本発明は幾つかの利点を有する。全ての寸
法の気泡を除去するために、本発明は、サイクロン流の
遠心分離力に、回転する血液の上方からのガス除去吸引
動作とともに、アルキメデスの浮力を同時に、且つそれ
らが相互作用する方法で用いる。結果として、吸引ポン
プの微弱な吸引のみによっても、血液相からガス相の分
離が穏やかに且つ効率的に行われる。非回転式遠心分離
室又はサイクロン室は漏斗形状であり、血液入口から該
入口の下方の血液出口までの部分が下方向に先細になっ
ており、非漏斗形状の円筒室を用いるのと比べて、血液
入口から血液出口までのサイクロン流の遠心運動エネル
ギーが一層良く維持される。本発明に従えば、少量で且
つ低速の血流ですら、空気を血液から除去するのに十分
な遠心力を伴う血液の回転が、吸引ポンプによる微弱な
吸引であっても生じる。
【0014】血液入口流路が、サイクロン室のほぼ接線
方向にあるだけでなく血流方向に斜め下方に向けられて
サイクロン室へ入るため、効率はさらに向上する。これ
は、血液吸入ポンプの吸引によってサイクロン室内の少
量の滴状の血液をも回転させて、気泡を除去する。
【0015】回転する血流の上方に位置づけられたガス
空間によって血液- ガス吸引流から血液とガスの分離が
一層良好に行われる。気泡及び血液- ガス泡はガス空間
の中で空気部分と血液部分に分離するのに十分な時間及
び空間を有し、その後ガスは回転する血流から離れた上
方のガス吸引装置によって排出される。本発明は前記第
1の場合に患者の血液吸引流において使用されることが
好ましい。しかし、本発明は効率的にガスを血液から除
去するための用途の第3の例にも用いることができ、血
液が遠心分離室又はサイクロン室を通じて血液容器から
引込まれるため、患者から独立して用いられ得る。装置
は患者に接近して配置されることができる。装置の重量
は非常に軽い。この装置は、持ち運び可能な片手操作装
置として発展させることができ、商業的に入手可能なチ
ューブを用いて経済的に製造することができる。操作が
簡単であり操作者を疲れさせない。
【0016】本発明の他の特徴及び利点は添付の図面を
参照する本発明の以下の説明から明らかになるであろ
う。
【0017】
【発明の実施の形態】図1から図3に示す、患者から、
特に患者の傷口から血液を引込むための本発明の血液吸
引装置の実施形態は、片手で把持及び操作する装置であ
る。該装置は金属又はプラスチックの単一の部品の、又
は多数の部品からなるピストル形状の胴部2を含み、胴
部2はグリップ4と、円筒部又はシャフト6とを含む。
【0018】グリップ4とシャフト6が胴部2で交差す
る領域に非回転式遠心分離室がある。非回転式遠心分離
室は、また、垂直又はほぼ垂直の回転軸10を中心とし
てサイクロンのように一定の回転方向に回転する血液の
流れをつくるためのサイクロン室8という。サイクロン
室8は漏斗状にその頂部から底部へと下方に狭まった形
状を有し、それゆえ、サイクロン室8を通じて引き込ま
れる血流は、サイクロン室中で必要とされる強い吸引力
なしで、サイクロン室全体を通じて運動エネルギーを実
質的に保持する。
【0019】シャフト6内の血液入口吸引路12は、血
液入口開口部13を流出口とし、該開口部13は、鉛直
回転軸10のほぼ接線方向に且つ該回転軸に対して斜め
下方に90度、又は好ましくは90度未満の角度βをな
して配置され、漏斗状のサイクロン室8の漏斗状の上部
へ開口している。
【0020】血液出口吸引路14は、サイクロン室8の
狭まった下方端部の血液出口開口部15から、回転軸1
0に対し下方向に0度から90度の間、好ましくは約3
0度の開角αにて、流路14の下方端部に連結する血液
吸引ホース16まで、グリップ4を通じて延在する。こ
のように、血液出口吸引路14は、回転軸10に対し
て、軸方向に延在するか、あるいは前頂部より該前頂部
から離れた後底部へと斜めに延在する。血液入口吸引路
12と血液出口吸引路14の間の流路において、血流
は、逆流することなく単一の渦回転方向にのみ回転す
る。
【0021】サイクロン室8は、その頂部に配置された
密閉されたガス空間18により約5mmから15mm高
く上方に延びている。ガス空間はサイクロン室8を越え
て横方向へ突出したガス空間部20を有する。ガス空間
18は、気泡及び血液泡を一時的に受容するための貯蔵
室又は副室として働き、それゆえ、それらの泡が分解し
て空気と血液に分離するための時間と空間を有する。こ
の方法により、回転する血流から流出される血液部分が
分離されるとともにガスが減少する。また、ガス空間1
8は、サイクロン室8から時々溢れ出ることのある血液
を一時的に受容するために働く。回転軸10を横切るガ
ス空間18の断面積はガス出口開口部23の断面積の2
倍以上である。
【0022】ガス出口吸引路22はグリップ4を通って
血液出口吸引路14に平行に延在する。ガス出口吸引路
22は、ガス空間18から横方向に突出した部分20の
底部内のガス出口開口部23を介してガス空間18に連
結している。ガス出口開口部23は、血液入口開口部1
3よりもやや高く、例えば2mmから10mm高く配置
されている。ガス排出ホース24は、ガス出口吸引路2
2に、グリップ4の下方端部にて連結している。ガス吸
引ホース24及び血液吸引ホース16は吸引ポンプ2
8、好ましくは、別々の流路に排出された血液と空気と
を血液溜め30へ運び入れる蠕動性のローラーポンプに
個々に連結している。吸引ポンプ28は、血液出口吸引
路14及びガス出口吸引路22を通じて、次いでガス空
間18及びサイクロン室8を通じて作動して、血液入口
吸入流路12内に吸引減圧をもたらして血液が血液入口
吸引路12を通ってサイクロン室8に引き込まれるよう
にする。
【0023】ガス空間18は蓋34により閉鎖されてい
る。血液吸引チューブ36は血液入口吸引路12の末
(前)端部に、取り外し可能に挿入されることができ
る。別の実施形態において血液吸引チューブ36は胴部
2と一体にし得る。血液吸引チューブ36の前端部分
は、下方に開いた角度γ、例えば105度下方に曲がっ
ている。また、血液吸引チューブ36はチューブ36に
沿って通路開口部39を有して、操作者がその手に持ち
やすい位置で装置の胴部2のグリップ4を把持して血液
を患者の傷口から引き込むことを可能にする。従って、
血液吸引チューブ36の角度γは90度から180度の
範囲内の角度にすることができる。
【0024】グリップ4並びにグリップ4内で平行に並
んだ血液出口吸引路14及びガス出口吸引路22は全て
斜め下方向へ、サイクロンの回転軸10に対して0度か
ら90度、好ましくは約30度の下向き開角αにて、後
端へ延在する。角度α及びγは互いに、血液を排出する
ときに装置のグリップが好都合に把持されるように適合
されており、この関係においてガス出口開口部23は常
に血液入口開口部13より高い高さに保たれている。そ
のため、ガス出口開口部23は、サイクロン室8の、血
液入口開口部13と面していない側に配置されるのが好
ましい。
【0025】一方の側である血液出口吸引路14及びガ
ス出口吸引路22と、他方側である血液入口吸引路12
との間の下向きに開いた角度δは、角度α及びβに依存
して約90度から約180度の角度をなし、好ましく
は、図示した好ましい実施形態における135度であ
る。
【0026】好ましい実施形態においてガス出口吸引路
22及びそのガス吸引ホース24は、血液出口吸引路1
4その及び血液吸引ホース16と同じか又は異なる内部
断面積を有して、血液と空気が異なる流量であっても血
液と空気が同一の吸引ポンプ28により互いに分離して
排出されるようにする。
【0027】円錐状又は漏斗状のサイクロン室8は、血
液入口開口部13の付近から血液出口開口部15の付近
へ下方向に向かって狭まっており、吸引ポンプ28によ
って血液出口15に生じる吸引が血液におだやかに作用
する軽度の吸引にすぎなくても、血流の回転エネルギー
は、血液入口吸引路12から血液出口吸引路14まで実
質的に損失されずに維持されることを確実にする。
【0028】もし、血液入口開口部13にて血液入口吸
引路12の下流端部が、サイクロン室8に対して本質的
に接線方向に方向づけられているだけでなく、斜めに下
向きに90度未満の角度βにて方向づけられ、それ故に
血液出口吸引路14の吸引方向に傾いており、このた
め、少量の滴状の血液でもこの吸引によりサイクロン室
8内で迅速に回転して血液と空気を分離する遠心力を発
する。
【0029】図4に示す本発明の実施形態においては、
グリップ部140を有する商用の血液吸引チューブ13
6を用いる。血液吸引チューブ136の下流後端部13
7は、直接に又は連結部品150により、血液入口開口
部13をサイクロン室8中に備えた血液入口吸入路12
を形成する。サイクロン室8及びサイクロン室8の上端
部に隣接して上方向に延在するガス空間18がハウジン
グ52内に形成されている。図4に示す他の詳細部は、
構造的に且つ少なくとも機能的には図1から図3に示し
たものと等価であり、同一の参照番号が付されている。
【0030】図5に示す本発明のさらなる実施形態にお
いて、サイクロン室8及びガス空間18はハウジング2
52内に形成され、ハウジング252は、また、グリッ
プ部240に発展している。これにより装置全体を片手
で持ち運びすることが可能になる。血液吸引チューブ2
36はその下流後端部に、ハウジング252の上方から
その内部へ垂直に延在する長さのチューブ256を備え
ている。血液吸引チューブ236は血液入口吸引路12
を形成し、且つその下流端部に血液入口開口部13を形
成する。ガス空間18は、その頂部がハウジング252
の上端の密栓258により密閉されている。血液用の吸
引ポンプ228.1及びガス用の別個の吸引ポンプ22
8.2が設けられている。しかし、図1から図4に従い
2つのポンプを単一のポンプ28に置き換えることがで
きる。これらのポンプにより発生する減圧状態は、減圧
又は吸引を生じさせ、ガス出口開口部23、血液出口開
口部15、サイクロン室8及び血液吸引チューブ236
を通じて血液を患者の傷口から引き込んでカテーテル前
端部の開口部39へ流入させる。図5の他の部品は図1
から図3の実施形態の部品と同一のものであり同一の参
照番号が付されている。
【0031】図4及び5において、血液出口吸引路14
は、遠心分離室として作動するサイクロン室8の鉛直な
回転軸10に位置合わせされている。本発明を特定の実
施形態に関して説明してきたが、当業者にとって他の多
くの変更及び改良並びに他の用途が明らかになるであろ
う。したがって本発明は、明細書中の特定の開示に限定
されずに添付の請求の範囲によってのみ特定されること
が好ましい。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、少量で且つ変動する量
の血流に対しても、微弱な吸引又は減圧状態が得られ、
血液を非回転式の遠心分離室又はサイクロン室を通じて
吸引し、血液と血液に混合したガス、特に空気を、迅速
に分離するような方法及び装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に従う血液吸引装置の、図3の
面I−Iに沿って部分的に切断した側面図である。
【図2】図2は、図1の面II−IIに沿った概略縦断面図
である。
【図3】図3は、図1の血液吸引装置の上面図である。
【図4】図4は、本発明の別の実施形態の、部分的に断
面を示す側面図である。
【図5】図5は、本発明のさらに別の実施形態の、部分
的に断面を示す側面図である。
【符号の説明】
2…胴部、4…グリップ、8…サイクロン室、12…血
液入口吸引路、13…血液入口開口部、14…血液出口
吸引路、18…ガス空間、23…ガス出口開口部、28
…吸引ポンプ

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 血液からガスを除去するための方法であ
    って、 非回転式遠心分離室を通じて血液を引き込む工程であっ
    て、血液が上方の血液入口から該分離室に入り、且つ下
    方の血液出口から該分離室を出るように流れ、分離室を
    通じて一定の方向に、且つほぼ鉛直な軸を中心とする環
    状の流れへ血液を指向させ、室内においては血流による
    環流の外径を入口から出口へ向かうにつれて徐々に漏斗
    状に狭め、血液入口に流入する血液を、環状に進行する
    血流の中心軸に対してほぼ接線方向、且つ血流の流れる
    方向に対して斜め下方であり更には中心軸に対して90
    度未満の上方開放角βとなるように調整することを含む
    工程と、 血流の進行方向を逆転させることなく血液を血液出口か
    ら引き出す工程と、 遠心分離室への血液入口よりも高い位置にて遠心分離室
    からガスを引き出す工程とからなることを特徴とする血
    液からのガス分離方法。
  2. 【請求項2】 患者の傷口から遠心分離室の血液入口を
    通じて血液を吸引する工程よりなる請求項1に記載の血
    液からのガス分離方法。
  3. 【請求項3】 血液からガスを分離する装置であって、 上方の室上部から下方の室下部へ先細の漏斗状をなすよ
    うに狭まる形状を有するとともに、より幅広の頂端部へ
    血液が入る血液入口とより幅狭の下端部から血液が出る
    血液出口を有し、内部へ吸引される血流が環状に進行す
    る際に発生するエネルギー損失を低減するための非回転
    式遠心分離室と、 前記血液入口は遠心分離室内を環状をなして進行する血
    流の中心軸に対してほぼ接線方向に向けられて、血流が
    遠心分離室のほぼ鉛直な中心軸を中心とする環状の流れ
    になるように血流を案内し、さらに遠心分離室内におけ
    る血流の進む方向において下方に傾斜し、中心軸に対し
    90度未満の角度βをもって上方へ指向していること
    と、 前記血液出口は遠心分離室を通じて室内での血流の回転
    方向を逆転させることなく入口から出口へ引き込むため
    の吸引装置に連結可能であることと、 遠心分離室への血液入口よりも高い場所に位置され、且
    つ遠心分離室内で環状に進む血流の表面からガスを引き
    出すために血液入口と連通するガス出口と、 前記ガス出口はガスを血流表面から引き出させる吸引装
    置と接続可能であることとを特徴とする血液からのガス
    分離装置。
  4. 【請求項4】 血液入口の上方で遠心分離室に連通する
    とともに、ガス出口に連通するガス空間を形成し、気泡
    及び血液- ガス泡がガス空間内で血液部とガス部とに分
    離するための時間と空間とを提供した後、ガス部がガス
    出口に接続される減圧源にてガス出口より排出されるた
    めに、中心軸を横切る方向においてガス出口の断面積の
    2倍以上の断面積を有する副室を備えてなる請求項3に
    記載の血液からのガス分離装置。
  5. 【請求項5】 血液を源から血液入口を介して搬送する
    ために血液入口に接続された血液吸引チューブを備えた
    請求項3に記載の血液からのガス分離装置。
  6. 【請求項6】 片手で把持されるための取手を有する請
    求項3に記載の血液からのガス分離装置。
  7. 【請求項7】 前記遠心分離室が上流に位置されるよう
    に取手の寸法を設定してなる請求項6に記載の血液から
    のガス分離装置。
  8. 【請求項8】 遠心分離室は、取手の下流において血流
    方向に対して後端又は下端に配置される請求項6に記載
    の血液からのガス分離装置。
  9. 【請求項9】 遠心分離室は取手と一体化されている請
    求項6に記載の血液からのガス分離装置。
  10. 【請求項10】 血液を源から血液入口に搬送するため
    に血液入口に接続された血液吸引チューブを有し、該血
    液吸引チューブ上に取手が設けられている請求項6に記
    載の血液からのガス分離装置。
  11. 【請求項11】 血液出口は空気出口と異なる断面積を
    有する請求項3に記載の血液からのガス分離装置。
  12. 【請求項12】 患者の傷口に血液吸引チューブを配置
    する請求項5に記載の装置を使用する方法。
JP10108385A 1998-04-20 1998-04-20 血液からのガス分離方法及び装置 Expired - Fee Related JP2893107B1 (ja)

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